JPH11200277A - 抄紙機の通紙方法及びドクター装置 - Google Patents

抄紙機の通紙方法及びドクター装置

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JPH11200277A
JPH11200277A JP1204498A JP1204498A JPH11200277A JP H11200277 A JPH11200277 A JP H11200277A JP 1204498 A JP1204498 A JP 1204498A JP 1204498 A JP1204498 A JP 1204498A JP H11200277 A JPH11200277 A JP H11200277A
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光司 阪口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抄紙機のプレスロールからテールを剥離し通
紙する効率的な通紙方法を提供する。 【構成】 ドクターブレードをプレスロールのテールの
ないロール上に接触させた後プレスロール軸方向に移動
させテールを切断・剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機の通紙方法
及びドクター装置、詳しくは効率的に通紙するために、
ドクター装置をプレスロールに接触し移動させる通紙方
法、そのドクター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抄紙機のプレスロールからドライヤーま
で通紙する場合、湿紙をプレスロールから剥離する必要
があるため、装置全幅にわたっては困難で、テールと呼
ばれる細幅(100〜300mm)の湿紙を通紙したの
ち、逐次全幅に広げる方法がとられている。従来、プレ
スロール表面に貼りついたテールの剥離には、エアナイ
フあるいはエアノズルなどによる空気噴流が用いられて
いた(例えば、特公昭56−31400号公報、等。)
が、この方法では、紙の品種、坪量、水分、抄紙速度な
どが変化すると空気噴流の強さを調整しなければなら
ず、通紙にあたってはその都度好ましい剥離条件を見い
だす必要があった。また、剥離されたテールは剥離用の
空気噴流によって飛ばされ、通常、キャリアロープなど
の通紙装置に移送されるが、移送の方向の制御が困難
で、エアナイフあるいはエアノズルをテールの飛ぶ状態
を見ながら微妙に操作する必要もあった。このように、
テールの剥離・通紙には多くの熟練と時間を要し、抄紙
効率を制限する等の問題を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ドクターブレー
ドを用いて剥離する方法も報告されており、ドクターの
形状、機能の改良も報告されている(例えば、実開昭5
8−65398号公報、同63−73398号公報、同
63−89998号公報、同63−115098号公
報、実開平4−48299号公報、等。)が、これらは
テールの上から接触させて剥離する方法であり、テール
がドクターとプレスロールに挟まれクレープ形状に刃先
にたまり好適に剥離できず通紙できなかったり、先端部
へのカスの付着あるいはドクターの押しつけ圧等によ
り、テールの移送方向が変化し一定しないという欠点が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため研究の結果、プレスロールに貼りつい
たテールを剥離するに当たり、ドクターブレードをプレ
スロールのテールのないロール上に接触させた後プレス
ロール軸方向に移動させテールを切断・剥離することに
より好適にテールを剥離できること、剥離されたテール
はドクターブレードで案内されて好適に通紙できるこ
と、ドクターブレード、接触・開放装置、移動用装置を
具備したドクター装置が好適に使用できることを見いだ
し、本発明を完成するにいたった。すなわち本発明は、
抄紙機のプレスロールからテールを剥離しドライヤーに
通紙する効率的な通紙方法およびそのドクター装置を提
供するものである。
【0005】本発明のドクター装置に用いられるドクタ
ーブレードは通常のものが使用でき、例えば、先端部に
湿紙を切断できるエアノズルを設けたものも好適に使用
できる。またその形状も任意であり、進行方向の先端部
の角度を鋭角にしたもの、直角のもの、斜めに切り欠き
があるもの等を例示することができる。接触・開放装置
は、ドクターブレードをプレスロールに接触あるいは開
放させる装置であり、例えば接触・開放エアシリンダ
ー、あるいはエアチューブ式ドクターブレード等を例示
することができ、また移動用装置はドクターブレードを
プレスロール軸方向に移動させる装置であり、例えば移
動用エアシリンダー等を例示することができる。
【0006】
【作用】本発明は、まずドクターブレードをプレスロー
ルのテールのないロール上に接触させ、続いてドクター
ブレードをテールが貼りついているプレスロール軸方向
に移動する。ドクターブレード先端部によりテールの切
断と剥離が行われ、切断・剥離されたテールはドクター
ブレードに沿って移動していく。ドクターブレード先端
部がテールの最終端まで移動するとテールの全幅がプレ
スロールから剥離される。そのため、剥離されたテール
はドクターブレードに沿って移動するため移動方向が一
定で安定しており、キャリアロープなどの通紙装置への
移動も好適に行われ、熟練も不要で、かつ極めて効率的
である。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0008】本発明のドクター装置の一実施例の立面図
を図1に示す。本実施例では、ドクターブレード1(本
実施例では進行方向の先端部の角度が鋭角のものが使用
されている。)、接触・開放装置として接触・開放エア
シリンダー2が、移動用装置として移動用エアシリンダ
ー3が具備されており、ドクターブレード1はドクター
ブレード取付アーム4により接触・開放エアシリンダー
2及び移動用エアシリンダー3と接続されている。ドク
ターブレード1をプレスロールから接触・開放する場合
は、接触・開放エアシリンダー2によりドクターブレー
ド1を回転することにより、またプレスロール軸方向の
移動は、移動用エアシリンダー3により前進・後退が自
由にできる。
【0009】本発明の通紙方法の一実施例を、図2及び
図3を用いて説明する。図2は、ドクターブレード1が
プレスロール軸方向に移動中の図であり、図3は、通紙
装置としてキャリアロープを用いた場合のキャリアロー
プへの渡しの図である。ドクターブレード1は、接触・
開放エアシリンダー2により、プレスロール5上のテー
ル6がない部分に接触させる(図2、破線Aの部分)。
次いで移動用エアシリンダー3により、ドクターブレー
ド1をプレスロール軸方向に動かしテール6が貼りつい
ている部分に移動させる(図2、実線の部分)。ドクタ
ーブレード1の移動に伴い、テール6は、ドクターブレ
ード先端部により切断・剥離され、ドクターブレード1
に沿って流れて行く。ドクターブレード先端部がテール
6の最終端まで移動する(図2、破線Bの部分)と、テ
ール6の全幅がプレスロール5から剥離され、剥離は完
了する。剥離されたテール6は、ドクターブレード1に
沿って流れていくので、ドクターブレード1直後に設置
してあるキャリアロープなどの通紙装置により容易にド
ライヤー工程へ通紙することができる。
【0010】図3は、通紙装置としてキャリアロープを
使用した例の図である。ドクターブレード1の直後にキ
ャリアープーリー9が2個設置されており、それぞれに
キャリアロープ8が巻き付けてある。キャリアープーリ
ー9間にテール6をドクターブレード1で案内すること
により、キャリアーロープ8がテール6を挟み通紙が完
了する。
【0011】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の方法
及び装置によれば、剥離する位置がドクターブレードと
プレスロールの接触点となり定位置で常に剥離されると
ともに、剥離されたテールがドクターブレードに沿って
流れるため、流れる方向が常に一定となり、通紙装置に
安定してテールを移動することができ、多くの熟練や時
間を要することなく効率的に通紙することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドクター装置の立体図である。
【図2】ドクターブレードがプレスロール軸方向に移動
中の図である。
【図3】テールをキャリアロープに渡す図である。
【符号の説明】
1 ドクターブレード 2 接触・開放エアシリンダー 3 移動用エアシリンダー 4 ドクターブレード取付アーム 5 プレスロール 6 テール 7 プレスロールドクター 8 キャリアロープ 9 キャリアプーリー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙機のプレスロールからテールを剥離
    しドライヤーに通紙する方法において、ドクターブレー
    ドをプレスロールのテールのないロール上に接触させた
    後プレスロール軸方向に移動させテールを切断・剥離す
    ることを特徴とする、抄紙機の通紙方法。
  2. 【請求項2】 抄紙機の通紙に使用されるドクター装置
    であって、ドクターブレード、接触・開放装置及び移動
    用装置を具備したドクター装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009133055A (ja) * 2007-11-08 2009-06-18 Nippon Paper Industries Co Ltd 抄紙機のドライパートへの通紙方法
JP2010106376A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Oriental:Kk 文書細断屑用古紙再生装置の搬送機構
JP2013040419A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Duplo Seiko Corp 製紙機
CN110219196A (zh) * 2019-06-08 2019-09-10 刘迎飞 一种瓦楞纸塑化纸纤分离设备

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CN110219196A (zh) * 2019-06-08 2019-09-10 刘迎飞 一种瓦楞纸塑化纸纤分离设备

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