JPH11207050A

JPH11207050A - 幼児教育用遊具

Info

Publication number: JPH11207050A
Application number: JP1182398A
Authority: JP
Inventors: Noriko Saito; 典子斉藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-01-23
Filing date: 1998-01-23
Publication date: 1999-08-03

Abstract

(57)【要約】【課題】水中において知育的な水遊びを行うことがで
きる幼児用遊具を提供する。【解決手段】遊具１は両面が平坦な発泡樹脂板２でで
きており、その片面には図柄が形成されている。この発
泡樹脂板２は多数の独立気泡３を含んでいるため水に浮
き、また床や壁等の平坦面に水の表面張力を利用して貼
着することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プール等の水中で使用
する幼児教育用遊具に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に幼児は、水中で身体を動かして遊
んだり、遊具を用いて水遊びをすることが好きである。
水中で使用する幼児用の遊具としては、例えばプラスチ
ックでできた動物や乗り物のおもちゃ、スポンジの人形
等水に浮くものが中心であり、幼児はこれら遊具を水に
浮かべたり沈めたりして遊ぶ。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、室内で行う
と同様に、水中においても遊具を用いた知育的な遊びを
行うことは、幼児教育的見地から効果的なはずである。
しかるに、従来の幼児用遊具は、単に幼児が自ら水面に
浮かべて遊ぶことを目的として作られていたため、教育
的見地からは未だ効果的であるとは言えないという問題
があった。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、プール等においても知育的な水遊びを行うことが
できる幼児用遊具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の幼児教育用遊
具は、多数の独立気泡を含んだ発泡樹脂からなる発泡樹
脂板の少なくとも一方の面が平坦に構成され、平坦面を
プール等の壁面に水の表面張力を利用して貼着しうるよ
うにしたところに特徴を有する。

【０００６】また、請求項２の幼児教育用遊具は、請求
項１の幼児教育用遊具において、発泡樹脂板の表面には
音符または休符が描かれ、発泡樹脂板の横幅寸法が音符
又は休符の拍子の長さに対応しているところに特徴を有
する。

【０００７】

【発明の作用及び効果】上記発明によれば、本発明の幼
児教育用遊具は発泡樹脂板で構成され、この発泡樹脂板
は多数の独立気泡を含んでいるので、水中で使用する場
合には水に浮く状態となる。また、少なくとも一方の面
が平坦になるように構成され、かつ、発泡樹脂製であっ
て軽量であるから、例えば壁や床の平坦なタイル等の表
面に水の表面張力を利用して貼り付けることができる。
これによって、遊具を単に水面に浮かべて遊ぶだけでな
く、遊具を掲示して教育的遊戯に使用することができる
ようになる（請求項１の発明）。

【０００８】また、この遊具に図柄を形成することによ
り、幼児の遊具に対する興味を高めることができると共
に、これを用いた幼児教育の応用範囲が広がる。さらに
この遊具に図柄として音符や休符を形成し、かつ遊具の
横幅寸法をその音符あるいは休符の拍子の長さに対応さ
せることにより、幼児が視覚的に音の長さを学ぶことが
できるという優れた効果を奏する（請求項２の発明）。

【０００９】一方、水中では、幼児にとって陸上では困
難な動作が可能であり、幼児は自分の意志で行動できる
喜び、満足感等を体験することができるという効果があ
る。また、水しぶきがあがった時や潜る時には、息を止
めて水を飲まないようにする等、水中での動作の一つ一
つが、幼児の集中力、忍耐力、勇気、挑戦力等を養う。
さらに幼児は、水中での遊びを通して水や母親と肌が直
に触れ合うことにより、皮膚への外的刺激も同時に得る
ことができる。このような外的刺激は、身体のみなら
ず、心の活性化にもつながることが知られている。

【００１０】このように、幼児にとって様々な効果が得
られる水中での、興味深く刺激的な活動に本発明の幼児
教育用遊具を使用することにより、これまでには得られ
なかった優れた幼児の知育が実現されるという効果が期
待できるのである。

【００１１】

【実施形態】＜第１実施形態＞

【００１２】図１は、本発明の幼児教育用遊具の一例を
示している。遊具１は、図２に示すように、両面が平坦
な発泡樹脂板２で形成されている。この発泡樹脂板２は
多数の独立気泡３を含んでおり、全体が水の比重よりも
小さくなるため、水中で使用する場合には水に浮く状態
となる。発泡樹脂板２の片面には、図柄が形成されてい
る。本実施形態では、様々な種類の音符や休符がそれぞ
れの発泡樹脂板２に描かれているが、このとき発泡樹脂
板２の横幅寸法を、例えば二分音符は四分音符の２倍、
八分音符は四分音符の２分の１というように、これら音
符の示す拍子の長さに対応するように構成しておく。こ
のような遊具１を幼児に見せながら、プール等の水中で
リズム遊びを行う。例えば、図３に示すように、遊具１
を幼児の見易いプール近くの平坦な壁面に水の表面張力
を利用して貼着し、幼児に並べられている音符を指し示
しながら、タンバリン等の楽器でそのリズムを取る。水
中では、母親がそのリズムに合わせて幼児に手をたたか
せたり、身体を揺らしたりする等、幼児が身体でリズム
を感じ取れるようにする。

【００１３】一方幼児は、発泡樹脂板２の横幅寸法か
ら、そこに描かれている音符の示す拍子の長さを視覚的
にとらえることができる。幼児は、母親から感じ取るリ
ズムと、視覚の双方から、それぞれの図柄が示す意味、
すなわち音符や休符の長さを容易に理解することが可能
となるのである。

【００１４】このように、本実施形態の遊具１を使用す
ることにより、幼児は遊びを通して身体でリズムを経験
するのと同時に、音符を容易に理解することができると
いう優れた知育効果が得られる。また、このような遊具
１を用いたリズム遊びは、幼児の心の成長に大切な母親
とのスキンシップの機会を提供するものであり、その意
味でも優れた効果を奏するものである。

【００１５】＜第２実施形態＞

【００１６】本実施形態の幼児教育用遊具は、上記第１
実施形態で使用したものと同様の発泡樹脂板２に、象、
うさぎ、ねずみ等、動物の絵を描いたものである（図４
参照）。このとき、例えば象を描く発泡樹脂板２には大
きいものを使用し、ねずみを描く発泡樹脂板２には小さ
いものを使用する等、発泡樹脂板２の大きさを、それぞ
れそこに描かれている動物の大きさに対応するように構
成しておく。

【００１７】このような遊具１を用いて、プールや風呂
等で幼児と遊ぶ。幼児は遊びを通して、遊具１に描かれ
ている動物の名前やその鳴き声等を覚えることができ
る。さらに、その遊具１の大小から、そこに描かれてい
る動物の大小を同時にイメージすることができるのであ
る。

【００１８】また、遊具１は水に浮くように構成されて
いるため、水面の波の具合によってゆらゆらと揺れた
り、流されたり、ひっくり返ったりし、幼児は飽きるこ
となく興味を持って遊ぶことができるという効果を奏す
る。

【００１９】＜第３実施形態＞

【００２０】本実施形態の幼児教育用遊具も、上記第１
実施形態で使用したものと同様の発泡樹脂板２を使用す
る。図５に示すように、本実施形態では、同じ図柄が形
成された２枚の発泡樹脂板２を複数組用意する。このよ
うな遊具１を、プール等の水に図柄が上になるように浮
かべて、幼児に見せる。そして、幼児に図柄を比較させ
たり記憶させたりすることによって、複数の遊具１の中
から同じ図柄の描かれたものを選ばせる。

【００２１】また、４歳児以上であれば、遊具１を図柄
が下になるように水に浮かべて、２つずつめくっては元
に戻すことをメンバーが順番に行って、同じ図柄の遊具
１を出したときにそれを取得できるゲームを行うことが
できる。

【００２２】このように、幼児は本実施形態の遊具１を
用いた遊びを通して、比較、記憶、判断等の知的能力を
身につけることができるのである。

【００２３】＜第４実施形態＞

【００２４】本実施形態の幼児教育用遊具は、上記第１
実施形態で使用したものと同様の発泡樹脂板２を、丸や
三角、四角等の様々な形に形成したものである。

【００２５】幼児はこれらの遊具１を用いて遊びなが
ら、形の名前を覚えることができる。また、その形が何
に見えるか自由に想像させ、語らせることにより、幼児
の想像力を大きく膨らますことができる。

【００２６】さらに、複数の遊具１を組み合わせること
によって、自分の好きな図形を作り出させることもでき
る（図６参照）。この時、本発明の発泡樹脂板２からな
る面積の大きい板４を用意しておくとよい。この大きい
板４を水に浮かべ、その上に様々な形をした遊具１を並
べることによって、幼児は図形を作り出すことを覚える
のである。またこの時、遊具１は水の表面張力によって
板４状に固定されるため、板を傾けたり、立てたりして
も、幼児の作り出した図形が簡単に崩れることはない。

【００２７】＜他の実施例＞

【００２８】本発明は上記記述及び図面によって説明し
た実施形態に限定されるものではなく、例えば次のよう
な実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下
記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施
することができる。

【００２９】（１）上記実施形態１ないし３では、発泡
樹脂板２の片面に図柄を形成する構成としたが、これに
限らず、両面に形成する構成としてもよい。

【００３０】（２）上記第２実施形態では、発泡樹脂板
２に動物の絵を形成したが、これに限らず、例えば乗り
物や食べ物等、幼児が興味を持ちやすいものであれば何
でもよいことはもちろんである。これら場合も、例えば
電車は横幅の長い発泡樹脂板、トラックは大きい発泡樹
脂板、自転車は小さい発泡樹脂板に描く等、幼児がイメ
ージしやすいように工夫をすると、大きな教育効果が得
られる。

【００３１】（３）上記第３実施形態では、同じ図柄
の描かれた発泡樹脂板をそれぞれ２枚ずつ用意したが、
これに限らず、例えば丸や三角等同じ形の発泡樹脂板を
複数組用意し、幼児に選ばせるようにしてもよい。

【００３２】（４）上記第４実施形態では、様々な形の
発泡樹脂板２を用いて幼児が自由に図形を構成すること
ができるようにしたが、これに限らず、例えばパズルの
ように決まった図形を作り出させるようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態の幼児教育用遊具を示す
斜視図

【図２】同じく発泡樹脂板の拡大断面図

【図３】同じくプールでの使用態様（遊びの様子）の図

【図４】本発明の第２実施形態の幼児教育用遊具を示す
斜視図

【図５】本発明の第３実施形態の幼児教育用遊具を示す
斜視図

【図６】本発明の第４実施形態の幼児教育用遊具を示す
斜視図

【符号の説明】

１…遊具２…発泡樹脂板３…独立気泡４…板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多数の独立気泡を含んだ発泡樹脂からな
る発泡樹脂板の少なくとも一方の面が平坦に構成され、
前記平坦面をプール等の壁面に水の表面張力を利用して
貼着しうるようにしたことを特徴とする幼児教育用遊
具。
【請求項２】請求項１において、発泡樹脂板の表面に
は音符または休符が描かれ、前記発泡樹脂板の横幅寸法
が前記音符又は休符の拍子の長さに対応していることを
特徴とする幼児教育用遊具。