JPH11199571A - チアゾリジン類の製造方法 - Google Patents

チアゾリジン類の製造方法

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JPH11199571A
JPH11199571A JP137298A JP137298A JPH11199571A JP H11199571 A JPH11199571 A JP H11199571A JP 137298 A JP137298 A JP 137298A JP 137298 A JP137298 A JP 137298A JP H11199571 A JPH11199571 A JP H11199571A
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JP
Japan
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hydrogen sulfide
reaction
thiazolidine
continuously
reactor
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Application number
JP137298A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Matsuura
信広 松浦
Yuujirou Goshima
祐治朗 五嶋
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アジリジン類とケトン類及び硫化水素を原料
としてチアゾリジン類を製造するに際し、工業的に効率
よく製造すると同時に、毒性や臭気が強い硫化水素の貯
蔵量を極力少なくし、危険性を回避する方法を提供す
る。 【解決手段】 アジリジン類とケトン類及び硫化水素の
各々を、反応器に同時に且つ連続して供給しながら反応
させる。また、使用する硫化水素は、石油精製工程で連
続的に発生する硫化水素や、硫黄と水素を反応させるこ
とにより連続的に発生する硫化水素を用いることによ
り、硫化水素を貯蔵することなくより安全にアジリジン
類を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医農薬中間体、パ
ーマネントウエーブ用還元剤原料、ビスフェノールA製
造用触媒等に有用なチアゾリジン類を、アジリジン類、
ケトン類及び硫化水素を原料として用いる従来の製造方
法を改良し、工業的に効率良く且つより安全に製造する
ことを目的とした、新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アジリジン類とケトン類及び硫化水素を
原料として用いるチアゾリジン類の製造方法はAnn.
Chem. 566 210(1950)に示され、公
知である。しかし、具体的製造方法としては、アジリジ
ン類とケトン類をあらかじめ反応させた後、硫化水素を
反応させるというバッチ式製造方法が示されているのみ
である。この方法によると、チアゾリジン類を工業的に
大量に製造しようとする場合、生産効率を上げるため
に、反応器を大きくするか、或いは反応器の数を増やす
必要があり、経済的不利益をもたらす。さらに、硫化水
素はガスとして用いるため、工業的にはタンクやボンベ
に貯蔵したものを使う必要がある。硫化水素は毒性が強
く臭気も強いため、取り扱いが危険であり且つ環境汚染
を生じる危険性も非常に高い。よって、硫化水素を貯蔵
することはこれらの危険性を大きくすることに繋がり、
また生産量増大に比例して硫化水素の大量貯蔵を余儀な
くされ、さらに危険性が大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アジ
リジン類とケトン類及び硫化水素を原料としてチアゾリ
ジン類を製造するに際し、工業的に効率よく製造すると
同時に、毒性や臭気が強い硫化水素の貯蔵量を極力少な
くし、危険性を回避する方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため鋭意研究を行った結果、アジリジン類と
ケトン類及び硫化水素を原料としてチアゾリジン類を製
造するに際し、アジリジン類とケトン類及び硫化水素の
各々を、反応器に同時に且つ連続して供給しながら反応
させることにより、工業的に効率よくアジリジン類を製
造する方法を見出し、また、ここで使用する硫化水素
は、石油精製工程で連続的に発生する硫化水素や、硫黄
と水素を反応させることにより連続的に発生する硫化水
素を用いることにより、硫化水素を貯蔵することなくよ
り安全にアジリジン類を製造する方法を完成させた。即
ち、本発明は、アジリジン類とケトン類及び硫化水素を
原料としてチアゾリジン類を製造する方法において、一
般式(1)
【0005】
【化4】
【0006】で表される示されるアジリジン類と一般式
(2)
【0007】
【化5】
【0008】で表されるケトン類及び硫化水素の各々
を、反応器に同時に且つ連続して供給しながら反応させ
ることにより、一般式(3)
【0009】
【化6】
【0010】で表されるチアゾリジン類を工業的に製造
する方法である。
【0011】本発明で用いるアジリジン類は一般式
(1)で表される化合物で、具体的には、エチレンイミ
ン、プロピレンイミンである。ケトン類は一般式(2)
で表される化合物で、例えば、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケト
ン、ジプロピルケトン等があげられる。また、硫化水素
は水素や窒素のような、本反応に不活性なガスで希釈し
て使用することもでき、石油精製工程で連続的に発生す
る硫化水素や、硫黄と水素を反応させることにより連続
的に発生する硫化水素を使用することができ、原料とし
てタンクやボンベに貯蔵する必要はなくなるため、より
高い安全性を確保することができる。
【0012】本発明における目的物質であるチアゾリジ
ン類は、上記アジリジン類とケトン類及び硫化水素を反
応させて得られる一般式(3)で表される化合物で、例
えば2,2−ジメチルチアゾリジン、2−メチル−2−
エチルチアゾリジン、2−メチル−2−プロピルチアゾ
リジン、2,2−ジエチルチアゾリジン、2,2−ジプ
ロピルチアゾリジン、2,2−ジメチル−5−メチルチ
アゾリジン、2−メチル−2−エチル−5−メチルチア
ゾリジン、2−メチル−2−プロピル−5−メチルチア
ゾリジン、2,2−ジエチル−5−メチルチアゾリジ
ン、2,2−ジプロピル−5−メチルチアゾリジンであ
る。
【0013】本発明においては、アジリジン類とケトン
類及び硫化水素をチューブ型または槽型反応器に同時に
且つ連続して供給しながら反応させる。この時の反応温
度は0〜100℃の範囲であり、さらに好ましくは30
〜50℃である。反応温度が0℃以下の場合は、反応速
度が遅くなり生産効率が下がる。また、反応温度が10
0℃以上の場合は副反応が促進されチアゾリジン類の収
率が低下する。
【0014】本発明においては、ケトン類及び硫化水素
はアジリジンに対して、モル比でそれぞれ1.0以上供
給する。この反応条件により、チアゾリジン類の反応収
率は、原料のアジリジン類に対して95%以上を確保す
ることができ、従来のバッチ式反応方法と同等以上の収
率が得られる。ここで、ケトン類及び硫化水素のいずれ
かまたは両方のアジリジン類に対するモル比が1.0を
下回ると、副反応が促進されて、チアゾリジン類の生成
収率が低下する。なお、硫化水素は反応液中に、吹き込
みながら供給することが好ましい。
【0015】本発明においては、反応器はチューブ型、
槽型等一般的に使用されている連続反応用反応器のいず
れも使用することができる。反応圧力は通常、大気圧ま
たは装置製作上経済的な範囲での加圧状態が採用される
が、特に規制されない。また、本反応の反応速度は非常
に早いため、反応器内の滞留時間はほとんど必要とせ
ず、反応生成液を反応器から連続的に抜き出すことによ
り、反応器の容量を製作加工上最小限にすることが可能
である。よって、従来のバッチ式製造方法に比べ工業的
に経済的効果が大きく且つ高い生産効率を確保すること
ができる。
【0016】本発明により得られたチアゾリジン類を含
む反応液は、必要に応じて蒸留等の精製工程を追加する
ことにより、高純度のチアゾリジン類を得ることも可能
である。
【0017】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、これにより本発明が限定されるものではない。
【0018】
【実施例】攪拌機及び温度調節用の水を通水することの
できるジャケット及び内部コイルを備えた2000Lの
ステンレス製槽型反応器にエチレンイミンを70kg/
hr、アセトンを100kg/hr、硫化水素を60k
g/hrの速度で同時に供給しながら連続的に反応させ
た。この時、反応温度は35〜40℃を保つように制御
した。なお、使用した硫化水素は、硫黄と水素を450
℃で反応させ連続的に発生してくる、水素と硫化水素の
容量比が1体1のガスを用い、反応液中に吹き込みなが
ら供給した。供給された水素及び過剰の硫化水素は反応
器から連続的に抜き出しながら、反応圧力を0.5at
mに制御した。また、反応生成液は、反応器から連続的
に抜き出し、反応器内の液面が一定になるように制御し
た。
【0019】反応液組成を分析した結果、2,2−ジメ
チルチアゾリジンの収率は、供給したエチレンイミンに
対し98%であった。
【0020】
【発明の効果】上記の如く、本発明はアジリジン類とケ
トン類及び硫化水素を原料としてチアゾリジン類を製造
するに際し、工業的に効率よく製造できると同時に、毒
性や臭気が強い硫化水素の貯蔵量を極力少なくし、危険
性を回避することができ、産業上の利用効果が大きいこ
とが分かる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 で表される示されるアジリジン類と一般式(2) 【化2】 で表されるケトン類及び硫化水素の各々を、反応器に同
    時に且つ連続して供給しながら反応させることによる、
    一般式(3) 【化3】 で表されるチアゾリジン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応温度が0℃から100℃の範囲であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載のチアゾリジン類
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応器に同時に且つ連続して供給される
    ケトン類及び硫化水素のアジリジン類に対するモル比が
    それぞれ1.0以上であることを特徴とする、請求項1
    に記載のチアゾリジン類の製造方法。
JP137298A 1998-01-07 1998-01-07 チアゾリジン類の製造方法 Pending JPH11199571A (ja)

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