JPH11211606A - 音響式リーク測定器 - Google Patents

音響式リーク測定器

Info

Publication number
JPH11211606A
JPH11211606A JP2250398A JP2250398A JPH11211606A JP H11211606 A JPH11211606 A JP H11211606A JP 2250398 A JP2250398 A JP 2250398A JP 2250398 A JP2250398 A JP 2250398A JP H11211606 A JPH11211606 A JP H11211606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
acoustic
leak
measured
compensation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2250398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Ishii
泰 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KEISOKU KAGAKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
KEISOKU KAGAKU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KEISOKU KAGAKU KENKYUSHO KK filed Critical KEISOKU KAGAKU KENKYUSHO KK
Priority to JP2250398A priority Critical patent/JPH11211606A/ja
Publication of JPH11211606A publication Critical patent/JPH11211606A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器の気密性を容器の音響インピーダンスに
より測定する方式のリーク測定器において、基準容器に
補償用音響負荷を設けることにより、空気の粘度の変化
に起因するリーク測定値の誤差を補償する。 【構成】 リークを測定すべき被測定容器にアダプタな
どを介して結合される基準容器と、基準容器に結合され
た補償用音響負荷と、上記二つの容器の内部を駆動する
スピーカなどの音源と、上記二つの容器の内部の音圧を
検出するマイクロホンと、これらマイクロホンの出力の
位相差から被測定容器のリーク量を求める信号処理装置
などからなる。 【効果】 温度変化などにより空気の粘度が変わって被
測定容器のリークの音響抵抗の大きさが変わった場合
に、補償用音響負荷の音響抵抗の大きさも同じ割合で変
化するので二つのマイクロホンの出力の位相差は不変で
あり、この位相差から求められるリーク量に誤差を生じ
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は容器の気密性を測定する
リーク測定器、特にリークによって生ずる容器の音響イ
ンピーダンスの変化を利用する方式のリーク測定器に関
わる。
【0002】
【従来の技術】機械のハウジングなどの容器の気密性を
調べる方法として、従来から、容器に気体を圧入して閉
じ、その後の圧力変化を測定するという方法が多く用い
られてきた。しかしこの方法は気体の等温変化を前提と
しているので、圧入にともなう気体の温度上昇が、容器
の壁などを通して放散して元の温度に戻るまで待たねば
ならず、測定に時間がかかるという欠点がある。また、
測定中に周囲温度が変化すると容器内の圧力が変化し、
気体のリークによる圧力変化が検出し難くなるという欠
点もある。上記の従来方法に対し、本出願の発明者は特
願平5-142542(特開平6-331485、以下これを前願発明と
称する)において、容器を音響的に駆動し、容器の音響
インピーダンスの変化によりリークを検知するという、
気体の断熱変化を利用した新しい方式のリークテスタを
開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前願発明においては、
音源から容器内部を見たときの音響インピーダンスの実
数部の変化を検出しているが、この実数部は、主として
容器内部の音圧に応じてリークを出入りする空気の粘性
によって生ずるエネルギ損失によってもたらされるもの
である。しかし空気の粘度は温度の上昇とともに大きく
なるので、前願発明ではリーク量の測定値に温度による
誤差を生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のリーク測定器
は、リークを測定すべき被測定容器にアダプタなどを介
して音響的に結合される基準容器と、基準容器に結合さ
れた補償用音響負荷と、被測定容器と基準容器の内部の
空気を差動的に駆動するスピーカなどの音源と、被測定
容器と基準容器のそれぞれの内部の音圧を検出するマイ
クロホンなどの圧力変換器と、圧力変換器の出力信号を
とり込んでこれらの信号の間の位相差によって被測定容
器のリークを測定するディジタル計算機などの信号処理
装置等からなる。
【0005】
【作用】被測定容器にリークがあるとリーク量に応じて
その内部の音圧の位相が進むが、基準容器内部の音圧の
位相も補償用音響負荷の大きさに応じて進む。本発明の
リーク測定器では、この補償用音響負荷の音響抵抗を被
測定容器のリークの音響抵抗と相似にすることにより空
気の粘性の変化を補償する。
【0006】
【発明の効果】すなわち、温度が変化して空気の粘度が
変わり被測定容器内の音圧の位相が変化すると、基準容
器内の音圧の位相も同じ大きさだけ変化するので、これ
らの音圧を検出する圧力変換器の出力信号の間の位相差
は不変であり、この位相差から算出されるリーク量の測
定値には温度変化に起因する誤差が生じない。空気の粘
度は湿度など空気の成分によっても若干影響されるが、
この湿度の変化に起因する誤差に対しても上記の補償方
法は有効である。
【0007】
【第1実施例】図1において、リーク測定ヘッド10は
隔壁4によって内容積V1 の基準容器1と内容積V2
アダプタ2とに分けられており、それらは連通管5によ
って互いに連通し両者の内部の静圧や湿度は等しくなっ
ている。この連通管は本発明にとって必須というわけで
はなく、連通管を設けなくとも、補償用音響負荷や装置
組立後のすき間などを通して基準容器とアダプタ内部の
静圧や湿度は外部の空気のそれらと同じに保たれる。た
だ、連通管があると気圧や湿度の均一化の時間が短縮さ
れる。3は内容積V3 の被測定容器で、この実施例にお
いてはエンジンブロックのシリンダで、ピストン8がは
められており、このピストンとシリンダの間のギャップ
が測定すべきリークである。アダプタ2の下部にはつば
9がつけられており、このつばの下面がシリンダ3の上
面に接するように測定ヘッド10をシリンダの上に載
せ、アダプタ2とシリンダ3の内部を音響的に結合する
ようにして使用される。このアダプタは被測定容器がビ
ンのような形のものであれば連結用チューブをつけた容
器にするなど、相手側の被測定容器の種類によって種々
の形のものが用いられる。
【0008】測定器10の隔壁4には音源のスピーカ6
がつけられており、これには電子回路装置14の中の信
号発生器16から一対のリード線13と一対の気密端子
17を通して交番的な駆動電流が供給されている。この
電流によってスピーカ6が駆動されるとスピーカのコー
ン7が振動し、基準容器1とアダプタ2の内部には絶対
値が等しく符号が互いに反対の微小体積変化が差動的に
与えられる。その際、連通管5に流入する気体の体積は
そこから流出する気体の体積に等しいから、1と2に絶
対値が等しく符号が反対の体積変化が与えられるという
ことには変わりはない。以上の結果これら二つの容器の
内部には微小圧力変動、すなわち音圧、を生ずるが、こ
れらの音圧は圧力変換器であるところのマイクロホン1
1および12によって検出され、出力信号e1 およびe
2 にそれぞれ変換される。信号e1およびe2 は電子回
路装置14の中の信号処理装置15への入力となり、そ
こでリーク量測定のための演算や結果の表示などが行な
われる。
【0009】26は基準容器1に設けられた通気孔で、
その中にアーム23で支持されたロッド25が差し込ま
れるようになっている。その差し込み深さはロッド25
を上下に動かしてネジ24で固定することにより設定さ
れる。23、24、25、26は全体として補償用音響
負荷を構成する。
【0010】いま、スピーカ6が角周波数ωの正弦波信
号で駆動されているとすると、スピーカのコーン7から
アダプタ2の内部を見たときの音響インピーダンスZ2
【0011】
【数1】
【0012】と表わされる。ここでjは虚数単位であ
り、また
【0013】
【数2】
【0014】である。ただし、γ(ガンマ)は空気の比
熱比、P0 は大気圧である。さらに、Rはシリンダ3と
ピストン8の間の円筒状のギャップの音響抵抗であり、
ギャップの厚さをd、シリンダ内径をD、ピストンの長
さをH、空気の粘度をηとすると、dが小さい場合、近
似的につぎのようになる。
【0015】
【数3】
【0016】式(1)のインピーダンスZ2 の偏角をα
radとすると
【0017】
【数4】
【0018】となる。被測定容器にリークのない場合は
Rは無限大でαは−π/2であるが、リークがあって抵
抗Rが有限の大きさの場合にはαは−π/2より大きく
なり、それに応じて被測定容器内の音圧の位相が進む。
【0019】以上の式は被測定容器3の内部の空気が断
熱変化をすることを前提としたものであるが、ωが小さ
いときには、容器の壁に接する空気層の一部が等温変化
をし、そのためZ2 は式(1)とは若干異なってくる。
しかしその場合でもリーク量の増大とともに音響インピ
ーダンスZ2 の偏角が大きくなり、それに応じて被測定
容器内の音圧の位相が進むという基本的現象にはなんら
変わりはない。
【0020】基準容器1については、スピーカのコーン
7の裏側から1の内部を見たときの音響インピーダンス
1 の偏角α' radはつぎのように表わされる。
【0021】
【数5】
【0022】ここで
【0023】
【数6】
【0024】
【数7】
【0025】である。ただしd' は通気孔26とロッド
25の間のギャップの厚さ、D' は通気孔26の内径、
H' はロッド25の通気孔26への差し込み深さであ
る。
【0026】本発明のリーク測定器は、圧力検出器の出
力信号e2 とe1 の間の位相差、すなわち被測定容器3
と基準容器1のそれぞれの内部の音圧の間の位相差によ
りリークを測定するが、3と1はスピーカのコーン7の
表裏によって互いに逆の位相で駆動されているから、上
記の位相差θradはつぎのようになる。
【0027】
【数8】
【0028】シリンダの中でピストンが円滑に動くため
には両者の間に適当なギャップが必要であるが、図1に
おいてシリンダ3とピストン8の間にその適当なギャッ
プがあるときを標準状態とし、そのときに位相差θが−
πとなるように補償用音響負荷のロッド25を上下に動
かして音響抵抗R' を調整する。このようにしておく
と、温度が変化して測定すべきシリンダとピストンの間
のリークの音響抵抗Rが空気粘度ηに比例して変化して
も、R' もまた同じ割合で変化するから位相差θは不変
であり、温度補償が行なわれる。測定すべきリークのギ
ャップの厚さdが変化して音響抵抗Rの大きさが変化し
た場合には、上式の第1項のみが変化してθが変化し、
これによってリーク量が測定される。
【0029】図2は信号処理装置15の内部構造で、圧
力変換器11と12の出力信号e1 とe2 はそれぞれ増
幅器21と22によって増幅されるが、増幅器21の出
力は、まず反転増幅器28によって符号反転されてπr
adの位相変化が与えられたのち、位相計29において
増幅器22の出力と比較され位相差θ+πが測定され
る。そしてθ+πを表わす29の出力は表示器27に送
られてリーク量として表示される。
【0030】以上に説明した実施例では、測定すべきリ
ークも補償用音響負荷も、共に円筒状のギャップであっ
たが、本発明においては、この両者が同種の形である必
要はない。たとえば補償用音響負荷として、厚さがdで
幅がWの矩形断面で長さがLの薄いギャップを用いたと
すると、そのギャップの音響抵抗Rr
【0031】
【数9】
【0032】となる。上式と測定すべきリークの音響抵
抗Rを表わす式(3)を比較すると、両者は空気の粘度
ηに比例して変化すると云う点では同じで、その意味で
r とRは互いに相似であり、上記の矩形断面のギャッ
プを補償用音響負荷として使用することができる。逆
に、測定すべきリークが矩形断面のギャップの場合に補
償用音響負荷として円筒形のギャップを使用することも
できる。
【0033】
【第2実施例】図3はディジタル計算機を用いて構成し
た信号処理装置15の内部構造を示す。圧力変換器11
と12の出力信号e1 とe2 はそれぞれ増幅器21と2
2によって増幅され、それらの出力信号はそれぞれAD
変換器31および32によってディジタル量に変換され
ディジタル計算機30にとり込まれる。33は周波数て
い倍器で、信号発生器16からリード線34を通して供
給される同期パルスを周波数てい倍してサンプリングパ
ルスとし、これをAD変換器31および32に送ってA
D変換を行なわせる。しかしこの部分は、信号処理装置
15の内部にクロックパルス発生器を設け、AD変換
は、信号発生器16とは無関係に、この内部クロックパ
ルスによって行なわせるようにしてもよい。
【0034】ディジタル計算機30は信号e1 とe2
フーリエ変換を行なって位相差θを測定する。すなわ
ち、ディジタル計算機30では、時間をtで表わすとし
て、信号e1(t)とe2(t)の波形をt=t0 からt=t0
+Tまでの間とり込んで、それらのとり込んだ波形と s
inωt、 cosωtとの積のtに関する積分を行なってフ
ーリエ変換をするが、e1(t) sinωtの積分値をE1S
1(t) cosωtの積分値をE1C、e2(t) sinωtの積分
値をE2S、e2(t) cosωtの積分値をE2Cとすると、こ
れらの値からe2(t)のe1(t)に対する位相差θは下記の
式により求められる。
【0035】
【数10】
【0036】以上のようにして位相差θが求められたな
らば、ディジタル計算機30はそれをリークの大小を表
わす量として表示するほか、必要ならばその位相差に対
応するリークのコンダクタンス1/Rなどを計算して表
示する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である。
【図2】信号処理装置の構成の一例である。
【図3】ディジタル計算機を用いて構成した信号処理装
置である。
【符号の説明】
1 容積V1 の基準容器 2 容積V2 のアダプタ 3 容積V3 の被測定容器 4 隔壁 5 連通管 6 スピーカ 7 スピーカのコーン 8 ピストン 9 つば 10 測定ヘッド 11、12 マイクロホン 13 一対のリード線 14 電子回路装置 15 信号処理装置 16 信号発生器 17 一対の気密端子 21、22 増幅器 23 アーム 24 ネジ 25 ロッド 26 通気孔 27 表示器 28 反転増幅器 29 位相計 30 ディジタル計算機 31、32 AD変換器 33 周波数てい倍器 34 リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リークを測定すべき被測定容器に音響的に
    結合される基準容器と、基準容器に結合された補償用音
    響負荷と、被測定容器と基準容器の内部の空気を差動的
    に駆動する音源と、被測定容器と基準容器のそれぞれの
    内部の音圧を検出する圧力変換器と、圧力変換器の出力
    信号をとり込んでこれらの信号の間の位相差により被測
    定容器のリークを測定する信号処理装置とを有し、補償
    用音響負荷の音響抵抗を被測定容器のリークの音響抵抗
    と相似にすることにより空気の粘度の変化を補償するよ
    うにした音響式リーク測定器。
JP2250398A 1998-01-21 1998-01-21 音響式リーク測定器 Pending JPH11211606A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2250398A JPH11211606A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 音響式リーク測定器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2250398A JPH11211606A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 音響式リーク測定器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11211606A true JPH11211606A (ja) 1999-08-06

Family

ID=12084558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2250398A Pending JPH11211606A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 音響式リーク測定器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11211606A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6481287B1 (en) Fluid temperature measurement
MX2012010549A (es) Frecuencia de resonancia basada en sensor de presion.
RU2008134715A (ru) Обнаружение повреждения датчика давления
US5824892A (en) Acoustic device for measuring volume difference
JPH11509695A (ja) 音響強度較正装置
TW201601551A (zh) 密封驗證方法、密封偵測裝置以及密封品質測量系統
JPH11211606A (ja) 音響式リーク測定器
JP3338941B2 (ja) 音響式リークテスタ
US20050178191A1 (en) Measuring device for volume of engine combustion chamber
JP2001004481A (ja) 漏れ量計測装置、および漏れ検査装置
JPS6273125A (ja) 音響校正装置
JP4379759B2 (ja) 音響式体積計
Hofler Accurate acoustic power measurements with a high‐intensity driver
JPH10300551A (ja) 音響式表面積計
JP2000171282A (ja) 体積差を測定する音響式体積計
JP3525502B2 (ja) 気体式体積計
JP2966337B2 (ja) コリオリ流量計
Ngo et al. Acoustic isolation vessel for measurement of the background noise in microphones
JPH07294307A (ja) 容積計
JP2006064682A (ja) エンジン燃焼室容積を測定する音響装置
JP2000352537A (ja) 圧力センサ
JPH07103838A (ja) 微圧センサ
JP2000171281A (ja) 音響式体積計
Swift et al. Two methods for absolute calibration of dynamic pressure transducers
CA1183594A (en) Absolute pressure sensor