JPH11207490A - 9Cr−1Mo−V−Nb鋼マグ溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

9Cr−1Mo−V−Nb鋼マグ溶接用フラックス入りワイヤ

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Publication number
JPH11207490A
JPH11207490A JP10011888A JP1188898A JPH11207490A JP H11207490 A JPH11207490 A JP H11207490A JP 10011888 A JP10011888 A JP 10011888A JP 1188898 A JP1188898 A JP 1188898A JP H11207490 A JPH11207490 A JP H11207490A
Authority
JP
Japan
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flux
cored wire
steel
toughness
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10011888A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Honma
秀明 本間
Masazumi Maeda
正澄 前田
Kazumasa Ishitoko
和正 石床
Takeshi Onishi
武志 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Neis Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Neis Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Neis Co Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP10011888A priority Critical patent/JPH11207490A/ja
Publication of JPH11207490A publication Critical patent/JPH11207490A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温強度、耐割れ性、靱性に優れた溶着金
属が得られ、かつ溶接作業性の良好な9Cr−1Mo−
V−Nb鋼用フラックス入りワイヤに関する。 【構成】 Cr含有量が11〜13.5重量%のステン
レス鋼外皮中にフラックスを充填してなるフラックス入
りワイヤであって、該フラックス入りワイヤ全重量に対
し、重量%で、C:0.05〜0.1%、Si:0.4
%以下、Mn:0.5〜1.4%、P:0.02%以
下、S:0.01%以下、Ni:0.5〜1.9%、C
r:8〜11%、Mo:0.5〜1.1%、V:0.1
〜0.3%、Nb:0.04〜0.12%、Ti:0.
2〜0.8%になるように前記外皮及び充填フラックス
のいずれかの一方又は双方を調整してなることを特徴と
する9Cr−1Mo−V−Nb鋼用フラックス入りワイ
ヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温強度、耐割れ
性、靱性に優れ、溶接作業性の良好な9Cr−1Mo−
V−Nb鋼マグ溶接用フラックス入りワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】現在火力発電、原子力発電のボイラや圧
力容器等に使用される9Cr−1Mo−V−Nb鋼の溶
接には被覆アーク溶接、テイグ溶接、ミグ溶接、サブマ
ージアーク溶接で行われているが、被覆アーク溶接、テ
イグ溶接は溶接作業能率が悪く、ミグ溶接は溶接欠陥が
発生しやすく、サブマージアーク溶接は巣埋め等の補修
溶接が困難である等の問題がある。
【0003】9Cr−1Mo−V−Nb鋼とは高クリー
プ強度向上を目的とした鋳鋼品で、化学成分は重量%で
C:0.09〜0.13%、Si:0.7%以下、M
n:0.8%以下、P:0.03%以下、S:0.01
%以下、Ni:0.4〜0.7%、Cr:9.1〜10
%、Mo:0.65〜1%、V:0.13〜0.2%、
Nb:0.03〜0.07%、N:0.03〜0.07
%、Al:0.025%以下(但し、N,Alは不可避
的不純物)で、機械的性質は0.2%耐力:550N/
mm2 以上、引張強さ:670N/mm2 以上、伸び:
18%以上、絞り:40%以上、衝撃値(2V):35
J以上(20℃)を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記技術水準
に鑑み、従来の9Cr−1Mo−V−Nb鋼のマグ(M
AG)溶接に際し、上述したような不具合を発生が排除
される同鋼用のフラックス入りワイヤを提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はCr含有量が1
1〜13.5重量%のステンレス鋼外皮中にフラックス
を充填してなるフラックス入りワイヤであって、該フラ
ックス入りワイヤ全重量に対し、重量%で、C:0.0
5〜0.1%、Si:0.4%以下、Mn:0.5〜
1.4%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、
Ni:0.5〜1.9%、Cr:8〜11%、Mo:
0.5〜1.1%、V:0.1〜0.3%、Nb:0.
04〜0.12%、Ti:0.2〜0.8%になるよう
に前記外皮及び充填フラックスのいずれかの一方又は双
方を調整してなることを特徴とする9Cr−1Mo−V
−Nb鋼マグ溶接用フラックス入りワイヤである。
【0006】(作用)以下、本発明の9Cr−1Mo−
V−Nb鋼用フラックス入りワイヤの成分組成の理由を
説明する。以下の説明において、%は重量%を意味す
る。
【0007】C:Cは溶接金属の強度を保持するための
成分で、0.05%未満では強度が不足し、0.1%を
超えると溶接金属の耐割れ性を劣化させる。従ってCの
範囲を0.05〜0.1%とする。
【0008】Si:Siはステンレス鋼外皮中に含まれ
ている成分で、少ないほど靱性、耐高温割れ性が良好な
ため、上限を0.4%とする。
【0009】Mn:Mnは脱酸のため及び組織をマルテ
ンサイト化し、強度及び靱性を保持するための成分で、
0.5%未満ではその効果がなく、1.4%を超えると
靱性の劣化が著しくなる。従って、Mnの範囲を0.5
〜1.4%とする。
【0010】P:Pは不純物成分であり、少ないほど靱
性、耐高温割れ性が良好なため、上限を0.02%とす
る。
【0011】S:Sは不純物成分であり、少ないほど靱
性、耐高温割れ性が良好なため、上限を0.01%とす
る。
【0012】Ni:Niは組織をマルテンサイト化し、
強度を高めると同時に靱性を向上させる成分で、0.5
%未満ではその効果がなく、1.9%を超えると高温ク
リープ特性が悪くなる。従ってNiの範囲を0.5〜
1.9%とする。
【0013】Cr:Crは耐酸化性、耐熱性、高温強度
を高めるのに不可欠な成分であり、8%未満ではその効
果がなく、11%を超えると粗大フェライトが生成して
靱性が低下する。従ってCrの範囲を8〜11%とす
る。
【0014】Mo:Moは高温クリープ破断強度を高
め、マルテンサイト組織を安定させる成分で、0.5%
未満ではその効果がなく、1.1%を超えると溶接金属
の耐割れ性を劣化させる。従ってMoの範囲を0.5〜
1.1%とする。
【0015】V:Vは結晶粒の微細化及び高温強度を高
める成分で、0.1%未満ではその効果がなく、0.3
%を超えると溶接金属の靱性を劣化させる。従ってVの
範囲を0.1〜0.3%とする。
【0016】Nb:Nbはクリープ破断強度を高めるた
めに有効な成分で、0.04%未満ではその効果がな
く、0.12%を超えるとNbCが析出し、靱性が急激
に低下する。従ってNbの範囲を0.04〜0.12%
とする。
【0017】Ti:Tiは 脱酸、結晶粒の微細化を得
るための成分で、0.2%未満ではその効果がなく、
0.8%を超えると溶接金属中に残留したTiがTiC
を形成、析出し、靱性が急激に低下する。従ってTiの
範囲を0.2〜0.8%とする。
【0018】
【実施例】本発明の9Cr−1Mo−V−Nb鋼用フラ
ックス入りワイヤの実施例をあげ、本発明の効果を明ら
かにする。表1に示す化学成分の外皮を用いて、表2に
示すような組成となる外径1.2mmのフラックス入り
ワイヤを製作し、厚さ25mmの9Cr−1Mo−V−
Nb鋼試験板を表3に示す溶接条件でマグ溶接した後、
720℃×10hの溶接後熱処理を行い、その溶着金属
化学成分と各種機械的性質を求めた。その結果を表4に
示す。なお:表4において、溶着金属のTiの成分組成
が0.14%以下となっているのは、Tiは溶着金属の
脱酸を主目的として加えられているため、溶接後はスラ
グ中に存在するので、溶着金属中のTi量は溶接用フラ
ックス入りワイヤ中のTi量より減少する。
【0019】表4のワイヤNo.1〜8は本発明の規定
成分をすべて満足する実施例で、得られた溶着金属はい
ずれも高い強度及び靱性を示しており、側曲げ試験にお
いても良好な曲げ性を有している。
【0020】これに対し、ワイヤNo.9〜14は本発
明の規定成分のいずれかが外れている比較例で、強度、
靱性、曲げ性のいずれかに問題がある。すなわち、ワイ
ヤNo.9はC量が規定値より高めに外れているので、
強度は十分であるが、靱性が不足しており、曲げ性も不
良である。ワイヤNo.10はCr量、Nb量が規定値
より外れているので強度は十分であるが、靱性、曲げ性
が不良である。ワイヤNo.11はMn量、V量が規定
値より外れているので、強度、靱性、曲げ性ともに不良
である。ワイヤNo.12はC量が規定値より低めに外
れているので強度、靱性、曲げ性が不良である。ワイヤ
No.13はNi量、Nb量が規定値から外れているの
で強度は十分であるが、靱性、曲げ性が不良である。ワ
イヤNo.14はMn量、Ni量、Mo量が規定値より
外れているので強度、靱性、曲げ性ともに不良である。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明は成分を限定することにより良好
な耐割れ性と、高い強度、優れた靱性を有するフラック
ス入りワイヤを提供することにより、9Cr−1Mo−
V−Nb鋼のマグ溶接を容易にするとともに溶接作業能
率も向上させることができる。
フロントページの続き (72)発明者 石床 和正 兵庫県尼崎市北大物町20番1号 ナイス株 式会社内 (72)発明者 大西 武志 兵庫県尼崎市北大物町20番1号 ナイス株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr含有量が11〜13.5重量%のス
    テンレス鋼外皮中にフラックスを充填してなるフラック
    ス入りワイヤであって、該フラックス入りワイヤ全重量
    に対し、重量%で、C:0.05〜0.1%、Si:
    0.4%以下、Mn:0.5〜1.4%、P:0.02
    %以下、S:0.01%以下、Ni:0.5〜1.9
    %、Cr:8〜11%、Mo:0.5〜1.1%、V:
    0.1〜0.3%、Nb:0.04〜0.12%、T
    i:0.2〜0.8%になるように前記外皮及び充填フ
    ラックスのいずれかの一方又は双方を調整してなること
    を特徴とする9Cr−1Mo−V−Nb鋼マグ溶接用フ
    ラックス入りワイヤ。
JP10011888A 1998-01-26 1998-01-26 9Cr−1Mo−V−Nb鋼マグ溶接用フラックス入りワイヤ Pending JPH11207490A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100456465B1 (ko) * 2000-03-20 2004-11-10 현대종합금속 주식회사 내균열성이 우수한 페라이트계 스테인레스 스틸 용접용플럭스 충전 와이어
KR100502570B1 (ko) * 2000-07-20 2005-07-22 현대종합금속 주식회사 안정화 스테인레스강 용접용 플럭스 충전 와이어
JP2019118935A (ja) * 2018-01-05 2019-07-22 日本製鉄株式会社 ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ、及び溶接継手の製造方法
KR20230125081A (ko) 2021-02-15 2023-08-28 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 플럭스 코어드 와이어

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031021