JPH11209260A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH11209260A
JPH11209260A JP2666198A JP2666198A JPH11209260A JP H11209260 A JPH11209260 A JP H11209260A JP 2666198 A JP2666198 A JP 2666198A JP 2666198 A JP2666198 A JP 2666198A JP H11209260 A JPH11209260 A JP H11209260A
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JP
Japan
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acid ester
monofatty acid
diglycerin
cosmetic
cosmetics
Prior art date
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Pending
Application number
JP2666198A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimio Yoshikawa
公夫 吉川
Koji Kanehara
康治 金原
Kazuyuki Sashita
和幸 指田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
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Publication date
Application filed by Riken Vitamin Co Ltd filed Critical Riken Vitamin Co Ltd
Priority to JP2666198A priority Critical patent/JPH11209260A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮膚刺激性の少ない、安全性の高い抗菌性を有
するジグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有する化粧料
を提供する。 【解決手段】モノ脂肪酸エステル純度が50重量%以上
であるジグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有すること
を特徴とする化粧料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジグリセリンモノ
脂肪酸エステルを含有する化粧料に関する。さらに詳し
くは、皮膚刺激性の少ない、安全性の高い抗菌性を有す
るジグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有する化粧料に
関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料の原料は、油脂、天然動植物抽出
成分、増粘剤、粘土鉱物、界面活性剤などを加え、水分
含量の高い製品が多い。この状態は、微生物の繁殖条件
とも一致している。このため、化粧料が工場で製造さ
れ、流通機構を通じて消費者の手にわたり、さらに開封
後その化粧料が使いおわるまでの間、偶発的に混入して
くる微生物汚染の危険性から製品を守る必要がある。化
粧料が微生物で汚染されると、異臭、変色等の品質の劣
化を招くだけでなく、製品成分の変質による皮膚障害、
病原菌による感染症や非病原菌による日和見感染、菌体
成分や代謝産物による有害感染が引き起こされる可能性
があるためである。
【0003】このため、化粧料の微生物汚染の対策とし
て、化粧料に各種の防腐剤を添加することが一般的に広
く実施されている。従来より化粧料の防腐剤として、パ
ラベン(パラオキシ安息香酸エステル)が最も広く用い
られており、それまでの防腐剤の中では比較的皮膚刺激
性も小さく安全性の高いものと言われている。しかしな
がら、パラベンを配合した化粧料でのかぶれも多数報告
されており、より安全性の高い化粧料が切望されてい
る。北米接触皮膚炎団体(North America
n Contact Dermatities Gro
up)の発表したArchives of Derma
tology(108,P573,1973)による
と、パラベンによる接触皮膚炎の感作性は、使用者の2
〜3%に及ぶと言われている。さらに、最近では環境汚
染などが原因となり、アレルギー症もしくは擬アレルギ
ー症の使用者が増大する傾向にあり、化粧料の防腐剤に
よる接触皮膚炎など皮膚障害が増加する傾向にある。
【0004】一般に多価アルコールと脂肪酸のエステル
は、非イオン性界面活性剤として化粧料用乳化剤として
広く使用されている。この内、低級脂肪酸のグリセリン
エステルは、抗菌性を有する界面活性剤として知られて
おり、実際にも化粧料に抗菌性又は防腐性、及び乳化剤
としての性能を併せ持った配合剤として利用されてい
る。しかし、低級脂肪酸グリセリンエステルは、安全性
の点からは問題ないが、皮膚刺激性が多少見られるとさ
れている。
【0005】近年、化粧料は低刺激性のものが強く要望
されており、無着色・無香料やノンアルコールの化粧料
が開発され、市場を賑わしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように皮膚刺激性に関しては防腐剤による刺激も大き
な要因を占めており、無防腐剤の化粧料の開発が長年望
まれている。化粧料には、その製造及び使用に際し微生
物等の雑菌が混入し、経時的に繁殖するため、防腐剤の
配合は欠かせないものである。仮に防腐剤を配合しない
場合には、その化粧料を低温保管する等の処置が必要で
あり、使用に際し極めて不便なものとなる。
【0007】本発明者らは、上記の従来技術の問題点を
克服し、皮膚刺激性の少ない抗菌剤を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、 1.モノ脂肪酸エステル純度が50重量%以上であるジ
グリセリンモノ脂肪酸エステルを含有することを特徴と
する化粧料、 2.前記ジグリセリンモノ脂肪酸エステルの脂肪酸炭素
数が8〜18の範囲であることを特徴とする前記1に記
載の化粧料、 3.前記1又は2に記載のジグリセリンモノ脂肪酸エス
テルを0.1〜5重量%含有することを特徴とする化粧
料、 の各々により達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。
【0010】グリセリン脂肪酸エステル、及びポリグリ
セリン脂肪酸エステルは、食品添加物として、使用食
品、使用量に規制が設けられていない安全な化合物であ
る。これらの化合物の中で、グリセリンモノ脂肪酸エス
テル、トリグリセリン脂肪酸エステル、ヘキサグリセリ
ン脂肪酸エステル、及びデカグリセリン脂肪酸エステル
に抗菌性があることは知られている(Antimicr
obial Agents and Chemothe
rapy,Nov.1973,p.501〜506)。
この文献では、これらポリグリセリン脂肪酸エステルの
抗菌性評価をStreptococcus sp.、S
taphyrococcus aureus、Cory
nebacterium sp.、Nocardia
asteroides、Micrococcus s
p.の5種類のグラム陽性菌について最小発育阻止濃度
(MIC)を測定したものであり、各菌でのMIC値は
抗菌性を有する公知のグリセリン脂肪酸エステルに比べ
大幅に小さいものであり、また、グラム陰性菌、酵母、
真菌での抗菌性の効果の記述は無い。
【0011】本発明に用いるジグリセリンモノ脂肪酸エ
ステルは、モノ脂肪酸エステルを50重量%以上含むも
のである。モノ脂肪酸エステルが50重量%未満では、
抗菌性効果が弱いか又は無い。
【0012】一般的に、ジグリセリン脂肪酸エステル
は、ジグリセリンと脂肪酸とを無触媒又は触媒存在下1
80〜240℃で加熱混合して得られる。エステル化反
応は、無差別分布に沿って進行し、反応生成物として未
反応ジグリセリン、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルの
他に、同ジエステル、同トリエステル、同テトラエステ
ルが存在する。これらの存在比率は、ジグリセリンと脂
肪酸の反応モル比により決定される。具体的に、ジグリ
セリンとパルミチン酸とを混合し未反応脂肪酸が無くな
るまで反応した場合、反応生成物はほぼ次表のようにな
る。
【0013】
【表1】
【0014】ジグリセリンと脂肪酸の反応生成物は、反
応モル比を変えてもモノエステル含量が50重量%を超
えることがない。
【0015】本発明に用いられるモノ脂肪酸エステルを
50重量%以上含有するジグリセリンモノ脂肪酸エステ
ルは、通常の反応生成物から未反応ジグリセリンを除去
する方法(しかし、この方法ではモノ脂肪酸エステル含
量は最大でも55重量%にしかならない)、溶剤分別す
る方法、分子蒸留による方法等により得ることができ
る。これら未反応物除去法、溶剤分別法、分子蒸留法は
公知の技術を採用できる。
【0016】本発明に用いられるモノ脂肪酸エステルを
50重量%以上含有するジグリセリンモノ脂肪酸エステ
ルは、脂肪酸炭素数が8から18である。脂肪酸炭素数
が8より小さいジグリセリンモノエステルは、不快臭の
発生や皮膚刺激性が強くなる。また、脂肪酸炭素数が1
8を超えるジグリセリンモノエステルは、抗菌性が劣る
か又は無い。
【0017】本発明に用いられるジグリセリンモノ脂肪
酸エステルは、常温において液体又は半固体状の化合物
であり、無色、無臭であり、また皮膚に対して刺激性が
極めて弱い、又は無い。さらに本発明のジグリセリンモ
ノ脂肪酸エステルは、抗菌剤としての作用効果だけでな
く、溶剤及び乳化剤としての性能も優れており、従来か
ら用いられている化粧料用乳化剤として利用することも
可能である。
【0018】本発明に係わるモノ脂肪酸エステル純度が
50重量%以上であるジグリセリンモノ脂肪酸エステル
からなる抗菌剤は、他の抗菌剤(他の有機系抗菌剤、無
機系抗菌剤等)の1又は2種以上と併用してもよい。
【0019】本発明を適用する化粧料は、固体状又は練
り状若しくは液状の化粧品あるいは類似化粧品製剤の全
てを含み、メイクアップ剤等に限らず、マニキュア又は
ペディキュア組成物、毛髪手入れ用製剤、染毛剤、ヒゲ
ソリ剤、発汗抑制剤又は身体の防臭剤、日焼け止め組成
物、香料組成物、皮膚保護調製品、洗浄又は浴用組成物
等が例として挙げられる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】即ち、前述の説明に加えて、具体的実施例
並びにその効果を抗菌力データにより説明する。
【0022】表2に示す本発明品であるジグリセリンモ
ノ脂肪酸エステル及び比較品を用いて抗菌性の評価を行
った。
【0023】
【表2】
【0024】実施例1 上記本発明品を用いて、下記方法で抗菌性について評価
した。 (化粧水の調製)下記処方の化粧水を調製した。
【0025】 <成分> <配合量 重量%> エタノール 5.0 モノラウリン酸ポリオキシエチレン ソルビタン(20E.O.) 1.0 グリセリン 5.0 本発明品又は比較品 0.2 精製水 88.8 香料 適量 (抗菌力測定)本発明品及び比較品を配合した上記化粧
水について細菌類及び真菌類の抗菌試験を行った。試験
は、調製した各々の化粧水に各指標菌を約10個/m
lとなるように接種し、菌数の経時変化を測定した。試
験結果を表3〜5に示した。
【0026】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】本発明品は、従来より使用されているパラ
オキシ安息香酸プロピル(比較品1)と同等な菌数の減
少傾向を示した。また、公知の抗菌力を有するモノグリ
セリンモノカプリル酸エステルとも同等な菌数の減少傾
向を示した。 実施例2 皮膚刺激性試験 抗菌剤の皮膚刺激性について、パッチテスト(閉塞パッ
チテスト法)により検討した。本法は、化粧料等の皮膚
刺激性を確認する目的で一般的に用いられている手法で
ある。 (試験方法)抗菌・防腐剤の皮膚刺激性について、パッ
チテスト(閉塞パッチテスト法)により検討した。本
発明品及び比較品を0.5%含む下記配合の希釈液を作
成する。
【0031】 上記希釈液を直径5mm程の円形ろ紙にしみ込ませ、
これを上腕部に貼付する。貼付方法は、ろ紙を同径のア
ルミニウム製円盤(フィンチャンバー)で覆いテープで
固定する。 48時間貼付後ろ紙を剥がし(パッチ除去)、その後
1時間及び24時間経過後の皮膚の刺激反応状態をもっ
て判定する。 <判定評価> 反応無し:−、極く軽い紅斑:±、紅斑:+、紅斑及び
浮腫:++、 紅斑、浮腫及び小水疱:+++ 各々の係数を夫々、1、0.5、1.0、2.0、3.
0とし、反応の表れた人数に係数を乗じたものの和を評
点とする。
【0032】評点をパッチ除去後、1時間後(48時間
判定)、24時間後(72時間判定)の各々にとり、被
験者の人数で割り100倍した値が刺激指数となる。刺
激指数が、概ね10以下は安全品、10〜30は許容
品、30以上は要改良品と評価される。 (試験結果)表6に皮膚刺激試験(パッチテスト)の結
果を示す。
【0033】
【表6】
【0034】表6に示すように、本発明品の刺激性は従
来から使用されているパラオキシ安息香酸プロピルに比
較し刺激性が小さく安全性が高い。
【0035】尚、上記実施例に準じて、マニキュア又は
ペディキュア組成物、毛髪手入れ用製剤、染毛剤、ヒゲ
ソリ剤、発汗抑制剤又は身体の防臭剤、日焼け止め組成
物、香料組成物、皮膚保護調製品、洗浄又は浴用組成物
についても実験したところ、本発明の効果が認められ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、一般に刺激があると言
われる防腐剤を配合することなく、極めて安全かつ有用
な化粧料を提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノ脂肪酸エステル純度が50重量%以上
    であるジグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有すること
    を特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】前記ジグリセリンモノ脂肪酸エステルの脂
    肪酸炭素数が8〜18の範囲であることを特徴とする請
    求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のジグリセリンモノ
    脂肪酸エステルを0.1〜5重量%含有することを特徴
    とする化粧料。
JP2666198A 1998-01-23 1998-01-23 化粧料 Pending JPH11209260A (ja)

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JP2666198A JPH11209260A (ja) 1998-01-23 1998-01-23 化粧料

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212021A (ja) * 2001-01-12 2002-07-31 Naris Cosmetics Co Ltd 化粧料
US8716506B2 (en) 2008-10-20 2014-05-06 Chemyunion Quimica Ltda. Xylitol esters and ethers applied as alternative emulsifiers, solvents, co-emulsifiers and preservative systems for pharmaceutical and cosmetic products

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212021A (ja) * 2001-01-12 2002-07-31 Naris Cosmetics Co Ltd 化粧料
US8716506B2 (en) 2008-10-20 2014-05-06 Chemyunion Quimica Ltda. Xylitol esters and ethers applied as alternative emulsifiers, solvents, co-emulsifiers and preservative systems for pharmaceutical and cosmetic products

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20031216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02