JPH11209862A - 溶射被覆部材 - Google Patents

溶射被覆部材

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JPH11209862A
JPH11209862A JP10030645A JP3064598A JPH11209862A JP H11209862 A JPH11209862 A JP H11209862A JP 10030645 A JP10030645 A JP 10030645A JP 3064598 A JP3064598 A JP 3064598A JP H11209862 A JPH11209862 A JP H11209862A
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sprayed
coating
spray coating
thermal spray
thermal
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Norihiko Misaki
紀彦 三崎
Chiharu Wada
千春 和田
Makoto Sakamaki
誠 酒巻
Makoto Katagiri
誠 片桐
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Taiheiyo Cement Corp
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    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
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    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックスや金属などの基材の表面に溶射
被覆材を溶射して溶射皮膜を形成した溶射被覆部材にお
いて、溶射皮膜を断熱性の高い多孔質としながら、溶射
皮膜と基板の密着力も優れたものとする。 【解決手段】 溶射被覆材の組成を、重量%で、0.2
≦Li2O≦10.0、51.5≦SiO2≦64.5、
2.0≦CaO≦46.0、1.0≦Al23≦32.
0とすることにより、あるいは、溶射被覆材を、カルシ
ウムシリケート結晶とリチウムアルミノシリケート結晶
を主要成分とし、リチウムアルミノシリケート結晶の複
合割合を5〜95重量%とすることにより、溶射皮膜の
気孔率を10〜40%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスや金
属などの耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、高温耐久性、耐
摩耗性、耐食性、電気絶縁性などの改善のために、これ
らの基材の表面に溶射被覆材を溶射して溶射皮膜を形成
した溶射被覆部材に係り、たとえば、ガスタービン、燃
焼器(ジェットエンジン燃焼室など)、ボイラーチュー
ブ管、デイーゼルエンジンピストンヘッド、製鉄用鋳型
やロール(溶融亜鉛メッキ浴中ロール、熱間圧延のハー
スロールなど)、高融点金属押し出しダイス、焼成炉、
焼却炉などに用いる溶射被覆部材に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは、耐熱性、断熱性、耐摩
耗性、耐食性、電気絶縁性など金属にない優れた特徴を
有する材料であり、種々の構造材への適用が進められて
きているが、金属に比べ靱性、耐衝撃性に劣り、耐熱材
であるにもかかわらず耐熱衝撃性に欠けるという欠点が
あるため、部材を全て単一のセラミックス製にするまで
には至っていない場合が多い。このため、セラミックス
や金属から成る基材の表面に、溶射などの方法により、
ZrO2−Y23、Al23などのセラミックスの皮膜
を形成する手法が用いられる。
【0003】このような溶射による大きな効果の一つに
断熱性の向上が挙げられるが、現状のZrO2−Y
23、Al23などの溶射被覆材を用いた溶射被覆部材
においては、溶射皮膜と基板とが強固な密着力を有しか
つ溶射皮膜が十分な断熱性を備えたものは無かった。す
なわち、断熱性を高めるために多孔質な皮膜とするに
は、溶射装置のアークやプラズマ、燃焼などのフレーム
温度を下げたり、あるいは溶射施工時に溶射被覆材の供
給量を著しく増やしたり、溶射被覆材の粒径が著しく大
きいものを用いるなどして溶射被覆材を未溶融の状態で
基材に付着させて成膜し、皮膜中の気孔を増加させてい
たが、この状態では、基材と皮膜の密着力が非常に弱く
なり、溶射皮膜が基材から剥離したり、皮膜自身が著し
く摩耗し易くなるといった問題が発生し、実用的ではな
かった。
【0004】一方、基材と溶射皮膜の密着力を高くする
為には、溶射被覆材を十分に溶融する必要があり、その
溶射された溶射皮膜は、必然的に緻密質なものとなる
為、皮膜中の気孔が少なくなり、その断熱性は劣るもの
となる。また、溶射装置のアーク、プラズマ、燃焼など
のフレーム速度を遅くして、被覆材料の溶融粒子が基材
表面に衝突した際の衝突力を弱めることで溶融粒子を極
力潰さず、したがって緻密質な膜にならない様にする方
法も考えられるが、フレーム速度はその使用装置、使用
ガスなどによって限界があり、溶融した粒子はわずかな
衝突でも扁平状に潰れてしまうなど技術的にも難しい。
【0005】以上、述べたようにセラミックス溶射皮膜
の断熱性は、皮膜中の気孔の存在に大きく依存し、断熱
性を上げるためには、多孔質にする事が必要となるが、
従来の技術では気孔率10%程度が限界であり、これ以
上の多孔質で、かつ高密着力の溶射皮膜は無かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、断熱性の高い多孔質であり、しかも、基板との密着
力にも優れた溶射皮膜を備えた溶射被覆部材は無かっ
た。本発明は、このような点に鑑みなされたもので、多
孔質でありかつ基材との密着力に優れた溶射皮膜を備え
た溶射被覆部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、基材の表
面に溶射被覆材を溶射して溶射皮膜を形成した溶射被覆
部材において、溶射皮膜の多孔質・高断熱性・高密着力
を実現すべく、鋭意研究を重ねてきた結果、溶射被覆材
として、組成が重量%で、0.2≦Li2O≦10.
0、51.5≦SiO2≦64.5、2.0≦CaO≦
46.0、1.0≦Al23≦32.0であるものを用
いることにより、形成した溶射皮膜に気孔が形成され、
その気孔率が10〜40%となり、溶射皮膜が高い断熱
性及び基材との高い密着力を備えることを見いだした。
(第一の発明)
【0008】また、同様に、溶射被覆材として、組成
が、天然資源としても存在するカルシウムシリケート結
晶とリチウムアルミノシリケート結晶を主要成分とし、
リチウムアルミノシリケート結晶の複合割合が5〜95
重量%であるものを用いることにより、形成した溶射被
覆に気孔が形成され、その気孔率が10〜40%とな
り、溶射皮膜が、高い断熱性及び基材との高い密着力を
備えることを見いだした。(第二の発明)
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。第一の発明において、溶射被覆材は、その組成が、
重量%で、0.2≦Li2O≦10.0、51.5≦S
iO2≦64.5、2.0≦CaO≦46.0、1.0
≦Al23≦32.0であれば、結晶性粉末及び非晶質
粉末を単独または併用して用いることが出来る。
【0010】ここで、結晶性粉末とは、Li2OをL、
Al23をA、SiO2をS、CaOをCでそれぞれ略
して表記した場合(以下、同様)において、L、A、
S、Cのそれぞれの単一組成あるいは複数組成を含む結
晶性試薬や天然結晶原料のことである。単一組成あるい
は複数組成を含む結晶試薬や天然結晶原料が入手できな
い場合には、単一化合物あるいは複数化合物を含む試薬
や天然原料を一部もしくは全部に用いても有効である。
また、単一組成あるいは複数組成を含む試薬と単一化合
物あるいは複数化合物となっている試薬や天然原料を組
み合わせて使用しても構わない。
【0011】例えば、C源及びS源として、CS、C2
S、C3S、C32などの天然または合成のカルシウム
シリケート結晶、L源、A源及びS源として、LA
2、LAS4、LAS6、LAS8などの天然または合成
のリチウムアルミノシリケート結晶、C源、A源及びS
源として、CAS2、C2ASなどの天然または合成のカ
ルシウムアルミノシリケート結晶を使用しても構わな
い。
【0012】また、非晶質粉末を用いる場合も、L、
S、C、Aのそれぞれの単一組成あるいは複数組成を含
む非晶質試薬や、単一化合物あるいは複数化合物を含む
非晶質試薬も用いることができる。なお、Fe23、T
iO2、MgO、MnO、Na2O、K2O、P25など
の不可避の不純物成分が5重量%程度含まれていても構
わない。
【0013】Li2O、Al23、CaOのそれぞれの
含有量が上記の範囲の下限に満たない場合、気孔率が1
0〜40%にならなくなり断熱性が低下する。SiO2
が下限に満たない場合、耐熱性、耐熱衝撃性が低下して
好ましくなく、また、Li2O、Al23、CaOのそ
れぞれの含有量が上記の範囲の上限を越えると、溶融温
度が上昇し、溶射では良好な皮膜が得にくくなり、基材
との密着力が低下する。そして、SiO2が上限を超え
る場合には、断熱性が低下するため好ましくない。
【0014】より好ましい範囲は、LiO2が3.0〜
7.0%、SiO2が55.0〜64.0%、CaOが
3.0〜25.0%、Al23が12.0〜23.0%
であり、この場合、形成される溶射皮膜は気孔率が10
〜40%と断熱性の面で良好な値となり、しかも、外部
に開口しない独立した閉気孔の割合が増加するため、断
熱性に優れ、かつ基材との密着力にも優れている。な
お、高密着力で気孔率が10〜40%となる理由は定か
でないが、被覆用材料を十分に溶かすことにより、高密
着力が得られると同時に、Liが溶融状態でガス化する
為と考えられる。
【0015】第二の発明は、溶射被覆材が、天然資源と
しても存在するカルシウムシリケート結晶とリチウムア
ルミノシリケート結晶を主要成分とするものであり、リ
チウムアルミノシリケート結晶の複合割合が5〜95重
量%において、気孔率が10〜40%であり、かつ密着
力の優れた溶射皮膜となる事を見出したものである。カ
ルシウムシリケート結晶としては、天然または合成のC
S、C2S、C3S、C32などが用いられる。このうち
もっとも好ましく用いられるのはCSであり、CSには
α型とβ型の二種があるがいずれも同様に使用できる。
【0016】リチウムアルミノシリケート結晶として
は、天然または合成のLAS2、LAS4、LAS6、L
AS8などが用いられ、また、このほかの組成のものも
合成によって得られる。このうちもっとも好ましく用い
られるのはLAS4であり、LAS4にはα型とβ型の二
種があるがいずれも同様に使用できる。また、カルシウ
ムシリケート結晶、リチウムアルミノシリケート結晶と
して天然原料を用いる場合、Fe23、TiO2、Mg
O、MnO、Na2O、K2O、P25などの不可避の不
純物成分が5重量%程度含まれていても構わない。
【0017】以上のカルシウムシリケート結晶とリチウ
ムアルミノシリケート結晶を同時に用いることで、従来
の皮膜と比較してより優れた断熱性を発現し、気孔率1
0〜40%、高断熱性、高密着力の信頼性の高い被覆層
が形成される。ここで、リチウムアルミノシリケート結
晶の複合割合が5重量%未満の場合、あるいは95重量
%を超える場合のいずれも、気孔率が10〜40%とな
らず、高断熱性、高密着力の皮膜は得られなくなる。
【0018】第一の発明、第二の発明のいずれにおいて
も、各原料の平均粒径は0.1〜100μm、好ましく
は0.5〜30μm、より好ましくは1〜5μmとす
る。また、粉末混合物を造粒して用いることも有効であ
る。この造粒物を得るには、例えばカルシウムシリケー
ト結晶とリチウムアルミノシリケート結晶を用いる場
合、ボールミルで平均粒径1〜5μmに粉砕し、これに
バインダーとしてポリビニルアルコールを2〜5重量%
加え、スプレードライヤーで、平均粒径10〜100μ
m、好ましくは20〜80μm、より好ましくは30〜
60μmに造粒する。
【0019】また、例えばカルシウムシリケート結晶と
リチウムアルミノシリケート結晶の混合物を電気炉で1
400〜1600℃で溶融した後に冷却し、この冷却物
を平均粒径100μm、好ましくは60μm程度に粉砕
して使用することも有効である。平均粒径が小さすぎる
場合、溶射ガンへ供給される粉の流れが悪く、均質な溶
射皮膜にならず、また溶射時の分留りも低下する。ま
た、粒径が大きすぎる場合、溶射被膜中に未溶融粒子が
形成され、被膜の密着性及び物性の低下を招く。
【0020】
【実施例】以下に本発明の種々の実施例について説明す
る。(実施例1〜3) 非晶質の炭酸リチウム(試薬1級)、
無水珪酸(同前)、炭酸カルシウム(同前)、アルミナ
(住友アルミニウム精練A−HPS30)を用い、酸化
物に換算して表1に示す組成となるような調合原料を作
製し、これを白金坩堝に入れて1550℃で1時間溶融
した。次いで溶融液を水中に入れて急冷し、水を溶媒に
したボールミルで粉砕した。
【0021】得られた粉末は、粉末X線回折装置(リン
ト:リガク〓社製)により、非晶質であることが確認さ
れた。この非晶質粉末スラリーに、結合剤として粉体に
対して2重量%のポリビニルアルコールを加え、スプレ
ードライヤーにて顆粒径約50μmに造粒した。以上の
ようにして得た粉末を溶射被覆材として用い、アルミナ
粉末でブラスト処理した後にNiCrAlY 合金を1
00μmの厚さに減圧プラズマ溶射した50×50×5
mmのNi基合金(IN939:Ni−Co−Cr−W
系合金)を基板として、この基板上に、メテコ社製プラ
ズマ溶射装置9MBを用いて、一次ガスAr、二次ガス
2、500アンペア、70ボルト、粉末供給量10g
/minにてプラズマ溶射し、500μmの厚さの溶射
皮膜を形成した。
【0022】(実施例4〜6)上記の実施例1〜3と同
様の非晶質材料を用い、酸化物に換算して表1に示す組
成となるような調合原料を作製し、これを溶融せずにそ
のまま、水を溶媒にしたボールミルで混合粉砕した。そ
して、このスラリーに、結合剤として粉体に対して2重
量%のポリビニルアルコールを加え、スプレードライヤ
ーにて顆粒径約50μmに造粒して溶射被覆材とした。
以上のようにして得た粉末を溶射被覆材として用い、実
施例1〜3と同じ基板に対して、実施例1〜3と同じプ
ラズマ溶射装置を用いて、実施例1〜3と同様にプラズ
マ溶射し、500μmの厚さの溶射皮膜を形成した。
【0023】(実施例7〜9)結晶質の天然鉱物である
リシア輝石(Li2O:7.5重量%、Al23:25.
0重量%、SiO2:62.5重量%、その他:5重量
%)、珪灰石(SiO2:51.0重量%、CaO:4
4.6重量%、その他:4.4重量%)を用い、酸化物
に換算して表1に示す組成とし、これを溶融せずにその
まま、水を溶媒にしたボールミルで平均粒径2.5μm
に湿式粉砕した。そして、このスラリーに、結合剤とし
て粉体に対して2重量%のポリビニルアルコールを加
え、スプレードライヤーにて顆粒径約50μm造粒して
溶射被覆材とした。このようにして得た粉末を溶射被覆
材として用い、実施例1〜6と同じ基板に対して、実施
例1〜6と同じプラズマ溶射装置を用いて、実施例1〜
6と同様にプラズマ溶射し、500μmの厚さの溶射皮
膜を形成した。
【0024】(実施例10)50×50×5mmのアル
ミナ焼結体を基板として、この基板に対して、実施例9
と原料・組成・製造方法が同じ溶射被覆材を、実施例1
〜9と同じプラズマ溶射装置を用いて、実施例1〜9と
同様にプラズマ溶射し、500μmの厚さの溶射皮膜を
形成した。
【0025】(実施例11〜13)実施例1〜3と原料
・組成・製造方法が同じ溶射被覆材を用い、実施例1〜
9と同じ基板に対して、エアロプラズマ社製ツインアノ
ードα、使用ガスO2、105アンペア、155ボル
ト、粉末供給量5g/minでプラズマ溶射し、500
μmの厚さの溶射皮膜を形成した。
【0026】(比較例1、2)実施例1〜3と同じ原料
・製造方法で表1の組成の溶射被覆材を作り、実施例1
〜9と同じ基板に対して、実施例1〜9と同じプラズマ
溶射装置を用いて、実施例1〜9と同様にプラズマ溶射
し、500μmの厚さの溶射皮膜を形成した。
【0027】(比較例3、4)実施例7〜9と同じ原料
・製造方法で表1の組成の溶射被覆材を作り、実施例1
〜9と同じ基板に対して、実施例1〜9と同じプラズマ
溶射装置を用いて、実施例1〜9と同様にプラズマ溶射
し、500μmの厚さの溶射皮膜を形成した。
【0028】(比較例5)市販のアルミナ溶射材料を用
いて、実施例1〜9と同じ基板に対して、エアロプラズ
マ社製ツインアノードα、使用ガスO2、100アンペ
ア、120ボルト、粉末供給量20g/minでプラズ
マ溶射し、500μmの厚さの溶射皮膜を形成した。
【0029】(比較例6)市販のアルミナ溶射材料を用
いて、実施例1〜9と同じ基板に対して、エアロプラズ
マ社製ツインアノードα、使用ガスO2、105アンペ
ア、155ボルト、粉末供給量5g/minでプラズマ
溶射し、500μmの厚さの溶射皮膜を形成した。な
お、実施例は、全てプラズマ溶射にて行ったが、フレー
ム溶射などの燃焼ガス式であっても同様な結果が得られ
る。
【0030】そうして、上記の各実施例及び各比較例つ
いて、次のような評価を行った。 ●気孔率:溶射皮膜の切断面のSEM(走査型電子顕微
鏡)写真を画像処理し、皮膜中の気孔部分と基材部分を
面積計算し、その割合から気孔率を算出した。 ●断熱性:板状のヒータの上に2mm角の棒状のアルミ
ナ製スペーサを配置し、このスペーサの上に基板をその
溶射皮膜を上にして配置し、この基板の溶射皮膜の上に
熱電対を配置し、この状態で、ヒータを500℃に加熱
し、ヒータの反対側ある基板上面側の溶射皮膜の表面温
度を熱電対で測定し、昇温して安定した温度を測定し
た。 ●密着力:溶射被膜の引張密着強さ(JISH866
6)を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1のように、実施例1〜10の溶射被膜
は、気孔率10〜40%の多孔質体であり、いずれも優
れた断熱性および基材との高い密着力を発揮した。一
方、溶射被覆材の組成が本発明の範囲を外れる比較例1
〜4の場合、気孔率が大きく断熱性に優れる反面で密着
力が劣るものであったり、逆に密着力が優れる反面で気
孔率が小さく断熱性が劣るものであったりした。また、
比較例5のアルミナの低温の溶射では、気孔率は30%
と大きくなっているものの、フレーム温度が低いため、
溶射被覆材を充分に溶融することができず、基材との密
着力全く得られなかった。さらに、比較例6アルミナの
高温の溶射では、基材との密着力は得られているもの
の、気孔率が小さいために、断熱性に劣っている。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、溶射被覆材として、特
定の組成のLi2O−SiO2−CaO−Al23組成物
あるいは特定の組成のカルシウムシリケート結晶−リチ
ウムアルミノシリケート結晶組成物を用いることによ
り、形成した溶射皮膜に気孔が形成され、その気孔率が
10〜40%となって、溶射皮膜が高い断熱性を備え、
しかも、基材との高い密着力をも備えるため、優れた溶
射皮膜を備えた溶射被覆部材を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片桐 誠 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に溶射被覆材を溶射して溶射
    皮膜を形成した溶射被覆部材であって、 溶射被覆材の組成を、重量%で、0.2≦Li2O≦1
    0.0、51.5≦SiO2≦64.5、2.0≦Ca
    O≦46.0、1.0≦Al23≦32.0とし、 溶射皮膜に気孔率10〜40%の気孔を形成したことを
    特徴とする溶射被覆部材。
  2. 【請求項2】 基材の表面に溶射被覆材を溶射して溶射
    皮膜を形成した溶射被覆部材であって、 溶射被覆材の組成を、カルシウムシリケート結晶とリチ
    ウムアルミノシリケート結晶を主要成分として、リチウ
    ムアルミノシリケート結晶の複合割合を5〜95重量%
    とし、 溶射皮膜に気孔率10〜40%の気孔を形成したことを
    特徴とする溶射被覆部材。
JP10030645A 1998-01-27 1998-01-27 溶射被覆部材 Pending JPH11209862A (ja)

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