JPH11187284A - 映像信号処理装置 - Google Patents

映像信号処理装置

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Publication number
JPH11187284A
JPH11187284A JP35489597A JP35489597A JPH11187284A JP H11187284 A JPH11187284 A JP H11187284A JP 35489597 A JP35489597 A JP 35489597A JP 35489597 A JP35489597 A JP 35489597A JP H11187284 A JPH11187284 A JP H11187284A
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JP
Japan
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luminance
video
video signal
area
signal
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Application number
JP35489597A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Noguchi
浩 野口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CRTや液晶で映像表示を行う映像信号処理装
置においてコントラスト感のある鮮鋭な画像表示を実現
する。 【解決手段】所定の輝度レベル域となった映像領域が画
面上で占める空間的割合を検出手段1,4,7,11が映
像信号から検出し、その検出結果に基づいて、映像変調
手段2,5,8,12,13が映像信号の変調を行うこと
で、明るい映像では黒の階調を沈め、また暗い映像では
黒の階調を持ち上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CRTや液晶を用
いて映像表示を行うための映像信号処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の映像信号処理装置では、入力映像
に応じて最適な映像再現を行う方法として、輝度信号の
APLに応じて、輝度信号の黒レベルの補正を行う黒伸
長回路が提案されている。
【0003】図9に従来の映像信号処理装置のブロック
図を示す。図9において、20は、輝度信号のAPLを
検出するAPL検出回路、21は輝度信号の黒レベルの
階調を補正する黒伸長回路、αは映像信号の入力端子で
ある。次にその動作を説明する。APL検出回路20で
は輝度信号のAPLを検出し、そのAPLに応じた信号
を黒伸長補正回路21に与える。黒伸長回路21は、所
定の信号レベル以下の信号のゲインをAPL検出回路2
0からの信号に応じて、変調するようになっている。こ
こで、明るい映像が入力された場合、APL検出回路2
0からの信号により、輝度信号は、所定の信号レベル以
下のゲインが低くなる方向へ制御され、逆に暗い映像の
場合、所定の信号レベル以下のゲインが高くなるように
制御される。よって、明るい映像では、黒を沈め、暗い
映像では黒を持ち上げることができ、コントラスト感の
ある映像が表示できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成において、投写型のディスプレイを考えた場
合、投射レンズ等の光学系による白部分の黒部分への漏
れ込みにより、黒近傍の映像が浮いてしまうという問題
を有していた。さらに、カラー表示を考えた場合、各色
で黒近傍の映像の浮きの程度が異なり、そのためにホワ
イトバランスが狂うという問題も有していた。
【0005】また、前記のような構成では、映像の状態
に応じて黒近傍の階調だけを変化させるため、映像の状
態によっては不自然な映像表示になってしまうという問
題を有してした。
【0006】従って、従来の映像信号処理装置では、素
直な階調を保ったままコントラスト感がありかつ黒の階
調が忠実に再現されることが要求されていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の映像信号処理装置は、映像の状態を映像信
号から検出し、その状態に応じて映像信号の変調を行う
映像信号処理装置であって、所定の輝度レベル域となっ
た映像領域が画面上で占める空間的割合を映像信号から
検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づい
て、映像信号の変調を行う映像変調手段とを備えること
を特徴としたものである。
【0008】本発明によれば、素直な階調を保ったまま
コントラスト感があり、黒近傍の階調性が忠実に再現さ
れている画像を実現できる映像信号処理装置を提供する
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、映像の状態を映像信号
から検出し、その状態に応じて映像信号の変調を行う映
像信号処理装置であって、所定の輝度レベル域となった
映像領域が画面上で占める空間的割合を映像信号から検
出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づい
て、映像信号の変調を行う映像変調手段とを備えるもの
である。
【0010】そして、前記検出手段は、高輝度領域が画
面上で占める空間的割合を映像信号から検出するもので
あり、前記映像変調手段は、前記検出手段の検出結果に
おいて高輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が所
定の割合以上となった場合に、高輝度映像領域以外の映
像領域の映像信号を減算するものであることが好まし
い。
【0011】また、前記検出手段は、高輝度映像領域が
画面上で占める空間的割合を映像信号から検出するもの
であり、前記映像変調手段は、前記検出手段の検出結果
において高輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が
所定の割合以上となった場合に、低輝度映像領域の映像
信号にブランキングをかけるものであることが好まし
い。
【0012】このような構成を備えることで、検出手段
で検出される映像信号の信号レベルに応じて、映像変調
手段を用いて映像信号(例えば、その直流成分)をダイ
ナミックに変調することができ、明るい映像における、
黒近傍の映像へのかぶりを補正し、コントラスト感のあ
る映像表示を実現できるという作用を有する。
【0013】また、前記検出手段は、高輝度映像領域お
よび低輝度映像領域それぞれが画面上で占める空間的割
合を映像信号から検出するものであり、前記映像変調手
段は、前記検出手段の検出結果において高輝度映像領域
が画面上で占める空間的割合が所定の割合以上となる場
合には高輝度映像領域以外の映像領域における映像信号
を、低輝度側では階調変化がなだらかになり、高輝度側
では階調変化が急峻になるように階調補正する一方、低
輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が所定の割合
以上となる場合には低輝度映像領域以外の映像領域にお
ける映像信号を、低輝度側では階調変化が急峻になり、
高輝度側では階調変化がなだらかになるように階調補正
するものであることが好ましい。
【0014】このような構成を備えることで、明るい映
像では黒うきを抑え、暗い映像では黒つぶれを抑え自然
な階調を保ったままコントラスト感のある映像表示を実
現したりできる、という作用を有する。なお、前記検出
手段は、映像信号の帰線期間はその検出動作を停止する
ものであるのが好ましく、前記検出手段は、RGB3原
色それぞれに対して設けるのが好ましく、前記検出手段
は、RGB3原色の色信号から作成された輝度信号にお
ける前記空間的割合を検出するものであるのが好まし
い。
【0015】以下に、本発明の実施の形態について、図
1から図8を用いて説明する。
【0016】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1の映像信号処理装置の構成を示している。図1に
おいて、αは映像信号が供給される入力端子、1は映像
信号の電圧レベル(この電圧レベルは輝度レベルに相当
しているので、以下、輝度レベルとして説明する)及び
その面積の検出を行う検出部、2は映像信号に減算を行
う減算器、3は減算器2へ与える減算信号の切換を行う
切換器である。なお、以下の説明において、APL10
0%とは、表示画面において最白となる輝度レベルを示
し、反対に、APL0%とは、表示画面において最黒と
なる輝度レベルを示している。
【0017】検出部1は、映像信号の輝度レベル(電圧
レベル)を検出し、検出した輝度レベルLxが予め設定
しておいた輝度レベルの高域側閾値LH以上(Lx≧
H)となった高輝度映像領域GH(面積=gH)が1フ
レームF(面積=f)内に占める空間的な割合(=面積
比率)であるgH/fの値を検出し、検出した空間的な
割合gH/fが、予め設定しておいた上限値PHを超える
[(gH/f)>PH]か否かを検出している。
【0018】さらには、検出部1は、切換信号S1と減
算量指定信号Dとを切換部3に出力している。切換信号
S1は、検出部1において、空間的な割合gH/fが上
限値PH以上となった[(GH/F)≧PH]と判断した
場合に出力されるものであって、各フレームFにおい
て、高輝度映像領域GH(Lx≧LH)からの映像信号が
出力される期間はLOWとなる一方、輝度レベルが高域
側閾値LH未満となる映像領域(Lx<LH)からの映像
信号が出力される期間にはHIGHとなる特性を備えて
いる。
【0019】一方、減算量指定信号Dは検出部1から常
時、切換部3に向けて出力されている。減算量指定信号
Dは、減算部2における減算量を指定する信号であっ
て、光学系による高域側閾値LHの輝度レベル(上記例
では、APL80%の輝度レベル)を有する映像が黒部
分の映像に対して漏れ込む量をあらかじめ測定したうえ
で、その測定結果に基づいて漏れ込みのレベルに応じた
映像信号の減算量を指定するものである。
【0020】切換部3は、検出部1から入力される切換
信号S1に基づいて、減算量指定信号Dと、無減算指定
信号N(具体的にはアースレベル信号)とを切り換えて
減算部2に出力している。詳細にいえば、切換信号S1
がHIGHとなる期間では、減算量指定信号Dを選択し
て減算部2に出力する一方、切換信号S1がLOWとな
る期間では、無減算指定信号Nを選択して減算部2に出
力している。
【0021】減算部2は、切換部3から入力される減算
量指定信号Dや無減算指定信号Nに基づいて映像信号を
減算処理している。
【0022】以上のように構成された実施の形態1の映
像信号処理装置において、以下、図2の動作波形図を用
いてその動作を説明する。なお、以下の説明では、検出
部1において、輝度レベルの高域側閾値LHをAPL8
0%に設定し、空間的割合(gH/f)の上限値PHを8
0%に設定している。
【0023】図2において、(a)は入力映像を表示し
たもので、この入力映像は、1フレームF中において、
高輝度映像領域GH(Lx≧LH)が90%占めているも
のである。なお、図2(a)の例では、高輝度映像領域
Hの輝度レベルはすべてAPL100%にしている。
(b)は、(a)の入力画像における任意の水平期間H
xでの映像信号の電圧波形(輝度レベルの変化)を示し
ている。(c)は、任意の水平期間Hxにおける切換信
号S1の変化を示している。(d)は、任意の水平期間
Hxにおける減算部2の出力の変化を示している。な
お、図2(a)における映像には中輝度映像領域GM
存在させているが、この図では、中輝度映像領域G
Mを、白から黒に連続的にグラデーションが変化する映
像領域として描写している。
【0024】まず、検出部1では、切換部3に対して常
時、減算量指定信号Dを出力しつつ、入力する各フレー
ムFの映像信号において、高輝度映像領域GHの空間的
割合gH/fを検出している。なお、空間的割合gH/f
の算出に際して、検出部1は映像信号の帰線期間は空間
的割合の算出動作を停止しており、これにより、帰線期
間中の同期信号やブランキングによる信号レベルの誤判
定を避けている。
【0025】検出部1では、空間的割合(gH/f)
と、上限値PH(=80%)とを比較したうえで、次の
動作を行う。
【0026】空間的割合g H/fが上限値P H未満となる
場合[(g H/f)<P H]の動作 この場合、検出部1は、常時LOWとなる切換信号S1
を切換部3に出力する。常時LOWとなる切換信号S1
が入力される切換部3では、無減算指定信号Dを選択し
て減算部2に出力する。そのため、減算部2では、映像
信号を減算することなく、そのまま出力する。
【0027】空間的割合g H/fが上限値P H以上となる
場合[(g H/f)≧P H]の動作 図2(a)に示す画像が入力されると、図2(a)の画
像では、上述したように、高輝度映像領域GHが1フレ
ームF中に占める空間的割合(GH/F)は90%であ
って、空間的割合GH/F(=90%)≧上限値PH(=
80%)となるので、検出部1は次の動作を行う。
【0028】すなわち、検出部1は、図2(c)に示す
ように、高輝度映像領域GH(輝度レベルが高域側閾値
H以上となる領域)からの映像信号が出力される期間
はLOWとなる一方、輝度レベルが高域側閾値LH未満
となる映像領域(中輝度映像領域GMおよび低輝度映像
領域GL)からの映像信号が出力される期間にはHIG
Hとなる特性を備えた切換信号S1を切換部3に出力す
る。
【0029】切換部3では、入力される切換信号S1が
HIGHとなる期間には、検出部1から入力される減算
量指定信号Dを選択して減算部2に出力し、切換信号S
1がLOWとなる期間には、無減算指定信号Nを選択し
て減算部2に出力する。
【0030】そのため、減算部2では、輝度レベルが高
域側閾値LH以上となる高輝度映像領域GHからの映像信
号が入力される期間(切換信号S1がLOWとなる期
間)は、無減算指定信号Nに応じて映像信号を減算処理
することなく出力する。一方、輝度レベルが高域側閾値
H未満となる画面領域(中輝度映像領域GMおよび低輝
度映像領域GL)からの映像信号が入力される期間(切
換信号S1がHIGHとなる期間)は、減算量指定信号
Dに応じた減算量で映像信号を減算処理したうえで出力
する。 このような減算処理を行うことで減算部2を経
て表示デバイスに出力される映像信号は、図2(d)に
示すようになる。すなわち、表示デバイスに入力される
際には、輝度レベルが高域側閾値LH未満となる映像領
域(中輝度映像領域GMおよび低輝度映像領域GL)にお
ける映像信号は、減算されることで元の輝度レベルに比
べて黒が沈んだ信号になっており、表示される映像は、
白部分の漏れ込みの影響を抑えて、当初の映像信号を忠
実に再現したものとなる。一方、輝度レベルが高域側閾
値LH以上となる高輝度映像領域GHにおける映像信号は
減算されることなく、そのまま出力されて輝度レベルを
維持する。
【0031】このように、入力される映像信号から映像
の状態を検出し、それに応じて映像信号をダイナミック
に変調することによって、明るい映像の中の暗い映像の
黒浮きを押さえ、コントラスト感のある映像を得ること
ができる。また、カラー表示においては本実施の形態を
実施する場合には、上記構成をRGB3原色ごとに設け
ることで、黒近傍のホワイトバランスのずれを抑えて、
コントラスト感のあるカラー映像を得ることができる。
【0032】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2の映像信号処理装置の構成を示している。図3に
おいて、αは映像信号が供給される入力端子、4は映像
信号の信号レベル及びその空間的割合(=面積比率)の
検出を行う検出部、5は検出部4からの信号に応じて映
像信号を所定の信号レベルにすげ替えるブランキング部
である。
【0033】検出部4は、映像信号の輝度レベル(電圧
レベル)を検出し、検出した輝度レベルLxが予め設定
しておいた高域側閾値LH以上(Lx≧LH)となる映像
領域GH(面積=gH)が1フレームF(面積=f)内に
占める空間的な割合(=面積比率=gH/f)を検出し
ている。そして、検出した空間的な割合gH/fが、予
め設定しておいた上限値PH以上となる[(gH/f)≧
H]となるか否かを検出している。
【0034】さらには、検出部4は、切換信号S2をブ
ランキング部4に出力している。切換信号S2は、検出
部4において、空間的な割合gH/fが上限値PH以上と
なった[(gH/f)≧PH]と判断した場合に出力され
る。さらに、切換信号S2は、各フレームFにおいて、
測定した輝度レベルLxが予め設定しておいた低域側閾
値LL以下(Lx≦LL)となる低輝度映像領域GLから
の映像信号が出力される期間はHIGHとなる。さら
に、切換信号S2は、測定した輝度レベルLxが、(L
L<Lx<LH)の条件を満たす中輝度映像領域GM、お
よび測定した輝度レベルLxが高域側閾値LH以上(L
x≧LH)となる高輝度映像領域GHからの映像信号が出
力される期間にはLOWとなる特性を備えている。
【0035】ブランキング部5は、検出部4から入力さ
れる制御信号S2に基づいて映像信号をブランキング処
理している。
【0036】以上のように構成された実施の形態2の映
像信号処理装置において、以下、図4の動作波形図を用
いてその動作を説明する。図4において、(a)は入力
映像を表示したもので、この入力映像は、図2(a)と
同様、1フレームF中において、輝度レベルがAPL8
0%以上となる高輝度映像領域GHが90%占めている
ものである。なお、図4(a)の例では、APL80%
以上となる高輝度映像領域GHの輝度レベルはすべてA
PL100%にしている。(b)は、(a)の入力画像
における任意の水平期間Hxでの映像信号の電圧波形
(輝度レベルの変化)を示している。(c)は、任意の
水平期間Hxにおける切換信号S2の変化を示してい
る。(d)は、水平期間Hxにおけるブランキング部5
の出力の変化を示している。また、図4(a)の映像に
おいては、図2(a)と同様、中輝度映像領域GMを存
在させているが、この図では、中輝度映像領域GMを、
白から黒に連続的にグラデーションが変化する映像領域
として描写している。
【0037】また、以下の説明では、検出部4におい
て、輝度レベルの高域側閾値LHをAPL80%に設定
し、低域側閾値LLをAPL0%に設定し、空間的割合
(gH/f)の上限値PHを80%に設定している。
【0038】まず、検出部4では、入力する画像におい
て、高域側閾値LH以上となる高輝度映像領域GHが1フ
レームF中に占める空間的割合gH/fを検出してい
る。なお、空間的割合gH/fの算出に際して、検出部
4は、実施の形態1と同様、映像信号の帰線期間は空間
的割合の算出動作を停止しており、これにより、帰線期
間中の同期信号やブランキングによる信号レベルの誤判
定を避けている。
【0039】検出部4では、空間的割合(gH/f)
と、上限値PH(=APL80%)とを比較したうえ
で、次の動作を行う。
【0040】空間的割合g H/fが上限値P H未満となる
場合[(g H/f)<P H]の動作 この場合、検出部4は、常時LOWとなる切換信号S2
を切換部3に出力する。常時LOWとなる切換信号S2
が入力されるブランキング部5では、映像信号に全くブ
ランキングをかけることはなく、そのまま出力する。
【0041】空間的割合g H/fが上限値P H以上となる
場合[(g H/f)≧P H]の動作 図4(a)に示す画像が入力されると、図4(a)の画
像では、上述したように、高輝度映像領域GHが1フレ
ームF中に占める空間的割合(gH/F)は90%であ
って、空間的割合gH/F(=90%)≧上限値PH(=
80%)となるので、検出部4は次の動作を行う。
【0042】すなわち、検出部4は、図4(c)に示す
ように、低域側閾値LL以下の輝度レベルとになる低輝
度映像領域GLからの映像信号が出力される期間はHI
GHとなる一方、低輝度映像領域GL以外の映像領域
(中輝度映像領域GMおよび高輝度映像領域GH)からの
映像信号が出力される期間にはLOWとなる特性を備え
た切換信号S2をブランキング部5に出力する。そのた
め、ブランキング部5では、低輝度映像領域GLからの
映像信号が入力される期間(切換信号S2がHIGHと
なる期間)は、映像信号をブランキング処理(映像信号
をブランキングにすげ替える処理)をしたうえで出力
し、中輝度映像領域GMおよび高輝度映像領域GHからの
映像信号が入力される期間(切換信号S2がLOWとな
る期間)は、映像信号をブランキング処理することなく
出力する。
【0043】このようなブランキング処理を行うことで
ブランキング部5を経て表示デバイスに出力される映像
信号は、図4(d)に示すようになる。すなわち、表示
デバイスに入力される際には、低輝度映像領域GLにお
ける映像信号は、ブランキングされることで元の輝度レ
ベルに比べて黒に沈んだ信号になっており、表示される
映像は、白部分の漏れ込みの影響を抑えて、当初の映像
信号を忠実に再現したものとなる。一方、中輝度映像領
域GMおよび高輝度映像領域GHにおける映像信号はブラ
ンキングされることなく、そのまま出力されてその輝度
レベルを維持する。
【0044】このように、入力される映像信号から映像
の状態を検出し、それに応じて映像信号をダイナミック
に変調することによって、明るい映像の中の暗い映像の
黒浮きを押さえ、コントラスト感のある映像を得ること
ができる。また、カラー表示においては本実施の形態を
実施する場合には、上記構成をRGB3原色ごとに設け
ることで、黒近傍のホワイトバランスのずれを抑えて、
コントラスト感のあるカラー映像を得ることができる。
【0045】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3の映像信号処理装置の構成を示している。図5に
おいて、αは映像信号が供給される入力端子、6はカラ
ー表示のためのRGB三原色の色信号から輝度信号Yを
作成するマトリクス部、7は輝度信号Yの輝度レベル
(電圧レベル)及びその各輝度レベルを有する映像領域
の面積の検出を行う検出部、8は映像信号のリニアリテ
ィを任意に変調する階調補正部、9は階調補正部8の変
調レベルを変化させるための制御信号Va,Vbを作成
する制御信号発生部である。
【0046】検出部7は、次に示す第1,第2の状態の
検出を行っている。第1の状態の検出は次の通りであ
る。すなわち、まず、マトリクス部6が作成した輝度信
号Yの輝度レベル(電圧レベル)を検出し、検出した輝
度レベルLxが予め設定しておいた輝度レベルの高域側
閾値LH以上となる高輝度映像領域GH(Lx≧LH)の
面積(gH)を測定する。さらに、測定した面積gHが1
フレームF(面積=f)内に占める空間的な割合(=面
積比率=gH/f)を検出し、検出した空間的な割合gH
/fが、予め設定しておいた上限値PH1以上[(gH
f)≧PH1]となるか否かを検出している。
【0047】第2の状態の検出は、次の通りである。す
なわち、まず、マトリクス部6が作成した輝度信号Yの
輝度レベル(電圧レベル)を検出し、検出した輝度レベ
ルLxが予め設定しておいた輝度レベルの低域側閾値L
L以下(Lx≦LL)となる低輝度映像領域GLの面積gL
を測定する。さらに、測定した面積gLが1フレームF
(面積=f)内に占める空間的な割合(=面積比率=g
L/f)を検出し、検出した空間的な割合gL/fが、予
め設定しておいた上限値PH2以上[(gL/f)≧P
2]となるか否かを検出している。
【0048】このような第1,第2の状態の検出結果に
基づいて検出部7は、期間選択信号S3を切換部3に出
力している。期間選択信号S3は、次のような出力形態
を取っている。
【0049】高輝度映像領域GHが1フレーム1に占め
る空間的割合gH/fが上限値PH1以上となる場合
[(gH/f)≧PH1]には、期間選択信号S3は、高
輝度映像領域GHから映像信号が出力される期間はLO
Wとなる一方、高輝度映像領域GH以外の映像領域(中
輝度映像領域GMおよび低輝度映像領域GL)から映像信
号が出力される期間はHIGHとなる。
【0050】低輝度映像領域GLが1フレーム1に占め
る空間的割合gL/fが上限値PH2以上となる場合
[(gL/f)≧PH2]には、期間選択信号S3は、低
輝度映像領域GLから映像信号が出力される期間はHI
GHとなる一方、低輝度映像領域GL以外の映像領域
(中輝度映像領域GMおよび高輝度映像領域GH)から映
像信号が出力される期間はLOWとなる。
【0051】制御信号発生部9は、検出部7から入力さ
れる期間選択信号S3に基づいて、第1の階調補正信号
Vaと、第2の階調補正信号Vbとを出力している。具
体的には、期間選択信号S3がHIGHとなる期間で
は、第1の階調補正信号VaはLOWとなり、第2の階
調補正信号VbはHIGHとなる。期間選択信号S3が
LOWとなる期間では、第1の階調補正信号VbはHI
GHとなり、第2の階調補正信号VbはLOWとなる。
【0052】このような制御信号発生部9は、例えば、
次のように構成できる。すなわち、第1の階調補正信号
VaのHIGHレベル電源作成回路,LOWレベル電源
作成回路、およびこれらの電源を期間選択信号S3に基
づいて切り替えるスイッチ回路と、第2の階調補正信号
VbのHIGHレベル電源作成回路,LOWレベル電源
作成回路、およびこれらの電源を期間選択信号S3に基
づいて切り替えるスイッチ回路とにより制御信号発生部
9は構成することができる。
【0053】また、制御信号発生部9をゲイン・バイア
ス変調回路から構成し、検出部7から入力される期間選
択信号S3をゲイン・バイアス変調回路により変調して
第1,第2の階調補正信号Va,Vbを作成するように
してもよい。
【0054】階調補正部8は、制御信号発生部9から入
力される第1,第2の階調補正信号Va,Vbに基づい
て映像信号の階調補正を行っている。その階調補正は、
次のようにして行う。すなわち、図6(f)に示すよう
に、第1の階調垂直補正信号VaがHIGHであれば、
図中X軸方向(+)の方向に映像信号のリニアリティを
補正する一方、第1の階調補正信号VaがLOWであれ
ば、図中X軸方向(−)の方向に映像信号のリニアリテ
ィを補正する。また、第2の階調補正信号VbがHIG
Hであれば、図中Y軸方向(+)の方向に映像信号のリ
ニアリティを補正する一方、第2の階調補正信号Vbが
LOWであれば、図中X軸方向(−)の方向に映像信号
のリニアリティを補正する。そのため、これら第1,第
2の階調補正信号Va,Vbに基づく階調補正部8の階
調補正は、図6(f)に示すように、第1の階調補正信
号Va(LOW)、第2の階調補正信号Vb(HIG
H)の条件では、低輝度側で階調変化をなだらかに、高
輝度側で階調変化を急峻になるように階調補正される。
反対に、第1の階調補正信号Va(HIGH)、第2の
階調補正信号Vb(LOW)の条件では、低輝度側では
階調変化が急峻になり、高輝度側では階調変化がなだら
かになるように階調補正される。
【0055】以上のように構成された実施の形態3の映
像信号処理装置において、以下、図6の動作波形図を用
いてその動作を説明する。なお、以下の説明では、検出
部7において、輝度レベルの高域側閾値LHをAPL8
0%に設定し、高輝度映像領域GHの空間的割合(gH
f)の上限値PH1を80%に設定している。また、輝度
レベルの低域側閾値LLをAPL0%に設定し、低輝度
映像領域GLの空間的割合(gL/f)の上限値PH2を8
0%に設定している。なお、図6(a)の映像において
は、図2(a)と同様、中輝度映像領域GMを存在させ
ているが、この図においては、中輝度映像領域GMを、
白から黒に連続的にグラデーションが変化する映像領域
として描写している。
【0056】図6において、(a)は入力映像を表示し
たもので、(a−1)の入力映像は、1フレームF中に
おいて、高輝度映像領域GH(Lx≧LH)が90%占め
ているものであり、(a−2)の入力映像は、1フレー
ムF中において、低輝度映像領域GL(Lx≦LL)が9
0%占めているものである。なお、図6(a)の例で
は、高輝度映像領域GHの輝度レベルはすべてAPL1
00%にしており、低輝度映像領域GLの輝度レベルは
すべてAPL0%にしている。(b)は、(a)の入力
画像における任意の水平期間Hxでの映像信号の電圧波
形(輝度レベルの変化)を示している。(c)は、任意
の水平期間Hxにおける期間選択信号S3の変化を示し
ている。(d)は、任意の水平期間Hxにおける第1の
階調補正信号Vaおよび第2の階調補正信号Vbの出力
の変化を示している。(e)は、任意の水平期間Hxに
おける階調補正部8の出力の変化を示している。(f)
は、第1の階調補正信号Vaおよび第2の階調補正信号
Vbに基づいた映像信号の階調補正の変化を示してい
る。
【0057】まず、検出部7では入力する映像信号に基
づいて空間的割合gH/fおよびg/fを検出する。
なお、空間的割合g/f,gL/fの算出に際して、
検出部7は映像信号の帰線期間は空間的割合の算出動作
を停止しており、これにより、帰線期間中の同期信号や
ブランキングによる信号レベルの誤判定を避けている。
【0058】検出部7では、空間的割合(gH/f,gL
/f)と、上限値PH1,PH2(=80%)とを比較した
うえで、次の動作を行う。
【0059】空間的割合g H/fが上限値P H1未満とな
る場合[(g H/f)<P H1]および空間的割合g L/f
が上限値P H2未満となる場合[(g L/f)<P H2]の
動作 この場合、検出部7は、期間選択信号S3を出力せず、
したがって、制御信号発生部9も第1,第2の階調補正
信号Va,Vbを出力しない。そのため、階調補正部8
では、映像信号を階調補正することなく、そのまま出力
する。
【0060】空間的割合g H/fが上限値P H1以上とな
る場合[(g H/f)≧P H1]の動作 図6(a−1)の画像では、上述したように、高輝度映
像領域GHが1フレームF中に占める空間的割合(gH
f)は90%であって、空間的割合gH/f(=90
%)≧上限値PH1(=80%)となるので、検出部7は
次の動作を行う。
【0061】すなわち、検出部7は、図6(c−1)に
示すように、高輝度映像領域GHからの映像信号が出力
される期間はLOWとなる一方、輝度レベルがLxが高
域側閾値LH未満となる映像領域(中輝度映像領域GM
よび低輝度映像領域GL)からの映像信号が出力される
期間にはHIGHとなる特性を備えた期間選択信号S3
を制御信号発生部9に出力する。そのため、制御信号発
生部9では、期間選択信号S3を反転させた位相となる
第1の階調補正信号Va(d−1参照)、および、期間
選択信号S3と同位相となる第2の階調補正信号Vb
(d−1参照)を階調補正部8に出力する。
【0062】階調補正部8では、輝度レベルがLxが高
域側閾値LH未満となる中輝度映像領域GM(低域側閾値
L<輝度レベルLx<高域側閾値HL)および低輝度映
像領域GL(輝度レベルLx≧高域側閾値HL)からの映
像信号が出力される期間(第1の階調補正信号Va(L
OW),第2の階調補正信号Vb(HIGH)となる期
間)において、図6(e−1)に示すように、低輝度側
では階調変化がなだらかになり、高輝度側では階調変化
が急峻になるように階調補正する。
【0063】なお、この場合、高輝度映像領域GHから
の映像信号が出力される期間では、第1の階調補正信号
Va(HIGH),第2の階調補正信号Vb(LOW)
の信号形態となり、高輝度映像領域GHから映像信号が
出力される期間においても、図6(f)に示すように、
低輝度側では階調変化が急峻になり、高輝度側では階調
変化がなだらかになるように階調補正されるが、高輝度
映像領域GHは、輝度レベルがAPL80%以上と極め
て高いために、このような階調補正の影響をほとんど受
けない。
【0064】空間的割合g L/fが上限値P H2以上とな
る場合[(g L/f)≧P H2]の動作 図6(a−2)の画像では、上述したように、低輝度映
像領域GLが1フレームF中に占める空間的割合(gL
f)は90%であって、空間的割合gL/f(=90
%)≧上限値PH2(=80%)となるので、検出部7は
次の動作を行う。
【0065】すなわち、検出部7は、図6(c−2)に
示すように、低輝度映像領域GL(輝度レベルLx≦低
域側閾値LL)からの映像信号が出力される期間はHI
GHとなる一方、輝度レベルLxが低域側閾値LLより
高域側となる中輝度映像領域GM(低域側閾値LL<輝度
レベルLx<高域側閾値LH)および高輝度映像領域GH
(輝度レベルLx≧高域側閾値LH)から映像信号が出
力される期間にはLOWとなる特性を備えた期間選択信
号S3を制御信号発生部9に出力する。そのため、制御
信号発生部9では、期間選択信号S3を反転させた位相
となる第1の階調補正信号Va(d−2参照)、およ
び、期間選択信号S3と同位相となる第2の階調補正信
号Vb(d−2参照)を階調補正部8に出力する。
【0066】階調補正部8では、輝度レベルLxが低域
側閾値LLより高域側となる中輝度映像領域GMおよび高
輝度映像領域GHから映像信号が出力される期間(第1
の階調補正信号Va(HIGH),第2の階調補正信号
Vb(LOW)となる期間)において、図6(e−2)
に示すように、低輝度側では階調変化が急峻になり、高
輝度側では階調変化がなだらかになるように階調補正す
る。
【0067】なお、この場合、低輝度映像領域GLから
映像信号が出力される期間では、第1の階調補正信号V
a(LOW),第2の階調補正信号Vb(HIGH)の
信号形態となり、低輝度映像領域GLから映像信号が出
力される期間においても、図6(f)に示すように、低
輝度側では階調変化がなだらかになり、高輝度側では階
調変化が急峻になるように階調補正されるが、低輝度映
像領域GLは、輝度レベルがAPL0%以下と極めて低
いために、このような階調補正の影響をほとんど受けな
い。
【0068】このように、入力される映像信号から映像
の状態を検出し、それに応じて映像信号をダイナミック
に変調することによって、明るい映像の中の暗い映像の
黒浮きを抑え、暗い映像では、黒つぶれを抑えたコント
ラスト感のある映像を得ることができる。
【0069】なお、実施の形態3においては、階調補正
部8の階調補正の補正量は、第1,第2の階調補正信号
Va,VbのHIGHレベルおよびLOWレベルにより
調整することができるので、第1,第2の階調補正信号
Va,VbのHIGHレベルおよびLOWレベルを、所
望する階調補正の程度に応じて設定すればよい。また、
検出部7が検出した高輝度映像領域GHの空間的割合
(gH/f)や低輝度映像領域GLの空間的割合(gL
f)の大きさに応じて第1,第2の階調補正信号Va,
VbのHIGHレベルおよびLOWレベルを変動させる
ことで、階調補正部8が行う階調変化の程度をリアルタ
イムに調整してもよい。
【0070】(実施の形態4)図7は、本発明の実施の
形態4の映像信号処理装置の構成を示している。図7に
おいて、αは映像信号が供給される入力端子、10はカ
ラー表示のためのRGB三原色の色信号から輝度信号Y
を作成するマトリクス部、11は入力される輝度信号Y
の輝度レベル(電圧レベル)及びその各輝度レベルを有
する映像領域の面積の検出を行う検出部、12,13は
映像信号のリニアリティを任意に変調する階調補正部、
14は階調補正部12,13の選択操作を行う切換部で
ある。
【0071】検出部11は、実施の形態3と同様、高輝
度映像領域GH(輝度レベルLx≧高域側閾値LH)の面
積gHが1フレームF(面積=f)内に占める空間的な
割合(gH/f)が、予め設定しておいた上限値PH1
上[(gH/f)≧PH1]となるか否かの検出、およ
び、低輝度映像領域GL(輝度レベルLx≦低域側閾値
L)の面積gLが1フレームF内に占める空間的な割合
(gL/f)が、予め設定しておいた上限値PH2以上
[(gH/f)≧PH2]となるか否かをそれぞれ検出し
ている。
【0072】そして、このような空間的割合の検出結果
に基づいて検出部11は、期間選択信号S4を切換部1
4,14に出力している。期間選択信号S4は、次のよ
うな出力形態を取っている。
【0073】高輝度映像領域GHが1フレーム1に占め
る空間的割合gH/fが上限値PH1以上となる場合
[(gH/f)≧PH1]には、期間選択信号S4は、高
輝度映像領域GHから映像信号が出力される期間はHI
GHとなる一方、高輝度映像領域GH以外の映像領域
(中輝度映像領域GMおよび低輝度映像領域GL)から映
像信号が出力される期間はLOWとなる。
【0074】低輝度映像領域GLが1フレーム1に占め
る空間的割合gL/fが上限値PH2以上となる場合
[(gL/f)≧PH2]には、期間選択信号S4は、低
輝度映像領域GLから映像信号が出力される期間はLO
Wとなる一方、低輝度映像領域GL以外の映像領域(中
輝度映像領域GMおよび高輝度映像領域GH)から映像信
号が出力される期間はHIGHとなる。
【0075】切換部14,14は、入力される期間選択
信号S4がLOWとなる期間は階調補正部12を選択
し、期間選択信号S4がHIGHとなる期間は、階調補
正部13を選択するようになっている。
【0076】階調補正部12は、低輝度側で階調変化が
なだらかに、高輝度側で階調変化が急峻になるように、
映像信号のリニアリティを補正している。階調補正部1
3は、反対に、低輝度側では階調変化が急峻になり、高
輝度側では階調変化がなだらかになるように、映像信号
のリニアリティを補正している。
【0077】以上のように構成された実施の形態4の映
像信号処理装置において、以下、図8の動作波形図を用
いてその動作を説明する。なお、以下の説明では、検出
部11において、輝度レベルの高域側閾値LHをAPL
80%に設定し、高輝度映像領域GHの空間的割合(gH
/f)の上限値PH1を80%に設定している。また、輝
度レベルの低域側閾値LLをAPL0%に設定し、低輝
度映像領域GLの空間的割合(gL/f)の上限値PH2
80%に設定している。
【0078】図8において、(a)は入力映像を表示し
たもので、(a−1)の入力映像は、1フレームF中に
おいて、高輝度映像領域GH(輝度レベルLx≧LH)が
90%占めているものであり、(a−2)の入力映像
は、1フレームF中において、低輝度映像領域GL(輝
度レベルLx≦LL)が90%占めているものである。
なお、図8(a)の例では、高輝度映像領域GHの輝度
レベルはすべてAPL100%にしており、低輝度映像
領域GLの輝度レベルはすべてAPL0%にしている。
(b)は、(a)の入力画像における任意の水平期間H
xでの映像信号の電圧波形(輝度レベルの変化)を示し
ている。(c)は、任意の水平期間Hxにおける期間選
択信号S4の変化を示している。(d)は、任意の水平
期間Hxにおける階調補正部12ないし13の出力の変
化を示している。(e)は、階調補正部12,13が行
う階調補正の変化を示しており、(e−1)は階調補正
部12が行う階調補正を、(e−2)は階調補正部13
が行う階調補正部をそれぞれ示している。また、図8
(a)における映像には、図2(a)と同様、中輝度映
像領域GMを存在させているが、この図では、中輝度映
像領域GMを、白から黒に連続的にグラデーションが変
化する映像領域として描写している。
【0079】まず、検出部11では入力する画像の空間
的割合gH/fおよびgL/fを検出している。なお、空
間的割合gH/f,gL/fの算出に際して、検出部11
は映像信号の帰線期間は空間的割合の算出動作を停止し
ており、これにより、帰線期間中の同期信号やブランキ
ングによる信号レベルの誤判定を避けている。
【0080】検出部11では、空間的割合(gH/f,
L/f)と、上限値PH1,PH2(=80%)とを比較
したうえで、次の動作を行う。
【0081】空間的割合g H/fが上限値P H1未満とな
る場合[(g H/f)<P H1]および空間的割合g L/f
が上限値P H2未満となる場合[(g H/f)<P H2]の
動作 この場合、検出部11は、期間選択信号S4を出力しな
い。そのため、切換部14,14では、映像信号が階調
補正部12,13を通過しない迂回路を選択すること
で、映像信号を階調補正することなくそのまま出力させ
る。
【0082】空間的割合g H/fが上限値P H1以上とな
る場合[(g H/f)≧P H1]の動作 図6(a−1)の画像では、上述したように、高輝度映
像領域GHが1フレームF中に占める空間的割合(gH
f)は90%であって、空間的割合gH/f(=90
%)≧上限値PH1(=80%)となるので、検出部11
は次の動作を行う。
【0083】すなわち、検出部11は、図6(c−1)
に示すように、高輝度映像領域GHからの映像信号が出
力される期間はHIGHとなる一方、輝度レベルLxが
高域側閾値LH未満となる映像領域(中輝度映像領域GM
および低輝度映像領域GL)からの映像信号が出力され
る期間にはLOWとなる特性を備えた期間選択信号S4
を切換部14,14に出力する。そのため、切換部1
4,14は、期間選択信号S4に基づき、期間選択信号
S4がLOWの期間、すなわち、輝度レベルLxが高域
側閾値LH未満となる映像領域(中輝度映像領域GMおよ
び低輝度映像領域GL)からの映像信号が出力される期
間では、映像信号が階調補正部12を通過するように切
換操作する。一方、期間選択信号S4がHIGHの期
間、すなわち、輝度レベルLxが高域側閾値LH以上と
なる高輝度映像領域GHからの映像信号が出力される期
間では、映像信号が階調補正部13を通過するように切
換操作する。
【0084】そのため、映像信号は、輝度レベルLxが
高域側閾値LH未満となる映像領域(中輝度映像領域GM
および低輝度映像領域GL)からの映像信号が出力され
る期間において、図8(d−1),(e−1)に示すよ
うに、低輝度側では階調変化がなだらかになり、高輝度
側では階調変化が急峻になるように階調補正する。
【0085】なお、この場合、高輝度映像領域GHから
の映像信号が出力される期間では、切換部14,14に
より、階調補正部13が選択され、図8(e−2)に示
すように、低輝度側では階調変化が急峻になり、高輝度
側では階調変化がなだらかになるように階調補正される
が、高輝度映像領域GHは、輝度レベルがAPL80%
以上と極めて高いために、このような階調補正の影響を
ほとんど受けない。
【0086】空間的割合g L/fが上限値P H2以上とな
る場合[(g L/f)≧P H2]の動作 図6(a−2)の画像では、上述したように、低輝度映
像領域GLが1フレームF中に占める空間的割合(gL
f)は90%であって、空間的割合gL/f(=90
%)≧上限値PH2(=80%)となるので、検出部11
は次の動作を行う。
【0087】すなわち、検出部11は、図6(c−2)
に示すように、低輝度映像領域GLからの映像信号が出
力される期間はLOWとなる一方、輝度レベルLxが低
域側閾値LLより高域側となる映像領域(中輝度映像領
域GMおよび高輝度映像領域GH)からの映像信号が出力
される期間にはHIGHとなる特性を備えた期間選択信
号S4を切換部14,14に出力する。そのため、切換
部14,14は、期間選択信号S4に基づき、期間選択
信号S4がHIGHの期間、すなわち、輝度レベルLx
が低域側閾値LLより高域側となる映像領域(中輝度映
像領域GMおよび高輝度映像領域GH)からの映像信号が
出力される期間では、映像信号が階調補正部13を通過
するように切換操作する。一方、期間選択信号S4がL
OWの期間、すなわち、低輝度映像領域GLからの映像
信号が出力される期間では、映像信号が階調補正部12
を通過するように切換操作する。
【0088】そのため、映像信号は、輝度レベルLxが
低域側閾値LLより高域側となる映像領域(中輝度映像
領域GMおよび高輝度映像領域GH)からの映像信号が出
力される期間において、図8(d−2),(e−2)に
示すように、低輝度側では階調変化が急峻になり、高輝
度側では階調変化がなだらかになるように階調補正す
る。
【0089】なお、この場合、低輝度映像領域GLから
の映像信号が出力される期間では、切換部14,14に
より、階調補正部12が選択され、図8(e−1)に示
すように、低輝度側では階調変化がなだらかにになり、
高輝度側では階調変化が急峻になるように階調補正され
るが、低輝度映像領域GLは、輝度レベルがAPL0%
以上と極めて低いために、このような階調補正の影響を
ほとんど受けない。
【0090】このように、入力される映像信号から映像
の状態を検出し、それに応じて映像信号をダイナミック
に変調することによって、明るい映像の中の暗い映像の
黒浮きを抑え、暗い映像では、黒つぶれを抑えたコント
ラスト感のある映像を得ることができる。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明では、映像信号の信
号レベル及びその空間的な割合を検出し、その情報を元
に映像信号をダイナミックに変調を行うことで、明るい
映像では黒の階調を沈め、また暗い映像では黒の階調を
持ち上げることが容易に行え、コントラスト感があり、
黒近傍の階調性が忠実に再現されている画像を得るとい
う顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による映像信号処理装置
の構成図である。
【図2】実施の形態1の動作を説明するための動作波形
図である。
【図3】本発明の実施の形態2による映像信号処理装置
の構成図である。
【図4】実施の形態2の動作を説明するための動作波形
図である。
【図5】本発明の実施の形態3による映像信号処理装置
の構成図である。
【図6】実施の形態3の動作を説明するための動作波形
図である。
【図7】本発明の実施の形態4による映像信号処理装置
の構成図である。
【図8】実施の形態4の動作を説明するための動作波形
図である。
【図9】従来の映像信号処理装置の構成図である。
【符号の説明】
1 検出部 2 減算部 3 切換部 4 検出部
5 ブランキング部 7 検出部 8 階調補正部 9 制御信
号発生部 11 検出部 12,13 階調
補正部 S1 切換信号 D 減算量
指定信号 LL 輝度レベルの低域側閾値 LH 輝度レ
ベルの高域側閾値 PH,PH1,PH2 上限値 S1,S2 切換信
号 S3,S4 期間選択信号 Va 第1の
階調補正信号 Vb 第2の階調補正信号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像の状態を映像信号から検出し、その
    状態に応じて映像信号の変調を行う映像信号処理装置で
    あって、 所定の輝度レベル域となった映像領域が画面上で占める
    空間的割合を映像信号から検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、映像信号の変調を
    行う映像変調手段とを備えることを特徴とする映像信号
    処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の映像信号処理装置であっ
    て、 前記検出手段は、高輝度領域が画面上で占める空間的割
    合を映像信号から検出するものであり、 前記映像変調手段は、前記検出手段の検出結果において
    高輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が所定の割
    合以上となった場合に、高輝度映像領域以外の映像領域
    の映像信号を減算するものであることを特徴とする映像
    信号映像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の映像信号処理装置であっ
    て、 前記検出手段は、高輝度映像領域が画面上で占める空間
    的割合を映像信号から検出するものであり、 前記映像変調手段は、前記検出手段の検出結果において
    高輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が所定の割
    合以上となった場合に、低輝度映像領域の映像信号にブ
    ランキングをかけるものであることを特徴とする映像信
    号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の映像信号処理装置であっ
    て、 前記検出手段は、高輝度映像領域および低輝度映像領域
    それぞれが画面上で占める空間的割合を映像信号から検
    出するものであり、 前記映像変調手段は、前記検出手段の検出結果において
    高輝度映像領域が画面上で占める空間的割合が所定の割
    合以上となる場合には高輝度映像領域以外の映像領域に
    おける映像信号を、低輝度側では階調変化がなだらかに
    なり、高輝度側では階調変化が急峻になるように階調補
    正する一方、低輝度映像領域が画面上で占める空間的割
    合が所定の割合以上となる場合には低輝度映像領域以外
    の映像領域における映像信号を、低輝度側では階調変化
    が急峻になり、高輝度側では階調変化がなだらかになる
    ように階調補正するものであることを特徴とする映像信
    号処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか記載の映像
    信号処理装置であって、 前記検出手段は、映像信号の帰線期間はその検出動作を
    停止するものであることを特徴とする映像信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか記載の映像
    信号処理装置であって、 前記検出手段を、RGB3原色それぞれに対して設ける
    ことを特徴とする映像信号処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の映像信号処理装置であっ
    て、 前記検出手段は、RGB3原色の色信号から作成された
    輝度信号における前記空間的割合を検出するものである
    ことを特徴とする映像信号処理装置。
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