JPH11199885A - 潤滑油組成物 - Google Patents
潤滑油組成物Info
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- JPH11199885A JPH11199885A JP4715498A JP4715498A JPH11199885A JP H11199885 A JPH11199885 A JP H11199885A JP 4715498 A JP4715498 A JP 4715498A JP 4715498 A JP4715498 A JP 4715498A JP H11199885 A JPH11199885 A JP H11199885A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸化安定性,スラッジ溶解性およびシー
ル材適合性に優れた潤滑油組成物を提供する。 【解決手段】 (a)炭化水素系基材30〜99重量%
及び(b)三級カルボン酸を含むカルボン酸のエステル
1〜70重量%を含有する基油を含む潤滑油組成物であ
る。
ル材適合性に優れた潤滑油組成物を提供する。 【解決手段】 (a)炭化水素系基材30〜99重量%
及び(b)三級カルボン酸を含むカルボン酸のエステル
1〜70重量%を含有する基油を含む潤滑油組成物であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は潤滑油組成物に関
し、更に詳しくは、スクリュー圧縮機油、耐熱タービン
油、ガスタービン油、含浸軸受油などに好適な潤滑油組
成物に関する。
し、更に詳しくは、スクリュー圧縮機油、耐熱タービン
油、ガスタービン油、含浸軸受油などに好適な潤滑油組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省人化にともない潤滑油にはロン
グドレインでの使用に耐えうるものが求められている。
このため、安定性に優れた潤滑油が要望され、これらの
特性を満足するために種々の潤滑油が開発されている。
この点から、水素化処理鉱油,部分合成油,ポリ−α−
オレフィン(PAO)等の炭化水素系基材が基油として
広く使用されてきた。これらの基油はシール材との適合
性およびスラッジ溶解性の点からエステル類等の配合が
不可欠であるが、近年の高性能化の要求に対しては、そ
の配合剤の安定性が不十分となってきた。例えば、この
ような配合剤のエステルとして二塩基酸のエステルやヒ
ンダードエステルなどが提案されているが、これらも安
定性が不十分であり、長期間の使用により全酸価の上昇
を招いていた。したがって、配合剤としてエステル類を
考えた場合、組成物として酸化安定性,スラッジ溶解性
およびシール材適合性を満足するものが望まれている。
グドレインでの使用に耐えうるものが求められている。
このため、安定性に優れた潤滑油が要望され、これらの
特性を満足するために種々の潤滑油が開発されている。
この点から、水素化処理鉱油,部分合成油,ポリ−α−
オレフィン(PAO)等の炭化水素系基材が基油として
広く使用されてきた。これらの基油はシール材との適合
性およびスラッジ溶解性の点からエステル類等の配合が
不可欠であるが、近年の高性能化の要求に対しては、そ
の配合剤の安定性が不十分となってきた。例えば、この
ような配合剤のエステルとして二塩基酸のエステルやヒ
ンダードエステルなどが提案されているが、これらも安
定性が不十分であり、長期間の使用により全酸価の上昇
を招いていた。したがって、配合剤としてエステル類を
考えた場合、組成物として酸化安定性,スラッジ溶解性
およびシール材適合性を満足するものが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、酸化安定性,スラッジ溶解性および
シール材適合性に優れた潤滑油組成物を提供することを
目的とするものである。
らなされたもので、酸化安定性,スラッジ溶解性および
シール材適合性に優れた潤滑油組成物を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、炭化水素系基材と特定のエステル類を使
用することにより、本発明の目的を効果的に達成しうる
ことを見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明の要旨は下記のとおりである。 (1)(a)炭化水素系基材30〜99重量%及び
(b)三級カルボン酸を含むカルボン酸のエステル1〜
70重量%を含有する基油を含む潤滑油組成物。 (2)(a)成分が、水素化処理鉱油、部分合成油及び
ポリオレフィン系合成油から選ばれる少なくとも一種で
ある(1)記載の潤滑油組成物。 (3)(b)成分において、カルボン酸中の三級カルボ
ン酸が10〜55モル%である(1)又は(2)に記載
の潤滑油組成物。 (4)アニリン点が80〜125℃である(1)〜
(3)のいずれかに記載の潤滑油組成物。 (5)潤滑油が、スクリュー圧縮機油、耐熱タービン
油、ガスタービン油及び含浸軸受油から選ばれるもので
ある(1)〜(4)のいずれかに記載の潤滑油組成物。
を重ねた結果、炭化水素系基材と特定のエステル類を使
用することにより、本発明の目的を効果的に達成しうる
ことを見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明の要旨は下記のとおりである。 (1)(a)炭化水素系基材30〜99重量%及び
(b)三級カルボン酸を含むカルボン酸のエステル1〜
70重量%を含有する基油を含む潤滑油組成物。 (2)(a)成分が、水素化処理鉱油、部分合成油及び
ポリオレフィン系合成油から選ばれる少なくとも一種で
ある(1)記載の潤滑油組成物。 (3)(b)成分において、カルボン酸中の三級カルボ
ン酸が10〜55モル%である(1)又は(2)に記載
の潤滑油組成物。 (4)アニリン点が80〜125℃である(1)〜
(3)のいずれかに記載の潤滑油組成物。 (5)潤滑油が、スクリュー圧縮機油、耐熱タービン
油、ガスタービン油及び含浸軸受油から選ばれるもので
ある(1)〜(4)のいずれかに記載の潤滑油組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。先ず、本発明を構成する(a)成分の炭化水素
系基材としては特に限定されないが、特に酸化安定性の
面から、水素化処理鉱油,部分合成油,ポリオレフィン
系合成油が好ましい。水素化処理鉱油とは、常圧蒸留残
渣油を減圧蒸留して得られる潤滑油留分を水素化改質、
水素化脱ろう、二次水素化の順に水素化処理したもの
で、API分類でGIIグレードに属するものをいう。
明する。先ず、本発明を構成する(a)成分の炭化水素
系基材としては特に限定されないが、特に酸化安定性の
面から、水素化処理鉱油,部分合成油,ポリオレフィン
系合成油が好ましい。水素化処理鉱油とは、常圧蒸留残
渣油を減圧蒸留して得られる潤滑油留分を水素化改質、
水素化脱ろう、二次水素化の順に水素化処理したもの
で、API分類でGIIグレードに属するものをいう。
【0006】部分合成油とは、例えば、潤滑油精製装置
からのスラックワックスを水素化異性化した後、二次水
素化を行ったもので、API分類でGIVグレードに属す
るものをいう。ポリオレフィン系合成油とは、α−オレ
フィン重合体(PAO)あるいはエチレン−α−オレフ
ィン共重合体またはこれらの水素化物で、API分類で
GIVグレードに属するものをいう。具体的には、炭素数
6〜14のα−オレフィンオリゴマーあるいはエチレン
−プロピレン共重合体などのエチレン−α−オレフィン
共重合体及びそれらの水素化物が好ましく使用でき、特
に1−デセンのオリゴマーとその水素化物が好ましい。
本発明においては、上記のポリ−α−オレフィン系合成
油を一種あるいは二種以上を組み合わせてよく、また、
水素化処理鉱油,部分合成油,ポリオレフィン系合成油
を適当に混合したものを使用してもよい。
からのスラックワックスを水素化異性化した後、二次水
素化を行ったもので、API分類でGIVグレードに属す
るものをいう。ポリオレフィン系合成油とは、α−オレ
フィン重合体(PAO)あるいはエチレン−α−オレフ
ィン共重合体またはこれらの水素化物で、API分類で
GIVグレードに属するものをいう。具体的には、炭素数
6〜14のα−オレフィンオリゴマーあるいはエチレン
−プロピレン共重合体などのエチレン−α−オレフィン
共重合体及びそれらの水素化物が好ましく使用でき、特
に1−デセンのオリゴマーとその水素化物が好ましい。
本発明においては、上記のポリ−α−オレフィン系合成
油を一種あるいは二種以上を組み合わせてよく、また、
水素化処理鉱油,部分合成油,ポリオレフィン系合成油
を適当に混合したものを使用してもよい。
【0007】(a)成分の特性値は潤滑油組成物の特性
値に影響を及ぼさない限り特に限定されない。粘度につ
いては、100℃における動粘度が2〜50mm2 /s
であるものが好ましく、3〜20mm2 /sであるのが
更に好ましい。低すぎると耐引火性,耐揮発性に不具合
を生じる場合があり、また高すぎると低温での粘度が大
きくなり低温流動性が損なわれる場合がある。また、粘
度指数は好ましくは80以上、更に好ましくは100以
上である。この値が上記範囲よりも低い場合は、潤滑油
組成物の粘度指数が低くなる恐れがある。さらに、この
基油の低温流動性の指標である流動点については特に制
限はないが、0℃以下であるのが好ましく、−10℃以
下であるのが更に好ましい。この値がこの範囲を超える
場合は、潤滑油組成物の流動点が高くなる恐れがある。
(a)成分の(b)成分に対する混合量は、(a)成分
と(b)成分の合計量基準で、30〜99重量%、好ま
しくは50〜95重量%である。30重量%未満である
と粘度指数が劣り、99重量%を超えるとシール材との
適合性およびスラッジ溶解性に劣る。
値に影響を及ぼさない限り特に限定されない。粘度につ
いては、100℃における動粘度が2〜50mm2 /s
であるものが好ましく、3〜20mm2 /sであるのが
更に好ましい。低すぎると耐引火性,耐揮発性に不具合
を生じる場合があり、また高すぎると低温での粘度が大
きくなり低温流動性が損なわれる場合がある。また、粘
度指数は好ましくは80以上、更に好ましくは100以
上である。この値が上記範囲よりも低い場合は、潤滑油
組成物の粘度指数が低くなる恐れがある。さらに、この
基油の低温流動性の指標である流動点については特に制
限はないが、0℃以下であるのが好ましく、−10℃以
下であるのが更に好ましい。この値がこの範囲を超える
場合は、潤滑油組成物の流動点が高くなる恐れがある。
(a)成分の(b)成分に対する混合量は、(a)成分
と(b)成分の合計量基準で、30〜99重量%、好ま
しくは50〜95重量%である。30重量%未満である
と粘度指数が劣り、99重量%を超えるとシール材との
適合性およびスラッジ溶解性に劣る。
【0008】次に、本発明を構成する(b)成分の三級
カルボン酸を含むカルボン酸のエステルとは、三級カル
ボン酸を含むカルボン酸とアルコールとのエステル化合
物であり、三級カルボン酸としては、特に限定されない
が、流動点と粘度指数の点から炭素数5〜21のものが
好ましく、具体的には、2,2−ジメチルプロパン酸;
2,2−ジメチルブタン酸;2,2−ジメチルペンタン
酸;2,2−ジメチルヘキサン酸;2,2−ジメチルヘ
プタン酸;2,2−ジメチルオクタン酸;2,2−ジメ
チルノナン酸;2,2−ジメチルデカン酸;2,2−ジ
メチルウンデカン酸;2,2−ジメチルドデカン酸;
2,2−ジメチルトリデカン酸;2,2−ジメチルテト
ラデカン酸;2,2−ジメチルペンタデカン酸;2,2
−ジメチルヘキサデカン酸;2,2−ジメチルヘプタデ
カン酸;2,2−ジメチルオクタデカン酸;2,2−ジ
メチルノナデカン酸;2−エチル−2−メチルブタン
酸;2−エチル−2−メチルペンタン酸;2−エチル−
2−メチルヘキサン酸;2−エチル−2−メチルヘプタ
ン酸;2−エチル−2−メチルオクタン酸;2−エチル
−2−メチルノナン酸;2−エチル−2−メチルデカン
酸;2−エチル−2−メチルウンデカン酸;2−エチル
−2−メチルドデカン酸;2−エチル−2−メチルトリ
デカン酸;2−エチル−2−メチルテトラデカン酸;2
−エチル−2−メチルペンタデカン酸;2−エチル−2
−メチルヘキサデカン酸;2−エチル−2−メチルヘプ
タデカン酸;2−エチル−2−メチルオクタデカン酸;
ネオペンタン酸;ネオヘキサン酸;ネオヘプタン酸;ネ
オオクタン酸;ネオノナン酸;ネオデカン酸;ネオウン
デカン酸;ネオトリデカン酸;ネオテトラデカン酸;ネ
オペンタデカン酸;ネオヘキサデカン酸;ネオヘプタデ
カン酸;ネオオクタデカン酸;ネオノナデカン酸;ネオ
エイコサン酸;ネオヘンエイコサン酸などを挙げること
ができる。上記の三級カルボン酸は一種あるいは二種以
上を組み合わせて使用することができる。三級カルボン
酸以外のカルボン酸は公知の一級カルボン酸、二級カル
ボン酸いずれも使用できる。この一級カルボン酸および
二級カルボン酸も特に限定されないが、流動点と粘度指
数の点から炭素数5〜21のものが好ましい。ここで、
カルボン酸中の三級カルボン酸の含有量は10〜55モ
ル%が好ましい。10モル%未満では酸化安定性,耐加
水分解性が劣る場合があり、55モル%を超えると粘度
指数が劣る場合がある。
カルボン酸を含むカルボン酸のエステルとは、三級カル
ボン酸を含むカルボン酸とアルコールとのエステル化合
物であり、三級カルボン酸としては、特に限定されない
が、流動点と粘度指数の点から炭素数5〜21のものが
好ましく、具体的には、2,2−ジメチルプロパン酸;
2,2−ジメチルブタン酸;2,2−ジメチルペンタン
酸;2,2−ジメチルヘキサン酸;2,2−ジメチルヘ
プタン酸;2,2−ジメチルオクタン酸;2,2−ジメ
チルノナン酸;2,2−ジメチルデカン酸;2,2−ジ
メチルウンデカン酸;2,2−ジメチルドデカン酸;
2,2−ジメチルトリデカン酸;2,2−ジメチルテト
ラデカン酸;2,2−ジメチルペンタデカン酸;2,2
−ジメチルヘキサデカン酸;2,2−ジメチルヘプタデ
カン酸;2,2−ジメチルオクタデカン酸;2,2−ジ
メチルノナデカン酸;2−エチル−2−メチルブタン
酸;2−エチル−2−メチルペンタン酸;2−エチル−
2−メチルヘキサン酸;2−エチル−2−メチルヘプタ
ン酸;2−エチル−2−メチルオクタン酸;2−エチル
−2−メチルノナン酸;2−エチル−2−メチルデカン
酸;2−エチル−2−メチルウンデカン酸;2−エチル
−2−メチルドデカン酸;2−エチル−2−メチルトリ
デカン酸;2−エチル−2−メチルテトラデカン酸;2
−エチル−2−メチルペンタデカン酸;2−エチル−2
−メチルヘキサデカン酸;2−エチル−2−メチルヘプ
タデカン酸;2−エチル−2−メチルオクタデカン酸;
ネオペンタン酸;ネオヘキサン酸;ネオヘプタン酸;ネ
オオクタン酸;ネオノナン酸;ネオデカン酸;ネオウン
デカン酸;ネオトリデカン酸;ネオテトラデカン酸;ネ
オペンタデカン酸;ネオヘキサデカン酸;ネオヘプタデ
カン酸;ネオオクタデカン酸;ネオノナデカン酸;ネオ
エイコサン酸;ネオヘンエイコサン酸などを挙げること
ができる。上記の三級カルボン酸は一種あるいは二種以
上を組み合わせて使用することができる。三級カルボン
酸以外のカルボン酸は公知の一級カルボン酸、二級カル
ボン酸いずれも使用できる。この一級カルボン酸および
二級カルボン酸も特に限定されないが、流動点と粘度指
数の点から炭素数5〜21のものが好ましい。ここで、
カルボン酸中の三級カルボン酸の含有量は10〜55モ
ル%が好ましい。10モル%未満では酸化安定性,耐加
水分解性が劣る場合があり、55モル%を超えると粘度
指数が劣る場合がある。
【0009】また、アルコールとしては特に限定されな
いが、耐熱性の点から、ヒンダードアルコール、特に、
β位が四級になるアルコールが好ましく使用される。こ
のようなアルコールとしては、例えば、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−
2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピオネー
トあるいはこれらの二量体(例えば、ジトリメチロール
プロパン,ジペンタエリスリトール)などが挙げられ
る。これらのアルコールは、単独でも使用することがで
きるが、二種以上を組合せて使用することもできる。
いが、耐熱性の点から、ヒンダードアルコール、特に、
β位が四級になるアルコールが好ましく使用される。こ
のようなアルコールとしては、例えば、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−
2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピオネー
トあるいはこれらの二量体(例えば、ジトリメチロール
プロパン,ジペンタエリスリトール)などが挙げられ
る。これらのアルコールは、単独でも使用することがで
きるが、二種以上を組合せて使用することもできる。
【0010】(b)成分のエステルは、上記の三級カル
ボン酸を含むカルボン酸と上記アルコールをエステル化
反応させることにより得られるが、例えば、カルボン酸
とアルコールとを、モル比1:1〜4:1の割合で混合
し、これをオルトチタン酸イソプロピル,p−トルエン
スルホン酸などの触媒の存在下、100〜300℃の温
度下、加熱攪拌あるいはカルボン酸を塩化チオニル,オ
キシ塩化リン,三塩化リン,五塩化リンなどで酸クロラ
イドとし、これにアルコールを加えることにより行うこ
とができる。なお、(b)成分のカルボン酸エステル
は、二種以上の三級カルボン酸をエステル化して得ても
よいし、三級カルボン酸を一種づつエステル化した後、
混合して得てもよい。
ボン酸を含むカルボン酸と上記アルコールをエステル化
反応させることにより得られるが、例えば、カルボン酸
とアルコールとを、モル比1:1〜4:1の割合で混合
し、これをオルトチタン酸イソプロピル,p−トルエン
スルホン酸などの触媒の存在下、100〜300℃の温
度下、加熱攪拌あるいはカルボン酸を塩化チオニル,オ
キシ塩化リン,三塩化リン,五塩化リンなどで酸クロラ
イドとし、これにアルコールを加えることにより行うこ
とができる。なお、(b)成分のカルボン酸エステル
は、二種以上の三級カルボン酸をエステル化して得ても
よいし、三級カルボン酸を一種づつエステル化した後、
混合して得てもよい。
【0011】(b)成分の特性値は潤滑油組成物の特性
値に影響を及ぼさない限り特に限定されない。粘度につ
いては、100℃における動粘度が2〜50mm2 /s
であるのが好ましく、3〜20mm2 /sであるのが更
に好ましい。粘度指数については、好ましくは50以
上、更に好ましくは70以上である。低すぎると、潤滑
油組成物の粘度指数が低くなる恐れがある。また、流動
点は0℃以下であることが好ましい。高すぎると、潤滑
油組成物の流動点が高くなる恐れがある。(b)成分の
(a)成分に対する混合量は、(a)成分と(b)成分
の合計量基準で、1〜70重量%、好ましくは5〜50
重量%である。
値に影響を及ぼさない限り特に限定されない。粘度につ
いては、100℃における動粘度が2〜50mm2 /s
であるのが好ましく、3〜20mm2 /sであるのが更
に好ましい。粘度指数については、好ましくは50以
上、更に好ましくは70以上である。低すぎると、潤滑
油組成物の粘度指数が低くなる恐れがある。また、流動
点は0℃以下であることが好ましい。高すぎると、潤滑
油組成物の流動点が高くなる恐れがある。(b)成分の
(a)成分に対する混合量は、(a)成分と(b)成分
の合計量基準で、1〜70重量%、好ましくは5〜50
重量%である。
【0012】本発明の潤滑油組成物の粘度は特に限定さ
れないが、高温での潤滑油油膜保持などの点から、40
℃における動粘度が2〜500mm2 /sであることが
好ましく、10〜250mm2 /sであることが更に好
ましい。100℃における動粘度が1〜50mm2 /s
であることが好ましく、2〜30mm2 /sであること
が更に好ましい。
れないが、高温での潤滑油油膜保持などの点から、40
℃における動粘度が2〜500mm2 /sであることが
好ましく、10〜250mm2 /sであることが更に好
ましい。100℃における動粘度が1〜50mm2 /s
であることが好ましく、2〜30mm2 /sであること
が更に好ましい。
【0013】また、本発明の潤滑油組成物の粘度指数
は、高温での潤滑性、低温での始動性の点から、好まし
くは80以上、更に好ましくは100以上とするもので
ある。低すぎると、潤滑特性が不十分になる恐れがあ
る。また、本発明の潤滑油組成物の流動点は、0℃以下
であることが好ましい。高すぎると、低温始動性が悪く
なる恐れがある。
は、高温での潤滑性、低温での始動性の点から、好まし
くは80以上、更に好ましくは100以上とするもので
ある。低すぎると、潤滑特性が不十分になる恐れがあ
る。また、本発明の潤滑油組成物の流動点は、0℃以下
であることが好ましい。高すぎると、低温始動性が悪く
なる恐れがある。
【0014】さらに、本発明の潤滑油組成物のアニリン
点は、スラッジ溶解性,シール材適合性の点から、80
〜125℃であるのが好ましく、90〜120℃である
のが更に好ましい。本発明の潤滑油組成物には、通常、
潤滑油に使用しうる各種の公知の添加剤、例えば、酸化
防止剤,防錆剤,流動点降下剤,粘度指数向上剤,清浄
分散剤,金属不活性化剤,耐摩耗剤,極圧剤,油性剤,
消泡剤,着色剤などを本発明の目的を阻害しない範囲で
適宜配合することができる。
点は、スラッジ溶解性,シール材適合性の点から、80
〜125℃であるのが好ましく、90〜120℃である
のが更に好ましい。本発明の潤滑油組成物には、通常、
潤滑油に使用しうる各種の公知の添加剤、例えば、酸化
防止剤,防錆剤,流動点降下剤,粘度指数向上剤,清浄
分散剤,金属不活性化剤,耐摩耗剤,極圧剤,油性剤,
消泡剤,着色剤などを本発明の目的を阻害しない範囲で
適宜配合することができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1〜3及び比較例1〜3 実施例、比較例で調製した潤滑油組成物性状,性能を以
下に示す方法で評価した。評価方法 1.動粘度,粘度指数 JIS K 2283に従って評価した。 2.アニリン点 JIS K 2256に従って評価した。 3.酸化安定度試験 JIS K 2514の回転ボンベ式酸化安定度試験
(RBOT)に従って評価した。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1〜3及び比較例1〜3 実施例、比較例で調製した潤滑油組成物性状,性能を以
下に示す方法で評価した。評価方法 1.動粘度,粘度指数 JIS K 2283に従って評価した。 2.アニリン点 JIS K 2256に従って評価した。 3.酸化安定度試験 JIS K 2514の回転ボンベ式酸化安定度試験
(RBOT)に従って評価した。
【0016】〔実施例1〕(a)成分として、1−デセ
ンオリゴマーの水素化物(100℃における動粘度6m
m2 /s,粘度指数135)68.3重量%、(b)成
分として、2,2−ジメチルヘプタン酸41モル%、2
−メチルオクタン酸59モル%を含むカルボン酸のペン
タエリスリトールエステル(粘度指数79)30重量
%、及び酸化防止剤1.7重量%からなる潤滑油組成物
を調製し、その性状,性能を評価した。結果を第1表に
示す。 〔実施例2〕実施例1において、(a)成分の量を8
3.3重量%、(b)成分の量を15重量%としたこと
以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性状,性
能を評価した。結果を第1表に示す。 〔実施例3〕実施例1において、(b)成分として、2
−エチル−2−メチルデカン酸3モル%、2,2−ジメ
チルウンデカン酸24モル%、2−メチルドデカン酸7
3モル%を含むカルボン酸のネオペンチルグリコールエ
ステル(粘度指数91)を使用したこと以外は同様にし
て潤滑油組成物を調製し、その性状,性能を評価した。
その結果を第1表に示す。
ンオリゴマーの水素化物(100℃における動粘度6m
m2 /s,粘度指数135)68.3重量%、(b)成
分として、2,2−ジメチルヘプタン酸41モル%、2
−メチルオクタン酸59モル%を含むカルボン酸のペン
タエリスリトールエステル(粘度指数79)30重量
%、及び酸化防止剤1.7重量%からなる潤滑油組成物
を調製し、その性状,性能を評価した。結果を第1表に
示す。 〔実施例2〕実施例1において、(a)成分の量を8
3.3重量%、(b)成分の量を15重量%としたこと
以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性状,性
能を評価した。結果を第1表に示す。 〔実施例3〕実施例1において、(b)成分として、2
−エチル−2−メチルデカン酸3モル%、2,2−ジメ
チルウンデカン酸24モル%、2−メチルドデカン酸7
3モル%を含むカルボン酸のネオペンチルグリコールエ
ステル(粘度指数91)を使用したこと以外は同様にし
て潤滑油組成物を調製し、その性状,性能を評価した。
その結果を第1表に示す。
【0017】〔比較例1〕実施例1において、(b)成
分を使用せず、(a)成分の量を98.3重量%とした
こと以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性
状,性能を評価した。結果を第1表に示す。 〔比較例2〕実施例1において、(b)成分として、2
−メチルブタン酸10モル%、n−ヘキサン酸50モル
%、n−ヘプタン酸40モル%を含むカルボン酸のペン
タエリスリトールエステル(粘度指数124)を使用し
たこと以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性
状,性能を評価した。結果を第1表に示す。 〔比較例3〕比較例2において、(a)成分の量を8
3.3重量%、(b)成分の量を15重量%としたこと
以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性状,性
能を評価した。結果を第1表に示す。
分を使用せず、(a)成分の量を98.3重量%とした
こと以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性
状,性能を評価した。結果を第1表に示す。 〔比較例2〕実施例1において、(b)成分として、2
−メチルブタン酸10モル%、n−ヘキサン酸50モル
%、n−ヘプタン酸40モル%を含むカルボン酸のペン
タエリスリトールエステル(粘度指数124)を使用し
たこと以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性
状,性能を評価した。結果を第1表に示す。 〔比較例3〕比較例2において、(a)成分の量を8
3.3重量%、(b)成分の量を15重量%としたこと
以外は同様にして潤滑油組成物を調製し、その性状,性
能を評価した。結果を第1表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】第1表から明らかなように、実施例の潤滑
油組成物は比較例に比較して、酸化安定性、アニリン点
(スラッジ溶解性,シール材適合性)、粘度指数全て良
好であることがわかる。
油組成物は比較例に比較して、酸化安定性、アニリン点
(スラッジ溶解性,シール材適合性)、粘度指数全て良
好であることがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、酸化安定性,
スラッジ溶解性およびシール材適合性に優れ、スクリュ
ー圧縮機油、耐熱タービン油、ガスタービン油、含浸軸
受油などの高温機器用潤滑油として有効に使用される。
スラッジ溶解性およびシール材適合性に優れ、スクリュ
ー圧縮機油、耐熱タービン油、ガスタービン油、含浸軸
受油などの高温機器用潤滑油として有効に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 105:38) (C10M 111/04 107:10 105:38) C10N 20:00 30:00 30:04 30:08 30:10 40:02 40:06 40:12 60:02
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)炭化水素系基材30〜99重量%
及び(b)三級カルボン酸を含むカルボン酸のエステル
1〜70重量%を含有する基油を含む潤滑油組成物。 - 【請求項2】 (a)成分が、水素化処理鉱油、部分合
成油及びポリオレフィン系合成油から選ばれる少なくと
も一種である請求項1記載の潤滑油組成物。 - 【請求項3】 (b)成分において、カルボン酸中の三
級カルボン酸が10〜55モル%である請求項1又は2
に記載の潤滑油組成物。 - 【請求項4】 アニリン点が80〜125℃である請求
項1〜3のいずれかに記載の潤滑油組成物。 - 【請求項5】 潤滑油が、スクリュー圧縮機油、耐熱タ
ービン油、ガスタービン油及び含浸軸受油から選ばれる
ものである請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑油組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4715498A JPH11199885A (ja) | 1997-11-12 | 1998-02-27 | 潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31027297 | 1997-11-12 | ||
JP9-310272 | 1997-11-12 | ||
JP4715498A JPH11199885A (ja) | 1997-11-12 | 1998-02-27 | 潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199885A true JPH11199885A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=26387304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4715498A Pending JPH11199885A (ja) | 1997-11-12 | 1998-02-27 | 潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11199885A (ja) |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP4715498A patent/JPH11199885A/ja active Pending
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