JPH11199791A - 表面処理顔料およびその製造方法 - Google Patents

表面処理顔料およびその製造方法

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JPH11199791A
JPH11199791A JP713598A JP713598A JPH11199791A JP H11199791 A JPH11199791 A JP H11199791A JP 713598 A JP713598 A JP 713598A JP 713598 A JP713598 A JP 713598A JP H11199791 A JPH11199791 A JP H11199791A
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JP
Japan
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pigment
sulfonating agent
treated
particles
water
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JP713598A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Iguchi
司 井口
Toshifumi Kamimura
敏文 上村
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水や有機溶剤に対する初期分散性、長期分散性
に優れ、顔料粒子の凝集を起こしずらい優れた顔料を提
供することと、その顔料を製造する際に溶剤を必要とし
ない経済的な製造方法を提供する。 【解決手段】有機顔料粒子と常温固体のスルホン化剤と
を加熱反応させ、有機顔料の粒子表面にスルホン酸基を
導入する表面処理顔料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理された有
機顔料および、表面処理有機顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】顔料は通常有機溶剤や水などの溶剤に対
し不溶であるため、インキ、塗料、プラスチックの着色
剤、液体現像剤などの着色用の画像形成材料に用いる場
合、用途によって有機溶剤や水に分散させて用いること
が多い。特に最近は環境問題や人体への影響から水性化
への要望が強く、水分散の安定性が必要とされている。
従来、顔料を水中に分散させるため界面活性剤や分散
剤、分散樹脂を用いて顔料表面を修飾して水性インキや
水性塗料としている。しかしながら、大抵の有機顔料は
親油性で、水性のビヒクルと分散状態を保持させるた
め、分散剤や界面活性剤を各顔料ごとに選択し、分散条
件を変えたり、前分散が必要であったりと、分散が容易
ではないという問題がある。
【0003】そのため、分散安定性の改良方法として、
有機顔料の粒子表面を化学的に処理する方法がある。気
相処理法としては、プラズマ処理法が代表的であり、H
e、Arなどの不活性ガス、H2、O2、N2、CO、
CO2、H2O、CF4といった反応性ガスを用いた研
究が行われており、その中でも低温酸素プラズマ処理の
利用(井原辰彦:色材,54,531,1981)、アンモニアプラ
ズマを使った処理(S.Ikeda:J.Coat.Technol.,60,765,10
7,1988) が有機顔料に効果のある処理として提案されて
いる。酸素プラズマでは一部の顔料では酸化変色のため
使用できない場合があり、アンモニアプラズマ処理によ
り分散性と耐候性の向上を図っている。しかしながら、
プラズマ処理は乾式処理という経済的メリットはあるも
のの、処理の均一化や分散性への効果で必ずしも充分で
はなく、実用化されている例はない。次に、液相処理法
として有機顔料粒子表面に化学的に親水性官能基を結合
させ、顔料表面に親水性を付与する方法がある。この顔
料表面処理方法は、特開平08−283596号公報に
開示されているように、従来の顔料誘導体や染料と異な
り、顔料形成の一分子ごとに親水性官能基が導入されて
いるのではなく、顔料粒子の表面だけに均一に官能基を
導入する方法である。しかしこの液相処理法では反応を
溶剤中で行うため、反応後の表面処理顔料と溶剤の分離
が必要となる。また経済的に液相処理を行うためには、
溶剤の回収や精製と再利用などが考えられるが、このた
めの設備も膨大なものとなり、顔料表面処理方法の更な
る改善が必要とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水や有機溶
剤に対する初期分散性、長期分散性に優れ、顔料粒子の
凝集を起こしずらい優れた顔料を提供することと、その
顔料を製造する際に溶剤を必要としない経済的な製造方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、有機顔料を溶剤中に混合分散せず、有機顔料と
スルホン化剤とを直接混合した後反応させることによ
り、有機顔料の粒子表面に導入されたスルホン酸基によ
り、表面処理有機顔料が親水化され、水や有機溶剤に対
する分散性が向上することを見出した。また本発明の表
面処理顔料の製造方法は、処理工程で有機溶剤を必要と
しないため、有機溶剤の回収、除去を伴わず、水による
洗浄工程だけで良いため従来の製造方法に比べ経済的で
あることを見出し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明の表面処理顔料は、顔料
の粒子内部に実質的にスルホン酸基を有せず、顔料の粒
子表面だけにスルホン酸基を有することを特徴とする有
機顔料である。また、本発明の表面処理顔料の製造方法
は、有機顔料を溶剤中に混合分散せず、有機顔料とスル
ホン化剤とを直接混合した後反応させることにより、上
記有機顔料の粒子表面にスルホン酸基を導入する表面処
理顔料の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の表面処理顔料および顔料
表面処理方法に用いる有機顔料としては、特に限定はな
いが、例えば染料レーキ系、アゾ系、ベンズイミダゾロ
ン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキ
ノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ
系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール
系、アンスアンスロン系、イソインドリノン系、ニトロ
系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン
系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン
系などが挙げられる。
【0008】本発明における顔料表面処理方法で使用さ
れるスルホン化剤としてはN−アルキルスルファミド、
アミド硫酸、三酸化硫黄ピリジン錯体、三酸化硫黄ジメ
チルホルムアミド錯体、三酸化硫黄トリエチルアミン錯
体、三酸化硫黄トリメチルアミン錯体、ジオキサン・2
SO3、ジオキサン・SO3などが用いられる。反応温
度は常温固体のスルホン化剤の融点以上か融点より低い
かで反応系の形態が異なるため注意を要する。すなわ
ち、融点以上の反応温度では、反応系はスルホン化剤の
融解により粘性を持っているため撹拌力や撹拌効率に留
意する必要があり、反応性の強さから反応時間や反応後
の洗浄工程においても注意する必要がある。また融点よ
り低い反応温度では、反応性の弱さから反応時間をより
長めにする必要がある。このように反応における反応温
度、反応時間またスルホン化剤の種類などは、顔料の種
類や反応系ごとに異なるため特定することはできない
が、具体的な反応例については実施例により説明する。
【0009】本発明の顔料表面処理方法によって得られ
る表面処理顔料は、有機顔料粒子表面の反応性官能基や
芳香族環と反応し、有機顔料粒子表面にスルホン酸基が
結合することにより、顔料がビヒクル、溶剤、との親和
力を向上させ優れた分散安定性を示すと考えられる。ま
た、顔料粒子表面にスルホン酸基を結合させることによ
り、処理された有機顔料を一様に酸性化することができ
る。したがって、従来塩基性顔料、酸性顔料によって適
する分散剤やビヒクルを変える必要性があったが、有機
顔料の表面性状をある程度合わせることで顔料表面のp
H値の範囲を制御し、分散剤やビヒクルの構造を統一す
ることが可能となり、インキ作成時の処方化が容易にな
った。また、有機顔料を溶剤中に混合分散せず、有機顔
料とスルホン化剤とを直接混合した後反応させることに
より、従来、反応後の表面処理顔料と有機溶剤の分離、
有機溶剤の回収や精製と再利用などが必要であったのに
対し、水洗浄工程だけのため経済的な製造方法となっ
た。
【0010】本発明の表面処理有機顔料は、印刷イン
キ、塗料、化粧品、筆記用インキ、トナー、液体現像
剤、電子写真用材料、インクジェットなどの記録材料、
プラスチックなどの着色剤など広範囲の分野に利用が可
能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明するが、本発明の範囲はその要旨をこえない限り、
実施例に限定されるものではない。
【0012】実施例1〜10、比較例1〜6 実施例表1 に示すように市販の顔料とスルホン化剤、各
適量を良く混合した後、設定された反応温度と時間で反
応させる。必要によっては撹拌効率を考慮し、ジルコニ
アビーズなどのメディアを加えた。反応終了後、表面処
理された顔料を水中に注ぎ、遠心分離より表面処理顔料
を得た。
【0013】
【表1】
【0014】有機顔料 1:銅フタロシアニンブルー
「リオノールブルーFG7351:東洋インキ製造社
製」 有機顔料 2:Pigment Red 208(No
voperm RedHF2B:クラリアント社製) 有機顔料 3:Pigment Yellow 128
(クロモフタルイエロー8GN:チバガイギー社製) スルホン化剤 1:アミド硫酸 スルホン化剤 2:三酸化硫黄ピリジン錯体
【0015】評価例 下記の配合により、アクリルエマルションを水およびプ
ロピレングリコールに溶解し、これに実施例1〜10で
得られた表面処理顔料、もしくは比較例1〜6の顔料を
加え、メディアとしてジルコニアビーズを用い、ペイン
トコンディショナーによって3時間混合分散して水性イ
ンキとした。 表面処理有機顔料 8重量部 水性アクリル樹脂 15重量部 (ジョンクリルJ−61 ジョンソンポリマー社製) ジメチルアミノエタノール 1重量部 ジルコニアビーズ 25重量部 精製水 51重量部 得られた表面処理顔料の評価については下記の方法で行
った。 分散安定性:調製したインキを50℃で1週間放置した
後のインキ中の沈澱物の有無を調べた。またインキの粘
度を測定し、粘度増加の有無を調べた。 水分散平均粒径:表面処理顔料を超音波を用い水に5分
間分散し、レーザー粒径解析装置(LPA−3000/
3100:大塚電子株式会社製)で測定し、水に分散し
た顔料粒子の平均粒径を評価した。
【0016】
【発明の効果】本発明の顔料表面処理方法は、溶剤中で
行う顔料表面処理方法と比較し、溶剤を必要としない経
済的な顔料表面処理方法である。本発明によって得られ
る表面処理顔料は、ビヒクル、溶媒と混合してインキ、
塗料などにした場合、従来の溶剤中で行う顔料表面処理
方法によって得られる表面処理顔料と同等の分散安定性
を有し、長期間の保存においても顔料の凝集、沈降が見
られない。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機顔料粒子と常温固体のスルホン化剤と
    を加熱反応させることを特徴とする表面処理顔料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】加熱反応の温度が常温固体のスルホン化剤
    の融点より低いことを特徴とする請求項1記載の表面処
    理顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】スルホン化剤がアミド硫酸または三酸化硫
    黄ピリジン錯体である請求項1または請求項2記載の表
    面処理顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3いずれか記載の製
    造方法により製造された表面処理顔料。
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