JPH11189122A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

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JPH11189122A
JPH11189122A JP9358119A JP35811997A JPH11189122A JP H11189122 A JPH11189122 A JP H11189122A JP 9358119 A JP9358119 A JP 9358119A JP 35811997 A JP35811997 A JP 35811997A JP H11189122 A JPH11189122 A JP H11189122A
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pressure
gas generator
partition
gas
pressure vessel
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JP9358119A
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Jun Okada
田 順 岡
Kiyohiro Uramoto
本 清 弘 浦
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06CDETONATING OR PRIMING DEVICES; FUSES; CHEMICAL LIGHTERS; PYROPHORIC COMPOSITIONS
    • C06C9/00Chemical contact igniters; Chemical lighters

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの圧力容器の圧力隔壁同士を相対向させ
たガス発生器では、着火側の圧力容器に大きな発生圧力
が要求されるので、ガス発生器の重量増大をもたらす等
の問題があった。 【解決手段】 可燃性ガスを充填した第1圧力容器11
とガスを充填した第2圧力容器12の両圧力隔壁3,5
に開裂促進用の脆弱部30,50を設け、両圧力隔壁
3,5を開裂変形した第1圧力容器11の圧力隔壁3の
一部が第2圧力容器12の圧力隔壁5の脆弱部50に干
渉する配置にしたガス発生器1とし、先に開裂変形した
圧力隔壁3を他方の圧力隔壁5の脆弱部50に物理的に
衝突させることにより、2枚の圧力隔壁を連鎖的に確実
に開裂させると共に、第1圧力容器による発生圧力の低
減を図った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の衝突時に
乗員を保護するためのエアバッグシステムに用いられる
ガス発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエアバッグシステムには、固体
のガス発生剤を用いたガス発生器が広く採用されている
が、近年では、可燃性ガスを用いたガス発生器が開発さ
れている。可燃性ガスを用いたガス発生器は、例えば、
2つの圧力容器を所定圧力で開裂可能な圧力隔壁(ラプ
チャディスク)により閉塞すると共に、両圧力容器を圧
力隔壁同士が相対向する状態に配置し、一方の圧力容器
に可燃性ガスを加圧充填するとともに可燃性ガスへの着
火手段を設け、他方の圧力容器に不活性ガスを加圧充填
した構成を備えている。
【0003】そして、ガス発生器は、自動車の衝突を検
出したセンサから信号が入力されると、一方の圧力容器
において着火手段で可燃性ガスへの着火を行い、可燃性
ガスの燃焼による発生圧力で圧力隔壁を開裂させると共
に、その衝撃によって他方の圧力容器の圧力隔壁を開裂
させ、これによりエアバッグ側に不活性ガスを瞬時に放
出する。このような可燃性ガスを用いたガス発生器は、
固体のガス発生剤を用いたガス発生器に比べて、レイア
ウトの自由度向上、製造工程の簡素化および低コスト化
などを実現するという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなガス発生器において、可燃性ガスを充填した着火側
の圧力容器には、他方の圧力容器に充填した不活性ガス
の圧力に打ち勝って同圧力容器の圧力隔壁を開裂させる
発生圧力が必要である。また、圧力隔壁には、ガス貯蔵
後の経時安定性を確保するために貯蔵圧力の数倍の力に
耐える強度が要求され、しかも、ガスの貯蔵圧力は、部
品の小型化等に伴って大きくなる傾向にある。このた
め、必然的に着火側の圧力容器にはかなり高い発生圧力
が要求されることとなる。
【0005】しかしながら、着火側の圧力容器による発
生圧力の増大は、可燃性ガスの充填圧力を高く設定すれ
ば達成できるのであるが、充填圧力の増大に対処するに
は、圧力容器の強度を高める必要があるので、強度確保
のために圧力容器の肉厚増大などを図らねばならず、そ
の結果、ガス発生器の重量増大をもたらすという問題が
あり、また、充填圧力の増大はガス発生器の製造上の困
難性を増大させるといった問題があり、これらの問題を
解決することが課題であった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記従来の課題に着目して成
されたもので、圧力隔壁同士が相対向する状態に圧力容
器を配置したガス発生器において、2枚の圧力隔壁の連
鎖的な開裂をより確実に行うことができると共に、可燃
性ガスによる発生圧力の低減や重量軽減などを実現する
ことができるガス発生器を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるガス発生
器は、請求項1として、所定圧力で開裂可能な圧力隔壁
により閉塞した第1および第2の圧力容器を圧力隔壁同
士が相対向する状態に備え、第1圧力容器に可燃性ガス
を加圧充填するとともに可燃性ガスへの着火手段を備
え、第2圧力容器にガスを加圧充填し、両圧力隔壁に開
裂促進用の脆弱部を設けると共に、両圧力隔壁を開裂変
形した第1圧力容器の圧力隔壁の一部が第2圧力容器の
圧力隔壁の脆弱部に干渉する配置にした構成とし、請求
項2として、各圧力隔壁の脆弱部が、他の部分よりも薄
肉に形成してある構成とし、請求項3として、各圧力隔
壁の脆弱部が、圧力隔壁の中心から放射状に配置した複
数の線状部を有しており、両圧力隔壁が、中心回りに隣
合う2本の線状部の中央に相手側圧力隔壁の線状部が相
対向する配置である構成とし、請求項4として、各圧力
隔壁の脆弱部が、等角度で配置した同数の線状部を有し
ており、両圧力隔壁が、線状部の配置角度の2分の1の
角度分互いの線状部を中心回りにずらせた配置である構
成とし、請求項5として、各圧力隔壁が略同一の直径を
有する円形を成しており、両圧力隔壁の間隔を同圧力隔
壁の直径の1/10〜1/2とした構成とし、請求項6
として、各圧力隔壁が、ステンレス、鉄およびアルミニ
ウムから選択された素材で形成してある構成とし、請求
項7として、各圧力隔壁の脆弱部は、圧力隔壁の略中心
から放射状に略90度間隔で配置した4本の線状部で構
成され、両圧力隔壁の線状部は、互いに45度中心回り
にずらせた配置である構成としており、上記の構成を課
題を解決するための手段としている。
【0008】なお、請求項5の構成において、両圧力隔
壁の間隔を同圧力隔壁の直径の1/10〜1/2とした
のは、間隔を1/10よりも小さくすると、先に開裂し
た圧力隔壁の変形量が充分に得られず、相手側の圧力隔
壁を開裂させる力が不充分になると共に、双方が開裂し
たときには互いに相手側に突出するように変形するの
で、双方の変形部分によってガス放出の円滑性が損なわ
れる恐れがあるからであり、また、間隔を1/2よりも
大きくすると、先に開裂した圧力隔壁の一部が同圧力隔
壁の変形動作の終了近くで相手側の圧力隔壁に衝突する
ようになり、間隔が小さい場合と同様に、相手側の圧力
隔壁を開裂させる力が不充分になるからである。
【0009】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるガス発生器で
は、着火手段により第1圧力容器内の可燃性ガスに着火
を行うと、その燃焼による発生圧力によって第1圧力容
器の圧力隔壁が脆弱部に沿って開裂し、同圧力隔壁が第
2圧力容器側に突出する状態に開裂変形する。このと
き、当該ガス発生器では、相対向する圧力隔壁が、開裂
変形した第1圧力容器の圧力隔壁の一部が第2圧力容器
の圧力隔壁の脆弱部に干渉する配置となっているので、
開裂変形した第1圧力容器の圧力隔壁の一部が第2圧力
容器の圧力隔壁の脆弱部に衝突し、これにより第2圧力
容器の圧力隔壁を脆弱部に沿って開裂させる。これによ
り、第2圧力容器に充填したガスが瞬時に放出されるこ
ととなる。
【0010】本発明の請求項2に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁の脆弱部を他の部分よりも薄肉としたの
で、脆弱部の成形が容易なものとなり、また、可燃性ガ
スの燃焼による発生圧力あるいは開裂変形した圧力隔壁
の衝突により、確実な開裂が生じる。
【0011】本発明の請求項3に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁の脆弱部を圧力隔壁の中心から放射状に
配置した複数の線状部で形成しているので、圧力隔壁が
中心回りに略均等に開裂変形することとなり、また、両
圧力隔壁が、中心回りに隣合う2本の線状部の中央に相
手側圧力隔壁の線状部が相対向する配置であるので、先
に開裂変形した第1圧力容器の圧力隔壁の開裂部分が、
第2圧力容器の圧力隔壁の脆弱部に確実に衝突し、同圧
力隔壁を開裂させることとなる。
【0012】本発明の請求項4に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁の脆弱部を等角度で配置した同数の線状
部で形成しているので、両圧力容器が同一構成になると
共に、圧力隔壁が中心回りに均等に開裂変形することと
なり、また、両圧力隔壁が、線状部の配置角度の2分の
1の角度分互いの線状部を中心回りにずらせた配置であ
るので、先に開裂変形した第1圧力容器の圧力隔壁の開
裂部分が、第2圧力容器の圧力隔壁の脆弱部に確実に衝
突し、同圧力隔壁を開裂させることとなる。
【0013】本発明の請求項5に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁が略同一の直径を有する円形を成してお
り、両圧力隔壁の間隔を同圧力隔壁の直径の1/10〜
1/2としたので、先に開裂した第1圧力容器の圧力隔
壁の一部が、第2圧力容器の圧力隔壁を開裂させるのに
充分な変形量および力をもって同圧力隔壁の脆弱部に衝
突する。
【0014】本発明の請求項6に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁が、ステンレス、鉄およびアルミニウム
から選択された素材で形成してあるので、非作動時には
貯蔵圧力に対する充分な強度が得られ、作動時には請求
項1〜5の作用により連鎖的な開裂が確実に行われる。
【0015】本発明の請求項7に係わるガス発生器で
は、各圧力隔壁の脆弱部が4本の線状部から成る十字形
状であり、且つ互いに中心回りに45度ずらせて配置し
てあるので、第1圧力容器の圧力隔壁の開裂により、四
片に開いた開裂部分が第2圧力容器の圧力隔壁の脆弱部
に干渉して同圧力隔壁の開裂を促進する。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるガス発生器に
よれば、圧力隔壁同士が相対向する状態に圧力容器を配
置したガス発生器において、着火手段で可燃性ガスに着
火することによって先に開裂する第1圧力容器の圧力隔
壁の一部が第2圧力容器の圧力隔壁の脆弱部に衝突し、
第2圧力容器の圧力隔壁を開裂させることから、このよ
うな物理的な衝突によって2枚の圧力隔壁の連鎖的な開
裂をより確実に行うことができる。さらに、両圧力隔壁
は、物理的な衝突によって開裂しやすい配置構造である
ため、非作動時の貯蔵圧力に対する強度を考慮したうえ
で第1圧力容器による発生圧力つまり可燃性ガスの充填
圧力を低く設定することができ、これにより、圧力容器
の強度を増大させる必要がなくなって、圧力容器ならび
にガス発生器全体の重量軽減に貢献することができると
共に、製造の容易化や低コスト化なども実現することが
できる。
【0017】本発明の請求項2に係わるガス発生器によ
れば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえ
に、各圧力隔壁の脆弱部を薄肉としたことから、脆弱部
の成形を比較的容易に行うことができると共に、脆弱部
の面積や肉厚の設定などによって開裂圧力の設定も容易
に行うことができるようになり、しかも、可燃性ガスの
燃焼による発生圧力や開裂変形した圧力隔壁の衝突によ
り、脆弱部に沿った確実な開裂を行うことができる。
【0018】本発明の請求項3に係わるガス発生器によ
れば、請求項1および2と同様の効果を得ることができ
るうえに、圧力隔壁を中心回りに略均等に開裂変形させ
て、2枚の圧力隔壁の連鎖的な開裂をより一層確実に行
うことができる。
【0019】本発明の請求項4に係わるガス発生器によ
れば、請求項3と同様に、圧力隔壁を中心回りに均等に
開裂変形させて、2枚の圧力隔壁の連鎖的な開裂をより
一層確実に行うことができ、このほか、両圧力容器に同
一構成の部品を適用することができ、製造管理の容易化
や低コスト化に貢献することができる。
【0020】本発明の請求項5に係わるガス発生器によ
れば、請求項1〜4と同様の効果が得られるうえに、両
圧力隔壁の間隔を同圧力隔壁の直径の1/10〜1/2
としたことにより、先に開裂した第1圧力容器の圧力隔
壁の一部を第2圧力容器の圧力隔壁を開裂させるのに充
分な変形量および力をもって同圧力隔壁の脆弱部に衝突
させることができ、作動の信頼性などをより一層高める
ことができる。
【0021】本発明の請求項6に係わるガス発生器によ
れば、請求項1〜5と同様の効果を得ることができるう
えに、ステンレス、鉄およびアルミニウムから選択され
た素材で形成した圧力隔壁により、非作動時には貯蔵圧
力に対する充分な強度を得ることができると共に、作動
時には連鎖的な開裂を確実に行うことができる。
【0022】本発明の請求項7に係わるガス発生器によ
れば、請求項2〜6と同様の効果を得ることができ、こ
のとき、各圧力隔壁の脆弱部を4本の線状部から成る十
字形状とし、且つ互いに中心回りに45度ずらせた配置
としたことから、第1圧力容器の圧力隔壁の開裂によ
り、四片に開いた開裂部分を第2圧力容器の圧力隔壁の
脆弱部に干渉させて同圧力隔壁の開裂を促進させること
ができ、2枚の圧力隔壁の連鎖的な開裂をより一層確実
に行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明に係わるガス
発生器の一実施例を説明する。
【0024】図1(a)に示すガス発生器1は、自動車
のエアバッグシステムにおけるガス発生源として用いる
ものであって、同一の直径を有する第1および第2の2
つの圧力容器11,12と、両圧力容器11,12を同
軸状態に連結する円筒状の保持部材3を備えている。保
持部材13には、図外のエアバッグ側へガスを供給する
ために、複数のガス流出孔13aが形成してある。
【0025】第1圧力容器11は、高張力鋼を素材とし
て有底円筒状を成すものであって、その内側に圧力室2
を形成すると共に、開口部が圧力隔壁(ラプチャディス
ク)3により気密的に閉塞してある。第2圧力容器12
は、同じく高張力鋼を素材として第1圧力容器11より
も深い有底円筒状を成すものであって、その内側に圧力
室4を形成すると共に、開口部が圧力隔壁5により気密
的に閉塞してある。各圧力隔壁3,5は溶接により圧力
容器11,12に固定してある。
【0026】第1圧力容器11の底部11aには、着火
手段としての一対の電極6a,6bが貫通状態に設けて
あり、圧力室2内において、両電極6a,6bの端部に
は、ニクロム線7が張ってある。両電極圧力6a,6b
は、自動車の衝突を検出するセンサからの信号が入力さ
れる図外の着火装置に電気的に接続してある。
【0027】第1圧力容器11の圧力室2には、可燃性
ガスとして、可燃範囲にある水素と酸素と不活性ガスの
混合ガスが加圧充填してある。他方、第2圧力容器12
の圧力室4には、ガスとして、不活性ガスである窒素ガ
スが加圧充填してある。
【0028】各圧力隔壁3,5は、ステンレス、鉄およ
びアルミニウムから選択された素材を用いて形成した薄
い円盤であって、図1(b)に第2圧力容器12の圧力
隔壁5を示し、図1(c)に第1圧力容器11の圧力隔
壁3を示すように、圧力隔壁3,5の中心から放射状に
配置した複数の線状部30a,50aを有する開裂促進
用の脆弱部30,50が形成してあり、所定の圧力で開
裂し得るようにしてある。
【0029】各脆弱部30,50は、図2に示すよう
に、圧力隔壁3,5の他の部分よりも薄肉に形成してあ
り、この実施例では、いずれも各々4本の線状部30
a,50aを90度間隔で配置した構成になっている。
これらの脆弱部30,50は、要求される開裂圧力の大
きさに応じて面積や肉厚が設定される。なお、各圧力隔
壁3,5は、平板状の部材であるが、各々の圧力室2,
4に加圧充填したガスの圧力により、図1(a)に示す
如く外側に膨出した状態になる。
【0030】第1および第2の圧力容器11,12は、
圧力隔壁3,5同士が相対向する状態となるように、保
持部材13の内側に嵌合固定してある。このとき、当該
ガス発生器1の両圧力隔壁3,5の配置は、請求項1の
構成として、開裂変形した第1圧力容器11の圧力隔壁
5の一部が第2圧力容器12の圧力隔壁5の脆弱部50
に干渉する配置、また、請求項3の構成として、中心回
りに隣合う2本の線状部30a,30a(50a,50
a)の中央に相手側圧力隔壁12(11)の線状部50
a(30a)が相対向する配置、さらに、請求項4の構
成として、線状部30a,50aの配置角度の2分の1
の角度分互いの線状部30a,50aを中心回りにずら
せた配置にしてある。すなわち、この実施例では、図1
(b)および(c)に示すように、90度の配置角度の
2分の1の角度である45度分互いの線状部30a,5
0aを中心回りにずらせた配置にしてある。
【0031】また、両圧力隔壁3,5の間隔Lは、これ
らの圧力隔壁3,5がガスの圧力を受けない平板状であ
る状態において、同圧力隔壁3,5の直径の1/10〜
1/2の範囲にしてあり、先に開裂した第1圧力容器1
1の圧力隔壁3の一部が、第2圧力容器12の圧力隔壁
5を開裂させるのに充分な変形量および力をもって同圧
力隔壁5の脆弱部50に衝突するようにしてある。
【0032】上記構成を備えたガス発生器1は、非作動
時においては、各圧力隔壁3,5がそれぞれの圧力容器
11,12のガスの蓄圧状態を維持する。そして、自動
車の衝突を検出したセンサからの信号により両電極6
a,6bに通電が成されると、ニクロム線7を発熱させ
て第1圧力容器11内の可燃性ガスに着火を行い、その
燃焼による発生圧力で第1圧力容器11の圧力隔壁3を
開裂させる。圧力隔壁3は、図3に示すように、十字形
状に配置した脆弱部30の線状部30aに沿って四片に
開裂し、第2圧力容器12側へ突出する状態に変形す
る。
【0033】このとき、当該ガス発生器1では、相対向
する圧力隔壁3,5が、先に開裂変形した圧力隔壁3の
一部が第2圧力容器12の圧力隔壁5の脆弱部50に干
渉する配置となっているので、先に開裂変形した圧力隔
壁3の四つの開裂部分(図4中の符号A)が第2圧力容
器12の圧力隔壁5の脆弱部50に衝突し、この物理的
な衝突によって第2圧力容器12の圧力隔壁5を脆弱部
50に沿って開裂させる。これにより、第2圧力容器1
2に充填したガスが瞬時に放出され、そのガスを保持部
材13のガス流出孔13aからエアバッグ側に供給し、
同エアバッグを展開させることとなる。
【0034】このように、当該ガス発生器1では、先に
開裂変形した圧力隔壁3の物理的な衝突により、第2圧
力容器12の圧力隔壁5を連鎖的に且つ確実に開裂させ
るようにしており、開裂を促進する配置構造であるた
め、非作動時の貯蔵圧力に対する強度を考慮したうえで
第1圧力容器11による発生圧力つまり可燃性ガスの充
填圧力を低く設定し得るものとなっている。
【0035】図4は圧力隔壁の他の実施例を説明する図
である。図示の圧力隔壁3,5は、各々8本の線状部3
0a,50aを等間隔で放射状に配置した脆弱部30,
50を備えている。この場合、両圧力隔壁3,5は、線
状部30a,50aの配置角度が45度であるから、そ
の2分の1の角度つまり22.5度分互いの線状部30
a,50aを中心回りにずらせた配置にしてある。
【0036】これにより、両圧力隔壁3,5は、図1に
示すガス発生器1において、開裂変形した第1圧力容器
11の圧力隔壁3の一部(開裂部分)が第2圧力容器1
2の圧力隔壁5の脆弱部50に干渉する配置となってお
り、先の実施例と同様の作用および効果を得ることがで
きる。
【0037】なお、上記の各実施例では、両圧力隔壁の
脆弱部として、複数の線状部を等間隔で放射状に配置し
たものを例示したが、複数の線状部の間隔を等しくせ
ず、両圧力隔壁が、中心回りに隣合う2本の線状部の中
央に相手側圧力隔壁の線状部が相対向する配置とし、こ
れにより先の実施例と同様の作用および効果を得ること
もできる。
【0038】ここで、上記の実施例に基づいて、脆弱部
の線状部をずらせて2枚の圧力隔壁を配置した3つのガ
ス発生器(実施例1〜3)と、脆弱部の線状部を一致さ
せて2枚の圧力隔壁を配置したガス発生器(比較例)を
作成した。
【0039】実施例1のガス発生器は、第1圧力容器1
1の圧力室2の容積を50cmとし、第1圧力容器1
1に水素30%、酸素15%および窒素55%の混合ガ
スを30気圧封入すると共に、第2圧力容器12の圧力
室4の容積を400cmとし、第2圧力容器12に窒
素を100気圧封入した。また、各圧力隔壁3,5に
は、線状部30a,50aを十字形状に配置した脆弱部
30,50を設け、線状部30a,50aが中心回りに
互いに45度ずれるように両圧力隔壁3,5を配置し
た。
【0040】実施例2のガス発生器は、第1圧力容器1
1に混合ガスを25気圧封入し、それ以外は実施例1と
同様にした。実施例3のガス発生器は、各圧力隔壁3,
5に八方に線状部30a,50aを配置した脆弱部3
0,50を設けると共に、線状部30a,50aが中心
回りに互いに22.5度ずれるように両圧力隔壁3,5
を配置し、それ以外は実施例1と同様にした。また、比
較例のガス発生器は、実施例1と同一の構成において、
脆弱部の線状部が一致するように両圧力隔壁3,5を配
置した。
【0041】そして、上記実施例1〜3のガス発生器お
よび比較例のガス発生器について、容積45リッターの
鉄製容器内において、電極6a,6bに12Vの直流電
圧を印加することにより作動実験を行い、発生圧力の最
大値を測定すると共に、実験後の圧力隔壁の開裂状況を
調べた。その結果を次の表に示す。
【0042】
【表1】
【0043】上記の表から明らかなように、実施例1〜
3のガス発生器では、いずれも2枚の圧力隔壁が完全に
開裂して、近似した充分な発生圧力が得られることが確
認でき、これに対して、比較例のガス発生器は、第1圧
力容器の圧力隔壁が開裂したものの、第2圧力容器の圧
力隔壁が開裂に至らない作動不良となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるガス発生器の一実施例を説明す
る断面図(a)、第2圧力容器の圧力隔壁の正面図
(b)、および第1圧力容器の圧力隔壁の正面図(c)
である。
【図2】図1に示す圧力隔壁の断面図である。
【図3】図1に示す圧力隔壁が開裂変形した状態を説明
する斜視図である。
【図4】圧力隔壁の他の実施例を説明する図であって、
第2圧力容器の圧力隔壁の正面図(a)、および第1圧
力容器の圧力隔壁の正面図(b)である。
【符号の説明】
1 ガス発生器 3 5 圧力隔壁 6a 6b 電極(着火手段) 11 第1圧力容器 12 第2圧力容器 30 50 脆弱部 30a 50a 線状部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定圧力で開裂可能な圧力隔壁により閉
    塞した第1および第2の圧力容器を圧力隔壁同士が相対
    向する状態に備え、第1圧力容器に可燃性ガスを加圧充
    填するとともに可燃性ガスへの着火手段を備え、第2圧
    力容器にガスを加圧充填し、両圧力隔壁に開裂促進用の
    脆弱部を設けると共に、両圧力隔壁を開裂変形した第1
    圧力容器の圧力隔壁の一部が第2圧力容器の圧力隔壁の
    脆弱部に干渉する配置にしたことを特徴とするガス発生
    器。
  2. 【請求項2】 各圧力隔壁の脆弱部が、他の部分よりも
    薄肉に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の
    ガス発生器。
  3. 【請求項3】 各圧力隔壁の脆弱部が、圧力隔壁の中心
    から放射状に配置した複数の線状部を有しており、両圧
    力隔壁が、中心回りに隣合う2本の線状部の中央に相手
    側圧力隔壁の線状部が相対向する配置であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のガス発生器。
  4. 【請求項4】 各圧力隔壁の脆弱部が、等角度で配置し
    た同数の線状部を有しており、両圧力隔壁が、線状部の
    配置角度の2分の1の角度分互いの線状部を中心回りに
    ずらせた配置であることを特徴とする請求項3に記載の
    ガス発生器。
  5. 【請求項5】 各圧力隔壁が略同一の直径を有する円形
    を成しており、両圧力隔壁の間隔を同圧力隔壁の直径の
    1/10〜1/2としたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のガス発生器。
  6. 【請求項6】 各圧力隔壁が、ステンレス、鉄およびア
    ルミニウムから選択された素材で形成してあることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガス発生器。
  7. 【請求項7】 各圧力隔壁の脆弱部は、圧力隔壁の略中
    心から放射状に略90度間隔で配置した4本の線状部で
    構成され、両圧力隔壁の線状部は、互いに45度中心回
    りにずらせた配置であることを特徴とする請求項2〜6
    のいずれかに記載のガス発生器。
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