JPH11208255A - 自動車用空気調和機 - Google Patents
自動車用空気調和機Info
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- JPH11208255A JPH11208255A JP10009072A JP907298A JPH11208255A JP H11208255 A JPH11208255 A JP H11208255A JP 10009072 A JP10009072 A JP 10009072A JP 907298 A JP907298 A JP 907298A JP H11208255 A JPH11208255 A JP H11208255A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体ヒータや電熱ヒータによって空調空気
を早期に加温し徐霜を行う従来の空気調和機では、バッ
テリ性能が低下する冬季の厳寒時にヒータに大電流を供
給する必要があり、バッテリ寿命を短くしてしまう恐れ
がある。 【解決手段】 除霜機構20として、蓄熱材が貯留され
る蓄熱槽21と、蓄熱槽21に接続されて蓄熱材が流通
され、自動車の走行中にヒータ15を通過して温められ
る温風と蓄熱材との間で熱交換を行わせて蓄熱材に蓄熱
させ、除霜時にはデフロスタダクト19から吹き出され
る空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める
蓄熱用熱交換器22、除霜用熱交換器23と、各交換器
と蓄熱槽21とを接続して蓄熱材を循環させる循環路の
途中に設けられ、走行中または除霜時に蓄熱材を循環さ
せるポンプ機構24とを備える自動車用空気調和機を採
用する。
を早期に加温し徐霜を行う従来の空気調和機では、バッ
テリ性能が低下する冬季の厳寒時にヒータに大電流を供
給する必要があり、バッテリ寿命を短くしてしまう恐れ
がある。 【解決手段】 除霜機構20として、蓄熱材が貯留され
る蓄熱槽21と、蓄熱槽21に接続されて蓄熱材が流通
され、自動車の走行中にヒータ15を通過して温められ
る温風と蓄熱材との間で熱交換を行わせて蓄熱材に蓄熱
させ、除霜時にはデフロスタダクト19から吹き出され
る空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める
蓄熱用熱交換器22、除霜用熱交換器23と、各交換器
と蓄熱槽21とを接続して蓄熱材を循環させる循環路の
途中に設けられ、走行中または除霜時に蓄熱材を循環さ
せるポンプ機構24とを備える自動車用空気調和機を採
用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車内の空気を
取り込んで温め、デフロスタダクトからフロントガラス
に向けて吹き出すことでフロントガラスに付着した霜を
除去する除霜機能を有する自動車用空気調和機に関する
ものである。
取り込んで温め、デフロスタダクトからフロントガラス
に向けて吹き出すことでフロントガラスに付着した霜を
除去する除霜機能を有する自動車用空気調和機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】冬季には自動車は外気温度まで冷えきっ
てしまい、特に早朝にはフロントガラスに霜が付着して
しまうことが頻繁に起こる。そこで、自動車の空気調和
機には、付着した霜を除去する除霜機能が備えられてい
る。
てしまい、特に早朝にはフロントガラスに霜が付着して
しまうことが頻繁に起こる。そこで、自動車の空気調和
機には、付着した霜を除去する除霜機能が備えられてい
る。
【0003】自動車用空気調和機の一例を図3に示す。
図において、符号1は空気調和機を構成する通気ダクト
である。通気ダクト1の一端には車内の空気を導入する
導入口2が設けられており、導入口2には空気を吸込む
ファン3が設けられている。
図において、符号1は空気調和機を構成する通気ダクト
である。通気ダクト1の一端には車内の空気を導入する
導入口2が設けられており、導入口2には空気を吸込む
ファン3が設けられている。
【0004】ファン3の下流側にはエバポレータ4が設
けられ、さらにエバポレータ4の下流側には、通気ダク
ト1内に導入された車内の空気を温めるヒータ5が設け
られている。
けられ、さらにエバポレータ4の下流側には、通気ダク
ト1内に導入された車内の空気を温めるヒータ5が設け
られている。
【0005】ヒータ5には、エンジン冷却水を流通させ
る配管を通じてエンジン6とラジエータ7とが接続され
ている。また、ラジエータ7の前後にはエンジン冷却水
を一時的にバイパスするバイパス配管が接続されてい
る。
る配管を通じてエンジン6とラジエータ7とが接続され
ている。また、ラジエータ7の前後にはエンジン冷却水
を一時的にバイパスするバイパス配管が接続されてい
る。
【0006】ヒータ5の下流側に位置する通気ダクト1
は、フロントガラス8の内側側面に向けて開口されたデ
フロスタダクト9の他、車内の各所に設けられた吹出し
口に分岐されている。
は、フロントガラス8の内側側面に向けて開口されたデ
フロスタダクト9の他、車内の各所に設けられた吹出し
口に分岐されている。
【0007】上記のように構成された自動車用空気調和
機の暖房運転について説明する。エンジンを始動させる
と、エンジン冷却水は水温が低い間はラジエータ7をバ
イパスして循環され、水温が上昇した後はラジエータ
7、ヒータ5を流通してエンジン6に戻る経路で循環さ
れる。一方、ファン3によって導入口2から導入された
車内の空気はヒータ5の内部を流れるエンジン冷却水と
熱交換を行って温められ、各吹出し口から吹き出され
る。
機の暖房運転について説明する。エンジンを始動させる
と、エンジン冷却水は水温が低い間はラジエータ7をバ
イパスして循環され、水温が上昇した後はラジエータ
7、ヒータ5を流通してエンジン6に戻る経路で循環さ
れる。一方、ファン3によって導入口2から導入された
車内の空気はヒータ5の内部を流れるエンジン冷却水と
熱交換を行って温められ、各吹出し口から吹き出され
る。
【0008】この暖房運転の機構を利用し、フロントガ
ラス8に付着した霜を除去する場合には、ヒータ5によ
って温められた空気をデフロスタダクト9から吹き出さ
せ、霜を溶かす。
ラス8に付着した霜を除去する場合には、ヒータ5によ
って温められた空気をデフロスタダクト9から吹き出さ
せ、霜を溶かす。
【0009】ところで、上記の自動車用空気調和機にお
いては、エンジンが暖まりエンジン冷却水の水温が上昇
するまでは徐霜が行えないといった不具合があった。そ
こで、実開昭55−71908号には、徐霜用の空気加
温手段として半導体ヒータを設ける技術が記載されてい
る。また、実開平6−8015号には、徐霜用の空気加
温手段として電熱ヒータを設ける技術が記載されてい
る。いずれの技術も、各ヒータによって空調空気を早期
に加温し徐霜を行うようになっている。
いては、エンジンが暖まりエンジン冷却水の水温が上昇
するまでは徐霜が行えないといった不具合があった。そ
こで、実開昭55−71908号には、徐霜用の空気加
温手段として半導体ヒータを設ける技術が記載されてい
る。また、実開平6−8015号には、徐霜用の空気加
温手段として電熱ヒータを設ける技術が記載されてい
る。いずれの技術も、各ヒータによって空調空気を早期
に加温し徐霜を行うようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術ではバッテリ性能が最も低下する冬季の厳寒時
にヒータに大電流を供給する必要があるため、バッテリ
寿命を短くしてしまう恐れがある。
従来技術ではバッテリ性能が最も低下する冬季の厳寒時
にヒータに大電流を供給する必要があるため、バッテリ
寿命を短くしてしまう恐れがある。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、バッテリ性能が低下する冬季の厳寒時にもバッ
テリからの電力供給を受けることなく、早急に除霜を行
うことができる自動車用空気調和機を提供することを目
的としている。
であり、バッテリ性能が低下する冬季の厳寒時にもバッ
テリからの電力供給を受けることなく、早急に除霜を行
うことができる自動車用空気調和機を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成を有する自動車用空気
調和機を採用する。この空気調和機は、蓄熱材が貯留さ
れる蓄熱槽と、蓄熱槽に接続されて前記蓄熱材が流通さ
れ、走行中にヒータを通過して温められる空気と蓄熱材
との間で熱交換を行わせて蓄熱材に蓄熱させ、除霜時に
は前記デフロスタダクトから吹き出される空気と蓄熱材
との間で熱交換を行わせて空気を温める第1熱交換器
と、該第1熱交換器と蓄熱槽とを接続して蓄熱材を循環
させる循環路の途中に設けられ、走行中または除霜時に
蓄熱材を循環させるポンプ機構とを備えている。
めの手段として、次のような構成を有する自動車用空気
調和機を採用する。この空気調和機は、蓄熱材が貯留さ
れる蓄熱槽と、蓄熱槽に接続されて前記蓄熱材が流通さ
れ、走行中にヒータを通過して温められる空気と蓄熱材
との間で熱交換を行わせて蓄熱材に蓄熱させ、除霜時に
は前記デフロスタダクトから吹き出される空気と蓄熱材
との間で熱交換を行わせて空気を温める第1熱交換器
と、該第1熱交換器と蓄熱槽とを接続して蓄熱材を循環
させる循環路の途中に設けられ、走行中または除霜時に
蓄熱材を循環させるポンプ機構とを備えている。
【0013】この空気調和機においては、蓄熱時にはポ
ンプ機構が作動され、蓄熱槽内の蓄熱材は第1熱交換器
を流通し、この第1熱交換器においてヒータに温められ
た温風から熱を奪って熱を蓄える。自動車停止中はポン
プ機構が停止され、蓄熱材は第1熱交換器への流通を阻
止されて蓄熱槽に留まり、蓄熱材に蓄えられた熱は外部
に逃げることなく蓄えられる。除霜時にはポンプ機構が
作動され、蓄熱槽に蓄えられた蓄熱材は第1熱交換器を
流通し、第1熱交換器においてデフロスタダクトから吹
き出される空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気
を温める。温められた空気はデフロスタダクトから吹き
出され、フロントガラスに付着した霜を溶かす。
ンプ機構が作動され、蓄熱槽内の蓄熱材は第1熱交換器
を流通し、この第1熱交換器においてヒータに温められ
た温風から熱を奪って熱を蓄える。自動車停止中はポン
プ機構が停止され、蓄熱材は第1熱交換器への流通を阻
止されて蓄熱槽に留まり、蓄熱材に蓄えられた熱は外部
に逃げることなく蓄えられる。除霜時にはポンプ機構が
作動され、蓄熱槽に蓄えられた蓄熱材は第1熱交換器を
流通し、第1熱交換器においてデフロスタダクトから吹
き出される空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気
を温める。温められた空気はデフロスタダクトから吹き
出され、フロントガラスに付着した霜を溶かす。
【0014】上記の空気調和機には、循環路中に、蓄熱
槽の流入側および流出側に位置してそれぞれ設けられ、
熱を蓄えた蓄熱材を蓄熱槽に密閉状態に蓄積する弁が具
備されることが望ましい。
槽の流入側および流出側に位置してそれぞれ設けられ、
熱を蓄えた蓄熱材を蓄熱槽に密閉状態に蓄積する弁が具
備されることが望ましい。
【0015】これにより、自動車停止中は蓄熱槽の流入
側および流出側に位置する弁がともに閉とされ、蓄熱材
は熱交換器への循環を阻止されて蓄熱槽に留まり、蓄熱
材に蓄えられた熱が外部に逃げることなく蓄えられる。
側および流出側に位置する弁がともに閉とされ、蓄熱材
は熱交換器への循環を阻止されて蓄熱槽に留まり、蓄熱
材に蓄えられた熱が外部に逃げることなく蓄えられる。
【0016】また、上記の空気調和機には、循環路中
に、第1熱交換器と直列に接続されて蓄熱材が流通さ
れ、除霜時にデフロスタダクトから吹き出される空気と
蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める第2熱交
換器が具備されることが望ましい。
に、第1熱交換器と直列に接続されて蓄熱材が流通さ
れ、除霜時にデフロスタダクトから吹き出される空気と
蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める第2熱交
換器が具備されることが望ましい。
【0017】第1、第2熱交換器を備えることにより、
空気により多くの熱量を与えることができ、空気調和機
の除霜能力の向上が図れる。
空気により多くの熱量を与えることができ、空気調和機
の除霜能力の向上が図れる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る自動車用空気調和機
の第1実施形態を図1に示して説明する。図において、
符号11は空気調和機を構成する通気ダクトである。通
気ダクト11の一端には車内の空気を導入する導入口1
2が設けられており、導入口12には空気を吸込むファ
ン13が設けられている。
の第1実施形態を図1に示して説明する。図において、
符号11は空気調和機を構成する通気ダクトである。通
気ダクト11の一端には車内の空気を導入する導入口1
2が設けられており、導入口12には空気を吸込むファ
ン13が設けられている。
【0019】ファン13の下流側にはエバポレータ14
が設けられ、さらにエバポレータ14の下流側には、通
気ダクト11内に導入された車内の空気を温めるヒータ
15が設けられている。
が設けられ、さらにエバポレータ14の下流側には、通
気ダクト11内に導入された車内の空気を温めるヒータ
15が設けられている。
【0020】ヒータ15には、エンジン冷却水を流通さ
せる配管を通じてエンジンとラジエータとが接続され、
ラジエータの前後にはエンジン冷却水を一時的にバイパ
スするバイパス配管が接続されている。なお、エンジ
ン、ラジエータ、バイパス配管等の構成は従来の空気調
和機と同一なので図示は省略する。
せる配管を通じてエンジンとラジエータとが接続され、
ラジエータの前後にはエンジン冷却水を一時的にバイパ
スするバイパス配管が接続されている。なお、エンジ
ン、ラジエータ、バイパス配管等の構成は従来の空気調
和機と同一なので図示は省略する。
【0021】ヒータ15の下流側に位置する通気ダクト
11は、フロントガラス18の内側側面に向けて開口さ
れたデフロスタダクト19の他、車内の各所に設けられ
た吹出し口に分岐されている。
11は、フロントガラス18の内側側面に向けて開口さ
れたデフロスタダクト19の他、車内の各所に設けられ
た吹出し口に分岐されている。
【0022】通気ダクト11には、除霜機構20とし
て、蓄熱材が貯留される蓄熱槽21と、蓄熱槽21に接
続されて蓄熱材が流通され、自動車走行中にヒータ15
を通過して温められる空気と蓄熱材との間で熱交換を行
わせて蓄熱材に蓄熱させ、除霜時にはデフロスタダクト
19から吹き出される空気と蓄熱材との間で熱交換を行
わせて空気を温める蓄熱用熱交換器(第1熱交換器)2
2と、蓄熱用熱交換器22と直列に接続されて蓄熱材が
流通され、除霜時にデフロスタダクト19から吹き出さ
れる空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温め
る除霜用熱交換器(第2熱交換器)23とが設けられて
いる。また、蓄熱槽21と蓄熱用熱交換器22、除霜用
熱交換器23とを接続して蓄熱材を循環させる循環路の
途中には、走行中または除霜時に蓄熱材を循環させるポ
ンプ機構24が設けられている。
て、蓄熱材が貯留される蓄熱槽21と、蓄熱槽21に接
続されて蓄熱材が流通され、自動車走行中にヒータ15
を通過して温められる空気と蓄熱材との間で熱交換を行
わせて蓄熱材に蓄熱させ、除霜時にはデフロスタダクト
19から吹き出される空気と蓄熱材との間で熱交換を行
わせて空気を温める蓄熱用熱交換器(第1熱交換器)2
2と、蓄熱用熱交換器22と直列に接続されて蓄熱材が
流通され、除霜時にデフロスタダクト19から吹き出さ
れる空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温め
る除霜用熱交換器(第2熱交換器)23とが設けられて
いる。また、蓄熱槽21と蓄熱用熱交換器22、除霜用
熱交換器23とを接続して蓄熱材を循環させる循環路の
途中には、走行中または除霜時に蓄熱材を循環させるポ
ンプ機構24が設けられている。
【0023】蓄熱槽21およびポンプ機構24はともに
通気ダクト11の外に設置されている。また、蓄熱用熱
交換器22は通気ダクト11の内側で特にヒータ15の
下流側に設置され、除霜用熱交換器23はデフロスタダ
クト19の内側に設置されている。
通気ダクト11の外に設置されている。また、蓄熱用熱
交換器22は通気ダクト11の内側で特にヒータ15の
下流側に設置され、除霜用熱交換器23はデフロスタダ
クト19の内側に設置されている。
【0024】循環路中には、蓄熱槽21の流入側に位置
して逆止弁25が設けられ、蓄熱槽21の流出側に位置
して第1電磁弁26が設けられている。また、循環路中
には、除霜用熱交換器23をバイパスするバイパス配管
が設けられ、このバイパス配管は第2電磁弁27が設け
られている。
して逆止弁25が設けられ、蓄熱槽21の流出側に位置
して第1電磁弁26が設けられている。また、循環路中
には、除霜用熱交換器23をバイパスするバイパス配管
が設けられ、このバイパス配管は第2電磁弁27が設け
られている。
【0025】上記のように構成された自動車用空気調和
機において、自動車走行中は、通気ダクト11に導入さ
れた車内の空気がヒータ15の内部を流れるエンジン冷
却水と熱交換を行って温められる。そこで、この温風を
利用して蓄熱材に蓄熱を図る。蓄熱時は、第1電磁弁2
6が閉、第2電磁弁27が開とされてポンプ機構24が
作動される。蓄熱槽21内の蓄熱材は除霜用熱交換器2
3への流入を阻止され、ポンプ機構24、第2電磁弁2
7、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25の順に循環し、蓄
熱用熱交換器22においてヒータ15に温められた空気
から熱を奪って蓄熱量を増加させていく。
機において、自動車走行中は、通気ダクト11に導入さ
れた車内の空気がヒータ15の内部を流れるエンジン冷
却水と熱交換を行って温められる。そこで、この温風を
利用して蓄熱材に蓄熱を図る。蓄熱時は、第1電磁弁2
6が閉、第2電磁弁27が開とされてポンプ機構24が
作動される。蓄熱槽21内の蓄熱材は除霜用熱交換器2
3への流入を阻止され、ポンプ機構24、第2電磁弁2
7、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25の順に循環し、蓄
熱用熱交換器22においてヒータ15に温められた空気
から熱を奪って蓄熱量を増加させていく。
【0026】自動車停止中は、第1電磁弁26、第2電
磁弁27ともに閉とされてポンプ機構24も停止され
る。蓄熱材は除霜用熱交換器23および蓄熱用熱交換器
22への循環を阻止されて蓄熱槽21に留まり、蓄熱材
に蓄えられた熱は外部に逃げることなく蓄えられる。
磁弁27ともに閉とされてポンプ機構24も停止され
る。蓄熱材は除霜用熱交換器23および蓄熱用熱交換器
22への循環を阻止されて蓄熱槽21に留まり、蓄熱材
に蓄えられた熱は外部に逃げることなく蓄えられる。
【0027】フロントガラス18に付着した霜を除去す
る場合には、第1電磁弁26が開、第2電磁弁27が閉
とされてポンプ機構24が作動される。蓄熱槽21に蓄
えられた蓄熱材は、ポンプ機構24、第1電磁弁26、
除霜用熱交換器23、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25
の順に循環し、除霜用熱交換器23および蓄熱用熱交換
器22においてデフロスタダクト19から吹き出される
空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める。
温められた空気はデフロスタダクト19から吹き出さ
れ、フロントガラス18に付着した霜を溶かす。
る場合には、第1電磁弁26が開、第2電磁弁27が閉
とされてポンプ機構24が作動される。蓄熱槽21に蓄
えられた蓄熱材は、ポンプ機構24、第1電磁弁26、
除霜用熱交換器23、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25
の順に循環し、除霜用熱交換器23および蓄熱用熱交換
器22においてデフロスタダクト19から吹き出される
空気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める。
温められた空気はデフロスタダクト19から吹き出さ
れ、フロントガラス18に付着した霜を溶かす。
【0028】上記のように構成された自動車用空気調和
機によれば、自動車走行中に発生するヒータ15の不用
な熱量を蓄えておき、蓄えた熱を利用してデフロスタダ
クト19から吹き出される空気を温めることで、例えば
冬季の早朝等、エンジン始動時のエンジン冷却水の水温
が低い状態においてもより早急に霜を取り除くことがで
きる。
機によれば、自動車走行中に発生するヒータ15の不用
な熱量を蓄えておき、蓄えた熱を利用してデフロスタダ
クト19から吹き出される空気を温めることで、例えば
冬季の早朝等、エンジン始動時のエンジン冷却水の水温
が低い状態においてもより早急に霜を取り除くことがで
きる。
【0029】しかも、半導体ヒータや伝熱ヒータ等、電
力を必要とする機構を持たないので、バッテリ性能が低
下する冬季の厳寒時にもバッテリからを供給する必要が
なく、バッテリ寿命を縮める原因とならない。
力を必要とする機構を持たないので、バッテリ性能が低
下する冬季の厳寒時にもバッテリからを供給する必要が
なく、バッテリ寿命を縮める原因とならない。
【0030】また、この自動車用空気調和機において
は、自動車停止中に第1電磁弁26、第2電磁弁27と
もに閉としておくことで蓄熱材が除霜用熱交換器23お
よび蓄熱用熱交換器22への循環を阻止され、蓄熱槽2
1に留まるので、蓄熱材に蓄えられた熱を外部に逃がす
ことなく長時間蓄えておくことができる。
は、自動車停止中に第1電磁弁26、第2電磁弁27と
もに閉としておくことで蓄熱材が除霜用熱交換器23お
よび蓄熱用熱交換器22への循環を阻止され、蓄熱槽2
1に留まるので、蓄熱材に蓄えられた熱を外部に逃がす
ことなく長時間蓄えておくことができる。
【0031】なお、蓄熱材には水を用いても良いが、水
では顕熱蓄熱しかできないので、ヒータ15下流の温度
域(40〜70℃)に融点を有し、除霜後温度が低下し
た場合にも十分な流動性を有するエマルジョンタイプの
蓄熱材を使用すれば潜熱蓄熱ができ、空気調和機を構成
する各機器の小型化、ポンプ機構24の低入力化を実現
することができる。また、逆止弁25は電磁弁であって
も構わない。
では顕熱蓄熱しかできないので、ヒータ15下流の温度
域(40〜70℃)に融点を有し、除霜後温度が低下し
た場合にも十分な流動性を有するエマルジョンタイプの
蓄熱材を使用すれば潜熱蓄熱ができ、空気調和機を構成
する各機器の小型化、ポンプ機構24の低入力化を実現
することができる。また、逆止弁25は電磁弁であって
も構わない。
【0032】本発明に係る自動車用空気調和機の第2実
施形態を図2に示す。この自動車用空気調和機では、第
1実施形態において説明した空気調和機から除霜用熱交
換器23と第1電磁弁26が廃されており、蓄熱槽21
に対してポンプ機構24、第2電磁弁27、蓄熱用熱交
換器22、逆止弁25が直列に配置されたものである。
施形態を図2に示す。この自動車用空気調和機では、第
1実施形態において説明した空気調和機から除霜用熱交
換器23と第1電磁弁26が廃されており、蓄熱槽21
に対してポンプ機構24、第2電磁弁27、蓄熱用熱交
換器22、逆止弁25が直列に配置されたものである。
【0033】この自動車用空気調和機において、蓄熱時
は、第2電磁弁27が開とされてポンプ機構24が作動
される。蓄熱槽21内の蓄熱材はポンプ機構24、第2
電磁弁27、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25の順に循
環し、蓄熱用熱交換器22においてヒータ15に温めら
れた空気から熱を奪って蓄熱量を増加させていく。
は、第2電磁弁27が開とされてポンプ機構24が作動
される。蓄熱槽21内の蓄熱材はポンプ機構24、第2
電磁弁27、蓄熱用熱交換器22、逆止弁25の順に循
環し、蓄熱用熱交換器22においてヒータ15に温めら
れた空気から熱を奪って蓄熱量を増加させていく。
【0034】自動車停止中は、第2電磁弁27が閉とさ
れてポンプ機構24も停止される。蓄熱材は蓄熱用熱交
換器22への循環を阻止されて蓄熱槽21に留まり、蓄
熱材に蓄えられた熱は外部に逃げることなく蓄えられ
る。
れてポンプ機構24も停止される。蓄熱材は蓄熱用熱交
換器22への循環を阻止されて蓄熱槽21に留まり、蓄
熱材に蓄えられた熱は外部に逃げることなく蓄えられ
る。
【0035】除霜時には、第2電磁弁27が開とされて
ポンプ機構24が作動される。蓄熱槽21に蓄えられた
蓄熱材は、ポンプ機構24、第2電磁弁27、蓄熱用熱
交換器22、逆止弁25の順に循環し、蓄熱用熱交換器
22においてデフロスタダクト19から吹き出される空
気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める。温
められた空気はデフロスタダクト19から吹き出され、
フロントガラス18に付着した霜を溶かす。
ポンプ機構24が作動される。蓄熱槽21に蓄えられた
蓄熱材は、ポンプ機構24、第2電磁弁27、蓄熱用熱
交換器22、逆止弁25の順に循環し、蓄熱用熱交換器
22においてデフロスタダクト19から吹き出される空
気と蓄熱材との間で熱交換を行わせて空気を温める。温
められた空気はデフロスタダクト19から吹き出され、
フロントガラス18に付着した霜を溶かす。
【0036】上記のように構成された自動車用空気調和
機によれば、蓄熱用熱交換器22を蓄熱時と除霜時に共
用することで空気調和機のシステムを簡略化することが
できる。
機によれば、蓄熱用熱交換器22を蓄熱時と除霜時に共
用することで空気調和機のシステムを簡略化することが
できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
車用空気調和機によれば、自動車走行中に発生するヒー
タの不用な熱量を蓄えておき、蓄えた熱を利用してデフ
ロスタダクトから吹き出される空気を温めることで、例
えば冬季の早朝等、エンジン始動時のエンジン冷却水の
水温が低い状態においてもより早急に霜を取り除くこと
ができる。
車用空気調和機によれば、自動車走行中に発生するヒー
タの不用な熱量を蓄えておき、蓄えた熱を利用してデフ
ロスタダクトから吹き出される空気を温めることで、例
えば冬季の早朝等、エンジン始動時のエンジン冷却水の
水温が低い状態においてもより早急に霜を取り除くこと
ができる。
【0038】しかも、従来のように半導体ヒータや伝熱
ヒータ等、電力を必要とする機構を持たないので、バッ
テリ性能が低下する冬季の厳寒時にもバッテリから電力
を供給する必要がなく、バッテリ寿命を縮める原因とな
らない。
ヒータ等、電力を必要とする機構を持たないので、バッ
テリ性能が低下する冬季の厳寒時にもバッテリから電力
を供給する必要がなく、バッテリ寿命を縮める原因とな
らない。
【0039】また、自動車停止中に、蓄熱槽の流入側お
よび流出側に位置する弁をともに閉としておくことで蓄
熱材が各熱交換器への循環を阻止され、蓄熱槽に留まる
ので、蓄熱材に蓄えられた熱を外部に逃がすことなく長
時間蓄えておくことができる。
よび流出側に位置する弁をともに閉としておくことで蓄
熱材が各熱交換器への循環を阻止され、蓄熱槽に留まる
ので、蓄熱材に蓄えられた熱を外部に逃がすことなく長
時間蓄えておくことができる。
【図1】 本発明に係る自動車用空気調和機の第1実施
形態を示す概略構成図である。
形態を示す概略構成図である。
【図2】 本発明に係る自動車用空気調和機の第2実施
形態を示す概略構成図である。
形態を示す概略構成図である。
【図3】 従来の自動車用空気調和機の一例を示す概略
構成図である。
構成図である。
11 通気ダクト 15 ヒータ 18 フロントガラス 19 デフロスタダクト 20 除霜機構 21 蓄熱槽 22 蓄熱用熱交換器(第1熱交換器) 23 除霜用熱交換器(第2熱交換器) 24 ポンプ機構 25 逆止弁 26 第1電磁弁 27 第2電磁弁
Claims (3)
- 【請求項1】 自動車内の空気を取り込んで温め、デフ
ロスタダクトからフロントガラスに向けて吹き出すこと
でフロントガラスに付着した霜を除去する除霜機能を有
する自動車用空気調和機であって、 蓄熱材が貯留される蓄熱槽と、 該蓄熱槽に接続されて前記蓄熱材が流通され、自動車の
走行中にヒータを通過して温められる空気と蓄熱材との
間で熱交換を行わせて蓄熱材に蓄熱させ、除霜時には前
記デフロスタダクトから吹き出される空気と蓄熱材との
間で熱交換を行わせて空気を温める第1熱交換器と、 該第1熱交換器と蓄熱槽とを接続して蓄熱材を循環させ
る循環路の途中に設けられ、走行中または除霜時に蓄熱
材を循環させるポンプ機構とを備えることを特徴とする
自動車用空気調和機。 - 【請求項2】 前記循環路中に、前記蓄熱槽の流入側お
よび流出側に位置してそれぞれ設けられ、熱を蓄えた蓄
熱材を蓄熱槽に密閉状態に蓄積する弁を備えることを特
徴とする請求項1記載の自動車用空気調和機。 - 【請求項3】 前記循環路中に、前記第1熱交換器と直
列に接続されて前記蓄熱材が流通され、除霜時に前記デ
フロスタダクトから吹き出される空気と蓄熱材との間で
熱交換を行わせて空気を温める第2熱交換器を備えるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の自動車用空気調
和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10009072A JPH11208255A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 自動車用空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10009072A JPH11208255A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 自動車用空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11208255A true JPH11208255A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11710415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10009072A Withdrawn JPH11208255A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 自動車用空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11208255A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002240537A (ja) * | 2001-02-13 | 2002-08-28 | Sanyo Electric Co Ltd | 自動車用空調システム及びその運転方法 |
CN103373321A (zh) * | 2012-04-27 | 2013-10-30 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种汽车自动空调的前除霜或前除雾模式控制方法 |
CN104875719A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-09-02 | 沈阳航空航天大学 | 前挡风玻璃整体式快速除冰霜的电暖风装置 |
-
1998
- 1998-01-20 JP JP10009072A patent/JPH11208255A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002240537A (ja) * | 2001-02-13 | 2002-08-28 | Sanyo Electric Co Ltd | 自動車用空調システム及びその運転方法 |
CN103373321A (zh) * | 2012-04-27 | 2013-10-30 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种汽车自动空调的前除霜或前除雾模式控制方法 |
CN103373321B (zh) * | 2012-04-27 | 2015-11-04 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种汽车自动空调的前除霜或前除雾模式控制方法 |
CN104875719A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-09-02 | 沈阳航空航天大学 | 前挡风玻璃整体式快速除冰霜的电暖风装置 |
CN104875719B (zh) * | 2015-04-24 | 2017-05-10 | 沈阳航空航天大学 | 前挡风玻璃整体式快速除冰霜的电暖风装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050405 |