JPH11199576A - テトラヒドロフランの製造法 - Google Patents
テトラヒドロフランの製造法Info
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- JPH11199576A JPH11199576A JP10013131A JP1313198A JPH11199576A JP H11199576 A JPH11199576 A JP H11199576A JP 10013131 A JP10013131 A JP 10013131A JP 1313198 A JP1313198 A JP 1313198A JP H11199576 A JPH11199576 A JP H11199576A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zeolite beta
- catalyst
- reaction
- tetrahydrofuran
- butanediol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 1,4‐ブタンジオールを脱水閉環してテト
ラヒドロフランを製造する方法において、優れた触媒を
用いる方法を見い出す。 【解決手段】 1,4‐ブタンジオールを脱水閉環テト
ラヒドロフランを製造する方法において、触媒としてゼ
オライトベータを用いることを特徴とする方法。
ラヒドロフランを製造する方法において、優れた触媒を
用いる方法を見い出す。 【解決手段】 1,4‐ブタンジオールを脱水閉環テト
ラヒドロフランを製造する方法において、触媒としてゼ
オライトベータを用いることを特徴とする方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,4‐ブタンジオー
ルを脱水閉環してテトラヒドロフランを製造する方法に
関する。
ルを脱水閉環してテトラヒドロフランを製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】リン酸、硫酸などの均一触媒を用いて
1,4‐ブタンジオールを脱水閉環してテトラヒドロフ
ランを作る方法は、古くから知られている。この方法に
は、生成物の着色、触媒と生成物の分離、装置の腐食と
いう問題がある。
1,4‐ブタンジオールを脱水閉環してテトラヒドロフ
ランを作る方法は、古くから知られている。この方法に
は、生成物の着色、触媒と生成物の分離、装置の腐食と
いう問題がある。
【0003】イオン交換樹脂を触媒として用い、1,4
‐ブタンジオールを脱水閉環してテトラヒドロフランを
製造することは、米国特許第3,467,679号明細
書から知られている。そこでは核部分をスルホン化した
架橋芳香属炭化水素からなるカチオン交換樹脂又は官能
基としてアミノあるいは4級アンモニウムを有するアニ
オン交換樹脂を用いる。カチオン交換樹脂としてスルホ
ン化スチレン‐ジビニルベンゼンカチオン交換樹脂
(例:DOWEX 50W-X4, 50W-X8)が、またアニオン交換樹
脂の例としてAMBERLITE IRA-68が用いられている。これ
らのイオン交換樹脂の使用により、従来よりも低温の1
00〜150℃で反応し、装置の腐食も少ないとしてい
る。しかし、アニオン交換樹脂は、80℃以上の温度で
使用すると劣化が著しくて、連続使用に耐えず、80℃
以下では触媒活性が非常に低い。一方、スルホン基型カ
チオン交換樹脂を100〜150℃で用いると、スルホ
ン基が脱離して装置の腐食を起すという問題が残ってい
る。
‐ブタンジオールを脱水閉環してテトラヒドロフランを
製造することは、米国特許第3,467,679号明細
書から知られている。そこでは核部分をスルホン化した
架橋芳香属炭化水素からなるカチオン交換樹脂又は官能
基としてアミノあるいは4級アンモニウムを有するアニ
オン交換樹脂を用いる。カチオン交換樹脂としてスルホ
ン化スチレン‐ジビニルベンゼンカチオン交換樹脂
(例:DOWEX 50W-X4, 50W-X8)が、またアニオン交換樹
脂の例としてAMBERLITE IRA-68が用いられている。これ
らのイオン交換樹脂の使用により、従来よりも低温の1
00〜150℃で反応し、装置の腐食も少ないとしてい
る。しかし、アニオン交換樹脂は、80℃以上の温度で
使用すると劣化が著しくて、連続使用に耐えず、80℃
以下では触媒活性が非常に低い。一方、スルホン基型カ
チオン交換樹脂を100〜150℃で用いると、スルホ
ン基が脱離して装置の腐食を起すという問題が残ってい
る。
【0004】テトラヒドロフランの製造において無機固
体酸触媒を用いることも知られている。気相で1,4‐
ブタンジオールを脱水させてテトラヒドロフランとする
方法において、触媒としてゼオライト、シリカ、アルミ
ナ、シリカ‐アルミナ、シリカ‐マグネシア又は酸性粘
土を用いることが知られている(特開昭51−7626
3号)。特定の方法で作った酸化アルミニウムを1,4
‐ブタンジオールに分散して、液相で1,4‐ブタンジ
オールを脱水閉環させることが知られている(特開昭5
6−73080号、米国特許第4,196,130
号)。漂白土及び少量のアルカリ(土類)金属(重)炭
酸塩を用い、液相で1,4‐ブタンジオールを脱水閉環
させることが知られている(特開昭54−55561
号)。これらゼオライト、シリカ、アルミナなどは、1
00〜200℃の反応温度において活性が低く、かつ触
媒寿命が短い。高シリカモルデナイトを触媒として用い
ることが知られている(特開平7−118252号)。
しかし、これは、高い液空間速度での使用において転化
率が不十分である。
体酸触媒を用いることも知られている。気相で1,4‐
ブタンジオールを脱水させてテトラヒドロフランとする
方法において、触媒としてゼオライト、シリカ、アルミ
ナ、シリカ‐アルミナ、シリカ‐マグネシア又は酸性粘
土を用いることが知られている(特開昭51−7626
3号)。特定の方法で作った酸化アルミニウムを1,4
‐ブタンジオールに分散して、液相で1,4‐ブタンジ
オールを脱水閉環させることが知られている(特開昭5
6−73080号、米国特許第4,196,130
号)。漂白土及び少量のアルカリ(土類)金属(重)炭
酸塩を用い、液相で1,4‐ブタンジオールを脱水閉環
させることが知られている(特開昭54−55561
号)。これらゼオライト、シリカ、アルミナなどは、1
00〜200℃の反応温度において活性が低く、かつ触
媒寿命が短い。高シリカモルデナイトを触媒として用い
ることが知られている(特開平7−118252号)。
しかし、これは、高い液空間速度での使用において転化
率が不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】1,4‐ブタンジオー
ルを脱水閉環してテトラヒドロフランを製造する方法に
おいて、新規な触媒を用いる方法を提供することを本発
明は目的とする。該触媒は、酸性分の流出による装置腐
食の問題を起こさず、比較的低温で高活性を示し、テト
ラヒドロフランへの選択率が高く、触媒寿命が長く、触
媒再生により繰返し使用が可能であるものである。
ルを脱水閉環してテトラヒドロフランを製造する方法に
おいて、新規な触媒を用いる方法を提供することを本発
明は目的とする。該触媒は、酸性分の流出による装置腐
食の問題を起こさず、比較的低温で高活性を示し、テト
ラヒドロフランへの選択率が高く、触媒寿命が長く、触
媒再生により繰返し使用が可能であるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1,4‐ブタ
ンジオールを脱水閉環テトラヒドロフランを製造する方
法において、触媒としてゼオライトベータを用いること
を特徴とする方法である。
ンジオールを脱水閉環テトラヒドロフランを製造する方
法において、触媒としてゼオライトベータを用いること
を特徴とする方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施態様は下記
の通りである。 (1)反応は、液相で行われる。 (2)反応は、100〜190℃で行われる。 (3)ゼオライトベータは、そのもともとのナトリウム
イオンの少なくとも一部が水素イオンで置換されている
プロトン型である。
の通りである。 (1)反応は、液相で行われる。 (2)反応は、100〜190℃で行われる。 (3)ゼオライトベータは、そのもともとのナトリウム
イオンの少なくとも一部が水素イオンで置換されている
プロトン型である。
【0008】ゼオライトベータ自体は公知であり、米国
特許第3,308,069号明細書に初めて記載された
物質である。そこにはゼオライトベータの製造法及びゼ
オライトベータの特徴的なX線回析パターンが記載され
ている(結晶構造はTreacyら、Nature, 1988, 332, 249
により明らかにされた)。そして、ゼオライトベータの
特性として、シクロヘキサン、n‐ヘキサン及び水の吸
着特性が記載されている。また、元々のナトリウム型ゼ
オライトベータをカ焼する及び/又はゼオライトベータ
のナトリウムの大部分を他の金属及び/又はアンモニウ
ムイオンで置換することによって、触媒物質が得られる
(第5欄第17〜20行)。水素イオン、アンモニウムイオ
ン又は錯体アンモニウムイオン、及び金属イオン、もし
くはこれらの混合物を含む流体媒体によりゼオライトベ
ータを処理して得られた組成物は、広い範囲の炭化水素
転化プロセスにおいて触媒として用いることができ、た
とえば異性化、不均化、オレフィンの水和、オレフィン
のアミノ化、酸化、脱水素化、アルコールの脱水、脱
硫、水素化、リフォーミング、水素化クラッキング、重
合などである(第8欄第4〜12行)。アルキル化も挙げ
られている(第8欄第20〜21行)。しかし、ゼオライト
ベータ自体が、1,4‐ブタンジオールのテトラヒドロ
フランへの脱水閉環反応のための触媒として有用であ
り、後記のような優れた性質を有することは、そこに記
載されていず、また示唆されていない。
特許第3,308,069号明細書に初めて記載された
物質である。そこにはゼオライトベータの製造法及びゼ
オライトベータの特徴的なX線回析パターンが記載され
ている(結晶構造はTreacyら、Nature, 1988, 332, 249
により明らかにされた)。そして、ゼオライトベータの
特性として、シクロヘキサン、n‐ヘキサン及び水の吸
着特性が記載されている。また、元々のナトリウム型ゼ
オライトベータをカ焼する及び/又はゼオライトベータ
のナトリウムの大部分を他の金属及び/又はアンモニウ
ムイオンで置換することによって、触媒物質が得られる
(第5欄第17〜20行)。水素イオン、アンモニウムイオ
ン又は錯体アンモニウムイオン、及び金属イオン、もし
くはこれらの混合物を含む流体媒体によりゼオライトベ
ータを処理して得られた組成物は、広い範囲の炭化水素
転化プロセスにおいて触媒として用いることができ、た
とえば異性化、不均化、オレフィンの水和、オレフィン
のアミノ化、酸化、脱水素化、アルコールの脱水、脱
硫、水素化、リフォーミング、水素化クラッキング、重
合などである(第8欄第4〜12行)。アルキル化も挙げ
られている(第8欄第20〜21行)。しかし、ゼオライト
ベータ自体が、1,4‐ブタンジオールのテトラヒドロ
フランへの脱水閉環反応のための触媒として有用であ
り、後記のような優れた性質を有することは、そこに記
載されていず、また示唆されていない。
【0009】特開昭60−235714号及び同60−
235715号公報はゼオライトベータの製造方法を開
示しており、該ゼオライトベータは広範な様々の有機化
合物、たとえば炭化水素化合物の転化反応で使用でき、
低圧水素化分解、水素化異性化、脱ロウ、及び分解の緒
プロセスに特に有用であり、また軽質脂肪族の水素化分
解と芳香族への転化に使用できるとされている。
235715号公報はゼオライトベータの製造方法を開
示しており、該ゼオライトベータは広範な様々の有機化
合物、たとえば炭化水素化合物の転化反応で使用でき、
低圧水素化分解、水素化異性化、脱ロウ、及び分解の緒
プロセスに特に有用であり、また軽質脂肪族の水素化分
解と芳香族への転化に使用できるとされている。
【0010】特開昭61−281015号及び特開平6
−287015号公報はゼオライトベータの製造方法を
開示しており、ゼオライトベータの用途としては、単に
触媒及び吸着剤との記載があるのみである。
−287015号公報はゼオライトベータの製造方法を
開示しており、ゼオライトベータの用途としては、単に
触媒及び吸着剤との記載があるのみである。
【0011】本発明で用いるゼオライトベータは、上記
文献に記載の方法により作ることができるが、それに限
定されるものではない。また、ゼオライトベータの元々
のナトリウムイオンの少なくとも一部をアンモニウムイ
オンで置換したアンモニウム型ゼオライトベータを作
り、更にこれを焼成して得られるところの、結局ナトリ
ウムの少なくとも一部を水素イオンで置換した形のプロ
トン型ゼオライトベータ、あるいはCa、Mg又は他金
属のイオンで置換したゼオライトベータを用いることも
できる。狭義でのゼオライトベータ又はその修飾物が酸
性質を示す限り、本発明では、これらを一括してゼオラ
イトベータと言う。ゼオライトベータにおけるSi/A
l原子比は、好ましくは10〜70である。
文献に記載の方法により作ることができるが、それに限
定されるものではない。また、ゼオライトベータの元々
のナトリウムイオンの少なくとも一部をアンモニウムイ
オンで置換したアンモニウム型ゼオライトベータを作
り、更にこれを焼成して得られるところの、結局ナトリ
ウムの少なくとも一部を水素イオンで置換した形のプロ
トン型ゼオライトベータ、あるいはCa、Mg又は他金
属のイオンで置換したゼオライトベータを用いることも
できる。狭義でのゼオライトベータ又はその修飾物が酸
性質を示す限り、本発明では、これらを一括してゼオラ
イトベータと言う。ゼオライトベータにおけるSi/A
l原子比は、好ましくは10〜70である。
【0012】市販のゼオライトを用いることもでき、た
とえばエヌー・イー・ケムキャット社、ピーキューコー
ポレーション社及びズードヘミー社から入手できるプロ
トン型ゼオライトベータが挙げられる。
とえばエヌー・イー・ケムキャット社、ピーキューコー
ポレーション社及びズードヘミー社から入手できるプロ
トン型ゼオライトベータが挙げられる。
【0013】反応は、気相、液相、気液混合相のいずれ
でも実施できるが、好ましくは液相であり、より好まし
くは液相連続流通系である。
でも実施できるが、好ましくは液相であり、より好まし
くは液相連続流通系である。
【0014】反応は、好ましくは50〜250℃、より
好ましくは100〜190℃で行われる。反応圧力は、
常圧、加圧のいずれでもよい。液相反応では、反応系を
液相状態に保つのに必要な圧力を用いる。
好ましくは100〜190℃で行われる。反応圧力は、
常圧、加圧のいずれでもよい。液相反応では、反応系を
液相状態に保つのに必要な圧力を用いる。
【0015】連続式の場合にLHSVは好ましくは0.
1〜10時間-1、特に0.3〜5時間-1である。
1〜10時間-1、特に0.3〜5時間-1である。
【0016】長時間の反応において触媒活性の低下はゆ
るやかであり、1000時間の連続運転に耐える。活性が低
下した触媒を焼成することにより、活性をほぼ元のレベ
ルまで回復させることができる。焼成はたとえば、室温
から400〜700℃まで5〜50時間かけて昇温し、
この温度に3〜20時間維持することにより行われる。
本発明においてゼオライトベータが良好な触媒寿命を示
す理由は、これが、従来使用されたゼオライト、シリ
カ、アルミナなどと異なって疎水性である故に、水の強
吸着による活性低下が小さいものと考えられる。
るやかであり、1000時間の連続運転に耐える。活性が低
下した触媒を焼成することにより、活性をほぼ元のレベ
ルまで回復させることができる。焼成はたとえば、室温
から400〜700℃まで5〜50時間かけて昇温し、
この温度に3〜20時間維持することにより行われる。
本発明においてゼオライトベータが良好な触媒寿命を示
す理由は、これが、従来使用されたゼオライト、シリ
カ、アルミナなどと異なって疎水性である故に、水の強
吸着による活性低下が小さいものと考えられる。
【0017】以下で実施例により本発明を更に説明する
が、本発明は実施例により限定されるものではない。
が、本発明は実施例により限定されるものではない。
【0018】
【実施例1】エヌ・イー・ケムキャット社製のプロトン
型ゼオライトベータ10mlを固定床反応管に充填して
触媒層とした。触媒層を170℃に昇温し、この温度に
維持しながら、反応圧力20kgf・cm-2Gにて1,4‐
ブタンジオールをLHSV4.1時間-1にて連続的に液
相として流入させた。流入開始から6時間後に反応生成
物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフィーで分析
した。転化率、選択率、及び収率を算出した。結果を表
1に示す。主な副生成物は1,4−ブタンジオールの二
量体及び三量体であり、ブタンジエンは全く生成しなか
った。
型ゼオライトベータ10mlを固定床反応管に充填して
触媒層とした。触媒層を170℃に昇温し、この温度に
維持しながら、反応圧力20kgf・cm-2Gにて1,4‐
ブタンジオールをLHSV4.1時間-1にて連続的に液
相として流入させた。流入開始から6時間後に反応生成
物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフィーで分析
した。転化率、選択率、及び収率を算出した。結果を表
1に示す。主な副生成物は1,4−ブタンジオールの二
量体及び三量体であり、ブタンジエンは全く生成しなか
った。
【0019】
【実施例2〜3】反応温度及びLHSVを表1に示すよ
うに変えた以外は、実施例1の手順を繰返した。反応結
果を表1に示す。
うに変えた以外は、実施例1の手順を繰返した。反応結
果を表1に示す。
【0020】
【実施例4】特開平6−287015に示される方法を
参考にして、ゼオライトベータを以下の手法により合成
した。40℃に加温したイオン交換水500mlに硫酸
アルミニウム(Al2(SO4)3・17.8H2O)1
3.3gを溶解し、これに水ガラス(3号水ガラス−日
本工業規格制定)332gを添加して40℃に保ちつつ
攪拌することによりスラリー状生成物を得た。このスラ
リー状生成物を固液分離し、水洗し、SiO2/Al2O
3=81、Na2O/SO2=0.13の組成を有する無
定型アルミノ珪酸塩を得た。これに20重量%水酸化テ
トラエチルアンモニウム水溶液147.3gと、種晶と
してエヌ・イー・ケムキャット社製ゼオライトベータ2
gを加えて30分攪拌することにより原料混合物を調製
した。この原料混合物を1リットルオートクレーブに入
れ200rpmで攪拌しつつ140℃で140時間結晶
化した。反応生成物は固液分離し、70℃の温水で洗浄
した後、120℃で乾燥することによりNa型ゼオライ
トベータを得た。得られたNa型ゼオライトベータ50
gを1規定の塩化アンモニウム水溶液1000mlに添
加し、80℃で1.5時間攪拌することによりイオン交
換した後、固液分離した。この操作を4回繰り返した
後、イオン交換水にて洗浄し、120℃で乾燥すること
によりNH4型のゼオライトベータを得た。その後45
0℃で14時間焼成することによりプロトン型とした。
参考にして、ゼオライトベータを以下の手法により合成
した。40℃に加温したイオン交換水500mlに硫酸
アルミニウム(Al2(SO4)3・17.8H2O)1
3.3gを溶解し、これに水ガラス(3号水ガラス−日
本工業規格制定)332gを添加して40℃に保ちつつ
攪拌することによりスラリー状生成物を得た。このスラ
リー状生成物を固液分離し、水洗し、SiO2/Al2O
3=81、Na2O/SO2=0.13の組成を有する無
定型アルミノ珪酸塩を得た。これに20重量%水酸化テ
トラエチルアンモニウム水溶液147.3gと、種晶と
してエヌ・イー・ケムキャット社製ゼオライトベータ2
gを加えて30分攪拌することにより原料混合物を調製
した。この原料混合物を1リットルオートクレーブに入
れ200rpmで攪拌しつつ140℃で140時間結晶
化した。反応生成物は固液分離し、70℃の温水で洗浄
した後、120℃で乾燥することによりNa型ゼオライ
トベータを得た。得られたNa型ゼオライトベータ50
gを1規定の塩化アンモニウム水溶液1000mlに添
加し、80℃で1.5時間攪拌することによりイオン交
換した後、固液分離した。この操作を4回繰り返した
後、イオン交換水にて洗浄し、120℃で乾燥すること
によりNH4型のゼオライトベータを得た。その後45
0℃で14時間焼成することによりプロトン型とした。
【0021】また、バインダーとして用いるアルミニウ
ムヒドロゲルは以下の手法で合成した。70℃に保持し
たイオン交換水4800g中に、水246gにアルミン
酸ナトリウム(NaAlO2)202gを溶解した液を
添加し、次に水507gに硫酸アルミニウム(Al
2(SO4)3・17.8H2O)288gを溶解した液を
添加し、1時間熟成し、その後ろ過、洗浄してアルミニ
ウムヒドロゲルを得た。
ムヒドロゲルは以下の手法で合成した。70℃に保持し
たイオン交換水4800g中に、水246gにアルミン
酸ナトリウム(NaAlO2)202gを溶解した液を
添加し、次に水507gに硫酸アルミニウム(Al
2(SO4)3・17.8H2O)288gを溶解した液を
添加し、1時間熟成し、その後ろ過、洗浄してアルミニ
ウムヒドロゲルを得た。
【0022】上記のようにして得られたプロトン型ゼオ
ライトベータとアルミニウムヒドロゲルを焼成後の重量
比が9:1になるように混合し水を加えて、よく混練後
押し出し成形して1.5mmψの成形体を得た。これを
乾燥し、さらに450℃にて10時間焼成したものを触
媒として用いて、実施例1の手順を繰り返した。結果を
表1に示す。
ライトベータとアルミニウムヒドロゲルを焼成後の重量
比が9:1になるように混合し水を加えて、よく混練後
押し出し成形して1.5mmψの成形体を得た。これを
乾燥し、さらに450℃にて10時間焼成したものを触
媒として用いて、実施例1の手順を繰り返した。結果を
表1に示す。
【0023】
【実施例5】反応温度を150℃、LHSVを1.0時
間-1とした以外は実施例1と同じ方法により反応を11
00時間連続して行った。1,4‐ブタンジオールの転
化率は、反応開始後20時間で97.1%、1100時
間で95.3%であった。すなわち、プロトン型ゼオラ
イトベータの触媒寿命が非常に良好であることが示され
た。
間-1とした以外は実施例1と同じ方法により反応を11
00時間連続して行った。1,4‐ブタンジオールの転
化率は、反応開始後20時間で97.1%、1100時
間で95.3%であった。すなわち、プロトン型ゼオラ
イトベータの触媒寿命が非常に良好であることが示され
た。
【0024】
【実施例6】実施例5で1100時間連続して反応に用
いた触媒の6mlを取出し、空気気流下で室温から500
℃まで30時間かけて徐々に昇温し、その後500℃に
て10時間維持することにより使用済触媒を焼成した。
焼成後の触媒を用いて、実施例5と同じ条件で反応を行
った。反応開始後6時間における1,4‐ブタンジオー
ルの転化率は96.8%であった。すなわち、活性が低
下した触媒は、焼成処理により活性をほぼ元のレベルま
で回復することができることが示された。
いた触媒の6mlを取出し、空気気流下で室温から500
℃まで30時間かけて徐々に昇温し、その後500℃に
て10時間維持することにより使用済触媒を焼成した。
焼成後の触媒を用いて、実施例5と同じ条件で反応を行
った。反応開始後6時間における1,4‐ブタンジオー
ルの転化率は96.8%であった。すなわち、活性が低
下した触媒は、焼成処理により活性をほぼ元のレベルま
で回復することができることが示された。
【0025】
【比較例1〜5】比較例1〜3では触媒としてエヌ・イ
ー・ケムキャット社製のUSYゼオライト(プロトン型
ゼオライト)を、比較例4ではエヌ・イー・ケムキャッ
ト社製の活性白土F‐24を、比較例5では東洋シーシ
ーアイ社製のシリカアルミナCS200Mを用いた。
ー・ケムキャット社製のUSYゼオライト(プロトン型
ゼオライト)を、比較例4ではエヌ・イー・ケムキャッ
ト社製の活性白土F‐24を、比較例5では東洋シーシ
ーアイ社製のシリカアルミナCS200Mを用いた。
【0026】
【表1】 BDO=1,4‐ブタンジオール THF=テトラヒドロフラン
【0027】
【発明の効果】本発明方法において、(イ)用いた触媒
は比較的低温で高活性を示し、(ロ)重質物等の副生成
物の生成が少なく、テトラヒドラフランへの選択性が高
く、(ハ)触媒寿命が長く、これは触媒が疎水性である
故に、反応で生じた水の影響を受けないためであると考
えられ、(ニ)触媒活性の再生が可能であり、繰返し使
用が可能であり、(ホ)触媒から酸成分の流出がなく、
従って装置の腐食の問題が起きない、という効果があ
る。
は比較的低温で高活性を示し、(ロ)重質物等の副生成
物の生成が少なく、テトラヒドラフランへの選択性が高
く、(ハ)触媒寿命が長く、これは触媒が疎水性である
故に、反応で生じた水の影響を受けないためであると考
えられ、(ニ)触媒活性の再生が可能であり、繰返し使
用が可能であり、(ホ)触媒から酸成分の流出がなく、
従って装置の腐食の問題が起きない、という効果があ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】1,4‐ブタンジオールを脱水閉環してテ
トラヒドロフランを製造する方法において、触媒として
ゼオライトベータを用いることを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10013131A JPH11199576A (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | テトラヒドロフランの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10013131A JPH11199576A (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | テトラヒドロフランの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199576A true JPH11199576A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11824611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10013131A Pending JPH11199576A (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | テトラヒドロフランの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11199576A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016009607A1 (ja) * | 2014-07-16 | 2016-01-21 | 国立大学法人北海道大学 | 糖アルコールの脱水用固体触媒、およびその触媒を使用する二無水糖アルコールの製造方法。 |
-
1998
- 1998-01-08 JP JP10013131A patent/JPH11199576A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016009607A1 (ja) * | 2014-07-16 | 2016-01-21 | 国立大学法人北海道大学 | 糖アルコールの脱水用固体触媒、およびその触媒を使用する二無水糖アルコールの製造方法。 |
JP2016022400A (ja) * | 2014-07-16 | 2016-02-08 | 国立大学法人北海道大学 | 糖アルコールの脱水用固体触媒、およびその触媒を使用する二無水糖アルコールの製造方法。 |
US9920064B2 (en) | 2014-07-16 | 2018-03-20 | Clariant Catalysts (Japan) K.K. | Solid catalyst for dehydration of sugar alcohol and method for preparing dianhydrosugar alcohol using said catalyst |
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