JPH11193445A - 圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼板およびその製造方法

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JPH11193445A
JPH11193445A JP36657997A JP36657997A JPH11193445A JP H11193445 A JPH11193445 A JP H11193445A JP 36657997 A JP36657997 A JP 36657997A JP 36657997 A JP36657997 A JP 36657997A JP H11193445 A JPH11193445 A JP H11193445A
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less
toughness
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acoustic anisotropy
steel
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Tatsuki Kimura
達己 木村
Fumimaru Kawabata
文丸 川端
Mitsuhiro Okatsu
光浩 岡津
Kenichi Amano
虔一 天野
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延のままで引張り強さが590MPa級と高く、
しかも板厚方向の靱性が高くかつ音響異方性の小さい極
厚鋼板を提供する。 【解決手段】 C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%
以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:
0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt
%、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及び
B:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以
下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250〜350 の下に
含有し、残部がFe及び不可避的不純物から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に建築構造物
として用いられる極厚鋼板、中でも溶接による成形を経
て構造材として供される、板厚が30mmを超え、かつ引張
り強さが 590〜740MPaにある590MPa級の溶接用極厚鋼板
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高層および超高層建築構造物の柱
材には、ボックス柱や溶接H形鋼が多用されてきた。こ
れらは、厚鋼板を溶接によりボックス状または断面H形
状に加工するものであり、強度レベルが490MPaおよび52
0MPa級では、制御圧延・制御冷却法、いわゆるTMCP法に
従って製造された厚鋼板が、同590MPa級では2回焼入
れ、焼戻しプロセスを経て製造された厚鋼板が、それぞ
れ用いられる。
【0003】この種の厚鋼板には、溶接部や溶接熱影響
部(以下、HAZ と示す)も含めて、高い靱性が求められ
るとともに、音響異方性の小さいことも、求められてい
る。すなわち、溶接による成形を経て得られるボックス
柱や溶接H形鋼では、破壊の発生起点となり易い溶接部
の健全性を評価する必要があるため、超音波探傷試験を
行うことが必須であり、該試験にて欠陥が認められた場
合には、欠陥部分の補修を行っている。ところが、超音
波探傷試験による欠陥の特定は、厚鋼板の圧延方向とこ
れに直交する方向との間で音波の伝播速度が大きく異な
る、いわゆる音響異方性が大きな鋼板では、正確に行う
ことが困難であり、その結果、欠陥が鋼板に残存して脆
性破壊の起点となるのである。このような事態を招かな
いためには、鋼板の音響異方性、具体的には圧延方向の
横波音速に対する圧延方向と直交する向きの横波音速の
比である横波音速比を1.02以下に抑えることが肝要であ
る。
【0004】ここで、590MPa級では、上述の通り、2回
焼入れ・焼もどしプロセスで製造することによって、靱
性が高く音響異方性の小さい鋼板が提供されている。し
かしながら、圧延後に2回もの焼入れと1回の焼もどし
プロセスを必要とするため、圧延ままで供される490MPa
級や520MPa級の鋼板と比較して、リードタイムが長く、
そして多大なコストの増加をまねくことが問題となって
いる。さらに、590MPa級の極厚材では、焼入れ性を確保
するために、溶接割れ感受性指数におけるPcmが高くな
っていて溶接割れ感受性が強いために、溶接施工時に予
熱が必要となる等、溶接施工管理が厳しいことも問題と
なる。
【0005】また、音響異方性の小さい鋼板を得る方法
として、例えば特開平6−287637号公報では、C:0.01
〜0.09wt%の範囲の鋼について、圧延後に直接焼入れを
行い、その後焼もどしを行うことによって、Cuの析出に
よる強化を達成する、溶接性が優れ音響異方性の小さ
い、HT780N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法が提案さ
れている。しかしながら、この方法では、圧延後に直接
焼入れ処理を行った後、焼もどし処理が必要である。同
様に、音響異方性の小さい鋼板を得る方法として、特開
平2−305918号公報には、C:0.01〜0.20wt%を含み音
響異方性の小さい鋼板を、TMCP法に従って製造する方法
が開示されている。
【0006】いずれの提案においても、C含有量は低い
レベルにあるが、その実際の範囲の下限は0.04wt%およ
び0.05wt%であるため、炭素当量Ceqの増大による溶接
性の低下や、HAZ に島状マルテンサイトが形成されるこ
とによる靱性の低下、などが問題となる。
【0007】一方、特開平8-85846 号公報では、極低炭
素および高Mnの下にBを適量添加して、極低炭素のベイ
ナイト主体組織を得ることにより冷却速度依存性の小さ
な高強度鋼を得ること、とくに極低炭素化によりPcm が
飛躍的に低減して溶接性も大きく向上すること、が示さ
れている。
【0008】さて、(社)日本鉄鋼協会基礎研究会、ベ
イナイト調査研究部会でまとめられた(極)低炭素鋼の
ベイテイト組織と変態挙動に関する最近の研究「ベイナ
イト調査研究部会最終報告書」によれば、極低炭素鋼の
代表的なミクロ組織としては、αP (Polygonal ferrit
e) 、αq (Quasi-Polygonal α) 、αB (Granular bai
nitic α) 、α°B (Bainitic ferrite)、α' m Dislo
cated cubic martensite)に分類される。そして、前者
から後者へ変態が進むと変態温度が低下し、回復組織か
ら、よりせん断的な組織へと変化する。上記の特開平8-
85846 号公報では、αB あるいはα°B 組織を形成する
ことにより、上述した作用を生み出すものと解釈でき
る。なお、この技術に関連して、圧延後に熱処理を行う
ことにより音響異方性を改善することが、特開平9−25
6042号並びに同9−256043号各公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術ではベイナイト変態前の旧γ粒の状態をそのままα
B およびα°B 変態が受け継ぐために、組織は旧γ粒に
大きく依存する。従って、圧延方向や幅方向に比べて板
厚方向のαB およびα°B 組織は粗くなり、その結果、
板厚方向の靱性にはむしろ悪影響を及ぼすことになり、
この点の改善が必要であった。これは、音響異方性にお
いても同様であり、音響異方性を大きくすることにな
る。
【0010】この発明は、上記問題点を有利に解決し
た、すなわち、圧延のままで引張り強さが590MPa級と高
く、しかも板厚方向の靱性が高くかつ音響異方性の小さ
い極厚鋼板およびその製造方法について提案することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者らは、極低炭素ベ
イナイト鋼の変態挙動に関して、C、MnおよびCuの含有
量を種々に変化させて鋭意研究を行なった結果、極低炭
素ベイナイト組織においてαB 組織の中により拡散的な
αq を微細分散させることによって、590MPa級の引張り
強さを確保した上で板厚方向の靱性が向上し、さらには
音響異方性が小さくなることを知見した。すなわち、従
来の常識に反してC量を減少することにより強度が高ま
ること、また拡散的なαq を微細に分散させるにはMnお
よびCuを適正範囲に調整するのが有効であること、を見
出し、厚み方向の靱性にも優れ、かつ音響異方性の小さ
い極厚鋼板が得られたのである。さらに、極低炭素鋼で
あることから、当然のことながらPcm は低く、優れた溶
接性を示しており、HAZ の硬化は認められないことも見
出した。
【0012】すなわち、この発明の要旨構成は次のとお
りである。 (1) C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%以下、Mn:
0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:0.010 wt%
以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt%、Ni:0.
25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及びB:0.0002
〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以下かつ117M
n(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の下に含有し、残
部がFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする、
圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音響異方性に
優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼板。
【0013】(2) C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt
%以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、
S:0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.
0 wt%、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%
及びB:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt
%以下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の
下に含有し、さらに REM:0.030 wt%以下及びCa:0.01
00wt%以下の1種または2種を含み、残部がFe及び不可
避的不純物からなることを特徴とする、圧延のままで鋼
板の厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強
さが590MPa級の溶接用極厚鋼板。
【0014】(3) C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt
%以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、
S:0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.
0 wt%、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%
及びB:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt
%以下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の
下に含有し、さらにCr:0.5 wt%以下、Mo:0.5 wt%以
下、V:0.10wt%以下及びNb:0.10wt%以下の1種また
は2種以上を含み、残部がFe及び不可避的不純物からな
ることを特徴とする、圧延のままで鋼板の厚み方向の靱
性および音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶
接用極厚鋼板。
【0015】(4) C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt
%以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、
S:0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.
0 wt%、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%
及びB:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt
%以下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の
下に含有し、さらに REM:0.030 wt%以下及びCa:0.01
00wt%以下の1種または2種と、Cr:0.5 wt%以下、M
o:0.5 wt%以下、V:0.10wt%以下及びNb:0.10wt%
以下の1種または2種以上とを含み残部がFe及び不可避
的不純物からなることを特徴とする、圧延のままで鋼板
の厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さ
が590MPa級の溶接用極厚鋼板。
【0016】(5) 上記(1) ないし(4) のいずれかに記載
した成分組成を有する鋳片を、1050〜1250℃に再加熱
後、950 ℃以下の温度域における累積圧下率が50%以下
および仕上温度が800 ℃以上の熱間圧延を施すことを特
徴とする、圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音
響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼
板の製造方法。
【0017】
【発明の実施の態様】次に、この発明の各化学成分の限
定理由について説明する。 C:0.005 〜0.025 wt% Cは、この発明を構成する上で重要な元素である。ここ
に、図1は、1.3 wt%Mn−1.0 wt%Cu−0.5 wt%Ni−0.
04wt%Nb−0.0020wt%B鋼を基本組成として、C量を変
化させた場合の引張り強さおよび降伏強さの変化を示す
グラフである。すなわち、成分を調整した鋼片を1150℃
に再加熱後、950 ℃以下での累積圧下率が30%および仕
上げ温度が840 ℃の熱間圧延を施して得た、60mm厚の鋼
板について、その機械特性を評価した。
【0018】図1に示す実験結果によれば、0.025 wt%
を超えるCを添加すると、従来の常識とは異なり、引張
り強さ(TS)および0.2 %耐力による降伏強さ(YS)共
に低下し、引張り強さは590MPaを満足しない。これは、
圧延後の冷却過程において、αp が生成するためであ
る。逆に、Cが0.025 wt%以下の領域では、回復したα
p が形成されずに組織がαB +αq となるため、高い引
張り強さが維持される。従って、Cの上限は0.025 wt%
とした。
【0019】Si:0.6 wt%以下 Siは、固溶強化元素として有用であるが、その含有量が
0.6wt%を超えるとHAZ の脆化を助長するのため、上限
を 0.6wt%とした。なお、下限については、特に規制し
ないが、0.05wt%以上とすることが好ましい。
【0020】Mn:0.4 〜1.6 wt% Mnは、αB を安定して得るのに重要な元素であるが、1.
6 wt%を超えるとαqの変態ノーズが必要以上に長時間
側へ移行し、αq の微細分散化が困難となる。すなわ
ち、この発明は、αq を微細分散させることにより、厚
み方向の靱性を向上させるところに大きな特徴があり、
1.6 wt%を超えるMnの添加は、αq が存在しなくなるた
め、板厚方向の靱性を阻害することになる。一方、0.4
wt%未満ではαB 組織が得られず、所望の強度が得られ
ないため、下限は 0.4wt%とする。さらに、MnはCuとの
関係において、添加量を規制する必要があり、この点に
ついては後述する。
【0021】P:0.025 wt%以下 Pは、γ粒界に偏析して粒界強度を低下させることか
ら、極力低いことが望ましい。特に HAZの靱性を低下さ
せるため、上限を0.025 wt%とした。
【0022】S:0.010 wt%以下 Sは、Mnと結合してMnSを形成し、圧延により伸延した
介在物となって、特にフランジ厚み方向の靱性を阻害す
る原因となるため、極力低くする必要がある。そのた
め、上限を0.010 wt%とした。
【0023】Al: 0.1wt%以下 Alは、脱酸材として使われるが、0.1 wt%を超えるとア
ルミナクラスターが増加し、靱性を阻害するため、上限
を 0.1wt%とした。なお、後述するTiを脱酸材としても
使用する場合は、Alは添加しなくてもよい。
【0024】Cu:0.6 〜2.0 wt% Cuは、この発明ではMnの代替として使用する重要な元素
である。すなわち、この発明で所期するαq の微細分散
は一方で強度低下を招くが、この強度低下を補うために
Cuは0.6 wt%以上は必要である。すなわち、Cuを増加し
てαB の変態温度を低下させること、そして圧延後の冷
却過程でαq やαB 組織中にCuを析出させること、によ
って強度を上昇するとともに、これら組織を微細化する
作用も有する。しかしながら、0.6 wt%未満ではそれら
の効果が小さく、一方2wt%を超えての添加は、溶接性
やHAZ 靱性を低下させるため、0.6 〜2.0 wt%、好まし
くは 0.7〜1.5 wt%の範囲とする。さらに、CuはMnとの
関係において、添加量を規制する必要があり、この点に
ついては後述する。
【0025】Ni:0.25〜2.0 wt% Niは、連続鋳造時や圧延中のCuによる高温割れを防止す
るために0.25wt%以上必要とする。一方、2.0 wt%を超
えて添加してもその効果は飽和するので、上限を2.0 wt
%とした。
【0026】Ti:0.001 〜0.050 wt% Tiは、HAZ の結晶粒粗大化を抑制してHAZ 靱性を向上さ
せる効果と鋼中のNをTiN として固定し、後述するBを
固溶Bとして残留させることにより、粒界からのαp
態を抑制させる重要な元素である。しかしながら、0.00
1 wt%未満ではこれらの効果が認められず、逆に0.050
wt%を超えての添加は母材靱性を低下させるため、0.00
1 〜0.050 wt%の範囲とした。なお、十分な効果を発揮
させるためには、0.005 〜0.025 wt%の範囲が好適であ
る。
【0027】B:0.0002〜0.0030wt% Bは、オーステナイ粒界上に偏析し、粒界からのαp
態を抑制させる重要な元素であるが、0.0005wt%未満で
はその効果が小さく、逆に0.0030wt%を超えて添加して
もその効果が飽和することから、0.0005〜0.0030wt%の
範囲とする。
【0028】さらに、この発明ではMnおよびCuの添加量
を、次に示す式に従って規制する必要がある。すなわ
ち、MnおよびCuの重量比Mn/Cu が 2.0以下かつ、117Mn
(wt%)+163Cu(wt%) が 250〜350 を満足する必要があ
る。以下に、その限定理由について述べる。0.018wt %
C− 0.3wt%Si−0.0020wt%B鋼を基本組成として、Mn
およびCu量を変化させた鋼について、板厚が65mmの極厚
鋼板の圧延に相当する、加熱温度1150℃、950 ℃以下の
累積圧下率30%および圧延仕上温度850 ℃の条件にて圧
延を行い、かくして得られた鋼板について機械的性質お
よび音響異方性を調査した。その調査を、強度、板厚方
向のシャルピー吸収エネルギーおよび音響異方性に及ぼ
す、MnおよびCu量の影響についてまとめた結果を、図2
に示す。同図に示すように、Mn/Cu が2.0 を超える領域
ではαq が存在せず、板厚方向の靱性および音響異方性
が低くなっている。一方、Mn/Cu が2.0 以下の領域であ
っても、 117Mn+163Cu が 350を超える領域では、引張
強さが必要以上に高くなり、相対的に靱性が低下した。
また、 117Mn+163Cu が250 未満の領域では引張強さが
590MPa級の水準を下回った。これらの結果から、図中に
示すハッチング領域、つまりMn/Cu が2.0 以下かつ117M
n +163Cu が 250〜350 を満足する範囲が、最も強度と
板厚方向の靱性とのバランスのとれた領域であることが
わかる。なお、Mn/Cu を0.5 〜1.5 に調整することが、
より好ましい。
【0029】また、0.020wt %C−0.04wt%Nb−0.0020
wt%Bを基本組成として、MnおよびCu量の比を変化させ
た鋼について、加熱温度1150℃、950 ℃での累積圧下率
を30%とした熱間圧延を施した場合の音響異方性とMn/C
u との関係を図3に示す。同図から、Mn/Cu が2.0 以下
になると、αq がαB 中に分散し、音響異方性の指針と
なる横波音速比が急激に小さくなることがわかる。ここ
で、図3において、A、BおよびCで示した鋼板のミク
ロ組織について、図4に示すように、鋼板AおよびBの
組織において、αq がαB 中によく分散していることが
わかる。一方、鋼板Cでは、αq が認められずαB 組織
であった。
【0030】上記の成分組成範囲の鋼とすることによっ
て、αB 主体組織中に板厚方向の靱性を向上させ、かつ
音響異方性を小さくするαq が分散することになり、圧
延のままで板厚方向の靱性に優れかつ音響異方性が小さ
く、しかもHAZ 硬化のない引張り強さ590MPa級の極厚鋼
板が得られる。なお、αq の組織分率については特に規
定しないが、αq の分率が10体積%未満では板厚方向の
靱性が低下し、一方50体積%をこえるαq の存在は強度
低下や降伏比の上昇を招くため、αq は10〜50体積%の
範囲にすることが好ましい。
【0031】また、この発明においては、上記した基本
成分に、所定の化学成分をさらに添加することができ
る。まず、板厚方向の靱性を一層向上させるために、硫
化物系介在物の形態を制御することを目的として、REM
:0.030 wt%以下およびCa:0.010 wt%以下の1種ま
たは2種を添加することができる。
【0032】REM :0.030 wt%以下、Ca:0.010 wt%以
下 REM はREM(O, S) 、そしてCaはCaS を形成し、圧延方向
に伸延するMnS を粒状の微細介在物に変化させることに
よって、板厚方向の靱性を一層向上させることができ
る。しかし、多量の添加は、鋼の清浄性を大きく低下さ
せることから、REM では0.030 wt%以下、Caでは0.0100
wt%以下の範囲とした。なお、十分な板厚方向の靱性向
上効果を得るためには、REM :0.002 wt%以上、Caは0.
0005wt%以上の添加が好ましい。
【0033】さらに、Cr:0.5 wt%以下、Mo:0.5 wt%
以下、V:0.10wt%以下およびNb:0.005 〜0.10wt%の
1種または2種以上を添加することができる。これらの
元素は、変態点の調整を行うものであり、極厚鋼板のサ
イズの違いによる圧延・冷却条件の変化に応じて、その
強度調整のために主に添加する。
【0034】Cr:0.5 wt%以下 Crは、母材および溶接部の強度を高めるのに有効である
が、0.5 wt%を超えての添加は溶接性やHAZ の靱性を低
下させるため、0.5 wt%以下の範囲で添加することがで
きる。なお、十分な強度上昇効果を得るためには、0.05
wt%以上の添加が好ましい。
【0035】Mo:0.5 wt%以下 Moは、常温および高温での強度向上に有効に寄与する
が、0.5 wt%を超えて添加すると、溶接性やHAZ の靱性
を低下させるため、0.5 wt%以下の範囲で添加すること
ができる。なお、十分な強度上昇を得るためには、0.05
wt%以上の添加が好ましい。
【0036】V:0.10wt%以下 Vは、析出強化による強度上昇の効果を有するが、0.10
wt%を超えての添加は、溶接性を低下させるので、0.10
wt%以下とする。なお、十分な強度上昇効果を得るため
には、0.02wt%以上添加することが好ましい。
【0037】Nb:0.005 〜0.10wt% Nbは、析出強化並びに変態強化元素として有用であると
ともに、オーステナイトの未再結晶域を拡大させ、組織
の微細化に有効な元素である。しかしながら、多量の添
加は母材並びにHAZ の靱性を低下させるため、0.1 wt%
以下とする。なお、十分な効果を発揮させるためには、
0.005 以上の添加が好適である。
【0038】上述した成分組成に調整することによっ
て、板厚方向の靱性に優れかつHAZ 硬化のない引張り強
さ590MPa級の溶接用極厚鋼板が得られるが、次に示す製
造方法を適合させることにより、これらの特性をより有
利に獲得することができる。
【0039】すなわち、上述した基本組成に成分調整を
行った鋼片(鋳片を含む)を、1050〜1250℃に加熱後、
950 ℃以下の温度域における累積圧下率が50%以下およ
び仕上温度が800 ℃以上の熱間圧延を施すことで、αB
組織中にαq が分散し、圧延のままで厚み方向の靱性に
より優れ、かつ音響異方性のより小さい引張り強さが59
0MPa級の極厚鋼板が得られる。
【0040】ここで、加熱温度を1050℃以上とするの
は、一旦組織を均一なオーステナイトとするためであ
る。一方、1250℃を超える加熱は、この種の極低炭素鋼
においては著しいオーステナイトの粒成長を生じ、十分
な再結晶細粒化が図れなくなり、靱性を低下させること
になる。そのため、加熱温度は1050℃〜1250℃とした。
【0041】次いで、熱間圧延では、950 ℃以下の温度
域における累積圧下率が50%をこえると、集合組織の発
達により音響異方性が大きくなることから、累積圧下率
を50%以下とする。一方、下限はとくに限定する必要は
ないが、950 ℃以下で少なくとも1パス以上の圧延を行
うことにより、オーステナイト中に変形帯が導入されて
組織が微細化して靱性が向上するため、累積圧下率を5
%以上とすることが好ましい。ここで、0.02wt%C−1.
3 wt%Mn−1.0 wt%Cu−0.5 wt%Ni−0.04wt%Nb−B鋼
を1150℃に加熱後に圧延を施すに当たり、その仕上温度
を種々に変化させて得られた鋼板の音響異方性を測定し
た結果について、図5に示す。同図から、圧延仕上温度
が800 ℃未満になると、音響異方性がやや大きくなる傾
向にあることから、圧延仕上温度は800 ℃以上とする。
【0042】なお、圧延後の冷却は、放冷または加速冷
却のいずれでもよい。とりわけ、組織の微細化および一
層の強化を図る場合には、圧延後に650 〜400 ℃の温度
域まで1〜20℃/sの冷却速度で加速冷却を行なうことが
好ましい。また、極厚材で高強度が得難いものや、板内
での強度の均一化をはかる特殊な場合などには、圧延後
にCuの析出処理を行ってもよい。
【0043】
【実施例】表1に示す種々の成分に調整した鋼スラブを
用いて、表2に示す条件に従って、板厚が40〜80mmの極
厚鋼板を製造した。かくして得られた各鋼板について、
音響異方性を調査するとともに、板厚の1/4 深さ部分か
ら板厚方向に採取したJIS4号引張試験片およびJIS4号衝
撃試験片と、板厚の1/2 深さ部分から板厚方向に採取し
たJIS4号衝撃試験片とについて、機械的性質を調べた。
また、HAZ の最高硬さを評価するため、室温で溶接して
から、JIS Z3101 で規定されるHAZ の最高硬さ試験方法
に準じて、硬さを測定した。さらに、HAZ 靱性を評価す
るため、小サンプルを切り出し、1400℃に加熱後、800
〜500 ℃を100 sで冷却する入熱500 kJ/cm 相当の熱サ
イクルを施してから、シャルピー衝撃試験片を採取し、
0℃での吸収エネルギーを測定した。なお、αq および
αB の組織分率は、1/2 深さ部分のミクロ組織(ナイタ
ール腐食)を、光学顕微鏡ないし走査型電子顕微鏡を用
いて写真撮影し、点算法によって測定した。
【0044】これらの測定結果を表2に併記する。この
発明に従って得られた極厚鋼板は、横波音速比が1.02以
下と音響異方性が小さく、さらに590 〜740MPaの高い引
張り強さとともに、板厚方向の靱性も破面遷移温度が0
℃以下の優れた靱性を示していることが判る。また、HA
Z の硬化も小さく、かつHAZ 靱性も優れている。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】さらに、溶接割れ感受性を評価するため
に、JIS Z3158 に規定された、斜めy型溶接割れ試験を
実施した。すなわち、極厚鋼板より40mm厚×150mm 幅×
200mm長の試験片を採取し、高張力鋼用被覆アーク溶接
棒を用いて、溶接予熱温度を室温で 170A, 24Vおよび
150mm/min の条件に従って溶接を行った。その結果、発
明鋼はすべて溶接部およびHAZ に割れは観察されなかっ
た。なお、発明鋼(鋼C)であっても、950 ℃以下の温
度域での累積圧下率が50%をこえかつ800 ℃未満で圧延
を終了すると、音響異方性がやや低下した。
【0048】次に、比較例である鋼KはMn/Cu が2.98と
高く、αq が少ないために、音響異方性が大きく板厚方
向の靱性が低かった。鋼Lは、Cが0.035 wt%と高いた
めに低炭素フェライトとベイナイトとの混合組織とな
り、強度が低下した。鋼Mは、Cが0.005 wt%と低い
が、 117Mn+167Cu が245 と低いために、αq の量が増
加して引張強さが低下し降伏比が80%をこえた。逆に、
鋼Nは 117Mn+167Cu が405 と高すぎるためにαB の変
態温度が低下し、強度上昇が大きくなり、靱性が低下し
た。
【0049】また、従来使われている2回焼入れ、焼も
どし材である鋼Oに関しては、母材の強度および靱性が
高く、音響異方性も小さいが、強度・靱性は優れている
が、C量が高いためにHAZ 硬化量が142 と高かった。さ
らに、yスリット溶接割れ試験を行った結果では、比較
鋼において室温で多数溶接割れが観察され、十分な性能
を発揮することはできなかった。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、工業規模での製造が
容易な圧延のままで、590MPa級の高い引張り強さおよび
板厚方向の靱性も含めた優れた靱性を有し、さらに音響
異方性が小さく、しかも高い溶接性と共に、HAZ 硬化が
なくかつHAZ 靱性にも優れる、極厚鋼板を提供できる。
従って、近年、耐震性の観点から建築物に高い靱性が求
められる趨勢の中で、この発明は、高強度、高靱性、そ
して高性能の溶接処理材に適した極厚鋼板を工業的に安
定して提供できるため、非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】C含有量と引張り強さおよび降伏強さとの関係
を示すグラフである。
【図2】強度および板厚方向のシャルピー吸収エネルギ
ーに及ぼす、MnおよびCu量の影響を示すグラフである。
【図3】横波音速比とMn/Cu との関係を示すグラフであ
る。
【図4】鋼板のミクロ組織を示す顕微鏡による写真であ
る。
【図5】横波音速比と圧延仕上温度との関係を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡津 光浩 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 天野 虔一 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%
    以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:
    0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt
    %、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及び
    B:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以
    下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の下に
    含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなることを特
    徴とする、圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音
    響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼
    板。
  2. 【請求項2】 C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%
    以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:
    0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt
    %、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及び
    B:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以
    下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の下に
    含有し、さらに REM:0.030 wt%以下及びCa:0.0100wt
    %以下の1種または2種を含み、残部がFe及び不可避的
    不純物からなることを特徴とする、圧延のままで鋼板の
    厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さが
    590MPa級の溶接用極厚鋼板。
  3. 【請求項3】 C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%
    以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:
    0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt
    %、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及び
    B:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以
    下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の下に
    含有し、さらにCr:0.5 wt%以下、Mo:0.5 wt%以下、
    V:0.10wt%以下及びNb:0.10wt%以下の1種または2
    種以上を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるこ
    とを特徴とする、圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性お
    よび音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用
    極厚鋼板。
  4. 【請求項4】 C:0.005 〜0.025 wt%、Si:0.6 wt%
    以下、Mn:0.4 〜1.6 wt%、P:0.025 wt%以下、S:
    0.010 wt%以下、Al:0.1 wt%以下、Cu:0.6 〜2.0 wt
    %、Ni:0.25〜2.0 wt%、Ti:0.001 〜0.050 wt%及び
    B:0.0002〜0.0030wt%を、重量比Mn/Cu:2.0 wt%以
    下かつ117Mn(wt%) +163Cu(wt%) :250 〜350 の下に
    含有し、さらに REM:0.030 wt%以下及びCa:0.0100wt
    %以下の1種または2種と、Cr:0.5 wt%以下、Mo:0.
    5 wt%以下、V:0.10wt%以下及びNb:0.10wt%以下の
    1種または2種以上とを含み残部がFe及び不可避的不純
    物からなることを特徴とする、圧延のままで鋼板の厚み
    方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さが590M
    Pa級の溶接用極厚鋼板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    した成分組成を有する鋳片を、1050〜1250℃に再加熱
    後、950 ℃以下の温度域における累積圧下率が50%以下
    および仕上温度が800 ℃以上の熱間圧延を施すことを特
    徴とする、圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音
    響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼
    板の製造方法。
JP36657997A 1997-12-26 1997-12-26 圧延のままで鋼板の厚み方向の靱性および音響異方性に優れる引張り強さが590MPa級の溶接用極厚鋼板およびその製造方法 Withdrawn JPH11193445A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009221522A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Kobe Steel Ltd 大入熱溶接熱影響部の板厚方向靭性に優れたスキンプレート用鋼板およびその製造方法
EP2264205A1 (en) * 2008-04-07 2010-12-22 Nippon Steel Corporation High-strength steel plate excellent in low-temperature toughness, steel pipe, and processes for production of both

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EP2264205A4 (en) * 2008-04-07 2017-05-10 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation High-strength steel plate excellent in low-temperature toughness, steel pipe, and processes for production of both

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