JPH11214963A - チョッパ型コンパレータ - Google Patents
チョッパ型コンパレータInfo
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- JPH11214963A JPH11214963A JP1050698A JP1050698A JPH11214963A JP H11214963 A JPH11214963 A JP H11214963A JP 1050698 A JP1050698 A JP 1050698A JP 1050698 A JP1050698 A JP 1050698A JP H11214963 A JPH11214963 A JP H11214963A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ディジタルノイズの影響を軽減し、制御が容易
なチョッパ型コンパレータを提供する。 【解決手段】縦続接続した差動増幅回路31,21,1
1の各々を有するコンパレータ回路3,2,1を備え、
バイアス状態から比較状態への移行を後段の差動増幅回
路11から前段の差動増幅回路31へと順次行うよう制
御する。
なチョッパ型コンパレータを提供する。 【解決手段】縦続接続した差動増幅回路31,21,1
1の各々を有するコンパレータ回路3,2,1を備え、
バイアス状態から比較状態への移行を後段の差動増幅回
路11から前段の差動増幅回路31へと順次行うよう制
御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチョッパ型コンパレ
ータに関し、特にA/Dコンバータ等のアナログ・ディ
ジタル混載回路に使用する耐ノイズ性を向上したチョッ
パ型コンパレータに関する。
ータに関し、特にA/Dコンバータ等のアナログ・ディ
ジタル混載回路に使用する耐ノイズ性を向上したチョッ
パ型コンパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、A/Dコンバータのビット数増加
等の回路の高精度化に伴い比較対象のアナログ電圧の差
が微小となってきているが、この種のチョッパ型コンパ
レータは、この微少な電位差を精度良く判定するため増
幅手段を複数段構成して必要な利得を確保したり、電源
や基板を介したディジタルノイズの悪影響を低減するた
め差動出力構成を採用することが要求されている。
等の回路の高精度化に伴い比較対象のアナログ電圧の差
が微小となってきているが、この種のチョッパ型コンパ
レータは、この微少な電位差を精度良く判定するため増
幅手段を複数段構成して必要な利得を確保したり、電源
や基板を介したディジタルノイズの悪影響を低減するた
め差動出力構成を採用することが要求されている。
【0003】この要求に応えるために、例えば、特開平
4−207811号公報記載の従来のチョッパ型コンパ
レータは、必要な利得を得るために増幅手段に2段のイ
ンバータ回路を直列構成して用い、電源電圧変動を除く
手段として上記増幅手段を入力電圧側と基準電圧側に分
け、並列に処理した信号を差動構成で取り出している。
4−207811号公報記載の従来のチョッパ型コンパ
レータは、必要な利得を得るために増幅手段に2段のイ
ンバータ回路を直列構成して用い、電源電圧変動を除く
手段として上記増幅手段を入力電圧側と基準電圧側に分
け、並列に処理した信号を差動構成で取り出している。
【0004】従来のチョッパ型コンパレータをブロック
で示す図5を参照すると、この従来のチョッパ型コンパ
レータは、それぞれ入力電圧Vinと基準電圧Vref
とを切り換えそれぞれ信号P1,P2を出力する2組の
トランスファスイッチST1,ST2と、並列に設けら
れ信号P1,P2の各々の供給を受け信号P10,P2
0をそれぞれ出力するチョッパ型のコンパレータ回路1
01,102と、信号P10,P20を差動的に比較し
その差信号Voを出力する差動コンパレータ回路103
とを備える。
で示す図5を参照すると、この従来のチョッパ型コンパ
レータは、それぞれ入力電圧Vinと基準電圧Vref
とを切り換えそれぞれ信号P1,P2を出力する2組の
トランスファスイッチST1,ST2と、並列に設けら
れ信号P1,P2の各々の供給を受け信号P10,P2
0をそれぞれ出力するチョッパ型のコンパレータ回路1
01,102と、信号P10,P20を差動的に比較し
その差信号Voを出力する差動コンパレータ回路103
とを備える。
【0005】コンパレータ回路101は、信号P1を構
成する電圧Vin,Vrefを自己比較し信号P1Cを
出力する自己補正型のコンパレータ部112と、信号P
1Cを増幅し反転して信号P10を出力する反転増幅回
路111とを備える。
成する電圧Vin,Vrefを自己比較し信号P1Cを
出力する自己補正型のコンパレータ部112と、信号P
1Cを増幅し反転して信号P10を出力する反転増幅回
路111とを備える。
【0006】コンパレータ回路102は、信号P2を構
成する電圧Vin,Vrefを自己比較し信号P2Cを
出力する自己補正型のコンパレータ部122と、信号P
2Cを増幅し反転して信号P10を出力する反転増幅回
路121とを備える。
成する電圧Vin,Vrefを自己比較し信号P2Cを
出力する自己補正型のコンパレータ部122と、信号P
2Cを増幅し反転して信号P10を出力する反転増幅回
路121とを備える。
【0007】反転増幅回路111は、入力容量C1と、
インバータN1と、インバータN1の短絡用スイッチS
1とを備える。
インバータN1と、インバータN1の短絡用スイッチS
1とを備える。
【0008】コンパレータ部112は、入力容量C2
と、インバータN2と、インバータN2の短絡用スイッ
チS2とを備える。
と、インバータN2と、インバータN2の短絡用スイッ
チS2とを備える。
【0009】反転増幅回路121は、入力容量C3と、
インバータN3と、インバータN3の短絡用スイッチS
3とを備える。
インバータN3と、インバータN3の短絡用スイッチS
3とを備える。
【0010】コンパレータ部122は、入力容量C4
と、インバータN4と、インバータN4の短絡用スイッ
チS4とを備える。
と、インバータN4と、インバータN4の短絡用スイッ
チS4とを備える。
【0011】スイッチS1〜S4は、例えば、図2
(A)に示すような相補型トランスファゲートから成
り、相補のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレ
イン同士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子と
し、N型トランジスタNMのゲートに正極性の制御信号
をP型トランジスタPMのゲートにインバータNで反転
した負極性の制御信号をそれぞれ供給することにより導
通させる。
(A)に示すような相補型トランスファゲートから成
り、相補のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレ
イン同士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子と
し、N型トランジスタNMのゲートに正極性の制御信号
をP型トランジスタPMのゲートにインバータNで反転
した負極性の制御信号をそれぞれ供給することにより導
通させる。
【0012】反転増幅回路111,121は、上述のよ
うに、コンパレータ部112,122と同様の回路構成
であるが、その目的はコンパレータ部112,122だ
けでは不足する利得を補うためである。したがって、差
動コンパレータ回路103が判定に必要とする利得を得
るために、適宜これら反転増幅回路の段数を増加させ
る。ただし反転増幅回路は入出力で極性が反転するた
め、差動コンパレータ回路103に接続する際に極性を
合わせる必要がある。
うに、コンパレータ部112,122と同様の回路構成
であるが、その目的はコンパレータ部112,122だ
けでは不足する利得を補うためである。したがって、差
動コンパレータ回路103が判定に必要とする利得を得
るために、適宜これら反転増幅回路の段数を増加させ
る。ただし反転増幅回路は入出力で極性が反転するた
め、差動コンパレータ回路103に接続する際に極性を
合わせる必要がある。
【0013】差動コンパレータ回路103は例えば差動
増幅回路を使用して構成できる。この種の差動増幅回路
の一例を示す図3(A)を参照すると、差動対を構成す
るN型MOSトランジスタNM1,NM2と、これらト
ランジスタNM1,NM2の能動負荷を構成するカレン
トミラー回路CM1,CM2とを備える。
増幅回路を使用して構成できる。この種の差動増幅回路
の一例を示す図3(A)を参照すると、差動対を構成す
るN型MOSトランジスタNM1,NM2と、これらト
ランジスタNM1,NM2の能動負荷を構成するカレン
トミラー回路CM1,CM2とを備える。
【0014】次に、図5及び各部波形をタイムチャート
で示す図6を参照して、従来のチョッパ型コンパレータ
の動作について説明すると、まず、トランスファスイッ
チST1は、リセット期間におけるバイアス状態で基準
電圧Vrefを選択しコンパレータ回路101の入力端
に供給し、トランスファスイッチST1は、入力電圧V
inを選択しコンパレータ回路102の入力端に供給す
る。同時にコンパレータ回路101内のスイッチS2,
S1及びコンパレータ回路102内のスイッチS4,S
3もオンする。これにより、インバータN2,N1,N
4,N3の各入力端は各々出力端と短絡されるので極性
反転で全帰還状態となっており、オフセット電圧が相殺
された状態で電源電圧の中点付近にバイアスされる。し
たがって、コンパレータ部112の入力容量C2とコン
パレータ部122の入力容量C4には、以下に示す電圧
が保持される。
で示す図6を参照して、従来のチョッパ型コンパレータ
の動作について説明すると、まず、トランスファスイッ
チST1は、リセット期間におけるバイアス状態で基準
電圧Vrefを選択しコンパレータ回路101の入力端
に供給し、トランスファスイッチST1は、入力電圧V
inを選択しコンパレータ回路102の入力端に供給す
る。同時にコンパレータ回路101内のスイッチS2,
S1及びコンパレータ回路102内のスイッチS4,S
3もオンする。これにより、インバータN2,N1,N
4,N3の各入力端は各々出力端と短絡されるので極性
反転で全帰還状態となっており、オフセット電圧が相殺
された状態で電源電圧の中点付近にバイアスされる。し
たがって、コンパレータ部112の入力容量C2とコン
パレータ部122の入力容量C4には、以下に示す電圧
が保持される。
【0015】 V(C2)=VB2−Vref・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) V(C4)=VB4−Vin・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) ただし、VB2,VB4はそれぞれN2,N4の各々の
自已バイアス電圧である。
自已バイアス電圧である。
【0016】次に、入力端子に近い前段のスイッチS
2,S4をオフし、コンパレータ部112,122を変
換期間対応の比較状態にし、次に入力端子から遠い後段
のスイッチS1,S3をオフし、反転増幅回路111,
121も比較状態にする。A/Dコンバータ等、周期的
に比較を繰り返す動作の場合はスイッチS2,S4とス
イッチS1,S3を切り替える制御信号のデューティ比
は異なっている。
2,S4をオフし、コンパレータ部112,122を変
換期間対応の比較状態にし、次に入力端子から遠い後段
のスイッチS1,S3をオフし、反転増幅回路111,
121も比較状態にする。A/Dコンバータ等、周期的
に比較を繰り返す動作の場合はスイッチS2,S4とス
イッチS1,S3を切り替える制御信号のデューティ比
は異なっている。
【0017】次に、コンパレータ部112,122及び
反転増幅回路111,121を全て比較状態にしてか
ら、トランスファスイッチST1,ST2を反転する
と、トランスファスイッチST1は入力電圧Vinを選
択し、トランスファスイッチST2は基準電圧Vref
を選択する。この時コンパレータ部112の入力容量C
2には式(1)の電圧が保持されているため、インバー
タN2の入力端電圧の変化は以下のようになる。
反転増幅回路111,121を全て比較状態にしてか
ら、トランスファスイッチST1,ST2を反転する
と、トランスファスイッチST1は入力電圧Vinを選
択し、トランスファスイッチST2は基準電圧Vref
を選択する。この時コンパレータ部112の入力容量C
2には式(1)の電圧が保持されているため、インバー
タN2の入力端電圧の変化は以下のようになる。
【0018】 ΔV(N2)=(Vin−Vref)・・・・・・・・・・・・・・(3) 仮に、入力電圧Vin>基準電圧Vrefの場合は、こ
れを反転増幅したN2の出力端はLレベルを出力する。
れを反転増幅したN2の出力端はLレベルを出力する。
【0019】一方、コンパレータ部122の入力容量C
4には式(2)の電圧が保持されているため、コンパレ
ータ部112と同様にインバータN4の入力端電圧の変
化は以下のようになる。
4には式(2)の電圧が保持されているため、コンパレ
ータ部112と同様にインバータN4の入力端電圧の変
化は以下のようになる。
【0020】 ΔV(N4)=(Vref−Vin)・・・・・・・・・・・・・・(4) したがってこれを反転増幅したインバータN4の出力端
はHレベルを出力する。
はHレベルを出力する。
【0021】式(3),(4)で表される入力信号ΔV
(N2),ΔV(N4)は互いに極性が反転しただけで
ある。
(N2),ΔV(N4)は互いに極性が反転しただけで
ある。
【0022】以下、反転増幅回路111,121もコン
パレータ部112と同様の動作を行う。
パレータ部112と同様の動作を行う。
【0023】差動コンパレータ回路103には、入力と
してコンパレータ回路101の出力信号P10とコンパ
レータ回路102の出力信号P20との供給を受けるこ
とにより、最終的に入力電圧Vinと基準電圧Vref
のどちらが大きいかの比較をしてHレベル又はLレベル
を最終出力Voとして出力する。
してコンパレータ回路101の出力信号P10とコンパ
レータ回路102の出力信号P20との供給を受けるこ
とにより、最終的に入力電圧Vinと基準電圧Vref
のどちらが大きいかの比較をしてHレベル又はLレベル
を最終出力Voとして出力する。
【0024】ところが、A/Dコンバータ等は、一般的
に、出力/入力先であるディジタル回路と隣接すること
が多く、これらのディジタル回路が発生するスイッチン
グノイズは電源布線や半導体基板を経由してアナログ信
号線に重畳するため、完全に除去することは難しい。
に、出力/入力先であるディジタル回路と隣接すること
が多く、これらのディジタル回路が発生するスイッチン
グノイズは電源布線や半導体基板を経由してアナログ信
号線に重畳するため、完全に除去することは難しい。
【0025】このような状況下で、従来のチョッパ型コ
ンパレータは、上述のように、入力端子に近い増幅段か
ら順にバイアス状態から比較状態への切り替えを行うと
いう動作のため、容量に保持した回路のオフセット電圧
が、最終段の切り替えが完了するまでにノイズの侵入を
受けてオフセット電圧の変動として現れることがある。
特に比較状態における増幅手段の入力端はハイインピー
ダンスであることと、入力端子に近い段ほど入力電圧と
基準電圧との差が小さいためノイズの影響が顕著に現れ
るという問題があり、この影響はA/Dコンバータでは
微分直線性誤差となって現れる。
ンパレータは、上述のように、入力端子に近い増幅段か
ら順にバイアス状態から比較状態への切り替えを行うと
いう動作のため、容量に保持した回路のオフセット電圧
が、最終段の切り替えが完了するまでにノイズの侵入を
受けてオフセット電圧の変動として現れることがある。
特に比較状態における増幅手段の入力端はハイインピー
ダンスであることと、入力端子に近い段ほど入力電圧と
基準電圧との差が小さいためノイズの影響が顕著に現れ
るという問題があり、この影響はA/Dコンバータでは
微分直線性誤差となって現れる。
【0026】また、増幅手段にインバータを用いると、
それ自体がディジタル回路のため、バイアス状態時に流
れる貫通電流と比較判定時の回路電流との間に極端な変
動が生じるため、自分自身の回路動作がノイズ発生源と
なってしまう。
それ自体がディジタル回路のため、バイアス状態時に流
れる貫通電流と比較判定時の回路電流との間に極端な変
動が生じるため、自分自身の回路動作がノイズ発生源と
なってしまう。
【0027】さらには、各増幅段毎のバイアス状態と比
較状態の切り替え用制御信号のデューティ比が異なるた
め、多段になるほど制御信号の生成が複雑になる。
較状態の切り替え用制御信号のデューティ比が異なるた
め、多段になるほど制御信号の生成が複雑になる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のチョッ
パ型コンパレータは、入力端子側の増幅段から順にバイ
アス状態から比較状態への切り替えを行うという動作の
ため、容量に保持した回路のオフセット電圧が、最終段
の切り替えが完了するまでにノイズの侵入を受けてオフ
セット電圧の変動として現れ易く、微分直線性誤差の要
因となるという欠点があった。
パ型コンパレータは、入力端子側の増幅段から順にバイ
アス状態から比較状態への切り替えを行うという動作の
ため、容量に保持した回路のオフセット電圧が、最終段
の切り替えが完了するまでにノイズの侵入を受けてオフ
セット電圧の変動として現れ易く、微分直線性誤差の要
因となるという欠点があった。
【0029】また、増幅手段にインバータを用いるが、
それ自体がディジタル回路のため、バイアス状態時に流
れる貫通電流と比較判定時の回路電流との間に極端な変
動が生じるため、自分自身の回路動作がノイズ発生源と
なってしまい、上記欠点を助長するという欠点があっ
た。
それ自体がディジタル回路のため、バイアス状態時に流
れる貫通電流と比較判定時の回路電流との間に極端な変
動が生じるため、自分自身の回路動作がノイズ発生源と
なってしまい、上記欠点を助長するという欠点があっ
た。
【0030】さらに、各増幅段毎のバイアス状態と比較
状態の切り替え用制御信号のデューティ比が異なるた
め、多段化するほど制御信号の生成が複雑になるという
欠点があった。
状態の切り替え用制御信号のデューティ比が異なるた
め、多段化するほど制御信号の生成が複雑になるという
欠点があった。
【0031】本発明の目的は、ディジタルノイズの影響
を軽減し、制御が容易なチョッパ型コンパレータを提供
することにある。
を軽減し、制御が容易なチョッパ型コンパレータを提供
することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明のチョッパ型コン
パレータは、連続するバイアス設定状態対応の第1の期
間と比較動作対状態応の第2の期間にそれぞれ対応して
基準電圧と比較対象の入力電圧とを切り替えることによ
りオフセット電圧を前記第1の期間にキャンセルするよ
う動作するチョッパ型コンパレータにおいて、縦続接続
した少なくとも2段の差動増幅回路を備え、前記バイア
ス設定状態から前記比較動作状態への移行を後段から前
段へと順次行うよう制御することを特徴とするものであ
る。
パレータは、連続するバイアス設定状態対応の第1の期
間と比較動作対状態応の第2の期間にそれぞれ対応して
基準電圧と比較対象の入力電圧とを切り替えることによ
りオフセット電圧を前記第1の期間にキャンセルするよ
う動作するチョッパ型コンパレータにおいて、縦続接続
した少なくとも2段の差動増幅回路を備え、前記バイア
ス設定状態から前記比較動作状態への移行を後段から前
段へと順次行うよう制御することを特徴とするものであ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態をブロ
ックで示す図1を参照すると、この図に示す本実施の形
態のチョッパ型コンパレータは、それぞれ制御信号CT
3の供給に応答して入力電圧Vinと基準電圧Vref
とを切り換えそれぞれ相反する信号P1,P2を出力す
る2組のトランスファスイッチST1,ST2と、信号
P1,P2の供給を受け縦続接続されそれぞれ制御信号
CT2,CT1,CTで動作し最終段から出力信号Vo
を出力するコンパレータ回路3,2,1と、縦続接続さ
れ各々一定遅延時間を有し制御信号CTの供給に応答し
て遅延制御信号CT1,CT2,CT3を生成する遅延
回路D1,D2,D3と、電圧VBを供給する電源4と
を備える。
ックで示す図1を参照すると、この図に示す本実施の形
態のチョッパ型コンパレータは、それぞれ制御信号CT
3の供給に応答して入力電圧Vinと基準電圧Vref
とを切り換えそれぞれ相反する信号P1,P2を出力す
る2組のトランスファスイッチST1,ST2と、信号
P1,P2の供給を受け縦続接続されそれぞれ制御信号
CT2,CT1,CTで動作し最終段から出力信号Vo
を出力するコンパレータ回路3,2,1と、縦続接続さ
れ各々一定遅延時間を有し制御信号CTの供給に応答し
て遅延制御信号CT1,CT2,CT3を生成する遅延
回路D1,D2,D3と、電圧VBを供給する電源4と
を備える。
【0034】ここで、後段のコンパレータ回路2,1は
コンパレータ回路3と同様な構成であり、コンパレータ
回路3だけでは不足する利得を補うために所要段数を付
加する。この実施の形態では、これらコンパレータ回路
2,1の2段を付加する。
コンパレータ回路3と同様な構成であり、コンパレータ
回路3だけでは不足する利得を補うために所要段数を付
加する。この実施の形態では、これらコンパレータ回路
2,1の2段を付加する。
【0035】コンパレータ回路3は、トランスファスイ
ッチST1の出力信号P1を容量C30を経由して非反
転入力にトランスファスイッチST2の出力信号P2を
容量C31を経由して反転入力にそれぞれ入力し非反転
出力信号V3,反転出力信号V3Bを出力する差動増幅
回路31と、制御信号CT2の制御により差動増幅回路
31の非反転,反転各入力端をバイアス電源VBに接続
するスイッチS30,S31と、容量C30,C31と
を備える。
ッチST1の出力信号P1を容量C30を経由して非反
転入力にトランスファスイッチST2の出力信号P2を
容量C31を経由して反転入力にそれぞれ入力し非反転
出力信号V3,反転出力信号V3Bを出力する差動増幅
回路31と、制御信号CT2の制御により差動増幅回路
31の非反転,反転各入力端をバイアス電源VBに接続
するスイッチS30,S31と、容量C30,C31と
を備える。
【0036】コンパレータ回路2は、コンパレータ回路
3の出力信号V3を容量C20を経由して非反転入力に
信号V3Bを容量C21を経由して反転入力にそれぞれ
入力し非反転出力信号V2,反転出力信号V2Bを出力
する差動増幅回路21と、制御信号CT1の制御により
差動増幅回路21の非反転,反転各入力端をバイアス電
源VBに接続するスイッチS20,S21と、容量C2
0,C21とを備える。
3の出力信号V3を容量C20を経由して非反転入力に
信号V3Bを容量C21を経由して反転入力にそれぞれ
入力し非反転出力信号V2,反転出力信号V2Bを出力
する差動増幅回路21と、制御信号CT1の制御により
差動増幅回路21の非反転,反転各入力端をバイアス電
源VBに接続するスイッチS20,S21と、容量C2
0,C21とを備える。
【0037】コンパレータ回路1は、コンパレータ回路
2の出力信号V2を容量C10を経由して非反転入力に
信号V2Bを容量C31を経由して反転入力にそれぞれ
入力し非反転出力信号Voを出力する差動増幅回路11
と、制御信号CTの制御により差動増幅回路11の非反
転,反転各入力端をバイアス電源VBに接続するスイッ
チS10,S11と、容量C10,C11とを備える。
2の出力信号V2を容量C10を経由して非反転入力に
信号V2Bを容量C31を経由して反転入力にそれぞれ
入力し非反転出力信号Voを出力する差動増幅回路11
と、制御信号CTの制御により差動増幅回路11の非反
転,反転各入力端をバイアス電源VBに接続するスイッ
チS10,S11と、容量C10,C11とを備える。
【0038】トランスファスイッチST1,ST2は、
2組のアナログスイッチの出力を接続し相補的に動作さ
せるものであり、代表としてトランスファスイッチST
1の構成の一例を示す図2(B)を参照すると、それぞ
れ相補のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレイ
ン同士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子とし
た第1,第2のアナログスイッチAS1,AS2と、イ
ンバータNとを備え、アナログスイッチAS1のトラン
ジスタNMとアナログスイッチAS2のトランジスタP
Mのゲート同士を共通接続して信号CT3を供給し、ア
ナログスイッチAS1のトランジスタPMとアナログス
イッチAS2のトランジスタNMのゲート同士を共通接
続して信号CT3をインバータNで反転した負極性の信
号CTBを供給する。
2組のアナログスイッチの出力を接続し相補的に動作さ
せるものであり、代表としてトランスファスイッチST
1の構成の一例を示す図2(B)を参照すると、それぞ
れ相補のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレイ
ン同士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子とし
た第1,第2のアナログスイッチAS1,AS2と、イ
ンバータNとを備え、アナログスイッチAS1のトラン
ジスタNMとアナログスイッチAS2のトランジスタP
Mのゲート同士を共通接続して信号CT3を供給し、ア
ナログスイッチAS1のトランジスタPMとアナログス
イッチAS2のトランジスタNMのゲート同士を共通接
続して信号CT3をインバータNで反転した負極性の信
号CTBを供給する。
【0039】差動増幅回路11,21,31は同一構成
であり、代表して差動増幅回路11の構成例を示す図3
(A)を参照すると、差動対を構成するN型MOSトラ
ンジスタNM1,NM2と、これらトランジスタNM
1,NM2の能動負荷を構成するカレントミラー回路C
M1,CM2とを備える。
であり、代表して差動増幅回路11の構成例を示す図3
(A)を参照すると、差動対を構成するN型MOSトラ
ンジスタNM1,NM2と、これらトランジスタNM
1,NM2の能動負荷を構成するカレントミラー回路C
M1,CM2とを備える。
【0040】スイッチS10,S11,S20,S2
1,S30,S31は同一構成であり、代表してスイッ
チS10の構成例を示す図2(A)を参照すると、相補
のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレイン同
士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子としN型
トランジスタNMのゲートに正極性の制御信号CをP型
トランジスタPMのゲートに制御信号CTをインバータ
Nで反転した負極性の信号CTBをそれぞれ供給するこ
とにより導通させる相補型トランスファゲートを用い
る。
1,S30,S31は同一構成であり、代表してスイッ
チS10の構成例を示す図2(A)を参照すると、相補
のMOSトランジスタPM,NMの各々のドレイン同
士,ソース同士を共通接続して入力,出力端子としN型
トランジスタNMのゲートに正極性の制御信号CをP型
トランジスタPMのゲートに制御信号CTをインバータ
Nで反転した負極性の信号CTBをそれぞれ供給するこ
とにより導通させる相補型トランスファゲートを用い
る。
【0041】遅延回路D1の実現手段は多数あるが、こ
こでは図3(B)に示すような偶数個のインバータN1
〜N2n(nは整数)の直列接続による構成を用いる。
遅延回路D2,D3も遅延回路D1と同様の回路構成で
あるが、各制御対象回路のセトリング時間等必要に応じ
て段数や構成を変更する。
こでは図3(B)に示すような偶数個のインバータN1
〜N2n(nは整数)の直列接続による構成を用いる。
遅延回路D2,D3も遅延回路D1と同様の回路構成で
あるが、各制御対象回路のセトリング時間等必要に応じ
て段数や構成を変更する。
【0042】次に、図1,図2,図3及び各部波形をタ
イムチャートで示す図4を参照して本実施の形態の動作
について説明すると、動作の1周期は回路のリセットの
ため基準電圧Vref対応のバイアス状態に設定するバ
イアス(リセット)期間と入力信号Vin対応のA/D
変換のため比較状態に設定する比較(変換)期間とから
成る。
イムチャートで示す図4を参照して本実施の形態の動作
について説明すると、動作の1周期は回路のリセットの
ため基準電圧Vref対応のバイアス状態に設定するバ
イアス(リセット)期間と入力信号Vin対応のA/D
変換のため比較状態に設定する比較(変換)期間とから
成る。
【0043】図4を参照すると、トランスファスイッチ
ST1の出力のみを示すがトランスファスイッチST2
はST1と相反する信号、すなわち、ST1がVref
を出力するときはST2はVinを、ST1がVinを
出力するときはST2はVrefnをそれぞれ出力す
る。
ST1の出力のみを示すがトランスファスイッチST2
はST1と相反する信号、すなわち、ST1がVref
を出力するときはST2はVinを、ST1がVinを
出力するときはST2はVrefnをそれぞれ出力す
る。
【0044】まず、バイアス状態で信号Vrefを信号
P1として出力し、信号Vinを信号P2として出力す
る。コンパレータ回路3のスイッチS30,S31はオ
ン状態であるため、このコンパレータ回路3の容量C3
0,C31には次式の電圧が保持される。
P1として出力し、信号Vinを信号P2として出力す
る。コンパレータ回路3のスイッチS30,S31はオ
ン状態であるため、このコンパレータ回路3の容量C3
0,C31には次式の電圧が保持される。
【0045】 V(C30)=Vref−VB・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) V(C31)=Vin−VB・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6) ここで、VBはバイアス電圧である。
【0046】このとき、コンパレータ回路3の差動増幅
回路31の非反転入力端,反転入力端には共にバイアス
電圧VBが印加されるため、非反転出力信号V3,反転
出力信号V3Bとしては差動増幅回路31の出力オフセ
ット電圧のみ現れる。同時にコンパレータ回路2のスイ
ッチS20,S21もオン状態であるため、コンパレー
タ回路2の差動増幅回路21の非反転入力端,反転入力
端も共にバイアス電圧VBが印加され、結果的に差動増
幅回路31の出力オフセット電圧はコンパレータ回路2
の容量C20,C21によって吸収されキャンセルす
る。
回路31の非反転入力端,反転入力端には共にバイアス
電圧VBが印加されるため、非反転出力信号V3,反転
出力信号V3Bとしては差動増幅回路31の出力オフセ
ット電圧のみ現れる。同時にコンパレータ回路2のスイ
ッチS20,S21もオン状態であるため、コンパレー
タ回路2の差動増幅回路21の非反転入力端,反転入力
端も共にバイアス電圧VBが印加され、結果的に差動増
幅回路31の出力オフセット電圧はコンパレータ回路2
の容量C20,C21によって吸収されキャンセルす
る。
【0047】同様に、コンパレータ回路2の差動増幅回
路21の出力オフセット電圧も、次段のコンパレータ回
路1の容量C10,C11によって吸収されキャンセル
される。
路21の出力オフセット電圧も、次段のコンパレータ回
路1の容量C10,C11によって吸収されキャンセル
される。
【0048】次に、比較状態へ移行するために制御信号
CTの極性を反転させ、コンパレータ回路1のスイッチ
S10,S11をオフすると、このコンパレータ回路1
の差動増幅回路11の非反転入力端,反転入力端はバイ
アス電圧VBのままハイインピーダンスとなる。次に、
遅延回路D1の遅延時間の後、信号CT1の極性反転に
応答してコンパレータ回路2のスイッチS20,S21
がオフし、差動増幅回路21の非反転入力端+、反転入
力端−はバイアス電圧VBのままハイインピーダンスと
なる。
CTの極性を反転させ、コンパレータ回路1のスイッチ
S10,S11をオフすると、このコンパレータ回路1
の差動増幅回路11の非反転入力端,反転入力端はバイ
アス電圧VBのままハイインピーダンスとなる。次に、
遅延回路D1の遅延時間の後、信号CT1の極性反転に
応答してコンパレータ回路2のスイッチS20,S21
がオフし、差動増幅回路21の非反転入力端+、反転入
力端−はバイアス電圧VBのままハイインピーダンスと
なる。
【0049】以降同様に、遅延回路D2の遅延時間の
後、信号CT2の極性反転に応答してコンパレータ回路
3のスイッチS30,S31がオフし、差動増幅回路3
1の非反転入力端,反転入力端はバイアス電圧VBのま
まハイインピーダンスとなる。このようにしてコンパレ
ータ回路1,2,3の各々の入力が順次オフ状態となり
各々の容量C10,C11、C20,C21、C30,
C31は各段間のオフセット電圧をキャンセルした状態
で保持する。その後、遅延回路D3の出力信号CT3の
極性反転に応答してトランスファスイッチST1,ST
2が反転する。
後、信号CT2の極性反転に応答してコンパレータ回路
3のスイッチS30,S31がオフし、差動増幅回路3
1の非反転入力端,反転入力端はバイアス電圧VBのま
まハイインピーダンスとなる。このようにしてコンパレ
ータ回路1,2,3の各々の入力が順次オフ状態となり
各々の容量C10,C11、C20,C21、C30,
C31は各段間のオフセット電圧をキャンセルした状態
で保持する。その後、遅延回路D3の出力信号CT3の
極性反転に応答してトランスファスイッチST1,ST
2が反転する。
【0050】このとき、コンパレータ回路3の容量C3
0,C31は式(5),(6)の電圧を保持しているの
で、このコンパレータ回路3の差動増幅回路31の非反
転入力端,反転入力端には次式の電圧VI3,VI3B
が印加される。
0,C31は式(5),(6)の電圧を保持しているの
で、このコンパレータ回路3の差動増幅回路31の非反
転入力端,反転入力端には次式の電圧VI3,VI3B
が印加される。
【0051】 VI3=VB−(Vin−Vref)・・・・・・・・・・・・・・・(7) VI3B=VB−(Vref−Vin)・・・・・・・・・・・・・・(8) つまり、入力電圧Vinと基準電圧Vrefの差の2倍
の電圧が差動増幅回路31に入力されて増幅された後、
後続のコンパレータ回路2,1は、さらに、電圧変化分
を増幅し、出力Voとして判定結果を出力する。以降こ
の回路の出力はラッチ信号LATにて次の工程の回路に
取り込まれ利用される。
の電圧が差動増幅回路31に入力されて増幅された後、
後続のコンパレータ回路2,1は、さらに、電圧変化分
を増幅し、出力Voとして判定結果を出力する。以降こ
の回路の出力はラッチ信号LATにて次の工程の回路に
取り込まれ利用される。
【0052】バイアス状態から比較状態へ移行する際に
ハイインピーダンスとなった差動増幅回路の入力端電位
は容量の電荷で保持されているためノイズ等の侵入で電
位変動を受けやすい。
ハイインピーダンスとなった差動増幅回路の入力端電位
は容量の電荷で保持されているためノイズ等の侵入で電
位変動を受けやすい。
【0053】本実施の形態の回路では、コンパレータ回
路の増幅手段に初段から差動増幅回路を使用することに
より、各スイッチのオン,オフ動作で避けられないフィ
ードスルーノイズが差動入力端に同時に重畳しても同相
信号除去率が高いため効果的に除去することができる。
路の増幅手段に初段から差動増幅回路を使用することに
より、各スイッチのオン,オフ動作で避けられないフィ
ードスルーノイズが差動入力端に同時に重畳しても同相
信号除去率が高いため効果的に除去することができる。
【0054】また、従来のインバータ増幅回路の使用時
には約1/2だった電源変動除去率については、本実施
の形態の能動負荷を用いた差動増幅回路を用いることに
より電源変動が直接信号線に伝わることがなくなり電源
変動除去率を桁違いに向上することができると共に、自
らのインバータ動作による貫通電流の変化で新たな電源
変動を誘発することを防止することができる。
には約1/2だった電源変動除去率については、本実施
の形態の能動負荷を用いた差動増幅回路を用いることに
より電源変動が直接信号線に伝わることがなくなり電源
変動除去率を桁違いに向上することができると共に、自
らのインバータ動作による貫通電流の変化で新たな電源
変動を誘発することを防止することができる。
【0055】さらに、各コンパレータ回路のバイアス状
態から比較状態へ移行する順序を後段から前段へと順に
行うことにより、入力感度の高い前段の差動増幅回路の
入力が最後にハイインピーダンスとなるため、隣接する
ディジタル信号配線等から差動増幅回路の入力に不平衡
で侵入するディジタルノイズによる容量の電荷変動で見
かけ上の回路オフセットの増加を防止できる上に、前段
の切り替えノイズが伝播しても後段はすでにハイインピ
ーダンスとなっているため、電流は流れず保持した電荷
が変化することがない。
態から比較状態へ移行する順序を後段から前段へと順に
行うことにより、入力感度の高い前段の差動増幅回路の
入力が最後にハイインピーダンスとなるため、隣接する
ディジタル信号配線等から差動増幅回路の入力に不平衡
で侵入するディジタルノイズによる容量の電荷変動で見
かけ上の回路オフセットの増加を防止できる上に、前段
の切り替えノイズが伝播しても後段はすでにハイインピ
ーダンスとなっているため、電流は流れず保持した電荷
が変化することがない。
【0056】その上、スイッチを切り替える制御信号の
デューティ比を各コンパレータ回路の段毎に変更する必
要がないため制御信号の生成が簡単となる。
デューティ比を各コンパレータ回路の段毎に変更する必
要がないため制御信号の生成が簡単となる。
【0057】以上本発明の実施の形態を述べたが、本発
明は上記実施の形態に限られることなく種々の変形が可
能である。例えば、コンパレータ回路の段数を4段とす
ることも本発明の技術思想の範囲内において適用できる
ことは勿論である。
明は上記実施の形態に限られることなく種々の変形が可
能である。例えば、コンパレータ回路の段数を4段とす
ることも本発明の技術思想の範囲内において適用できる
ことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチョッパ
型コンパレータは、縦続接続した少なくとも2段の差動
増幅回路を備え、バイアス設定状態から比較動作状態へ
の移行を後段から前段へと順次行うよう制御することに
より、各スイッチのオン,オフ動作で避けられないフィ
ードスルーノイズが差動入力端に同時に重畳しても同相
信号除去率が高いため効果的に除去することができると
いう効果がある。
型コンパレータは、縦続接続した少なくとも2段の差動
増幅回路を備え、バイアス設定状態から比較動作状態へ
の移行を後段から前段へと順次行うよう制御することに
より、各スイッチのオン,オフ動作で避けられないフィ
ードスルーノイズが差動入力端に同時に重畳しても同相
信号除去率が高いため効果的に除去することができると
いう効果がある。
【0059】また、能動負荷を用いた差動増幅回路を用
いることにより、電源変動が直接信号線に伝わることが
なくなり電源変動除去率を大幅に向上することができる
と共に、自らのインバータ動作等による貫通電流の変化
で新たな電源変動を誘発することを防止することができ
るという効果がある。
いることにより、電源変動が直接信号線に伝わることが
なくなり電源変動除去率を大幅に向上することができる
と共に、自らのインバータ動作等による貫通電流の変化
で新たな電源変動を誘発することを防止することができ
るという効果がある。
【0060】さらに、各コンパレータ回路のバイアス状
態から比較状態へ移行する順序を後段から前段へと順に
行うことにより、入力感度の高い前段がノイズの影響を
受けにくく制御が容易な構成を実現できるという効果が
ある。
態から比較状態へ移行する順序を後段から前段へと順に
行うことにより、入力感度の高い前段がノイズの影響を
受けにくく制御が容易な構成を実現できるという効果が
ある。
【0061】その上、スイッチの切り替え用制御信号の
デューティ比を、各コンパレータ回路段毎に変更する必
要がないため制御信号の生成が簡単となるという効果が
ある。
デューティ比を、各コンパレータ回路段毎に変更する必
要がないため制御信号の生成が簡単となるという効果が
ある。
【図1】本発明のチョッパ型コンパレータの一実施の形
態を示すブロック図である。
態を示すブロック図である。
【図2】図1のスイッチ及びトランスファスイッチの構
成の一例を示す回路図である。
成の一例を示す回路図である。
【図3】図1の差動増幅回路及び遅延回路の構成を示す
回路図である。
回路図である。
【図4】本実施の形態のチョッパ型コンパレータにおけ
る動作の一例を示すタイムチャートである。
る動作の一例を示すタイムチャートである。
【図5】従来のチョッパ型コンパレータの一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図6】従来のチョッパ型コンパレータにおける動作の
一例を示すタイムチャートである。
一例を示すタイムチャートである。
1,2,3,101,102 コンパレータ回路 4 電源 11,21,31 差動増幅回路 103 差動コンパレータ回路 111,121 反転増幅回路 112,122 コンパレータ部 C1〜C4,C10,C11,C20,C21,C3
0,C31 容量 D1〜D3 遅延回路 N,N1〜N4 インバータ ST1,ST2 トランスファスイッチ S1〜S4,S10,S11,S20,S21,S3
0,S31 スイッチ
0,C31 容量 D1〜D3 遅延回路 N,N1〜N4 インバータ ST1,ST2 トランスファスイッチ S1〜S4,S10,S11,S20,S21,S3
0,S31 スイッチ
Claims (7)
- 【請求項1】 連続するバイアス設定状態対応の第1の
期間と比較動作対状態応の第2の期間にそれぞれ対応し
て基準電圧と比較対象の入力電圧とを切り替えることに
よりオフセット電圧を前記第1の期間にキャンセルする
よう動作するチョッパ型コンパレータにおいて、 縦続接続した少なくとも2段の差動増幅回路を備え、前
記バイアス設定状態から前記比較動作状態への移行を後
段から前段へと順次行うよう制御することを特徴とする
チョッパ型コンパレータ。 - 【請求項2】 連続するバイアス設定状態対応の第1の
期間と比較動作対状態応の第2の期間にそれぞれ対応し
て基準電圧と比較対象の入力電圧とを切り替えることに
よりオフセット電圧を前記第1の期間にキャンセルする
よう動作するチョッパ型コンパレータにおいて、 前記第1,第2の期間の各々と同一周期の第1の制御信
号の供給に応答して前記入力電圧と前記基準電圧とを切
り換え第1の入力信号とこの第1の入力信号と逆の第1
の反転入力信号をそれぞれ出力する第1,第2の入力ス
イッチ手段と、 第2の制御信号の供給に応答して動作し前記第1の入力
信号と第1の反転入力信号との供給を受けそれぞれ第
1,第2の容量を経由して非反転入力端と反転入力端に
入力し第1の非反転出力信号及び第1の反転出力信号を
出力する第1の差動増幅回路を含む第1のコンパレート
手段と、 第3の制御信号の供給に応答して動作し前記第1の出力
信号と第1の反転出力信号との供給を受けそれぞれ第
3,第4の容量を経由して非反転入力端と反転入力端に
入力し第2非反転出力信号及び第2の反転出力信号を出
力する第2の差動増幅回路を含む第2のコンパレート手
段と、 縦続接続されそれぞれ所定遅延時間を有し前記第3の制
御信号の供給に応答して前記遅延時間分ずつ遅延した前
記第2,第1の制御信号をそれぞれ出力する第1,第2
の遅延手段と、 前記第1,第2のコンパレート手段に所定のバイアス電
圧を供給するバイアス電源とを備えることを特徴とする
チョッパ型コンパレータ。 - 【請求項3】 前記第1のコンパレート手段が、前記第
2の制御信号の供給に応答して前記非反転入力端及び反
転入力端の各々を相補的に前記バイアス電源に接断する
第1,第2のスイッチ手段を備え、 前記第2のコンパレート手段が、前記第3の制御信号の
供給に応答して前記非反転入力端及び反転入力端の各々
を相補的に前記バイアス電源に接断する第3,第4のス
イッチ手段を備えることを特徴とする請求項2記載のチ
ョッパ型コンパレータ。 - 【請求項4】 前記差動増幅回路が、差動対を構成する
第1の導電型の第1,第2のMOSトランジスタと、 前記第1,第2のMOSトランジスタの各々の能動負荷
を構成する第1,第2のカレントミラー回路とを備える
を特徴とする請求項2記載のチョッパ型コンパレータ。 - 【請求項5】 前記第1,第2の入力スイッチ手段の各
々が、それぞれ相補の第1,第2の導電型の第1,第2
のMOSトランジスタの各々のドレイン同士,ソース同
士を共通接続して入力,出力端子とした第1,第2のア
ナログスイッチと、インバータとを備え、 前記第1のアナログスイッチの第1のMOSトランジス
タと第2のアナログスイッチの第2のMOSトランジス
タのゲート同士を共通接続して前記第1の制御信号を供
給し、前記第1のアナログスイッチの第2のMOSトラ
ンジスタと第2のアナログスイッチの第1のMOSトラ
ンジスタのゲート同士を共通接続して前記第1の制御信
号を前記インバータで反転した第1の反転制御信号を供
給することを特徴とする請求項2記載のチョッパ型コン
パレータ。 - 【請求項6】 前記第1〜第4のスイッチ手段の各々
が、それぞれ相補の第1,第2の導電型の第1,第2の
MOSトランジスタの各々のドレイン同士,ソース同士
を共通接続して入力,出力端子とし、前記第1のMOS
トランジスタのゲートに第1の極性の第1の制御信号を
前記第2のMOSトランジスタのゲートに第1の制御信
号を反転した第2の極性の第2の制御信号を供給するこ
とにより導通させる相補型アナログスイッチであること
を特徴とする請求項2記載のチョッパ型コンパレータ。 - 【請求項7】 前記第1,第2の遅延手段の各々が、縦
続接続した偶数個のインバータを備えることを特徴とす
る請求項2記載のチョッパ型コンパレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1050698A JPH11214963A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | チョッパ型コンパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1050698A JPH11214963A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | チョッパ型コンパレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11214963A true JPH11214963A (ja) | 1999-08-06 |
Family
ID=11752107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1050698A Pending JPH11214963A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | チョッパ型コンパレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11214963A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006304343A (ja) * | 2006-06-12 | 2006-11-02 | Nec Electronics Corp | Ad変換器 |
JP2008153875A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体集積回路 |
KR101051685B1 (ko) | 2004-06-30 | 2011-07-25 | 매그나칩 반도체 유한회사 | 스위치드 커패시터를 사용한 옵셋 보정 회로 및 그 방법 |
JP2012151727A (ja) * | 2011-01-20 | 2012-08-09 | Fujitsu Ltd | アナログデジタル変換器 |
JP2017168968A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | 株式会社豊田中央研究所 | チョッパ型コンパレータ |
CN108768352A (zh) * | 2018-07-17 | 2018-11-06 | 上海艾为电子技术股份有限公司 | 比较器 |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP1050698A patent/JPH11214963A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101051685B1 (ko) | 2004-06-30 | 2011-07-25 | 매그나칩 반도체 유한회사 | 스위치드 커패시터를 사용한 옵셋 보정 회로 및 그 방법 |
JP2006304343A (ja) * | 2006-06-12 | 2006-11-02 | Nec Electronics Corp | Ad変換器 |
JP4545116B2 (ja) * | 2006-06-12 | 2010-09-15 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 電圧比較回路 |
JP2008153875A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体集積回路 |
JP2012151727A (ja) * | 2011-01-20 | 2012-08-09 | Fujitsu Ltd | アナログデジタル変換器 |
JP2017168968A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | 株式会社豊田中央研究所 | チョッパ型コンパレータ |
CN108768352A (zh) * | 2018-07-17 | 2018-11-06 | 上海艾为电子技术股份有限公司 | 比较器 |
CN108768352B (zh) * | 2018-07-17 | 2023-11-03 | 上海艾为电子技术股份有限公司 | 比较器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030708 |