JPH11189688A - 耐塩素含有水性着色樹脂組成物、及び水道用パイプ、並びに成形品の耐塩素含有水性を向上する方法 - Google Patents

耐塩素含有水性着色樹脂組成物、及び水道用パイプ、並びに成形品の耐塩素含有水性を向上する方法

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JPH11189688A
JPH11189688A JP9359498A JP35949897A JPH11189688A JP H11189688 A JPH11189688 A JP H11189688A JP 9359498 A JP9359498 A JP 9359498A JP 35949897 A JP35949897 A JP 35949897A JP H11189688 A JPH11189688 A JP H11189688A
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Kana Sakuma
奏 佐久間
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、耐熱酸化劣化性に優れ、か
つ耐塩素含有水性にも優れ、即ち膨れが発生するまでの
時間が長く、また膨れが発生してもその後の膨れが成長
し難いパイプを提供し得る耐塩素含有水性着色樹脂組成
物を提供することにある。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂(a):100重量
部、顔料(b):0.005〜10重量部、オクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート(c):0.005〜2重量部
を含有することを特徴とする耐塩素含有水性着色樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素含有水に直接
接触する着色樹脂成形用の着色樹脂組成物に関する。さ
らに詳しくは塩素含有水に直接接触しても成形品の表面
に点状突起や膨れを発生せず、耐熱酸化劣化性に優れた
パイプを提供し得る耐塩素含有水性着色樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術野】従来よりポリオレフィン樹脂、特に高
密度ポリエチレン(HDPE)または直鎖状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)は、給水管等に用いられていた
が、紫外線劣化に対する耐候物性を保持すべく樹脂中に
添加したカーボンブラックの影響によりパイプが塩素含
有水に直接接触するような用途、例えば上水道のパイプ
等に使用されると、成形品表面に点状突起または小径膨
れ(以下膨れという)が発生し、時に膨れの一部が剥離
し、その剥離片の一部が上水中に混入するという問題が
生じていた。特に上水道用パイプの場合、上水が飲食に
供されるという性質上、膨れの発生にはJIS K67
62に規定されるような厳しい性能が求められている。
そこで、塩素含有水に直接接触するパイプの内面には顔
料を含有しない層を、パイプの外面には顔料を含有する
層を設けた二層管が提案されている。しかしながら、こ
のような二層管は、単層管に比べ製造が難しく、また特
殊な成形機を必要とする等という問題を有している。ま
た、管と管をつなぐ継ぎ手部分は、構造上二層構造とす
ることが困難である。このため、単層でも耐塩素含有水
性にすぐれた成形品を提供できる着色樹脂組成物が望ま
れている。膨れ発生の原因としては、成形品中の顔料、
酸化防止剤、耐候安定剤等が考えられる。特に、成形加
工時の熱酸化劣化によるパイプ成形品物性の低下を防ぐ
為、多量の酸化防止剤が添加されており、膨れ発生の主
な原因となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
酸化劣化性に優れ、かつ耐塩素含有水性にも優れ、即ち
膨れが発生するまでの時間が長く、また膨れが発生して
もその後の膨れが成長し難いパイプを提供し得る耐塩素
含有水性着色樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、ポリオレフィン樹脂(a):100重量部、顔料
(b):0.005〜10重量部、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート(c):0.005〜2重量部を含有す
ることを特徴とする耐塩素含有水性着色樹脂組成物であ
る。
【0005】第2の発明は、ポリオレフィン樹脂
(a):100重量部、顔料(b):0.05〜50重
量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(c):0.
005〜20重量部を含有することを特徴とする耐塩素
含有水性着色樹脂組成物である。
【0006】第3の発明は、ポリオレフィン樹脂(a)
が、高密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレ
ンであることを特徴とする請求項1又は2記載の耐塩素
含有水性着色樹脂組成物である。
【0007】第4の発明は、顔料(b)が二酸化チタ
ン,コバルトブルー,群青,フタロシアニン系ブルー,
インダスレン系ブルー,イソインドリノン系顔料,アン
スラキノン系顔料,ペリレン系顔料,縮合アゾ系顔料,
ベンズイミダゾロン系顔料より選ばれる少なくとも1種
以上であることを特徴とする第1の発明ないし第3の発
明いずれか記載の耐塩素含有水性着色樹脂組成物であ
る。
【0008】第5の発明は、第1の発明ないし第4の発
明いずれか記載の耐塩素含有水性着色樹脂組成物を用い
て成る水道用パイプである。
【0009】第6の発明は、ポリオレフィン樹脂
(a):100重量部と顔料(b):0.005〜10
重量部とを含有する着色用樹脂組成物(d):0.5〜
100重量部、ポリオレフィン樹脂(a):100重量
部、及びオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(c):
0.005〜2重量部を含有することを特徴とする水道
用パイプである。
【0010】第7の発明は、ポリオレフィン樹脂(a)
の成形品中にオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(c)
を含有することによって、該成形品の耐塩素含有水性を
向上する方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】通常、酸化防止剤は用途目的に応
じて、フェノール系酸化防止剤単独か、または、リン系
酸化防止剤やイオウ系酸化防止との併用することが多
い。この中でも、耐塩素含有水性への影響の大きいフェ
ノール系酸化防止剤に関し、本発明は、特定のフェノー
ル系酸化防止剤であるオクタデシル−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト(以下、ヒンダードフェノール系の特定の化合物
(c)という)を用いることで、その理由・機構は未だ
解明されてはいないが、耐熱酸化劣化性と耐塩素含有水
性の優れた着色樹脂組成物を得ることができるようにな
ったものである。
【0012】本発明において用いられるポリオレフィン
樹脂(a)としては、例えば、ポリエチレ,ポリプロピ
レン,ポリブテン等が例示される。中でもポリエチレ
ン,ポリブテンが好ましい。ポリエチレンとしては、高
密度,低密度,直鎖状低密度と種々のものがあげられる
が、水道パイプの場合、大口径のものには高密度ポリエ
チレンが、小口径のものには、直鎖状低密度ポリエチレ
ンが通常使用される。特に、高密度ポリエチレンの成形
温度は、直鎖状低密度ポリエチレンよりも高く、耐熱酸
化劣化の対策のため多量の酸価防止剤を添加する傾向に
ある。
【0013】本発明において用いられる顔料(b)とし
ては、二酸化チタン,コバルトブルー,群青,フタロシ
アニン系ブルー、インダスレン系ブルー,イソインドリ
ノン系顔料,アンスラキノン系顔料,ペリレン系顔料,
縮合アゾ系顔料,ベンズイミダゾロン系顔料等が挙げら
れ、係る群から選ばれる少なくとも1種以上の顔料が用
いられる。
【0014】本発明の耐塩素含有水性着色樹脂組成物
は、そのまま成形に供されるペレット状のもの(以下着
色ペレットという)であっても良いし、あるいは顔料を
および添加剤を高濃度に含有するいわゆるマスターバッ
チと称されるペレット状の着色剤であっても良い(以下
マスターバッチという)。希釈に用いられるポリオレフ
ィン樹脂としては、マスターバッチを得る際に用いられ
た熱可塑性樹脂(a)と同様のものが例示される。
【0015】マスターバッチと着色ペレットを比較する
と、これらを得るための加工工程等には大差なく、マス
ターバッチの方が顔料を高濃度に含有する分、着色ペレ
ットより、ややコスト高であるが、しかし、マスターバ
ッチの場合は、1重量部を安価なポリオレフィン樹脂
0.5〜200重量部で希釈して成形品とすることを考
慮すると、着色ペレットで成形する場合より、マスター
バッチを用いてポリオレフィン樹脂で希釈してパイプを
得る方が安価になり好ましい。
【0016】本発明の耐塩素含有水性着色樹脂組成物が
着色ペレットである場合には、ポリオレフィン樹脂
(a):100重量部、顔料(b):0.005〜10
重量部、ヒンダードフェノール系の特定の化合物
(c):0.005〜2重量部を含有することが好まし
い。顔料(b)が0.005重量部未満であると極めて
淡色の着色状態しか得られない。また、ヒンダードフェ
ノール系の特定の化合物(c)が0.005重量部未満
であると耐熱酸化劣化性を向上し難く、一方2重量部を
超えると、パイプ等の成形物表面へ係る化合物がブリー
ドし易くなるので好ましくない。
【0017】本発明の耐塩素含有水性着色樹脂組成物が
マスターバッチの場合には、ポリオレフィン樹脂
(a):100重量部、顔料(b):0.05〜50重
量部、ヒンダードフェノール系の特定の化合物(c):
0.05〜20重量部を含有することが好ましい。顔料
(b)が0.05重量部未満であると極めて淡色の着色
状態しか得られず、50重量部を超えるとマスターバッ
チの製造が困難となる。また、ヒンダードフェノール系
の特定の化合物(c)が、0.05重量部未満であると
耐熱酸化劣化性を向上し難く、一方20重量部を超える
と、マスターバッチの製造が困難となる。
【0018】本発明の水道用パイプは、上記の着色ペレ
ットをそのまま成形するか、予め高濃度に顔料および酸
化防止剤を含有させたマスターバッチをポリオレフィン
樹脂(a)で希釈して成形することによって得ることが
できる。
【0019】マスターバッチを用いた場合のパイプ成形
品も、前記した希釈を必要とせずにそのまま成形に供さ
れる着色ペレットの場合と同様に、ポリオレフィン樹脂
(a):100重量部、顔料(b):0.005〜10
重量部、ヒンダードフェノール系の特定の化合物
(c):0.005〜2重量部を含有することが望まし
い。マスターバッチ中のヒンダードフェノール系の特定
の化合物(c)が比較的少ない場合には、かかるマスタ
ーバッチをポリオレフィン樹脂(a)と混練する際にさ
らにヒンダードフェノール系の特定の化合物(c)を添
加混合・混練してもよい。
【0020】また、本発明の水道パイプは、予めポリオ
レフィン樹脂(a)中に高濃度に顔料(b)を含有させ
た着色用樹脂組成物、即ちマスターバッチと、ヒンダー
ドフェノール系の特定の化合物(c)と、ポリオレフィ
ン樹脂(a)とを混練し成形して得ても良いし、かかる
マスターバッチと、ヒンダードフェノール系の特定の化
合物(c)を含有するポリオレフィン樹脂(a)組成物
とを混練し成形して得ても良い。かかる場合の水道パイ
プも、前述のヒンダードフェノール系の特定の化合物
(c)含有の着色ペレットの場合と同様に、ポリオレフ
ィン樹脂(a):100重量部、顔料(b):0.00
5〜10重量部、ヒンダードフェノール系の特定の化合
物(c):0.005〜2重量部を含有することが望ま
しい。
【0021】なお、本発明の水道用パイプとは、パイプ
本体である管およびその接合に用いる部品(たとえば、
継ぎ手等)をも指している。
【0022】本発明の耐塩素含有水性着色樹脂組成物に
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、リン系酸化防止
剤、硫黄系酸化防止剤や耐候安定剤、他の熱可塑性樹脂
ないしはワックスやその誘導体や、金属石鹸等の樹脂用
添加剤を添加することもでき、また、本発明の水道パイ
プは、同様に種々の添加剤を含有していてもよい。
【0023】
【実施例】本発明について、実施例に基づいてさらに詳
細に説明をする。 〔実施例1〕高密度ポリエチレン(MFR=0.06g
/10min,密度0.952g/cm3 )90重量部に
フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Bl
ue15:1)2重量部、低分子量ポリエチレンワック
ス5重量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを3重
量部を配合し、この混合物を溶融混練造粒しマスターバ
ッチを得た。その後高密度ポリエチレン(MFR=0.
06g/10min,密度0.952g/cm3 )100
部、上記マスターバッチ5部を混合後、射出成形機にて
2mm厚のプレートを作成し、耐塩素含有水性試験を行
い、結果を表1に示した。
【0024】<評価方法の説明> ・耐塩素含有水性試験(JIS K6762に準じる)
【0025】膨れ評価基準:膨れ発生までに要した時間
及び浸漬時間後のプレート表面の状態を下記の基準で確
認する。 1・・・プレート全面に膨れが発生 2・・・プレート面の一部分に膨れが発生 3・・・プレート面に膨れの発生なし
【0026】〔実施例2〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートを1500ppm含む高密度ポリエ
チレン(MFR=0.06g/10min,密度0.9
52/cm3 )100部、上記マスターバッチ5部を混合
後、射出成形機にて2mm厚のプレートを作成し、実施
例1と同様にして耐塩素含有水性試験を行った。
【0027】〔実施例3〕実施例2における高密度ポリ
エチレン93重量部を85重量部に、フタロシアニンブ
ルー2重量部をコバルトブルー(C.I.Pigmen
t Blue 28)10重量部に変更した以外は、実
施例2と同様にしてマスターバッチを得た。さらに得ら
れたマスターバッチを用いて実施例2と同様に耐塩素含
有水性試験を行った。
【0028】〔実施例4〕実施例2における高密度ポリ
エチレン93重量部を85重量部に、フタロシアニンブ
ルー2重量部を群青(C.I.Pigment Blu
e 29)10重量部とした以外は、実施例2と同様に
してマスターバッチを得た。さらに得られたマスターバ
ッチを用いて実施例1と同様に耐塩素含有水性試験を行
った。
【0029】〔実施例5〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートを1500ppm、及びリン系酸化
防止剤トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホス
ファイト1500ppmを含む高密度ポリエチレン(M
FR=0.06g/10min,密度0.952g/cm
3 )100部、上記マスターバッチ5部を混合後、射出
成形機にて2mm厚のプレートを作成し、実施例1と同
様にして耐塩素含有水性試験を行った。
【0030】〔実施例6〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートを1500ppm、及びリン系酸化
防止剤テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト1500p
pmを含む高密度ポリエチレン(MFR=0.06g/
10min,密度0.952g/cm3 )100部、上記
マスターバッチ5部を混合後、射出成形機にて2mm厚
のプレートを作成し、実施例1と同様にして耐塩素含有
水性試験を行った。
【0031】〔実施例7〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
88重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部、オクタデシル−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート3重量部とコハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン重縮合物2重量部を配合し、この混
合物を溶融混練造粒しマスターバッチを得た。その後高
密度ポリエチレン(MFR=0.06g/10min,
密度0.952g/cm3 )100部、上記マスターバッ
チ5部を混合後、射出成形機にて2mm厚のプレートを
作成した。耐塩素含有水性性試験を行った。
【0032】〔比較例1〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後モノフェノール
系酸化防止剤である2,6−ジ−オ−ブチル−4−メチ
ルフェノールを1500ppm含む高密度ポリエチレン
(MFR=0.06g/10min,密度0.952/
cm3 )100部、上記マスターバッチ5部を混合後、射
出成形機にて2mm厚のプレートを作成し、実施例1と
同様にして耐塩素含有水性試験を行った。
【0033】〔比較例2〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後チオビスフェノ
ール系酸化防止剤4,4’−チオビス−(6−t−ブチ
ル−3−メチルフェノール)を1500ppm含む高密
度ポリエチレン(MFR=0.06g/10min,密
度0.952/cm3 )100部、上記マスターバッチ5
部を混合後、射出成形機にて2mm厚のプレートを作成
し、実施例1と同様にして耐塩素含有水性試験を行っ
た。
【0034】〔比較例3〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤であるテトラキス〔メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕メタンを1500ppm含む高密度ポ
リエチレン(MFR=0.06g/10min,0.9
52/cm3 )100部、上記マスターバッチ5部を混合
後、射出成形機にて2mm厚のプレートを作成し、実施
例1と同様にして耐塩素含有水性試験を行った。
【0035】〔比較例4〕高密度ポリエチレン(MFR
=0.06g/10min,密度0.952g/cm3
93重量部にフタロシアニンブルー(C.I.Pigm
ent Blue15:1)2重量部、低分子量ポリエ
チレンワックス5重量部を配合し、この混合物を溶融混
練造粒しマスターバッチを得た。その後トリスフェノー
ル系酸化防止剤である1,3,5トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンを1500ppm含む高密度ポリエ
チレン(MFR=0.06g/10min,0.952
/cm3 )100部、上記マスターバッチ5部を混合後、
射出成形機にて2mm厚のプレートを作成し、実施例1
と同様にして耐塩素含有水性試験を行った。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明により、耐塩素含有水性に優れる
と共に、耐熱劣化性に優れるパイプを提供し得る耐塩素
含有水性着色樹脂組成物を提供することができるように
なった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂(a):100重量
    部、顔料(b):0.005〜10重量部、オクタデシ
    ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
    ェニル)プロピオネート(c):0.005〜2重量部
    を含有することを特徴とする耐塩素含有水性着色樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン樹脂(a):100重量
    部、顔料(b):0.05〜50重量部、オクタデシル
    −3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
    ニル)プロピオネート(c):0.005〜20重量部
    を含有することを特徴とする耐塩素含有水性着色樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン樹脂(a)が、高密度ポ
    リエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の耐塩素含有水性着色
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 顔料(b)が、二酸化チタン,コバルト
    ブルー,群青,フタロシアニン系ブルー,インダスレン
    系ブルー,イソインドリノン系顔料,アンスラキノン系
    顔料,ペリレン系顔料,縮合アゾ系顔料,ベンズイミダ
    ゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以
    上であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記
    載の耐塩素含有水性着色樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか記載の耐塩素
    含有水性着色樹脂組成物を用いて成る水道用パイプ。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィン樹脂(a):100重量
    部と顔料(b):0.005〜10重量部とを含有する
    着色用樹脂組成物(d):0.5〜100重量部、ポリ
    オレフィン樹脂(a):100重量部、及びオクタデシ
    ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
    ェニル)プロピオネート(c):0.005〜2重量部
    を含有することを特徴とする水道用パイプ。
  7. 【請求項7】 ポリオレフィン樹脂(a)の成形品中に
    オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
    ドロキシフェニル)プロピオネート(c)を含有するこ
    とによって、該成形品の耐塩素含有水性を向上する方
    法。
JP9359498A 1997-12-26 1997-12-26 耐塩素含有水性着色樹脂組成物、及び水道用パイプ、並びに成形品の耐塩素含有水性を向上する方法 Pending JPH11189688A (ja)

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