JP3772879B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写体を用いた電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に係り、詳細には像担持体等の潜像担持体上に形成された未定着トナー像を、中間転写体を介して用紙等の記録シートに転写する画像形成装置に関する。
電子写真複写機等のカラー画像形成装置における転写方法として、像担持体等の像保持体上に形成されたトナー像を一旦転写用紙以外の中間転写体上に1次転写した後、改めて中間転写体上のトナー像を転写用紙上へ2次転写して複写像を得る方法が知られている。この方法を用いることで、用紙の保持状態、用紙の厚さやこし、用紙の表面性等多くの要因による多重転写不良やカラーレジストレーションのズレの発生を抑えることができるという効果を有することが知られている。
前記中間転写体を用いた従来の画像形成装置として下記(J01)の技術が知られている。
(J01)図17に示す技術
図17は中間転写体を用いた従来の画像形成装置の説明図である。
図17において、カラー複写が可能な画像形成装置Fは、上部にコピースタートキー、表示部等を有するUI(ユーザインタフェース)と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラテンガラス01とを有している。プラテンガラス01に載置された原稿は、原稿照明ユニット02で照明され、原稿から反射した原稿画像光はミラーユニット03、結像レンズ04を通って、CCD(カラー画像読取センサ)によりR,G,Bのアナログ信号として読み取られる。

CCDで読み取られたR(赤色),G(緑色),B(青色)の画像信号は、コントローラCにより制御されるIPS(イメージプロセッシングシステム)に入力される。
また、IPSは、K,Y,M,Cの4色の画像書込データ(レーザ駆動データ)を、レーザ駆動信号出力装置06に出力する。レーザ駆動信号出力装置06は、K,Y,M,Cの各成分の画像のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、ROS(光走査装置、すなわち、潜像形成装置)に出力する機能を有している。
前記ROSは、入力された前記レーザ駆動信号により変調されたレーザビームLにより、矢印A方向に回転する像担持体07の静電潜像書込位置Q1を走査する。
前記回転する像担持体07表面に沿って、帯電器08、現像器D、1次転写ロール09、像担持体クリーナ011、除電ランプ012が配置されている。前記現像器Dは、K(黒)トナー現像器Dk、Y(イエロー)トナー現像器Dy、M(マゼンタ)トナー現像器Dm、C(シアン)トナー現像器Dcを有している。
像担持体07表面は潜像書込位置Q1において静電潜像を書き込まれ、現像領域Q2においてトナー像に現像される。このトナー像は像担持体07表面の回転移動に伴い1次転写領域Q3に搬送される。
中間転写体Bは1次転写領域Q3において像担持体07の表面に当接するように配置されたベルトで、駆動ロール013、テンションロール014、ウォーク補正ロール(ベルトBの幅方向の移動すなわちウォークを補正するロール)016、内側転写ロール(2次転写用バックアップロール)017の回りに張架されている。
1次転写ロール09の作用により中間転写体Bに転写されたトナー像は、前記内側転写ロール017および外側転写ロール018間に印加される2次転写電圧の作用を受け、フィードロール019、レジストロール021により2次転写位置Q4に送り出された記録シートSに転写される。
トナー像が転写された記録シートSは、搬送ベルト022により定着器023に送られ、定着がおこなわれる。中間転写体B上の残留トナーは中間転写体クリーナ024によりクリーニングされる。前記外側転写ロール018および中間転写体クリーナ024は、前記中間転写体Bに接離可能に配設されている。
前記従来例に係る画像形成装置では、コピースタートキーON信号(複写動作開始信号)により像担持体07が回転をはじめ、帯電器08により像担持体07が所定の電位に帯電され、ROSにより潜像が形成される。像担持体07上に形成された潜像が移動するのにあわせて、現像器Dk〜Dcのうち1つが像担持体07に近づき潜像がトナーにより現像される。
前記の現像像形成動作にあわせて、中間転写体Bも像担持体07の周速と略同速で動き、像担持体07と中間転写体Bが当接する1次転写領域Q3へ移動したトナー像は、1次転写ロール09に印加されたトナーと逆極性の電圧により生じる電界の作用により、中間転写体Bに転写され、1次転写が実行される。
一方、像担持体07上の残留トナーは、像担持体クリーナ011により除去され、除電ランプ012により像担持体07表面が除電され、次の色の画像形成動作に備える。
前記のプロセスを繰り返すことで、中間転写体B上にフルカラーの多重転写されたトナー像を得る。
以上の1次転写の動作の間、外側転写ロール018および中間転写体クリーナ024は中間転写体B上のトナー像を乱さないよう中間転写体Bから離間しており、フィードロール019により送り出された記録シートSもレジストロール021付近で待機している。
1次転写が終了したトナー像が2次転写位置Q4へ移動するのにタイミングを合わせて、レジストロール021により記録シートSが2次転写位置Q4へ送られるとともに、外側転写ロール018が中間転写体Bに当接する。外側転写ロール018に印加されたトナーと逆極性の電圧により生じる電界の作用により、中間転写体B上のトナー像が記録シートSに転写(2次転写)される。
2次転写が終了した記録シートSは、搬送ベルト022に吸着されて定着器023へ搬送され、定着が実行され、中間転写体B上に残留したトナーは、中間転写体クリーナ024により除去され、次の画像形成動作に備える。
(前記(J01)の問題点)
前記(J01)の画像形成装置においては、外側転写ロール018と対向する位置に中間転写体Bを挟んで対向電極となる内側転写ロール(2次転写用バックアップロール)017が配設されているので、例えば小サイズの記録シートSにトナー像を2次転写する場合に、記録シートSからはみ出た外側転写ロール018が半導電性の中間転写体Bに直接接触し、外側転写ロール018と内側転写ロール(2次転写用バックアップロール)017の間に多くの電流が流れてしまい、記録シートを挟む領域に十分な転写電界が形成できずに転写不良が発生する恐れがある。
前記問題点を解決する技術として、従来下記(J02)の技術が知られている。
(J02)特開平8−115002号公報記載の技術
この公報には次の(第1の構成)〜(第3の構成)の3種類の転写ロール機構が開示されている。
(第1の構成) 接地した導電性の芯材の周囲に半導電性の薄層を被覆した内側転写ロールを用いる例。
(第2の構成) 接地した導電性の芯材の周囲に絶縁性の薄層を被覆した内側転写ロールを用いる例。
(第3の構成) 絶縁性の芯材の周囲に接地した半導電性の薄層を被覆した内側転写ロールを用いる例。
前記(第1の構成)〜(第3の構成)の技術では、外側転写ロールが直接中間転写体に接触しても、内側転写ロールが高抵抗になっているので、過大な電流が流れることがなく、小サイズの転写体でも安定した転写電界を形成することができる。
特開平8−115002号公報
(前記(J02)の問題点)
しかしながら、前記(J02)の方法を用いる場合、以下のような問題を有していた。
(前記(J02)の前記(第1の構成)の問題点)
導電性の芯材の周囲に半導電層を形成する場合、前記半導電層として各種樹脂や各種ゴムにカーボンブラックなどの帯電防止剤を分散させたものを用いるが、このような分散系の場合、一般に分散状態のムラにより電気抵抗のムラができ易い。このため、ロールー周の中で抵抗の高い部分と低い部分ができ、抵抗の高い部分が外側転写ロールとの接触部位に来たときと、抵抗の低い部分が外側転写ロールとの接触部位に来たときとで転写電界の大きさが変わり、転写像にムラが発生してしまうという問題がある。この問題を回避するために、半導電層の抵抗の均一性を上げようとすると、内側転写ロール製造時の歩留まりが悪くなりコストアップになるという問題が生じる。
(前記(J02)の前記(第2の構成)の問題点)
導電性の芯材の周囲に絶縁層を配する場合、前記のような帯電防止剤の分散むらによる抵抗むらが生じないので、抵抗むらに起因する転写むらは発生しないが、外側転写ロールとの接触部位を通過した後絶縁層が帯電してしまうため、前記内側転写ロールの帯電によって転写部の電位差が減少して転写電界が小さくなる。そして、内側転写ロールの回転数が増えるにつれ転写電界が弱くなっていき、記録シートの先端から後端にいくにつれて転写像の濃度が変化するという問題があった。
この問題を回避するために、外側転写ロールとの接触部位の下流で内側転写ロール絶縁層を除電することも可能であるが、そのためには除電部材と除電電源が必要であり、構成が複雑になるためコストアップや信頼性が低下するという問題が生じた。
(前記(J02)の前記(第3の構成)の問題点)
絶縁性の芯材の周囲に接地した半導電性の薄層を被覆する場合、半導電層の接地部から外側転写ロールとの接触部までのすべてを使って電流を流すので、前記(第1の構成)の構成よりも抵抗の不均一差の影響を受け難く、また絶縁層には電流を流さないので前記(第2の構成)のように除電装置が必要になることもないが、絶縁層と半導電層の2つの層が必要であり、ロールの構成が複雑であるためにコストアップを招き、また表面層のはがれ/破れなどが発生するため内側転写ロールの寿命が短くなるという問題が生じる。
次ぎに、内側転写ロールの抵抗は、製造時のばらつき、環境変動、経年変化などによって変化するので、常に一定の電圧を印加したのでは、内側転写ロールでの電圧降下量が異なり、転写電界が変化するので安定した転写が行えないという問題があった。この問題を解決するために、前記特開平8−115002では外側転写ロールを中間転写体に接触させ、外側転写ロールから中間転写体、内側転写ロールを通って流れる電流を検知し、この検知結果に応じて転写電圧を変更することで、安定した転写性を得ている。
しかしながら、この方法では中間転写体、外側転写ロールの抵抗も含んだ抵抗を検知することになるため、高抵抗の中間転写体を用いると、内側転写ロールの抵抗を精度よく検知することができないので、比較的抵抗の低い中間転写体(前記特開平8−115002に開示された技術では、体積抵抗率が109Ωcm以下)を用いなければならなかった。このような、比較的低抵抗の中間転写体を用いると、例えば1次転写領域で1次転写ロールから中間転写体に与えた電荷が、中間転写体の抵抗を通じて感光体と中間転写体の接触部の外まで広がり、感光体と中間転写体が接する以前の領域でトナーの転写が行われるため、トナー像が飛散する画像欠陥が生じるという問題があった。
本発明は前記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、下記(O01)の記載内容を課題とする。
(O01)内側転写ロール表面層の剥がれなどがなく長寿命で、内側転写ロール除電装置などの新たな装置の追加や、内側転写ロールの抵抗均一性上昇によるコストアップもなく、さらにトナー飛散などの画像欠陥のない高品質な転写像が安定して得られる画像形成装置を提供すること。
次に、前記課題を解決するために、案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A01)画像情報に応じたトナー像を像担持体(16)上に形成するトナー像形成装置(14〜17+ROS+D)、
(A02)前記像担持体(16)表面に沿って設定された第1転写領域(Q3)を通って回転移動し且つ抵抗制御剤が混入され、体積抵抗率が10 Ωcm以上10 15 Ωcm以下である中間転写体(B)、
(A03)前記第1転写領域(Q3)において前記像担持体(16)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する第1転写器(21)、
(A04)前記中間転写体(B)の移動経路に設定された2次転写領域(Q4)に記録シート(S)を搬送し通過させる記録シート搬送装置(35〜38)、
(A05)前記2次転写領域(Q4)において前記中間転写体(B)との間で前記記録シート(S)を挟持するように配置された外側転写ロール(30)、
(A06)円筒状外側面を有し電流が流れる芯材(29a)とこの芯材(29a)の前記円筒状外側面に形成され且つ樹脂材料に帯電防止剤が分散されて形成された1層構造の半導電層(29b)とにより構成され、前記中間転写体(B)の裏面を支持する内側転写ロール(29)、
(A07)前記内側転写ロール(29)の半導電層(29b)の外表面に接触する電極部材(31)、
(A08)前記電極部材(31)および前記外側転写ロール(30)間に前記中間転写体(B)表面のトナー像を前記記録シート(S)に転写する2次転写電圧を印加する2次転写電圧印加手段(32)、
(A010)前記内側転写ロール(29)の外半径rと、前記半導電層(29b)の厚さtと、前記半導電層(29b)と前記電極部材(31)の周方向の接触幅w1と、2次転写領域(Q4)の周方向の幅w2が次式を満たす前記内側転写ロール(29)、
t≧{(πr/2)(w1w2/w1+w2)}1/2
(本発明の作用)
前記構成を備えた本発明の画像形成装置では、トナー像形成装置(14〜17+ROS+D)は、画像情報に応じたトナー像を像担持体(16)上に形成する。中間転写体(B)は、抵抗制御剤が混入され、体積抵抗率が10 Ωcm以上10 15 Ωcm以下であり、前記像担持体(16)表面に沿って設定された第1転写領域(Q3)を通って回転移動する。第1転写器(21)は、前記第1転写領域(Q3)において前記像担持体(16)表面のトナー像を前記中間転写体(B)に転写する。
記録シート搬送装置(35〜38)は、前記中間転写体(B)の移動経路に設定された2次転写領域(Q4)に記録シート(S)を搬送し通過させる。外側転写ロール(30)は、前記2次転写領域(Q4)において前記中間転写体(B)との間で前記記録シート(S)を挟持するように配置される。前記内側転写ロール(29)は前記中間転写体(B)の裏面を支持する。前記内側転写ロール(29)は、円筒状外側面を有し電流が流れる芯材(29a)とこの芯材(29a)の前記円筒状外側面に形成され且つ樹脂材料に帯電防止剤が分散されて形成された1層構造の半導電層(29b)とにより構成されている。 前記内側転写ロール(29)は、円筒状外側面を有する芯材(29a)とその表面に形成された1層構造の半導電層(29b)とにより構成されるので、構成が簡単で製作が容易である。
電極部材(31)は、前記内側転写ロール(29)の半導電層(29b)の外表面に接触する。2次転写電圧印加手段(32)は、前記電極部材(31)および前記外側転写ロール(30)間に2次転写電圧を印加して、前記中間転写体(B)表面のトナー像を前記記録シート(S)に転写する。
2次転写時に前記内側転写ロール(29)の表面層を形成する半導電層(29b)表面が転写電圧の印加による電荷注入で帯電しても、その帯電電荷は前記電極部材(31)に流れるので、内側転写ロール(29)の表面に帯電電荷の蓄積は生じない。したがって、定電圧転写により2次転写を行った場合、内側転写ロール(29)の電荷の蓄積による2次転写電流の変化が生じないので、常に安定した転写を行うことができる。
また、前記内側転写ロール(29)は、前記芯材(29a)を絶縁材、導電材、または半導電材等で構成することが可能であるが、その材料により、内側転写ロール(29)を流れる2次転写電流は次のようになる。
〔芯材(29a)が絶縁材の場合〕
前記2次転写領域(Q4)と前記電極部材(31)との間を流れる電流は、内側転写ロール(29)の表面層を形成する前記円筒状の半導電層(29b)のみを流れる。
〔芯材(29a)が導電性または半導電性の場合〕
前記2次転写領域(Q4)と前記電極部材(31)との間を流れる電流は、内側転写ロール(29)の表面層を形成する前記円筒状の半導電層(29b)のみを流れる電流と、前記半導電層(29b)および芯材(29a)の両方を通る電流とに分けられる。
前記芯材(29a)が絶縁材、導電材、または半導電材のいずれの場合であっても、2次転写電流は前記円筒状の半導電層(29b)全体を流れるので、抵抗の不均一な半導電層(29b)を用いても、転写電界が変化し難く、転写像にムラが発生し難くなる。
すなわち本発明は、円筒状外表面を有する芯材(29a)とその表面に形成された1層構造の半導電層(29b)とにより構成される簡素で製造の容易な内側転写ロール(29)を用いて安定した良好な2次転写を行うことができる。
なお、絶縁性材料により構成された前記芯材(29a)を有する前記内側転写ロール(29)を使用した場合の本発明の作用効果の詳細は次のとおりである。
前記内側転写ロール(29)の芯材(29a)を絶縁性材料により構成した場合、電極部材(31)と転写領域との間に流れる電流は、前記芯材(29a)の内部を通過せずに、半導電層(29b)のみを流れる。
その場合、前記内側転写ロール(29)の芯材(29a)の円筒状外表面に形成された1層構造の半導電層(29b)を流れる全電流は、芯材(29a)の中心に対して右回りに流れる電流と左回りに流れる電流とに分けられる。その場合、半導電層(29b)は、前記右回り電流が流れる半周部分と左回りに電流が流れる半周部分とに2分割された状態となる。前記内側転写ロール(29)が回転するにしたがって、前記右回り電流が流れる半周部分と左回りに電流が流れる半周部分とは、異なるが、前記前記内側転写ロール(29)の回転位置がどのように位置であっても、電極部材(31)と転写領域との間に流れる電流は全て、前記半導電層(29b)の2つの半周部分のどちらかを流れる。このため、前記半導電層(29b)にその円周方向の体積抵抗率のバラツキがあっても、電極部材(31)と転写領域との間に流れる全電流に対する抵抗値のバラツキは小さくなる。このため転写電流のバラツキが少なくなる。
また、本発明の画像形成装置では、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)への電流の経路として次の経路がある。
第1の経路…電極部材(31)から絶縁性の芯材(29a)を経て2次転写領域(Q4)に至る経路(なお、この電流経路は、芯材(29a)が絶縁性である場合は、ほとんど電流が流れない。
第2の経路…電極部材(31)から内側転写ロール(29)の外周に沿って半導電層(29b)を通じて2次転写領域(Q4)に至る経路。
前記第1の経路の半導電層(29b)の抵抗R1は
R1=(ρvt/l){(1/w1)+(1/w2)}
となり、また第2の経路の抵抗R2は、
R2=ρvπr/2tl
となる。
前記芯材(29a)が絶縁性である場合は、前記2次転写領域(Q4)と前記電極部材(31)との間を流れる電流のほとんどは、第2の経路を流れる。
仮に、第1の経路の抵抗R1が、第2の経路の抵抗R2より低い場合、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)に流れる電流は、主に第1の経路を流れることになる。ところが、第1の経路の抵抗R1は、電極部材(31)と内側転写ロール(29)の接触部と、2次転写領域(Q4)にある半導電層(29b)の抵抗だけで決まってしまうので、この部分に存在する半導電層(29b)の抵抗に大きく依存することになる。したがって、半導電層(29b)の抵抗の不均一性が大きいと、電極部材(31)から転写領域に流れる電流が多く変動することになる。
しかしながら、この本発明のように、第2の経路の抵抗R2が、第1の経路の抵抗R1より低い場合、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)に流れる電流は、主に第2の経路を流れることになる。すなわち、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)に流れる電流が、半導電層(29b)全体を流れることになるので、半導電層(29b)に抵抗の不均一性があっても電極部材(31)から2次転写領域(Q4)に流れる電流が変動し難くなる。
したがって、半導電層(29b)の厚みを調節して前記第2の経路の抵抗R2の値を前記第1の経路の抵抗R1の値よりも小さくするとにより、さらに半導電層(29b)の抵抗の不均一性の影響を受け難くすることができる。
実施の形態1
本発明の画像形成装置の実施の形態1は、前記本発明において下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A011)前記内側転写ロール(29)と前記記録シート(S)が接する2次転写領域(Q4)から、前記内側転写ロール(29)表面に沿って円周方向にほぼ半周離れた位置において前記内側転写ロール(29)表面に接触する前記電極部材(31)。
実施の形態1の作用)
本発明の画像形成装置の実施の形態1では、電極部材(31)と内側転写ロール(29)と2次転写領域(Q4)が略一直線上に配置されることになる。
前記電極部材(31)と前記2次転写領域(Q4)との間の半導電層(29b)を流れる電流の経路には、内側転写ロール(29)の回転方向に沿って前記2次転写領域(Q4)の上流側と下流側の経路があり、電流はより抵抗の低い経路を主に流れる。したがって、半導電層(29b)の抵抗が不均一で、一部抵抗値の高いところがあると、この高抵抗部分が内側転写ロール(29)の回転方向に沿って前記2次転写領域(Q4)の上流側にあるときは、電流は主に下流側の経路を流れ、逆に上流側にあるときは主に下流側を流れる。したがって、電極部材(31)から転写領域までの内側転写ロール(29)円周に沿った距離が上流側と下流側で異なると、半導電層(29b)の抵抗の高抵抗部分が内側転写ロール(29)の上流側にあるときと下流側にあるときで、電流の流れる経路の長さが異なることになり、電極部材(31)から転写領域の電流経路の抵抗も変化してしまい、2次転写電界が変化してしまうことになる。
ところが、電極部材(31)と、内側転写ロール(29)と、2次転写領域(Q4)を略同一直線上にすると、内側転写ロール(29)の回転方向に沿って前記2次転写領域(Q4)上流側の経路と下流側の経路を略同一にできるので、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)に流れる電流の経路が内側転写ロール(29)に沿って前記2次転写領域(Q4)の上流側でも下流側でも、経路の長さが同じになる。こため、電極部材(31)から2次転写領域(Q4)までの抵抗の変動を抑えることができる。
前述の本発明の画像形成装置は、下記の効果を奏することができる。
(E01)内側転写ロールの半導電層と電極部材の接触部から、半導電層と転写手段の接触部までの全てを使って電流を流すので、抵抗の不均一な半導電層を用いても、転写電界が変化し難く、転写像のムラを防止できるという効果を奏する。
(E02)電極部材との接触領域と転写領域で半導電層を流れる電流が逆向きになるので、半導電層として比較的抵抗の高い材料を用いても帯電することがなく、除電装置を用いずに比較的高い抵抗の中間転写体Bを用いることができるので、1次転写時の電界の広がりを押さえることができる。
(E03)半導電層から芯材を経て流れる電流を少なくした場合には、より半導電層の抵抗の不均一性の影響を受け難くなる。
(E04)電極部材と、内側転写ロールと、転写領域を略同一直線上にすることで、内側転写ロールの上流例の経路と下流側の経路を略同一にできるので、電極部から転写領域までの抵抗の変動をさらに抑えることができる。
次に図面を参照しながら、本発明の画像形成装置の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1は、本発明の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、カラー複写が可能な画像形成装置Fは、上部にコピースタートキー、テンキー、表示部等を有するUI(ユーザインタフェース)と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラテンガラス2とを有している。プラテンガラス2の下側には、前記原稿を照明しながら走査する原稿照明ユニット3が配置されている。原稿照明ユニット3は、原稿照明用光源4および第1ミラー5を有している。また、プラテンガラス2の下側には、前記原稿照明ユニット3の移動速度の1/2の速度で移動するミラーユニット6が配置されている。ミラーユニット6は、前記照明用光源4から出射して原稿で反射し、前記第1ミラー5で反射した原稿画像光を反射する第2ミラー7および第3ミラー8を有している。
前記第3ミラー8で反射した原稿画像光は結像レンズ9を通って、CCD(カラー画像読取センサ)によりR,G,Bのアナログ信号として読み取られる。
CCDで読み取られたR(赤色),G(緑色),B(青色)の画像信号は、IPSに入力される。IPSの作動はコントローラCにより制御されている。
また、IPSは、前記CCDで得られるR,G,Bの読取画像のアナログ電気信号をデジタル信号に変換して出力する画像読取データ出力手段11および前記RGBの画像データをK(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、およびC(シアン)の画像データに変換して濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施し、書込用画像データ(レーザ駆動データ)として出力する画像データ出力手段12を有している。前記画像データ出力手段12は前記K,Y,M,Cの画像データを一時的に記憶する画像メモリ13を有している。
前記IPSの書込画像データ出力手段12が出力するK,Y,M,Cの4色の画像書込データ(レーザ駆動データ)は、レーザ駆動信号出力装置14に入力される。レーザ駆動信号出力装置14は、入力された画像データに応じた各色K,Y,M,Cの成分の画像のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、ROS(光走査装置、すなわち、潜像形成装置)に出力する機能を有している。
前記ROSは、入力された前記レーザ駆動信号により変調されたレーザビームLにより、160mm/secのスピードで回転する像担持体16の静電潜像書込位置Q1を走査する。
前記回転する像担持体16に沿って、像担持体16の移動方向で前記潜像書込位置Q1の上流側に、像担持体16を一様に帯電させる帯電ロール17が配置されている。像担持体16は、前記帯電ロール17により一様に帯電された後、前記潜像書込位置Q1において、前記レーザビームLにより静電潜像が書き込まれるように構成されている。
前記像担持体16の移動方向に沿って、前記潜像書込位置Q1の下流側の現像領域Q2には、前記静電潜像をトナー像に現像するロータリ式の現像ユニット(現像装置)Dが配置されている。前記現像ユニットDは、回転軸18周囲に装着したY,M,C,Kの4色の現像器Dk,Dy,Dm,Dcを有しており、前記回転軸18の回転に伴い、前記各4色の現像器Dk,Dy,Dm,Dcが順次前記現像領域Q2に移動するように構成されている。前記現像器Dk,Dy,Dm,Dcは、像担持体16上の静電潜像を、K(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色のトナー像に現像する装置である。
前記符号14〜17,ROS,D等で示された要素によりトナー像形成装置(14〜17+ROS+D)が構成されている。
前記回転する像担持体16の表面に沿って前記現像領域Q2の下流側に設定された1次転写領域Q3には、中間転写ベルト(中間転写体)Bおよび1次転写ロール(1次転写器)21が配置されている。また、回転する像担持体16に沿って、1次転写領域Q3の下流側には、像担持体クリーナ22および除電ランプ23が配置されている。
前記中間転写ベルト(中間転写体)Bは、駆動ロール25、アイドラロール26、テンションロール27、ウォーク補正ロール28(中間転写ベルトBの幅方向の位置を調節するロール)および内側転写ロール(バックアップロール)29の5本のロールで張架されており、図示しない駆動装置により前記像担持体16とほぼ同速度で前記駆動ロール25を介して矢印方向Aへ回転する。
前記中間転写ベルトBの周辺には、2次転写位置Q4において、前記中間転写ベルトBに対して前記内側転写ロール29と対向する側にアース(接地)された外側転写ロール30が配置されている。また、前記内側転写ロール29にはトナーと逆極性のバイアスを印加されたコントタクトロール31(電極部材)が接触している。前記コントタクトロール31および内側転写ロール29の接触領域(すなわち、コンタクトロール接触領域)は、前記2次転写領域Q4と内側転写ロール29の中心位置とを結ぶ直線上に配置されている。したがって、内側転写ロール29表面に沿った前記2次転写領域Q4と前記コンタクトロール接触領域との間の距離は、前記内側転写ロール29の回転方向に沿って、前記2次転写領域の上流側と下流側で同じ距離に設定されている。
前記符号29〜31で示された要素により本実施例1の2次転写器Tが構成されている。
前記外側転写ロール30はアースされ、内側転写ロール29に接触するコンタクトロールは、2次転写電力印加手段としての転写用電源回路32(図1、図5参照)に接続されている。この転写用電源回路32によりコンタクトロール31を介して前記内側転写ロール29にトナーと逆極性のバイアス電圧が印加され中間転写ベルトB上のトナー像が記録シートSに転写される。転写用電源回路32は、コントローラCにより制御されている。前記外側転写ロール30は前記内側転写ロール29から離れた位置に移動した状態で、転写ロールクリーナ33によりクリーニングされる。
また、前記中間転写ベルトBの搬送方向で、前記外側転写ロール30の下流側に、前記中間転写ベルトBの表面に残留する未転写トナーを除去する中間転写体クリーナ34が配置されている。前記外側転写ロール30および前記中間転写体クリーナ34は、前記中間転写ベルトBに対し圧接、離間可能に構成されている。
給紙トレイ35から取り出された記録シートSは、フィードロール36により搬送され、レジストロール37で一旦停止してから所定のタイミングでガイド搬送路38を通って前記2次転写位置Q4に搬送される。この記録シートSには、2次転写位置Q4を通過する際に中間転写ベルトB上の未定着トナー像が2次転写される。この未定着トナー像が転写された記録シートSは、シートガイド部材39上面に沿って移動し、さらに搬送ベルト40を通って定着位置Q5に搬送される。記録シートSが前記定着位置Q5を通過するときに記録シートS上の未定着トナー像は定着装置41によって定着され、排紙トレイ42に排出されるように構成されている。
前記符号35〜38で示された要素により本実施例1の記録シート搬送装置(35〜38)が構成されている。
(1次転写ロール)
図3は前記図1に示す1次転写ロールの詳細説明図である。
図3において、前記の画像形成装置Fに用いた1次転写ロール21としては、金属性の芯金21aに四級アンモニウム塩などの導電材を含有させ抵抗を導電〜半導電に制御したウレタンなどの表面層(弾性層)21bを設けた外径18mmのロールを使用した。
前記1次転写ロール21の前記表面層21bには、その内側面および外側面間の抵抗値(内側および外側間抵抗値)が、105Ω以上のものを用いた。これより抵抗値が低くなると、1次転写時に、転写部で与えた電荷が、像担持体(感光体ドラム)16に注入され、いわゆる帯電メモリ現象が発生するので用いることができなかった。また、前記表面層21bの内側および外側間抵抗値が109Ω以上のものを用いると、1次転写領域Q3でリトランスファ現象(中間転写体に転写されたトナーが像担持体に戻る現象)が発生し、転写抜けが生じるので用いることができなかった。
なお、前記1次転写ロール21の抵抗値(内側および外側間抵抗値)の測定法としては、1次転写ロール21を金属板に両端500gの荷重で押しつけ、1次転写ロール芯金21aと金属板の間に1000Vの電圧を印加したときの値を用いた。
(中間転写体)
前記の画像形成装置に用いた中間転写体Bの材料は、PI(ポリイミド) 、PVdF(ポリ弗化ビニリデン)やPC(ポリカーボネート)にCB(カーボンブラック)等の抵抗制御剤を混入し体積抵抗率を107〜1015Ωcmにしたものであるが、中間転写体Bの体積抵抗率が108Ωcmよりも低い場合、1次転写領域Q3で中間転写体Bの背面に与えた電荷が中間転写体Bの抵抗を通じて転写ニップの外にまで広がるため、中間転写体B背面にトナーの帯電電位(例えば−)と逆極性の電荷+が与えられる。
この場合、中間転写体Bの表面にはトナーの帯電電位(例えば−)と同極性(−)の帯電電荷(トナーを含む)が付着するので、感光体と中間転写体Bが接触する前に感光体から中間転写体Bにトナーが転写されてしまうためトナーの飛散がひどく良好な画像が得られず、また中間転写体Bの体積抵抗率が1015Ωcmより高いと、1次転写を繰り返し行う際、前の1次転写で中間転写体Bに帯電した電荷が次の1次転写までに減衰せずに残留し、この残留電荷が蓄積されることにより、中間転写体Bの帯電電位が高くなり過ぎ、ポストニップ部で火花放電が生じて画像欠陥が発生するので、体積抵抗率が108〜1014Ωcmのものが望ましかった。
さらに、中間転写体Bの体積抵抗率が101/2Ωcmよりも低い場合、1次転写領域を通過したときに帯電した中間転写体Bが次に1次転写領域に戻って来る間に帯電電荷が減衰して、中間転写体Bがほとんど帯電しなくなり、中間転写体の除電装置が不要となるので、体積抵抗率が108〜101/2Ωcmのものがより望ましかった。また、中間転写体Bの材料の厚さが50μm以下の場合、機械的強度が足りずベルトの折れ、破れ等が起こるので、その厚さは50μmより厚くした。
図4は本実施例1における中間転写体Bの体積抵抗率の測定方法の説明図である。前記中間転写体Bの体積抵抗率ρvの測定法としては、超高抵抗/微少電流計(アドバンテスト社製R8340A)にHRプローブ(三菱油化社製、内側電極直径16mm、リング電極内径30mm)を接続し中間転写体の表裏面に1000Vを印加した30秒後の電流値を測定し以下の式で計算して求めた値である。
図4において、電圧印加電極および押さえ板とアース電極との間に中間転写体Bを挟み、前記電圧印加電極およびアース電極間に電圧を印加している。この場合の中間転写体Bの体積抵抗率ρvは次式で表せる。
ρv=2.011(V/I)×(1/t)×104(Ωcm)
ここで、V:印加電圧(V)、I:電流値(A)、t:中間転写体厚さ(μm)
である。
なお、前記式は次式より得られる。
ρv=π(1.6/2)2×(V/I)×(1/t)×104(Ωcm)
(内側転写ロール)
図5は2次転写器Tの詳細説明図である。
図5において、この実施例1に用いた内側転写ロール29は、電気的にフロートにされた導電性芯金29aと、その周囲に被覆された半導電層29bから構成されている。半導電層29bは、シリコン、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、ウレタンなどのゴム材や、PVdF(ポリ弗化ビニリデン)、PFA(パーフルオロアルコキシ)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリエステル、アクリルなどの樹脂にCB(カーボンブラック)などの帯電防止材を適当量分散させて抵抗値を制御したもので、この実施例1の半導電層29bの体積抵抗率としては、106〜1012Ωcmのものを用いた。
また、本実施例1に用いた内側転写ロール29は、ロール外径が28mmで、半導電層の厚みが6.5mm、芯金29aの径が15mm、半導電層29bの体積抵抗率が109Ωcmのものを用いた。なお、本実施例1において、ロール外径が28mmで、半導電層の厚みが3〜8mmのものを使用することが可能である。
図6は、前記半導電層29bの体積抵抗率ρvの測定方法の説明図である。
内側転写ロール29表面の半導電層29bの体積抵抗率ρvは、1インチ幅の銅テープ(図6参照)をロール円周方向に巻き付け、ロールの芯金と銅テープ間に印加電圧100Vを印加して1分後の電流値Iを測定し以下の式により計算して求めた値である。
ρv=2πwV/Iln(r2/r1)
ここで、V:印加電圧(V)、I:電流値(A)、w:銅テープ幅、r1:芯金径(mm)、r2:ロール径(mm)
なお、前記式は次式より得られる。
V/I=ρv×{(dr/2πrw)のr=r1からr2までの積分値}
(外側転写ロール)
図5において、前記2次転写領域Q4において前記内側転写ロール29に対向して配置された前記外側転写ロール30としては、芯金30aに、シリコン、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、ウレタンなどにCB(カーボンブラック)などの帯電防止材を適当量分散させた導電性ゴム30bを被覆した、外径28mmのものが用いられている。
(コンタクトロール)
図5において、前記内側転写ロール29に接触する電極部材としての前記コンタクトロール31は、外径14mmのSUS合金製の金属ロールである。また、前記金属ロール製のコンタクトロール31には前記転写用電源回路32により2次転写時にトナーと同極性の電圧が印加されるようになっている。
なお、前述したように、内側転写ロール29表面に沿った前記2次転写領域Q4と前記コンタクトロール接触領域との間の距離は、前記内側転写ロール29の回転方向に沿って、前記2次転写領域の上流側と下流側で同じ距離に設定されている。
次に、本発明の制御部分について説明する。
図2は実施例1の制御部分のブロック線図である。
図2において、前記コントローラCは、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、I/O(入出力インタフェース)等を有するマイコンにより構成されている。
前記UI(ユーザインタフェース)には画像形成装置Uの現在の設定状態に関する情報の表示等が行われる表示部UIa、コピースタートキーUIb、コピー枚数設定キーUIc等が設けられている。前記コントローラCには、前記UIからコピースタート信号およびコピー設定枚数、その他の入力信号が入力されている。
また、コントローラCには原稿サイズセンサSNから検出信号が入力される。コントローラCは原稿サイズセンサSN(図2参照)からの入力信号に応じて原稿のサイズを検出する機能を有している。
前記コントローラCは、入力された信号に応じて、転写用電源回路32の制御信号を出力している。
転写用電源回路32は、電流計測部32a(図5参照)を有してる。電流計測部32aは、2次転写を行った際に、前記内側転写ロール29から転写ロール31を流れる電流を計測する。電流計測部32aで計測された電流値は、コントローラCへ送られる。
また、前記コントローラCの前記ROMには、前記各入力信号に応じて作動するプログラムおよび必要なデータが記憶されている。前記プログラムにより作動するコントローラCは、用紙サイズ判別手段C1、2次転写電圧決定手段C2、転写電流記憶手段C3等の機能を有している。
前記用紙サイズ判別手段C1は、前記2次転写位置Q4に搬送される記録シートSのサイズを判別する。
前記2次転写電圧決定手段C2は、前記用紙サイズ判別手段C1により判別された記録シートSのサイズに応じた2次転写電圧を決定する。なお、前記2次転写電圧決定手段C2は、記録シートサイズ、記録シート種類(普通紙、OHPシート等の種類)に対応してあらかじめ設定された2次転写電圧の値を記憶した2次転写電圧決定用のテーブルC2Tを有している。
前記転写電流記憶手段C3は、2次転写領域Q4を流れる電流をモニタする際等に、2次転写領域Q4を記録シートSが通過する状態または記録シートSが無い状態等において定電圧転写を行ったときに、前記転写用電源回路32の電流計測部32aを通じて得られた電流を記憶する。
(実施例1の作用)
図7は、前記図5に示す転写器Tを有する画像形成装置Fにおいて、外側転写ロール30を中間転写体Bに接触させ、コンタクトロール(電極部材)31に定電圧を印加して、コンタクトロール31から流れる電流値を測定した場合の定性的結果を示す図で、図7Aは内側転写ロール29の半導電層29bの厚さ6.5mm、ρv=107Ωcmの場合を示す図、図7Bは内側転写ロール29の半導電層29bの厚さ6.5mm、ρv=1010Ωcmの場合を示す図である。
図7Aにおいて、横軸は経過時間であり内側転写ロール29の1回転にかかる時間(周期)はtoで示されている。また、縦軸はコンタクトロール(電極部材)31から流れる電流値であり、実線で示したのが本実施例1での測定結果(定性的結果)である。
一方、図7Aの破線は、コンタクトロール(電極部材)31を外し、内側転写ロール29の芯金29aに電圧を印加する従来の構成で、この芯金29aから流れる電流を測定した結果(定性的結果)を示す図である。実線と破線を比較すると、本実施例1によりロール周期の電流値の変化が抑えられることが分かる。
図7Bにおいて、内側転写ロール29の半導電層29bの体積抵抗率ρvが1010Ωcmを超える場合、従来の構成ではロール回転周期で電流値変化するだけでなく、時間が経つにつれ電流値が少なくなっていくという現象が見られたが、本実施例1の構成ではそのような現象は見られなかった。
この理由は、内側転写ロール29の表面に、2次転写時に外側転写ロール30側から注入される電荷(トナーの帯電電荷(−)と逆極性(+)の電荷が蓄積されるため、外側転写ロール30と内側転写ロール29との間の抵抗値が増加するためと考えられる。
図8は前記図7の結果が生じる理由(本実施例1では電流値の減少が生じない理由)の説明図で、図8Aは本実施例1の作用説明図、図8Bは従来技術の作用説明図である。
図8Bに従来技術において、2次転写電源32から流れる電流は、芯金29aから図8B中の2次転写領域Q4を通って流れる。この電流によって図8Bの2次転写領域Q4で、半導電層29bと中間転写体Bの接触部と芯金29aの間に電位差が生じこの電位差によって半導電層29bが帯電するが、この電位差がロールが1周する間に消滅しない。したがって、半導電層が幾分帯電したまま再び2次転写領域Q4に突入することになるので、2回転目は1回転目より流れる電流が少なくなる。以降も同様の現象により、半導電層が少しずつ帯電していくので、時間が経つにつれて電流値が少なくなるのである。
これに対して、本実施例1の構成では、図8Aに示すように2次転写領域Q4で従来例と同様に半導電層29bが帯電するが、その後コンタクトロール(電極部材)31との接触領域(コンタクトロール接触領域)では、2次転写領域Q4と逆方向に電流が流れる。すなわち、コンタクトロール接触領域を通過した後は、半導電層29bは除電された状態になる。この様に、本実施例1の構成では、2次転写領域Q4で帯電してもコンタクトロール31との接触領域で除電されるので、1010Ωcmを超える抵抗の半導電層を用いても半導電層が帯電することがないのである。
以上のように、本実施例1によれば比較的抵抗の高い半導電層29bを用いても、内側転写ロール29が帯電しないので、安定した転写画像を得ることができ、半導電層29bの材料選択範囲を広くすることができる。
図9は、前記図5に示す構成の転写器Tにおける内側転写ロール29の半導電層29bの厚みを変えて構成した画像形成装置Fにおいて、外側転写ロール30を中間転写体Bに接触させ、コンタクトロール(電極部材)31に電圧を印加して、コンタクトロール31から流れる電流値を測定した実験結果を示す図で、前記図7と同様の図である。
前述の実験において、図9に示すように半導電層29bの厚みが4mm以下の場合、本実施例1の構成を用いても電流値の変動を抑えられないという現象がみられた。
次に、前記現象の発生する理由を図10、図11により説明する。
図10は本実施例1の内側転写ロール29を流れる電流の説明図で、図10Aは内側転写ロールの芯金を流れる電流の説明図、図10Bは内側転写ロールの半導電層29bのみを流れる電流の説明図である。
コンタクトロール(電極部材)31から2次転写領域Q4への電流の経路として次の経路がある。
第1の経路…コンタクトロール31から芯材29aを経て転写領域Q4に至る経路(図10A参照)。
第2の経路…コンタクトロール31から内側転写ロールの外周にそって半導電層を通じて転写領域に至る経路(図10B参照)。
前記第1の経路の抵抗R1が、前記第2の経路の抵抗R2より低い場合、コンタクトロール31から2次転写領域Q4に流れる電流は、主に(半分以上)第1の経路を流れることになる。ところが、第1の経路の抵抗R1は、コンタクトロール31と内側転写ロール29の接触領域(コンタクトロール接触領域)と、2次転写領域Q4にある半導電層29bの抵抗だけで決まってしまうので、この部分に存在する半導電層29bの抵抗に大きく依存することになる。したがって、半導電層29bの抵抗の不均一性が大きいと、コンタクトロール31から2次転写領域Q4に流れる電流が多く変動することになる。
一方、前記第2の経路の抵抗R2が、第1の経路の抵抗R1より低い場合、コンタクトロール31から2次転写領域Q4に流れる電流は、主に〔半分以上〕第2の経路を流れることになる。すなわち、コンタクトロール31から2次転写領域Q4に流れる電流〔の半分以上〕が、半導電層29bのみを流れることになるので、半導電層29bに抵抗の不均一性があってもコンタクトロール31から2次転写領域Q4に至る経路全体の抵抗の変動は小さくなる。この場合、コンタクトロール31から2次転写領域Q4に流れる電流が変動し難くなる。
図11は内側転写ロール、外側転写ロール、およびコンタクトロールの接触領域の寸法を示す図である。
図11において、半導電層29bの体積抵抗率をρv、厚みをt、内側転写ロール29とコンタクトロール31の軸方向の接触長さをl、内側転写ロール29の外半径をr、周方向の接触長さをw1、2次転写領域Q4の周方向の幅をw2とし、コンタクトロール31と内側転写ロール29と2次転写領域Q4が略一直線上にあるとすると、第1の経路の抵抗R1は
R1=ρv(t/w1×l)+ρv(t/w2×l)
=(ρvt/l){(1/w1)+(1/w2)}
となり、また第2の経路の抵抗をR2とした場合に、半導電層29bの半円弧常部分の円周方向の長さをπrで近似し、断面積をlt(軸方向の接触長さl×厚みt)とすると、
(1/R2)=1/{ρv×(πr/lt)}+1/{ρv×(πr/lt)}
となる。この式から、第2の経路の抵抗をR2は、
R2= ρvπr/2tl
となる。
したがって、第2の経路の抵抗R2が第1の経路の抵抗R1より小さくなるとき、すなわち、
t> 〔 (πr/2){w1w2/(w1+w2)}〕1/2
のときは、半導電層に抵抗の不均一性があっても電極部材から転写領域に流れる電流が変動し難くなる。
本実施例1の場合、
r=14mm
w1=1mm
w2=5mm
であるので、厚みが4.3mm以上あると、第2の経路の抵抗R2が第1の経路の抵抗R1より小さくなり、半導電層29bの抵抗不均一性の影響を受け難くなる。
以上のように、本実施例1において、半導電層29bの厚みを前記関係式を満たすように選ぶと、さらに転写電流の変動を受け難く、安定した転写画像を得ることができる。
図12は本実施例1においてコンタクトロールと内側転写ロールと2次転写領域を略同一直線上になるように配置した理由の説明図であり、図12Aは前記内側転写ロールの半導電層の抵抗値にバラツキが有る場合に前記コンタクトロール31と内側転写ロールと2次転写領域を略同一直線上になるように配置した場合および前記略同一直線上からはずれた位置に配置した場合の時間経過に対する2次転写電流の変化を示す図、図12Bは内側転写ロールの半導電層の高抵抗部分が2次転写領域の内側転写ロール搬送方向上流側に在る場合の2次転写電流の流れを示す図、図12Cは前記高抵抗部分が2次転写領域の内側転写ロール搬送方向下流側に在る場合の2次転写電流の流れを示す図、である。
図12AのグラフG1はコンタクトロール31と内側転写ロール29と2次転写領域Q4を略同一直線上になるように配置した場合の2次転写電流の変化を示し、グラフG2はコンタクトロール31と内側転写ロール29と2次転写領域Q4を略同一直線上になる位置から外した位置に配置した場合の2次転写電流の変化を示している。
図12Aから分かるように、グラフG2では、2次転写電流Iが内側転写ロール29の回転周期toで変化するが、グラフG1では2次転写電流Iはほぼ一定に保持されている。
図12B、図12Cにおいて、例として、半導電層29bの一部に、他の部分より著しく抵抗が高い高抵抗部分(図12B、図12Cの斜線部分)29cが有る場合)を考える。
図12Bでは内側転写ロール29の上流側(2次転写領域Q4の上流側)の抵抗が著しく高くなるので、電流は主に内側転写ロール29の下流側(2次転写領域Q4の下流側)を流れる。同様の理由で、図12Cでは電流が主に内側転写ロール29の上流側(2次転写領域Q4の上流側)を流れる(図12B、図12Cでは、電流の大きさを線の太さであらわした)。
ここで、コンタクトロール31を内側転写ロール29と2次転写領域Q4を結ぶ直線上に配置すると、内側転写ロール29の上流側の経路と下流側の経路の抵抗が略等しくなるので、図12Bでも図12Cでもほほ等しい電流が流れ、電流値が変動することがない。
以上のように、コンタクトロール31と内側転写ロール29と2次転写領域Q4が略同一直線上になるように配置すると、内側転写ロール29の半導電層29bの抵抗不均一性の影響を受け難<、安定した転写性が得られる。
(実施例2)
図13は本発明の画像形成装置の実施例2の全体説明図で、前記実施例1の図1に対応する図である。図14は同実施例2の2次転写器Tの詳細説明図で、前記実施例1の図5に対応する図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13、図14に示すこの実施例2の画像形成装置の前記実施例1との違いは、内側転写ロール29の芯金29aをアース(接地)する手段(接地手段)SW1を設けたことである。前記接地手段SW1をオン(ON)にした状態で前記2次転写電流検知手段32a(図14、図2参照)を用いると、コンタクトロール31から内側転写ロール29の半導電層29bを介して前記接地手段SW1により接地された芯金29aに流れる電流(芯材電流)を検知することができるので、内側転写ロール29の半導電層29bの内側および外側間抵抗値を検知することが可能になっている。この検知された抵抗値から半導電層29bの体積抵抗率を求めることができる。なお、前記半導電層29bの内側および外側間抵抗値の検知は、外側転写ロール30を離した状態で行う。
本実施例2では、前記2次転写電流検知手段32aにより、前記接地された芯材29aに流れる電流を検知する芯材電流検知手段32aが構成されている。また、コントローラCは、前記検知電流に応じて画像形成時の2次転写電圧を制御する2次転写電圧制御手段Cとしての機能を有している。
図15は体積抵抗率ρv=108Ωcmおよび1014Ωcmの中間転写体Bを使用した場合の、従来例の構成(図8B参照)と実施例2の構成(図8A参照)におけるトナー像転写時の内側転写ロール29の体積抵抗率と芯材電流検知手段32aの検知電流(内側転写ロールの帯電量により変化する電流)との関係を示す図である。
なお、前述したように、本実施例2では前記図14の接地手段SW1をONにすることにより、内側転写ロール29の半導電層29bの抵抗変動を容易に検知することができ、そのときの内側転写ロール29の半導電層29bの体積抵抗率を求めることができる。しかしながら、従来例の構成では、前記半導電層29bの体積抵抗率を求めることはできないので、図15における従来例の構成における半導電層32bの体積抵抗率は、前記図6に示す方法によって求めた値である。
図15から分かるように、本実施例の構成では、中間転写体Bの体積抵抗率が1014Ωcmのような高いを持つを用いても、安定した2次転写電流が得られる。
図16は実施例2における内側転写ロール29の体積抵抗率と最適転写電圧との関係を示すグラフである。
この内側転写ロール29の半導電層29bの体積抵抗率変動の検知結果にもとづいて、あらかじめ実験などで求めた最適転写電圧(図16参照)を2次転写時に用いることで、半導電層29bの体積抵抗率が変動しても、適切な2次転写電流が得られる2次転写電圧を印加することができるので、安定した画像を得ることができる。
以上のように、本実施例2を用いることで、1次転写時にトナー飛散などのない高品質な画像が得られる体積抵抗率の高い中間転写体Bを用いても、内側転写ロール29の半導電層29bの抵抗変動を安定して検知し、最適な2次転写電圧を印加することができるので、高品質な転写像を安定して得ることができる。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(H01)コンタクトロール31をアース(接地)して外側転写ロール30にバイアス電圧を印加することが可能である。
図1は本発明の画像形成装置の実施例1の全体説明図である。 図2は実施例1の制御部分のブロック線図である。 図3は前記図1に示す1次転写ロールの詳細説明図である。 図4は本実施例1における中間転写体Bの体積抵抗率の測定方法の説明図である。 図5は2次転写器Tの詳細説明図である。 図6は、前記半導電層29bの体積抵抗率ρvの測定方法の説明図である。 図7は、前記図5に示す転写器Tを有する画像形成装置Fにおいて、外側転写ロール30を中間転写体Bに接触させ、コンタクトロール(電極部材)31に電圧を印加して、コンタクトロール31から流れる電流値を測定した結果を示す図で、図7Aは内側転写ロール29の半導電層29bの厚さ6.5μm、ρv=107Ωcmの場合を示す図、図7Bは内側転写ロール29の半導電層29bの厚さ6.5μm、ρv=1010Ωcmの場合を示す図である。 図8は前記図7の結果が生じる理由(本実施例1では電流値の減少が生じない理由)の説明図で、図8Aは本実施例1の作用説明図、図8Bは従来技術の作用説明図である。 図9は、前記図5に示す構成の転写器Tにおける内側転写ロール29の半導電層29bの厚みを変えて構成した画像形成装置Fにおいて、外側転写ロール30を中間転写体Bに接触させ、コンタクトロール(電極部材)31に電圧を印加して、コンタクトロール31から流れる電流値を測定した実験結果を示す図で、前記図7と同様の図である。 図10は本実施例1の内側転写ロール29を流れる電流の説明図で、図10Aは内側転写ロールの芯金を流れる電流の説明図、図10Bは内側転写ロールの半導電層29bのみを流れる電流の説明図である。 図11は内側転写ロール、外側転写ロール、およびコンタクトロールの接触領域の寸法を示す図である。 図12は本実施例1においてコンタクトロールと内側転写ロールと2次転写領域を略同一直線上になるように配置した理由の説明図であり、図12Aは前記内側転写ロールの半導電層の抵抗値にバラツキが有る場合に前記コンタクトロール31と内側転写ロールと2次転写領域を略同一直線上になるように配置した場合および前記略同一直線上からはずれた位置に配置した場合の時間経過に対する2次転写電流の変化を示す図、図12Bは内側転写ロールの半導電層の高抵抗部分が2次転写領域の内側転写ロール搬送方向上流側に在る場合の2次転写電流の流れを示す図、図12Cは前記高抵抗部分が2次転写領域の内側転写ロール搬送方向下流側に在る場合の2次転写電流の流れを示す図、である。 図13は本発明の画像形成装置の実施例2の全体説明図で、前記実施例1の図1に対応する図である。 図14は同実施例2の2次転写器Tの詳細説明図で、前記実施例1の図5に対応する図である。 図15は体積抵抗率ρv=108Ωcmおよび1014Ωcmの中間転写体Bを使用した場合の、従来例の構成(図8B参照)と実施例2の構成(図8A参照)における内側転写ロール29の体積抵抗率と2次転写時の2次転写電流(芯材電流検知手段32aの検知電流)との関係を示す図である。 図16は実施例2における内側転写ロール29の半導電層29bの体積抵抗率と最適転写電圧との関係を示すグラフである。 図17は中間転写体を用いた従来の画像形成装置の説明図である。
符号の説明
B…中間転写体、C…2次転写電圧制御手段(コントローラ)、Q3…第1転写領域、Q4…2次転写領域、S…記録シート、SW1…接地手段、
16…像担持体、21…第1転写器、29…内側転写ロール、29a…芯材、29b…1層構造の半導電層、30…外側転写ロール、31…電極部材、32…2次転写電圧印加手段、32a…芯材電流検知手段(2次転写電流検知手段)、
(14〜17+ROS+D)…トナー像形成装置、
(35〜38)…記録シート搬送装置、


Claims (2)

  1. 下記の要件を備えたことを特徴とする画像形成装置、
    (A01)画像情報に応じたトナー像を像担持体上に形成するトナー像形成装置、
    (A02)前記像担持体表面に沿って設定された第1転写領域を通って回転移動し且つ抵抗制御剤が混入され、体積抵抗率が10 Ωcm以上10 15 Ωcm以下である中間転写体、
    (A03)前記第1転写領域において前記像担持体表面のトナー像を前記中間転写体に転写する第1転写器、
    (A04)前記中間転写体の移動経路に設定された2次転写領域に記録シートを搬送し通過させる記録シート搬送装置、
    (A05)前記2次転写領域において前記中間転写体との間で前記記録シートを挟持するように配置された外側転写ロール、
    (A06)円筒状外側面を有し電流が流れる芯材とこの芯材の前記円筒状外側面に形成され且つ樹脂材料に帯電防止剤が分散されて形成された1層構造の半導電層とにより構成され、前記中間転写体の裏面を支持する内側転写ロール、
    (A07)前記内側転写ロールの半導電層の外表面に接触する電極部材、
    (A08)前記電極部材および前記外側転写ロール間に前記中間転写体表面のトナー像を前記記録シートに転写する2次転写電圧を印加する2次転写電圧印加手段、
    (A010)前記内側転写ロールの外半径rと、前記半導電層の厚さtと、前記半導電層と前記電極部材の周方向の接触幅w1と、転写領域の周方向の幅w2が次式を満たす前記内側転写ロール、
    t≧{(πr/2)(w1w2/w1+w2)}1/2
  2. 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置、
    (A011)前記内側転写ロールと前記記録シートが接する転写領域から、前記内側転写ロール表面に沿って円周方向にほぼ半周離れた位置において前記内側転写ロール表面に接触する前記電極部材。
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