JPH11187966A - 優れた空気浄化機能を有するカーペット等の布帛類 - Google Patents

優れた空気浄化機能を有するカーペット等の布帛類

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JPH11187966A
JPH11187966A JP9360801A JP36080197A JPH11187966A JP H11187966 A JPH11187966 A JP H11187966A JP 9360801 A JP9360801 A JP 9360801A JP 36080197 A JP36080197 A JP 36080197A JP H11187966 A JPH11187966 A JP H11187966A
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JP
Japan
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carpet
backing layer
amine compound
base material
fabric
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Application number
JP9360801A
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English (en)
Inventor
Eiji Sakaguchi
榮治 阪口
Hitoshi Nishio
仁 西尾
Yoshinori Nishida
昌憲 西田
Shuichi Motonaka
修一 源中
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Suminoe Textile Co Ltd
Original Assignee
Suminoe Textile Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内の空気中のホルムアルデヒド等の化学物
質を効率良く除去して、その室内濃度を長期間に渡って
安定的に低減することのできる優れた空気浄化機能を有
するカーペット等の布帛類を提供する。 【解決手段】 カーペット基材等の繊維基材3の裏面に
裏打ち層2が設けられた布帛類において、裏打ち層2に
アミン化合物を含有させるとともに、この裏打ち層2を
多孔質構造に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気中のホルム
アルデヒド等の化学物質を効率良く除去することができ
る優れた空気浄化機能を有するカーペット等の布帛類に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、床材、壁材等の建材から発生する
ホルムアルデヒド等の化学物質は、人の目、鼻、皮膚な
どに対して様々な症状を引き起こす原因となることが報
告されている。特に、化学物質過敏症の人に対しては、
日常生活において支障を来たす程の悪影響を及ぼすこと
が明らかになってきており、いわゆる「シックハウス症
候群」として大きな社会問題となってきている。
【0003】従来、日本では住宅室内の空気中のホルム
アルデヒド濃度の基準は設けられていなかったが、上記
のような現状に鑑み、厚生省は平成9年6月にホルムア
ルデヒドの室内濃度基準値を、WHO(世界保健機構)
基準並の0.08ppm以下と設定したところである。
【0004】このような建材から発生するホルムアルデ
ヒド等の化学物質は、建材に使用される接着剤がその主
な発生源となっていることから、近時、例えば木材合板
に使用する接着剤をホルマリン系からウレタン系に代替
する、あるいは低ホルムアルデヒド化が図られたホルマ
リン系接着剤を使用する等の具体的な対策が一部で実施
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウレタ
ン系接着剤は、コスト高となる上に、接着耐久性能、安
全面において十分に満足できるものではないことから、
一部で適用されるにとどまっている。また、ウレタン系
接着剤でも、ホルムアルデヒドの発生はほとんどなくな
るものの、他の新たな揮発性有機化合物の発生を避ける
ことはできず、結局シックハウス症候群を引き起こす化
学物質を根本的になくすることができるものではない。
【0006】一方、低ホルムアルデヒド化が図られたホ
ルマリン系接着剤を使用することにより、ホルムアルデ
ヒドの発生量は確かに低減されたが、その程度は決して
十分なものではなく、厚生省が設定した前記室内濃度基
準値には到底及ばない。要するに若干改善し得た程度の
ものであり、要求レベルを十分に満足できるものではな
かった。
【0007】このように、現段階では、室内においてホ
ルムアルデヒド等の化学物質が人に対して様々な症状を
引き起こす程度の濃度で存在することは回避できないの
が実情である。
【0008】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、室内の空気中のホルムアルデヒド
等の化学物質を効率良く除去して、その室内濃度を長期
間に渡って安定的に低減することのできる優れた空気浄
化機能を有するカーペット等の布帛類を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、室内において室内空気と接触する機
会を十分に確保できるものとして、室内において使用さ
れる比較的広い面積を有するカーペット等の布帛類に着
目し、これらカーペット等の布帛類に十分な空気浄化機
能を付与せしめるべく鋭意研究した結果、カーペット等
の布帛類の裏打ち層にアミン化合物を含有させ、かつこ
の裏打ち層を多孔質構造に形成することにより、上記化
学物質を長期間に渡り効率良く除去できるとともに、カ
ーペット等の布帛類自体の付加価値も高められることを
見出すに至り、本発明を完成したものである。
【0010】即ち、請求項1の発明にかかる優れた空気
浄化機能を有するカーペット等の布帛類は、カーペット
基材等の繊維基材の裏面に裏打ち層が設けられた布帛類
において、前記裏打ち層にアミン化合物が含有されると
ともに、前記裏打ち層が多孔質構造に形成されてなるこ
とを特徴とするものである。
【0011】アミン化合物が含有されることでホルムア
ルデヒド等の化学物質の除去が可能となる上に、裏打ち
層が多孔質構造に形成されることで、裏打ち層の接触有
効表面積が飛躍的に増大されて、浄化対象となる空気と
アミン化合物との接触効率が格段に向上されるから、除
去効率に優れる。
【0012】請求項2の発明は、上記請求項1のカーペ
ット等の布帛類において、裏打ち層が樹脂組成物または
ゴム組成物からなる発泡体から構成され、かつ該裏打ち
層におけるアミン化合物の含有量が0.01〜20重量
%である構成を採用したものであり、より低コストにて
一段と優れた空気浄化機能を有するカーペット等の布帛
類が得られる。
【0013】請求項3の発明は、上記請求項1または2
のカーペット等の布帛類において、アミン化合物が、層
状物質の層間に挿入固定された層間化合物の形態で含有
されてなる構成を採用したものである。アミン化合物が
層間内に固定されて保護されているから、水などが裏打
ち層内に侵入してきてもアミン化合物がこの水に溶解し
て流出してしまうことが確実に防止される。
【0014】請求項4の発明は、上記請求項3のカーペ
ット等の布帛類において、層状物質が層状リン酸塩であ
る構成を採用したものである。層状リン酸塩は、その層
間により多くのアミン化合物を挿入固定することができ
るから、単位重量当たりの除去効率に優れる。
【0015】請求項5の発明は、上記請求項1〜4のい
ずれかのカーペット等の布帛類において、裏打ち層に活
性炭が含有されてなる構成を採用したものである。酢酸
やトルエン等に対して優れた吸着能を有する活性炭を併
用することで、床材、壁材等の建材から発生する複数種
にわたる主要な化学物質に対して優れた浄化性能を発揮
し得るカーペット等の布帛類が提供される。
【0016】請求項6の発明は、上記請求項1〜5のい
ずれかのカーペット等の布帛類において、裏打ち層の下
面に、不織布、織布、編布等の繊維製布地からなるシー
トが積層されている構成を採用したものであり、これに
よりカーペット等の布帛類の耐久性や耐摩耗性が向上さ
れる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に、この発明のカーペット等
の布帛類(1)の一実施形態にかかる概略断面図を示
す。この実施形態にかかる布帛類は、表面にパイル層
(7)を有するカーペット基材である繊維基材(3)の
裏面に裏打ち層(2)が積層一体化されたカーペット
(1)である。
【0018】まず、この発明のカーペット等の布帛類
(1)に用いられる裏打ち層(2)について説明する。
裏打ち層(2)はアミン化合物が含有されてなり、かつ
この裏打ち層(2)は多孔質構造に形成されたものであ
る。
【0019】上記アミン化合物としては、特に限定され
るものではないが、例えばエチレンジアミン、トリメチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げ
られる。このようなアミン化合物は、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、酢酸等の化学物質を吸着する性
質を有している。
【0020】上記アミン化合物は、裏打ち層(2)に
0.01〜20重量%含有せしめるのが好ましい。0.
01重量%未満では、室内の空気中のホルムアルデヒド
等の化学物質を除去する効率が低下して、十分な空気浄
化機能を確保できなくなるので、好ましくない。一方、
20重量%を超えて含有せしめても含有量の増加に見合
うより以上の効果が得られず、徒にコストを増大させる
ので好ましくない。中でも0.1〜1重量%含有せしめ
るのがより好ましい。
【0021】上記において、アミン化合物は、そのまま
の形態で裏打ち層(2)に含有せしめても良いが、アミ
ン化合物を層状物質の層間に挿入固定した層間化合物の
形態で含有させるのが好ましい。この場合には、アミン
化合物が層状物質の層間に挿入固定されているから、水
等が裏打ち層(2)内に侵入してきてもアミン化合物が
この水に溶解して流出してしまうことを確実に防止する
ことができ、ひいては化学物質除去効率の低下を防止で
きると共に、アミン化合物と人との接触を確実に回避で
きて優れた安全性をも確保することができる。
【0022】前記層状物質としては、その層間にアミン
化合物を挿入保持(インターカレーション)し得るもの
であれば特に限定されず、例えば層状リン酸塩や、モン
モリロナイト、ベントナイト等の層状粘土鉱物、あるい
はグラファイト、遷移金属カルコゲナイドなどが挙げら
れる。中でも、層間により多くのアミン化合物を挿入固
定し得る層状リン酸塩を用いるのが好ましく、このよう
なものの市販品としてテイカ株式会社製K−フレッシュ
ZA(層状リン酸塩90重量%、アミン化合物10重量
%)を挙げることができる。
【0023】更に、裏打ち層(2)は多孔質構造に形成
される必要がある。多孔質構造に形成することにより、
裏打ち層(2)の接触有効表面積が飛躍的に増大して、
浄化対象となる空気とアミン化合物との接触効率を格段
に向上させることができ、ひいてはホルムアルデヒド等
の化学物質の除去効率を大幅に向上させることができる
からである。裏打ち層(2)を多孔質構造としない限
り、この発明の優れた空気浄化性能は達成されない。こ
のような多孔質構造を有する裏打ち層(2)としては、
後述する樹脂組成物またはゴム組成物の連続気泡からな
る発泡体が好適に使用される。
【0024】前記裏打ち層(2)の材質は特に限定され
ないが、通常は樹脂組成物やゴム組成物で構成される。
この樹脂組成物の樹脂成分としては、アクリル系、ウレ
タン系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の樹脂
を挙げることができる。また、ゴム組成物のゴム成分と
しては、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、MBR
(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)、NBR
(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、あるいは天然
ゴム等が挙げられる。これらの中でも、特に空気が通過
しやすい多孔質構造を形成させることができる観点か
ら、樹脂ラテックスやゴムラテックスを用いるのが好ま
しく、中でもEVA樹脂ラテックス、SBRラテックス
を用いるのがより好ましい。
【0025】上記樹脂組成物またはゴム組成物には、活
性炭を含有させるのが好ましい。活性炭が酢酸やトルエ
ン等に対して優れた吸着能を有するから、アミンの作用
と相俟って、床材、壁材等の建材から発生する複数種の
主要な化学物質に対して優れた浄化性能を発揮すること
のできるカーペット等の布帛類(1)を得ることができ
る。このような活性炭は、裏打ち層(2)に対して0.
1〜20重量%含有せしめるのが好ましい。0.1重量
%未満では酢酸やトルエン等に対して十分な除去効果が
得られ難くなるので好ましくないし、一方20重量%を
超えて含有せしめても含有量の増加に見合うより以上の
効果が得られず、徒にコストを増大させるので好ましく
ない。中でも0.5〜5重量%含有せしめるのがより好
ましい。
【0026】また、上記樹脂組成物またはゴム組成物に
は、剛性を高めるために、無機充填剤を配合するのが望
ましい。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸マ
グネシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、
燐酸マグネシウム、酸化チタン、ガラス粉末等を好適な
ものとして例示でき、これらの中から1種のものを単独
で使用しても、2種以上を併用して使用しても良い。中
でも、経済性及び成形加工性の観点から炭酸カルシウム
を使用するのが良い。
【0027】更に、上記樹脂組成物またはゴム組成物に
は、諸性質の向上を目的として、必要に応じて、増粘
剤、抗菌剤、起泡剤、消泡剤、浸透剤等の各種添加剤を
適宜配合することができる。
【0028】上記増粘剤としては、組成物の粘度を増大
せしめ得るものであれば特に限定されず、例えばポリア
クリル酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等が挙げられる。
【0029】一方、この発明において、カーペット基材
等の繊維基材(3)は、特に限定されるものではなくど
のようなものでも使用できる。例えば、ポリエステル繊
維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維
等の合成繊維、あるいは麻、綿、羊毛等の天然繊維等の
繊維からなる糸を製編織した布地の他、各種の繊維や糸
を、ニードリング等により機械的に接結したり、あるい
は接着剤等により化学的に接結した不織布等を使用でき
る。
【0030】また、カーペット基材等の繊維基材(3)
は、図1に示すような、その表面にパイル層(7)が形
成されたパイル布帛であっても、あるいはパイル層が形
成されない平布地であっても良いが、カーペット等の床
敷き材等として使用される場合には、快適な座り心地、
踏み心地等を得るためにパイル布帛を使用するのが望ま
しい。
【0031】カーペット基材等の繊維基材(3)にパイ
ル層(7)を形成する場合、パイル素材としては、特に
限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ナイロン
繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊
維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その他、
麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等を使用でき
る。更にパイル層の形成手段も特に限定されるものでは
なく、例えばモケット等のように経パイル織、緯パイル
織等の製織によりパイル層を形成する手段、タフティン
グマシン等によりパイル糸を植毛してパイル層を形成す
る手段、接着剤を用いてパイル糸を接着してパイル層を
形成する手段等を例示することができる。
【0032】なお、この発明のカーペット等の布帛類
(1)の使用形態は特に限定されるものではなく、例え
ば、通常のカーペットの他、マットあるいはタイルカー
ペット等として構成することができるし、更には椅子張
り用等のモケット等として構成することもできる。
【0033】この発明において、カーペット基材等の繊
維基材(3)の裏面に裏打ち層(2)を積層する方法は
特に限定されないが、前記裏打ち層(2)として前記樹
脂組成物またはゴム組成物を用いる場合には、通常これ
らの組成物を化学発泡や機械発泡等により連続気泡から
なる発泡層としてカーペット基材等の繊維基材(3)の
裏面に積層する。
【0034】即ち、化学発泡の場合には、例えば前記組
成物中に発泡剤を含有せしめた材料を、カーペット基材
等の繊維基材(3)の裏面にロールコーター等で塗布し
た後、加熱して、発泡層からなる裏打ち層(2)を形成
させると同時にカーペット基材等の繊維基材(3)の裏
面に裏打ち層(2)を積層一体化させる。
【0035】上記発泡剤としては、化学発泡剤として、
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、
炭酸塩、有機酸塩等を、物理発泡剤として、プロパン、
ブタン、メタノール等を挙げることができる。
【0036】また、機械発泡の場合には、例えば前記組
成物中にミキサー等で空気を混入させた後、カーペット
基材等の繊維基材(3)の裏面にロールコーター等で塗
布し、加熱乾燥することにより、発泡層からなる裏打ち
層(2)を形成させると同時にカーペット基材等の繊維
基材(3)の裏面に裏打ち層(2)を積層一体化させ
る。
【0037】あるいは、上記樹脂組成物またはゴム組成
物を用いて予め発泡シートを製作した後、該発泡シート
をカーペット基材等の繊維基材(3)の裏面に接着剤等
により接着することにより積層一体化するものとしても
良い。
【0038】この発明において、裏打ち層(2)の乾燥
重量は、100〜10000g/m2 とするのが好まし
い。100g/m2 未満では、パイル糸を保持する抜糸
強度が低下する上に、室内の空気中のホルムアルデヒド
等の化学物質を除去する効率が低下して十分な空気浄化
機能を確保できなくなるので、好ましくない。また10
000g/m2 を超えると、カーペット等の布帛類の重
量が増大する上に、コスト高となるので好ましくない。
中でも、裏打ち層(2)の乾燥重量は400〜1500
g/m2 とするのがより好ましい。
【0039】また、この発明においては、図2に示すよ
うに、前記裏打ち層(2)の下面側に、製編織された布
地や、不織布等の繊維製布地からなる裏貼りシート
(4)を積層するようにしても良い。このような裏貼り
シート(4)を積層することにより、カーペットの耐久
性、耐摩耗性、防滑性等を向上させることができる。こ
のような裏貼りシート(4)としては、例えばポリエス
テル不織布、ジュート等が好適に用いられる。
【0040】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。
【0041】<使用材料> (カーペット原反A)ポリプロピレン繊維の織布(縦密
度18本/inch、横密度11本/inch)からな
るベースに、ポリエステル繊維からなるパイル糸をタフ
ティングマシンによりタフティングして得られるパイル
目付が400g/m2 のカーペット原反。
【0042】(裏打ち剤組成物A、B、C、D、E、
F)表1に示す材料を表1に示す割合で配合して得られ
る組成物。
【0043】
【表1】
【0044】<実施例1>カーペット原反Aの裏面に、
裏打ち剤組成物Aを機械発泡させたのちロールコーター
により塗布量700g/m2 で塗布し、140℃で加熱
して発泡層からなる裏打ち層を形成して、カーペットを
作製した。
【0045】<実施例2>カーペット原反Aの裏面に、
裏打ち剤組成物Bを機械発泡させたのちロールコーター
により塗布量700g/m2 で塗布し、更にこの塗布面
に目付203g/m2 のジュートを貼着した後、140
℃で加熱して発泡層からなる裏打ち層を形成して、カー
ペットを作製した。
【0046】<実施例3>カーペット原反Aの裏面に、
裏打ち剤組成物Cを機械発泡させたのちロールコーター
により塗布量700g/m2 で塗布し、更にこの塗布面
に目付70g/m2 のポリエステル不織布を貼着した
後、140℃で加熱して発泡層からなる裏打ち層を形成
して、カーペットを作製した。
【0047】<実施例4>裏打ち剤組成物Cに代えて、
裏打ち剤組成物Dを塗布した以外は、実施例3と同様に
して、カーペットを作製した。
【0048】<比較例1>裏打ち剤組成物Aに代えて、
裏打ち剤組成物Fを塗布した以外は、実施例1と同様に
して、カーペットを作製した。
【0049】<比較例2>裏打ち剤組成物Bに代えて、
裏打ち剤組成物Fを塗布した以外は、実施例2と同様に
して、カーペットを作製した。
【0050】<比較例3>裏打ち剤組成物Cに代えて、
裏打ち剤組成物Fを塗布した以外は、実施例3と同様に
して、カーペットを作製した。
【0051】<比較例4>裏打ち剤組成物Aに代えて、
裏打ち剤組成物Eを塗布した以外は、実施例1と同様に
して、カーペットを作製した。
【0052】<比較例5>裏打ち剤組成物Bに代えて、
裏打ち剤組成物Eを塗布した以外は、実施例2と同様に
して、カーペットを作製した。
【0053】<比較例6>裏打ち剤組成物Cに代えて、
裏打ち剤組成物Eを塗布した以外は、実施例3と同様に
して、カーペットを作製した。
【0054】
【表2】
【0055】上述のようにして製作したカーペットに対
し、下記試験法に従い、評価を行った。その結果を表
3、4に示す。
【0056】<試験方法> (ホルムアルデヒド総吸着量)各カーペットから切り出
した試験片(10×10cm角)を、内容量3Lの袋内
に入れた後、袋内において濃度が2000ppmとなる
ようにホルムアルデヒドガスを注入した。注入してから
48時間経過後にホルムアルデヒドガスの残存濃度を測
定し、この測定値より、各カーペット試験片がホルムア
ルデヒドガスを吸着除去した総量を算出した。
【0057】(トルエン総吸着量)ホルムアルデヒドガ
スに代えてトルエンガスを用いて袋内において濃度が2
000ppmとなるように注入した以外は、上記試験と
同様にしてトルエンガスを吸着除去した総量を算出し
た。
【0058】(酢酸総吸着量)ホルムアルデヒドガスに
代えて酢酸ガスを用いて袋内において濃度が2000p
pmとなるように注入した以外は、上記試験と同様にし
て酢酸ガスを吸着除去した総量を算出した。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】<評価結果>表から明らかなように、この
発明の実施例1〜3のカーペットは、ホルムアルデヒド
の除去性能に優れている。また、実施例4のカーペット
はホルムアルデヒドの除去性能に優れることほもちろ
ん、トルエン、酢酸の除去性能にも優れている。
【0062】これに対し、この発明の範囲を逸脱する比
較例1〜6のカーペットは、ホルムアルデヒドの除去に
対してほとんど効果が得られなかった。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかるカーペ
ット等の布帛類は、裏打ち層にアミン化合物が含有され
ているから、ホルムアルデヒド等の化学物質の除去を行
うことができ、かつこのアミンを含有する裏打ち層が多
孔質構造に形成されているから、裏打ち層の接触有効表
面積が飛躍的に増大し、浄化対象となる空気とアミン化
合物との接触効率が格段に向上するから、優れた除去効
率を確保することができる。また、室内で使用されるこ
とが多く汎用性の極めて高いカーペット等の布帛類に空
気浄化機能を具備させたものであるから、新たに空気浄
化を目的とする浄化装置などを室内に設置する必要がな
く、従って既存の室内スペースを低減させることなく空
気浄化を図れる利点もある。
【0064】裏打ち層が樹脂組成物またはゴム組成物か
らなる発泡体から構成され、かつ該裏打ち層におけるア
ミン化合物の含有量が0.01〜20重量%である場合
には、より低コストにて一段と優れた空気浄化機能を有
するカーペット等の布帛類を得ることができる。
【0065】また、アミン化合物が、層状物質の層間に
挿入固定された層間化合物の形態で含有されてなる場合
には、裏打ち層内に水などの液体が侵入することがあっ
ても、アミン化合物が層間内に固定されて保護されてい
るから、アミンがこれら液体に溶解して流出してしまう
ことを確実に防止でき、ひいては長期間に渡って優れた
除去効率を確保することができる。また、アミン化合物
と人との接触を確実に回避できて安全性にも優れる。
【0066】上記において、層状物質が層状リン酸塩で
ある場合には、一段と優れた除去効率を確保することが
できる。
【0067】また、裏打ち層に活性炭が含有されてなる
場合には、この活性炭が酢酸やトルエン等に対して優れ
た吸着能を有するから、空気浄化においてアミンと活性
炭が相補う形となって、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、酢酸、トルエン等の床材、壁材等の建材から通
常発生する複数種にわたる主要な化学物質に対して優れ
た浄化性能を発揮することのできるカーペット等の布帛
類を提供することが可能となる。
【0068】更に、裏打ち層の下面に、不織布、織布、
編布等の繊維製布地からなるシートが積層されている場
合には、カーペット等の布帛類の耐久性や耐摩耗性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるカーペットを示
す断面図である。
【図2】別の実施形態にかかるカーペットを示す断面図
である。
【符号の説明】
1…カーペット等の布帛類 2…裏打ち層 3…カーペット基材等の繊維基材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーペット基材等の繊維基材の裏面に裏
    打ち層が設けられた布帛類において、 前記裏打ち層にアミン化合物が含有されると共に、前記
    裏打ち層が多孔質構造に形成されてなることを特徴とす
    る優れた空気浄化機能を有するカーペット等の布帛類。
  2. 【請求項2】 前記裏打ち層が樹脂組成物またはゴム組
    成物からなる発泡体から構成され、かつ該裏打ち層にお
    けるアミン化合物の含有量が0.01〜20重量%であ
    る請求項1に記載の優れた空気浄化機能を有するカーペ
    ット等の布帛類。
  3. 【請求項3】 前記アミン化合物が、層状物質の層間に
    挿入固定された層間化合物の形態で含有されてなる請求
    項1または2に記載の優れた空気浄化機能を有するカー
    ペット等の布帛類。
  4. 【請求項4】 前記層状物質が層状リン酸塩である請求
    項3に記載の優れた空気浄化機能を有するカーペット等
    の布帛類。
  5. 【請求項5】 前記裏打ち層に活性炭が含有されてなる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の優れた空気浄化機
    能を有するカーペット等の布帛類。
  6. 【請求項6】 前記裏打ち層の下面に、不織布、織布、
    編布等の繊維製布地からなるシートが積層されている請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の優れた空気浄化機能
    を有するカーペット等の布帛類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014028092A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Suminoe Textile Co Ltd カーペットの製造方法

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