JPH11212376A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JPH11212376A
JPH11212376A JP1461598A JP1461598A JPH11212376A JP H11212376 A JPH11212376 A JP H11212376A JP 1461598 A JP1461598 A JP 1461598A JP 1461598 A JP1461598 A JP 1461598A JP H11212376 A JPH11212376 A JP H11212376A
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JP1461598A
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Haruyuki Nanba
治之 難波
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体から中間転写体へのトナー像転写に
おいて発生する中間転写体の抵抗値変化を低減回避し、
長期に渡って安定したプリントが可能なこと。 【解決手段】 回転移動する像担持体16表面に潜像を
形成する潜像形成装置ROSと、前記像担持体16表面
に設定された現像領域Q2において前記潜像をトナー像
に現像する現像装置18と、前記現像領域Q2の下流側
に設定された1次転写領域Q3を通って回転移動するよ
うに配置された中間転写体Bと、前記像担持体16表面
のトナー像を前記中間転写体Bに転写する1次転写ロー
ルT1と、前記1次転写領域Q3周囲の温度および湿度が
変化しても常に前記像担持体16表面のトナー像を前記
中間転写体Bに転写させる1次転写電圧の絶対値が35
00V以下に設定されて、前記1次転写電圧を前記1次
転写ロールT1に印加する1次転写電圧印加装置C+3
2とから構成される画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成
したトナー像を、中間転写体(中間転写ベルト)に転写
するプロセスをもつ画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8はベルト状の中間転写体を用いた従
来のフルカラー画像形成装置の概略説明図である。図8
において、画像形成装置Fは、UI(ユーザインタフェ
ース)と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラテン
ガラス2とを有している。プラテンガラス2上に置かれ
た原稿は原稿照明ユニット3の光源4により照明され
る。原稿反射光は、原稿照明ユニット3の第1ミラー5
およびミラーユニット6の第2ミラー7および第3ミラ
ー8で反射し、結像レンズ9を通って、CCDにより
R,G,Bのアナログ信号として読み取られる。CCD
の読取画像信号は、コントローラCにより制御されるI
PSに入力される。IPSの画像読取データ出力手段1
1は、入力された読取画像信号をAD変換し、画像デー
タ出力手段12は、画像メモリ13を有し前記AD変換
されたデータをY,M,C,Kの画像データに変換して
濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施し、書込用
画像データ(レーザ駆動データ)として出力する。
【0003】レーザ駆動信号出力装置14は、前記IP
Sから出力された画像データに応じた画像のレーザ駆動
信号を所定のタイミングで、ROS(光走査装置、すな
わち、潜像形成装置)に出力する。前記ROSは、前記
レーザ駆動信号により変調されたレーザビームLを出力
する。回転移動する像担持体16は帯電器17により帯
電された後に前記潜像書込位置Q1において、前記レー
ザビームLにより静電潜像が書き込まれ、前記静電潜像
は現像領域Q2において回転軸18aと共に回転するK
(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)の各色の現像器18k〜18cを有するロータリ式の
現像ユニット18によりトナー像に現像される。現像さ
れたトナー像は1次転写領域Q3において1次転写ロー
ル(1次転写器)T1により中間転写ベルトBに1次転
写される。フルカラー記録の場合は、前述の像担持体表
面の潜像の形成からトナー像の1次転写までを所要の色
Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K
(黒)分だけ繰り返して中間転写ベルトB上に多色トナ
ーを重ね合わせて転写する。前記1次転写領域Q3を通
過した像担持体16表面は像担持体クリーナ19により
残留トナーが除去され、除電器20により除電される。
前記中間転写ベルトBは駆動ロール25、テンションロ
ール26、アイドラロール27,28および内側2次転
写ロール29を含むベルト支持ロール25〜29により
回転可能に支持されている。
【0004】前記内側2次転写ロール29およびこの内
側2次転写ロール29から離れた離隔位置および押圧さ
れる近接位置の間で離接可能(離隔および接近可能)に
配置された外側2次転写ロール30により2次転写器T
2が構成される。前記2次転写器T2は、前記外側2次転
写ロール30および前記中間転写ベルトBのニップ(接
触領域)により形成される2次転写領域Q4を通過する
記録シートSに、前記中間転写ベルトB上のトナー像を
2次転写する。前記1次転写器ロール(1次転写器)T
1および2次転写器T2の印加電圧は転写用電源回路32
から供給される。前記外側2次転写ロール30は前記離
隔位置に移動したとき2次転写ロールクリーナ33によ
り表面付着トナーが回収される。また、前記中間転写ベ
ルトBの表面に沿って、前記2次転写領域Q4の下流側
には剥離爪34およびベルトクリーナ35が配置されて
いる。
【0005】給紙トレイ41に収容された記録シートS
は、ピックアップロール42により取り出され、さばき
ロール43で1枚ずつ分離され、レジロール44で一旦
停止されて、所定のタイミングでガイド搬送路45から
前記2次転写領域Q4に搬送される。2次転写領域Q4通
過時にトナー像が2次転写された記録シートSはシート
ガイド46、シート搬送ベルト47により定着装置48
に搬送される。前記定着装置48を通過する際にトナー
像が定着された記録シートSは排紙トレイ49に排出さ
れる。
【0006】前記従来技術において中間転写ベルトB
は、カーボンなどの導電剤を樹脂やゴムに添加し表面抵
抗率を108〜1014Ω/□、体積抵抗率を107〜10
13Ω・cmの条件で加工した厚みが0.05〜1mmの
ベルトが一般的に用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような中間転写体
を用いた画像形成装置は、像坦持体に現像されたトナー
像を直接記録シートに転写する場合に比べ、中間転写体
上に繰り返しトナー像を転写することとなり、中間転写
体の転写性能の繰り返し安定性が特に重要である。とこ
ろが、従来、中間転写体の使用期間が長くなると、中間
転写体の転写性能が低下し、中間転写体を交換しなけれ
ばならなかった。本発明者は前記中間転写体の性能低下
は、中間転写体の劣化によるものと考え、中間転写体の
劣化の原因および劣化状態について研究を行った。
【0008】図9は1000枚のプリントを実行したと
きの走行画像パターンの説明図である。図10は100
0プリント走行後に画像形成したHalfToneパターンに発
生した履歴を示す図である。前記中間転写ベルトを用い
た画像形成装置を低温、低湿環境(温度約10°C、湿
度約15%)において図9A、図9Bに示すような同一
画像パターンを中間転写ベルト上の同一位置にプリント
し続け、1000回繰り返しプリントした後に全面 Hal
f Tone の画像をプリントしたところ、画像パターンがH
alf Tone 画像上に図10A、図10Bに示すような低
濃度部となって浮き出す現象・履歴が発生した。
【0009】中間転写ベルトの前記図10A、図10B
に示すような低濃度部となって浮き出す現象・履歴が発
生した部分の表面抵抗を測定したところ、その部分の表
面抵抗が低下していることが分かった。図11は単色画
像および3色画像のプリント枚数に対する中間転写ベル
ト表面抵抗率変化量を示す図である。図12は単色画
像、3色画像の転写ニップの状態を示す図である。前記
図10の現象を解析したところ、中間転写ベルトの抵抗
値が画像の転写された位置で図11に示すように低下し
ており、これが原因でHalf Tone 画像上に低濃度部がで
きる現象・履歴が発生することが判明した。フルカラー
用の場合、3色トナーが多重転写されたところは単色転
写部に比べ Half Tone 画像中でも濃度変化が大きく、
中間転写ベルトの抵抗値も図11に示すように大きく低
下していた。これは図12に示すように、特に3色トナ
ーが多重転写された所では、トナー層(トナー層を形成
するトナーの粒径は普通10μm以下である)が60μ
m以上と厚くなり、トナー粒子の間隙(Air Gap)が大
きいためトナーの層が像担持体と中間転写ベルトに挟ま
れ転写電界を受けると中間転写ベルト表面で放電が発生
し易くなり、放電による熱で中間転写ベルトが炭化し抵
抗値が大きく低下したものと考えられる。
【0010】画像形成装置で像担持体上のトナー像を中
間転写体に転写する場合、一定の転写電流が必要であ
り、次の転写方法(1),(2)が行われている。 (1)定電流転写 この定電流転写は転写電流が一定となるように転写印加
電圧を制御する方法であり、一般的に前記転写印加電圧
は、低温、低湿(10°C、15%)環境では約5k
V、高温、高湿環境(28°C、85%)では1kV程
度となる。 (2)定電圧転写 この定電圧転写としては、環境条件に応じて転写電圧を
設定する方法が採用されることが多い。例えば低温、低
湿環境のようにトナー、転写ロール、中間転写体等の抵
抗値が高い場合には転写電圧を高く設定し、高温、高湿
環境のようにトナー、転写ロール、中間転写体等の抵抗
値が低い場合には転写電圧を低く設定している。このよ
うな定電圧転写は低温、低湿環境においては、5kV程
度に設定することが多い。また、定電圧転写として、環
境条件に無関係に一定の転写電圧を使用する場合がある
が、この場合、前記一定の転写電圧として5kV程度が
設定されることが多い。この理由を次に説明する。
【0011】図13は像担持体表面の画像電位および背
景電位と、1次転写ロールの印加電位との関係を示す図
である。図13において1次転写ロールの心材および像
担持体の心材間の抵抗をR、前記心材間に印加する1次
転写電圧をV1とし、1次転写ロールの印加電位(1次
転写電圧)と像担持体表面の画像電位および背景電位と
の差をそれぞれVa(=V1+200),Vb(=V1+6
50)とした場合、1次転写ロールと像担持体表面の画
像領域および背景領域との間に流れる電流IaおよびIb
は次のとおりである。 Ia=(Va/R) Ib=(Vb/R)
【0012】前記Iaは1次転写ロールと像担持体表面
の画像領域との間に流れる電流であり、実際のトナー転
写に利用される転写電流である。前記Rの値は温度、湿
度等の環境条件に応じて変化するが、定電圧転写におい
て前記V1を一定(すなわち、Va,Vbも一定)とした
場合、前記転写電流Iaは、V1が小さい程変化割合が大
きく、V1が大きい程変化割合が小さい。すなわち、転
写電圧V1を大きく設定する程、前記Rの変化に対する
Iaの変化が小さくなり、転写電圧V1を小さく設定する
程、前記Rの変化に対するIaの変化が大きくなる。し
たがって、従来は前記Rの値の変化に対する前記Iaの
変化割合を小さくするためにV1を比較的大きく設定し
ており、一般的にはV1=5kV程度に設定することが
多かった。
【0013】すなわち、本発明者が行った前記実験にお
いても前記パターン履歴が発生したのは、低温、低湿環
境で実験を行った際であり、そのときの1次転写電圧は
高温、高湿環境のときに比べて高いときであった。従来
の1次転写ロールとしては、特許公開公報には種々の抵
抗値のロールが示されているが、実際に使用されている
1次転写ロールは、心材・ニップ間の抵抗値の比較的大
きな値のものが使用されていた。この理由は次のとおり
である。すなわち、前述したように、従来は前記Rの値
の変化に対する前記Iaの変化割合を小さくするために
V1を比較的大きな値(V1=約5kV)に設定してい
る。そして、前記V1=約5kVのときに、前記1次転
写ロールの心材・ニップ間の抵抗値が小さいと1次転写
電流大きくなり過ぎるので、前記V1=約5kVのとき
に適切な1次転写電流が得られるようにするため、1次
転写ロールの心材・ニップ間の抵抗値は比較的大きな値
のものが使用されていたのである。
【0014】しかしながら、前記本発明者の実験でも低
温、低湿環境下においてパターン履歴が発生したよう
に、前述の中間転写ベルト表面の放電は、前記1次転写
電圧が大きくなる程発生し易くなり、前記放電が発生す
ると中間転写ベルト表面の抵抗値が低下して画質に悪影
響が出ると考えられる。したがって、1次転写電圧を低
く設定することにより前記中間転写ベルト表面での放電
による前記中間転写ベルトの抵抗値の減少を防止するこ
とができる。なお、前記1次転写電圧を低く設定した場
合には、前記放電による中間転写ベルトの劣化を避ける
ことは可能であるが、環境変化に応じて転写性能が不安
定となるため、中間転写体ベルトの劣化が避けられる範
囲で、できるだけ高い1次転写電圧を設定することが好
ましい。
【0015】本発明は前記事情に鑑み、次の記載内容
(O01)を技術的課題とする。 (O01)中間転写体を用いた画像形成装置において、像
担持体から中間転写体へのトナー像転写において発生す
る中間転写体の抵抗値変化を低減回避し、長期に渡って
安定した転写性能を維持すること。
【0016】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るための本発明を説明するが、本発明の要素には、後述
の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要
素の符号をカッコ()で囲んだものを付記する。なお、
本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由
は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範
囲を実施例に限定するためではない。
【0017】(第1発明)前記課題を解決するために、
第1発明の画像形成方法は、下記の工程(A01)〜(A
05)を順次実行することを特徴とする、(A01)回転移
動する像担持体(16)表面に画像信号に応じた潜像を
形成する潜像形成工程、(A02)前記像担持体(16)
表面の回転移動経路に沿って設定された現像領域(Q
2)において前記潜像をトナー像に現像する現像工程、
(A03)前記像担持体(16)表面の移動経路に沿って
前記現像領域(Q2)の下流側に設定された1次転写領
域(Q3)に配置され且つ前記1次転写領域(Q3)を通
る中間転写体(B)の裏面に圧接する1次転写ロール
(T1)に、温度および湿度が変化しても常に絶対値が
3500V以下の1次転写電圧を印加して前記像担持体
(16)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写
する1次転写工程、(A04)前記1次転写領域(Q3)
で1次転写されたトナー像を2次転写領域(Q4)にお
いて記録シート(S)に2次転写する2次転写工程、
(A05)前記記録シート(S)に2次転写されたトナー
像を定着する定着工程。
【0018】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の画像形成方法では、潜像形成工程において、回転
移動する像担持体(16)表面に画像信号に応じた潜像
を形成する。現像工程では、前記像担持体(16)表面
の回転移動経路に沿って設定された現像領域(Q2)に
おいて前記潜像をトナー像に現像する。1次転写工程で
は、前記像担持体(16)表面の移動経路に沿って前記
現像領域(Q2)の下流側に設定された1次転写領域
(Q3)に配置され且つ前記1次転写領域(Q3)を通る
中間転写体(B)の裏面に圧接する1次転写ロール(T
1)に、温度および湿度が変化しても常に絶対値が35
00V以下の1次転写電圧を印加して前記像担持体(1
6)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写す
る。2次転写工程では、前記1次転写領域(Q3)で1
次転写されたトナー像を2次転写領域(Q4)において
記録シート(S)に2次転写する。定着工程では、前記
記録シート(S)に2次転写されたトナー像を定着す
る。前記第1発明の1次転写工程は絶対値が3500V
以下の1次転写電圧により行われるので、プリントパタ
ーン履歴が発生しない。
【0019】(第2発明)第2発明の画像形成方法は、
下記の工程(B01)〜(B05)を順次実行することを特
徴とする、(B01)回転移動する像担持体(16)表面
に異なる色の画像信号に応じた潜像を順次形成する潜像
形成工程、(B02)前記像担持体(16)表面の回転移
動経路に沿って設定された現像領域(Q2)において前
記潜像を順次異なる色のトナー像に現像する現像工程、
(B03)前記像担持体(16)表面の移動経路に沿って
前記現像領域(Q2)の下流側に設定された1次転写領
域(Q3)に配置され且つ前記1次転写領域(Q3)を通
る中間転写体(B)の裏面に圧接する1次転写ロール
(T1)に、温度および湿度が変化しても常に絶対値が
1700V以下の1次転写電圧を印加して前記像担持体
(16)表面に順次形成される異なる色のトナー像を前
記中間転写体(B)に順次重ねて転写する1次転写工
程、(B04)前記1次転写領域(Q3)で中間転写体
(B)に順次重ねて1次転写されたトナー像を2次転写
領域(Q4)において記録シート(S)に一括して2次
転写する2次転写工程、(B05)前記記録シート(S)
に2次転写されたトナー像を定着する定着工程。
【0020】(第2発明の作用)前記構成を備えた第2
発明の画像形成方法では、潜像形成工程において、回転
移動する像担持体(16)表面に異なる色の画像信号に
応じた潜像を順次形成する。現像工程では、前記像担持
体(16)表面の回転移動経路に沿って設定された現像
領域(Q2)において前記潜像を順次異なる色のトナー
像に現像する。1次転写工程では、前記像担持体(1
6)表面の移動経路に沿って前記現像領域(Q2)の下
流側に設定された1次転写領域(Q3)に配置され且つ
前記1次転写領域(Q3)を通る中間転写体(B)の裏
面に圧接する1次転写ロール(T1)に、温度および湿
度が変化しても常に絶対値が1700V以下の1次転写
電圧を印加して前記像担持体(16)表面に順次形成さ
れる異なる色のトナー像を前記中間転写体(B)に順次
重ねて転写する。2次転写工程では、前記1次転写領域
(Q3)で中間転写体(B)に順次重ねて1次転写され
たトナー像を2次転写領域(Q4)において記録シート
(S)に一括して2次転写する。定着工程では、前記記
録シート(S)に2次転写されたトナー像を定着する。
前記第2発明の1次転写工程は絶対値が1700V以下
の1次転写電圧により行われるので、プリントパターン
履歴が発生しない。
【0021】(第3発明)また、第3発明の画像形成装
置は、下記の要件(C01)〜(C06)を備えたことを特
徴とする、(C01)回転移動する像担持体(16)表面
に画像信号に応じた潜像を形成する潜像形成装置(RO
S)、(C02)前記像担持体(16)表面の回転移動経
路に沿って設定された現像領域(Q2)において前記潜
像をトナー像に現像する現像装置(18)、(C03)前
記像担持体(16)表面の移動経路に沿って前記現像領
域(Q2)の下流側に設定された1次転写領域(Q3)を
通って回転移動するように配置された中間転写体
(B)、(C04)前記1次転写領域(Q3)を通る中間
転写体(B)の裏面に圧接して前記像担持体(16)表
面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する1次転
写ロール(T1)、(C05)前記像担持体(16)表面
のトナー像を前記中間転写体(B)に転写させる1次転
写電圧を前記1次転写ロール(T1)に印加する1次転
写電圧印加装置(C+32)、(C06)前記1次転写領
域(Q3)周囲の温度および湿度が変化しても常に前記
1次転写電圧の絶対値が3500V以下に設定された前
記1次転写電圧印加装置(C+32)。
【0022】前記第3発明は、1次転写電源を定電圧制
御または定電流制御で行う場合のいずれの場合をも含む
ものである。また、前記「1次転写電圧の絶対値が35
00V以下に設定された」の記載中の「設定された」の
意味は、定電圧転写の場合は転写電圧の値が3500V
以下に設定されたことを意味し、定電流転写の場合には
1次転写電圧が3500V以上とならないような定電流
値が設定されたことを意味する。
【0023】(第3発明の作用)前記構成を備えた第3
発明の画像形成装置では、潜像形成装置(ROS)は、
回転移動する像担持体(16)表面に画像信号に応じた
潜像を形成する。現像装置(18)は、前記像担持体
(16)表面の回転移動経路に沿って設定された現像領
域(Q2)において前記潜像をトナー像に現像する。中
間転写体(B)は、前記像担持体(16)表面の移動経
路に沿って前記現像領域(Q2)の下流側に設定された
1次転写領域(Q3)を通って回転移動する。1次転写
ロール(T1)は、前記1次転写領域(Q3)を通る中間
転写体(B)の裏面に圧接して前記像担持体(16)表
面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する。1次
転写電圧印加装置(C+32)は、前記像担持体(1
6)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写させ
る1次転写電圧を、前記1次転写ロール(T1)に印加
する。前記1次転写電圧印加装置(C+32)は、前記
1次転写領域(Q3)周囲の温度および湿度が変化して
も常に前記1次転写電圧の絶対値が3500V以下に設
定される。したがって、前記第3発明は絶対値が350
0V以下の1次転写電圧により1次転写が行われるの
で、プリントパターン履歴が発生しない。
【0024】(第4発明)また、第4発明の画像形成装
置は、下記の要件(D01)〜(D06)を備えたことを特
徴とする、(D01)回転移動する像担持体(16)表面
に複数の異なる色の画像信号に応じたカラー画像用潜像
を順次形成する潜像形成装置(ROS)、(D02)前記
像担持体(16)表面の回転移動経路に沿って設定され
た現像領域(Q2)において前記複数の異なる色に対応
したカラートナーによって前記カラー画像用潜像をカラ
ートナー像に現像する複数のカラー現像器(18k,1
8y,18m,18c)を有する現像装置(18)、(D0
3)前記像担持体(16)表面の移動経路に沿って前記
現像領域(Q2)の下流側に設定された1次転写領域
(Q3)を通って回転移動するように配置された中間転
写体(B)、(D04)前記1次転写領域(Q3)を通る
中間転写体(B)の裏面に圧接して前記像担持体(1
6)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する
1次転写ロール(T1)、(D05)前記像担持体(1
6)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写させ
る1次転写電圧を前記1次転写ロール(T1)に印加す
る1次転写電圧印加装置(C+32)、(D06)前記1
次転写領域周囲(Q3)の温度および湿度が変化しても
常に前記1次転写電圧の絶対値が1700V以下に設定
された前記1次転写電圧印加装置(C+32)。
【0025】前記第4発明は、1次転写電源を定電圧制
御または定電流制御で行う場合のいずれの場合をも含む
ものである。また、前記「1次転写電圧の絶対値が17
00V以下に設定された」の記載中の「設定された」の
意味は、定電圧転写の場合は転写電圧の値が1700V
以下に設定されたことを意味し、定電流転写の場合には
1次転写電圧が1700V以上とならないような定電流
値が設定されたことを意味する。
【0026】(第4発明の作用)前記構成を備えた第4
発明の画像形成装置では、潜像形成装置(ROS)は、
回転移動する像担持体(16)表面に複数の異なる色の
画像信号に応じたカラー画像用潜像を順次形成する。複
数のカラー現像器(18k,18y,18m,18c)を有
する現像装置(18)は、前記像担持体(16)表面の
回転移動経路に沿って設定された現像領域(Q2)にお
いて前記複数の異なる色に対応したカラートナーによっ
て前記カラー画像用潜像をカラートナー像に現像する。
中間転写体(B)は、前記像担持体(16)表面の移動
経路に沿って前記現像領域(Q2)の下流側に設定され
た1次転写領域(Q3)を通って回転移動する。1次転
写ロール(T1)は、前記1次転写領域(Q3)を通る中
間転写体(B)の裏面に圧接して前記像担持体(16)
表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する。1
次転写電圧印加装置(C+32)は、前記1次転写ロー
ル(T1)に1次転写電圧を印加して、前記像担持体
(16)表面に順次形成されるカラートナー像を前記中
間転写体(B)に順次重ねて転写させる。前記1次転写
電圧印加装置(C+32)は、前記1次転写領域(Q
3)周囲の温度および湿度が変化しても常に前記1次転
写電圧の絶対値が1700V以下に設定される。したが
って、前記第3発明は絶対値が1700V以下の1次転
写電圧により1次転写が行われるので、プリントパター
ン履歴が発生しない。
【0027】
【発明の実施の形態】(第3発明の実施の形態1)第3
発明の画像形成装置の実施の形態1は、前記第3発明に
おいて下記の要件(C07)を備えたことを特徴とする。 (C07)軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値
が10.7〜9.7logΩの前記1次転写ロール。
【0028】(第3発明の実施の形態1の作用)第3発
明の画像形成装置の実施の形態1では、軸方向1cm当
たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.7〜9.7log
Ωの前記1次転写ロール(T1)を使用することによ
り、3500V以下の1次転写電圧で必要な転写電流を
得ることができる。
【0029】(第3発明の実施の形態2)第3発明の画
像形成装置の実施の形態1は、前記第3発明において下
記の要件(C08)を備えたことを特徴とする。 (C08)前記1次転写電圧の絶対値が3000V以下に
設定された前記1次転写電圧印加装置(C+32)。
【0030】(第3発明の実施の形態2の作用)第3発
明の画像形成装置の実施の形態1では、前記1次転写電
圧印加装置(C+32)は、前記1次転写電圧の絶対値
が3000V以下に設定されているので、中間転写体
(B)の抵抗低下が生じない。また抵抗低下に伴うプリ
ントパターン履歴も発生しない。
【0031】(第3発明の実施の形態3)第3発明の画
像形成装置の実施の形態1は、前記第3発明において下
記の要件(C09)を備えたことを特徴とする。 (C09)軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値
が10.6〜9.6logΩの前記1次転写ロール(T
1)。
【0032】(第3発明の実施の形態3の作用)第3発
明の画像形成装置の実施の形態3では、軸方向1cm当
たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.6〜9.6log
Ωの前記1次転写ロール(T1)を使用することによ
り、3000V以下の1次転写電圧で必要な転写電流を
得ることができる。
【0033】(第4発明の実施の形態1)第4発明の画
像形成装置の実施の形態1は、前記第4発明において下
記の要件(D07)を備えたことを特徴とする、 (D07)軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値
が10.3〜9.3logΩの前記1次転写ロール(T
1)。
【0034】(第4発明の実施の形態1の作用)第4発
明の画像形成装置の実施の形態1では、1次転写ロール
(T1)の軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗
値が10.3〜9.3logΩであるので、1次転写電圧
を1700V以下に設定しても必要な転写電流を得るこ
とができる。
【0035】(第4発明の実施の形態2)第4発明の画
像形成装置の実施の形態2は、前記第4発明または第4
発明の実施の形態1において下記の要件(D08)を備え
たことを特徴とする、 (D08)前記1次転写電圧が1500V以下に設定され
た前記1次転写電圧印加装置(C+32)。
【0036】(第4発明の実施の形態2の作用)第4発
明の画像形成装置の実施の形態2では、前記1次転写電
圧が1500V以下の1次転写電圧により1次転写が行
われるので、中間転写体(B)の抵抗値低下およびプリ
ントパターン履歴が発生しない。
【0037】(第4発明の実施の形態3)第4発明の画
像形成装置の実施の形態3は、前記第4発明の実施の形
態2において下記の要件(D09)を備えたことを特徴と
する、 (D09)軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値
が10.2〜9.2logΩの前記1次転写ロール(T
1)。
【0038】(第4発明の実施の形態3の作用)第4発
明の画像形成装置の実施の形態3では、前記1次転写ロ
ール(T1)の軸方向1cm当たりの心材・ニップ間の
抵抗値が10.2〜9.2logΩであるので、1次転写
電圧を1500V以下に設定しても必要な転写電流を得
ることができる。
【0039】(本発明(第3または第4発明)の実施の
形態1)本発明(第3または第4発明)の画像形成装置
の実施の形態1は、前記第3発明もしくは第3発明の実
施の形態1〜3のいずれかまたは第4発明もしくは第4
発明の実施の形態1〜3のいずれかにおいて下記の要件
(CD01)を備えたことを特徴とする、 (CD01)前記像担持体(16)表面の移動方向に沿っ
て前記現像領域(Q2)の下流側で且つ前記1次転写領
域(Q3)の上流側に配置され、前記像担持体(16)
の帯電電位を平滑化する転写前帯電器(21)。
【0040】(本発明(第3または第4発明)の実施の
形態1の作用)本発明(第3または第4発明)の画像形
成装置の実施の形態1では、前記像担持体(16)表面
の移動方向に沿って前記現像領域(Q2)の下流側で且
つ前記1次転写領域(Q3)の上流側に配置された転写
前帯電器(21)は、前記像担持体(16)の帯電電位
を平滑化する。前記像担持体(16)の帯電電位の平滑
化により単一の転写電流で良好な転写を行うことが可能
となる。
【0041】(本発明(第3または第4発明)の実施の
形態2)本発明の画像形成装置の実施の形態2は、前記
本発明の実施の形態1において下記の要件(CD02)を
備えたことを特徴とする、 (CD02)コロナ放電器により構成された前記転写前帯
電器(21)。
【0042】(本発明(第3または第4発明)の実施の
形態2の作用)本発明(第3または第4発明)の画像形
成装置の実施の形態2では、コロナ放電器により構成さ
れた前記転写前帯電器(21)により像担持体(16)
の帯電電位を平滑化することができる。このため、1次
転写電圧を低く設定しても、良好な転写を行うことがで
きる。
【0043】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施の形
態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実
施例に限定されるものではない。 (実施例1)図1は本発明の画像形成装置の実施例1の
説明図である。図2は前記図1の要部拡大図である。図
1において、画像形成装置Fは、上部にコピースタート
キー、テンキー、表示部等を有するUI(ユーザインタ
フェース)と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラ
テンガラス2とを有している。プラテンガラス2の下側
には、前記原稿を照明しながら走査する原稿照明ユニッ
ト3が配置されている。原稿照明ユニット3は、原稿照
明用光源4および第1ミラー5を有している。また、プ
ラテンガラス2の下側には、前記原稿照明ユニット3の
移動速度の1/2の速度で移動するミラーユニット6が
配置されている。ミラーユニット6は、前記照明用光源
4から出射して原稿で反射し、前記第1ミラー5で反射
した原稿画像光を反射する第2ミラー7および第3ミラ
ー8を有している。前記第3ミラー8で反射した原稿画
像光は結像レンズ9を通って、CCDのアナログ信号と
して読み取られる。
【0044】CCDで読み取られた画像信号は、IPS
に入力される。IPSの作動はコントローラCにより制
御されている。また、IPSは、前記CCDで得られる
読取画像のアナログ電気信号をデジタル信号に変換して
出力する画像読取データ出力手段11の画像データに変
換して濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施し、
書込用画像データ(レーザ駆動データ)として出力する
画像データ出力手段12を有している。前記画像データ
出力手段12は画像データを一時的に記憶する画像メモ
リ13を有している。
【0045】前記IPSの書込画像データ出力手段12
が出力する画像書込データ(レーザ駆動データ)は、レ
ーザ駆動信号出力装置14に入力される。レーザ駆動信
号出力装置14は、入力された画像データに応じた画像
のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、ROS(光走
査装置、すなわち、潜像形成装置)に出力する機能を有
している。前記ROSは、入力された前記レーザ駆動信
号により変調されたレーザビームLにより、160mm
/secのスピードで回転する像担持体16の静電潜像
書込位置Q1を走査する。前記回転する像担持体16に
沿って、像担持体16の移動方向で前記潜像書込位置Q
1の上流側に、像担持体16を一様に帯電させる帯電器
(帯電器)17が配置されている。像担持体16は、前
記帯電器17により一様に帯電(例えば−650V)さ
れた後、前記潜像書込位置Q1において、前記レーザビ
ームLにより走査されて、像担持体16の表面のレーザ
ービームLが照射された部分のみ電位が下がり(例えば
−200V)となる。すなわち、−650Vを背景とす
る−200Vの静電電位の画像(静電潜像)が形成され
る。
【0046】前記像担持体16の移動方向に沿って、前
記潜像書込位置Q1の下流側の現像領域Q2には、前記静
電潜像をトナー像に現像する現像装置18が配置されて
いる。前記像担持体16上の静電潜像は、現像領域Q2
において前記現像装置18により現像される。現像装置
18では−(マイナス)に帯電するトナーを使用してお
り、図示しないバイアス電源により現像用バイアス電圧
(例えば−500V)が印加されている。前記−500
Vに対して前記像担持体16のレーザビームLの照射部
分が−200Vであり、現像装置18のトナーは前記−
200Vの像担持体16表面に付着し現像される。つま
り本例のシステムはレーザービームLで書き込まれた所
だけが現像される反転現像である。
【0047】前記符号14〜18,ROS等で示された
要素によりトナー像形成装置(14〜18+ROS)が
構成されている。前記回転する像担持体16の表面に沿
って前記現像領域Q2の下流側に設定された1次転写領
域Q3には、中間転写ベルト(中間転写ベルト)Bおよ
び1次転写ロールT1が配置されている。また、回転す
る像担持体16に沿って、1次転写領域Q3の下流側に
は、像担持体クリーナ19および除電器20が配置され
ている。
【0048】前記中間転写ベルトBは、駆動ロール2
5、テンションロール26、アイドラロール27,28
および内側転写ロール(バックアップロール)29を有
するベルト支持ロール25〜29により回転可能に支持
されており、図示しない駆動装置により駆動される前記
駆動ロール25により前記像担持体16とほぼ同速度で
矢印方向Aへ回転する。中間転写ベルトBは像担持体1
6の周速とほぼ同速で回転し、像担持体16と中間転写
ベルトBとが当接する1次転写領域Q3において、1次
転写ロールT1には像担持体16面上にあるトナー像の
帯電極性とは逆極性の1次転写用バイス電圧が転写用電
源回路32から印加される。前記転写用電源回路32お
よびその作動を制御する前記コントローラCにより1次
転写電圧印加装置(C+32)が構成されている。前記
1次転写用バイス電圧により、像担持体16の表面に担
持されていたトナー像が中間転写ベルトBに転写(1次
転写)される。
【0049】前記中間転写ベルトBの周辺には、2次転
写領域Q4において、前記中間転写ベルトBに対して前
記内側転写ロール29と対向する側に外側転写ロール3
0が配置されている。外側転写ロール30には、コント
ローラCにより制御される転写用電源回路32により中
間転写ベルトB上のトナーの帯電極性と逆極性の2次転
写用バイアス電圧が印加されており、中間転写ベルトB
上のトナー像が記録シートSに転写される。前記外側転
写ロール30は前記内側転写ロール29から離れた位置
に移動した状態で、転写ロールクリーナ33によりクリ
ーニングされる。また、前記中間転写ベルトBの搬送方
向で、前記外側転写ロール30の下流側に、中間転写ベ
ルトBから記録シートSを剥離させる剥離爪34および
前記中間転写ベルトBの表面の残留トナーを除去するベ
ルトクリーナ35が配置されている。
【0050】給紙トレイ41から取り出された記録シー
トSは、ピックアップロール42、さばきロール43に
より搬送され、レジロール44で一旦停止してから所定
のタイミングでガイド搬送路45を通って前記2次転写
領域Q4に搬送される。この記録シートSには、2次転
写領域Q4を通過する際に中間転写ベルトB上の未定着
トナー像が前記2次転写器T2により2次転写される。
この未定着トナー像が転写された記録シートSは、シー
トガイド部材46上面に沿って移動し、さらにシート搬
送ベルト47を通って定着位置Q5に搬送される。記録
シートSが前記定着位置Q5を通過するときに記録シー
トS上の未定着トナー像は定着装置48によって定着さ
れ、排紙トレイ49に排出されるように構成されてい
る。
【0051】(中間転写ベルトBの説明)中間転写ベル
トBはポリイミド系樹脂で構成され、その厚みは60〜
90μm、体積抵抗率は109〜1012Ω・cm、表面
抵抗率は1011〜1013Ω/□に調整された半導体性の
樹脂フィルムである。本例での抵抗値率測定は、三菱油
化製のハイレスターIPと付属のHRブローブを用い、
100V印加後30秒経過したときの測定値である。こ
の中間転写ベルトBに用いられるベルト材料は、厚み、
体積抵抗率、表面抵抗率が前記の値の範囲に入っている
半導電性樹脂材料ならば使用可能であり、この他にアク
リル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、
あるいはボリカーボネート系樹脂等に抵抗値安定化材料
を含有させたものも使用できる。
【0052】1次転写領域における中間転写ベルトBは
像担持体16の表面の接線上に配置される。つまり、中
間転写ベルトBのベルト架張による像担持体16への接
触力はほとんど0になる。1次転写領域Q2における像
担持体16と中間転写ベルトBとの接触圧は、1次転写
ロールT1を像担持体16に押圧するスプリング(図示
せず)によって調整できる。この圧力(線圧)は4〜4
0gf/cmが好適であり、これより接触圧が高いと中
抜け転写不良が発生する。また接触圧が低いと転写むら
が生じる。従って、中間転写ベルトBの像担持体16と
の接触幅(ニップ幅)は図2に示すように0.5〜3m
m程度となる。
【0053】転写作用は、1次転写ロールT1に印加す
るバイアス電圧によって半導電性である中間転写ベルト
B材料のベルトと像担持体16上のトナー像の間に形成
される転写電界によって行われる。像担持体16の表面
上のマイナス帯電トナー像を中間転写ベルトBに転写す
るため、1次転写ロールT1には転写用電源回路32よ
りプラス電圧を印加する。もちろん、転写用電源回路3
2は定電圧、定電流のいずれの制御も行うこともできる
が、本例では定電圧制御とした。またここでの電圧と
は、像担持体の裏面電圧を基準としたものである。
【0054】(1次転写ロールT1の説明)前記1次転
写ロールT1はアルミ製の円筒状の心材と、その表面を
被覆する表面層により構成され、表面層はウレタンゴム
にイオン導電剤やカーボンを添加した材料により形成し
た。前記1次転写ロールT1としては、300mm長さ
の1次転写ロールT1を荷重1kgで金属盤に押しつけ
てロール芯材と金属盤の間に1500Vを印加した時の
抵抗値(心材・ニップ間抵抗値)が105〜1010Ωで
且つ、硬度が25〜45°(アスカC測定)のものを複
数製作した。なお、前記表面層にはウレタンゴム以外の
種々の材料(EPDM、シリコン)を使用することが可
能である。
【0055】(実施例1の作用)前記図1に示す構成を
備えた実施例1の画像形成装置を用いて次の実験を行っ
た。すなわち、前記160mm/secの表面速度で移
動する像担持体16の裏面を接地電位0Vにセットし、
転写ロールを抵抗値の異なるものに取り替えながら、且
つ1次転写ロールT1に印加する電圧を変化させながら
前記図9Aに示す画像を1000枚プリントした。その
後、前記図10に示すHalf Toneパターンをプリント
し、プリントパターン履歴の有無を調べるとともに、中
間転写ベルトBの抵抗値測定を行い抵抗値低下について
の影響を調査した。
【0056】図3は部分的な単色画像を1000枚連続
プリントした後にハーフトーンパターン画像を形成した
時の単色画像形成部分における中間転写ベルト表面抵抗
変化特性図である。なお、図3および図6の「±0.3
logΩ/□」は表面抵抗の変化が±0.3logΩ/
□の範囲内であったことを意味する。前記表面抵抗が上
昇することはないので、前記「±」の「+」は測定誤差
により生じた値を意味する。また、「約0.3logΩ
/□,履歴無し」は表面抵抗の変化が約0.3logΩ
/□であったことを意味するとともに、プリントパター
ンの履歴が生じなかったことを意味する。また、−0.
3logΩ/□は表面抵抗の変化(低下)が−0.3l
ogΩ/□よりさらに低下したことを意味するととも
に、プリントパターンの履歴が発生したことを意味す
る。前記図11に示す中間転写ベルトBの抵抗値低下
は、図3に示すように1次転写ロールT1への印加電圧
によって決定されることが分かった。印加電圧が350
0V以下であればプリントパターン履歴の発生がなく、
3000V以下であれば中間転写ベルトBの抵抗値低下
とそのことに起因するプリントパターン履歴の発生もな
い。
【0057】環境条件を温度10〜28℃、相対湿度1
5〜85%の範圃内で各種変化させて実験を繰り返した
結果、プリントパターンの履歴は温湿度による環境条件
には関係なく、1次転写ロールに印加される電圧によっ
て決定されることが確認された。このことから、像担持
体表面のトナー像部分が1次転写ロール(1次転写器)
T1により中間転写ベルトBと接触した時、電位差が大
きいと激しい放電が生じ、この放電で中間転写ベルトB
の電気抵抗値低下を引き起こしていると考えられる。
【0058】したがって、前記中間転写ベルトBは1次
転写電圧が3500Vを越えると表面抵抗の低下および
プリントパターンの履歴が発生する。また、前記中間転
写ベルトBは1次転写電圧が約3500Vであれば表面
抵抗の低下が発生するが、プリントパターンの履歴は発
生しない。したがって、中間転写ベルトの抵抗値変化に
よるプリントパターンの履歴を生じさせないためには、
1次転写電圧は3500V以下に設定する必要があるこ
とが分かる。また、前記中間転写ベルトBは1次転写電
圧が3000V以下の場合に表面抵抗の低下およびプリ
ントパターンの履歴は共に発生しない。したがって、中
間転写ベルトBの抵抗値の低下およびプリントパターン
の履歴の両方を生じさせないためには、中間転写ベルト
Bの1次転写電圧は3000V以下に設定する必要があ
ることが分かる。
【0059】なお、前記図3では現れていないが、16
0mm/secの像担持体表面速度の場合で且つ、1次
転写電圧が3500Vの場合、長さ30cmの1次転写
ロールT1の心材・ニップ間の抵抗値の使用可能な最大
値(中間転写ベルトBに放電による抵抗値低下を生じさ
せないための、1次転写ロールT1の心材・ニップ間抵
抗値の最大値)は8.7logΩであった。なお、この
場合の1次転写ロールT1の長さ1cm当たりの心材・
ニップ間の抵抗値は(30×108.7=30×100.7×
108=30×5×108=15×109Ω=)10.2l
ogΩである。また、1次転写電圧が3000Vの場
合、長さ30cmの1次転写ロールT1の心材・ニップ
間の抵抗値の使用可能な最大値は8.6logΩであっ
た。なお、この場合の1次転写ロールT1の長さ1cm
当たりの抵抗値は(30×108.6=30×100.6×1
8=30×4×108=12×109Ω=)10.1lo
gΩである。
【0060】なお、本発明者は像担持体16の表面速度
を50mm/sec〜500mm/secの間で変化さ
せて実験したところ、1次転写電圧が3500Vの場
合、長さ30cmの1次転写ロールT1の心材・ニップ
間の抵抗値の使用可能な範囲は9.2logΩ〜8.2l
ogΩであった。なお、この場合の1次転写ロールT1
の長さ1cm当たりの抵抗値は10.7logΩ(30
×109.2=30×100. 2×109=30×1.6×10
9=48×109Ω)〜9.7logΩ(30×10 8.2
30×100.2×108=30×1.6×108=48×1
8Ω)である。また、1次転写電圧が3000Vの場
合、長さ30cmの1次転写ロールT1の心材・ニップ
間の抵抗値の使用可能な範囲は9.1logΩ〜8.1l
ogΩであった。なお、この場合の1次転写ロールT1
の長さ1cm当たりの抵抗値は10.6logΩ(30
×109.1=30×100.1×109=30×1.3×10
9=39×109Ω)〜9.6logΩ(30×108.1
30×100.1×108=30×1.3×108=39×1
8Ω)である。
【0061】(前記実施例1の画像形成装置を使用して
定電流転写を行う場合について)以上、1次転写を定電
圧転写により行う実施例1について説明したが、前記実
施例1の画像形成装置Fの転写電源回路32を、定電流
転写により1次転写を行うように構成することが可能で
ある。その定電流転写を行う場合にも、プリントパター
ンの履歴を生じさせないためには、その1次転写時の1
次転写電圧を前記3500V以下となるようにする必要
があり、また、中間転写ベルトBの抵抗値の低下および
プリントパターンの履歴の両方を生じさせないために
は、1次転写時の転写電圧が3000V以下となるよう
にする必要がある。また、前記定電流により1次転写を
行う場合の転写電圧を低くして且つ良好な転写を行うた
めには、像担持体表面上のトナー像を中間転写ベルトに
転写する前に像担持体の電位パターンを平滑化すること
が有効であることを次の実験により確認した。
【0062】すなわち、転写前のトナー像にランプ光を
あて電位パターンを平滑化したところ、像担持体の電位
パターンに関係なく単一の制御電流で安定した転写が可
能となったが、トナーのバックグラウンドへの飛散によ
り像にじみが発生することが有った。これを解決するた
め、転写前の像担持体表面のトナー像に対向して転写前
帯電器(コロナ放電器)21を設け(図2の2点鎖線参
照)、これにより電位パターンを平滑化したところ像担
持体の電位パターンに関係なく単一の制御電流により良
好な転写が可能となり、像にじみの発生も生じなかっ
た。
【0063】(実施例2)図4は本発明の画像形成装置
の実施例2の説明図である。図5は前記図4の要部拡大
図である。なお、この実施例2の説明において、前記実
施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を
付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、
下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では
前記実施例1と同様に構成されている。
【0064】第3ミラー8で反射した原稿画像光は結像
レンズ9を通って、CCD(カラー画像読取センサ)に
よりR,G,Bのアナログ信号として読み取られる。C
CDで読み取られたR(赤色),G(緑色),B(青
色)の画像信号は、IPSに入力される。IPSは、前
記CCDで得られるR,G,Bの読取画像のアナログ電
気信号をデジタル信号に変換して出力する画像読取デー
タ出力手段11および前記RGBの画像データをK
(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、およびC
(シアン)の画像データに変換して濃度補正、拡大縮小
補正等のデータ処理を施し、書込用画像データ(レーザ
駆動データ)として出力する画像データ出力手段12を
有している。前記画像データ出力手段12は前記K,
Y,M,Cの画像データを一時的に記憶する画像メモリ
13を有している。
【0065】前記IPSの書込画像データ出力手段12
が出力するK,Y,M,Cの4色の画像書込データ(レ
ーザ駆動データ)は、レーザ駆動信号出力装置14に入
力される。レーザ駆動信号出力装置14は、入力された
画像データに応じた各色K,Y,M,Cの成分の画像の
レーザ駆動信号を所定のタイミングで、ROS(光走査
装置、すなわち、潜像形成装置)に出力する。前記RO
Sは、レーザ駆動信号出力装置14から入力された前記
レーザ駆動信号で変調されたレーザビームLにより、1
60mm/secのスピードで回転する像担持体16の
静電潜像書込位置Q1を走査する。
【0066】前記像担持体16の移動方向に沿って、前
記潜像書込位置Q1の下流側の現像領域Q2には、前記静
電潜像をトナー像に現像するロータリ式の現像ユニット
(現像装置)18が配置されている。前記現像ユニット
18は、回転軸18a周囲に装着したK,Y,M,Cの
4色の現像器18k,18y,18m,18cを有してお
り、前記回転軸18の回転に伴い、前記各4色の現像器
18k,18y,18m,18cが順次前記現像領域Q2に
移動するように構成されている。前記現像器18k,1
8y,18m,18cは、像担持体16上の静電潜像を、
K(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)の各色のトナー像に現像する装置である。前記符号
14〜18,ROS等で示された要素によりトナー像形
成装置(14〜18+ROS)が構成されている。
【0067】図4において、像担持体16の表面は帯電
器17により所定の極性の電荷で一様に帯電され(本例
では−650V)、第1色の画像信号で変調されたレー
ザービームLの書込走査で前記第1色(例えばイエロ
ー)の画像に応じた静電潜像が像担持体表面に形成され
る。このとき像担持体16の表面電位はレーザービーム
Lで書き込まれた所の電位が下がり(本例では−200
V),電位による画像すなわち静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像領域Q2において、K(黒)トナ
ー像形成用の現像器18kで現像される。現像器18kで
現像された像担持体16上のKトナー像は1次転写領域
Q3で中間転写ベルトBに転写される。中間転写ベルト
Bは前記実施例1と同様に構成されている。
【0068】前記現像領域Q2には前記現像ユニット1
8の前記各Y,M,C用の現像器18y,18m,18c
が順次回転移動して、像担持体16上に順次形成される
Y,M,C用の静電潜像を順次現像する。順次現像され
たY,M,Cのトナー像は1次転写領域Q3において、
前記中間転写ベルトB上のKトナー像の上に順次重ねて
1次転写される。1次転写領域における中間転写ベルト
Bと像担持体16と位置関係は前記実施例1と同様であ
り、接触圧力はほとんど0であり、ニップ幅は0.5〜
3mmである。前記中間転写ベルトB上に重ねて転写さ
れたフルカラーのトナー像は2次転写領域において記録
シートSに一括して2次転写される。なお、本実施例2
において、前記実施例1と同様の抵抗値の異なる複数の
1次転写ロールT1を作成した。
【0069】(実施例2の作用)前記図4、図5に示す
構成を備えた実施例2の画像形成装置を用いて次の実験
を行った。前記像担持体16の裏面を接地電位0Vにセ
ットし、1次転写ロールを抵抗値の異なるものに取り替
えながら、且つ1次転写ロールT1に印加する電圧を変
化させながら、前記図9Bに示す画像を1000枚プリ
ントした。その後、前記図10に示すHalf Toneパター
ンをプリントし、プリントパターン履歴の有無を調べる
とともに、中間転写ベルトBの抵抗値測定を行い抵抗値
低下についての影響を調査した。図6は部分的な3色重
合わせ画像を1000枚連続プリントした後にハーフト
ーンパターン画像を形成した時の3色重合わせ画像形成
部分における中間転写ベルト表面抵抗変化特性図であ
る。
【0070】前記図11に示す中間転写ベルトBの抵抗
値低下は、図6に示すように1次転写ロールT1への印
加電圧によって決定されることが分る。印加電圧が17
00V以下であればプリントパターン履歴の発生がな
く、1500V以下であれば中間転写ベルトの抵抗値低
下とそのことに起因するプリントパターン履歴の発生は
ない。実施例1の場合より印加電圧の上限値が低いこと
は、先に述べたようにトナー層厚が図12に示すように
大きいことで、よく知られたパッシェンの法則に従い低
い電界で放電が始まってしまうことによると思われる。
【0071】なお、前記図6では現れていないが、16
0mm/secの像担持体表面速度の場合で且つ、1次
転写電圧が1700Vの場合、長さ30cmの1次転写
ロールT1の心材・ニップ間の抵抗値の使用可能な最大
値は8.3logΩ、最小値は6.2logΩであった。
6.2logΩよりも低い場合はトナーのリトランスフ
ァによる色味の変化(例えば赤がオレンジになる現象)
が生じた。また、1次転写電圧が1500Vの場合、長
さ30cmの1次転写ロールT1の心材・ニップ間の抵
抗値の使用可能な最大値は8.2logΩであった。
【0072】なお、本発明者は像担持体16の表面速度
を50mm/sec〜500mm/secの間で変化さ
せて実験したところ、1次転写電圧が1700Vの場
合、長さ30cmの1次転写ロールT1の心材・ニップ
間の抵抗値の使用可能な範囲は8.8logΩ〜7.8l
ogΩであった。なお、この場合の1次転写ロールT1
の長さ1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値は10.
3logΩ(30×108 .8=30×100.8×108
30×6.4×108=19×109Ω)〜9.3logΩ
(30×107.8=30×100.8×107=30×6.4
×107=19×108Ω)である。また、1次転写電圧
が1500Vの場合、長さ30cmの1次転写ロールT
1の心材・ニップ間の抵抗値の使用可能な範囲は8.7l
ogΩ〜7.7logΩであった。なお、この場合の1
次転写ロールT1の長さ1cm当たりの心材・ニップ間
の抵抗値は10.2logΩ(30×108.7=30×1
0.7×108=30×5×108=15×109Ω)〜
9.2logΩ(30×107.7=30×100. 7×107
=30×5×107=15×108Ω)である。
【0073】(実施例3)図7は本発明の画像形成装置
の実施例3の説明図である。なお、この実施例3の説明
において、前記実施例2の構成要素に対応する構成要素
には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例2と相違してい
るが、他の点では前記実施例2と同様に構成されてい
る。図7において、像担持体16表面に沿って、前記1
次転写領域Q3の上流側に転写前帯電器21が設けられ
ている。前記転写前帯電器21には直流マイナス電圧お
よび交流電圧が印加されている。また、この実施例3の
1次転写は、1次転写電源として定電流電源を使用し、
定電流転写を行っている。
【0074】前記転写前帯電器21により、転写前の像
担持体16表面の帯電量を平滑化(像担持体の電位パタ
ーンを平滑化)した場合、1次転写ロールT1に170
0V以下の単一の低い1次転写電流を印加することによ
り良好な1次転写が可能となり、像にじみの発生もなく
安定した画像が得られる。また、前記定電流により1次
転写を行う場合の転写電圧を低くして且つ良好な転写を
行うためには、像担持体表面上のトナー像を中間転写ベ
ルトに転写する前に像担持体の電位パターンを平滑化す
ることが有効であることを前記(前記実施例1の画像形
成装置を使用して定電流転写を行う場合について)で説
明したのと同様の実験により確認した。
【0075】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求 の範囲に記載された本発明を逸脱するこ
となく、種々の設計変更を行うことが可能である。本発
明の変更実施例を下記に例示する。 (H01)本発明は中間転写ベルトB以外の中間転写体
(中間転写ドラム)を用いた画像形成装置に適用するこ
とが可能である。
【0076】
【発明の効果】前述の本発明の画像形成装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)中間転写体を用いた画像形成装置において、像
担持体から中間転写体へのトナー像転写において発生す
る中間転写体の抵抗値変化を低減回避し、長期に渡って
安定した転写性能を維持することができる。 (E02)転写電界を規定電圧内に設定することにより像
担持体から中間転写ベルトへのトナー像転写において発
生する放電現象を回避することができ、中間転写ベルト
の抵抗値変化を低減回避することが可能となる。その結
果、1000枚を越える同一画像のプリントにおいても
画像パターンに画像むらやにじみが発生することなく、
長期に渡って安定したプリントを行うことができる機能
を有した画像形成装置を提供することができる。 (E03)また、像担持体の帯電電位を平滑化する転写前
帯電器を設けた場合には、1次転写電圧を低く設定して
も良好な1次転写を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の画像形成装置の実施例1の説
明図である。
【図2】 図2は前記図1の要部拡大図である。
【図3】 図3は部分的な単色画像を1000枚連続プ
リントした後にハーフトーンパターン画像を形成した時
の単色画像形成部分における中間転写ベルト表面抵抗変
化特性図である。
【図4】 図4は本発明の画像形成装置の実施例2の説
明図である。
【図5】 図5は前記図4の要部拡大図である。
【図6】 図6は部分的な3色重合わせ画像を1000
枚連続プリントした後にハーフトーンパターン画像を形
成した時の3色重合わせ画像形成部分における中間転写
ベルト表面抵抗変化特性図である。
【図7】 図7は本発明の画像形成装置の実施例3の説
明図である。
【図8】 図8は従来の画像形成装置の概略説明図であ
る。
【図9】 図9は1000枚のプリントを実行したとき
の走行画像パターンの説明図で、図9Aは単色トナー像
を用いた場合の走行画像パターンの説明図、図9Bは3
色多重トナー像を用いた場合の走行画像パターンの説明
図である。
【図10】 図10は1000プリント走行後に画像形
成したHalfToneパターンに発生した履歴を示す図で、図
10Aは単色トナー像を用いた場合のHalfToneパターン
に発生した履歴を示す図、図10Bは3色多重トナー像
を用いた場合のHalfToneパターンに発生した履歴を示す
図である。
【図11】 図11は単色画像および3色画像のプリン
ト枚数に対する中間転写ベルト表面抵抗率変化量を示す
図である。
【図12】 図12は単色画像、3色画像の転写ニップ
の状態を示す図である。
【図13】 図13は環境変動が転写電流に及ぼす影響
の説明図であり、像担持体表面の画像電位および背景電
位と、1次転写ロールの印加電位との関係を示す図であ
る。
【符号の簡単な説明】
B…中間転写体(中間転写ベルト)、Q2…現像領域、
Q3…1次転写領域、Q4…2次転写領域、S…記録シー
ト、T1…1次転写ロール、ROS…潜像形成装置、1
6…像担持体、18…現像装置、21…転写前帯電器、
(C+32)…1次転写電圧印加装置、(18k,18
y,18m,18c)…カラー現像器。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(A01)〜(A05)を順次実
    行することを特徴とする画像形成方法、(A01)回転移
    動する像担持体表面に画像信号に応じた潜像を形成する
    潜像形成工程、(A02)前記像担持体表面の回転移動経
    路に沿って設定された現像領域において前記潜像をトナ
    ー像に現像する現像工程、(A03)前記像担持体表面の
    移動経路に沿って前記現像領域の下流側に設定された1
    次転写領域に配置され且つ前記1次転写領域を通る中間
    転写体の裏面に圧接する1次転写ロールに、温度および
    湿度が変化しても常に絶対値が3500V以下の1次転
    写電圧を印加して前記像担持体表面のトナー像を前記中
    間転写体に転写する1次転写工程、(A04)前記1次転
    写領域で1次転写されたトナー像を2次転写領域におい
    て記録シートに2次転写する2次転写工程、(A05)前
    記記録シートに2次転写されたトナー像を定着する定着
    工程。
  2. 【請求項2】 下記の工程(B01)〜(B05)を順次実
    行することを特徴とする画像形成方法、(B01)回転移
    動する像担持体表面に異なる色の画像信号に応じた潜像
    を順次形成する潜像形成工程、(B02)前記像担持体表
    面の回転移動経路に沿って設定された現像領域において
    前記潜像を順次異なる色のトナー像に現像する現像工
    程、(B03)前記像担持体表面の移動経路に沿って前記
    現像領域の下流側に設定された1次転写領域に配置され
    且つ前記1次転写領域を通る中間転写体の裏面に圧接す
    る1次転写ロールに、温度および湿度が変化しても常に
    絶対値が1700V以下の1次転写電圧を印加して前記
    像担持体表面に順次形成される異なる色のトナー像を前
    記中間転写体に順次重ねて転写する1次転写工程、(B
    04)前記1次転写領域で中間転写体に順次重ねて1次転
    写されたトナー像を2次転写領域において記録シートに
    一括して2次転写する2次転写工程、(B05)前記記録
    シートに2次転写されたトナー像を定着する定着工程。
  3. 【請求項3】 下記の要件(C01)〜(C06)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(C01)回転移動する
    像担持体表面に画像信号に応じた潜像を形成する潜像形
    成装置、(C02)前記像担持体表面の回転移動経路に沿
    って設定された現像領域において前記潜像をトナー像に
    現像する現像装置、(C03)前記像担持体表面の移動経
    路に沿って前記現像領域の下流側に設定された1次転写
    領域を通って回転移動するように配置された中間転写
    体、(C04)前記1次転写領域を通る中間転写体の裏面
    に圧接して前記像担持体表面のトナー像を前記中間転写
    体に転写する1次転写ロール、(C05)前記像担持体表
    面のトナー像を前記中間転写体に転写させる1次転写電
    圧を前記1次転写ロールに印加する1次転写電圧印加装
    置、(C06)前記1次転写領域周囲の温度および湿度が
    変化しても常に前記1次転写電圧の絶対値が3500V
    以下に設定された前記1次転写電圧印加装置。
  4. 【請求項4】 下記の要件(C07)を備えたことを特徴
    とする請求項3記載の画像形成装置、(C07)軸方向1
    cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.7〜9.7
    logΩの前記1次転写ロール。
  5. 【請求項5】 下記の要件(C08)を備えたことを特徴
    とする請求項3または4記載の画像形成装置、(C08)
    前記1次転写電圧の絶対値が3000V以下に設定され
    た前記1次転写電圧印加装置。
  6. 【請求項6】 下記の要件(C09)を備えたことを特徴
    とする請求項5記載の画像形成装置、(C09)軸方向1
    cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.6〜9.6
    logΩの前記1次転写ロール。
  7. 【請求項7】 下記の要件(D01)〜(D06)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(D01)回転移動する
    像担持体表面に複数の異なる色の画像信号に応じたカラ
    ー画像用潜像を順次形成する潜像形成装置、(D02)前
    記像担持体表面の回転移動経路に沿って設定された現像
    領域において前記複数の異なる色に対応したカラートナ
    ーによって前記カラー画像用潜像をカラートナー像に現
    像する複数のカラー現像器を有する現像装置、(D03)
    前記像担持体表面の移動経路に沿って前記現像領域の下
    流側に設定された1次転写領域を通って回転移動するよ
    うに配置された中間転写体、(D04)前記1次転写領域
    を通る中間転写体の裏面に圧接して前記像担持体表面の
    トナー像を前記中間転写体に転写する1次転写ロール、
    (D05)前記像担持体表面のトナー像を前記中間転写体
    に転写させる1次転写電圧を前記1次転写ロールに印加
    する1次転写電圧印加装置、(D06)前記1次転写領域
    周囲の温度および湿度が変化しても常に前記1次転写電
    圧の絶対値が1700V以下に設定された前記1次転写
    電圧印加装置。
  8. 【請求項8】 下記の要件(D07)を備えたことを特徴
    とする請求項7記載の画像形成装置、(D07)軸方向1
    cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.3〜9.3
    logΩの前記1次転写ロール。
  9. 【請求項9】 下記の要件(D08)を備えたことを特徴
    とする請求項7または8記載の画像形成装置、(D08)
    前記1次転写電圧が1500V以下に設定された前記1
    次転写電圧印加装置。
  10. 【請求項10】 下記の要件(D09)を備えたことを特
    徴とする請求項9記載の画像形成装置、(D09)軸方向
    1cm当たりの心材・ニップ間の抵抗値が10.2〜9.
    2logΩの前記1次転写ロール。
  11. 【請求項11】 下記の要件(CD01)を備えたことを
    特徴とする請求項3ないし10のいずれか記載の画像形
    成装置、(CD01)前記像担持体表面の移動方向に沿っ
    て前記現像領域の下流側で且つ前記1次転写領域の上流
    側に配置され、前記像担持体の帯電電位を平滑化する転
    写前帯電器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007065085A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007065085A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置及び画像形成装置

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