JPH11215832A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH11215832A
JPH11215832A JP3210298A JP3210298A JPH11215832A JP H11215832 A JPH11215832 A JP H11215832A JP 3210298 A JP3210298 A JP 3210298A JP 3210298 A JP3210298 A JP 3210298A JP H11215832 A JPH11215832 A JP H11215832A
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JP
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voltage
diode
reactor
semiconductor switch
phase
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JP3210298A
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Yoshihiro Sekino
吉宏 関野
Hirohisa Yamazaki
博久 山崎
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Denki Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の入・出力間を絶縁した整流電源装置あ
るいはインバータ装置等の電力変換装置は大型で重く制
御性が低い。 【解決手段】 交流電源3からの交流入力電圧は高周波
フィルタH・Filを介して単相ダイオード整流回路R
ecで整流され、その出力電圧Einはチョッパコンバ
ータ2で制御直流電圧Eoutに変換される。チョッパ
に入力する整流直流電圧Einは半導体スイッチ対Q1
−Q2を介してリアクタLに与えられ、両端をダイオー
ド対D1−D2を介して出力側のコンデンサCdに接続
されている。半導体スイッチ対Q1−Q2を同時にオ
ン、オフさせることによって入力の直流電力が出力側に
変換される。半導体スイッチ対Q1−Q2とダイオード
対D1−D2が通電する期間は同時には存在しないので
常に入力と出力側は絶縁された状態が保たれる。破線部
のSはスナバー回路である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整流電源、インバ
ータ等の電力変換装置の構成に関する。詳しくはこれら
の電力変換装置の入出力間を絶縁するための手段に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図5は整流電源における入出力間絶縁の
必要性を説明する概念図(その1)である。図におい
て、12は商用電源、13は整流電源、15は直流負荷
であり、n1とn2は整流電源13の絶縁トランスの入
力側と出力側の巻線である。商用電力を受けて所望の直
流あるいは交流の電力に変換する電力変換装置、例えば
整流電源やインバータにはその入力と出力間の絶縁を求
められる場合が多い。商用交流電源の配電系では保安の
目的で給電線の1端が接地されている。直流負荷でも例
えば公衆電話回線で使われている48V電源では正極が
接地されている。一般の電子機器でも電磁ノイズの抑圧
策として電極と大地間をコンデンサで結合している例が
多い。これは交流的に接地したものである。入力の交流
側と出力の直流側(負荷を含む)の接地点間に電位差が
あると大地を介したループに漏洩電流が生じて保安用の
漏洩継電器を誤動作させたり、負荷の機器のノイズ誤動
作や人体保安上の不都合を招く。この電位差の発生源と
しては装置に使われている電力変換回路があげられる。
対処策として整流電源装置の入力側の交流回路部に絶縁
トランス(入力側と出力側に独立した巻線n1.n2を
もつ電磁気応用のトランス)を設ける方法がとられる。
この絶縁トランスは低周波である商用電源の50(また
は60)Hzの交流回路に設けるために占有スペースが
大きくまた重い。このため装置の小形・軽量化の要求に
応えるのが難しい。
【0003】図6(a,b)は整流電源における入出力
間絶縁の必要性を説明する概念図(その2)である。図
は三相整流電源内でも安定した動作をさせるには絶縁を
必要とする例である。最近、商用電力系統から給電を受
けている負荷、たとえば整流電源やインバータで発生し
た高調波電流が商用電力系統に流れ込む量が増し、結果
として系統の電圧の波形歪が増し、系統から給電を受け
る他の設備側で機器の焼損、誤動作を招く高調波公害が
頻発するようになり問題視されている。 そのためこ
れら高調波公害の抑止策として電源から電力系統側へ高
調波電流を流さないようにすることが求められている。
整流電源における対策としては入力電流の波形を正弦波
状に整形して、つまり高調波電流成分を含まない電流波
形にする方法がとられている。
【0004】三相入力の整流電源で出力の直流電圧の制
御と同時に入力電流の波形制御をする例として、各相毎
に入力交流電流波形制御および出力の直流電圧制御をす
る方法がある(例えば、特公平6−67196)。三相
交流から単相を取り出す場合には線間電圧を使う場合と
中性点と線電圧との間の相電圧を使う場合がある。
【0005】以下、線間電圧を使う場合を例にとって説
明する。図6Aは各線間電圧から得た直流出力を並列に
接続して電流容量を増している例であり、図6Bは直列
に加算して直流電圧を高めている例である。これらの場
合、各相の交流回路が直流回路を介して短絡したり、回
り込みの回路ができて相互の干渉が起きるのを避けるた
めに各単相整流電源14の入力の交流側と出力の直流側
とを絶縁することが必要になる。
【0006】図7は無停電電源装置(UPS)における
入出力間絶縁の必要性を説明する概念図である。図にお
いて、破線部がUPSであり、整流電源13、インバー
タ16およびバッテリ17からなる。UPSの入出力間
に絶縁が必要な場合、例えば交流負荷18の1つに接地
されたものがある場合には、整流電源13あるいはイン
バータ16のうち少なくとも一方に絶縁トランスの挿入
が必要となる。この絶縁にはUPSの容量が大きい場合
には大きくて重い商用周波数用のトランスが使われてい
る。なお、バッテリ17は商用電源12が停電している
期間中の交流負荷18への給電に必要なエネルギー源で
ある。このバッテリ17を除いた装置も実用に供されて
いる。いわゆる周波数変換装置であり、商用周波数の5
0Hzの電力を60Hzに変換する場合、あるいはこの
逆の場合もある。また、商用周波数から400Hzに変
換する電源もある。
【0007】次に小容量の整流電源でとられている高周
波絶縁トランスによる絶縁を説明する。従来の回路例と
しては「特公平6−67196整流装置」がある。高周
波インバータと絶縁トランスを使った一般のDC−DC
コンバータで交流入力の電流波形の整形、高力率化を進
める方法を開示している。トランスや平滑リアクタなど
のコストの高い電磁部品を使い、構成は複雑である。
【0008】図8は、回路構成が簡素な例としてチョッ
パ回路を使ったチョッパコンバータを示している。高周
波絶縁用にトランス(リアクタ)Lをもっている。この
回路には絶縁、直流電圧調整の他に交流入力電流波形の
正弦波化の機能も持たせられる。この回路を整流電源装
置の直流部に設けて商用周波数用のトランスに代替す
る。この回路は単相交流入力の例である。これを図6の
各相に適用すれば三相整流電源になる。
【0009】図8の回路の動作を説明する。交流電源3
からの商用交流電圧を受けてこれを単相ダイオード整流
回路Recで整流直流電圧Einに変換し、これをチョ
ッパ回路で受ける。半導体スイッチQx,ダイオードD
x,リアクタLおよびコンデンサCdでチョッパ回路を
構成する。半導体スイッチQxは図には示されていない
制御装置から信号を受けて動作する。動作を説明する。
半導体スイッチQxをオンさせてリアクタLの巻線n1
に電流を流し、これに電磁エネルギを蓄えさせる。半導
体スイッチQxがオフしている期間にリアクタLに蓄え
られた電磁エネルギを2次巻線n2,ダイオードDxの
回路でコンデンサCd側に放電させる。コンデンサCd
の電圧を整流電源の出力である制御直流電圧Eoutと
する。このリアクタLがエネルギーの蓄積と同時に絶縁
トランスの役割を果たし、整流電源の入・出力間を絶縁
する。
【0010】次に直流電圧の制御について説明する。半
導体スイッチQxをオンさせてリアクタLの1次巻線n
1に電流を流し、このリアクタLに電磁エネルギを蓄え
る。リアクタLに流れる電流は式(1)に示すように半
導体スイッチQxの通電時間に比例して増加する。 電流=Ein/(インダクタンス)×(時間) (1) リアクタLに蓄えられるエネルギーの大きさは1/2×
(インダクタンス)×(電流)2 である。この期間には
各巻線には図示の極性の電圧が誘起され、ダイオードD
xにより阻止されコンデンサCd側には電流が流れな
い。半導体スイッチQxをオフさせるとエネルギー保存
則に則ってリアクタLの各巻線には図示とは逆の極性の
電圧が誘起してダイオードDxが通電してリアクタLの
電磁エネルギーがコンデンサCd側に放出される。この
期間におけるリアクタLに流れる電流は式(2)に従っ
て減少する。 電流=−Eout/(インダクタンス)×(時間) (2) リアクタLに流れる電流が連続となる場合には半導体ス
イッチQxのスイッチング・デューティ比 x=オン期
間/(オン期間+オフ期間)を変化させると制御直流電
圧Eoutは次のように電圧ゼロから整流直流電圧Ei
nより高いレベルまで変えられる。 Eout=x/(1−x)・n2/n1・Ein (0≦x<1)(3) 例えばn2/n1=1の場合にはX=0.5でEout
=Einとなる。式(3)の関係は流れる電流の大きさ
には影響されない。
【0011】図8のS1,S2は半導体素子Qx,Dx
に加わるサージ電圧を抑制するスナバー回路である。交
流入力側のH・Filは高周波の平滑フィルタである。
半導体スイッチQxのオン、オフ動作に伴って単相ダイ
オード整流回路Recの入力電流が断続波になるため、
このフイルタで平滑して商用電力系統へ流出する高周波
電流や電磁ノイズを抑制する。このチョッパコンバータ
ではスイッチングの周波数を任意に、例えば20kHz
に高められるので絶縁用のリアクタL自体は小さく、ま
た軽量になる。すなわち、式(1),(2)から通電時
間を短くできるのでインダクタンスを小さくしても必要
な電流のレベルまで電流を制御できる。いいかえれば、
リアクタLを小さくしても制御性は失われない。
【0012】しかし、リアクタLの電力容量が大きくな
ると実用性がなくなってくる。すなわち、巻線径が太く
なるため、入力巻線n1と出力巻線n2の電磁気的な結
合が粗になる。これはリアクタの漏洩インダクタンスが
増すことであり、リアクタンスドロップによる電圧降下
が増し装置としての制御性を低下させる。また、漏洩イ
ンダクタンスによってサージ電圧が大きくなるため、こ
れを抑制するために使われるスナバー回路の吸収エネル
ギも大きくなり、回路損失が増加するので、装置の効率
も低いものとなる。さらに電磁気的な放射あるいは伝導
ノイズが大きくでるので、これらにより電子回路等の干
渉、誤動作をなくすために強力な対策を打つ必要が出て
コストアップを招く。巻線間の結合を密にするためのリ
アクタ製作の困難さから、このチョッパコンバータは、
大容量装置には適せず、一般に数100W以下の小容量
の装置に使われる。
【0013】一般に入出力間の絶縁を必要とする整流電
源の場合、1kVA以上の容量では、大きくかつ重くな
る商用周波数のトランスをやむなく採用し、1kVA以
下の小容量の装置に限って高周波トランスが使われてい
る。なお、図8の半導体スイッチとしては図示のバイポ
ーラ・トランジスタの他にパワー・MOSFETやIG
BTも使われている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の入・出力間を絶縁した整流電源装置あるいはイン
バータ装置等の電力変換装置は大型で重く制御性が低下
するという問題がある。
【0015】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、装置の入・出力間を絶縁でき、小形で軽量で
あって制御性低下のない大容量でも実用性のある整流電
源装置あるいはインバータ装置等の電力変換装置を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】電源装置に内蔵している
チョッパコンバータ用トランス(リアクタ)の入・出力
間の結合を密にできないという欠点を補うために、入・
出力で共通の巻線を使うことにより結合の問題を解決
し、またこれによって失われる装置の入・出力間の絶縁
は半導体素子(半導体スイッチ、ダイオード)を直列に
挿入してこれを不導通とすることによって実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するために本発明
の電力変換装置は、交流入力電圧を受けこれを単相ダイ
オード整流回路により整流直流電圧に変換し、この整流
直流電圧をチョッパコンバータによって制御直流電圧に
変換して出力する電力変換装置であって、このチョッパ
コンバータ2は、半導体スイッチQ1,ダイオードD
1,コンデンサCd,ダイオードD2および半導体スイ
ッチQ2の直列回路を有し、この直列回路を構成する半
導体スイッチQ1とダイオードD1の接続点および半導
体スイッチQ2とタイオードD2の接続点の間にまたが
ってリアクタLを接続してなり、前記直列回路で前記整
流直流電圧Einを受け、前記コンデンサCdの電圧を
制御直流電圧Eoutとし、半導体スイッチQ1及び半
導体スイッチQ2を同時にオン、オフ動作させるための
制御信号を生成する制御装置を備えたことに特徴を有し
ている。
【0018】また、三相交流電圧を3組の単相ダイオー
ド整流回路Recで受け、それぞれの整流直流電圧Ei
nの正極側をそれぞれ半導体スイッチQ1,3,5を介
してリアクタLの一方に接続し、また負極側をそれぞれ
半導体スイッチQ2,4,6を介して前記リアクタLの
他方に接続し、また前記リアクタLにはダイオードD1
とコンデンサCd及びダイオードD2からなる直列回路
を並列に接続し、このコンデンサCdの電圧を制御直流
電圧Eoutとして出力し、前記3組の整流直流電圧E
inを受ける半導体スイッチを各組毎に同時にオン・オ
フさせる制御信号を生成する制御装置を備えたことに特
徴を有している。
【0019】さらに、三相交流電圧を3組の請求項1の
電力変換装置1で受け、これらの電力変換装置1を構成
するコンデンサCdを並列接続し、このコンデンサCd
の電圧を制御直流電圧Eoutとして出力することに特
徴を有している。
【0020】三相交流電圧を3組の請求項1の電力変換
装置1で受け、これらの電力変換装置1を構成するコン
デンサCdの電圧を加算してなる制御直流電圧Eout
を出力することに特徴を有している。
【0021】三相交流電圧をダイオードDr1〜6と半
導体スイッチQ1〜6との直列接続素子で構成した三相
ブリッジ整流回路で受け、この三相ブリッジ整流回路の
直流出力をリアクタLで受け、このリアクタLと並列に
ダイオードD1とコンデンサCd及びダイオードD2の
直列回路を接続してなり、このコンデンサCdの電圧を
制御直流電圧Eoutとして出力し、前記三相ブリッジ
整流回路の正極出力側の半導体スイッチの1つと負極側
出力の半導体スイッチの1つを順次選択して、これら選
択した半導体スイッチを同時にオン、オフさせるための
制御装置を備えたことに特徴を有している。
【0022】請求項1ないし5の電力変換装置の1つ
と、その出力の制御直流電圧Eoutを交流に変換する
インバータ装置を組み合わせてなり、交流電圧を出力す
ることに特徴を有している。
【0023】
【実施例】〔実施例1〕以下、本発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図1(a,b)は本発明の第1の
実施例である。図8の2巻線をもつリアクタLに代わっ
て1巻線のリアクタLが使われている。チョッパに入力
する整流直流電圧Einは半導体スイッチ対Q1−Q2
を介してリアクタLに与えられる。リアクタLの巻線は
また、両端をダイオード対D1−D2を介して出力側の
コンデンサCdに接続されている。半導体スイッチ対Q
1−Q2をオンさせてリアクタLに図示の極性の電圧を
印加すると電流が増加する。これに伴いリアクタLの電
磁エネルギーの蓄積量が増加する。この間、ダイオード
対D1−D2にはリアクタLとコンデンサーCdの図示
の極性の和の電圧が加わる。この電圧の極性はダイオー
ド対D1−D2にとって逆方向になり電流は流れない。
【0024】半導体スイッチ対Q1−Q2をオフにする
とエネルギー保存則に則ってリアクタLの巻線には図示
とは逆の極性の電圧が誘起されダイオード対D1−D2
が通電し、リアクタLに蓄えられた電磁エネルギーはコ
ンデンサCdおよび負荷側へ放出される。このように半
導体スイッチ対Q1−Q2を同時にオン、オフさせるこ
とによって入力の直流電力が出力側に変換される。制御
直流電圧Eoutは半導体スイッチ対Q1−Q2のオン
とオフのデューティ比xを高くすると増加する。これは
図8の従来例のチョッパ回路の制御と同じである(式
(3))。
【0025】このように半導体スイッチ対Q1−Q2が
オンしている期間にはダイオード対D1−D2によって
入力と出力の間は切り離されている。つまり絶縁されて
いる。一方、ダイオード対D1−D2が通電している期
間には半導体スイッチ対Q1−Q2がオフになってい
て、この期間も入力と出力側は切り離されている。つま
り絶縁されている。半導体スイッチ対Q1−Q2とダイ
オード対D1−D2が通電する期間は同時には存在しな
いので常に入力と出力側は絶縁された状態が保たれる。
【0026】破線部のSはスナバー回路である。半導体
スイッチQ1,Q2,ダイオードD1,D2の電流断続
にともなって生じるスパイク状のサージ電圧をスナバー
コンデンサCSに吸収させる。このコンデンサCSに吸
収した電荷(エネルギー)は並列に設けた抵抗RSに放
電させてコンデンサCSの電圧が過度に増加するのを防
止する。抵抗RSに代わってツエナーダイオードを設け
てこれに放電させても同じ効果が得られる。またスナバ
ー回路Sに代わって抵抗とコンデンサの直列回路をリア
クタLと並列に設けても効果はある。図示のスナバー回
路の場合にはコンデンサCSとして容量の大きい電解コ
ンデンサも使えるので充分な効果をあげられる。なお、
スナバーとして従来例(図8)のように半導体スイッチ
QxおよびダイオードDxの端子間に設けてもサージ電
圧抑制の効果はあるが、半導体スイッチ,ダイオード等
の半導体素子のオフの期間にこのスナバー回路を介して
入出力間に漏洩電流が流れてしまい、入・出力間を絶縁
する効果は弱まる。
【0027】図1(a)における高周波フィルタH・F
ilは半導体スイッチ対Q1−Q2のスイッチング動作
に伴って発生する高周波電流を平滑して交流電源側にノ
イズ等の流出を抑えるために設けたものである。ノイズ
の発生源は半導体スイッチQ1,Q2であるから高周波
フィルタH・Filを図1(b)のように単相整流回路
Recの直流側に移しても効果は同等に得られる。
【0028】図2は、第1の実施例におけるチョッパコ
ンバータを使って出力の制御直流電圧および交流入力電
流の波形を正弦波状に整形する制御方法を説明する図で
ある。整流電源の制御直流電圧Eoutのとるべき基準
直流電圧源Erを例えば定電圧特性を示すツエナーダイ
オード回路でつくる。制御直流電圧Eoutを差動増幅
器A4で基準直流電圧源Erと比較して誤差対応直流電
圧Eeを得る。商用交流電圧の周波数を持つ基準正弦波
信号Es×sin(ωt)をつくり、これを整流して絶
対値の信号とする(装置の入力の交流電圧を整流して流
用することも可)。乗算器5で誤差対応直流電圧Eeと
基準正弦波信号の絶対値|Es×sin(ωt)|の積
である|Ee×Es×sin(ωt)|をつくる。これ
は制御直流電圧Eoutに対応した振幅をもつ正弦波絶
対値の信号である。誤差対応直流電圧Eeが変われば正
弦波信号の振幅が変わり、制御直流電圧Eoutの補正
をする。整流電源の交流入力電流Iac(図1)をセン
シングしてこれを整流した信号と絶対値正弦波信号|E
e×Es×sin(ωt)|を差動増幅器B6に入力し
て誤差対応信号Ieを得る。この誤差対応信号Ieと高
周波の三角波信号Stとを比較器9に入力し、誤差対応
信号Ieが三角波信号Stのレベルを超えている期間に
信号を出す制御信号Ipwmを得る。この三角波信号S
tの周波数がチョッパコンバータのスイッチング周波数
をきめる。例えば20kHzとする。この制御信号Ip
wmを電力増幅、絶縁してチョッパコンバータの半導体
スイッチ対Q1−Q2に与える。このように図2の制御
装置を図1の実施例に適用してチョッパコンバータの動
作を基準正弦波信号の絶対値|Ee×Es×sin(ω
t)|に追従させて制御直流電圧Eoutを定電圧化
し、かつ交流入力電流Iacの波形を正弦波状に整形す
る。また入力力率も1にする。
【0029】〔実施例2〕図3は本発明の第2の実施例
で、三相整流電源の例である。1個のリアクタをタイム
・シアリングで3つの回路で共用して使うことにより各
相の絶縁機能を実現している。三相交流電源の3つの線
間電圧をそれぞれ単相ダイオード整流回路Rec1,
2,3に与える。Rec1,2,3の出力である整流直
流電圧Einは両極を半導体スイッチQ1〜Q6を介し
て正極の電圧はリアクタLの1端に、また負極はリアク
タLの他端に与えられる。このリアクタLの両端はそれ
ぞれダイオード対D1,D2を介してコンデンサCdの
両極に与えられる。このコンデンサCdの電圧を制御直
流電圧Eoutとして出力する。
【0030】半導体スイッチの対Q1−Q2,Q3−Q
4,Q5−Q6は3者択一のタイムシアリングでスイッ
チ・オンさせる。同時期にオンしているのは1組の半導
体スイッチ対のみであるから各相間に短絡回路が形成さ
れることはない。リアクタLに印加される電圧の周波数
を20kHzとすると1周期は50msecである。こ
の50msecの1/3をそれぞれの半導体スイッチ対
の動作許容時間に割り当て作動させる。図3の結線では
単相ダイオード整流回路Recの入力として三相の線間
電圧を当てたが、一般に使われているように相電圧を入
力としても同様な効果があることは言うまでもない。ま
た、図3の実施例においても図1の実施例におけるスナ
バー回路SをリアクタLの巻線に付加すると半導体にか
かる電圧ストレス緩和に有効であることは言うまでもな
い。
【0031】各相の半導体スイッチ対Q1−Q2,Q3
−Q4,Q5−Q6は相互干渉を防ぐために対のスイッ
チング・オンの時間帯を重ならないように制御する。こ
の制御装置は図2の単相用を基本構成としスイッチング
動作のタイミングに位相差をもたせて使う。すなわち、
基準正弦波信号Es×sin(ωt)と高周波の三角波
信号Stをそれぞれ順次π/3だけ位相差を持たせて実
現する。
【0032】第1および第2の実施例において半導体ス
イッチのオン、オフの繰り返し周波数を高くする、たと
えば20kHzとすればリアクタLは小形になり、軽く
もなる。
【0033】半導体スイッチとしてはバイポーラ・トラ
ンジスタを例示したが、これに限らず、パワー・MOS
FETやIGBTも使えることは言うまでもない。
【0034】〔実施例3〕図6aは従来の単相整流電源
を3組使い、出力を並列にした整流電源の例であるが、
この従来の単相整流電源に代わって本発明の第1実施例
(図1)を適用すれば小形の大電流出力の整流電源装置
が構成できる。この場合、図1のコンデンサCdが3組
存在することになるが、これらは並列に接続されてお
り、これらに代わって共通のコンデンサを設けても等価
である。また、図2の制御装置を組み込めば交流入力の
電流波形の整形および高力率化制御が可能となる。
【0035】〔実施例4〕図6bは従来の単相整流電源
を3組使い、出力を直列にした、つまり3つの電圧を加
算して高い電圧を得る整流電源の例であるが、この従来
の単相整流電源に代わって第1の実施例(図1)を適用
すれば小形で高電圧を得られる整流電源装置が構成でき
る。また、図2の制御装置を組み込めば交流入力の電流
波形の整形および高力率化制御が可能となる。
【0036】〔実施例5〕図4に第5の実施例を示す。
これまでの実施例では単相ダイオード整流回路Recと
チョッパ回路を分離した構成としているが、図4の実施
例では両回路を一体化している。すなわち、半導体スイ
ッチとダイオードの直列接続素子を6個使って三相ブリ
ッジ整流回路を構成している。この直流出力を共通のリ
アクタLで受け、ダイオードD1,コンデンサCd,ダ
イオードD2の直列回路をリアクタLと並列に接続し、
コンデンサCdの電圧を制御直流電圧Eoutとして出
力する。正極側と負極側からそれぞれ1個の半導体スイ
ッチを選択してこれらをオンさせリアクタLに電流を流
し、これに電磁エネルギーを蓄える。次に両半導体スイ
ッチをオフにしてリアクタLのエネルギーをコンデンサ
Cd側に放出する。順次、他の半導体スイッチの組を選
びリアクタLへのエネルギーの注入を行わせる。リアク
タLの正極側と負極側につながる半導体スイッチを同時
にオン、オフすることによって交流入力側と直流出力側
との絶縁が可能となる。半導体スイッチと直列にダイオ
ードを付加する目的は、逆方向耐圧の小さい半導体スイ
ッチの保護のためである。すなわち、ダイオードを挿入
することによって半導体スイッチに逆方向電流が流れる
のを阻止する。半導体スイッチとして逆方向耐圧の高い
素子が実用になれば、この直列のダイオードは必要とし
ない。
【0037】第1から第4までの実施例では整流電源装
置を取り上げたが、整流電源装置単独に限らず、この整
流電源装置と直流を交流に変換するインバータ装置およ
びバッテリとを組み合わせて無停電電源装置、いわゆる
UPSを構成できる。同様に、バッテリを除いた周波数
変換装置も構成できる。
【0038】〔実施例6〕第6の実施例は、第1から第
4までの整流電源を図7の構成における整流電源に適用
した構成である。この構成ではインバータ回路に絶縁用
のトランスを必要とせず、小形であって、容量も大きく
とれるUPSあるいは周波数変換装置となる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、 本発明を採用す
れば半導体スイッチおよびダイオードによって電力変換
装置の入・出力間の絶縁ができるのでリアクタLとして
図8のような複数巻線を必要としない。従って巻線間の
結合がかかえる部品構造上の欠陥がなくなり、リアクタ
部品の製造性が容易になる。これにより電流容量の大き
なリアクタLでも実用に供することができる。また、装
置としても制御性がよくなる。スイッチング周波数を容
易に高められるのでリアクタLの小形化が図れる。これ
らにより、整流電源装置、UPS,周波数変換装置等の
制御性改善、小形化、軽量化等に大きく寄与する。特に
大容量の装置では顕著な効果がある。入・出力とは独立
したスナバー回路を設けることにより、入・出力間の絶
縁性を損なうことなく半導体に印加される電圧ストレス
を緩和できるので電力変換装置の寿命ならびに信頼性を
高められる。また、装置の交流入力電流の波形も正弦波
状に整形して高調波公害対策も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路構成図であり、
(a)は全体構成を示し、(b)は他の整流・平滑部を
示す図である。
【図2】第1実施例における制御装置の説明図であり、
(a)は制御の流れを示し、(b)はその波形を示す図
である。
【図3】本発明の第2実施例を示す回路構成図である。
【図4】本発明の第5実施例を示す回路構成図である。
【図5】整流電源における入出力間絶縁の必要性を説明
する概念図である。
【図6】整流電源における入出力間絶縁の必要性を説明
する概念図である。
【図7】無停電電源装置(UPS)における入出力間絶
縁の必要性を説明する概念図である。
【図8】従来の整流電源の構成例を示す図である。
【記号の説明】
1 電力変換装置 2 チョッパコンバータ 3 交流電源 4 差動増幅器A 5 乗算器 6 差動増幅器B 7 整流器A 8 整流器B 9 比較器 10 増幅・絶縁A 11 増幅・絶縁B 12 商用電源 13 整流電源 14 単相整流電源 15 直流負荷 16 インバータ 17 バッテリ 18 交流負荷 Cd コンデンサ Cs スナバーコンデンサ D1〜6,Dx ダイオード Dr1〜6 ダイオード Ee 誤差対応電圧 Ein 整流直流電圧 Eout 制御直流電圧 Er 基準直流電圧源 Es×sin(ωt) 基準正弦波信号 H・Fil 高周波フィルタ Iac 交流入力電流 Ie 誤差対応信号 Ipwm 制御信号 L リアクタ n1 1次巻線 n2 2次巻線 Q1〜6,Qx 半導体スイッチ Rec 単相ダイオード整流回路 Rs スナバー抵抗 S,S1,S2 スナバー回路 St 三角波信号 UPS 無停電電源装置 x デューティ比

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力電圧を受けこれを単相ダイオー
    ド整流回路により整流直流電圧に変換し、この整流直流
    電圧をチョッパコンバータによって制御直流電圧に変換
    して出力する電力変換装置であって、 このチョッパコンバータ(2)は、半導体スイッチ(Q
    1),ダイオード(D1),コンデンサ(Cd),ダイ
    オード(D2)および半導体スイッチ(Q2)の直列回
    路を有し、 この直列回路を構成する半導体スイッチ(Q1)とダイ
    オード(D1)の接続点および半導体スイッチ(Q2)
    とタイオード(D2)の接続点の間にまたがってリアク
    タ(L)を接続してなり、 前記直列回路で前記整流直流電圧(Ein)を受け、 前記コンデンサ(Cd)の電圧を制御直流電圧(Eou
    t)とし、 半導体スイッチ(Q1)及び半導体スイッチ(Q2)を
    同時にオン、オフ動作させるための制御信号を生成する
    制御装置を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 三相交流電圧を3組の単相ダイオード整
    流回路(Rec)で受け、 それぞれの整流直流電圧(Ein)の正極側をそれぞれ
    半導体スイッチ(Q1,3,5)を介してリアクタ
    (L)の一方に接続し、 また負極側をそれぞれ半導体スイッチ(Q2,4,6)
    を介して前記リアクタ(L)の他方に接続し、 また前記リアクタ(L)にはダイオード(D1)とコン
    デンサ(Cd)及びダイオード(D2)からなる直列回
    路を並列に接続し、 このコンデンサ(Cd)の電圧を制御直流電圧(Eou
    t)として出力し、 前記3組の整流直流電圧(Ein)を受ける半導体スイ
    ッチを各組毎に同時にオン・オフさせる制御信号を生成
    する制御装置を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  3. 【請求項3】 三相交流電圧を3組の請求項1の電力変
    換装置(1)で受け、 これらの電力変換装置(1)を構成するコンデンサ(C
    d)を並列接続し、 このコンデンサ(Cd)の電圧を制御直流電圧(Eou
    t)として出力することを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 三相交流電圧を3組の請求項1の電力変
    換装置(1)で受け、 これらの電力変換装置(1)を構成するコンデンサ(C
    d)の電圧を加算してなる制御直流電圧(Eout)を
    出力することを特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 三相交流電圧をダイオード(Dr1〜
    6)と半導体スイッチ(Q1〜6)との直列接続素子で
    構成した三相ブリッジ整流回路で受け、 この三相ブリッジ整流回路の直流出力をリアクタ(L)
    で受け、 このリアクタ(L)と並列にダイオード(D1)とコン
    デンサ(Cd)及びダイオード(D2)の直列回路を接
    続してなり、 このコンデンサ(Cd)の電圧を制御直流電圧(Eou
    t)として出力し、 前記三相ブリッジ整流回路の正極出力側の半導体スイッ
    チの1つと負極側出力の半導体スイッチの1つを順次選
    択して、 これら選択した半導体スイッチを同時にオン、オフさせ
    るための制御装置を備えたことを特徴とする電力変換装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5の電力変換装置の1つ
    と、 その出力の制御直流電圧(Eout)を交流に変換する
    インバータ装置を組み合わせてなり、交流電圧を出力す
    ることを特徴とする電力変換装置。
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WO2006062170A1 (ja) * 2004-12-09 2006-06-15 Higuchi, Harumitsu 発電機

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