JPH11200007A - 溶射方法 - Google Patents
溶射方法Info
- Publication number
- JPH11200007A JPH11200007A JP815898A JP815898A JPH11200007A JP H11200007 A JPH11200007 A JP H11200007A JP 815898 A JP815898 A JP 815898A JP 815898 A JP815898 A JP 815898A JP H11200007 A JPH11200007 A JP H11200007A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermal
- base material
- coating
- spraying
- spraying method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬質クロームめっきや既存のＨＶＯＦ法にわ
って、割れや剥離の発生がなく、母材に対する密着力が
きわめて優れた機能皮膜を得ることができる溶射法を提
供する。 【解決手段】 母材の表面に超高速フレーム溶射法（Ｈ
Ｐ／ＨＶＯＦ法）によりタングステンカーバイトもしく
はクロームカーバイト合金の粉末を溶射して、皮膜厚み
が０．１０〜２．０ｍｍ、気孔率が０．１％以下、ビッ
カース硬さが８５０〜１，４５０の機能皮膜を形成す
る。超高速フレーム溶射法は、燃焼に酸素と灯油とを用
いて燃焼チャンバーの圧力を１２０ｐｓｉ程度まで高く
して、２，１００ｍ／ｓｅｃという高フレーム速度で溶
射を行う。
って、割れや剥離の発生がなく、母材に対する密着力が
きわめて優れた機能皮膜を得ることができる溶射法を提
供する。 【解決手段】 母材の表面に超高速フレーム溶射法（Ｈ
Ｐ／ＨＶＯＦ法）によりタングステンカーバイトもしく
はクロームカーバイト合金の粉末を溶射して、皮膜厚み
が０．１０〜２．０ｍｍ、気孔率が０．１％以下、ビッ
カース硬さが８５０〜１，４５０の機能皮膜を形成す
る。超高速フレーム溶射法は、燃焼に酸素と灯油とを用
いて燃焼チャンバーの圧力を１２０ｐｓｉ程度まで高く
して、２，１００ｍ／ｓｅｃという高フレーム速度で溶
射を行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面改質方法もし
くは表面硬化処理方法のひとつである溶射方法に関し、
さらに詳しくは、各種産業機械や建設機械あるいは自動
車部品等の母材表面に耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性を付
与するために保護皮膜として溶射による機能皮膜を形成
する方法に関する。
くは表面硬化処理方法のひとつである溶射方法に関し、
さらに詳しくは、各種産業機械や建設機械あるいは自動
車部品等の母材表面に耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性を付
与するために保護皮膜として溶射による機能皮膜を形成
する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】炭素鋼やステンレス鋼等の母材表面に耐
摩耗性や耐腐食性を付与するための表面改質方法の代表
的なものとして、硬質クロームめっきのほか、ＨＶＯＦ
法（Ｈｉｇｙ Ｖｅｌｏｃｉｔｙ Ｏｘｙ−Ｆｕｅｌ）
等の高速フレーム溶射法により母材表面に自溶性金属等
を溶射した上でその溶射表面を溶融（ヒュージング）処
理する方法が知られている。
摩耗性や耐腐食性を付与するための表面改質方法の代表
的なものとして、硬質クロームめっきのほか、ＨＶＯＦ
法（Ｈｉｇｙ Ｖｅｌｏｃｉｔｙ Ｏｘｙ−Ｆｕｅｌ）
等の高速フレーム溶射法により母材表面に自溶性金属等
を溶射した上でその溶射表面を溶融（ヒュージング）処
理する方法が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前者の硬質クロームめ
っき法は、周知のように電気分解により母材表面に皮膜
を形成するもので、特に耐腐食性と仕上がりの美しさに
特徴があるものの、母材に対する皮膜の密着力が必ずし
も十分でないばかりでなく、廃液処理にコストがかか
り、全体としてのコストの低減に限界がある。
っき法は、周知のように電気分解により母材表面に皮膜
を形成するもので、特に耐腐食性と仕上がりの美しさに
特徴があるものの、母材に対する皮膜の密着力が必ずし
も十分でないばかりでなく、廃液処理にコストがかか
り、全体としてのコストの低減に限界がある。
【０００４】特に、上記の皮膜密着力の不十分さは、母
材が例えば鉄系ベースのダクタイル鋳鉄や鋳物である場
合に顕著であり、また、硬質クロームめっきの皮膜を厚
くすると内部応力によってマイクロクラックと称される
微小な割れが多く発生し、このマイクロクラックは皮膜
の残留応力を解放する上で有利に作用する一方で、場合
によっては上記のマイクロクラックが表層から母材まで
達してしまうことがあり、その結果として皮膜密着力の
低下とともに皮膜剥離や急激な耐腐食性の低下をもたら
すこととなって好ましくない。
材が例えば鉄系ベースのダクタイル鋳鉄や鋳物である場
合に顕著であり、また、硬質クロームめっきの皮膜を厚
くすると内部応力によってマイクロクラックと称される
微小な割れが多く発生し、このマイクロクラックは皮膜
の残留応力を解放する上で有利に作用する一方で、場合
によっては上記のマイクロクラックが表層から母材まで
達してしまうことがあり、その結果として皮膜密着力の
低下とともに皮膜剥離や急激な耐腐食性の低下をもたら
すこととなって好ましくない。
【０００５】さらに、特定のワークの一部分にのみ硬質
クロームめっきを施す場合であっても、通常はそのワー
ク全体をめっき槽に浸漬しなければならないことから、
めっきが不要な部分まで処理されてしまうことになり、
経済的でない。
クロームめっきを施す場合であっても、通常はそのワー
ク全体をめっき槽に浸漬しなければならないことから、
めっきが不要な部分まで処理されてしまうことになり、
経済的でない。
【０００６】一方、溶射溶着による後者のタイプのもの
では、その特殊性として溶射粒子の引っ張り応力によっ
て溶射皮膜が形成されるために、その溶射皮膜の密着強
度や硬度が低く割れの原因となりやすい。特に、高硬度
の金属を厚く溶射すると、冷却時に溶射皮膜に割れが発
生し、したがって長期使用に耐え得るような必要十分な
厚さの機能皮膜を形成することは困難であった。
では、その特殊性として溶射粒子の引っ張り応力によっ
て溶射皮膜が形成されるために、その溶射皮膜の密着強
度や硬度が低く割れの原因となりやすい。特に、高硬度
の金属を厚く溶射すると、冷却時に溶射皮膜に割れが発
生し、したがって長期使用に耐え得るような必要十分な
厚さの機能皮膜を形成することは困難であった。
【０００７】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、とりわけ従来の硬質クロームめっきや既存
の溶射法に代わって高性能な機能皮膜を容易に得られる
ようにした溶射方法を提供しようとするものである。
れたもので、とりわけ従来の硬質クロームめっきや既存
の溶射法に代わって高性能な機能皮膜を容易に得られる
ようにした溶射方法を提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、所定の母材の表面に予めブラスト処理を施した上、
その母材表面にタングステンカーバイト合金もしくはク
ロームカーバイト合金の粉末を超高速フレーム溶射法に
より溶射して、皮膜厚みが０．１０〜２．０ｍｍ、気孔
率が０．１％以下、ビッカース硬さが８５０〜１，４５
０の機能皮膜を形成することを特徴としている。
は、所定の母材の表面に予めブラスト処理を施した上、
その母材表面にタングステンカーバイト合金もしくはク
ロームカーバイト合金の粉末を超高速フレーム溶射法に
より溶射して、皮膜厚みが０．１０〜２．０ｍｍ、気孔
率が０．１％以下、ビッカース硬さが８５０〜１，４５
０の機能皮膜を形成することを特徴としている。
【０００９】また、請求項２に記載の発明は、上記のブ
ラスト処理の代えて、錆や油脂の除去を目的とした洗浄
処理を施すことを特徴としている。
ラスト処理の代えて、錆や油脂の除去を目的とした洗浄
処理を施すことを特徴としている。
【００１０】ここで、上記の超高速フレーム溶射法はＨ
Ｐ／ＨＶＯＦ法（Ｈｉｇｈ Ｐｒｅｓｓｕｒｅ／Ｈｉｇ
ｈ Ｖｅｌｏｃｉｔｙ Ｏｘｙ−Ｆｕｅｌ）と呼ばれる
もので、高燃焼圧力、高ガス流速、高速粒子の溶射法で
あるところに特徴がある。すなわち、ＨＰ／ＨＶＯＦ法
は、基本的には既存のＨＶＯＦ法の改良型ではあるが、
ＨＶＯＦ法と異なる点は、ＨＶＯＦ法では気体燃料（プ
ロパン、プロピレンあるいは水素）を使用しているのに
対して、ＨＰ／ＨＶＯＦ法では液体燃料である灯油（も
しくはケロシン）を使用することで、連続高燃焼圧（１
２０〜１３０ｐｓｉ程度でＨＶＯＦ法の約１．５倍）を
可能とし、その圧力で２，１００ｍ／ｓｅｃ程度という
高フレーム速度を達成して、高粒子速度で溶射材料を溶
射するものである。
Ｐ／ＨＶＯＦ法（Ｈｉｇｈ Ｐｒｅｓｓｕｒｅ／Ｈｉｇ
ｈ Ｖｅｌｏｃｉｔｙ Ｏｘｙ−Ｆｕｅｌ）と呼ばれる
もので、高燃焼圧力、高ガス流速、高速粒子の溶射法で
あるところに特徴がある。すなわち、ＨＰ／ＨＶＯＦ法
は、基本的には既存のＨＶＯＦ法の改良型ではあるが、
ＨＶＯＦ法と異なる点は、ＨＶＯＦ法では気体燃料（プ
ロパン、プロピレンあるいは水素）を使用しているのに
対して、ＨＰ／ＨＶＯＦ法では液体燃料である灯油（も
しくはケロシン）を使用することで、連続高燃焼圧（１
２０〜１３０ｐｓｉ程度でＨＶＯＦ法の約１．５倍）を
可能とし、その圧力で２，１００ｍ／ｓｅｃ程度という
高フレーム速度を達成して、高粒子速度で溶射材料を溶
射するものである。
【００１１】したがって、請求項１，２に記載の発明で
は、溶射皮膜である機能皮膜は、ビッカース硬さで８５
０〜１，４５０という高硬度もさることながら、気孔率
が０．１％以下であって、空孔のほとんどない緻密な組
織であることから、溶射したままでもその皮膜表面は優
れた平滑性を有しており、フュージング等の処理を一切
必要としない。
は、溶射皮膜である機能皮膜は、ビッカース硬さで８５
０〜１，４５０という高硬度もさることながら、気孔率
が０．１％以下であって、空孔のほとんどない緻密な組
織であることから、溶射したままでもその皮膜表面は優
れた平滑性を有しており、フュージング等の処理を一切
必要としない。
【００１２】また、特筆すべきことは、ＨＰ／ＨＶＯＦ
法で溶射された機能皮膜の母材に対する密着強度が１
０，０００ｐｓｉ（７００ｋｇｆ／ｃｍ2）以上ときわ
めて高いことであり、皮膜厚みが０．１０〜２．０ｍｍ
程度であればその剥離や割れの発生は全くない。これ
は、公知のＨＶＯＦ法等による溶射皮膜が引張応力で形
成された引張皮膜であるのに対して、ＨＰ／ＨＶＯＦ法
の溶射皮膜は圧縮応力で形成されるいわゆる圧縮皮膜で
あるためで、その皮膜自体の残留応力も圧縮応力である
が故に、母材に対して皮膜が高張力と高密着性とを有し
ていることになる。
法で溶射された機能皮膜の母材に対する密着強度が１
０，０００ｐｓｉ（７００ｋｇｆ／ｃｍ2）以上ときわ
めて高いことであり、皮膜厚みが０．１０〜２．０ｍｍ
程度であればその剥離や割れの発生は全くない。これ
は、公知のＨＶＯＦ法等による溶射皮膜が引張応力で形
成された引張皮膜であるのに対して、ＨＰ／ＨＶＯＦ法
の溶射皮膜は圧縮応力で形成されるいわゆる圧縮皮膜で
あるためで、その皮膜自体の残留応力も圧縮応力である
が故に、母材に対して皮膜が高張力と高密着性とを有し
ていることになる。
【００１３】
【発明の効果】請求項１，２に記載の発明によれば、所
定の母材の表面に予めブラスト処理もしくは洗浄処理を
施した上、その母材表面にタングステンカーバイト合金
もしくはクロームカーバイト合金の粉末を超高速フレー
ム溶射法により溶射して、皮膜厚みが０．１０〜２．０
ｍｍ、気孔率が０．１％以下、ビッカース硬さが８５０
〜１，４５０の機能皮膜を形成するようにしたものであ
る。したがって、割れや剥離等の発生がなく、母材に対
する皮膜密着力および耐久性にきわめて優れた機能皮膜
を容易に得ることができ、また、従来の硬質クロームめ
っきのように廃液処理の問題も生じないので、コストの
低減も併せて達成できる効果がある。
定の母材の表面に予めブラスト処理もしくは洗浄処理を
施した上、その母材表面にタングステンカーバイト合金
もしくはクロームカーバイト合金の粉末を超高速フレー
ム溶射法により溶射して、皮膜厚みが０．１０〜２．０
ｍｍ、気孔率が０．１％以下、ビッカース硬さが８５０
〜１，４５０の機能皮膜を形成するようにしたものであ
る。したがって、割れや剥離等の発生がなく、母材に対
する皮膜密着力および耐久性にきわめて優れた機能皮膜
を容易に得ることができ、また、従来の硬質クロームめ
っきのように廃液処理の問題も生じないので、コストの
低減も併せて達成できる効果がある。
【００１４】
【発明の実施の形態】炭素鋼、ステンレス鋼あるいはア
ルミニウム等からなる母材の表面の錆、油脂あるいは黒
皮等の除去を目的として、前処理である洗浄処理を施す
とともに、ブラスト処理を施し、そのブラスト処理後の
母材表面に、前述したＨＰ／ＨＶＯＦ法により溶射を施
して溶射皮膜であるところの機能皮膜を形成する。この
場合、溶射に先立つ母材の予熱は必ずしも必要ではな
く、予熱する場合には９０℃前後で行う。
ルミニウム等からなる母材の表面の錆、油脂あるいは黒
皮等の除去を目的として、前処理である洗浄処理を施す
とともに、ブラスト処理を施し、そのブラスト処理後の
母材表面に、前述したＨＰ／ＨＶＯＦ法により溶射を施
して溶射皮膜であるところの機能皮膜を形成する。この
場合、溶射に先立つ母材の予熱は必ずしも必要ではな
く、予熱する場合には９０℃前後で行う。
【００１５】溶射皮膜となる粉末材料としては、タング
ステンカーバイトもしくはクロームカーバイトを主成分
として、これにコバルト、ニッケル、自溶性合金、クロ
ームのうちのいずれかを単独もしくは複数加えたものを
用い、この粉末を溶射ガンのチャンバ内における酸素と
灯油との燃焼炎中に搬送ガスとともに送り込むととも
に、その粉末粒子を飛行させ、高衝突エネルギにより母
材の表面に積層して溶射皮膜を形成する。
ステンカーバイトもしくはクロームカーバイトを主成分
として、これにコバルト、ニッケル、自溶性合金、クロ
ームのうちのいずれかを単独もしくは複数加えたものを
用い、この粉末を溶射ガンのチャンバ内における酸素と
灯油との燃焼炎中に搬送ガスとともに送り込むととも
に、その粉末粒子を飛行させ、高衝突エネルギにより母
材の表面に積層して溶射皮膜を形成する。
【００１６】より具体的には、タングステンカーバイト
（８８％）＋コバルト（１２％）、タングステンカーバ
イト（８３％）＋コバルト（１７％）、タングステンカ
ーバイト（５０％）＋自溶性合金（５０％）、タングス
テンカーバイト（８６％）＋コバルト（１０％）＋クロ
ーム（４％）、タングステンカーバイト（７３％）＋ク
ローム（２０％）＋ニッケル（７％）、クロームカーバ
イト（８５％）＋クローム（１０％）＋ニッケル（５
％）、クロームカーバイト（８０％）＋クローム（１５
％）＋ニッケル（５％）、クロームカーバイト（７５
％）＋クローム（２０％）＋ニッケル（５％）のうちの
いずれかの組成のものを上記の溶射材料として用いて溶
射を行う。なお、上記の合金粉末の粒子の大きさはいず
れの場合にも５３ミクロン〜１０ミクロン程度とする。
（８８％）＋コバルト（１２％）、タングステンカーバ
イト（８３％）＋コバルト（１７％）、タングステンカ
ーバイト（５０％）＋自溶性合金（５０％）、タングス
テンカーバイト（８６％）＋コバルト（１０％）＋クロ
ーム（４％）、タングステンカーバイト（７３％）＋ク
ローム（２０％）＋ニッケル（７％）、クロームカーバ
イト（８５％）＋クローム（１０％）＋ニッケル（５
％）、クロームカーバイト（８０％）＋クローム（１５
％）＋ニッケル（５％）、クロームカーバイト（７５
％）＋クローム（２０％）＋ニッケル（５％）のうちの
いずれかの組成のものを上記の溶射材料として用いて溶
射を行う。なお、上記の合金粉末の粒子の大きさはいず
れの場合にも５３ミクロン〜１０ミクロン程度とする。
【００１７】ＨＰ／ＨＶＯＦ法の溶射皮膜は、ＨＶＯＦ
法等のものと異なり圧縮皮膜として形成されるために、
その溶射皮膜の膜厚は１０ｍｍ以上まで可能であるが、
割れ等を考慮すると０．０５ｍｍ〜２．５０ｍｍ程度、
より望ましくは０．１０ｍｍ〜２．０ｍｍ程度とする。
そして、このＨＰ／ＨＶＯＦ法による溶射皮膜の特殊性
として、気孔率が０．１％以下ときわめて緻密な組織が
形成され、同時にその皮膜硬度もビッカース硬さで８５
０〜１，４５０にも及ぶ。
法等のものと異なり圧縮皮膜として形成されるために、
その溶射皮膜の膜厚は１０ｍｍ以上まで可能であるが、
割れ等を考慮すると０．０５ｍｍ〜２．５０ｍｍ程度、
より望ましくは０．１０ｍｍ〜２．０ｍｍ程度とする。
そして、このＨＰ／ＨＶＯＦ法による溶射皮膜の特殊性
として、気孔率が０．１％以下ときわめて緻密な組織が
形成され、同時にその皮膜硬度もビッカース硬さで８５
０〜１，４５０にも及ぶ。
【００１８】ここで、クロームカーバイト合金の溶射皮
膜を０．３ｍｍ以上の皮膜厚みで形成する場合には、ボ
ンド材として、タングステンカーバイト（５０％）＋コ
バルト（５０％）の複合合金粉末を５０μｍ程度の皮膜
厚みで溶射し、その皮膜の上に上記クロームカーバイト
合金の粉末を溶射して、実質的に二層構造とすることも
ある。
膜を０．３ｍｍ以上の皮膜厚みで形成する場合には、ボ
ンド材として、タングステンカーバイト（５０％）＋コ
バルト（５０％）の複合合金粉末を５０μｍ程度の皮膜
厚みで溶射し、その皮膜の上に上記クロームカーバイト
合金の粉末を溶射して、実質的に二層構造とすることも
ある。
【００１９】したがって、本発明方法によって形成され
る機能皮膜は、例えば自動車部品の断熱皮膜あるいはそ
の下地層、さらには高温化で使用されるロールの表面保
護層としてきわめて有効性が高い。
る機能皮膜は、例えば自動車部品の断熱皮膜あるいはそ
の下地層、さらには高温化で使用されるロールの表面保
護層としてきわめて有効性が高い。
【００２０】本発明方法によって得られた溶射皮膜（機
能皮膜）と硬質クロームめっきの皮膜とについてその特
性を比較すると、表１のようになる。
能皮膜）と硬質クロームめっきの皮膜とについてその特
性を比較すると、表１のようになる。
【００２１】マイクロビッカース硬さは、マイクロビッ
カース硬さ計にて３００ｇの負荷を用いて試験を行った
場合の結果である。
カース硬さ計にて３００ｇの負荷を用いて試験を行った
場合の結果である。
【００２２】摩耗量の計測は、乾式アブレシブ摩耗テス
トにより実際の摩耗量の重量を計測したもので、値が小
さいほど耐摩耗性に優れていることになる。ここでは、
硬質クロームめっきの皮膜を１．０としてこれを基準に
他の値と比較した。表１から明らかなように、硬質クロ
ームめっき皮膜に対して、タングステンカーバイト溶射
皮膜が５倍、クロームカーバイト溶射皮膜が２．５倍優
れていることになる。
トにより実際の摩耗量の重量を計測したもので、値が小
さいほど耐摩耗性に優れていることになる。ここでは、
硬質クロームめっきの皮膜を１．０としてこれを基準に
他の値と比較した。表１から明らかなように、硬質クロ
ームめっき皮膜に対して、タングステンカーバイト溶射
皮膜が５倍、クロームカーバイト溶射皮膜が２．５倍優
れていることになる。
【００２３】また、摩耗率の計測は、油スラリ中に摩耗
剤を入れた特殊なテストで、上記と同様に、硬質クロー
ムめっき皮膜の値を基準とした場合に、タングステンカ
ーバイト溶射皮膜が５倍、クロームカーバイト溶射皮膜
が２．５倍それぞれ優れていることになる。
剤を入れた特殊なテストで、上記と同様に、硬質クロー
ムめっき皮膜の値を基準とした場合に、タングステンカ
ーバイト溶射皮膜が５倍、クロームカーバイト溶射皮膜
が２．５倍それぞれ優れていることになる。
【００２４】
【表１】
Claims (2)
- 【請求項１】 所定の母材の表面に予めブラスト処理を
施した上、その母材表面にタングステンカーバイト合金
もしくはクロームカーバイト合金の粉末を超高速フレー
ム溶射法により溶射して、皮膜厚みが０．１０〜２．０
ｍｍ、気孔率が０．１％以下、ビッカース硬さが８５０
〜１，４５０の機能皮膜を形成することを特徴とする溶
射方法。 - 【請求項２】 前記ブラスト処理に代えて、錆や油脂の
除去を目的とした洗浄処理を施すことを特徴とする請求
項１に記載の溶射方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP815898A JPH11200007A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 溶射方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP815898A JPH11200007A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 溶射方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11200007A true JPH11200007A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11685534
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP815898A Pending JPH11200007A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 溶射方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11200007A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NL1022910C2 (nl) * | 2003-03-12 | 2004-09-14 | Axxicon Moulds Eindhoven Bv | Spuitgietmatrijsdeel met slijtvaste laag. |
| JP2007229445A (ja) * | 2006-01-05 | 2007-09-13 | Howmedica Osteonics Corp | 医療用インプラント部品を製造するための方法及び部品 |
| JP2011256465A (ja) * | 2011-08-30 | 2011-12-22 | Riverstone Kogyo Kk | 微粉末セラミックス衝撃焼結被覆法 |
| JP2020037720A (ja) * | 2018-09-03 | 2020-03-12 | トーカロ株式会社 | 溶射皮膜の形成方法、高速フレーム溶射装置、及び高速フレーム溶射用ノズル |
-
1998
- 1998-01-20 JP JP815898A patent/JPH11200007A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NL1022910C2 (nl) * | 2003-03-12 | 2004-09-14 | Axxicon Moulds Eindhoven Bv | Spuitgietmatrijsdeel met slijtvaste laag. |
| WO2004080688A1 (en) * | 2003-03-12 | 2004-09-23 | Axxicon Moulds Eindhoven B.V. | Injection moulding mould part with wear-resistant coating |
| US7220116B2 (en) | 2003-03-12 | 2007-05-22 | Axxicon Moulds Eindhoven B.V. | Injection moulding mould part with wear-resistant coating |
| JP2007229445A (ja) * | 2006-01-05 | 2007-09-13 | Howmedica Osteonics Corp | 医療用インプラント部品を製造するための方法及び部品 |
| JP2011256465A (ja) * | 2011-08-30 | 2011-12-22 | Riverstone Kogyo Kk | 微粉末セラミックス衝撃焼結被覆法 |
| JP2020037720A (ja) * | 2018-09-03 | 2020-03-12 | トーカロ株式会社 | 溶射皮膜の形成方法、高速フレーム溶射装置、及び高速フレーム溶射用ノズル |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Paredes et al. | The effect of roughness and pre-heating of the substrate on the morphology of aluminium coatings deposited by thermal spraying | |
| Khan et al. | Effect of residual stresses on air plasma sprayed thermal barrier coatings | |
| Varis et al. | Optimization of HVOF Cr3C2NiCr coating for increased fatigue performance | |
| Cinca et al. | Study of stellite-6 deposition by cold gas spraying | |
| Hajare et al. | Comparative study of wear behaviour of Thermal Spray HVOF coating on 304 SS | |
| Tian et al. | Frictional wear performance under oil-lubricated conditions and wear resistance mechanism of high-velocity arc-sprayed FeNiCrAl coating | |
| Surzhenkov et al. | Sliding wear of TiC-NiMo and Cr^ sub 3^ C^ sub 2^-Ni cermet particles reinforced FeCrSiB matrix HVOF sprayed coatings | |
| Vencl | Optimisation of the deposition parameters of thick atmospheric plasma spray coatings | |
| Zafar et al. | Microstructure and mechanical properties of microwave post-processed Ni coating | |
| Bao et al. | Wear-resistant WC composite hard coatings by brazing | |
| CA3164702A1 (en) | Method for obtaining rolling mill rolls with a coating of tungsten carbide alloys and obtained roll | |
| Hernández et al. | Fatigue properties of a 4340 steel coated with a Colmonoy 88 deposit applied by high-velocity oxygen fuel | |
| JPH11200007A (ja) | 溶射方法 | |
| Nestler et al. | HVOF-spraying vs. hard chrome plating–coating characteristics and aircraft applications | |
| Wang et al. | Wear resistance of a Cr 3 C 2-NiCr detonation spray coating | |
| CN108203825B (zh) | 监测柴油机缸盖表面损伤过程的抗热疲劳镍基复合涂层及其应用 | |
| Puchi-Cabrera et al. | Fatigue performance of a SAE 1045 steel coated with a Colmonoy 88 alloy deposited by HVOF thermal spraying | |
| Srinivas et al. | The investigations on aluminium substrates coated with micro-sized WC-CO/Cr3C2-nicr multi-layered hard coating | |
| Halmi et al. | Fatigue performance of thermal spray coatings on carbon steel: a review | |
| Ke et al. | Influence of bond coat on HVOF-sprayed gradient cermet coating on copper alloy | |
| Pathem et al. | Corrosion and cavitation erosion properties of sub-micron WC-Co/Cr 3 C 2-NiCr multi-layered coating on aluminium substrates | |
| Ranjan et al. | Morphological, microstructural, and mechanical study of FGM coatings prepared using the HVOF technique | |
| Barbezat | Importance of surface preparation technology prior to coating deposition on cylinder bores for high performance engines | |
| CAKMAKKAYA | INVESTIGATION OF CORROSION AND MICROSTRUCTURE PROPERTIES OF GRAY (LAMELLITE GRAPHITE) CAST IRON COATED WITH HVOF METHOD. | |
| Jaiswal et al. | Effect of argon gas environment on high temperature sliding wear characteristics of NiCrBSi laser clad |