JPH1121250A - 医薬製剤 - Google Patents
医薬製剤Info
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- JPH1121250A JPH1121250A JP9177022A JP17702297A JPH1121250A JP H1121250 A JPH1121250 A JP H1121250A JP 9177022 A JP9177022 A JP 9177022A JP 17702297 A JP17702297 A JP 17702297A JP H1121250 A JPH1121250 A JP H1121250A
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Abstract
を有する糖類とを反応させることにより得られる化合物
を含有してなる医薬製剤。 【効果】 本発明の製剤は、化合物の生体内での持続性
を向上させ、種々の化合物をpH変化に応答して解離さ
せることができ、標的部位で特異的に当該化合物を作用
させることができる。
Description
挙動を変化させ、効率よくその効果が得られる医療上有
用な製剤に関する。
用が数多くなされてきた。例えば、生体内における持続
性を高めるため、ペプチド、蛋白質等の医薬品をポリエ
チレングリコール、デキストラン、ポリアミノ酸、アル
ブミン、イヌリン等で化学修飾する方法が知られてい
る。
指向型製剤の開発も試みられている。例えば、肝臓を標
的とするものとして、アシアロ糖蛋白質のリゾチームや
アルブミン[J.C.Rogers and S.Kornfeld,Biochem.Biop
hys.Res.Commn, 45, 622, (1971)]およびグルタミナー
ゼ[G.Schemer et al.,Biochem.Biophys.Acta, 538,397
(1978)]への修飾も知られている。またラクトースで
アルブミン[L.Fuimeet al., FEBS Lett. 146, 42 (198
2)、L.Fuime et al., Biochem.Pharmacol., 35, 967 (1
986)]、L−アスパラギナーゼ[J.W.Marsh et al., J.
Biol.Chem., 252, 7678 (1977) ]、リボヌクレアーゼ
[G.Wilson, J.Biol.Chem., 253, 2070(1977)]を化学
修飾することにより肝臓への集積性が認められている。
これらの標的化における化学修飾はカルボジイミド法、
グルタルアルデヒド法、SPDP法、活性エステル法、
水素化シアノホウ素ナトリウムを用いた還元法等の非解
離型であるため、生体内では徐々に分解されるが、pH
変化等による速やかな解離は望めない。
おり間質のpHはグルコース投与によりpH6.9から
6.2に低下することが知られている[H.Kahler and
W.V.Robertson, J.Natl.Cancer Inst.,3, 495,(1943)、
P.M.Gullino,et al,J.Natl.Cancer Inst., 34, 857(196
5)]。また、炎症部ではpH6.5と酸性を示すことも
知られている[V.Menkin,Biochemical Mechanism in In
flammation, Thomas,Spingfield, III, pp.69-7 (195
6)]。さらに、ラットにおいて一過性の虚血によりpH
7.4から6.5に低下することが実験的に示されてい
る[N.Watanabeet al.,Biochem.Pharmacol., 38, 3477
(1989)]。また、スチレンマレイン酸共重合体(SM)
を用いたスーパーオキシドディスミュターゼ(SOD)
のpH感受性ドラッグ・デリバリー・システム(DD
S)が知られている[Biochemistry, 28, 6619 (198
9)、Biochem.Pharmacol., 38, 3477(1989)]。当該DD
Sでは、スチレンマレイン酸共重合体が共有結合したス
ーパーオキシドディスミュターゼ(SM−SOD)が、
中性付近のpHで血液中のアルブミンとワーファリン結
合部位に非共有結合し、pH低下によりSMがプロトン
化されアルブミンとの結合能が低下し解離する。この場
合、SODはSMに共有結合しているので、SM−SO
Dは所謂プロドラッグに相当する。
現することが知られており[S.Ogawa et al, Jpn. J. C
ancer Res., 79, 1201 (1988)]、これを利用して抗E
GF受容体抗体を用いた制癌剤のターゲティング療法が
試みられている[E.A.Piraket al., Proc. Natl. Acad.
Sci. USA, 86, 3778 (1989)]。土屋らはリポソーム表
面にEGFを結合させ、EGF受容体を介した細胞への
取り込みを見出している[土屋ら、Drug Delivery Syst
em, 4, 193(1989)]。しかしながら、EGF受容体は正
常細胞にも発現しており、病変部のみをターゲットとす
ることは困難である。
ノ酸誘導体、ペプチド、蛋白質等の遊離のアミノ基を有
する化合物を病症部におけるpH変化により速やかに解
離させることができる製剤を提供することにある。本発
明の製剤は、遊離のアミノ基を有する種々の化合物をp
Hに応答して解離させることができ、炎症部位や腫瘍部
位等のpHが低下した標的部位で特異的に当該化合物を
解離してその効果を発揮させ、また、標的部位以外で当
該化合物の解離がされない結果、副作用の軽減等の効果
が期待される。また、生体内に投与すると、未修飾薬物
に比べ体内動態が変化し、例えば血中持続性が向上する
等の効果が期待される。
基を有する化合物と還元性を有する糖類とを反応させる
ことにより得られる化合物を含有してなる医薬製剤を提
供する。
基を有する化合物としては、とくに限定はないが、例え
ば、エンケファリン、ブラジキニン、アンジオテンシ
ン、アントリオペプチン、オキシトシン、バソプレシ
ン、アドレノコルチコトロピン(ACTH),カルシト
ニン、インスリン、グルカゴン、コレシストキニン、β
−エンドルフィン、、メラノサイト阻害因子、メラノサ
イト刺激ホルモン、ガストリンアンタゴニスト、ニュー
ロテンション、ソマトスタチン、ブルシン、シクロスポ
リン、エンケファリン、トランスフェリン、甲状腺ホル
モン、成長ホルモン、ゴナトロピン、性腺刺激ホルモ
ン、黄体形成ホルモン(LHRH),アスパラギナー
ゼ、アルギナーゼ、ウリカーゼ、カルボキシペプチダー
ゼ、グルタミナーゼ、SOD、組織プラスミノーゲンア
クチベーター(t−PA)、ストレプトキナーゼ、イン
ターロイキン、インターフェロン、ムラミルジペプチ
ド、サイモポエチン、顆粒球コロニー刺激因子(G−C
SF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM
−CSF)、エリスロポエチン(EPO)、トロンボポ
エチン(TPO)、トリプシンインヒビター、リゾチー
ム、表皮細胞成長因子(EGF)、インスリン様成長因
子(IGF)、神経成長因子(NGF)、血小板由来成
長因子(PDGF)、形質転換成長因子(TGF)、内
皮細胞成長因子(ECGF)、フィブロブラスト(繊維
芽細胞)成長因子(FGF)、グリア細胞成長因子(G
GF)、サイモシン等のペプチド、蛋白質および酵素、
ドキソルビシン誘導体[3’−(D−Val−Leu−
Lys)−doxorubisin]、5−フルオロウ
ラシル誘導体[L−Ala−2−(5−fluorou
racil−1−yl)−Gly]、ドーパミン、メチ
ルドーパ等のアミノ酸誘導体、アモキシシリン、アンピ
シリン、塩酸アマンダジン、塩酸エピルビシン、塩酸ド
キシルビシン、塩酸ドパミン、塩酸バンコマイシン、塩
酸タラアンピシリン、塩酸バカアンピシリン、サイクロ
セリン、シクラシリン、セファクロル、セファトリジ
ン、セファドロキシル、セファレキシン、セファラジ
ン、セファロキサジン、トラネキサム酸、ノルエピネフ
リン、メチルドパ、メルファラン、リオテロニンナトリ
ウム、硫酸アストロマイシン、硫酸イセパマイシン、硫
酸カナマイシン、硫酸シクロノマイシン、硫酸シソマイ
シン、硫酸ジベカシン、硫酸スルベカシン、硫酸ネオマ
イシン、硫酸ネチルマイシン、硫酸パロモマイシン、硫
酸ブレオマイシン、レボドパ等の医薬化合物等が挙げら
れる。
性を有するものであれば何れでもよく、例えば、グルコ
ース、ラクトース、フコシルグルコース、ガラクトシル
ラクトース、フコシルラクトース、ラクト−N−テトラ
オース、ラクト−N−ヘキサオース、ラクト−N−ネオ
ヘキサオース、ジマンノシル−N−アセチルグルコサミ
ン、3’−シアリルラクトース、ジシアリルラクトー
ス、N,O−ジアセチルノイラミニルラクトース、3’
−シアリルラクトース6’−硫酸、ラクトース6’−硫
酸、ラクトース3’−リン酸、ジシアリルラクト−N−
テトラオース、および糖脂質等が挙げられる。当該還元
性を有する糖類は、糖鎖中に存在する還元性を有する水
酸基(アルデヒド)が、上記アミノ基を有する化合物の
アミノ基と反応することにより、アミノ基を有する化合
物と糖鎖が結合した化合物が得られる。
ン、マイクロエマルジョン、ポリマーミセル、マイクロ
カプセル、マイクロスフェアー、磁性体微粒子等の薬物
運搬体を本発明の遊離のアミノ基を有する化合物に修飾
させることもできる。この場合、薬物運搬体には、前記
した医薬化合物のほか、薬理活性を示す如何なる化合物
も封入させることができる。また、薬物運搬体で修飾さ
れる遊離のアミノ基を有する化合物としては、前記医薬
化合物のほか、アミノ基を有する化合物であれば特に薬
理活性を示さない化合物であってもよい。
を有する化合物またはそれらを修飾した薬物運搬体の1
重量部に対し、還元性を有する糖類を1〜10,000
重量部、好ましくは10〜1,000重量部加え、pH
7〜14、好ましくはpH7.5〜10の水溶液中、0
〜100℃、好ましくは20〜50℃で1分間〜1カ月
間、好ましくは1〜96時間放置して、反応させること
によりに製造することができる。
のをそのまま使用できるが、使用目的、保存条件等によ
りマンニトール、ラクトース、グリシン等の賦形剤を加
え凍結乾燥することもできる。また、グリセリン等の凍
結保護剤を加え、凍結保存することもできる。本発明の
方法により得られる糖類修飾体は注射剤として用いるの
が一般的であるが、経口剤、点鼻剤、点眼剤、経皮剤、
坐剤、吸入剤等として加工して使用することもできる。
修飾薬物に比べ体内動態が変化し、例えば血中持続性が
向上したり、肝臓におけるガラクトース受容体に特異的
に結合させることができる等の効果がある。また抗腫瘍
活性を有する化合物を用いた製剤の場合、腫瘍の病巣部
近傍ではpHが低下しているため、腫瘍の病巣付近で当
該抗腫瘍活性を有する化合物が糖から解離し、腫瘍細胞
以外の細胞を傷つけることなく抗腫瘍活性を有する化合
物を腫瘍細胞に直接作用させることができ、当該化合物
の副作用の発生を防止することができる。また、抗EG
F受容体抗体を用いた本発明の製剤の場合は、抗EGF
受容体抗体が糖で修飾されているため正常細胞のEGF
受容体とは結合しないが、腫瘍周辺のpHが低いことか
ら、腫瘍周辺では本発明の製剤から糖が解離し、抗EG
F受容体抗体が遊離して腫瘍細胞に効果を発揮すること
ができる。
す。
製)を2mM塩酸水溶液1mLに溶解した液、320m
gの無水β−ラクトース(ナカライテスク社製)を2m
Lの蒸留水に溶解した液、および200mMリン酸緩衝
液(pH8.4)1mLを試験管中で混合したところ、
pHは8.1付近であった。この試験管を40℃の恒温
水槽中に入れて反応を行い、0時間、5時間および24
時間後にサンプリングし、反応液中のインシュリンとラ
クトースとの反応生成物を以下の条件で高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)により調べた。
たはYMC−Pack ODS−AM,6.0×150
mm 移動相;0.001%トリトンX−100含有100m
Mリン酸緩衝液(pH8.0):0.001%トリトン
X−100含有アセトニトリル=25容量部:9容量部 流速;1.3mL/分 検出波長;210nm この結果、ラクトースとインシュリンとの反応により3
つの反応生成物が生成することがわかった。その生成物
をHPLCの保持時間の短いものから生成体−3、生成
体−2、生成体−1と名付けた。なお、インシュリンの
保持時間は最も長かった。結果を第1表に示す。
反応により、3つの反応生成物が得られることが判明し
た。第1表は、ラクトースがpH8.1の弱アルカリ溶
液中、40℃においてインシュリンと経時的に反応する
ことを示している。5時間においては生成体−1の生成
が多いが、24時間では生成体−3の割合が増加した。
製)を1mM塩酸水溶液1mLに溶解した。約25mg
の純度75%シアリルラクトース(ベーリンガー・マン
ハイム社製)に0.1mLの600mMリン酸二ナトリ
ウム水溶液を加え溶解した。インシュリン溶液0.1m
Lとシアリルラクトース溶液0.1mLを試験管中で混
合したところ、pHは7.8付近であった。この試験管
を40℃の恒温水槽に入れて3日間反応させた。反応液
は、経時的にサンプリングし、3000rpm、20分
間遠心分離して不溶物を除去した。反応後0時間、1日
および3日後の反応液中のインシュリンとシアリルラク
トースとの反応生成物の分析を、以下の条件でHPLC
により行った。その結果を第2表に示す。
P,4.6×150mm 移動相;0.001%トリトンX−100含有20mM
リン酸緩衝液(pH8.0):0.001%トリトンX
−100含有アセトニトリル=411容量部:140容
量部 流速;1.3mL/分 検出波長;220nm
リンとの反応により、3つの反応生成物が得られること
が判明した。このインシュリンとの反応により生成した
生成物を、HPLC上の保持時間の短いものから生成体
−3、生成体−2、生成体−1と名付けた。なお、イン
シュリンの保持時間は最も長かった。第2表は、シアリ
ルラクトースがpH7.8の弱アルカリ溶液中、40℃
においてインシュリンと経時的に反応することを示して
いる。5時間においては生成体−1の生成が多いが、2
4時間では生成体−2の割合が増加した。
を20mM塩酸水溶液0.1mLに溶解した液、160
mgの無水β−ラクトース(ナカライテスク社製)を1
mLの蒸留水に溶解した液、および100mMリン酸緩
衝液(pH8.4)0.9mLを試験管中で混合し、3
7℃で、24時間反応を行った。
を20mM塩酸水溶液0.1mLに溶解した。これに6
00mMリン酸水素二ナトリウム水溶液0.9mLを加
え試験管中で混合しインシュリン溶液とした。約25m
gの純度75%シアリルラクトース(ベーリンガー・マ
ンハイム社製)に0.13mLの蒸留水を加え溶解し、
インシュリン溶液0.13mLとシアリルラクトース溶
液0.13mLとを試験管中で混合し、37℃で24時
間反応を行った。
00mMリン酸緩衝液(pH8.4)0.9mLを試験
管中で混合し、37℃で24時間処理した。 比較例2 0.1mgのウシ膵臓由来インシュリン(シグマ社製)
を20mM塩酸水溶液0.1mLに溶解した液、蒸留水
1mL、および100mMリン酸緩衝液(pH8.4)
0.9mLを試験管中で混合し、37℃で24時間処理
した。
製)を1mLの蒸留水に溶解した液、20mM塩酸水溶
液0.1mL、および100mMリン酸緩衝液(pH
8.4)0.9mLを試験管中で混合し、37℃で24
時間処理した。本液をA液(ラクトース溶液)とした。
由来インシュリン(シグマ社製)を20mM塩酸水溶液
0.1mLに溶解したインシュリン溶液と蒸留水1m
L、および100mMリン酸緩衝液(pH8.4)0.
9mLを試験管中で混合し、37℃で24時間処理し
た。本液をB液(インシュリン溶液)とした。
製)を2mM塩酸水溶液1mLに溶解した液、320m
gの無水β−ラクトース(ナカライテスク社製)を2m
Lの蒸留水に溶解した液、および200mMリン酸緩衝
液(pH8.4)1mLを試験管中で混合し、40℃で
24時間反応させた。この溶液3mLに50mMのクエ
ン酸水溶液0.5mLを加えpH6.7にした後、40
℃で反応させた。反応後0分後、30分後に反応液中の
インシュリンとラクトースとの反応生成物の分析を実施
例1と同様にHPLCにより行った。その結果を第3表
に示す。
1から6.7に低下させた場合、生成体からラクトース
が解離し、ラクトースが反応していない遊離のインシュ
リンが増加した。
製)を2mM塩酸水溶液1mLに溶解した液、320m
gの無水β−ラクトース(ナカライテスク社製)を2m
Lの蒸留水に溶解した液、および200mMリン酸緩衝
液(pH8.4)1mLを試験管中で混合し、40℃で
24時間反応させた。この溶液3mLに100mMのク
エン酸水溶液0.5mLを加えpH5.9にした後、4
0℃で反応させ、経時的に反応液中のインシュリンとラ
クトースとの反応生成物の分析を実施例1と同様にHP
LCにより行った。その結果を第4表に示す。
5.9に低下させることにより速やかに生成体−1およ
び生成体−3からラクトースが解離した。
製)を2mM塩酸水溶液1mLに溶解した液、320m
gの無水β−ラクトース(ナカライテスク社製)を2m
Lの蒸留水に溶解した液、および200mMリン酸緩衝
液(pH8.4)1mLを試験管中で混合し、40℃で
24時間反応させた。この溶液3mLに150mMのク
エン酸水溶液0.5mLを加えpH5.0にした後、4
0℃で反応させ、経時的に反応液をサンプリングし、イ
ンシュリンとラクトースとの反応生成物の分析を実施例
1と同様にHPLCにより行った。その結果を第5表に
示す。
5.0に低下させることにより速やかに全ての生成体か
らラクトースが殆ど完全に解離した。
製)を1mM塩酸水溶液1mLに溶解し、約25mgの
純度75%シアリルラクトース(ベーリンガー・マンハ
イム社製)に0.1mLの600mMリン酸水素二ナト
リウム水溶液を加えて溶解し、インシュリン溶液0.1
mLとシアリルラクトース溶液0.1mLを試験管中で
混合した。この溶液のpHは7.8付近であった。この
溶液を40℃で3日間反応させ、反応後、3000rp
mで20分間遠心分離し、上清40μLに50mMのク
エン酸水溶液0.04mLを加えて溶液のpHを6.4
に調整した。この溶液を40℃で反応させ、経時的に反
応液をサンプリングし、インシュリンとシアリルラクト
ースとの反応生成物の分析を実施例2と同様にHPLC
により行った。その結果を第6表に示す。
製)を1mM塩酸水溶液1mLに溶解し、約25mgの
純度75%シアリルラクトース(ベーリンガー・マンハ
イム社製)に0.1mLの600mMリン酸水素二ナト
リウム水溶液を加え溶解した。インシュリン溶液0.1
mL、シアリルラクトース溶液0.1mLを試験管中で
混合したところ、溶液のpHは7.8付近であった。こ
の溶液を40℃で3日間反応させ、反応後3000rp
mで20分間遠心分離した。この上清40μLに100
mMのクエン酸水溶液0.04mLを加えて溶液のpH
を5.3に調整し、40℃で反応させ、経時的にサンプ
リングを行い、反応液中のインシュリンとシアリルラク
トースとの反応生成物の分析を実施例2と同様にHPL
Cにより行った。その結果を第7表に示す。
後、50mg/kgのペントバルビタールナトリウムを
腹腔内投与し麻酔し、大腿静脈および頚動脈にカニュレ
ーション処置を施した。さらに気管にもカニュレーショ
ン処置を施し気道を確保した。薬液投与5分前に頚動脈
カニューレより0.4mL採血し、へパリン処理したプ
ラスチック製試験管に移した。採血後0.4mLの生理
的食塩水を頚動脈カニューレより注入した。実施例3、
実施例4、比較例1および比較例2で得られた反応液を
ラット100g当たり20μL大腿静脈に装着したカニ
ューレより静脈内投与した。また、比較例3で得られた
A液をラット100g当たり20μL大腿静脈に装着し
たカニューレより静脈内投与し、その直後にB液を同様
に静脈内投与した。投与後5、10、30、60および
120分後に頚動脈カニューレより0.4mLづつ採血
し、へパリン処理したプラスチック製試験管に移した。
各時点で採血後0.4mLの生理的食塩水を頚動脈カニ
ューレより注入した。採血した血液を5℃において1
0,000rpmで5分間遠心分離し血漿を採取した。
得られた血漿中のインシュリン濃度をグラザイム In
sulin−EIA Test(和光純薬社製)を用い
た酵素免疫法により測定した。その結果を第8表に示
す。
施例4の製剤は、比較例1から比較例3の製剤に比べて
血漿中インシュリン濃度が高く推移した。また、比較例
2と比較例3の製剤の差がないことから、解離したラク
トースは血漿中のインシュリン濃度の消失には影響を与
えるものでないことが示された。
ド、蛋白質等の遊離のアミノ基を有する化合物を病症部
におけるpH変化により速やかに解離させることができ
る製剤を提供される。本発明の製剤は、化合物の生体内
での持続性を向上させ、種々の化合物をpH変化に応答
して解離させることができ、標的部位で特異的に当該化
合物を作用させることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 遊離のアミノ基を有する化合物と還元性
を有する糖類とを反応させることにより得られる化合物
を含有してなる医薬製剤。 - 【請求項2】 遊離のアミノ基を有する化合物が、医薬
化合物である請求項1記載の製剤。 - 【請求項3】 遊離のアミノ基を有する化合物が、ペプ
チド、蛋白質及びアミノ酸誘導体から選ばれる請求項1
記載の製剤。 - 【請求項4】 医薬化合物が、ペプチド、蛋白質及びア
ミノ酸誘導体から選ばれる請求項2記載の製剤。 - 【請求項5】 ペプチドがインシュリンである請求項4
記載の製剤。 - 【請求項6】 遊離のアミノ基を有する化合物が、薬物
運搬体で修飾されたものである請求項1記載の製剤。 - 【請求項7】 薬物運搬体が、リポソーム、リピッドエ
マルジョン、マイクロエマルジョン、ポリマーミセル、
マイクロカプセル、マイクロスフェアー、磁性体微粒子
から選ばれるものである請求項6記載の製剤。 - 【請求項8】 薬物運搬体に、医薬化合物を封入させた
請求項6または7記載の製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9177022A JPH1121250A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 医薬製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9177022A JPH1121250A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 医薬製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1121250A true JPH1121250A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16023794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9177022A Pending JPH1121250A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 医薬製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1121250A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001064158A (ja) * | 1999-06-25 | 2001-03-13 | Terumo Corp | リポソーム |
JP2008538200A (ja) * | 2005-02-01 | 2008-10-16 | ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン | ポリペプチドと五糖の複合物 |
JP2010510978A (ja) * | 2006-11-24 | 2010-04-08 | カディラ・ヘルスケア・リミテッド | Peg−インターフェロンアルファ接合体の配合物 |
-
1997
- 1997-07-02 JP JP9177022A patent/JPH1121250A/ja active Pending
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JP2010510978A (ja) * | 2006-11-24 | 2010-04-08 | カディラ・ヘルスケア・リミテッド | Peg−インターフェロンアルファ接合体の配合物 |
JP2012250995A (ja) * | 2006-11-24 | 2012-12-20 | Cadila Healthcare Ltd | Peg−インターフェロンアルファ接合体の配合物 |
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