JPH11200273A - プレスフェルトの筋曲げ装置及び筋曲げ方法 - Google Patents

プレスフェルトの筋曲げ装置及び筋曲げ方法

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JPH11200273A
JPH11200273A JP81798A JP81798A JPH11200273A JP H11200273 A JPH11200273 A JP H11200273A JP 81798 A JP81798 A JP 81798A JP 81798 A JP81798 A JP 81798A JP H11200273 A JPH11200273 A JP H11200273A
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roll
felt
stretch
motor
press
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Haruo Tanifuji
春雄 谷藤
Masaaki Oba
正昭 大場
Shizuo Sakaino
志津夫 境野
Masaru Sasaki
優 佐々木
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OJI TECHNO ENGINEERING CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙用プレスフェルトの厚さむらによるプレ
スの振動を防止するための装置と方法を提供する。 【解決手段】 抄紙用プレスフェルトに張力を与えるス
トレッチ装置において、ストレッチロール2の一端の位
置を固定し、他端のロール受け台4にモータ17を設置
してフェルトを張る方向と緩める方向に周期的に往復移
動させる。これにより、ストレッチロール2は、ストレ
ッチロール全体の移動モータ12による平行移動とは別
に、ストレッチロールの平行度の変化が可能になる。更
に、該ロール受け台4の移動位置を、セルシン発信器に
より直接検出して、該検出値によりモータ17を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、抄紙機のプレス
パートにおいて、抄紙用フェルトの坪量むら、織りむら
等による変形部、あるいは接合部が、プレスロールのニ
ップ部を通過する時の振動を防止する装置と方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】 抄紙機のプレスパートにおいては、湿
紙を帯条のフェルトに添接させて移送し、プレスロール
にニップ圧を付加してフェルトを介して搾水するが、こ
のフェルトに適当な張力を与えるために、ストレッチロ
ールを有するストレッチ装置が設けられている。図4は
抄紙機の従来のプレスパート4Pの例を示す概念図であ
り、1がフェルト、2がストレッチロール、Bがストレ
ッチ装置、Cがガイドロール(自動フェルトガイド装
置)であり、ストレッチ装置Bによりフェルト1に張力
をかけ、ガイドロールCにより自動的にフェルト1の走
行方向を制御している。
【0003】従来のストレッチ装置は、特公昭51−4
6847号公報にもその1例が示されているが、一般的
には図3に示すような機構となっている。図3は従来の
ストレッチ装置の正面図であり、この図を用いて従来の
技術を説明する。
【0004】フェルト1を走行させながら引っ張るスト
レッチロール2は軸受3、3Aで回転可能に支承され、
軸受3、3Aはロール受け台4、4Aに取り付けられて
いる。ロール受け台4、4Aは、互いに平行に設置され
たスライドレール5、5Aを、摺動可能に且つたえず接
するように挟持している。また、ロール受け台4、4A
には内部にめねじが設けられており、外周の一部におね
じを備えたスピンドル6、6Aに螺合している。
【0005】このスピンドル6、6Aの一端はカップリ
ング7、7Aを介してギヤボックス8、8Aに連結さ
れ、更にこれらのギヤボックス8と8Aは、それぞれの
ギヤボックスに取付られたカップリング9、9A、及び
連結軸10によって連結されている。エアモーター12
あるいは手動ハンドル(図示せず)をギヤボックス8A
に連結した軸11に係合し、これを回転することによっ
て、ギヤボックス8、8A、連結軸10を介してスピン
ドル6、6Aを同時に回転させることが出来る。この回
転により、軸受3、3Aも同時に移動しロール2は平行
移動することになり、フェルトに張力を与えることが出
来る。
【0006】この張力の大きさは運転者の勘によって決
めているケースが多いが、テンション検出器を設置して
決めているケースもある。また、特公昭51−4684
7号公報に示されているように、スピンドル6の先端に
ロードセル(検出器)を取り付けて、エアモータの回転
をロードセルの出力によって制御するようにした自動定
テンション装置を備えたストレッチ装置もある。
【0007】また、フェルトの走行調整の目的で、ロー
ル受け台4、4Aの片側のみのロール受け台4をスライ
ドレール5に沿って移動させる補助ストレッチ装置を設
置しているケースが多い。この補助ストレッチ装置は、
図3に示すように、スピンドル6のおねじと螺合する片
側のロール受け台4のめねじを、めねじ付きウォームホ
イール13として分離し、ロール受け台4の内部に軸受
け14を介して回転可能に内蔵している(この部分の構
造は本発明の装置と同じであるので図2参照)。このウ
ォームホイール13にかみ合うウォーム15に軸16を
介してハンドル20を取付け、人力にて回転させ、ロー
ル受け台4を移動させることが出来る。
【0008】ところで、近年の抄紙用フェルトは、ニー
ドルフェルトが一般的であるが、ニードルフェルトのバ
ットの坪量むら、基布の織りむら等により、フェルトが
高速にて走行して高ニップのロール間を通過する毎に、
フェルトの弾性が変化して、この状態を長時間継続する
と図4のGに示すように、フェルト自体に幅方向に連続
した帯状の変形(フェルトの厚みがフェルト走行方向に
不均一となる変形で、段ジマと呼ぶ)が発生しやすい。
その結果高ニップのロール間を変形したフェルトが通過
すると、プレスロールに振動が発生するようになる。こ
の振動が大きくなるとプレスの搾水低下を生じ、抄速を
下げざるを得なくなって生産減につながる。またオープ
ンエンド方式のフェルトの場合、両端縁にシーム用ルー
プを設け、該ループに共通芯線を挿通する事により抄紙
機上で無端帯とするが、この接合部にも厚みの差が生
じ、段ジマの場合と同様の問題が発生する。
【0009】一般に、フェルトには走行方向に対して直
角の方向に、目印となる直線が染色されており、これを
筋あるいはストレッチ線と呼んでいるが、運転時にはこ
の筋の形を見ながらフェルトの走行調整をする。従来は
プレスパートで振動が大きくなってくると、補助ストレ
ッチ装置を操作してストレッチロールの平行度を変化さ
せ、操作側と駆動側でフェルトのループ長に差を付ける
ことによって、筋の方向を走行方向に対して直角の方向
から、少し角度を付けた方向に変化させて(筋曲げ)、
振動を小さくする調整を行うこともあった。これは、筋
の方向がプレスロールと平行であると、段ジマも平行と
なって振動が大きいが、傾斜させると段ジマも傾斜して
端から順次ニップ部を通過するので、振動が小さくなる
ためである。しかし、この状態で長時間経過すると再び
振動が大きくなる。時間経過と共に振動レベルが大きく
なるのを防止するためには、振動レベルが大きくなる前
にフェルトの筋曲げを繰り返して実施する必要があっ
た。またこの筋曲げの操作は人手によるため、規則的操
作が困難であった。
【0010】かかる状況に鑑み、本発明者等は、平成7
年9月にプレスフェルトの筋曲げ装置及び筋曲げ方法に
関する出願(特開平9−78483)を行なった。この出
願は、フェルトストレッチロールを平行移動させる駆動
装置(図3のエアモータ等)とは別に、ストレッチロール
受け台の片側のみを別の駆動装置(モータ)により駆動
し、該ロール受け台をフェルトを張る方向と緩める方向
に周期的に往復移動させて、ストレッチロールの平行度
を変化させ、適切な筋曲げを可能にし、フェルトの厚さ
むらによる振動を防止するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】 上記発明(特開平9
−78483)によって、周期的なフェルトの筋曲げが
可能になり、プレスにおける振動を効果的に防止出来る
ようになった。しかしこの発明においては、ストレッチ
ロール受け台の片側のみを周期的に往復移動させて、ス
トレッチロールの平行度を変化させるが、周期的に往復
移動させる側のロール受け台の位置の検出方法によって
は、長期間使用する間に検出誤差が蓄積されて、平行度
の変化がフェルトを張る方向あるいは緩める方向のどち
らかの側に片寄って来る場合がある。例えば、従来方法
として、ストレッチロール受け台の片側のみを往復移動
させるモータの出力軸に回転検出板を取り付け、固定部
に近接スイッチを取り付けて該モータの回転角度をパル
ス信号として検出し、この検出角度からロール受け台の
移動量を演算する方法等があるが、このように駆動装置
であるモータの回転角度を検出する方法では、駆動伝達
系統に使用する歯車のバックラッシュや、機械の組み立
て時のクリアランス等によって検出誤差が蓄積し、長期
間使用する間に、検出した位置とロール受け台の実際の
位置とが一致しなくなる場合が多い。更に、前記のパル
ス検出方式は回転角度の検出精度が低く、パルス検出装
置による誤差も蓄積されることになる。
【0012】従って本発明は、長期間使用しても、筋曲
げを実施するストレッチロールが、当初の設定位置を中
心位置として、フェルトを張る方向と緩める方向に設定
角度に従って少しづつ周期的に移動し続けるような筋曲
げ装置と方法を提供し、筋曲げをより効果的に実施する
ことを目的とする。本発明者等は、検出誤差が蓄積せ
ず、且つ装置が複雑にならない構造について鋭意検討
し、ロール受け台の位置を直接電気的に精度良く検出す
る方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1は、抄紙
機のプレスフェルトに張力を与えるストレッチロール
と、該ロールを両端において回転可能に支承する軸受け
付きロール受け台と、該ロール受け台を摺動可能に保持
するスライドレールと、該ロール受け台の移動装置とを
有するフェルトストレッチ装置において、ストレッチロ
ールの一端の位置を固定して他端をフェルトを張る方向
と緩める方向に周期的に往復移動させ、ストレッチロー
ルの平行度を変化させるために、片側のロール受け台を
移動させるモータによる駆動装置を設けると共に、スト
レッチロールの平行度の変化量を移動側のロール受け台
の移動量として直接検出する検出器を設け、該検出値に
より前記モータを制御することを特徴とするプレスフェ
ルトの筋曲げ装置である。
【0014】本発明の第2は、前記検出器がセルシン発
信器であることを特徴とする第1の発明に記載のプレス
フェルトの筋曲げ装置である。
【0015】本発明の第3は、本発明の第1のプレスフ
ェルトの筋曲げ装置を用い、電動で、片側のみのロール
受け台を、周期的にフェルトを張る方向と緩める方向に
往復移動させて、ストレッチロールの平行度を変化さ
せ、フェルトの厚さむらによる振動を防止する方法であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】 本発明は、抄紙機におけるスト
レッチロールの片側のロール受け台をモータを用いて周
期的に往復移動させて、ストレッチロールの平行度を変
化させ、フェルトの厚さむらの形状を強制的に変形させ
ることにより、プレス部における振動を防止する装置と
その方法であって、長時間使用する間に位置検出器の誤
差の蓄積により往復移動させるロール受け台の位置がフ
ェルトを張る方向あるいはフェルトを緩める方向の何れ
かに片寄ってこないようにするため、往復移動するロー
ル受け台の位置を検出器により直接検出し、この検出値
によりモータを制御するものである。また、使用する検
出器としては、セルシン発信器等の電気式の検出器が精
度も良く好ましい。
【0017】
【実施例】 以下に本発明を図面に基いて詳細に説明す
るが、本発明はこの例に限定されるものではない。図1
は本発明の一例を示す装置の正面図、図2は図1の断面
図であるが、ギヤードモータ17とカップリング18を
除いた部分については、従来の技術の項で既に説明した
通りである。本発明では補助ストレッチ装置の軸16部
に従来のような手動ハンドルの代わりに、カップリング
18を介してブレーキ付きギヤードモータ17を取付け
電動化する。即ちこのモータによりウォーム15を回転
させて、これにかみ合うめねじ付きウォームホイール1
3を回転させ、ロール受け台4を移動させる。尚、ギヤ
ードモータ17の代わりにモータと変速機の組み合わせ
としてもよいし、電気的に出力軸回転数を設定したモー
タを用いてもよい。
【0018】また、ギヤボックス8の中を、連結軸10
側の軸にウォーム、スピンドル6側の軸にウォームホイ
ールを取り付ける構造としておけば、スピンドル6側か
ら連結軸10側に回転力を伝達しようとしても、ウォー
ムギヤによってロックされてスピンドル6は回転しな
い。従って、めねじ付きウォームホイール13を回転さ
せることよって、スピンドル6を回転させることなし
に、ロール受け台4を移動させることが出来る。尚、ス
ピンドル6側からの回転力により、連結軸10側を回転
させないようにするために、連結軸10側にブレーキを
取り付ける機構を用いてもよいのは勿論である。
【0019】更に、ロール受け台4の往復移動による移
動位置を直接検出するために、スピンドル6と螺合し、
ギヤードモータ17が回転してロール受け台4が移動す
るときには停止して移動しないめねじブロック19を設
け、該めねじブロック19にラックギヤ27を取り付け
る。一方、ロール受け台4にはセルシン発信器23を設
置し、セルシン発信器23の軸24にはピニオン26を
取り付ける。これらのラックギヤ27とピニオン26と
を互いに噛み合わせることにより、ギヤードモータ17
によるロール受け台4の移動量を、セルシン発信器の回
転角度として検出することが出来る(図1、図2、図5
参照)。即ち、ロール受け台4の移動量は、ロール受け
台4の直線移動量→ピニオン26のラックギヤ27に対
する直線移動量→ピニオン26の回転角度→セルシン発
信器の回転角度、として伝達されるので、この順番に換
算して求めることが出来る。尚、めねじブロック19
は、ロール受け台4に取り付けたガイド板(図示せず)
に摺動可能にたえず接していて回転不可能であり、スピ
ンドル6が回転するときはロール受け台4と共に移動す
るが、ギヤードモータ17の回転によってロール受け台
4が移動するときはスピンドル19と共に停止していて
移動しない。
【0020】次に、ロール受け台4の移動距離の制御と
移動周期の設定方法について説明する。ロール受け台4
の移動距離は、あらかじめ図5における操作盤22によ
り設定するが、この移動距離をコントロールセンター2
1内のCPU(コンピューター)によって、上記演算方
法を用いて、セルシン発信器23の軸26の回転角度に
演算して制御する。即ち、設定された移動距離に対応す
るセルシン発信器の軸の回転角度になるように、ギヤー
ドモータ17の回転数(角度)を制御するのである。移動
方向としてはフェルトの張り方向と緩み方向の両方があ
るが、ギヤードモータ17を正転と逆転させて行なう。
更に、ロール受け台4の暴走防止用安全装置として、ロ
ール受け台に近接スイッチ25を上下限用2個、スピン
ドル6と螺合しためねじブロック19に検出板を取付け
ることが好ましい。
【0021】また、セルシン発信器は図5に示すような
内部構造であり、固定子28のコイル30に→→
→の順番に電流を流すと、セルシン発信器の軸24に
固定されている回転子29のコイルに電流が流れる。
回転子29が、図6のように回転子29のコイルと固定
子28のコイルが対向する位置にあるときには、のコ
イルに電流が流れる時刻とのコイルに電流が流れる時
刻には時間差が生じない。ところが、セルシン発信器の
軸26と回転子29が回転して、回転子29と固定子2
8がコイルの対向する位置からある角度(θ)ズレてくる
と、のコイルに電流が流れる時刻とのコイルに電流
が流れる時刻に時間差が生じ、角度のズレが大きくなる
ほど時間差も大きくなり、この時間差を回転角度に換算
することが出来る。つまり、セルシン発信器は、軸の回
転角度を固定子と回転子に流れる電流の時間差として検
出する機構であり、回転角度の検出精度が極めて高いと
いう特徴を有する。検出器としては、セルシン発信器が
精度が良くて好ましいが、要求される精度に応じてパル
ス式等の他の電気式検出器を用いることもできる。
【0022】次に、ロール受け台4の周期的移動パター
ンとしては各種考えられるが、ストレッチロール2が紙
の流れ方向に直角になっている状態を原点として、フェ
ルトを張る方向と緩める方向に交互に移動させる動作を
基本としている。更に、この動作を移動と停止を繰り返
しながら行う。移動距離は、上記のようにセルシン発信
器の回転角度を検出して制御するが、停止時間もまた操
作盤22で設定して、タイマーにて制御する。また移動
時間は、設定した移動量と、ギヤードモータの出力軸回
転数、ウォーム15とウォームホイール13の仕様、ス
ピンドル6のねじピッチによって決まる数値であり、操
作盤での設定は行わない。
【0023】移動パターンは任意に設定出来るが、1例
を図6に基いて説明する。図6はロール受け台4の移動
パターンを示す図であり、あらかじめ、図に示すような
(a)、(b)、(c)の3つのパターンをコントロールセン
ター21内のCPUに記憶させておき、この内のいずれ
かを選定する方式とすることもでき、このようにするこ
とにより、設定操作が簡素化出来る。パターン(a)につ
いて説明すると、この図は縦軸が移動距離(L)、横軸が
時間(T)を表しており、縦軸の+が張り、−が緩み方向
である。
【0024】中立位置に対してフェルト張り方向の最大
移動距離(L1)、緩み方向の最大移動距離(L2)、停
止時間(T1)を設定すると、ロール受け台は(L1/
2)だけ張り方向に移動後、(T1)時間停止し、更に
(L1/2)移動して合計(L1)移動した後、(T1)
時間停止する。その後は緩み方向に(L1/2)移動し
て(T1)時間停止し、更に(L1/2)移動し(T1)
時間停止して原点位置に戻る。今度は逆に緩み方向に、
(L2/2)づつ張り方向と同様の移動を行って原点位
置に戻る。このように、張り方向と緩み方向の移動を周
期的に且つ繰り返して行わせる。L1、L2、T1の具体
的数字としては、一例として、L1=6mm、L2=6
mm、T1=1時間とすることが出来る。
【0025】また、(b)、(c)のパターンは、張りと緩
みの動作を更に小刻みに実施した例である。尚、図6中
の(d)は、(a)パターンで設定したが、検出誤差の蓄積
によってロール位置がズレてきた状況を破線で示したも
のであり、従来の検出方法を用いて生じた例である。
【0026】本装置は、ストレッチロールの片側のみ
を、フェルトを張る方向と緩める方向に交互に移動させ
る動作が基本となっているが、これは一方方向のみの移
動では、フェルトがいびつになり、振動防止に役立たな
いためである。ロールの平行度を変えて、フェルトの操
作側と駆動側の張り強さのバランスを変えることによ
り、筋の方向を交互に振って、フェルトにいびつな変形
を残すことなく、振動を小さくすることが出来る。ま
た、途中に停止時間T1を設けているのは、必要以上に
移動させて、フェルト及び装置を消耗させないことと、
フェルトの走行を不安定にさせないためである。
【0027】また、このようにプレスの振動を防止する
ことは、結果としてフェルトの寿命延長にもなり、本発
明によって好結果を得ている。更に、フェルトに段ジマ
が発生している状況下で、筋曲げ装置を使用しない時と
使用した時で振動値が半減するというスポットのデータ
も得ている。これらのテスト結果は、特開平9−784
83に記載した通りである。
【0028】
【発明の効果】 本発明のプレスフェルトの筋曲げ装置
は、プレスロールに平行に出来るフェルトの変形(段ジ
マ)や、オープンエンド方式のフェルトの接合部、によ
って発生する振動を防止することが出来、この振動防止
により、抄速アップや、紙の品質向上、フェルトの寿命
延長を図ることが可能である。更に本発明においては、
ストレッチロールの周期的に往復移動させる片側のロー
ル受け台の位置を、直接セルシン発信器等の精度の良い
検出器によって検出するので、検出誤差の蓄積が殆どな
く、長期間使用しても、ストレッチロールの往復移動位
置がフェルトを張る方向に片寄ったり、その逆の方向に
片寄ったりすることがなく、より効果的に筋曲げを実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプレスフェルトの筋曲げ装置の正面
図である。
【図2】 (図1)のX−X’断面図である。
【図3】 従来のプレスフェルトのストレッチ装置の正
面図である。
【図4】 抄紙機の従来のプレスパート4Pの一例を示
す斜視図である。
【図5】 本発明のプレスフェルトの筋曲げ装置の検出
器部分の構造図及び電気系統図である。
【図6】 ストレッチロール片側のロール受け台の移動
パターンを示す線図である。
【符号の説明】
1…フェルト 2…ストレッチロール 3、3A…ストレッチロールの軸受け 4、4A…ロール受け台 5、5A…レール 6、6A…おねじ付スピンドル 7、7A…カップリング 8、8A…ギヤボックス 9、9A…カップリング 10…連結軸 11…軸 12…ストレッチロール全体移動モータ(エアモータ) 13…めねじ付ウォームホイール 14…軸受け 15…ウォーム 16…軸 17…ギヤードモータ 18…カップリング 19…めねじブロック 20…ハンドル 21…コントロールセンター(制御盤) 22…操作盤 23…セルシン発信器(検出器) 24…セルシン発信器の軸 25…近接スイッチ 26…ピニオン 27…ラックギヤ 28…固定子 29…回転子 30(、、、、)…コイル B…ストレッチ装置 C…ガイドロール(自動フェルトガイド装置) D、E…プレスロール W…湿紙 S…筋(ストレッチ線) G…段ジマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境野 志津夫 北海道苫小牧市王子町2丁目1番1号 王 子製紙株式会社苫小牧工場内 (72)発明者 佐々木 優 北海道苫小牧市王子町2丁目1番1号 王 子工営株式会社苫小牧事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙機のプレスフェルトに張力を与える
    ストレッチロールと、該ロールを両端において回転可能
    に支承する軸受け付きロール受け台と、該ロール受け台
    を摺動可能に保持するスライドレールと、該ロール受け
    台の移動装置とを有するフェルトストレッチ装置におい
    て、 ストレッチロールの一端の位置を固定して他端をフェル
    トを張る方向と緩める方向に周期的に往復移動させ、ス
    トレッチロールの平行度を変化させるために、片側のロ
    ール受け台を移動させるモータによる駆動装置を設ける
    と共に、ストレッチロールの平行度の変化量を移動側の
    ロール受け台の移動量として直接検出する検出器を設
    け、該検出値により前記モータを制御することを特徴と
    するプレスフェルトの筋曲げ装置。
  2. 【請求項2】 前記検出器がセルシン発信器であること
    を特徴とする請求項1記載のプレスフェルトの筋曲げ装
    置。
  3. 【請求項3】 特許請求の範囲第1項に記載のプレスフ
    ェルトの筋曲げ装置を用い、電動で、片側のみのロール
    受け台を、周期的にフェルトを張る方向と緩める方向に
    往復移動させて、ストレッチロールの平行度を変化さ
    せ、フェルトの厚さむらによる振動を防止する方法。
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