JPH11200111A - 遠赤外線サウナ用着衣 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】簡単かつ安価な方法で、入浴者の身体に遠赤外
線を当てて温熱効果を向上させるとともに、入浴者の健
康増進及び美肌効果を向上させるサウナ用着衣を提供す
る。 【解決手段】サウナ用着衣の生地に、トルマリンの微粉
末を単独もしくは新陳代謝を促進する為の海草粉末、
塩、アルミニウムや銅の粉末、木炭粉、ミネラル、薬用
草花等を同時に含有、付着又は編み込みにより具備させ
たり、トルマリンの微粉末を混入した糊を塗り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サウナに入浴する
際に身体の少なくとも一部にまとうサウナ用着衣に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】健康を維持増進したり、新陳代謝を促進
するためにサウナに入浴することが行われている。この
サウナの一方式として、浴室に遠赤外線発生装置を配設
し、該装置から発生する遠赤外線を身体に照射すること
が行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浴室に
遠赤外線発生装置を配設する方式では、装置が大型にな
るとともに設備費用が嵩み、一般家庭用のサウナとして
は普及し難いという課題がある。本発明は、このような
技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的
は、簡単かつ安価な方法で、遠赤外線サウナの遠赤外線
効果を更に強め、入浴者の体皮膚に遠赤外線を接触又は
体表近距離から当てて温熱効果を向上させるとともに、
入浴者の健康増進及び美肌効果を向上させることができ
るサウナ用着衣を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、トル
マリンの微粉末を生地に含有、付着又は編み込みにより
具備させることを特徴とするサウナ用着衣により、上記
目的を達成するものである。請求項２〜７の発明は、上
記請求項１の構成に加えて、ミネラルを含んだ泥をコー
ティング又は混入する構成、コンブや紅藻類等の海藻の
粉末や砕片をコーティング又は混入したり、あるいはト
ルマリンの結合剤として使用する構成、塩を混入する構
成、アルミニウム又は銅の粉末又は砕片を混入する構
成、木炭粉を混入又はコーティングする構成、あるい
は、芳香性又は薬用の草花の粉末又は砕片を混入又はコ
ーティングしたり、あるいは当該草花の汁を含浸させる
構成とすることにより、一層効果的に上記目的を達成す
るものである。請求項８〜１０の発明は、上記請求項１
の構成に加えて、トルマリンの微粉末を混入した合成繊
維を編み込んだ布で縫製したり接着して製造した構成、
トルマリンの微粉末を混入した紙や不織布で作成して使
い捨て式にした構成、あるいは、銅の極細繊維を付着又
は縫い込んだ構成とすることにより、一層効果的に上記
目的を達成するものである。

【０００５】請求項１１の発明は、トルマリンの微粉末
を混入した糊を生地に塗り付ける構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。請求項１２及び１
３の発明は、上記請求項１１の構成に加えて、前記糊と
して、コンニャクから作った糊、天草やふのり等の海藻
から作った糊、その他の植物から作った糊などを使用す
る構成、あるいは、前記糊に、ミネラルを含んだ泥、
塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬
用の草花の粉末又は砕片、芳香性又は薬用の草花の汁、
あるいはパパインを混入する構成とすることにより、一
層効果的に上記目的を達成するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図１〜図５は、それぞれ、本発明
を適用するのに好適なサウナ用着衣を着た入浴者を示す
模式図である。サウナ用着衣の生地は、自然繊維や合成
繊維など任意の材質で、且つ布、紙あるいは不織布等な
ど任意のものを使用することができ、また、着衣の形態
も図１〜図５に例示するような種々なものにすることが
できる。図１は寝巻あるいはトレーナーなどの通常の衣
服型のものを示し、図２は体全体を包む袖無しマントの
形態をしたものを示し、図３は図２のマント形態のもの
に頭巾を追加したものを示する。なお、図１〜図３の形
態のものにあっては、足まで包むような形態にしてもよ
い。図４は胴及び下半身に巻き付ける形態のものを示
し、図５は肩及び両腕を含む上半身を覆う形態のものを
示す。

【０００７】トルマリン（トルマリン鉱石）は、一例と
して、０．１７％の水分（Ｈ₂ ０）、０．４３％の可溶
性けい酸、０．１６％の可溶性石灰、０．０４％の可溶
性苦土（Ｍg Ｏ）、０．０４％の加里、０．０５％のナ
トリウム、０．１６％のほう酸を含有し、比重が３．０
９であり、ｐＨが７．５〜８．２であり、電気伝導率が
０．１２１である。このトルマリン鉱石は、通常所望粒
度の粉末にして使用され、絶えず直流の静電気を発生し
続けるものである。つまり、宇宙より電子が絶えず降り
注ぐ太陽風の−イオンがトルマリン鉱石の＋電極に吸い
つけられてマイナス電極に運ばれ、１個の電子が弾き返
されることにより、絶えず直流の静電気が発生し続ける
ことになる。そのために、０．６ミリアンペアの電流を
流したり、所定の電圧を発生したりする。電圧として
は、２センチ四方のトルマリンで約５．３ボルトを発生
し、また、このトルマリンを０．３ミクロンの微粉末に
して表面積を増大させると１００万ボルトに達する電圧
を発生する。

【０００８】前記マイナス電極に蓄えられた電子は、鉱
石が水に触れると水中に放電され、水がアルカリ化（例
えば、ｐＨ７．５）に向かう。さらに、マイナスイオン
のＯＨ^- は周囲の水分と結合してヒドロキシルイオンＨ
₃ Ｏ₂ と呼ばれる界面活性物質に変化し、これが単分子
膜を作り界面活性効果が発生する。つまり、水と油のよ
うな混じり合うことのない物質同志を結合させる作用が
発生し、更に遠赤外線を放射するので、体内深部細胞を
活性化させ、肌を整えるとともに体中の老廃物を汗とし
て体外に排出させる働きが生じる。また、コレステロー
ルの凝固や血管壁への付着を防いで動脈硬化を予防した
り、体液を弱アルカリ性に調整して新陳代謝を活発にす
るなどの効果がある。これは、洗剤などの界面活性剤を
水に入れると界面活性剤分子がミセルという集団を作
り、その中に油を取り込んで油汚れを落とすことが知ら
れているが、前記ヒドロキシルイオンはこれと同じ働き
をする。

【０００９】さらに、前記トルマリンは、マイナス空気
イオンを発生することにより細胞膜の電位に影響を与え
て物質交換や新陳代謝を活発にし、その結果として自律
神経を安定させ交感神経の働きを抑制する働きを有す
る。このようなマイナス空気イオンは人体に好影響を与
えるものである。その場合、トルマリンは、水分と接触
して１ボルト以下の電圧で純粋にマイナスイオンを発生
させるので、従来の高電圧放電によるマイナスイオン発
生機に比べ、安全な治療効果を期待することができる。
この効果は、トルマリンが加熱されたりトルマリンを加
圧した場合に一層顕著になる。

【００１０】また、前記トルマリンは、わずかな温度差
により結晶表面に電荷が発生するという熱帯電性を有
し、１００℃〜２００℃でその効果が最大になる。そし
て、約４０℃の風呂では人体に適した効果があり、温度
が１０℃上がるごとにその効果は倍に上がる。このよう
な効果はトルマリンの焦電効果と呼ばれる。さらに、前
記トルマリンは、わずかな衝撃（空気摩擦も含まれる）
でも帯電するという圧電効果も有している。これらの焦
電効果及び圧電効果によるエネルギーは遠赤外線を発生
させるものである。この遠赤外線は、波長が５μ〜１ｍ
ｍ程度の電磁波であり、そのまま熱エネルギーに変換さ
れる。つまり、トルマリンから発生する遠赤外線は、サ
ウナの温浴効果を増大させるものである。

【００１１】また、トルマリン鉱石が水分に接触する
と、該トルマリン鉱石に含まれているさまざまな元素が
溶け出し、水をアルカリ化活性化する。つまり、水をミ
ネラル化して植物成長促進剤及び天然肥料としての効能
を発揮する。例えば、ほう素が溶け出すと、養分の吸収
を高め植物の発育成長を促進する。

【００１２】以上のように、トルマリンは、直流微弱電
流の発生組成元素の効果としての微弱電流、吸着（固
定）作用、反発（放出、発生）作用及び電界（電場）形
成などの特性、水の電気分解組成元素の効果としての界
面活性、水質調整及び溶出作用などの特性、並びに、エ
ネルギー組成元素の効果としての焦電効果及び圧電効果
による遠赤外線放射機能を帯有している。

【００１３】そこで、本発明は、サウナ用着衣の生地に
トルマリンの微粉末を含有、付着又は編み込みにより具
備させたり、サウナ用着衣の生地にトルマリンの微粉末
を混入した糊を塗り付けたりすることで、前述のような
トルマリンの特性に基づいて次のような効果を実現する
ものである。すなわち、微弱静電気を発生するとともに
遠赤外線放射機能を有することから、本発明によるサウ
ナ用着衣を使用すれば、サウナ入浴中の人体に対して
は、体表面部より直接遠赤外線の放射を受け、「からだ
が温まる」、「発汗作用がある」、「肩こりが治る」、
「息切れがしなくなる」、「食欲が増進する」、「水虫
が治る」、「ぜんそくが治る」、「アトピーが治る」、
「肌が整えられすべすべになる」及び「皮膚がきれいに
なる」などの効果が認められ、浴槽や洗面器などに対し
ては、「浴槽が汚れない」、「洗面器などの湯あかが落
ちやすい」、「お湯が汚れにくい」及び「排水口のイヤ
な匂いが消える」などの効果が認められた。

【００１４】本発明は、以上説明したようなトルマリン
の特性に着眼してなされたものであり、サウナ用着衣の
生地に、トルマリンの微粉末を含有、付着又は編み込み
により具備させたり、トルマリンの微粉末を混入した糊
を塗り付けたりすることにより、簡単かつ安価な方法
で、入浴者の身体に遠赤外線を当てて温熱効果を向上さ
せるとともに、入浴者の健康増進及び美肌効果を向上さ
せることができるサウナ用着衣を提供するものである。
この場合のトルマリンの微粉末としては、例えばトルマ
リン鉱石を０．２μまで粉砕したものが使用される。ま
た、サウナ用着衣にトルマリンの微粉末を具備させる方
法としては、当該着衣の材質や生地構造や加工工程など
を考慮して種々の方法を採用することができ、例えば、
接着、蒸着、メッキ、混合（配合）、含浸、織り込み、
編み込み、散布、貼付、展着などの方法を適宜採用する
ことができる。また、アルミ粉などの金属粉にトルマリ
ンをコーティングしたものを使用し、これを散布、貼付
又は展着する方法を採ってもよい。

【００１５】一方、サウナ用着衣自体の材質並びにトル
マリンのつなぎ材料として種々のもの自由に選択するこ
とができ、例えば、窯業、レーヨン、ポリエステル、ア
ルミニウム、シリコン、磁鉄鉱、ゴム、カーボン、珪酸
塩類鉱物、ニッケル、パルプ、ベリウムフエライト、
銅、イレライト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ブチ
レン樹脂、ＡＢＳ樹脂など適当な材料を採用することが
できる。そして、本発明によるサウナ用着衣を使用する
と、温度（体温）による温度差がトルマリンに作用する
ことにより、温熱効果に起因する遠赤外線作用により細
胞を活性化し、体がぽかぽか温められて汗で水分が与え
られ、発汗による水分がトルマリンの作用を促進するこ
とにより、肌につやが出て老化を防止することができ
る。

【００１６】トルマリン又はトルマリン含有材料をサウ
ナ用着衣の材料にコーティングする方法としては、不織
布、紙又は合成樹脂シートなどの使い捨て材料あるいは
繰り返し使用可能な布に対して、その全体にコーティン
グしたり、片側面にコーティングしたり、全体に混入し
たりする方法を採用することができる。このようなサウ
ナ用着衣を使用すると、体表肌から遠赤外線が体内に放
射されると同時に体から出た老廃物を含んだ汗が着衣の
素材にしみ込み、トルマリン含有のコーティング材が溶
け出して肌を整え、汗腺よりミネラルを体内に取り込ま
せ血液循環を盛んにして体の細胞を活性化させ、体のパ
ックと同じような効果を発揮させることができる。な
お、前記コーティングする方法採用する場合の着衣の生
地としては、基材にコーティング材を添着するだけの生
地の他、基材にコーティング材を添着した後該コーティ
ング材の上に表面シート材を張り付けるなどの任意の構
造のものを使用することができる。

【００１７】本発明によるトルマリンの微粉末を生地に
含有、付着又は編み込みにより具備させることを特徴と
するサウナ用着衣に対して、ミネラルを含んだ泥をコー
ティングしたり混入したりすることにより、泥んこ美容
と同様にそのミネラルにより肌の美容及び健康の効果を
更に向上させることができる。すなわち、ミネラルを含
んだ泥をコーティングしたり混入したトルマリン帯有の
サウナ用着衣をつけてサウナに入浴した場合、体より出
た汗により不織布や紙等で作った着衣に老廃物含有汗が
浸透し、前記泥が溶解して体の表面に滲み出してくる。
そのため、前述のトルマリンの効果に加えて、肌に直接
泥を塗ったり泥湯に入る泥んこ美容と同様の美容と健康
の効果を更に向上させることができる。

【００１８】直接体に泥を塗る泥んこ美容においては、
体全体への泥の塗り込みは自分一人では行うことができ
ず、特に背中などは自分で塗ることができないが、着衣
にコーティング又は混入された場合は手のとどかない背
中でも塗り込む（コーティング）する場合と同様の作用
を得ることができる。これと同時に、老廃物を含んだ汗
を着衣によって吸収し、肌を整えて体を動かすことで体
表面に抽出されたミネラル入りの泥を体全体に擦り込む
マッサージ効果を上げることにより新陳代謝を高めるこ
とができる。

【００１９】前述のような着衣にコーティング又は混入
する泥としては、特に芒硝性苦味の泥や重曹泉の泥が好
適である。また、鉄分を含む泥も使用される。これらの
泥は、皮膚の表面の汚れが洗い流され、汗線や脂肪線の
汚れが排出され、しっとりしたうろおいのあるなめらか
な肌が得られるという効果を有する。温泉の泥には、２
５℃以下でも１９種類程度のミネラル物質が含有されて
いる。特に、温泉地の沈澱土、あるいは火山の噴出物を
粉砕して温泉水で泥土化したものは、美容、美肌に高い
効果がある。

【００２０】本発明によるトルマリンの微粉末を生地に
含有、付着又は編み込みにより具備させることを特徴と
するサウナ用着衣においては、コンブや紅藻類等の海藻
の粉末や砕片を、コーティング又は混入したり、あるい
はトルマリンの結合剤（のり、粘着剤）として使用する
ことが好ましい。その理由を以下に説明する。先ず、コ
ンブや紅藻類等の海藻はグルタミン酸を多く含んでお
り、それを削ったり細かく砕いて湯で練ると天然ファイ
バーによって粘度のある液が得られ、そのねばねばはア
ルギン酸であり、このアルギン酸は上質の食物繊維であ
るとともに、パック液やマッサージ液として利用できる
ものである。また、前記液は、海のミネラルを多く含む
天然ジェルとなり、顔やボディーに塗ってしばらくおく
と整肌に良い効果がある。特にコンブの粉末や砕片を湯
で練ったコンブパックは、ミネラルとアルギン酸などを
利用することができる。

【００２１】さらに、海水の力を利用する方法として、
海水の素や自然塩を風呂に入れて入浴したり、塩を全身
に塗るなどの方法がある。海水や自然塩は、体に必要な
ミネラルであるナトリウム、カリウム、マグネシウム、
カルシウム塩素などを含んでおり、これらが水に溶ける
とイオン化して体に吸収されるため、ミネラル不足によ
る障害の解消に有効である。

【００２２】本発明によるトルマリンの微粉末を生地に
含有、付着又は編み込みにより具備させることを特徴と
するサウナ用着衣においては、塩を混入したり、塩マッ
サージを併用することが好ましい。つまり、塩をつけて
おき、塩が溶けてからマッサージするとよい。その理由
は、塩を湿った皮膚につけると、塩が溶けて皮膚と結合
して肌をカバーし、パックをした効果が得られ、また、
塩を塗ってしばらくして洗い流すだけでも表皮を引締め
清潔にし、肌をすべすべにする効果があるからである。
使用する塩は、ミネラルのバランスがとれた天然塩が好
ましい。

【００２３】また、本発明によるトルマリンの微粉末を
生地に含有、付着又は編み込みにより具備させることを
特徴とするサウナ用着衣においては、アルミニウム又は
銅の粉末又は砕片を混入することが好ましい。その理由
は、前述したトルマリン自身による遠赤外線に加えて、
これらの金属が加熱された放射される遠赤外線を利用で
き、温熱効果を高めることができるからである。

【００２４】更に、本発明によるトルマリンの微粉末を
生地に含有、付着又は編み込みにより具備させることを
特徴とするサウナ用着衣においては、木炭粉を混入又は
コーティングすることが好ましい。その理由は、木炭の
殺菌治癒効能により各種の病気を治療する効果が得られ
ると同時に、着衣に老廃物が吸収されるだけでなく、木
炭粉により更に多くの老廃物を吸収することができると
ともに遠赤外線を放射し、トルマリンによる遠赤外線放
射と相まって更に強い遠赤外線効果が得られる。

【００２５】また、本発明によるトルマリンの微粉末を
生地に含有、付着又は編み込みにより具備させることを
特徴とするサウナ用着衣においては、芳香性又は薬用の
草花の粉末又は砕片を混入又はコーティングしたり、あ
るいは当該草花の汁を含浸させることが好ましい。前記
芳香性の草花としては、香り（ハーブ）のよい草花、あ
るいは漢方薬（特に皮膚薬）として利用される草花であ
れば、特に害がない限り任意の種類のものを使用するこ
とができる。特に、アロエの汁を浸透させることにより
皮膚病を治療する効果が得られる。また、香りのよい草
花を混入又はコーティングすることによりトルマリンや
木炭などにより−イオンが放出され、入浴者の自律神経
を安定させリラックスさせる効果を更に高めることがで
きる。

【００２６】さらに、本発明によるトルマリンの微粉末
を混入した糊を生地に塗り付けることを特徴とするサウ
ナ用着衣においては、前記糊として、コンニャクから作
った糊、天草やふのり等の海藻から作った糊、その他の
植物から作った糊など、任意の糊を使用することができ
る。特に、コンニャクから作った糊を塗り付ける場合
は、コンニャクの成分であるマンナンが水分や温水を含
んで溶け出すことにより、上記トルマリンの効果に加え
て、肌の垢を吸着し、肌にうるおいを与える効果が得ら
れます。

【００２７】また、前記糊に、パパイン、すなわちパパ
イアの未熟果実の乳汁を乾燥させたものを抽出・精製し
た酵素を混入すると、サウナ入浴時に水分や温水を含ん
で該パパイン（酵素）が溶け出すことにより、皮膚の表
面の垢などのタンパク質を溶かし、肌をつやつやにする
効果が得られる。さらに、前記糊に、ミネラルを含んだ
泥、塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又
は薬用の草花の粉末又は砕片、芳香性又は薬用の草花の
汁などを混入することにより、前述のトルマリンの微粉
末を生地に含有、付着又は編み込みにより具備させる場
合と同様の効果が得られる。

【００２８】本発明によるサウナ用着衣は、生地として
通常織物や編み物を使用する繰り返し使用する着衣、あ
るいは、生地として通常不織布や紙などを使用する使い
捨て着衣など、使用可能回数に関係なく、広く適用可能
なものである。また、本発明によるサウナ用着衣は、空
気温度が約５０℃〜６０℃程度の低温サウナ、あるいは
空気温度が約１００℃程度の高温サウナなど、サウナの
種類にも関係なく広く適用可能なものである。さらに、
本発明は、サウナ用着衣であれば、袖や襟の有無、上着
やパンツなど身体を覆う部分、身体の前後の両方又はい
ずれか一側のみを覆うか、などに関係なく広くかく自由
にに実施できるものである。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
１の発明によるサウナ用着衣によれば、トルマリンの微
粉末を生地に含有、付着又は編み込みにより具備させる
構成としたので、簡単かつ安価な方法で、入浴者の身体
に遠赤外線を当てて温熱効果を向上させるとともに、入
浴者の健康増進及び美肌効果を向上させることができる
サウナ用着衣が提供される。

【００３０】請求項２〜７の発明によるサウナ用着衣に
よれば、上記請求項１の構成に加えて、ミネラルを含ん
だ泥をコーティング又は混入する構成、コンブや紅藻類
等の海藻の粉末や砕片をコーティング又は混入したり、
あるいはトルマリンの結合剤として使用する構成、塩を
混入する構成、アルミニウム又は銅の粉末又は砕片を混
入する構成、木炭粉を混入又はコーティングする構成、
あるいは、芳香性又は薬用の草花やパパインの粉末又は
砕片を混入又はコーティングしたり、あるいは当該草花
の汁を含浸させる構成としたので、一層効率よく上記効
果を達成できるサウナ用着衣が提供される。

【００３１】請求項８〜１０の発明によるサウナ用着衣
によれば、上記請求項１の構成に加えて、トルマリンの
微粉末を混入した合成繊維を編み込んだ布で縫製したり
接着で製造した構成、トルマリンの微粉末を混入した紙
や不織布で作成して使い捨て式にした構成、あるいは、
銅の極細繊維を付着又は縫い込んだ構成としたので、一
層効率よく上記効果を達成できるサウナ用着衣が提供さ
れる。

【００３２】請求項１１の発明によるサウナ用着衣によ
れば、トルマリンの微粉末を混入した糊を生地に塗り付
ける構成としたので、簡単かつ安価な方法で、入浴者の
身体に遠赤外線を当てて温熱効果を向上させるととも
に、入浴者の健康増進及び美肌効果を向上させることが
できるサウナ用着衣が提供される。

【００３３】請求項１２及び１３の発明によるサウナ用
着衣によれば、上記請求項１１の構成に加えて、前記糊
として、コンニャクから作った糊、天草やふのり等の海
藻から作った糊、その他の植物から作った糊などを使用
する構成、あるいは、前記糊に、ミネラルを含んだ泥、
塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬
用の草花の粉末又は砕片、芳香性又は薬用の草花の汁、
あるいはパパインを混入する構成としたので、一層効率
よく上記効果を達成できるサウナ用着衣が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】通常の寝巻型のサウナ用着衣を着た入浴者を示
す正面図である。

【図２】体全体を包む袖無しマントの形態のサウナ用着
衣を着た入浴者を示す正面図である。

【図３】図２のサウナ用着衣に頭巾を追加した形態のサ
ウナ用着衣を着た入浴者を示す正面図である。

【図４】胴及び下半身に巻き付ける形態のサウナ用着衣
を着た入浴者を示す正面図である。

【図５】肩及び両腕を含む上半身を覆う形態のサウナ用
着衣を着た入浴者を示す正面図である。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１１年２月１５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 遠赤外線サウナ用着衣

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線サウナに
入浴する際に身体の少なくとも一部にまとう遠赤外線サ
ウナ用着衣に関する。

【０００２】

【従来の技術】健康を維持増進したり、新陳代謝を促進
するためにサウナに入浴することが行われている。この
サウナの一方式として、浴室に遠赤外線発生装置を配設
し、該装置から発生する遠赤外線を身体に照射する遠赤
外線サウナが実用化されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浴室に
遠赤外線発生装置を配設する方式では、装置が大型にな
るとともに設備費用が嵩み、一般家庭用のサウナとして
は普及し難いという課題がある。本発明は、このような
技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的
は、簡単かつ安価な方法で、遠赤外線サウナの遠赤外線
効果を更に強め、入浴者の体皮膚に遠赤外線を接触又は
体表近距離から当てて温熱効果を向上させるとともに、
入浴者の健康増進及び美肌効果を向上させることができ
る遠赤外線サウナ用着衣を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明による遠
赤外線サウナ用着衣は、上記目的を達成するため、トル
マリンの微粉末を混入した水溶性糊を生地に塗り付ける
ことを特徴とする。また、請求項２および３の発明は、
上記請求項１の構成に加えて、前記糊は、コンニャクか
ら作った糊、又は天草やふのり等の海藻から作った糊で
ある構成、あるいは、前記糊に、ミネラルを含んだ泥、
塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬
用の草花の粉末、芳香性又は薬用の草花の汁、およびパ
パインのうちの少なくとも１つを混入する構成とするこ
とにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図１〜図５は、それぞれ、本発明
を適用するのに好適な遠赤外線サウナ用着衣を着た入浴
者を示す模式図である。遠赤外線サウナ用着衣の生地と
しては、自然繊維や合成繊維など任意の材質で、且つ
布、紙あるいは不織布等など任意のものを使用すること
ができ、また、着衣の形態も図１〜図５に例示するよう
な種々なものにすることができる。図１は寝巻あるいは
トレーナーなどの通常の衣服型のものを示し、図２は体
全体を包む袖無しマントの形態をしたものを示し、図３
は図２のマント形態のものに頭巾を追加したものを示す
る。なお、図１〜図３の形態のものにあっては、足まで
包むような形態にしてもよい。図４は胴及び下半身に巻
き付ける形態のものを示し、図５は肩及び両腕を含む上
半身を覆う形態のものを示す。

【０００６】トルマリン（トルマリン鉱石）は、一例と
して、０．１７％の水分（Ｈ₂ ０）、０．４３％の可溶
性けい酸、０．１６％の可溶性石灰、０．０４％の可溶
性苦土（Ｍg Ｏ）、０．０４％の加里、０．０５％のナ
トリウム、０．１６％のほう酸を含有し、比重が３．０
９であり、ｐＨが７．５〜８．２であり、電気伝導率が
０．１２１である。このトルマリン鉱石は、通常所望粒
度の粉末にして使用され、絶えず直流の静電気を発生し
続けるものである。つまり、宇宙より電子が絶えず降り
注ぐ太陽風の−イオンがトルマリン鉱石の＋電極に吸い
つけられてマイナス電極に運ばれ、１個の電子が弾き返
されることにより、絶えず直流の静電気が発生し続ける
ことになる。そのために、０．６ミリアンペアの電流を
流したり、所定の電圧を発生したりする。電圧として
は、２センチ四方のトルマリンで約５．３ボルトを発生
し、また、このトルマリンを０．３ミクロンの微粉末に
して表面積を増大させると１００万ボルトに達する電圧
を発生する。

【０００７】前記マイナス電極に蓄えられた電子は、鉱
石が水に触れると水中に放電され、水がアルカリ化（例
えば、ｐＨ７．５）に向かう。さらに、マイナスイオン
のＯＨ^- は周囲の水分と結合してヒドロキシルイオンＨ
₃ Ｏ₂ と呼ばれる界面活性物質に変化し、これが単分子
膜を作り界面活性効果が発生する。つまり、水と油のよ
うな混じり合うことのない物質同志を結合させる作用が
発生し、更に遠赤外線を放射するので、体内深部細胞を
活性化させ、肌を整えるとともに体中の老廃物を汗とし
て体外に排出させる働きが生じる。また、コレステロー
ルの凝固や血管壁への付着を防いで動脈硬化を予防した
り、体液を弱アルカリ性に調整して新陳代謝を活発にす
るなどの効果がある。これは、洗剤などの界面活性剤を
水に入れると界面活性剤分子がミセルという集団を作
り、その中に油を取り込んで油汚れを落とすことが知ら
れているが、前記ヒドロキシルイオンはこれと同じ働き
をする。

【０００８】さらに、前記トルマリンは、マイナス空気
イオンを発生することにより細胞膜の電位に影響を与え
て物質交換や新陳代謝を活発にし、その結果として自律
神経を安定させ交感神経の働きを抑制する働きを有す
る。このようなマイナス空気イオンは人体に好影響を与
えるものである。その場合、トルマリンは、水分と接触
して１ボルト以下の電圧で純粋にマイナスイオンを発生
させるので、従来の高電圧放電によるマイナスイオン発
生機に比べ、安全な治療効果を期待することができる。
この効果は、トルマリンが加熱されたりトルマリンを加
圧した場合に一層顕著になる。

【０００９】また、前記トルマリンは、わずかな温度差
により結晶表面に電荷が発生するという熱帯電性を有
し、１００℃〜２００℃でその効果が最大になる。そし
て、約４０℃の風呂では人体に適した効果があり、温度
が１０℃上がるごとにその効果は倍に上がる。このよう
な効果はトルマリンの焦電効果と呼ばれる。さらに、前
記トルマリンは、わずかな衝撃（空気摩擦も含まれる）
でも帯電するという圧電効果も有している。これらの焦
電効果及び圧電効果によるエネルギーは遠赤外線を発生
させるものである。この遠赤外線は、波長が５μ〜１ｍ
ｍ程度の電磁波であり、そのまま熱エネルギーに変換さ
れる。つまり、トルマリンから発生する遠赤外線は、サ
ウナの温浴効果を増大させるものである。

【００１０】また、トルマリン鉱石が水分に接触する
と、該トルマリン鉱石に含まれているさまざまな元素が
溶け出し、水をアルカリ化活性化する。つまり、水をミ
ネラル化して植物成長促進剤及び天然肥料としての効能
を発揮する。例えば、ほう素が溶け出すと、養分の吸収
を高め植物の発育成長を促進する。

【００１１】以上のように、トルマリンは、直流微弱電
流の発生組成元素の効果としての微弱電流、吸着（固
定）作用、反発（放出、発生）作用及び電界（電場）形
成などの特性、水の電気分解組成元素の効果としての界
面活性、水質調整及び溶出作用などの特性、並びに、エ
ネルギー組成元素の効果としての焦電効果及び圧電効果
による遠赤外線放射機能を帯有している。

【００１２】そこで、本発明による遠赤外線サウナ用着
衣は、トルマリンの微粉末を混入した水溶性糊を生地に
塗り付けることにより、前述のようなトルマリンの特性
に基づいて以下に説明するような作用効果を実現するも
のである。その場合、前記糊としては、コンニャクから
作った糊、又は天草やふのり等の海藻から作った糊を使
用することが望ましく、また、これらの糊に、ミネラル
を含んだ泥、塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、
芳香性又は薬用の草花の粉末、芳香性又は薬用の草花の
汁、およびパパインのうちの少なくとも１つを混入する
ことにより、一層効率よく以下の作用効果を実現するこ
とができる。

【００１３】すなわち、トルマリンは微弱静電気を発生
するとともに遠赤外線放射機能を有することから、トル
マリンの微粉末を混入した水溶性糊を生地に塗り付けた
遠赤外線サウナ用着衣を使用すれば、サウナ入浴中の人
体に対しては、体表面部より直接遠赤外線の放射を受
け、「からだが温まる」、「発汗作用がある」、「肩こ
りが治る」、「息切れがしなくなる」、「食欲が増進す
る」、「水虫が治る」、「ぜんそくが治る」、「アトピ
ーが治る」、「肌が整えられすべすべになる」及び「皮
膚がきれいになる」などの効果が認められ、浴槽や洗面
器などに対しては、「浴槽が汚れない」、「洗面器など
の湯あかが落ちやすい」、「お湯が汚れにくい」及び
「排水口のイヤな匂いが消える」などの効果が認められ
た。

【００１４】本発明は、以上説明したようなトルマリン
の特性に着眼してなされたものであり、遠赤外線サウナ
用着衣に、トルマリンの微粉末を混入した水溶性糊を生
地に塗り付けることにより、簡単かつ安価な方法で、入
浴者の身体に遠赤外線を当てて温熱効果を向上させると
ともに、入浴者の健康増進及び美肌効果を向上させる遠
赤外線サウナ用着衣を提供するものである。この場合の
トルマリンの微粉末としては、例えばトルマリン鉱石を
０．２μまで粉砕したものが使用される。また、トルマ
リンの微粉末を混入する水溶性糊としては、前述のよう
に、コンニャクから作った糊、又は天草やふのり等の海
藻から作った糊を使用することが望ましく、さらに、こ
れらの糊に、ミネラルを含んだ泥、塩、アルミニウム又
は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬用の草花の粉末、芳
香性又は薬用の草花の汁、およびパパインのうちの少な
くとも１つを混入することが望ましい。

【００１５】なお、関連構成としては、遠赤外線サウナ
用着衣にトルマリンの微粉末を具備させる方法として、
上記水溶性糊を媒介する他に、当該着衣の材質や生地構
造や加工工程などを考慮して種々の方法を採用すること
ができ、例えば、接着、蒸着、メッキ、混合（配合）、
含浸、織り込み、編み込み、散布、貼付、展着などの方
法を適宜採用することができる。また、アルミ粉などの
金属粉にトルマリンをコーティングしたものを使用し、
これを散布、貼付又は展着する方法を採ってもよい。

【００１６】一方、遠赤外線サウナ用着衣自体の材質並
びにトルマリンのつなぎ材料として種々のもの自由に選
択することができ、例えば、窯業、レーヨン、ポリエス
テル、アルミニウム、シリコン、磁鉄鉱、ゴム、カーボ
ン、珪酸塩類鉱物、ニッケル、パルプ、ベリウムフエラ
イト、銅、イレライト、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ブチレン樹脂、ＡＢＳ樹脂など適当な材料を採用す
ることができる。そして、本発明による遠赤外線サウナ
用着衣を使用すると、温度（体温）による温度差がトル
マリンに作用することにより、温熱効果に起因する遠赤
外線作用により細胞を活性化し、体がぽかぽか温められ
て汗で水分が与えられ、発汗による水分がトルマリンの
作用を促進することにより、肌につやが出て老化を防止
することができる。

【００１７】トルマリンの微粉末を混入した水溶性糊を
生地に塗り付ける方法としては、不織布、紙又は合成樹
脂シートなどの使い捨て材料あるいは繰り返し使用可能
な布に対して、その全体に塗り付けたり、片側面に塗り
付けたり、全体に浸透させる方法を採用することができ
る。このような遠赤外線サウナ用着衣を使用すると、体
表肌から遠赤外線が体内に放射されると同時に体から出
た老廃物を含んだ汗が着衣の素材にしみ込み、トルマリ
ン含有の糊が溶け出して肌を整え、汗腺よりミネラルを
体内に取り込ませ血液循環を盛んにして体の細胞を活性
化させ、体のパックと同じような効果を発揮させること
ができる。

【００１８】また、トルマリンの微粉末を混入した水溶
性糊を生地に塗り付けるに際し、この糊にさらにミネラ
ルを含んだ泥を混入することにより、泥んこ美容と同様
にそのミネラルにより肌の美容及び健康の効果を更に向
上させることができる。すなわち、トルマリンとともに
ミネラルを含んだ泥を含んだ遠赤外線サウナ用着衣をつ
けて入浴した場合、体より出た汗により不織布や紙等で
作った着衣に老廃物含有汗が浸透し、前記泥が溶解して
体の表面に滲み出してくる。そのため、前述のトルマリ
ンの効果に加えて、肌に直接泥を塗ったり泥湯に入る泥
んこ美容と同様の美容と健康の効果を更に向上させるこ
とができる。

【００１９】直接体に泥を塗る泥んこ美容においては、
体全体への泥の塗り込みは自分一人では行うことができ
ず、特に背中などは自分で塗ることができないが、着衣
に混入された場合は手のとどかない背中でも塗り込む場
合と同様の作用を得ることができる。これと同時に、老
廃物を含んだ汗を着衣によって吸収し、肌を整えて体を
動かすことで体表面に抽出されたミネラル入りの泥を体
全体に擦り込むマッサージ効果を上げることにより新陳
代謝を高めることができる。

【００２０】前述のような着衣に混入する泥としては、
特に芒硝性苦味の泥や重曹泉の泥が好適である。また、
鉄分を含む泥も使用される。これらの泥は、皮膚の表面
の汚れが洗い流され、汗線や脂肪線の汚れが排出され、
しっとりしたうろおいのあるなめらかな肌が得られると
いう効果を有する。温泉の泥には、２５℃以下でも１９
種類程度のミネラル物質が含有されている。特に、温泉
地の沈澱土、あるいは火山の噴出物を粉砕して温泉水で
泥土化したものは、美容、美肌に高い効果がある。

【００２１】また、トルマリンの微粉末を混入した水溶
性糊を生地に塗り付けるに際しては、この糊にコンブや
紅藻類等の海藻の粉末を混入し、美容、美肌の効果に加
えて、トルマリンの結合剤として使用することが好まし
い。その理由を以下に説明する。先ず、コンブや紅藻類
等の海藻はグルタミン酸を多く含んでおり、それを削っ
たり細かく砕いて湯で練ると天然ファイバーによって粘
度のある液が得られ、そのねばねばはアルギン酸であ
り、このアルギン酸は上質の食物繊維であるとともに、
パック液やマッサージ液として利用できるものである。
また、前記液は、海のミネラルを多く含む天然ジェルと
なり、顔やボディーに塗ってしばらくおくと整肌に良い
効果がある。特にコンブの粉末や砕片を湯で練ったコン
ブパックは、ミネラルとアルギン酸などを利用すること
ができる。

【００２２】なお、サウナにおいて海水の力を利用する
方法として、海水の素や自然塩を風呂に入れて入浴した
り、塩を全身に塗るなどの方法がある。海水や自然塩
は、体に必要なミネラルであるナトリウム、カリウム、
マグネシウム、カルシウム塩素などを含んでおり、これ
らが水に溶けるとイオン化して体に吸収されるため、ミ
ネラル不足による障害の解消に有効である。

【００２３】また、トルマリンの微粉末を混入した水溶
性糊を生地に塗り付ける遠赤外線サウナ用着衣において
は、前記糊に塩を混入したり、塩マッサージを併用する
ことが好ましい。つまり、塩をつけておき、塩が溶けて
からマッサージするとよい。その理由は、塩を湿った皮
膚につけると、塩が溶けて皮膚と結合して肌をカバー
し、パックをした効果が得られ、また、塩を塗ってしば
らくして洗い流すだけでも表皮を引締め清潔にし、肌を
すべすべにする効果があるからである。使用する塩は、
ミネラルのバランスがとれた天然塩が好ましい。また、
前記糊に、アルミニウム又は銅の粉末を混入することが
好ましい。その理由は、前述したトルマリン自身による
遠赤外線に加えて、これらの金属が加熱された放射され
る遠赤外線を利用でき、温熱効果を高めることができる
からである。

【００２４】更に、トルマリンの微粉末を混入した水溶
性糊を生地に塗り付ける遠赤外線サウナ用着衣において
は、前記糊に木炭粉を混入することが好ましい。その理
由は、木炭の殺菌治癒効能により各種の病気を治療する
効果が得られると同時に、着衣に老廃物が吸収されるだ
けでなく、木炭粉により更に多くの老廃物を吸収するこ
とができるとともに遠赤外線を放射し、トルマリンによ
る遠赤外線放射と相まって更に強い遠赤外線効果が得ら
れる。前記糊に、芳香性又は薬用の草花の粉末を混入し
たり、あるいは当該草花の汁を混入することが好まし
い。前記芳香性の草花としては、香り（ハーブ）のよい
草花、あるいは漢方薬（特に皮膚薬）として利用される
草花であれば、特に害がない限り任意の種類のものを使
用することができる。特に、アロエの汁を浸透させるこ
とにより皮膚病を治療する効果が得られる。また、香り
のよい草花を混入することによりトルマリンや木炭など
により−イオンが放出され、入浴者の自律神経を安定さ
せリラックスさせる効果を更に高めることができる。

【００２５】更に、トルマリンの微粉末を混入した水溶
性糊を生地に塗り付ける遠赤外線サウナ用着衣において
は、前記糊として、コンニャクから作った糊、天草やふ
のり等の海藻から作った糊、その他の植物から作った糊
など、任意の糊を使用することができる。特に、コンニ
ャクから作った糊を塗り付ける場合は、コンニャクの成
分であるマンナンが水分や温水を含んで溶け出すことに
より、上記トルマリンの効果に加えて、肌の垢を吸着
し、肌にうるおいを与える効果が得られる。また、前記
糊に、パパイン、すなわちパパイアの未熟果実の乳汁を
乾燥させたものを抽出・精製した酵素を混入すると、サ
ウナ入浴時に水分や温水を含んで該パパイン（酵素）が
溶け出すことにより、皮膚の表面の垢などのタンパク質
を溶かし、肌をつやつやにする効果が得られる。さら
に、前記糊に、ミネラルを含んだ泥、塩、アルミニウム
又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬用の草花の粉末又
は砕片、芳香性又は薬用の草花の汁などを混入すること
により、前述のトルマリンの微粉末を生地に含有、付着
又は編み込みにより具備させる場合と同様の効果が得ら
れる。

【００２６】本発明による遠赤外線サウナ用着衣は、生
地として通常織物や編み物を使用する繰り返し使用する
着衣、あるいは、生地として通常不織布や紙などを使用
する使い捨て着衣など、使用可能回数に関係なく、広く
適用可能なものである。また、本発明による遠赤外線サ
ウナ用着衣は、空気温度が約５０℃〜６０℃程度の低温
サウナ、あるいは空気温度が約１００℃程度の高温サウ
ナなど、サウナの種類にも関係なく広く適用可能なもの
である。さらに、本発明は、袖や襟の有無、上着やパン
ツなど身体を覆う部分、身体の前後の両方又はいずれか
一側のみを覆うか、などに関係なく広くかく自由にに実
施できるものである。

【００２７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
（請求項１）の遠赤外線サウナ用着衣によれば、トルマ
リンの微粉末を混入した水溶性糊を生地に塗り付ける構
成としたので、簡単かつ安価な方法で、入浴者の身体に
遠赤外線を当てて温熱効果を向上させるとともに、入浴
者の健康増進及び美肌効果を向上させることができる遠
赤外線サウナ用着衣が提供される。

【００２８】請求項２及び３の発明によれば、上記請求
項１の構成に加えて、前記糊は、コンニャクから作った
糊、又は天草やふのり等の海藻から作った糊である構
成、あるいは、前記糊に、ミネラルを含んだ泥、塩、ア
ルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬用の草
花の粉末、芳香性又は薬用の草花の汁、およびパパイン
のうちの少なくとも１つを混入する構成としたので、一
層効率よく上記効果を達成できる遠赤外線サウナ用着衣
が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】通常の寝巻型の遠赤外線サウナ用着衣を着た入
浴者を示す正面図である。

【図２】体全体を包む袖無しマントの形態の遠赤外線サ
ウナ用着衣を着た入浴者を示す正面図である。

【図３】図２のサウナ用着衣に頭巾を追加した形態の遠
赤外線サウナ用着衣を着た入浴者を示す正面図である。

【図４】胴及び下半身に巻き付ける形態の遠赤外線サウ
ナ用着衣を着た入浴者を示す正面図である。

【図５】肩及び両腕を含む上半身を覆う形態の遠赤外線
サウナ用着衣を着た入浴者を示す正面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ａ６１Ｎ 5/06 Ａ６１Ｎ 5/06 Ａ Ｄ０６Ｍ 11/79 Ｄ０６Ｍ 15/01 11/83 23/08 15/01 Ｄ０１Ｆ 1/10 23/08 Ｄ０６Ｍ 11/00 Ａ // Ｄ０１Ｆ 1/10 11/12

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トルマリンの微粉末を生地に含有、付
   着又は編み込みにより具備させることを特徴とするサウ
   ナ用着衣。
2. 【請求項２】 ミネラルを含んだ泥をコーティング又
   は混入することを特徴とする請求項１に記載のサウナ用
   着衣。
3. 【請求項３】 コンブや紅藻類等の海藻の粉末や砕片
   をコーティング又は混入したり、あるいはトルマリンの
   結合剤として使用することを特徴とする請求項１又は２
   に記載のサウナ用着衣。
4. 【請求項４】 塩を混入することを特徴とする請求項
   １〜３のいずれかに記載のサウナ用着衣。
5. 【請求項５】 アルミニウム又は銅の粉末又は砕片を
   混入することを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記
   載のサウナ用着衣。
6. 【請求項６】 木炭粉を混入又はコーティングするこ
   とを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載のサウナ
   用着衣。
7. 【請求項７】 芳香性又は薬用の草花やパパインの粉
   末又は砕片を混入又はコーティングしたり、あるいは当
   該草花の汁を含浸させることを特徴とする請求項１〜６
   のいずれかに記載のサウナ用着衣。
8. 【請求項８】 トルマリンの微粉末を混入した合成繊
   維を編み込んだ布で縫製したり接着して製造したことを
   特徴とする請求項１〜７のいずれかに記載のサウナ用着
   衣。
9. 【請求項９】 トルマリンの微粉末を混入した紙や不
   織布で作成して使い捨て式にしたことを特徴とする請求
   項１〜７のいずれかに記載のサウナ用着衣。
10. 【請求項１０】 銅の極細繊維を付着又は縫い込んだ
    ことを特徴とする請求項１〜１０のいずれかに記載のサ
    ウナ用着衣。
11. 【請求項１１】 トルマリンの微粉末を混入した糊を
    生地に塗り付けることを特徴とするサウナ用着衣。
12. 【請求項１２】 前記糊として、コンニャクから作っ
    た糊、天草やふのり等の海藻から作った糊、その他の植
    物から作った糊などを使用することを特徴とする請求項
    １１に記載のサウナ用着衣。
13. 【請求項１３】 前記糊に、ミネラルを含んだ泥、
    塩、アルミニウム又は銅の粉末、木炭粉、芳香性又は薬
    用の草花の粉末又は砕片、芳香性又は薬用の草花の汁、
    あるいはパパインを混入することを特徴とする請求項１
    １又は１２に記載のサウナ用着衣。