JPH11207467A - 製缶溶接機における電極ワイヤの再利用システム - Google Patents

製缶溶接機における電極ワイヤの再利用システム

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JPH11207467A
JPH11207467A JP2255598A JP2255598A JPH11207467A JP H11207467 A JPH11207467 A JP H11207467A JP 2255598 A JP2255598 A JP 2255598A JP 2255598 A JP2255598 A JP 2255598A JP H11207467 A JPH11207467 A JP H11207467A
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wire
tension
welding machine
speed
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JP2255598A
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Masaki Hashimoto
正樹 橋本
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来電極ワイヤとして再利用されることのな
かった使用済み電極ワイヤの再利用を可能して、製缶コ
ストの低減化を図ることができる。 【解決手段】 新線専用製缶溶接機1−張力分離駆動機
構4−電極ワイヤ巻取機15からなり、電極ワイヤは製
缶溶接機で一度使用された後張力分離駆動機構4を経て
電極ワイヤ巻取機でリールに巻取られ貯留される。その
際、張力分離駆動機構を経ることによって溶接機内部の
電極ワイヤテンションと巻取機内の電極ワイヤテンショ
ンの干渉を防ぎ、溶接機としてはチョッパで切断する場
合と全く変わりなく運転できる。再利用する場合は、電
極ワイヤが貯留されたリールを電極ワイヤ送出機によ
り、送り出して製缶溶接機35に供給して再利用され、
その後チョッパ切断されて廃棄される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製缶用溶接機にお
ける電極ワイヤの再利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】製缶溶接機において、缶胴部の軸方向繋
ぎ目を連続溶接するのに、銅線からなる電極ワイヤが使
用されるが、常に新鮮な電極ワイヤを使用できるように
連続的に繰り出される銅丸線を扁平加工して、その2つ
の面を、内面電極・外面電極として用い、その後溶接機
内のチョッパで切断し廃棄している。従って、一度使用
した銅線(電極ワイヤ)は電極として再使用されること
はなかった。使用済み銅線は高品位の銅屑として引き取
られるとはいえ、消耗品としての高価な銅線が製缶コス
トに占める比率は高く、製缶コストを高める要因となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一度使用した電極ワイ
ヤを再利用するには、最も簡単には溶接に供した後チョ
ッパを介さないで、リールに巻取り、再度溶接機に繰り
出して使用すれば良いが、次のような問題点があり、単
純にリールに巻取って直接溶接機に供しても電極として
良好に利用することができない。 一度使用した電極ワイヤは、溶接の電極に供した部分
と未使用の部分があるため、強度上のムラがあり、切断
し易い。 電極に供した部分には錫の付着等の汚れがあり、且つ
全線が均一でないので、均一な良好な溶接ができない。 さらに一度使用した電極ワイヤは、扁平断面が変化
し、幅が細くなり厚さも薄くなっている。 溶接機内部のワイヤテンションと電極ワイヤ巻取機の
巻取りテンションは相違するので、互いのテンションが
干渉して、適正な張力が得られず、溶接機内部では溶接
不良、電極ワイヤ巻取機では巻取り不良、さらには断線
の原因となる。 使用済み電極ワイヤは扁平であるので、捻じれ易く均
一な張力での安定した巻取り・巻戻しが困難である。し
かも、上記の理由により切断し易く、且つ銅線である
ため伸び易く、強い張力での巻取り・巻戻しができな
い。 溶接機は、ワイヤドライブのみの負荷しかなく、速度
の立上りは早い。巻取った電極ワイヤは、約1トンの重
量があるため、急なスタート・停止ができず、その不整
合のため断線し易い。
【0004】本発明は、上記実情に鑑み創案されたもの
であって、上記の問題点を解決して従来電極ワイヤとし
て再利用されることのなかった使用済み電極ワイヤの再
利用を可能にして、製缶コストの低減化を図ることがで
きる製缶用溶接機における電極ワイヤの再利用システム
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明は、製缶溶接機における電極ワイヤの再利用システム
は、製缶溶接機で電極ワイヤとして使用された使用済み
電極ワイヤをコイル状に巻き取り、再度製缶溶接機に供
給して電極ワイヤとして再利用する製缶溶接機における
電極ワイヤの再利用システムであって、製缶溶接機、張
力分離機構、電極ワイヤ巻取機とを備え、前記製缶溶接
機で溶接に使用した使用済み電極ワイヤを、前記張力分
離駆動機構で溶接機内部のワイヤテンションと電極ワイ
ヤ巻取機の巻取りテンションを分離して前記電極ワイヤ
巻取機に供給してリールに巻取ることを特徴とする。
【0006】前記張力分離駆動機構は、速度検出部と張
力分離駆動部からなり、速度検出部でワイヤの張力又は
速度を検出し、その検出値に基づいて前記張力分離駆動
部の張力分離ローラの回転を制御するようにする。そし
て、前記速度検出部は、シリンダロッドに速度検出プー
リを設けて構成し、該プーリに係合して通過するワイヤ
の速度の変化により該プーリがシリンダ軸方向に移動す
ることによって、ワイヤの張力を一定としながら速度を
検出するようにするのが望ましい。さらに、前記電極ワ
イヤ巻取機は、電極ワイヤ巻取機構部と張力制御ユニッ
トを備え、該張力制御ユニットはシリンダロッドに速度
検出プーリを設け、該プーリに係合して通過するワイヤ
の速度の変化により該プーリがシリンダ軸方向に移動す
ることによってワイヤをアキュムレートし、且つワイヤ
の張力を検出して、その検出値と速度変化値とにより電
極ワイヤ巻取機構部を制御するようにすると良い。
【0007】また、前記電極ワイヤ巻取機は、線幅検出
器及び線長検出器を備え、前記線幅検出器でワイヤの幅
を検出し、異常幅が検出されると、前記線長検出器で検
出される線長さに対応して該異常幅位置を制御機構に記
憶させるように構成することによって、溶接作業中での
断線事故や溶接不良を防ぐことができて望ましい。前記
電極ワイヤ巻取機構部はトラバーサを備え、該トラバー
サはトラバーサ軸をサーボモータでリール1回転につき
1ピッチづつ間欠若しくは連続移動し、扁平ワイヤをボ
ビンに直角状態に巻きつけるようにすると良い。
【0008】さらに、本発明の電極ワイヤの再利用シス
テムは、製缶溶接機で使用された使用済み電極ワイヤを
コイル状に巻き取り、再度製缶溶接機に供給して電極ワ
イヤとして再利用する製缶溶接機における電極ワイヤの
再利用システムであって、巻き取られた扁平断面の使用
済み電極ワイヤを送り出す電極ワイヤ送出機と製缶溶接
機とからなり、前記電極ワイヤ送出機から再利用の使用
済み電極ワイヤを製缶溶接機に供給し、該製缶溶接機の
プロファイルで前記使用済み電極ワイヤを所定の幅に再
成形して、溶接電極として使用し、使用後はチョッパ切
断装置で切断破棄するようにしたことを特徴とするもの
である。前記電極ワイヤ送出機は、送出機構部と張力制
御ユニットとを有し、前記張力制御ユニットに速度検出
器を備え、該速度検出器の出力信号により前記送出機構
部のボビン駆動モータを制御し、溶接機には溶接機の駆
動に応じて常に一定の張力及び速度で繰り出されるよう
に制御されるように構成するのが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る製缶溶接機に
おける電極ワイヤの再利用システムの実施形態について
説明する。このシステムは、図1に示すように、新線専
用の製缶溶接機1により新線を使用して溶接を行い、溶
接機から排出された電極ワイヤを再利用のため電極ワイ
ヤ巻取機15でリール29に巻取るまでのシステムA
と、リールに巻取られた電極ワイヤを電極ワイヤ送出機
により電極ワイヤ専用の製缶溶接機35に送り出して、
溶接後チョッパ切断して破棄するまでのシステム(B)
とからなリ、電極ワイヤ巻取機と送出機は共通の装置を
兼用できるようになっている。
【0010】図2は上記のシステムAにおける電極ワイ
ヤの流れに基づくシステム構成を示し、断面円形の新電
極ワイヤ30は新線専用製缶溶接機1内のプロファイル
2を通過することにより、扁平断面に成形されて溶接ロ
ール3の位置で缶胴の溶接に供され、再利用電極ワイヤ
31(以下、単に電極ワイヤという)としてテンション
分離機構4に至る。張力分離駆動機構は、製缶溶接機内
部のワイヤテンションと巻取りのテンションを分離する
もので、それにより互いのテンションが干渉するのを防
止できる。本実施形態における張力分離駆動機構4は、
速度検出部と張力分離駆動部からなり、製缶溶接機1に
対しては常に電極ワイヤをチョッパで切断する場合と同
じ条件(張力、速度)になるように、製缶溶接機の駆動
に応じて電極ワイヤの張力及び送り速度を制御する。速
度検出部は、対向する一対のエアシリンダ5、6のシリ
ンダロッドに速度検出プーリ7を固定プーリ8、8間で
変位可能に支持してなり、プーリに作用する張力に応じ
て速度検出プーリ7の位置が変位し、その変位を抵抗値
若しくは電圧値として検出し、該検出値を制御信号とし
て張力分離機構部の駆動ローラ10の駆動モータを制御
し、速度検出プーリ7が常に一定位置(例えば中央)に位
置するように、駆動ローラ10を制御する。それによ
り、製缶溶接機1内の電極ワイヤに常に一定の速度と張
力を付与することができる。
【0011】張力分離駆動部を構成する駆動ローラ10
は、電極ワイヤ31との摩擦接触面を多くして駆動面を
形成し、その前後の張力を分離する作用をし、図示しな
い駆動モータで駆動される。11、12は電極ワイヤを
駆動ローラ10に案内するための案内ローラである。な
お、前記速度検出部は、電極ワイヤの張力を一定に保つ
ように制御する点では、従来のダンサローラと同様な機
能を果たすが、ダンサローラは重錘で制御するため垂直
方向に設けなければならず配置に制限を受ける点、張力
が自由に得られない点、初期駆動時に衝撃が大きい点等
の難点があるが、本実施形態の機構はこのような難点が
存在しない点でダンサローラ方式に比べて優れている。
【0012】張力分離駆動機構を通過した電極ワイヤ3
1は、適宜の案内ロールを介して再利用電極ワイヤ巻取
機に供給される。再利用電極ワイヤ巻取機15は、製缶
溶接機と遠く離れた距離に配置されていてもボビンに良
好に巻取ることができるように、電極ワイヤ巻取機構部
17のほかにワイヤアキュムレータの役割を果たす張力
制御ユニット16を備えている。張力制御ユニット16
は、前記張力分離駆動機構の速度検出部と同様な機構
で、シリンダ18、19のストロークの比較的長いシリ
ンダロッドに速度検出ローラ20を設け、該速度検出ロ
ーラが巻取速度と該張力制御ユニットに供給される電極
ワイヤの速度との差により移動することによって、最大
そのストロークの2倍の長さのワイヤをアキュムレート
することができる。そして、該速度検出プーリの移動
(テンション)を抵抗器又は電圧変換機により検出し、
該検出値に基づいて電極ワイヤ巻取機のリール駆動モー
タを制御することによって、例えば、速度検出プーリが
中心位置に位置するように電極ワイヤに作用する張力を
適性値に制御することができる。
【0013】前記速度検出部の下流側には線幅検出器2
1と線長検出器22が配置され、通過する電極ワイヤの
線幅を常に検出し、例えばダメージが大きい異常な線幅
を検出すると検出信号を制御装置のコンピュータに送信
する。線長検出器は、例えばエンコーダ等からなり、線
の送出長さを順次メモリに記憶し、前記線幅検出器から
異常信号が発せられると、その位置を線長検出器の信号
に基づいてメモリに記憶しておく。このようにダメージ
位置を記憶させておくことにより、製缶溶接機に供給し
て再使用する際、ダメージ位置になると自動的にライン
を停止させることにより、作業中の断線事故を防ぐこと
ができる。さらに、その下流側にはカンチレバー式等の
張力検出器が配置され、電極ワイヤに異常な張力が作用
した場合張力をコントロールし、巻き取りを停止して断
線を防ぐようになっている。
【0014】電極ワイヤ巻取機構部17はトラバーサ2
5とリール29及びリール駆動モータからなる。トラバ
ーサ25は、図4に示すように、リール29の回転に対
応して、サーボモータ26によりトラバーサ軸27が正
逆回転することにより、ヘッド28がリールの軸方向に
沿って往復動して、リール29に電極ワイヤを巻き取
る。通常、リールに線状材を巻き取る場合、トラバーサ
のヘッドは連続的に移動して線状材をリールに螺旋状に
巻取っている。しかし、本発明で巻取る電極ワイヤは、
扁平状で捻じれが生じ易く、しかも切れやすく且つ伸び
易いので、ヘッドを連続して螺旋状に巻取ると捻じれ等
が発生して良好に巻取れない。本実施例ではこれを解消
するために、トラバーサ軸をサーボモータで1ステップ
づつ間欠回転制御できるように構成され、リールが約2
70°〜315°程度回転するまではヘッドを停止させ
ることにより、扁平な電極ワイヤ31をリールに直角状
態に巻きつけ、残り90°〜45°回転する間にヘッド
は1ステップ移動して、その隣に次の1巻を巻きつけ
る。このようにすることによって、1巻き1巻きつづ隣
接して順次リールに直角に巻きつけることができ、捻じ
れが生じることなく、良好に巻取ることができる。な
お、リール29の端部ではトラバーサの停止時間は折り
返しのため2倍となる。
【0015】巻取時の上記トラバーサの制御を図4を基
により詳しく説明する。トラバーサを制御する制御装置
に、制御値として巻きピッチ値、リール巻幅、トラバー
サ停止角度、及びリール両端停止角度を予め入力してお
く。この状態でリール29をセットするとトラバーサ2
5のヘッド28は原点aに復帰する。そして、原点より
移動させてリール端bを自動検出してオフセット値tを
記憶させる。また、入力された巻きピッチ・リール幅よ
り割り切れる数値に巻きピッチを計算補正してそれを記
憶させる。さらに、オフセット値t・リール巻幅sより
トラバーサ左右動作範囲(原点よりの値)を記憶させ
る。以上にようにして制御装置を設定しておく。以後は
巻き取りが開始されると、リール1回転につき1ピッチ
づつトラバーサのヘッド28が移動する。特に、本実施
形態では、上記のようにして扁平で剛性のある電極ワイ
ヤを綺麗に巻き取ることができるように、1回転中、ト
ラバーサ停止角度で支持された数値だけ停止し、残りの
角度内で1ピッチ移動のステップ動作を行う。即ち、少
し前の巻に重ねる形で巻き、最後に横に引くことにより
パッチとはめるような動作となる。リール巻幅sの両端
では、支持された停止角度で停止し、巻方向が左右逆と
なると同時に、同一位置に2度巻く動作を行い、トラバ
ーサ反転を行う。
【0016】次に、1度使用して巻き取られた電極ワイ
ヤの再利用するシステムBについて、図3により説明す
る。図3において、図2に示すシステムAと同様な構成
は同一符号を付して説明する。システムBにおいては、
巻取りの場合と逆に、再利用電極ワイヤは電極ワイヤ送
出機から製缶溶接機に供給され、リール−トラバーサ−
張力検出−線長検出−線幅検出−速度検出−プロファイ
ル−溶接−チョッパ切断−廃棄の工程を経る。電極ワイ
ヤ送出機40は、前記再利用電極ワイヤ巻取機15と同
一のものを採用することができるが、制御は異なる方式
で行われる。
【0017】一方、再利用電極ワイヤを使用する製缶溶
接機は、本実施形態では再利用専用製缶溶接機を採用し
た。その理由は、一度使用した電極ワイヤは断面形状が
新線を加工した平線の場合よりも、厚さが薄く、幅が小
さくなっている。従って、プロファイルの条件を変更す
る必要があり、且つ一度使用した電極ワイヤは錫等の汚
れが付着しているので、安定した良好な溶接を行う為に
は未使用電極ワイヤの場合とは溶接条件を変えて(例え
ば、溶接速度を遅くする等)、それに合う適正な条件で
運転した方が望ましいためである。
【0018】上記構成において、送出機構部のリール駆
動モータは、張力検出器23の出力信号によって、その
送り出し速度が制御され、再利用専用の製缶溶接機35
にはその駆動に応じて常に一定の張力及び速度で繰り出
されるように制御される。速度検出ローラ20は、製缶
溶接機の溶接速度及び送り出し速度に応じて、それに加
わる負荷が相違するため、エアシリンダ18、19によ
って左右何れかに移動し、その抵抗値若しくは電圧値に
よって送り出しモータの回転速度を制御する。
【0019】そして、途中の張力検出装置23で異常な
張力を検出した場合等には張力をコントロールし、ライ
ンを停止して異常を修復できるようになっている。ま
た、巻取り時に線長検出装置で線幅の異常位置を検出し
て制御装置のメモリに記憶されている位置が検出される
と、その部分を製缶溶接機35での溶接に使用しないよ
うに制御することも可能である。例えば、異常幅部分が
溶接位置の手前に達するとラインを停止して、溶接を行
わずに手動又は自動的に空送りをする。それにより、製
缶溶接機には従来の未使用の電極ワイヤを供給した場合
と全く同様にその溶接速度に応じて安定した電極ワイヤ
の送りができる。
【0020】上記工程において、送り出し時のトラバー
サ制御は、巻取時のトラバーサ制御に対して次のような
制御を行う(図4参照)。制御装置への数値入力とし
て、リール右オフセット値f1、左オフセット値f2、リ
ール巻幅値sを設定する。次いで巻取り済みリールをセ
ットして、巻取り時と同様に、トラバーサのヘッド28
を原点aに復帰させる。そして、原点aより右移動し、
リール端bを自動検出してオフセット値tを記憶させ
る。また、入力されたオフセット数値t・リール巻幅よ
りトラバーサ左右動作可能範囲(原点よりの値)計算
し、右オフセット値f1、左オフセット値f2より、トラ
バーサ左右動作範囲を記憶させる。次いで、手動にてト
ラバーサヘッドを電極ワイヤがリールより直角に引出せ
る位置に移動させて準備を完了する。
【0021】以後は、運転が開始されて電極ワイヤが送
り出されるに従い、線位置検出センサ36により、常に
リールよりワイヤが一定公差内で直角に引出されるよう
に自動追従する。リール端では、リールエッジにワイヤ
が当ると切れるため、支持された左右のオフセットの数
値の所で停止し、2巻き以上逆方向にワイヤが動いた際
トラバーサ動作を逆転に切り替え、以後その方向に追従
動作する。
【0022】以上本発明の一実施形態を説明したが、本
発明は上記実施形態のものに限らず、その技術的思想の
範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、上記実
施形態では、電極ワイヤ巻取機と電極ワイヤ送出機とを
兼用するようにしたが、勿論それぞれ専用にしても良
い。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来再
利用されることのなかった使用済み電極ワイヤの再利用
が可能となり、製缶コストの低減化を図ることができ、
且つ省資源を図ることができる。特に、張力分離駆動機
構及び電極ワイヤ巻取機内の張力制御・速度制御機構を
有するので、使用済み電極ワイヤの巻取機又は送出機を
既存の製缶溶接機と最小限度の異常時インターロックの
みで接続が可能で、それぞれが独立して制御自動運転が
可能である。従って、溶接機内部のワイヤテンションと
電極ワイヤ巻取機の巻取りテンションが相違していて
も、互いのテンションが干渉することがなく、適正な張
力が得られ、従来と同様に良好な溶接ができ、且つ良好
にリールに巻取ることができる。
【0024】さらに、電極ワイヤ巻取機内にテンション
コントロール・速度制御機構を有することによって、電
極ワイヤ巻取機の巻取速度を制御し、切断し易く且つ伸
び易い欠点を有している使用済み電極を、常に適正な張
力のもとで良好に巻取りことができる。また、電極ワイ
ヤ巻取機が線幅検出機及び線長検出機を備えることによ
って、溶接機異常時の電極ワイヤについてはその際の送
り長さ記憶により、再使用時にその部分を使用しないこ
とが可能となり、断線事故や溶接不良を確実に防ぐこと
ができる。また、トラバーサは、ヘッドがリール1回転
につき1ピッチづつ間欠移動するので、扁平形状の電極
ワイヤをリールに直角状態に巻きつけることができ、捻
じれることなく、良好に巻きつけることができ、且つ良
好に送り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製缶溶接機における電
極ワイヤの再利用システムの概念を示すブロック線図で
ある。
【図2】図1のシステムにおける製缶溶接機から使用済
み電極ワイヤをリールに巻取るまでのシステムを示す概
念図である。
【図3】図1のシステムにおける電極ワイヤ送出機から
製缶溶接機に供給して再利用して破棄するまでのシステ
ムを示す概念図である。
【図4】(a)は電極ワイヤ巻取機又は送出機の巻取機
構部又は送出機構部のトラバーサ制御説明図であり、
(b)はその巻取機構部又は送出機構部の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 新線専用の製缶溶接機 4 張力分離駆動
機構 5、6 シリンダ 7 速度検出プー
リ 8 固定プーリ 10 駆動ローラ 15 電極ワイヤ巻取機 16 張力制御ユ
ニット 17 巻取機構部 20 速度検出ロ
ーラ 21 線幅検出機 23 張力検出装
置 25 トラバーサ 26 サーボモー
タ 28 トラバーサヘッド 30 新電極ワイ
ヤ 31 再利用電極ワイヤ 35 再利用専用
の製缶溶接機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製缶溶接機からの使用済み電極ワイヤを
    コイル状に巻き取り、再度製缶溶接機に供給して電極ワ
    イヤとして再利用する電極ワイヤの再利用システムであ
    って、製缶溶接機、張力分離機構、電極ワイヤ巻取機と
    を備え、前記製缶溶接機で溶接に使用した使用済み電極
    ワイヤを、前記張力分離駆動機構で溶接機内部のワイヤ
    テンションと電極ワイヤ巻取機の巻き取りテンションを
    分離して前記電極ワイヤ巻取機に供給してリールに巻取
    ることを特徴とする製缶溶接機における電極ワイヤの再
    利用システム。
  2. 【請求項2】 前記張力分離駆動機構は、速度検出部と
    張力分離駆動部からなり、速度検出部でワイヤの張力又
    は速度を検出し、その検出値に基づいて前記張力分離駆
    動部の張力分離ローラの回転を制御する請求項1記載の
    電極ワイヤの再利用システム。
  3. 【請求項3】 前記速度検出部は、シリンダロッドに速
    度検出プーリを設け、該プーリに係合して通過するワイ
    ヤの速度の変化により該プーリがシリンダ軸方向に移動
    することによって、張力を一定としながらワイヤの速度
    を検出する請求項2記載の電極ワイヤの再利用システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記電極ワイヤ巻取機は、電極ワイヤ巻
    取機構部と張力制御ユニットを備え、該張力制御ユニッ
    トはシリンダロッドに速度検出プーリを設け、該プーリ
    に係合して通過するワイヤの速度の変化により該プーリ
    がシリンダ軸方向に移動することによってワイヤをアキ
    ュムレートし、且つワイヤの張力を検出して、その検出
    値と速度変化値により電極ワイヤ巻取機構部を制御する
    請求項1、2又は3記載の電極ワイヤの再利用システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記電極ワイヤ巻取機は、線幅検出器及
    び線長検出器を備え、前記線幅検出器でワイヤの幅を検
    出し、異常幅が検出されると、前記線長検出器で検出さ
    れる線長さに対応して該異常幅位置を制御機構に記憶さ
    せるようにした請求項1〜4何れか記載の電極ワイヤの
    再利用システム。
  6. 【請求項6】 前記電極ワイヤ巻取機構部はトラバーサ
    を備え、該トラバーサはトラバーサ軸をサーボモータで
    リール1回転につき1ピッチづつ間欠若しくは連続移動
    し、扁平ワイヤをボビンに直角状態に巻きつけるように
    した請求項1〜5何れか記載の電極ワイヤの再利用シス
    テム。
  7. 【請求項7】 製缶溶接機からの使用済み電極ワイヤを
    コイル状に巻き取り、再度製缶溶接機に供給して電極ワ
    イヤとして再利用する電極ワイヤの再利用システムであ
    って、巻き取られた扁平断面の使用済み電極ワイヤを送
    り出す電極ワイヤ送出機と製缶溶接機とからなり、前記
    電極ワイヤ送出機から使用済み電極ワイヤを製缶溶接機
    に供給し、該製缶溶接機のプロファイルで前記使用済み
    電極ワイヤを所定の幅に再成形して、溶接電極として使
    用し、使用後はチョッパ切断装置で切断破棄するように
    したことを特徴とする製缶溶接機における電極ワイヤの
    再利用システム。
  8. 【請求項8】 前記電極ワイヤ送出機は、送出機構部と
    張力制御ユニットとを有し、前記張力制御ユニットに速
    度検出器を備え、該速度検出器の出力信号により前記送
    出機構部のボビン駆動モータを制御し、溶接機には溶接
    機の駆動に応じて常に一定の張力及び速度で繰り出され
    るように制御されるようにした請求項7記載の電極ワイ
    ヤの再利用システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005319514A (ja) * 2003-07-15 2005-11-17 Kia Motors Corp 溶接装置

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JP2005319514A (ja) * 2003-07-15 2005-11-17 Kia Motors Corp 溶接装置

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