JPH11193677A - 調光型遮光体 - Google Patents
調光型遮光体Info
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- JPH11193677A JPH11193677A JP10000494A JP49498A JPH11193677A JP H11193677 A JPH11193677 A JP H11193677A JP 10000494 A JP10000494 A JP 10000494A JP 49498 A JP49498 A JP 49498A JP H11193677 A JPH11193677 A JP H11193677A
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Abstract
とができ、しかも眩しすぎずに窓際から室奥にまで均一
に昼間の自然光を届かせることのできる調光型遮光体を
提供することを課題とする。 【解決手段】 ブラインドのスラットの傾斜角度を変化
させるモータと、このモータを制御する制御装置と、直
射光検出装置18とを備え、制御装置では、全方向の光
が当たるようにした第一センサー18Aと、直射光が当
たらないようにした第二センサー18Bとで検出した照
度または日射量のデータに基づき、直射光の有無を検出
し、その結果に基づいてモータを制御してブラインドを
開閉する構成とした。
Description
ルスクリーン、カーテン等、窓面に取り付ける調光型遮
光体に関するものである。
オフィス空間において室内1の照明に自然光を積極的に
利用しようとする場合、(a)に示すように、窓面2を
完全開放すると直射日光が眩しすぎるので、(b)、
(c)に示すように、窓面2に反射板(ライトシェル
フ)3やプリズム4を設置する等の方法が提案されてい
る。しかし、建物形態が大きく変化することや、メンテ
ナンス及びイニシャルコストの問題から、あまり採用さ
れなかった。従って、通常はブラインドを窓面に設置し
て、採光を調節している。
たような従来の調光型遮光体には、以下のような問題が
存在する。まず、太陽の位置は、一日の間で時々刻々と
変化するものであり、また季節によっても変化するのは
周知の通りである。このため、室内で太陽光による眩し
さ(グレア)を感じたり、コンピュータのモニターに太
陽光が反射したりする場合には、太陽光の位置の変化に
応じてブラインドのスラットの角度を手動で調節しなけ
ればならない。これが、居住者にとっては非常に煩わし
く、また業務自体に支障が生じることもあるため、ブラ
インドを手動で調節していたのでは、室内への採光を常
に最適な状態に維持するのは困難であるのが現状であ
る。
ラインドを自動的に制御するものも提供されつつある。
このような自動制御型のブラインドとしては、時間に対
応させてブラインドを「開閉」させるよう制御するも
の、太陽高度に基づいてブラインドのスラットを、太陽
光を「遮蔽」する角度に調整するもの等、があるが、こ
れらはいずれもブラインドの開閉あるいはスラット角度
の調整により太陽光を「遮蔽」する構成のものであるた
め、これでは室内に自然光が導かれないこととなってし
まう。
を受けず、かつ室内に積極的に「採光」を行って自然光
を導くものとして、室外や室内に照度センサーを設置
し、センサーで検出した照度に基づいてブラインドのス
ラット角を調整するものも開発されている。しかしなが
らこのようなブラインドは、使用する照度センサーが非
常に高価であった。しかも、特に照度センサーを室外に
設置した場合、照度センサーで単にその場所の照度を測
定しているだけであるため、例えば曇りや雨の日の昼間
や、場所によっては白夜の場合等、直射光が無くても天
空が明るい場合には照度が高く検出され、この結果ブラ
インドのスラット角を閉じる方向に調整するようになっ
ていた。ところが、直射光が無く天空光のみであれば、
光を直に取り込んでも眩しくなく、方向性がないために
影も発生せず、また暑くなることもない。すなわち、従
来の照度センサーを用いて制御するブラインドでは、高
価な照度センサーを用いながらも、その機能が十分に高
いとは言えず、コストとの機能とが釣り合っていないた
めに割高なものとなっていた。
上から下まで一定であるため、開度調整しても窓際と室
奥の照度に大きな差が出たり、室奥まで光を届かせよう
と大きく開放すると窓際の作業者にとって眩しすぎたり
するという問題があった。
れたもので、室内への採光を常に最適な状態に維持する
ことができ、しかも眩しすぎずに窓際から室奥にまで均
一に昼間の自然光を届かせることのできる調光型遮光体
を提供することを課題とする。
ブラインド、ロールスクリーン、カーテン等、太陽光の
射し込む窓面に取り付けることで、室内への採光を調節
する調光型遮光体であって、該調光型遮光体には、これ
を開閉する開閉機構と、該開閉機構の動作を制御する制
御手段とが備えられ、該制御手段では、直射光検出手段
により直射光の有無を検出し、その結果に基づいて前記
調光型遮光体を開閉するよう前記開閉機構を制御する構
成となっていることを特徴としている。
光型遮光体において、前記直射光検出手段が、照度また
は日射量を検出する二個一対のセンサーと、これらのセ
ンサーでの検出結果を比較し、これに基づいて直射光の
有無を判定する判定手段とを備えてなり、前記二個一対
のセンサーが、第一のセンサーと、北側の一部を残し、
他の部分に直射光が当たらないよう遮蔽した第二のセン
サーとからなることを特徴としている。
記載の調光型遮光体において、該調光型遮光体が、水平
方向に延びるスラットを鉛直方向に間隔を持って多数配
列したブラインドであって、該ブラインドには、前記ス
ラットの傾斜角度を変動させるため前記制御手段によっ
て制御される駆動機構が備えられるとともに、前記制御
手段では、太陽高度に基づいて前記スラットの最適傾斜
角度を算出し、前記駆動機構で前記スラットの傾斜角度
を変動させて前記最適傾斜角度となるよう前記駆動機構
を制御する構成とされ、前記多数のスラットは、前記ス
ラットに反射した太陽光が、上部のスラットほど室奥の
天井に向かい、下部のスラットほど窓際の天井に向かう
ように、前記スラットの傾斜角度が、上部のスラットか
ら下部のスラットにかけて順次変化させて設けられてい
ることを特徴としている。
光型遮光体において、前記制御手段では、前記最適傾斜
角度を、前記スラットに反射した太陽光が、上部のスラ
ットほど室奥の天井に向かい、下部のスラットほど窓際
の天井に向かい、かつ、太陽光が室内に直接入射しない
ような角度に設定する構成となっていることを特徴とし
ている。
の実施の形態の一例を、図1ないし図9を参照して説明
する。図1はブラインド(調光型遮蔽体)10を窓面2
に取り付けた状態を示す側面図、図2はブラインド10
の要部拡大図である。
スラット11を鉛直方向に間隔を持って多数配列したも
のであり、スラット11に反射した反射光Hが、上部の
スラット11ほど室奥Bの天井5に向かい、下部のスラ
ット11ほど窓際Aの天井5に向かうように、各スラッ
ト11の傾斜角度(スラット角)βを、上部のスラット
11から下部のスラット11にかけて順次変化させたも
のである。即ち、上方のスラット11から下方のスラッ
ト11に行くに従い、順次スラット角βを小さく設定す
ることにより、上記の反射の態様を達成している。この
ように設定することで、居住者Kに直接スラット11か
らの反射光Hが当たらないようになり、室奥Bまで自然
光が届くことになる。
に、ラダー(はしご紐)12で上下方向に間隔を持って
保持されているので、ラダー12のスラット幅方向の前
側のラダーテープ(前側の紐)12Aのスラット支持ピ
ッチPAを一定にした場合、前側のラダーテープ12A
によるスラット支持位置を基準として、後側のラダーテ
ープ(後側の紐)12Bのスラット支持位置のずらし寸
法dkを順次計算に基づいて変化させることで、スラッ
ト角βを変化させることができる。あるいは、計算によ
り後側のラダーテープ12Bのスラット支持ピッチPB
kを求めて、そのピッチPBkでスラット11の後端を
支持してもよい。
方について述べる。図3は太陽からの入射光とスラット
11による反射光Hの関係を示す図である。ここでは、
太陽光線のプロフィール角度をP(°)、スラット角度
をβ(°)、反射光Hが天井面に達した位置の窓面から
の距離をd、反射スラットの天井面からの距離をhとし
てある。但し、プロフィール角度Pについては、太陽高
度hs、太陽方位αs、窓面方位αwより、下式で定義
されている。 tan(P)=tan(hs)/cos(αs−αw)
図4の反射の原理を考えると、 γ=P+90°−β θ=γ+90°−β であるから、 θ=180°−2β+P ・・・・・・・・・・・・・・・(1) となる。図3より tanθ=h/d ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) であるから、(1)、(2)式より、 tan(180°−2β+P)=h/d ・・・・・・・・・・・(3) となる。
求める場合は、(3)式より 180°−2β+P=tan-1(h/d) となる。ゆえに β=〔180°+P−tan-1(h/d)〕/2 ・・・・・・・(4) となる。
ピッチPBkは、前側のラダーテープ12Aのスラット
支持ピッチPAとラダーテープの差〔dk−d(k−
1)〕より、次式によって求めることができる。 PBk=PA−〔dk−d(k−1)〕 ・・・・・・・・・(5)
基づいて、各スラット11を支持していけば、目的のス
ラット角度βの変化が得られることになる。ところで、
本出願人が既に出願した特願平9−127659号にも
記載のように、このようにスラット角度βを変化させた
場合、後側のラダーテープ12Bの差〔dk−d(k−
1)〕は太陽高度が変化してもあまり大きな差がない。
つまり、スラット支持ピッチPBkが太陽高度によりあ
まり大きな差を生じないため、一度このピッチでスラッ
ト11を取り付けたブラインド10を作成すれば、太陽
高度が変化しても、スラット間隔を変化させる必要はな
い。そして、このブラインド10は、通常のブラインド
と同様に、ラダーテープ12を操作して全体のスラット
11の角度を変動させれば、スラット11からの反射光
Hが居住者Kに直接当たらず、室奥Bまで自然光が届く
状態を維持できるようになっている。
インド10には、スラット11の傾斜角度を調整するコ
ントローラ15が備えられている。このコントローラ1
5は、スラット11の傾斜角度を変動させるためにラダ
ーテープ12を操作するモータ(開閉機構,駆動機構)
16と、このモータ16の作動を制御する制御装置(制
御手段)17と、直射光の有無を検出する直射光検出装
置(直射光検出手段)18とから構成されている。そし
てこのブラインド10は、制御装置17による自動制御
モードと、手動でスラット11の傾斜角度を調整できる
手動モードとで切り替え自在な構成となっている。
は、照度または日射量をそれぞれ検出する、二個一対の
第一センサー18Aと第二センサー18Bとが、箱体1
9に設置された構成となっている。この箱体19は、例
えば略立方体状の箱の四分の一を切り欠いたような形状
をなしており、この箱体19の切欠き部Nが、北側を向
くよう設置されている。
上面19a上に設置されて、上方の全方向からの光を受
けて照度または日射量を検出するようになっている。ま
た、第二センサー18Bは、箱体19の底面19b上に
設置されており、鉛直上方から見ると、箱体19の切欠
き部Nによって北側の1/4のみが露出し、残りの東−
南−西側の3/4が、四分の一が切り欠かれて略L字状
をなした上面19aによって覆われた構成となってい
る。これにより、この第二センサー18Bでは、北側方
向のみからの光を受けて照度または日射量を検出するよ
うになっている。すなわち、第二センサー18Bには太
陽光が直接照射されず、いわば「日陰」の部分の照度ま
たは日射量が検出されるようになっている。
18Bで検出された照度または日照量の検出データ
E1,E2は制御装置17に出力され、この検出データE
1,E2を基に、この制御装置17において、予め入力さ
れている直射光有無判定プログラム(判定手段)によっ
て直射光の有無を判定し、その結果によってブラインド
10の開閉制御をするようになっている。
にはクロック20が内蔵されており、上記直射日光検出
装置18の検出データによる制御に加え、クロック20
から出力される月日時間のデータを基に、予め入力され
ている太陽高度計算プログラムと、採光スラット角度計
算プログラムと、遮光スラット角度計算プログラムとに
よってモータ16の作動を制御するようになっている。
な制御内容について、図6に示すフローチャートを参照
しつつ説明する。
出力された月日時間のデータに基づき、制御時間か否か
を判断する。すなわち、就業時間内等、室内に人がいる
時間のみブラインド10を作動させるため、予め設定し
たブラインド作動時間であるかどうかを判定する。
ば、例えば1分おき等、所定時間毎に制御を行うため、
新たな制御実行時間であるかどうかを判定する。
が自動制御モードになっているか否かを判定する。
ム)以上のステップS1〜S3の条件を満たした場合、
以下のようにして直射光の有無を判定する。制御装置1
7においては、直射光検出装置18の第一センサー18
Aで検出した照度または日射量の検出データE1と、第
二センサー18Bで検出した照度または日射量の検出デ
ータE2とを比較し、 a・E1>4・E2 ・・・・・・・・・・・・・・・・(6) の条件を満たすか否かを判定する。ここで、上記(6)
式において、第二センサー18Bからの検出データE2
は北側1/4のみの照度または日照量であるためこれを
4倍した。また、aは予め設定する係数であり、これ
は、使用するセンサーの精度,箱19の形状や設置位置
の精度,その他各種条件から経験的(実験を含む)に設
定されるものである。
面を満たす場合、すなわち、第一センサー18Aで検出
した「日なた」の部分の照度または日射量が、第二セン
サー18Bで検出した「日陰」の部分の照度または日射
量よりも所定以上高い場合、太陽からの直射光が「有
る」(例えば影が発生する程度)と判定し、後述するス
テップS6以降で、ブラインド10のスラット11を最
適な角度に変動させるための制御信号(χ=1)を出力
する。
(6)の上面を満たさない場合、すなわち、第一センサ
ー18Aで検出した「日なた」の部分の照度または日射
量が、第二センサー18Bで検出した「日陰」の部分の
照度または日射量よりも所定以上高くない場合、太陽か
らの直射光が「無し」と判定し、ブラインド10を「開
く」ための制御信号(χ=0)を出力する。
光「無し」と判定した場合には、制御装置17では、制
御信号(χ=0)を受け、モータ16を駆動させてスラ
ット11の傾斜角度を、所定角度(例えばβ=90゜;
水平)に変動させ、ブラインド10を開いた状態とす
る。このとき、直射光が無ければ、天空光のみであり、
この天空光は拡散光であるため、ブラインド10を開い
て外部の光を直に取り込んでも眩しくなく、方向性がな
いために影も発生せず、また暑くなることもない。
いて、直射光が「有り」と判定された場合には、以下の
ようにしてブラインド10のスラット11の傾斜角度を
制御する。まず、このステップS6においては、太陽高
度の計算を以下のようにして行う。
陽高度hsと太陽方位角αsとで表現されるが、これら
太陽高度hsおよび太陽方位角αsと、緯度ψ,日赤緯
δ,時角ιとの間には球面上の三角公式から、 sin(hs)=sin(ψ)sin(δ)+cos(ψ)・cos(δ)・cos(ι) ・・(7) という関係がある。ただし、 太陽方位角αs;真南を0゜とし、西方向を正、東方向
を負とする。 緯度ψ;北緯を正とする。 日赤緯δ;天球の赤道面からの太陽高度を示し、天球の
北側を正とする。 時角ι;子午線と時円(天球の北極と太陽を含む大円)
のなす角度、子午線上を0゜とし、西側へ正とする。
午線と交わるまでが1日(これを「真太陽日」と言う)
であり、このときの時角ι=360゜である。この真太
陽日は1年を通じ日々異なるため、1年を通じて平均的
な長さの1日を平均太陽日として用いている。そして、
真太陽日、平均太陽日から定められる時刻を、それぞれ
真太陽時τ、平均太陽時τmと呼び、その差を均時差ε
としており、その関係は、 ε=τ−τm ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) となっている。
太陽時をその地域の標準時として用いている(日本の場
合、東経135゜の兵庫県明石市における平均太陽時を
日本標準時として全国で用いている)。そして、経度L
sの土地の平均太陽時τmを経度Lの土地においても標
準時として用いるのであれば、平均太陽時τmと標準時
Tには、 τm=T+(L−Ls)/15 ・・・・・・・・・・・・・・(9) の関係が成り立つ。ただし、L,Lsは東経を正、西経
を負とする。
間のデータに対応した太陽高度hsを算出するプログラ
ムを入力しておき、このプログラムによって、前記ステ
ップS3を経てクロック20から出力された月日時間の
データから、当該時間の太陽高度を算出する。なお、上
記(7)〜(12)の関係に基づいて、例えば東京のあ
る1日における太陽高度hsを算出した結果(1時間
毎)を表1に示す。
間のデータに基づいて太陽高度hsを算出するようにし
たが、これに代えて、例えば、予め月日日時(例えば1
分ごと)に対応した太陽高度のデータを予め作成し、記
憶させておいても良い。その場合には、クロック20か
ら出力された月日時間のデータに対応する太陽高度デー
タを出力するようにする。
て太陽高度を算出した後は、ステップS7以降において
ブラインド10の採光スラット角度(図1参照;最適傾
斜角度;スラット11に反射した反射光Hが、上部のス
ラット11ほど室奥Bの天井5に向かい、下部のスラッ
ト11ほど窓際Aの天井5に向かうスラット11の角
度)β1を計算するが、このときには便宜的に、特定の
スラット11(例えば最上段のスラット11A)を対象
とする。ステップS6で算出した太陽高度hsに対応す
る採光スラット角度β1は、前記(4)式において、プ
ロフィール角度Pに、算出した太陽高度hsを代入すれ
ば求められる。その結果の一例を図7に示す。
S7において求めた採光スラット角度β1では、居住者
Kにはスラット11での反射光Hが当たらないようにな
ってはいても、太陽高度によっては、直接光がスラット
11,11の隙間を通過して室内に直接入射してしまう
場合がある。この場合は、図8に示すように、スラット
11の角度を直射光が直接入射しない角度(最適傾斜角
度;これを「遮光スラット角度」と称する)β2に設定
する必要がある。言い換えれば、「遮光スラット角度」
<「採光スラット角度」である場合(図7中矢印(イ)
で示した範囲)、以下のステップS8において、スラッ
ト11の角度を遮光スラット角度β2に設定する必要が
ある。
おいて成り立つ、 s・tan(P)・cos(90゜-β2)=PBk−PA・sin(90゜-β2) …(13) の関係から遮光スラット角度β2を求める。
プS6で算出された採光スラット角度β1、またはステ
ップS8で算出された遮光スラット角度β2のデータを
ブラインド10のコントローラ15に出力し(ステップ
S10,S11)、そのデータに基づいてモータ16の
作動を制御し、スラット11を所定のスラット角度(採
光スラット角度β1または遮光スラット角度β2)に調
整する(ステップS12)。
ト11の傾斜角度を変化させるモータ16と、このモー
タ16を制御する制御装置17と、直射光検出装置18
とを備え、制御装置17では、全方向の光が当たるよう
にした第一センサー18Aと、直射光が当たらないよう
にした第二センサー18Bとで検出した照度または日射
量のデータに基づき、直射光の有無を検出し、その結果
に基づいてモータ16を制御してブラインド10を開閉
する構成となっている。このようにして、直射光検出装
置18で直射光の有無を検出し、その結果に基づいてブ
ラインド10を開閉することにより、例えば曇りや雨の
日の昼間、場所によっては白夜等、直射光が無く拡散光
のみである場合には、ブラインド10を開いて自然光を
室内に導入することができ、単に照度等により制御して
いた従来のブラインドに比較して、より良い室内環境を
作り出すことが可能となる。また、室外に高価な照度セ
ンサーを単に設置する従来の技術に比較して高機能化を
図ることができ、ブラインド10をコストと性能とが釣
り合ったものとすることができる。
1の傾斜角度を上部のスラット11から下部のスラット
11にかけて順次変化させ、スラット11,11,…に
反射した太陽光が、上部のスラット11ほど室奥Bの天
井5に向かい、下部のスラット11ほど窓際Aの天井5
に向かう構成となっている。そして、制御装置17で
は、太陽高度に基づいてスラット11の採光スラット角
度β1を算出し、スラット11の傾斜角度がこの採光ス
ラット角度β1となるようモータ16を制御する構成と
なっている。このようにして、直射光が有る場合であっ
ても、スラット11の角度を太陽高度に対応させて時々
刻々と制御することによって、最適な状態、すなわち、
ブラインド10からの反射光Hが居住者Kに直接当たら
ず、かつその反射光Hが天井5に当たった上で室内を照
らす間接光となるため眩しくなく、しかも柔らかい光で
室内を窓際Aから室奥Bまで均一に照らす状態、を自動
的に維持することができる。この結果、遮光でなく「採
光」を目的とした自動制御型のブラインド10を実現す
ることができる。しかも、上記スラット角を変化させた
ブラインド10を用いることによって、常時室内グレア
(眩しさ)が生じず、その結果、室内にグレアを感知す
る室内光センサーを設けて制御する必要もなく、価格上
昇を抑えてよりコストパフォーマンスに優れたものとす
ることができる。さらに、上記構成により、照明制御と
完全に分けることができ、したがって、施工時、改修
時、メンテナンス時等の対応が容易となり、また照明の
制御方法の種類を問わず、ブラインドをいかなる方式の
照明にも組み合わせて設置することが可能となる。
ば、制御装置17では、スラット11の傾斜角度を、ス
ラット11に反射した太陽光が、上部のスラット11ほ
ど室奥Bの天井5に向かい、下部のスラット11ほど窓
際Aの天井5に向かい、かつ、太陽光が室内に直接入射
しないような遮光スラット角度β2に設定する構成とな
っている。これにより採光と直射光の遮断とを兼ね備え
た機能を有するブラインド10を実現することができ、
より一層優れた室内環境を作り出すことが可能となる。
装置18の構成については、直射光の有無を検出すると
いう所要の機能を果たすことができるのであれば、箱体
19の形状,第一センサー18A,第二センサー18B
の設置位置、用いるセンサーの種類等、何ら問うもので
はない。例えば、第二センサー18Bに代えて、図9に
示すような第二センサー18B’を採用しても良い。こ
の第二センサー18B’は、センサー部の表面を、北側
1/4を残して他の部分を銀製のシート25等で覆った
ものである。このような第二センサー18B’を用いる
ことにより、箱体19を廃した構成とすることもでき
る。もちろん、シート25については、直射光を確実に
遮蔽できるので有ればその材質を問うものではない。ま
た、上記実施の形態では、第二センサー18B(18
B’)を、北側1/4を残して他の部分を遮蔽する構成
としたが、もちろん、遮蔽する部分の割合等は適宜設定
すればよい。
10の開閉手段として、スラット11の傾斜角を変動さ
せるためのモータ16を用い、直射光検出装置18での
検出結果に基づいて直射光「無し」と判定した場合に
は、スラット11の傾斜角度を変動させてブラインド1
0を開く構成としたが、これに限るものではなく、例え
ばスラット11の傾斜角度を変動させずに、ラダーテー
プ12を引張操作してブラインド10全体を「全開」状
態とするようにしても良い。
ープ12Aのスラット支持ピッチPAを一定にし、後側
のラダーテープ12Bのスラット支持ピッチPBkを変
化させる場合について示したが、後側のラダーテープ1
2Bのスラット支持ピッチPB(後述するように変化さ
せないから、符号中の「k」を省く)を、前側のスラッ
ト支持ピッチPAよりも小さな一定値(例えばスラット
幅=25mm、前側のスラット支持ピッチPA=21m
mの場合、後側のスラット支持ピッチPB=20.7m
mとする)に設定しても、スラット傾斜角度を段階的に
変化させることができる。但し、この場合は、スラット
幅や前側のスラット支持ピッチPAに応じて、後側のス
ラット支持ピッチPBの最適値を求める必要がある。ま
た、ブラインド10自体の構成については、上記以外の
他のものを採用しても良い。
実施の形態で示したものに何ら限定する意図はなく、本
願発明の主旨、すなわち直射光の有無や太陽高度によっ
てブラインドを制御するのであれば、例えば制御条件、
計算式、制御の優先順位、制御プログラム等、他のもの
を採用しても良いのは言うまでもない。
ラインド10を制御する場合には、コントローラで算出
したスラットの傾斜角度を各ブラインド10に出力して
各ブラインド10のモータ16を制御すればよい。
に係る調光型遮光体としてブラインドを例に挙げたが、
直射光の有無を検出して遮光体を開閉させるよう制御す
る技術は、例えばロールスクリーン、カーテン等、他の
開閉可能な調光型遮光体にも同様に適用することが可能
である。
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
光型遮光体によれば、調光型遮光体を開閉する開閉機構
と、開閉機構の動作を制御する制御手段とが備えられ、
制御手段では、直射光検出手段により直射光の有無を検
出し、その結果に基づいて調光型遮光体を開閉するよう
制御する構成となっている。そして、請求項2に係る調
光型遮光体によれば、直射光検出手段が、照度または日
射量を検出する第一のセンサーと、北側の一部を残し他
の部分に直射光が当たらないよう遮蔽した第二のセンサ
ーと、これらのセンサーでの検出結果に基づいて直射光
の有無を判定する判定手段とを備えた構成となってい
る。このようにして、直射光検出手段で直射光の有無を
検出し、その結果に基づいて調光型遮光体を開閉するこ
とにより、例えば曇りや雨の日の昼間等、直射光が無い
場合には調光型遮光体を開いて自然光を室内に導入する
ことができ、単に照度等により制御していた従来のブラ
インドに比較して、より良い室内環境を作り出すことが
可能となる。また、室外に高価な照度センサーを単に設
置する従来の技術に比較して高機能化を図ることがで
き、調光型遮光体をコストと性能とが釣り合ったものと
することができ、コストパフォーマンスに優れたものと
することができる。
ば、調光型遮光体がブラインドであり、このブラインド
には、スラットの傾斜角度を変動させるための駆動機構
が備えられるとともに、制御手段では、太陽高度に基づ
いてスラットの最適傾斜角度を算出し、スラットの傾斜
角度を変動させて最適傾斜角度となるよう駆動機構を制
御する構成とされ、さらに、このブラインドの多数のス
ラットは、スラットに反射した太陽光が、上部のスラッ
トほど室奥の天井に向かい、下部のスラットほど窓際の
天井に向かうように、スラットの傾斜角度が、上部のス
ラットから下部のスラットにかけて順次変化させて設け
られた構成となっている。このような調光型遮光体によ
れば、制御手段で、太陽高度に対応させてスラットの傾
斜角度を調整するための駆動機構を時々刻々と制御する
ことによって、スラットの傾斜角度を常に最適な角度に
調整するができるので、最適な採光状態を自動的に維持
することができる。これにより、採光を目的としたブラ
インド制御が実現できる。また、上記構成により、照明
制御と完全に分けることができ、したがって、施工時、
改修時、メンテナンス時等の対応が容易となり、また照
明の制御方法の種類を問わず、調光型遮光体をいかなる
方式の照明にも組み合わせて設置することが可能とな
る。
御手段では、最適傾斜角度を、スラットに反射した太陽
光が上部のスラットほど室奥の天井に向かい、下部のス
ラットほど窓際の天井に向かい、かつ、太陽光が室内に
直接入射しないような角度に設定する構成とした。これ
により採光と直射光の遮断とを兼ね備えた機能を有する
ブラインドを実現することができ、より一層優れた室内
環境を作り出すことが可能となる。
あって、前記ブラインドの概略構成を示す側面図であ
る。
を示す図である。
反射光の関係を示す図である。
を示す概略図である。
方法を示すフローチャートである。
の最適傾斜角度との関係を示す図である。
のスラットの傾斜角度と入射光との関係を示す図であ
る。
一例を示す斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ブラインド、ロールスクリーン、カーテ
ン等、太陽光の射し込む窓面に取り付けることで、室内
への採光を調節する調光型遮光体であって、 該調光型遮光体には、これを開閉する開閉機構と、該開
閉機構の動作を制御する制御手段とが備えられ、 該制御手段では、直射光検出手段により直射光の有無を
検出し、その結果に基づいて前記調光型遮光体を開閉す
るよう前記開閉機構を制御する構成となっていることを
特徴とする調光型遮光体。 - 【請求項2】 請求項1記載の調光型遮光体において、
前記直射光検出手段が、照度または日射量を検出する二
個一対のセンサーと、これらのセンサーでの検出結果を
比較し、これに基づいて直射光の有無を判定する判定手
段とを備えてなり、前記二個一対のセンサーが、第一の
センサーと、北側の一部を残し、他の部分に直射光が当
たらないよう遮蔽した第二のセンサーとからなることを
特徴とする調光型遮光体。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の調光型遮光体に
おいて、 該調光型遮光体が、水平方向に延びるスラットを鉛直方
向に間隔を持って多数配列したブラインドであって、 該ブラインドには、前記スラットの傾斜角度を変動させ
るため前記制御手段によって制御される駆動機構が備え
られるとともに、前記制御手段では、太陽高度に基づい
て前記スラットの最適傾斜角度を算出し、前記駆動機構
で前記スラットの傾斜角度を変動させて前記最適傾斜角
度となるよう前記駆動機構を制御する構成とされ、 前記多数のスラットは、前記スラットに反射した太陽光
が、上部のスラットほど室奥の天井に向かい、下部のス
ラットほど窓際の天井に向かうように、前記スラットの
傾斜角度が、上部のスラットから下部のスラットにかけ
て順次変化させて設けられていることを特徴とする調光
型遮光体。 - 【請求項4】 請求項3記載の調光型遮光体において、
前記制御手段では、前記最適傾斜角度を、前記スラット
に反射した太陽光が、上部のスラットほど室奥の天井に
向かい、下部のスラットほど窓際の天井に向かい、か
つ、太陽光が室内に直接入射しないような角度に設定す
る構成となっていることを特徴とする調光型遮光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00049498A JP3656385B2 (ja) | 1998-01-05 | 1998-01-05 | 調光型遮光体 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11193677A true JPH11193677A (ja) | 1999-07-21 |
JP3656385B2 JP3656385B2 (ja) | 2005-06-08 |
Family
ID=11475319
Family Applications (1)
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JP00049498A Expired - Lifetime JP3656385B2 (ja) | 1998-01-05 | 1998-01-05 | 調光型遮光体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3656385B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-01-05 JP JP00049498A patent/JP3656385B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3656385B2 (ja) | 2005-06-08 |
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