JPH11202105A - マイクロレンズアレイおよびその製造方法 - Google Patents

マイクロレンズアレイおよびその製造方法

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JPH11202105A
JPH11202105A JP10022571A JP2257198A JPH11202105A JP H11202105 A JPH11202105 A JP H11202105A JP 10022571 A JP10022571 A JP 10022571A JP 2257198 A JP2257198 A JP 2257198A JP H11202105 A JPH11202105 A JP H11202105A
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microlens array
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roughness
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Masaaki Yamazaki
正明 山崎
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    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/082Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses having profiled, patterned or microstructured surfaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/41Profiled surfaces
    • C03B2215/412Profiled surfaces fine structured, e.g. fresnel lenses, prismatic reflectors, other sharp-edged surface profiles
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/41Profiled surfaces
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成され
た場合に、観察される被写体像に適度なボケ味を付与す
ることのできるマイクロレンズアレイ。 【解決手段】 配列された複数のマイクロレンズを有す
るマイクロレンズアレイにおいて、複数のマイクロレン
ズの各々の微小レンズ面(1)は中心線平均粗さで0.
05Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形成されてい
る。このマイクロレンズアレイは、金型母材の表面に圧
子を押圧して複数の圧痕を形成した後に、該複数の圧痕
の形状を光学部材に転写して複数の微小レンズ面を形成
することによって製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロレンズアレ
イおよびその製造方法に関し、特に一眼レフカメラの焦
点板に形成されるマイクロレンズアレイに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】縦横に配列された多数のマイクロレンズ
からなるマイクロレンズアレイの適用例として、たとえ
ば一眼レフカメラの焦点板があげられる。図5は、一眼
レフカメラの基本的な構成を概略的に示す断面図であ
る。図5において、焦点板30は、マイクロレンズアレ
イが形成されたマット面31と、輪帯構造のフレネルレ
ンズが形成されたフレネル面32とで構成されている。
【0003】被写体からの光は撮影レンズ33を通過
し、主ミラー34で反射された後に、焦点板30に入射
する。焦点板30では、マット面31により光束が拡散
されるとともに、フレネル面32により撮影レンズ33
の光軸外の結像光束が光軸方向に偏向される。焦点板3
0を介して拡散された光束は、コンデンサーレンズ3
5、ペンタプリズム36および接眼レンズ37を介し
て、撮影者の観察眼(不図示)に達する。こうして、撮
影者は、ファインダーを介して被写体像を観察すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の一眼レフカメラ
において、焦点板はカメラのピント合わせに用いられる
ので、撮影者がファインダーから覗いた時に焦点板を介
してザラツキ感がなく適度なボケ味を有する被写体像が
得られることが要求される。従来技術では、マット面を
構成するマイクロレンズアレイの多数の微小レンズ面が
鏡面加工された焦点板を用いると、明るい視野を得るこ
とはできるが適度なボケ味を得ることができないという
不都合があった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成され
た場合に、観察される被写体像に適度なボケ味を付与す
ることのできるマイクロレンズアレイおよびその製造方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、配列された複数のマイクロレンズを有
するマイクロレンズアレイにおいて、前記複数のマイク
ロレンズの各々の微小レンズ面は、中心線平均粗さで
0.05Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形成されて
いることを特徴とするマイクロレンズアレイを提供す
る。この場合、前記複数のマイクロレンズのうち中央領
域に形成されたマイクロレンズの微小レンズ面の表面粗
さは、周辺領域に形成されたマイクロレンズの微小レン
ズ面の表面粗さよりも実質的に粗いことが好ましい。
【0007】また、本発明の別の局面によれば、金型母
材の表面に圧子を押圧して複数の圧痕を形成した後に、
該複数の圧痕の形状を光学部材に転写して複数の微小レ
ンズ面を形成することによって、前記複数の微小レンズ
面を有するマイクロレンズアレイを製造する方法におい
て、中心線平均粗さで0.05Ra75 〜0.8Ra75の
表面粗さに形成された先端部を有する圧子を前記金型母
材の表面に押圧することによって前記複数の圧痕を形成
することを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法
を提供する。この場合、前記複数の圧痕の形成に先立っ
て前記金型母材の表面を鏡面加工することが好ましい。
また、中央領域に形成される圧痕の表面粗さが周辺領域
に形成される圧痕の表面粗さよりも実質的に粗くなるよ
うに、先端部の表面粗さの実質的に異なる複数の圧子を
選択的に用いて前記複数の圧痕を形成することが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】上述したように、マット面を構成
するマイクロレンズアレイの多数の微小レンズ面が鏡面
加工された焦点板を用いると、明るい視野を得ることは
できるが適度なボケ味を得ることができない。本発明者
は、この知見に基づいて所要の実験を重ね、マイクロレ
ンズアレイの各微小レンズ面を中心線平均粗さRa75
(JIS B0601-1994 表面粗さの定義と表示附属書を参
照)で0.05Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形成
すれば、たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成された
場合に、適度なボケ味を有する被写体像が得られること
を検証した。換言すると、本発明のマイクロレンズアレ
イでは、各微小レンズ面が中心線平均粗さで0.05R
a75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形成されているので、
たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成された場合に、
観察される被写体像に適度なボケ味を付与することがで
きる。なお、マイクロレンズアレイの各微小レンズ面の
中心線平均粗さが0.05Ra75 よりも小さい場合に
は、素通しのガラスにピントを合わせるようなもので所
要のボケ味を得ることができない。また、マイクロレン
ズアレイの各微小レンズ面の中心線平均粗さが0.8R
a75 よりも大きい場合には、粗い曇りガラスにピントを
合わせるようなものでザラツキ感が大きくなってしま
う。
【0009】ところで、各微小レンズ面が中心線平均粗
さで0.05Ra75 〜0.8Ra75の表面粗さを有する
本発明のマイクロレンズアレイを成形するには、所定の
表面粗さに形成された先端部を有する圧子を金型母材の
表面に押圧する圧痕法により複数の圧痕を形成し、たと
えば圧縮成形により複数の圧痕の形状を光学部材に転写
してマイクロレンズアレイの複数の微小レンズ面を形成
する方法が適当である。なお、圧痕法によれば、圧子の
先端部の表面粗さが金型母材の鏡面加工された表面にほ
ぼ同程度に転写される。また、射出成形や圧縮成形や注
型成形などによれば、金型母材の表面に形成された圧痕
の表面粗さが微小レンズ面にほぼ同程度に転写される。
【0010】そこで、本発明の製造方法では、中心線平
均粗さで0.05Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形
成された先端部を有する圧子を金型母材の鏡面加工され
た表面に押圧することによって金型母材の表面に複数の
圧痕を形成する。そして、複数の圧痕が形成された金型
とアクリルのような適当な樹脂材料とを用い、圧縮成形
のような適当な成形方法により金型の複数の圧痕の形状
を光学部材に転写して、マイクロレンズアレイの複数の
微小レンズ面を形成する。こうして、本発明の製造方法
によれば、各微小レンズ面が中心線平均粗さで約0.0
5Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗さに形成された本発明
のマイクロレンズアレイを製造することができる。換言
すると、本発明の製造方法により、たとえば一眼レフカ
メラの焦点板に形成された場合に観察される被写体像に
適度なボケ味を付与することのできるマイクロレンズア
レイを製造することができる。
【0011】なお、本発明の製造方法で用いられる金型
母材の材質として、銅合金、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼などがあげられる。また、本発明の製造方法で用い
られる圧子の材質として、超硬合金、ダイヤモンド、セ
ラミックなどがあげられる。圧子の材質は、金型母材の
材質に応じて選択するのがよい。圧子の先端部には研磨
による仕上げ加工を施すのが通常であるが、本発明にお
いては所望の表面粗さが得られれば圧子の先端部に研削
加工を施すだけでもよい。
【0012】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の実施例にかかるマイク
ロレンズアレイが形成された焦点板の構成を示す図であ
る。また、図2は、本実施例において焦点板を成形する
ために用いられる一対の金型、すなわちマイクロレンズ
アレイ成形用金型およびフレネルレンズ成形用金型の構
成を示す断面図である。さらに、図3は、本実施例にお
いてマイクロレンズアレイ成形用金型母材の表面に多数
の圧痕を形成するための圧子押圧装置の構成を概略的に
示す斜視図である。
【0013】図1に示すように、本実施例の焦点板は、
マイクロレンズアレイが形成されたマット面1と、輪帯
構造のフレネルレンズが形成されたフレネル面2とで構
成されている。本実施例では、図2に示す一対の金型4
1および42とアクリルのような適当な樹脂材料とを用
い、圧縮成形のような適当な成形方法により焦点板が製
造される。ここで、金型41は焦点板のマット面1のマ
イクロレンズアレイを成形するためのマイクロレンズア
レイ成形用金型であり、金型42は焦点板のフレネル面
2のフレネルレンズを成形するためのフレネルレンズ成
形用金型である。
【0014】また、金型41および金型42の材質とし
て、銅合金やマルテンサイト系ステンレス鋼などを用い
ることができる。具体的には、フレネルレンズ成形用金
型42では、たとえば銅合金の表面にダイヤモンドバイ
トによる切削加工にてフレネルレンズ面を成形し、ニッ
ケル電鋳にてレプリカを取り、このレプリカをフレネル
レンズ成形用金型として用いる。あるいは、たとえば銅
合金からなる金型母材に切削加工を施した後にニッケル
メッキなどを施すことによってフレネルレンズ成形用金
型42を製造することができる。一方、マイクロレンズ
アレイ成形用金型41は、たとえばマルテンサイト系ス
テンレス鋼からなる金型母材の表面に多数の圧痕を形成
することによって製造される。
【0015】本実施例では、マイクロレンズアレイ成形
用金型41の製造に際して、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼からなる金型母材の表面(キャビティ面となるべき
表面であり、以下「キャビティ面」という)に金属研磨
加工が施され、金型母材のキャビティ面が鏡面状に形成
される。次いで、図3に示す圧子押圧装置を用いた圧痕
法により、金型母材のキャビティ面に多数の圧痕が形成
される。以下、図3の圧子押圧装置の構成および動作を
参照しながら、マイクロレンズアレイ成形用金型41の
キャビティ面への圧痕加工を説明する。
【0016】図3に示す圧子押圧装置は、機械式の固定
方法あるいは接着などの固定方法により金型母材5を保
持するためのXYステージ6を備えている。このXYス
テージ6上において、金属研磨加工が既に施された金型
母材5のキャビティ面はXY平面に平行に保持される。
XYステージ6には、XYステージ6をX方向に駆動す
るためのモータ7Xと、XYステージ6をY方向に駆動
するためのモータ7Yとが設けられている。モータ7X
およびモータ7Yは、ステージ駆動回路20により制御
されるように構成されている。
【0017】また、XYステージ6には、XYステージ
6のX方向位置を検出するためのデジタルマイクロメー
タ8Xと、XYステージ6のY方向位置を検出するため
のデジタルマイクロメータ8Yとが設けられている。デ
ジタルマイクロメータ8Xおよび8Yの出力は、ステー
ジ移動量検知回路21に供給されるように構成されてい
る。
【0018】したがって、XYステージ6は、ステージ
駆動回路20により制御されるモータ7Xとモータ7Y
との作用により、XY平面において二次元的に移動可能
である。また、XYステージ6のXY平面における位置
情報、すなわちXYステージ6のX方向移動量およびY
方向移動量は、デジタルマイクロメータ8Xおよび8Y
の出力に基づいてステージ移動量検知回路21で検出さ
れる。
【0019】さらに、図3に示す圧子押圧装置は、支持
体13に固定されたムービングコイル11を備えてい
る。ムービングコイル11はZ方向に沿って図中下方に
延びるシャフト(不図示)を有し、このシャフトはムー
ビングコイル駆動回路22からの駆動信号にしたがって
Z方向に往復移動する。ムービングコイル11のシャフ
トの先端には、ダイヤモンド圧子10が取り付けられて
いる。ダイヤモンド圧子10の先端部は、曲率半径が3
0μmの凸面状に形成され、その表面粗さは中心線平均
粗さで0.2Ra75 に形成されている。なお、ステージ
駆動回路20、ステージ移動量検知回路21、およびム
ービングコイル駆動回路22は、コンピュータ24から
の指示に基づいて作動する。
【0020】したがって、図3の圧子押圧装置では、ム
ービングコイル駆動回路22により、ムービングコイル
11のシャフトを、ひいてはダイヤモンド圧子10を+
Z方向に移動させ、XYステージ6上に保持された金型
母材5のキャビティ面の所定位置にダイヤモンド圧子1
0の先端部を所定の圧力で押圧することができる。その
結果、金型母材5のキャビティ面には、ダイヤモンド圧
子10の先端部に対応した形状を有する圧痕が形成され
る。この圧痕形成工程は、成形すべきマイクロレンズア
レイを構成する微小レンズ面の数と同数回に亘って繰り
返される。なお、図3の圧子押圧装置では、ムービング
コイル駆動回路22によりダイヤモンド圧子10を0.
1〜50Hzの周期で高速に移動させることができる。
また、ムービングコイル11のコイルに印加する電圧を
変化させることにより、金型母材5のキャビティ面に対
するダイヤモンド圧子10の押圧力を制御することがで
きる。
【0021】したがって、本実施例では、ステージ駆動
回路20によりXYステージ6を二次元的に駆動しなが
ら、ムービングコイル駆動回路22によりダイヤモンド
圧子10をZ方向に周期的に往復移動させることによっ
て、金型母材5のキャビティ面の25mm×35mmの
範囲に約220万個の圧痕が容易且つ迅速に形成され
る。前述したように、圧痕法によれば、ダイヤモンド圧
子10の先端部の表面粗さ(中心線平均粗さで0.2R
a75 )が鏡面加工された金型母材5のキャビティ面にほ
ぼ同程度に転写される。したがって、本実施例によって
形成される約220万個の圧痕の表面粗さは中心線平均
粗さで約0.2Ra75 となる。
【0022】本実施例では、上述の工程にしたがって製
造されたマイクロレンズアレイ成形用金型41と所定の
工程にしたがって製造されたフレネルレンズ成形用金型
42とアクリル樹脂材料とを用い、圧縮成形を行うこと
により焦点板が成形される。すなわち、焦点板のマット
面1には約220万個の微小レンズ面を有するマイクロ
レンズアレイが形成され、フレネル面2には所定の輪帯
構造を有するフレネルレンズが形成される。この場合、
マイクロレンズアレイ成形用金型41のキャビティ面に
形成された圧痕の表面粗さ(中心線平均粗さで約0.2
Ra75 )が微小レンズ面にほぼ同程度に転写されるの
で、各微小レンズ面が中心線平均粗さで約0.2Ra75
の表面粗さを有するマイクロレンズアレイが成形され
る。
【0023】したがって、本実施例のマイクロレンズア
レイが形成された焦点板を一眼レフカメラに組み入れる
と、ファインダーを介して観察される被写体像に適度な
ボケ味を付与することができる。換言すると、本実施例
では、たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成された場
合に、観察される被写体像に適度なボケ味を付与するこ
とのできるマイクロレンズアレイを容易且つ迅速に製造
することができる。
【0024】図4は、本実施例の変形例にかかるマイク
ロレンズアレイが形成された焦点板の構成を示す図であ
る。変形例では、上述の実施例と同様に、マイクロレン
ズアレイ成形用金型の製造に際して、マルテンサイト系
ステンレス鋼からなる金型母材のキャビティ面に金属研
磨加工が施され、金型母材のキャビティ面が鏡面状に形
成される。次いで、圧子押圧装置を用いた圧痕法により
金型母材のキャビティ面に多数の圧痕が形成されるが、
この圧痕形成工程が変形例と上述の実施例とで相違して
いる。以下、上述の実施例との相違点に着目して変形例
を説明する。
【0025】変形例では、中心線平均粗さが0.2Ra7
5 で曲率半径が30μmの先端部を有するダイヤモンド
圧子10aをムービングコイル11のシャフトに取り付
け、金型母材5のキャビティ面の25mm×35mmの
圧痕形成範囲の中央領域に約140万個の圧痕が形成さ
れる。次いで、ダイヤモンド圧子10aをムービングコ
イル11のシャフトから取り外し、中心線平均粗さが
0.05Ra75 で曲率半径が30μmの先端部を有する
ダイヤモンド圧子10bをムービングコイル11のシャ
フトに取り付け、金型母材5のキャビティ面の25mm
×35mmの圧痕形成範囲の周辺領域に約80万個の圧
痕が形成される。ここで、ダイヤモンド圧子10aの先
端部の表面粗さ(中心線平均粗さで0.2Ra75 )がキ
ャビティ面の中央領域にほぼ同程度に転写され、ダイヤ
モンド圧子10bの先端部の表面粗さ(中心線平均粗さ
で0.05Ra75 )がキャビティ面の周辺領域にほぼ同
程度に転写される。したがって、変形例では、中央領域
に形成される約140万個の圧痕の表面粗さは中心線平
均粗さで約0.2Ra75 となり、周辺領域に形成される
約80万個の圧痕の表面粗さは中心線平均粗さで約0.
05Ra75 となる。
【0026】変形例では、上述の工程にしたがって製造
されたマイクロレンズアレイ成形用金型とフレネルレン
ズ成形用金型とアクリル樹脂材料とを用い、圧縮成形を
行うことにより焦点板が成形される。すなわち、焦点板
のマット面1bには約220万個の微小レンズ面を有す
るマイクロレンズアレイが形成され、フレネル面2には
所定の輪帯構造を有するフレネルレンズが形成される。
ここで、マイクロレンズアレイ成形用金型のキャビティ
面に形成された圧痕の表面粗さが微小レンズ面にほぼ同
程度に転写されるので、中央領域に形成されたマイクロ
レンズの微小レンズ面の表面粗さは中心線平均粗さで約
0.2Ra75 となり、周辺領域に形成されたマイクロレ
ンズの微小レンズ面の表面粗さは中心線平均粗さで約
0.05Ra75 となる。
【0027】このように、変形例にしたがって製造され
た焦点板では、中央領域に形成されたマイクロレンズの
微小レンズ面の表面粗さが周辺領域に形成されたマイク
ロレンズの微小レンズ面の表面粗さよりも実質的に粗く
なっている。したがって、従来の焦点板では各微小レン
ズ面の表面粗さが一定であるため視野の周辺部が暗くな
るが、変形例の焦点板では視野の全体に亘って均一の明
るさを得ることができる。換言すると、変形例では、た
とえば一眼レフカメラの焦点板に形成された場合に、観
察される被写体像に適度なボケ味を付与するとともに視
野の全体に亘って均一の明るさを得ることのできるマイ
クロレンズアレイを容易且つ迅速に製造することができ
る。
【0028】なお、上述の実施例および変形例におい
て、ダイヤモンド圧子の先端部の曲率半径および表面粗
さ、キャビティ面における圧痕の形成範囲および形成数
などの数値は例示的であり、本発明の範囲内において適
宜変更可能である。また、上述の実施例および変形例で
は、製造された金型とアクリル樹脂材料とを用いて圧縮
成形を行うことによりマイクロレンズアレイを成形して
いるが、ポリカーボネートのような他の適当な樹脂材料
を用いて射出成形や注型成形などの他の適当な成形方法
を実施することによりマイクロレンズアレイを成形する
こともできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
たとえば一眼レフカメラの焦点板に形成された場合に、
観察される被写体像に適度なボケ味を付与することので
きるマイクロレンズアレイを容易且つ迅速に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるマイクロレンズアレイ
が形成された焦点板の構成を示す図である。
【図2】本実施例において焦点板を成形するために用い
られる一対の金型、すなわちマイクロレンズアレイ成形
用金型およびフレネルレンズ成形用金型の構成を示す断
面図である。
【図3】本実施例においてマイクロレンズアレイ成形用
金型母材の表面に多数の圧痕を形成するための圧子押圧
装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【図4】本実施例の変形例にかかるマイクロレンズアレ
イが形成された焦点板の構成を示す図である。
【図5】一眼レフカメラの基本的な構成を概略的に示す
断面図である。
【符号の説明】
1 マット面 2 フレネル面 5 金型母材 6 XYステージ 7 モータ 8 デジタルマイクロメータ 10 ダイヤモンド圧子 11 ムービングコイル 13 支持体 20 ステージ駆動回路 21 ステージ移動量検知回路 22 ムービングコイル駆動回路 24 コンピュータ 41 マイクロレンズアレイ成形用金型 42 フレネルレンズ成形用金型

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列された複数のマイクロレンズを有す
    るマイクロレンズアレイにおいて、 前記複数のマイクロレンズの各々の微小レンズ面は、中
    心線平均粗さで0.05Ra75 〜0.8Ra75 の表面粗
    さに形成されていることを特徴とするマイクロレンズア
    レイ。
  2. 【請求項2】 前記複数のマイクロレンズのうち第1の
    領域に形成されたマイクロレンズの微小レンズ面の表面
    粗さと第2の領域に形成されたマイクロレンズの微小レ
    ンズ面の表面粗さとが実質的に異なることを特徴とする
    請求項1に記載のマイクロレンズアレイ。
  3. 【請求項3】 前記複数のマイクロレンズのうち中央領
    域に形成されたマイクロレンズの微小レンズ面の表面粗
    さは、周辺領域に形成されたマイクロレンズの微小レン
    ズ面の表面粗さよりも実質的に粗いことを特徴とする請
    求項2に記載のマイクロレンズアレイ。
  4. 【請求項4】 金型母材の表面に圧子を押圧して複数の
    圧痕を形成した後に、該複数の圧痕の形状を光学部材に
    転写して複数の微小レンズ面を形成することによって、
    前記複数の微小レンズ面を有するマイクロレンズアレイ
    を製造する方法において、 中心線平均粗さで0.05Ra75 〜0.8Ra75 の表面
    粗さに形成された先端部を有する圧子を前記金型母材の
    表面に押圧することによって前記複数の圧痕を形成する
    ことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
JP10022571A 1998-01-20 1998-01-20 マイクロレンズアレイおよびその製造方法 Pending JPH11202105A (ja)

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