JPH11216440A - 廃棄物の埋立処分工法 - Google Patents

廃棄物の埋立処分工法

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JPH11216440A
JPH11216440A JP2199998A JP2199998A JPH11216440A JP H11216440 A JPH11216440 A JP H11216440A JP 2199998 A JP2199998 A JP 2199998A JP 2199998 A JP2199998 A JP 2199998A JP H11216440 A JPH11216440 A JP H11216440A
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landfill
leachate
waste
soil
layer
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JP2199998A
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Kazuyoshi Manabe
和義 真鍋
Toshitaka Yamazaki
敏隆 山▲崎▼
Mamoru Tanaka
衞 田中
Masataka Hanashima
正孝 花嶋
Yasushi Matsufuji
康司 松藤
Ayako Tanaka
綾子 田中
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FUKUOKA CITY
Fukuoka University
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FUKUOKA CITY
Fukuoka University
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/30Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物埋立地の廃棄物の分解を促進するこ
と。 【解決手段】 廃棄物を埋立てた廃棄物埋立地のガス抜
き立渠に浸出水を循環することにより、廃棄物層内の微
生物分解活性を高めた。同時に活性化覆土を用いること
により、覆土層での汚濁物の吸着・分解能を高めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の埋立処分
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物の埋立処分工法の一形態と
して、埋立地底部に浸出水集排水管を設け、埋立地内部
への空気の取込みを可能とした準好気性埋立処分工法が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した準
好気性埋立工法は、次のような課題を有している。
【0004】 準好気性埋立処分工法では、埋立高が
高い埋立地内深層へ空気の取込みを十分に行えない。
【0005】 準好気性埋立処分工法では、浸出水の
水量・水質の変動が大きい。
【0006】 準好気性埋立処分工法では、窒素成分
の除去が難しい。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、廃
棄物埋立地に、埋立層内の好気性領域を拡大するための
ガス抜き立渠を設け、浸出水集排水管から排出された浸
出水を上記ガス抜き立渠を通して埋立層内に返送して、
浸出水を循環させることを特徴とする廃棄物の埋立処分
工法を提供せんとするものである。
【0008】また、本発明は、高温焼成木炭を覆土助剤
として土に混合して活性化覆土となし、同活性化覆土を
廃棄物埋立地の廃棄物層と廃棄物層との間に介在させた
ことにも特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0010】すなわち、本発明に係る廃棄物の埋立処分
工法は、図1に示すように、埋立廃棄物層1の底部にグ
リ石2と有孔管3からなる浸出水集排水管4を設けて、
浸出水をできるだけ速やかに、埋立地系外へ排出する極
めて簡易なシステムで構成している。5は覆土である。
【0011】そして、埋立廃棄物層1に浸出水を滞水さ
せないことによって、基礎地盤への浸出水の浸透を防止
する(しゃ水機能)とともに、浸出水集排水管4により
埋立地内部へ空気を取り込むことによって、集水する段
階でできるだけ浸出水を浄化しようとするものである。
【0012】しかも、本埋立処分工法による埋立は、空
気の流動に注目すると準好気性埋立であり、同準好気性
埋立は、廃棄物の微生物の分解に伴う発酵熱によって埋
立地内部の温度が上昇し、内部温度と外気温の差によっ
て生じる温度密度流により、空気(酸素)が浸出水集排
水管4を通って埋立地内部へ導入されて好気性分解が促
進され、構造的にも維持管理上も極めて簡易なシステム
である。
【0013】ここで、浸出水集排水管4の機能は極めて
大きく、その効果は次の通りである。
【0014】 浸出水の集排水が促進されるため、埋
立廃棄物層1内に浸出水が滞水しなくなり、空気が侵入
し易くなることから好気的な領域が拡大する。
【0015】 好気的な領域が拡大し、好気性微生物
の働きが活発となり、廃棄物の分解が促進される。
【0016】 グリ石2と有孔管3の併用により、浸
出水集排水管4の目詰まりが少なくなり浸出水の水質が
改善される。
【0017】 浸出水の排水が迅速であるため、浸出
水の滞水による水圧が少ないため、浸出水の地下浸透が
極めて小さくなる。
【0018】図2は、準好気性埋立における微生物によ
る廃棄物分解のメカニズムを示しており、埋立廃棄物層
1内の微生物相は、間隙に空気が混入している埋立直後
の一時期を除いては、表層部と下層部に好気性菌と通性
嫌気性菌が主体となるA・B領域が出現する。
【0019】また、中層部では、通性嫌気性菌と絶対嫌
気性菌が主として活躍するB・C領域となる。
【0020】下層部のA・B領域は、埋立地底部の通気
能力、埋立地内部の温度、間隙率などによって決まり、
上層部のA・B領域では、覆土の土質、間隙率などによ
って決まる。
【0021】一方、B・C領域の広さは、A・B領域に
左右されるが、これらの領域は、明確に区分されるわけ
ではなく、かなり動的であり連続的に遷移し、経時的に
も変化する。
【0022】準好気性埋立においては、これらの微生物
環境が相互に関連し、全体的には好気性主体の分解が優
位で進行し、その結果、従来の嫌気性分解に比べて浸出
水、発生ガス、臭気が良質化し、早期安定することにな
る。
【0023】図3は、循環式準好気性埋立における微生
物による廃棄物分解のメカニズムを示しており、埋立廃
棄物層1内に、同層1内の好気性領域を拡大するための
ガス抜き立渠7を設けて、同ガス抜き立渠7を通して浸
出水を循環することにより、埋立廃棄物層1内に残存し
ている有機物を利用して硝化・脱窒素反応が促進され、
有機成分と同時に窒素成分が良く除去されて、埋立地の
早期安定化が図れる。
【0024】また、環境微量汚染物質や重金属の一部も
埋立廃棄物層1や覆土5に吸着され、結果的には、浸出
水の汚濁負荷を軽減させる効果を有する埋立構造である
ことが明らかとなりつつある。同時に、好気性分解を受
けて生じた炭酸ガスは、流下する循環水に溶解し、発生
炭酸ガス量も低下し、埋立地から発生する温室効果ガス
の削減にも役立つ。
【0025】焼却工場にサブシステムとして併設する廃
木材用の高温焼成木炭炉を前提として、ここから生産さ
れる高温焼成木炭を埋立地の即日覆土助材として再利用
するために、その有効性の検討を行った。
【0026】有効性の検討に先だち、廃木材を再利用
することによる焼却量の削減効果、廃木材を木炭化す
ることによる温室効果ガス(CO2 )の発生削減効果、
木炭化し、埋立地覆土助材として利用することによる
覆土量の削減効果等の評価を行った。
【0027】その上で、即日覆土助材として焼成木炭を
利用した場合の、木炭の種類の違いによる物理化学特性
を、図4に示すように、小型模型槽Kを用いて予備実験
を行った。
【0028】小型模型槽の実験結果をまとめると以下の
ようになる。
【0029】 低温焼成木炭や高温焼成木炭は保水能
を有しており、浸出量の削減効果が期待できる。
【0030】 高温焼成木炭は、真砂土に対し、50%
以上の混合条件下でTOC,TN成分に対して高い吸着
能を有する。
【0031】 低温焼成木炭と高温焼成木炭のどちら
においても、覆土層内に細菌の集積が図られているが、
高温焼成木炭の方が早期に細菌の集積が認められる。
【0032】 同時に、高温焼成木炭によるバッチ吸
着実験結果より環境微量汚染物質や重金属類の吸着能も
高いことが明らかになった。
【0033】以上の予試験より、低温焼成木炭に比べて
高温焼成木炭が覆土助材として有効であり、真砂土に対
し50%程度の混合割合で調整した活性化覆土6によっ
て、埋立地内で効率的に重金属類の吸着や、環境微量汚
染物質の吸着分解と浸出水量の削減が期待できることが
示された。
【0034】〔実施例1〕(実験装置及び方法) 前記した予備実験と平行して、図5に示すように、活性
化覆土6に、吸着機能や微生物の棲家としての機能をも
たせ、これに循環式準好気性埋立システムを組み合わせ
ることにより、環境微量汚染物質の分解除去の有無に関
して実験を行った。
【0035】分解除去対象汚染物質として、プラスチッ
ク可塑剤に利用されているフタル酸ジブチル(DBP)
を用いて、活性化覆土層における分解特性と菌相の挙動
を調査した。使用した実験装置としての環流装置Mの条
件を図6と表1に示す。
【0036】ここで、図6中、10は環流液槽、11は充填
層形成部、12は環流部、13は、水で飽和された空気を送
入する加湿部、P1はエアポンプ、15はエア調整用バイパ
ス弁、16はストップバルブ、17は充填物、18,19 はそれ
ぞれシリコン栓、20はシリコンチューブ、21はエアリフ
ト作用部、Lは環流液であり、直径W1=65mm ,高さH1=2
30mm,高さH2=80mm ,高さH3=H4=H5=50mm に設定してい
る。
【0037】DBP環流液中のTOC値をみると環流前
において240mg/l あったものが、2日目には、0mg/lの
値を示すようになり、環流液のDBPのほとんどが活性
化覆土に吸着/分解されたものと考えられる。
【0038】一方、46日目に活性化覆土層に残存するD
BP量をみると、真砂土の1/3 で、DBP添加量の93.4
%が分解していることがわかった(表2参照)。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】次に、覆土層中のDBP培地で生育する菌
数を示すと表3のようになり、活性化覆土層に1オーダ
菌数が多いことが明らかとなった。
【0042】この結果は、従来の真砂土等に比べて活性
化覆土の利用と、循環式準好気性埋立システムの組合わ
せによって、微生物の活性化が図られ、微量有害物の分
解除去の可能性を示唆するものである。
【0043】
【表3】
【0044】〔実施例2〕(実験装置及び方法) 大型模型槽としては、準好気性槽N1と循環式基準好気性
槽N2とを用意し、それぞれ図7に示すように、直径1.6
m、高さ4.2mの鉄製円筒4基である。4基のうち2基に
は、覆土助材として高温焼成木炭混合土(活性化覆土)
を充填し、残り2基には対象として真砂土のみを充填し
た。
【0045】また、充填廃棄物は不燃性ごみを模擬し、
焼却灰:破砕不燃性ごみ:都市ごみコンポスト=3:
1:1の重量割合で混合した調整ごみ30を用いた。
【0046】覆土層は、集排水部上部より50cm〜80cmの
ところに廃棄物層と廃棄物層でサンドウイッチさせる形
で充填した。
【0047】また、覆土層厚は実際の埋立地の中間覆土
31を模擬して30cmとし、その上部の廃棄物層厚は2.5mと
した。更に内部の分解状況を見るために、槽内温度計及
びガス採取管を各々6個所及び5個所設置した。廃棄物
及び覆土材の充填量等の充填条件を表4に示す。32は栗
石、Tは汚水槽、P2は循環ポンプである。
【0048】
【表4】
【0049】(実験結果及び考察)図8に、各槽からの
浸出水のBOD濃度の経時変化を示す。
【0050】本実施例では、自然降雨条件下で行なって
いるため、浸出水が発生するのに30〜50日を要した。50
日におけるBOD濃度は、準好気真砂土層で2070mg/l、
準好気活性化覆土槽で2430mg/l、循環式活性化覆土槽で
1730mg/l、循環式真砂土槽で690mg/l と埋立構造の差が
大きく、覆土材の差はほとんど認められなかった。しか
し、充填後2ケ月以降、徐々に覆土材の種類により濃度
の差が生じ、活性化覆土槽が真砂土槽に比べて低い傾向
を示した。この覆土材の差は埋立構造の差よりも小さか
った。
【0051】この事から、生物分解性有機物の減少に
は、覆土材による吸着よりも好気性領域の拡大によっ
て、好気性分解を促進するほうが効果的であるものと予
想される。
【0052】そこで、循環式埋立構造におけるBOD濃
度の減少が好気性分解の促進によるものかを各槽内の酸
素濃度及び炭酸ガス濃度分布から検討した。
【0053】その結果、酸素濃度は立渠を有する循環式
槽が集水管近傍及びその上の廃棄物層において準好気性
槽に比べて高い値を示した。
【0054】また、好気性分解に伴って発生する炭酸ガ
ス濃度や温度は酸素侵入量の多い槽で高くなる傾向を示
した。この傾向は循環式活性化覆土層において顕著に認
められた。
【0055】このことから、循環式活性化覆土槽では、
好気性領域の拡大によって生物活性が促進されているこ
とが確認された。
【0056】次に、COD(Mn)濃度の経時変化を、図9
に示す。COD(Mn)濃度は、いずれの槽も充填後50日目
以降ほとんど経時的に変化は認められず、循環式活性化
覆土槽は、約3000mg/l、その他の槽は6000〜8000mg/lで
推移した。
【0057】各槽を比較すると、準好気真砂土槽>準好
気活性化覆土槽>循環式真砂土槽>>循環式活性化覆土
槽の順で低く、循環式活性化覆土槽は、他の槽の約半分
の濃度であった。
【0058】以上のように、COD(Mn)はBODとは異
なり、埋立構造の差よりも覆土助材の種類によって大き
な差が認められた。このことから高温焼成木炭を用いた
活性化覆土層で難分解性の有機物が吸着除去されたもの
と予想される。
【0059】また、準好気活性化覆土槽と準好気真砂土
槽のCOD(Mn)濃度の差と、循環式真砂土槽と循環式活
性化覆土槽のCOD(Mn)濃度の差とを比べると、前者が
後者に比べて小さいことから、吸着能力は、埋立構造を
準好気性から循環式準好気性に代える事で、より高めら
れるものと推察された。
【0060】本実施例において、以下の点が明らかにな
った。
【0061】 活性化覆土6を用いると、真砂土単独
の覆土よりも更に水質浄化が図れる。
【0062】 活性化覆土6は、生物分解されにくい
難分解性の環境微量汚染物質に対しての吸着・分解能力
を有する。
【0063】 活性化覆土6を用いることによって、
好気性領域が覆土層水平方向へも拡大される。
【0064】 活性化覆土6を循環式準好気性埋立構
造で用いると、水質浄化能が高められる。
【0065】
【発明の効果】(1) 請求項1記載の本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0066】 埋立廃棄物層内に残存している有機物
を利用して硝化・脱窒素反応が促進され、有機成分と同
時に窒素成分が良く除去されて、埋立地の早期安定化が
図れる。
【0067】 重金属の一部や環境微量汚染物質も埋
立廃棄物層や覆土に吸着・分解され、結果的には、浸出
水の汚濁負荷を軽減させる効果を有する。
【0068】 好気性分解を受けて生じた炭酸ガス
は、流下する循環水に溶解し、発生炭酸ガス量も低下
し、埋立地から発生する温室効果ガスの削減にも役立
つ。
【0069】(2) 請求項2記載の本発明によれば、次の
ような効果が得られる。
【0070】 活性化覆土を用いると、土単独の覆土
よりも更に水質浄化が図れる。
【0071】 活性化覆土は、生物分解されにくい難
分解性の環境微量汚染物質に対しての吸着・能力を有す
る。
【0072】 活性化覆土を用いることによって、好
気性領域が覆土層水平方向へも拡大される。
【0073】 活性化覆土を循環式準好気性埋立構造
で用いると、水質浄化能が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物の埋立処理工法の説明図。
【図2】土壌微生物による分解メカニズムを示す説明
図。
【図3】循環式準好気性槽における微生物環境の分解メ
カニズムの説明図。
【図4】小型模型槽の概要説明図。
【図5】活性化覆土と循環式準好気性構造を組合せた埋
立システムの説明図。
【図6】環流装置の説明図。
【図7】大型模型槽の説明図。
【図8】BODの経時変化を示すグラフ。
【図9】COD(Mn)の経時変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 埋立廃棄物層 2 グリ石 3 有孔管 4 浸出水集排水管 5 覆土
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花嶋 正孝 福岡県福岡市城南区七隈5丁目5−6 (72)発明者 松藤 康司 福岡県福岡市城南区友丘1丁目18−26−9 (72)発明者 田中 綾子 福岡県福岡市城南区金山団地22−403

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物埋立地に、埋立層内の好気性領域
    を拡大するためのガス抜き立渠を設け、浸出水集排水管
    から排出された浸出水を上記ガス抜き立渠を通して埋立
    層内に返送して、浸出水を循環させることを特徴とする
    廃棄物の埋立処分工法。
  2. 【請求項2】 高温焼成木炭を覆土助剤として土に混合
    して活性化覆土となし、同活性化覆土を廃棄物埋立地の
    廃棄物層と廃棄物層との間に介在させたことを特徴とす
    る請求項1記載の廃棄物の埋立処分工法。
JP2199998A 1998-02-03 1998-02-03 廃棄物の埋立処分工法 Pending JPH11216440A (ja)

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