JPH11199151A - 隣接エレベータのカゴ及び重りの接近警報装置 - Google Patents

隣接エレベータのカゴ及び重りの接近警報装置

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JPH11199151A
JPH11199151A JP261798A JP261798A JPH11199151A JP H11199151 A JPH11199151 A JP H11199151A JP 261798 A JP261798 A JP 261798A JP 261798 A JP261798 A JP 261798A JP H11199151 A JPH11199151 A JP H11199151A
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JP
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car
approach
pit
worker
elevator
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JP261798A
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Katsushi Takagi
克司 高木
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 点検中カゴ上の作業者に対して、隣接エレベ
ータの重りやカゴの接近を知らせることができる装置を
提供する。 【解決手段】 接近警報装置は、複数のエレベータのカ
ゴ1及び重り2の位置をそれぞれ検出する位置検出部9
と、各エレベータのカゴ1に設置されたカゴ警報部11
と、各エレベータのカゴ1に設置され、作業者が存在す
ることを検出するカゴ作業者検出部10と、各位置検出
部9及び各カゴ作業者検出部10の検出信号に基づい
て、作業者が存在する点検中カゴ1と、この点検中カゴ
と隣接するエレベータのカゴ1及び重り2と、の接近を
判定する接近判定部12と、この接近判定部12により
接近が判定された場合、前記点検中カゴ1のカゴ警報部
11を動作させる接近警報制御部13と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータのカゴ
やピットで保守作業を行っている作業者に対して、接近
物の接近を知らせる接近警報装置、特に、保守作業を行
っているカゴやピットのエレベータと隣接するエレベー
タのカゴ及び重りの接近を作業者に知らせる隣接エレベ
ータのカゴ及び重りの接近警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】日常生活に不可欠なものとなっているエ
レベータは、主にビル等に使用されており、その安全性
の確保は重要な問題である。この安全性を保つためにエ
レベータの保守作業が定期的に行われる。このエレベー
タの保守作業としては、例えば昇降路に設置された各部
(エレベータを動作させるのに必要な機器等)を保守す
る作業と、昇降路内の下端部にあるピットに設置された
各部(エレベータを動作させるのに必要な機器等)を保
守する作業と、がある。
【0003】昇降路に設置された各部を保守(目視点
検、調整等)するときは、作業者はカゴ上に乗って、カ
ゴを動かしたり停止させたりしながら保守作業を行う。
この際、例えば、カゴが昇降路の最上部に接近するとき
は、作業者は十分注意する必要がある。
【0004】ピットの各部を保守するときは、ピット内
で保守作業が行われる。この際、ピット上部のカゴや重
りがピットに接近してくるときは、作業者は、十分注意
する必要がある。
【0005】このように、エレベータの保守作業は、接
近物に注意しながら行う必要がある。このため、カゴ上
で保守作業を行う場合、作業者は昇降路内の最上部に接
近しているか否かを常に注意する必要があり、本来の保
守作業が散漫になってしまうことがあった。また、本来
の保守作業に集中してしまうと、作業者は上記最上部に
接近していることに気が付かず、例えば、作業者が上記
最上部に接触してしまうこともあった。
【0006】同様に、ピット内で保守作業を行う場合に
おいても、ピット上部のカゴ、重りの接近に気づかず
に、作業者が上記カゴ又は重りに接触してしまうことも
あった。
【0007】そこで、エレベータのカゴ又はピットで保
守作業を行っている際に、作業者に接近物が接近するこ
とを知らせることができる接近警報装置として、特開平
5−162937号公報によるものがある。
【0008】(A)エレベータ及び接近警報装置の構成 1.エレベータの構成 図9は、従来のエレベータの構成を示す図である。エレ
ベータには、カゴ21や重り22が昇降可能に配置され
る昇降路23が形成されている。昇降路23内の最下部
には、ピット24が設けられている。昇降路23内に
は、カゴ21と、重り22と、カゴ21及び重り22を
接続するロープ25と、が配置されている。カゴ21上
部には、カゴが動くように指示する保守用カゴ動き指示
部26が設置されている。昇降路23の上部には、上記
ロープ25が引っかけられており回転によりカゴ21を
昇降させる巻き上げ部27と、保守用カゴ動き指示部2
6による指示信号に基づいて、巻き上げ部27に所定の
信号を送る制御部28と、を有する機械室29が配置さ
れている。
【0009】2.接近警報装置の構成 従来の接近警報装置は、上述のように構成されたエレベ
ータに組み込まれている。即ち、接近警報装置は、昇降
路23の側壁に設置されて、カゴ21又は重り23を検
出する複数の検出部30と、カゴ21の上部に設置され
て、上記各検出部30による検出信号に基づいてカゴ2
1が接近物に接近したことを音声等により知らせるカゴ
警報部31と、ピット24内に設置されて、カゴ21や
重り22がピット24に接近したことを音声等により知
らせるピット警報部32と、を有する。
【0010】なお、上記複数の検出部30は、検出信号
を上記制御部28へ送る。制御部28は、上記検出信号
に基づいて、接近した旨を示す信号を上記カゴ警報部3
2又はピット警報部31へ送る。
【0011】(B)保守作業時における接近警報装置等
の動作 作業者がカゴ上で保守作業を行う場合における接近警報
装置等の動作について先ず説明する。
【0012】作業者がカゴに乗り、保守用カゴ動き指示
部26によりカゴ21が動くように指示すると、制御部
28は、カゴ昇降信号を巻き上げ部27へ送り、カゴ2
1を昇降させる。そして、作業者は、カゴ21を昇降さ
せながら、昇降路23に設置された各部の保守作業を行
う。
【0013】この際、昇降路23の側壁の上方に設置さ
れた検出部30がカゴ21を検出すると、この検出部3
0は、カゴ21を検出した旨を示す検出信号を機械室の
制御部28へ送る。制御部28は、この検出信号に基づ
いて、カゴ21上に設置されたカゴ警報部31に所定の
信号を送る。この信号に基づいて、カゴ警報部31は、
例えば音声を発生する。これにより、作業者は自分が乗
っているカゴが昇降路23内の最上部に接近したことを
知ることができる。
【0014】次に、作業者がピット24内で保守作業を
行う場合における接近警報装置等の動作について説明す
る。この場合には、昇降路23の側壁の下方に設置され
た検出部30が、カゴ21又は重り22を検出すると、
検出した旨を示す検出信号を機械室の制御部28へ送
る。制御部28は、この検出信号に基づいて、ピット2
4内に設置されたピット警報部32に所定の信号を送
る。この信号に基づいて、ピット警報部32は、例えば
音声を発生する。これにより、作業者は、自分のいるピ
ット24に重り22又はカゴ21が接近したことを知る
ことができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、エレベータ
を備えている建物では、複数のエレベータが相互に接近
して配置されることが多い。複数のエレベータが相互に
接近して配置されている場合には、作業者が保守作業を
行っているエレベータのピットやカゴ(以下、点検中ピ
ットやカゴという)と隣接するエレベータが動いている
場合がある。そして、点検中カゴ上で保守作業を行う場
合、作業者は、例えば、点検中カゴ上に種々の保守作業
用工具を乗せたり、隣接エレベータの昇降路に近づく場
合がある。このような場合、作業者が、保守作業に集中
して、隣接するエレベータのカゴや重りの接近に気づか
ないままでいると、以下のような事態が考えられる。
【0016】即ち、隣接エレベータが高速で可動(通常
動作)している場合には、例えば、隣接エレベータのカ
ゴや重りの接近による強風のため、点検中カゴ上の工具
が落下してしまう事態が考えられる。
【0017】また、点検中のエレベータを考慮して、そ
の隣接エレベータが低速で可動している場合には、例え
ば、作業者が隣接エレベータの昇降路に近づいて保守作
業を行っていると、作業者が隣接エレベータのカゴや重
りに接触してしまう事態も考えられる。
【0018】さらに、点検中ピット内で保守作業を行う
ときも、例えば、隣接エレベータの昇降路に近づく場合
がある。この場合も、作業者が、保守作業に集中して、
隣接するエレベータのカゴや重りの接近に気づかないま
までいると、作業者が隣接エレベータのカゴや重りに接
触してしまう事態が考えられる。
【0019】従って、点検中ピットやカゴに対して、隣
接するエレベータのカゴや重りが接近しているか否かに
関する情報は、点検中ピットやカゴにいる作業者に必ず
知らせる必要がある。
【0020】上述の従来技術をそのまま、複数のエレベ
ータが相互に接近して配置される場合に適用した場合、
点検中カゴ21が昇降路23内の最上部に接近したり、
点検中ピット24に、その上部のカゴ21や重り22が
接近することは作業者に知らせることができる。
【0021】しかし、各エレベータにそれぞれ設置され
た検出部30による位置検出結果に基づいて、点検中カ
ゴ(点検中ピット)と、この点検中カゴ(点検中ピッ
ト)のエレベータと隣接するエレベータのカゴや重り
と、の接近を判定する手段は、従来技術には存在しなか
った。
【0022】従って、従来技術を、複数のエレベータが
相互に接近して配置される場合に適用しても、点検中カ
ゴ(又は点検中ピット)と、隣接エレベータの重りやカ
ゴと、の接近を、点検中カゴ(又は点検中ピット)で保
守作業を行っている作業者に知らせることができなかっ
た。
【0023】本発明は、以上のような問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、複数のエレベー
タが相互に接近して配置される場合において、点検中カ
ゴ上(又は点検中ピット内)の作業者に対して、隣接エ
レベータの重りやカゴの接近を知らせることができる装
置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、第1の発明に係る隣接エレベータのカゴ及
び重りの接近警報装置は、複数のエレベータのカゴ及び
重りの位置をそれぞれ検出する位置検出手段と、各エレ
ベータのカゴに設置された警報手段と、各エレベータの
カゴに設置され、作業者が存在することを検出する作業
者検出手段と、各位置検出手段及び各作業者検出手段の
検出信号に基づいて、作業者が存在する点検中カゴと、
この点検中カゴと隣接するエレベータのカゴ及び重り
と、の接近を判定する接近判定手段と、この接近判定手
段により接近が判定された場合、前記点検中カゴの警報
手段を動作させる接近警報制御手段と、を有するもので
ある。
【0025】第1の発明によれば、接近判定手段は、各
位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信号に基づい
て、点検中カゴと、隣接エレベータのカゴ及び重りと、
の接近を判定する。そして、接近判定手段が接近してい
ると判定した場合、接近警報制御手段は、点検中カゴの
警報手段を動作させる。これにより、点検中カゴで作業
者が保守作業を集中して行っていても、隣接エレベータ
のカゴ及び重りが接近した場合には、確実に作業者に、
上記接近を知らせることができる。
【0026】第2の発明に係る隣接エレベータのカゴ及
び重りの接近警報装置は、複数のエレベータのカゴ及び
重りの位置をそれぞれ検出する位置検出手段と、各エレ
ベータのピットに設置された警報手段と、各ピットに設
置され、作業者が存在することを検出する作業者検出手
段と、各位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信号
に基づいて、作業者が存在する点検中ピットと、この点
検中ピットと隣接するエレベータのカゴ及び重りと、の
接近を判定する接近判定手段と、この接近判定手段によ
り接近が判定された場合、前記点検中ピットの警報手段
を動作させる接近警報制御手段と、を有するものであ
る。
【0027】第2の発明によれば、接近判定手段は、各
位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信号に基づい
て、点検中ピットと、隣接エレベータのカゴ及び重り
と、の接近を判定する。そして、接近判定手段が接近し
ていると判定した場合、接近警報制御手段は、点検中ピ
ットのピット警報手段を動作させる。これにより、点検
中ピットで作業者が保守作業を集中して行っていても、
隣接エレベータのカゴ及び重りが接近した場合には、確
実に作業者に、上記接近を知らせることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0029】実施の形態1. (1−1)エレベータ装置の構成 図1は、実施の形態1であるエレベータ装置の構成を示
す図である。エレベータ装置には、以下に示すエレベー
タが複数個、相互に接近して配置されている。各エレベ
ータには、それぞれ、カゴ1や重り2が昇降可能に配置
される昇降路3が形成されている。各昇降路3内の最下
部には、それぞれ、ピット4が設けられている。各昇降
路3内には、それぞれ、カゴ1と、重り2と、カゴ1及
び重り2を接続するロープ5とが配置されている。各カ
ゴ1上部には、カゴが動くように指示する保守用カゴ動
き指示部(図示せず)が設置されている。各昇降路3の
上部には、それぞれ、ロープ5が引っかけられており回
転によりカゴ1を昇降させる巻き上げ部6と、保守用カ
ゴ動き指示部による指示信号に基づいて、各巻き上げ部
6に所定の信号を送る制御部(図示せず)と、を有する
機械室7が配置されている。
【0030】そして、エレベータ装置の各機械室7の上
部には、後述する全体制御部、接近判定部及び接近警報
制御部が設置された上部機械室8が設けられている。
【0031】本実施の形態では、一例として、エレベー
タ装置にエレベータが3個配置されている場合について
説明する。
【0032】(1−2)接近警報装置の構成 実施の形態1である接近警報装置は、エレベータ装置内
に組み込まれている。接近警報装置の構成を以下に詳細
に説明する。
【0033】即ち、接近警報装置は、各機械室7内に設
置され各エレベータのカゴ1及び重り2の位置をそれぞ
れ検出する位置検出部9と、各エレベータのカゴ1上に
設置され作業者が存在することを検出するカゴ作業者検
出部10と、各エレベータのカゴ1上に設置されたカゴ
警報部11と、を有する。各位置検出部9は、それぞ
れ、各巻き上げ部6の回転量及び回転方向に基づいて、
各エレベータのカゴ1及び重り2の位置を検出する。
【0034】また、接近警報装置は、各位置検出部9の
検出信号(後述する位置検出信号)及び各カゴ作業者検
出部10の検出信号(後述するカゴ作業者検出信号)に
基づいて、作業者が存在する点検中カゴ1(図1の場
合、中央のカゴ)と、この点検中カゴ1と隣接するエレ
ベータのカゴ1及び重り2(以下、隣接カゴ及び隣接重
りという)と、の接近を判定する接近判定部12と、こ
の接近判定部12により接近が判定された場合、点検中
カゴ1のカゴ警報部11を動作させる接近警報制御部1
3と、各部(各位置検出部9、各カゴ作業者検出部1
0、接近判定部12、接近警報制御部13、各制御部)
を制御する全体制御部14と、を有する。これらの接近
判定部12、接近警報制御部13及び全体制御部14
は、上部機械室8に配置されている。
【0035】なお、各部と各部との間は、ケーブルで接
続されている。
【0036】(1−3)接近警報装置等の動作 作業者がカゴ上で保守作業を行う場合における実施の形
態1である接近警報装置等の動作について、図2、図3
に示すフローチャート図を用いて説明する。
【0037】先ず、ステップS101では、各カゴ作業
者検出部10は、作業者の存在を検出する。各カゴ作業
者検出部10は、例えば、赤外線センサ等を含む構成か
らなり、作業者から発生する赤外線を検出した場合に
は、作業者が存在する旨を示す信号を出力する。また、
各カゴ作業者検出部10は、上記赤外線を検出しない場
合、作業者が存在しない旨を示す信号を出力する。以
下、各カゴ作業者検出部10から出力される信号(上記
作業者が存在する旨を示す信号及び上記作業者が存在し
ない旨を示す信号)をカゴ作業者検出信号という。各カ
ゴ作業者検出部10は、カゴ作業者検出信号を全体制御
部14へ出力する。
【0038】次に、ステップS102では、全体制御部
14は、各カゴ作業者検出部10からのカゴ作業者検出
信号に基づいて、作業者が存在する点検中カゴが存在す
るか否かを判定する。
【0039】存在すると判定された場合には、ステップ
S103の動作が行われる。一方、存在しないと判定さ
れた場合、接近警報装置による接近警報処理は行われな
い。
【0040】ステップS103では、全体制御部14
は、各カゴ作業者検出部10のカゴ作業者検出信号を接
近判定部12へ送る。
【0041】続いて、ステップS104では、各位置検
出部9は、各エレベータのカゴ1及び重り2の位置を検
出する。この位置は、例えば以下のように定義する。即
ち、エレベータ装置内のある所定位置(例えば図1に示
したA1−A2線の位置)を基準位置にし、この基準位
置からのカゴ1(及び重り2)の変位をカゴ1(及び重
り2)の位置とする。各位置検出部9は、基準位置から
のカゴ1の変位であるカゴ位置を、各巻き上げ部6の回
転量及び回転方向から検出する。そして、各カゴ1と各
重り2とはそれぞれロープ5で接続されており、カゴ1
の位置が決まれば重り2の位置も検出できる。各位置検
出部9は、それぞれ、カゴ1及び重り2の位置を示す位
置検出信号を全体制御部14を介して接近判定部12へ
出力する。
【0042】ステップS105では、接近判定部12
は、各カゴ作業者検出部10のカゴ作業者検出信号に基
づいて点検中カゴ1を判定(図1の場合、中央のカゴが
点検中カゴと判定)した後、各位置検出部9の位置検出
信号に基づいて、上記点検中カゴ1の位置情報と、隣接
カゴ1及び隣接重り2の位置情報と、を保持する。
【0043】そして、ステップS106では、接近判定
部12は、保持している各位置情報に基づいて、点検中
カゴ1の位置と隣接カゴ1の位置との差分を演算する。
この際、図1のように、隣接カゴが点検中カゴに対して
左右で2つあるときは、2つの隣接カゴの位置と点検中
カゴの位置との差分をそれぞれ演算する。
【0044】そして、ステップS107では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0045】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は接近を判定し、接近をした旨を示
す接近判定信号を全体制御部14を介して接近警報制御
部13へ送る。そして、後述するステップS110の動
作が行われる。この際、隣接カゴ1が点検中カゴ1に対
して左右で2つあるときは、少なくともどちらか一方の
隣接カゴの位置と点検中カゴの位置との差が所定範囲内
にあるとき、ステップS110の動作が行われる。な
お、上記所定の範囲は、エレベータ装置のエレベータの
可動速度範囲等を考慮して決められる。
【0046】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、ステップS
108の動作が行われる。
【0047】そして、ステップS108では、接近判定
部12は、点検中カゴ1の位置と隣接重り2の位置との
差分を演算する。この際、図1のように、隣接重り2が
点検中カゴ1に対して2つあるときは、2つの隣接重り
2の位置と点検中カゴ1の位置との差分をそれぞれ演算
する。
【0048】そして、ステップS109では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0049】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は、接近を判定して接近判定信号を
全体制御部14を介して接近警報制御部13へ送る。そ
して、後述するステップS110の動作が行われる。こ
の際、隣接重り2が点検中カゴ1に対して左右で2つあ
るときは、少なくともどちらか一方の隣接重り2の位置
と点検中カゴ1の位置との差が所定範囲内にあるとき、
ステップS110の動作が行われる。
【0050】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、その旨を全
体制御部14へ伝える。そして、ステップS101の動
作が行われる。
【0051】そして、ステップS110では、接近警報
制御部13は、接近判定信号に基づいて、点検中カゴ1
のカゴ警報部11を動作させる。この結果、カゴ警報部
11は、音声等を発生して作業者に隣接カゴ1又は隣接
重り2が接近してくる旨を知らせる。なお、カゴ警報部
11が発生する音声として、例えば「ご注意下さい。」
という音声を発生させてもよい。また、カゴ警報部が発
生する音声として、ブザー音を発生させてもよい。ま
た、カゴ警報部11は、光を発生する発光部で構成され
てもよい。
【0052】そして、接近警報制御部13は、カゴ警報
部を動作させたという旨を示す信号を全体制御部14へ
送る。そして、ステップS101の動作が行われる。
【0053】なお、カゴ警報部11は、接近警報制御部
13から動作(例えば警報音発生)の指令を一旦受けた
ら、そのまま、連続的に動作をし続け、接近警報制御部
13から動作停止の指令を受けたら、動作を停止するよ
うにしてもよい。この動作停止は、ステップS109
で、接近判定部12が接近してないと判定した場合、接
近警報制御部13が動作停止の指令を出すことで実現さ
れる。
【0054】また、本実施の形態においては、エレベー
タ装置内に配置されるエレベータが4個以上の場合にも
適用できる。また、点検中カゴが2台以上のときも適用
できる。この場合には、接近判定部12に対して、複数
の点検中カゴと、これらにそれぞれ隣接するエレベータ
のカゴ及び重りと、の接近を同時に判定させればよい。
【0055】本実施の形態においては、作業者が点検中
カゴ1で保守作業を行っている際に、隣接カゴ1や隣接
重り2が接近したときには、以下のようにして、上記接
近を作業者に知らせることができる。即ち、各カゴ作業
者検出部10は、作業者が存在するか否かを示すカゴ作
業者検出信号を全体制御部14を介して接近判定部12
に送る。各位置検出部9は、それぞれ、各エレベータの
カゴ1及び重り2の位置を示す位置検出信号を全体制御
部14を介して接近判定部12に送る。
【0056】そして、接近判定部12は、各カゴ作業者
検出部10のカゴ作業者検出信号に基づいて、各カゴ1
のうち、作業者が存在する点検中カゴ1を識別する。そ
して、接近判定部12は、上記識別結果と各位置検出部
9の位置検出信号とに基づいて、点検中カゴ1の位置
と、隣接カゴ1及び隣接重り2の位置と、の差が所定範
囲内にあるか否かを判定し、所定範囲にある場合、接近
していると判定する。一方、点検中カゴ1の位置と、隣
接カゴ1及び隣接重り2の位置と、の差が所定範囲外で
ある場合には、接近判定部12は、接近していないと判
定する。接近判定部12が接近を判定した場合、接近警
報制御部13は、点検中カゴ1のカゴ警報部11を動作
させる。これにより、点検中カゴ1で作業者が保守作業
を集中して行っていても、隣接カゴ1及び隣接重り2が
接近した場合には、確実に作業者に、上記接近を知らせ
ることができる。
【0057】また、本実施の形態においては、各位置検
出部9は、各巻き上げ部6の回転量及び回転方向に基づ
いて、各カゴ1及び各重り2の位置を検出しているの
で、各カゴ1や重り2の速度にかかわらず、精度の高い
位置検出を行うことができる。また、従来技術のよう
に、多くの検出部を各昇降路3にそれぞれ設置する必要
がない。
【0058】実施の形態2.実施の形態2である接近警
報装置では、作業者がピットで保守作業をしているとき
も、隣接するエレベータのカゴ及び重りの接近を作業者
に知らせることができる。
【0059】(2−1)エレベータ装置の構成 図4は、実施の形態2であるエレベータ装置の構成を示
す図である。図4において、図1に示したエレベータ装
置の構成と異なる点は、後述する接近警報装置の構成が
異なる点にある。なお、図1と同一構成要素には同一符
号を付してその説明は省略する。
【0060】(2−2)接近警報装置の構成 実施の形態2である接近警報装置は、エレベータ装置内
に組み込まれている。実施の形態2である接近警報装置
の構成において、実施の形態1である接近警報装置の構
成と異なる点は以下に示す点である。
【0061】即ち、接近警報装置は、各ピット4に設置
され作業者が存在することを検出するピット作業者検出
部15と、各ピット4に設置されたピット警報部16
と、を有する。
【0062】また、実施の形態2においては、実施の形
態1の接近判定部12、接近警報制御部13の機能が異
なる。
【0063】即ち、接近判定部12は、実施の形態1で
示した機能に加えて、各位置検出部9の検出信号(位置
検出信号)及び各ピット作業者検出部15の検出信号
(後述するピット作業者検出信号)に基づいて、作業者
が存在する点検中ピット4と、この点検中ピット4と隣
接するエレベータのカゴ1及び重り2(以下、隣接カゴ
及び隣接重りという)と、の接近を判定する。
【0064】また、接近警報制御部13は、実施の形態
1で示した機能に加えて、接近判定部12により、上記
接近(点検中ピット4と隣接カゴ1及び隣接重り2との
接近)が判定された場合、点検中ピット4のピット警報
部16を動作させる。
【0065】(2−3)接近警報装置等の動作 作業者がピット内で保守作業を行う場合における実施の
形態2である接近警報装置の動作について、図5、図6
に示すフローチャート図を用いて説明する。
【0066】先ず、ステップS201では、各ピット作
業者検出部15は、作業者の存在を検出する。各ピット
作業者検出部15は、例えば、赤外線センサ等を含む構
成からなり、作業者から発生する赤外線を検出した場合
には、作業者が存在する旨を示す信号を出力する。ま
た、各ピット作業者検出部15は、上記赤外線を検出し
ない場合、作業者が存在しない旨を示す信号を出力す
る。以下、各ピット作業者検出部15から出力される信
号(上記作業者が存在する旨を示す信号及び上記作業者
が存在しない旨を示す信号)をピット作業者検出信号と
いう。各ピット作業者検出部15は、ピット作業者検出
信号を全体制御部14へ出力する。
【0067】次に、ステップS202では、全体制御部
14は、各ピット作業者検出部15からのピット作業者
検出信号に基づいて、作業者が存在する点検中ピットが
存在するか否かを判定する。
【0068】存在すると判定された場合には、ステップ
S203の動作が行われる。一方、存在しないと判定さ
れた場合、接近警報装置による接近警報処理は行われな
い。
【0069】ステップS203では、全体制御部14
は、各ピット作業者検出部15のピット作業者検出信号
を接近判定部12へ送る。
【0070】続いて、ステップS204では、各位置検
出部9は、各エレベータのカゴ1及び重り2の位置を検
出する。各位置検出部9は、それぞれ、カゴ及び重りの
位置を示す位置検出信号を全体制御部14を介して接近
判定部12へ出力する。
【0071】ステップS205では、接近判定部12
は、各ピット作業者検出部15のピット作業者検出信号
に基づいて点検中ピットを判定(図3の場合、点検中ピ
ットは中央のピット4と判定)した後、各位置検出部9
の位置検出信号に基づいて、隣接カゴ1及び隣接重り2
の位置情報と、を保持する。そして、各ピットの位置は
固定なので、接近判定部12には、各ピット4の位置情
報が予め保持されている。
【0072】そして、ステップS206では、接近判定
部12は、保持している各位置情報に基づいて、点検中
ピット4の位置と隣接カゴ1の位置との差分を演算す
る。この際、図3のように、隣接カゴ1が点検中ピット
4に対して左右で2つあるときは、2つの隣接カゴ1の
位置と点検中ピット4の位置との差分をそれぞれ演算す
る。
【0073】そして、ステップS207では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0074】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は接近を判定し、接近をした旨を示
す接近判定信号を全体制御部14を介して接近警報制御
部13へ送る。そして、後述するステップS210の動
作が行われる。この際、隣接カゴ1が点検中ピット4に
対して左右で2つあるときは、少なくともどちらか一方
の隣接カゴ1の位置と点検中ピット4の位置との差が所
定範囲内にあるとき、ステップS210の動作が行われ
る。なお、上記所定の範囲は、エレベータ装置のエレベ
ータの可動速度範囲等を考慮して決められる。
【0075】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、ステップS
208の動作が行われる。
【0076】そして、ステップS208では、接近判定
部12は、点検中ピット4の位置と隣接重りの位置との
差分を演算する。この際、図3のように、隣接重り2が
点検中ピット4に対して2つあるときは、2つの隣接重
り2の位置と点検中ピット4の位置との差分をそれぞれ
演算する。
【0077】そして、ステップS209では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0078】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は、接近を判定して接近判定信号を
全体制御部14を介して接近警報制御部13へ送る。そ
して、後述するステップS210の動作が行われる。こ
の際、隣接重り2が点検中ピット4に対して左右で2つ
あるときは、少なくともどちらか一方の隣接重り2の位
置と点検中ピット4の位置との差が所定範囲内にあると
き、ステップS210の動作が行われる。
【0079】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定しない。そして、
ステップS201の動作が行われる。
【0080】そして、ステップS210では、接近警報
制御部13は、接近判定信号に基づいて、点検中ピット
4のピット警報部16を動作させる。この結果、ピット
警報部16は、音声等を発生して作業者に隣接カゴ1又
は隣接重り2が接近してくる旨を知らせる。なお、ピッ
ト警報部16が発生する音声として、例えば「ご注意下
さい。」という音声を発生させてもよいし、又はブザー
音を発生させてもよい。また、ピット警報部16は、光
を発生する発光部で構成されてもよい。そして、ステッ
プS201の動作が行われる。
【0081】なお、ピット警報部16は、接近警報制御
部13から動作(例えば警報音発生)の指令を一旦受け
たら、そのまま、連続的に動作をし続け、接近警報制御
部13から動作停止の指令を受けたら、動作を停止する
ようにしてもよい。この動作停止は、ステップS209
で、接近判定部12が接近してないと判定した場合、接
近警報制御部13が動作停止の指令を出すことで実現さ
れる。
【0082】なお、本実施の形態においては、エレベー
タ装置内に配置されるエレベータが4個以上の場合にも
適用できる。また、点検中ピットが2個以上のときも適
用できる。この場合には、接近判定部12に対して、複
数の点検中ピットと、これらにそれぞれ隣接するエレベ
ータのカゴ及び重りと、の接近を同時に判定させればよ
い。
【0083】さらに、エレベータ装置内で、作業者が点
検中カゴ1で保守作業していると共に別の作業者が点検
中ピット4で保守作業している場合には、接近判定部1
2は、点検中カゴ1と隣接カゴ1及び重り2との接近を
判定すると共に点検中ピット4と隣接カゴ1及び重り2
との接近を判定する。
【0084】本実施の形態においては、作業者が点検中
ピット4で保守作業を行っている際に、隣接カゴ1や隣
接重り2が接近したときには、以下のようにして、上記
接近を作業者に知らせることができる。即ち、各ピット
作業者検出部15は、作業者が存在するか否かを示すピ
ット作業者検出信号を全体制御部14を介して接近判定
部12に送る。各位置検出部9は、それぞれ、各エレベ
ータのカゴ1及び重り2の位置を示す位置検出信号を全
体制御部14を介して接近判定部12に送る。
【0085】そして、接近判定部12は、各ピット作業
者検出部15のピット作業者検出信号に基づいて、各ピ
ット4のうち、作業者が存在する点検中ピット4を識別
する。そして、接近判定部12は、上記識別結果と各位
置検出部9の位置検出信号とに基づいて、点検中ピット
4の位置と、隣接カゴ1及び隣接重り2の位置と、の差
が所定範囲内にあるか否かを判定し、所定範囲にある場
合、接近していると判定する。一方、点検中ピット4の
位置と、隣接カゴ1及び隣接重り2の位置と、の差が所
定範囲外である場合には、接近判定部12は、接近して
いないと判定する。接近判定部12が接近を判定した場
合、接近警報制御部13は、点検中ピット4のピット警
報部16を動作させる。これにより、点検中ピット4で
作業者が保守作業を集中して行っていても、隣接カゴ1
及び隣接重り2が接近した場合には、確実に作業者に、
上記接近を知らせることができる。
【0086】実施の形態3.実施の形態3である接近警
報装置では、作業者が点検中カゴ上で保守作業を行って
いるとき、隣接カゴや隣接重りの接近と共に、例えば点
検中カゴと同じエレベータの昇降路内の最上部等の接近
も作業者に知らせることができる。
【0087】(3−1)エレベータ装置の構成 実施の形態3であるエレベータ装置において、実施の形
態2であるエレベータ装置と異なる点は、後述する接近
警報装置の機能が異なる点にある。
【0088】(3−2)接近警報装置の構成 実施の形態3である接近警報装置において、実施の形態
2の接近警報装置と異なる点は、接近判定部12、接近
警報制御部13の機能が異なる点である。
【0089】即ち、接近判定部12は、実施の形態2で
示した機能に加えて、各位置検出部9の位置検出信号及
び各カゴ作業者検出部10のカゴ作業者検出信号に基づ
いて、作業者が存在する点検中カゴと、所定の接近物
と、の接近を判定する。この際、所定の接近物とは、点
検中カゴ1と同じエレベータの昇降路3内の最上部(以
下、昇降路内最上部という)や重り2(以下、点検中重
り)等がある。本実施の形態では、接近物の一例とし
て、接近判定部12は、点検中カゴ1と、昇降路内最上
部及び点検中重り2と、の接近を判定する。
【0090】接近警報制御部13は、実施の形態2で示
した機能に加えて、接近判定部12により接近(点検中
カゴ1と昇降路内最上部及び点検中重り2との接近)が
判定された場合、点検中カゴ1のカゴ警報部11を動作
させる。
【0091】(3−3)接近警報装置等の動作 作業者がカゴ上で保守作業を行う場合における実施の形
態3である接近警報装置等の動作について、図7に示す
フローチャート図を用いて説明する。
【0092】先ず、図2に示したステップS101から
ステップS104までの動作が行われる。
【0093】ステップS301では、接近判定部12
は、各カゴ作業者検出部10のカゴ作業者検出信号に基
づいて点検中カゴ1を判定した後、各位置検出部9の位
置検出信号に基づいて、上記点検中カゴ1及び点検中重
り2の位置情報を保持する。そして、接近判定部12に
は、各昇降路内最上部の位置情報が予め保持されてい
る。
【0094】ステップS302では、接近判定部12
は、保持している各位置情報に基づいて、点検中カゴ1
の位置と昇降路内最上部の位置との差分を演算する。
【0095】そして、ステップS303では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0096】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は接近を判定して接近判定信号を全
体制御部14を介して接近警報制御部13へ送り、後述
するステップS306の動作が行われる。
【0097】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、ステップS
304の動作が行われる。
【0098】そして、ステップS304では、接近判定
部12は、点検中カゴ1の位置と点検中重り2の位置と
の差分を演算する。
【0099】そして、ステップS305では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0100】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は、接近を判定して接近判定信号を
全体制御部14を介して接近警報制御部13へ送り、後
述するステップS306の動作が行われる。一方、所定
の範囲外であると判定された場合には、接近判定部12
は接近を判定せず、図2に示したステップS101の動
作が行われる。
【0101】そして、ステップS306では、接近警報
制御部13は、接近判定信号に基づいて、点検中カゴ1
のカゴ警報部11を動作させる。この結果、カゴ警報部
11は、音声等を発生して作業者に点検中カゴ1と昇降
路内最上部や点検中重り2とが接近している旨を知らせ
る。そして、ステップS101の動作が再度行われる。
【0102】本実施の形態においては、点検中カゴ1に
対して、隣接カゴ1及び隣接重り2の接近だけでなく、
昇降路内最上部や点検中重り2との接近が判定された場
合も、点検中カゴ1のカゴ警報部11が動作される。こ
のため、作業者は実施の形態2と比べて一層安全で効率
的に保守作業を行うことができる。
【0103】実施の形態4.実施の形態4である接近警
報装置では、作業者が点検中ピット内で保守作業を行っ
ているとき、点検中ピット上部のエレベータのカゴや重
り(以下、上部カゴ及び上部重りという)の接近も作業
者に知らせることができる。
【0104】(4−1)エレベータ装置の構成 実施の形態4であるエレベータ装置において、実施の形
態3であるエレベータ装置と異なる点は、後述する接近
警報装置の機能が異なる点にある。
【0105】(4−2)接近警報装置の構成 実施の形態4である接近警報装置においては、実施の形
態3の接近判定部12、接近警報制御部13の機能が異
なる。
【0106】即ち、接近判定部12は、実施の形態3で
示した機能に加えて、各位置検出部9の位置検出信号及
び各ピット作業者検出部15のピット作業者検出信号に
基づいて、作業者が存在する点検中ピット4と、上部カ
ゴ1及び上部重り2と、の接近を判定する。
【0107】接近警報制御部13は、実施の形態3で示
した機能に加えて、接近判定部12により接近(点検中
ピット4と上部カゴ1及び上部重り2との接近)が判定
された場合、点検中ピット4のピット警報部16を動作
させる。
【0108】(4−3)接近警報装置等の動作 作業者がピット上で保守作業を行う場合における実施の
形態4である接近警報装置等の動作について、図8に示
すフローチャート図を用いて説明する。
【0109】先ず、図4に示したステップS201から
ステップS204までの動作が行われる。
【0110】ステップS401では、接近判定部12
は、各ピット作業者検出部15のピット作業者検出信号
に基づいて点検中ピット4を判定した後、各位置検出部
9の位置検出信号に基づいて、上部カゴ1及び上部重り
2の位置情報を保持する。
【0111】そして、ステップS402では、接近判定
部12は、保持している各位置情報に基づいて、点検中
ピットの位置と上部カゴの位置との差分を演算する。
【0112】そして、ステップS403では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0113】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は接近を判定して接近判定信号を全
体制御部14を介して接近警報制御部13へ送り、後述
するステップS406の動作が行われる。
【0114】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、ステップS
404の動作が行われる。
【0115】そして、ステップS404では、接近判定
部12は、点検中ピット4の位置と上部重り2の位置と
の差分を演算する。
【0116】そして、ステップS405では、接近判定
部12は、上記差分結果が所定の範囲内にあるか否かを
判定する。
【0117】所定の範囲内にあると判定された場合に
は、接近判定部12は、接近を判定して接近判定信号を
全体制御部14を介して接近警報制御部13へ送り、後
述するステップS406の動作が行われる。
【0118】一方、所定の範囲外であると判定された場
合には、接近判定部12は接近を判定せず、図5に示し
たステップS201の動作が行われる。
【0119】そして、ステップS406では、接近警報
制御部13は、接近判定信号に基づいて、点検中ピット
4のピット警報部16を動作させる。そして、ステップ
S201の動作が再度行われる。
【0120】本実施の形態においては、点検中ピット4
に対して、隣接カゴ1及び隣接重り2の接近だけでな
く、上部重り2及び上部カゴ1の接近が判定された場合
も、点検中ピット4のピット警報部16が動作される。
このため、作業者は実施の形態2、3と比べて一層安全
で効率的に保守作業を行うことができる。
【0121】なお、本実施の形態においては、点検中カ
ゴ1又は点検中ピット4の警報部が発生する音声は、接
近距離に応じて、変化させてもよい。例えば、点検中カ
ゴ1又は点検中ピット4に接近物が比較的遠くに接近し
ているときは、警報部から発生する音声の大きさを小さ
くし、点検中カゴ又は点検中ピットに接近物がかなり接
近したときは、警報部から発生する音声の大きさを大き
くする。
【0122】また、各カゴ1及び各ピット4に、非常用
停止部(図示せず)を設けることも好適である。これ
は、作業者が非常に危険を感じたときに、例えば上記非
常用停止部を押圧することで、全体制御部14にその旨
の信号が送られる。全体制御部14は、点検中エレベー
タ及び隣接エレベータのカゴ及び重りの昇降動作を制御
する制御部に、昇降動作を停止するように指示する。こ
れにより、点検中エレベータと隣接エレベータとが共
に、昇降動作を停止する。但し、上記非常用停止部の使
用は、保守作業の効率を下げるので、非常事態のとき以
外は使用しないことが原則である。
【0123】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、接近判
定手段は、各位置検出手段及び各作業者検出手段の検出
信号に基づいて、点検中カゴと、隣接エレベータのカゴ
及び重りと、の接近を判定する。そして、接近判定手段
が接近していると判定した場合、接近警報制御手段は、
点検中カゴの警報手段を動作させる。これにより、点検
中カゴで作業者が保守作業を集中して行っていても、隣
接エレベータのカゴ及び重りが接近した場合には、確実
に作業者に、上記接近を知らせることができる。
【0124】請求項2に記載の発明によれば、接近判定
手段は、各位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信
号に基づいて、点検中ピットと、隣接エレベータのカゴ
及び重りと、の接近を判定する。そして、接近判定手段
が接近していると判定した場合、接近警報制御手段は、
点検中ピットのピット警報手段を動作させる。これによ
り、点検中ピットで作業者が保守作業を集中して行って
いても、隣接エレベータのカゴ及び重りが接近した場合
には、確実に作業者に、上記接近を知らせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1である接近警報装置を含むエレ
ベータ装置の構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1である接近警報装置の動作を示
すフローチャート図である。
【図3】 同じく、実施の形態1である接近警報装置の
動作を示すフローチャート図である。
【図4】 実施の形態2である接近警報装置を含むエレ
ベータ装置の構成を示す図である。
【図5】 実施の形態2である接近警報装置の動作を示
すフローチャート図である。
【図6】 同じく、実施の形態2である接近警報装置の
動作を示すフローチャート図である。
【図7】 実施の形態3である接近警報装置の動作を示
すフローチャート図である。
【図8】 実施の形態4である接近警報装置の動作を示
すフローチャート図である。
【図9】 従来の接近警報装置を含むエレベータの構成
を示す図である。
【符号の説明】
1,21 カゴ、2,22 重り、3,23 昇降路、
4,24 ピット、5,25 ロープ、6,27 巻き
上げ部、7,29 機械室、8 上部機械室、9 位置
検出部、10 カゴ作業者検出部、11,31 カゴ警
報部、12 接近判定部、13 接近警報制御部、14
全体制御部、15 ピット作業者検出部、16,32
ピット警報部、28 制御部、30 検出部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のエレベータのカゴ及び重りの位置
    をそれぞれ検出する位置検出手段と、 各エレベータのカゴに設置された警報手段と、 各エレベータのカゴに設置され、作業者が存在すること
    を検出する作業者検出手段と、 各位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信号に基づ
    いて、作業者が存在する点検中カゴと、この点検中カゴ
    と隣接するエレベータのカゴ及び重りと、の接近を判定
    する接近判定手段と、 この接近判定手段により接近が判定された場合、前記点
    検中カゴの警報手段を動作させる接近警報制御手段と、
    を有することを特徴とする隣接エレベータのカゴ及び重
    りの接近警報装置。
  2. 【請求項2】 複数のエレベータのカゴ及び重りの位置
    をそれぞれ検出する位置検出手段と、 各エレベータのピットに設置された警報手段と、 各ピットに設置され、作業者が存在することを検出する
    作業者検出手段と、 各位置検出手段及び各作業者検出手段の検出信号に基づ
    いて、作業者が存在する点検中ピットと、この点検中ピ
    ットと隣接するエレベータのカゴ及び重りと、の接近を
    判定する接近判定手段と、 この接近判定手段により接近が判定された場合、前記点
    検中ピットの警報手段を動作させる接近警報制御手段
    と、を有することを特徴とする隣接エレベータのカゴ及
    び重りの接近警報装置。
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