JPH11183253A - 発光分析装置 - Google Patents
発光分析装置Info
- Publication number
- JPH11183253A JPH11183253A JP35503797A JP35503797A JPH11183253A JP H11183253 A JPH11183253 A JP H11183253A JP 35503797 A JP35503797 A JP 35503797A JP 35503797 A JP35503797 A JP 35503797A JP H11183253 A JPH11183253 A JP H11183253A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- spectroscope
- wavelength
- extreme ultraviolet
- ultraviolet region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Optical Measuring Cells (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 波長200nm以下の極紫外域の発光線の分
析を可能としながらも、小型・軽量化の要請に応える。 【解決手段】イメージセンサ21を用いた第1の分光器
12と、光電子増倍管41a〜41eを用いた第2の分
光器38との両方を備え、第1の分光器12に、極紫外
域以外の波長光の検出を担当させる一方、第2の分光器
38に、極紫外域の波長光の検出を担当させた。
析を可能としながらも、小型・軽量化の要請に応える。 【解決手段】イメージセンサ21を用いた第1の分光器
12と、光電子増倍管41a〜41eを用いた第2の分
光器38との両方を備え、第1の分光器12に、極紫外
域以外の波長光の検出を担当させる一方、第2の分光器
38に、極紫外域の波長光の検出を担当させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として可搬型と
して用いられる発光分析装置に関する。
して用いられる発光分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可搬型の発光分析装置は、検査試料の方
は位置固定としておいて、プローブと呼ばれる把持式の
検査器を手に持って動かし、検査試料に当てた状態で検
査を行うものである。このような使い方のため、可搬式
の発光分析装置は、装置本体とプローブとに分け、装置
本体とプローブとをケーブルで接続した構造となってい
る。
は位置固定としておいて、プローブと呼ばれる把持式の
検査器を手に持って動かし、検査試料に当てた状態で検
査を行うものである。このような使い方のため、可搬式
の発光分析装置は、装置本体とプローブとに分け、装置
本体とプローブとをケーブルで接続した構造となってい
る。
【0003】すなわち、従来の可搬式の発光分析装置
は、発光用の高圧電源と分光器および分光分析部を備え
た装置本体と、スパーク発光部や把手部を備えたプロー
ブと、装置本体とプローブとの間を結ぶ電源線、信号
線、光ファイバからなるケーブルとを備えている。プロ
ーブの把手部を手に握り、検査試料にプローブの発光面
を当接させた状態で、把手部の電源スイッチをONにす
ることにより、装置本体の高圧電源を駆動し、ケーブル
内の電源線を通してプローブ内のスパーク発光部に高圧
を印加し、スパーク発光部の放電電極から検査試料に対
して放電を起こさせる。この放電により検査試料から、
検査試料を構成する元素の種類に応じた波長の光が発せ
られる。その光をケーブル内の光ファイバにより装置本
体側の分光器へと導く。分光器では入射した光を回折格
子により波長に応じて分光し、分光器用検出器(イメー
ジセンサ)に入射させ、そのスペクトル分布を分光分析
部において分光分析することにより、検査試料の構成元
素を割り出す。
は、発光用の高圧電源と分光器および分光分析部を備え
た装置本体と、スパーク発光部や把手部を備えたプロー
ブと、装置本体とプローブとの間を結ぶ電源線、信号
線、光ファイバからなるケーブルとを備えている。プロ
ーブの把手部を手に握り、検査試料にプローブの発光面
を当接させた状態で、把手部の電源スイッチをONにす
ることにより、装置本体の高圧電源を駆動し、ケーブル
内の電源線を通してプローブ内のスパーク発光部に高圧
を印加し、スパーク発光部の放電電極から検査試料に対
して放電を起こさせる。この放電により検査試料から、
検査試料を構成する元素の種類に応じた波長の光が発せ
られる。その光をケーブル内の光ファイバにより装置本
体側の分光器へと導く。分光器では入射した光を回折格
子により波長に応じて分光し、分光器用検出器(イメー
ジセンサ)に入射させ、そのスペクトル分布を分光分析
部において分光分析することにより、検査試料の構成元
素を割り出す。
【0004】なお、発光分光分析装置の種類によって
は、イメージセンサからなる検出器を有する分光器をプ
ローブ内に収納しているものもある。
は、イメージセンサからなる検出器を有する分光器をプ
ローブ内に収納しているものもある。
【0005】従来のこの種の可搬式の発光分析装置にお
いては、小型化を図るために分光器用検出器としてホト
ダイオードアレイやCCD等のイメージセンサが用いら
れていた。
いては、小型化を図るために分光器用検出器としてホト
ダイオードアレイやCCD等のイメージセンサが用いら
れていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】イメージセンサは、そ
の特性上、極紫外域(波長200nm以下)での感度が
相対的に低い。また、放電を起こさせるプローブと分光
器用検出器(イメージセンサ)との間をつなぐ光路とし
て用いる光ファイバ自体における極紫外域光の減衰率が
他の波長域に比べて高いという制約がある。したがっ
て、従来の可搬式の発光分析装置は、その検査対象が大
きく制限されていた。
の特性上、極紫外域(波長200nm以下)での感度が
相対的に低い。また、放電を起こさせるプローブと分光
器用検出器(イメージセンサ)との間をつなぐ光路とし
て用いる光ファイバ自体における極紫外域光の減衰率が
他の波長域に比べて高いという制約がある。したがっ
て、従来の可搬式の発光分析装置は、その検査対象が大
きく制限されていた。
【0007】特に鉄鋼試料の分析においては、C,P,
S,B,N等の元素を精度良く検出することが必須とな
るが、それぞれの最適な測定波長は、C:193.0n
m、P:178.3nm、S:180.7nm、B:1
82.6nm、N:174.5nmである。これらはす
べて極紫外域である。つまり、極紫外域の光の分析が精
度良くできなかった従来の可搬式の発光分析装置では、
検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもたせることが
できない。
S,B,N等の元素を精度良く検出することが必須とな
るが、それぞれの最適な測定波長は、C:193.0n
m、P:178.3nm、S:180.7nm、B:1
82.6nm、N:174.5nmである。これらはす
べて極紫外域である。つまり、極紫外域の光の分析が精
度良くできなかった従来の可搬式の発光分析装置では、
検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもたせることが
できない。
【0008】真空紫外から近赤外域において検出感度が
高い分光器用検出器として光電子増倍管(以下、ホトマ
ルと略す)がある。ホトマルの極紫外域での感度は充分
である。したがって、ホトマルを分光器用検出器として
用いれば、鉄鋼試料の分析も可能になるはずである。と
ころが、イメージセンサに代えて分光器用検出器として
全面的にホトマルを用いるとなると、各波長に応じた非
常に多数のホトマルを装備しなければならず、昨今の要
請である小型・軽量化とは相反して、大型化・重量化を
招くおそれがある。
高い分光器用検出器として光電子増倍管(以下、ホトマ
ルと略す)がある。ホトマルの極紫外域での感度は充分
である。したがって、ホトマルを分光器用検出器として
用いれば、鉄鋼試料の分析も可能になるはずである。と
ころが、イメージセンサに代えて分光器用検出器として
全面的にホトマルを用いるとなると、各波長に応じた非
常に多数のホトマルを装備しなければならず、昨今の要
請である小型・軽量化とは相反して、大型化・重量化を
招くおそれがある。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みて創案され
たものであって、極紫外域(波長200nm以下)の発
光線の分析を可能としながらも、小型・軽量化の要請に
応えることができる可搬式の発光分析装置を提供するこ
とを目的としている。
たものであって、極紫外域(波長200nm以下)の発
光線の分析を可能としながらも、小型・軽量化の要請に
応えることができる可搬式の発光分析装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の発光分析装置
は、請求項1において、イメージセンサを用いた第1の
分光器と、光電子増倍管を用いた第2の分光器との両方
を備えたことに特徴を有しており、さらには、請求項2
において、前記第1の分光器に、極紫外域以外の波長光
の検出を担当させる一方、前記第2の分光器に、波長2
00nm以下の極紫外域の波長光の検出を担当させてお
り、さらには、請求項3において、分光分析部を有する
装置本体と、発光部を有しかつケーブルを介して前記装
置本体に接続されたプローブとを更に備えており、前記
装置本体に前記第1の分光器を、前記プローブに前記第
2の分光器をそれぞれ設け、前記発光部で得られる発光
を前記ケーブル内に設けた光ファイバを介して前記第1
の分光器に導いており、このように構成されることで次
のような作用を有する。
は、請求項1において、イメージセンサを用いた第1の
分光器と、光電子増倍管を用いた第2の分光器との両方
を備えたことに特徴を有しており、さらには、請求項2
において、前記第1の分光器に、極紫外域以外の波長光
の検出を担当させる一方、前記第2の分光器に、波長2
00nm以下の極紫外域の波長光の検出を担当させてお
り、さらには、請求項3において、分光分析部を有する
装置本体と、発光部を有しかつケーブルを介して前記装
置本体に接続されたプローブとを更に備えており、前記
装置本体に前記第1の分光器を、前記プローブに前記第
2の分光器をそれぞれ設け、前記発光部で得られる発光
を前記ケーブル内に設けた光ファイバを介して前記第1
の分光器に導いており、このように構成されることで次
のような作用を有する。
【0011】すなわち、鉄鋼試料の実用精度での分光分
析をも可能にしようとするものであり、非鉄試料の分析
に用いる各種の元素に対応した所定波長(極紫外域)以
上の波長光を検出するイメージセンサを有する第1の分
光器と、鉄鋼試料の分析において重要な元素(例えば
C,P,S,B,Nのすべてまたは任意のいずれか)に
対応した所定波長(極紫外域)以下の光を検出するいく
つかのホトマル(光電子増倍管)を有する第2の分光器
とを備えた構成となっており、所定波長(極紫外域)以
下を含めて広い波長範囲にわたる発光線の分析を可能と
するに当たり、感度が相対的に低いイメージセンサに全
面的にとって代わってむやみに多数のホトマルを設ける
のではなく、分光分析上特に重要であるのにイメージセ
ンサでは検出がむずかしい波長光(極紫外域光)を放出
する特定のいくつかの元素(例えばC,P,S,B,N
のすべてまたは任意のいずれか)のみを対象として数量
を限定してホトマルを設けるようにし、所定波長(極紫
外域)以上のその他の元素については感度を有するイメ
ージセンサで検出することが可能となるので、検査対象
を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもたせながらも、総合し
て小型・軽量化も達成することが可能となる。
析をも可能にしようとするものであり、非鉄試料の分析
に用いる各種の元素に対応した所定波長(極紫外域)以
上の波長光を検出するイメージセンサを有する第1の分
光器と、鉄鋼試料の分析において重要な元素(例えば
C,P,S,B,Nのすべてまたは任意のいずれか)に
対応した所定波長(極紫外域)以下の光を検出するいく
つかのホトマル(光電子増倍管)を有する第2の分光器
とを備えた構成となっており、所定波長(極紫外域)以
下を含めて広い波長範囲にわたる発光線の分析を可能と
するに当たり、感度が相対的に低いイメージセンサに全
面的にとって代わってむやみに多数のホトマルを設ける
のではなく、分光分析上特に重要であるのにイメージセ
ンサでは検出がむずかしい波長光(極紫外域光)を放出
する特定のいくつかの元素(例えばC,P,S,B,N
のすべてまたは任意のいずれか)のみを対象として数量
を限定してホトマルを設けるようにし、所定波長(極紫
外域)以上のその他の元素については感度を有するイメ
ージセンサで検出することが可能となるので、検査対象
を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもたせながらも、総合し
て小型・軽量化も達成することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る可搬式の発光
分析装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。
分析装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0013】図1は実施の形態に係る可搬式の発光分析
装置の概略の構成を示す。この可搬式の発光分析装置
は、装置本体100とプローブ200とケーブル300
とから成り立っている。
装置の概略の構成を示す。この可搬式の発光分析装置
は、装置本体100とプローブ200とケーブル300
とから成り立っている。
【0014】装置本体100は、高圧電源11と第1の
分光器12と分光分析部13とを備え、全体がキャリン
グケース14に内蔵され、キャリングケース14には可
搬用の把手15が枢着されている。分光分析部13はノ
ート型パーソナルコンピュータをもって構成され、その
ノートパソコンにはキーボードと液晶表示部とが付帯さ
れている。第1の分光器12は波長200nm以上の光
の分光を行うもので、たとえば、ファスティ・エバート
型の光学系が採用されており、暗室16と、光ファイバ
コネクタ17と、スリット18と、凹面鏡19と、回折
格子(グレーティング)20と、イメージセンサ21
と、イメージセンサ検出回路22とから構成されてい
る。回折格子20は凹面鏡19の焦点に位置している。
イメージセンサ検出回路22はA/D変換器やインター
フェイスを介して分光分析部(パソコン)13に接続さ
れている。第1の分光器12によって例えばSi,M
n,Ni,Cr,Alなどが検出される。
分光器12と分光分析部13とを備え、全体がキャリン
グケース14に内蔵され、キャリングケース14には可
搬用の把手15が枢着されている。分光分析部13はノ
ート型パーソナルコンピュータをもって構成され、その
ノートパソコンにはキーボードと液晶表示部とが付帯さ
れている。第1の分光器12は波長200nm以上の光
の分光を行うもので、たとえば、ファスティ・エバート
型の光学系が採用されており、暗室16と、光ファイバ
コネクタ17と、スリット18と、凹面鏡19と、回折
格子(グレーティング)20と、イメージセンサ21
と、イメージセンサ検出回路22とから構成されてい
る。回折格子20は凹面鏡19の焦点に位置している。
イメージセンサ検出回路22はA/D変換器やインター
フェイスを介して分光分析部(パソコン)13に接続さ
れている。第1の分光器12によって例えばSi,M
n,Ni,Cr,Alなどが検出される。
【0015】プローブ200は、プローブ本体部31と
把手部32と分光器ケース部33とからなり、その全体
が絶縁材で構成されている。プローブ本体部31にはス
パーク発光部34とそれに接続の放電電極35とが内蔵
されている。プローブ本体部31の前面は検査試料に当
接させる発光面36となっている。高圧電源11から導
出された電源線51はケーブル300内を通線され、ス
パーク発光部34に接続されている。そして、内側から
発光面36に対面する状態で端部が配置された光ファイ
バ52がプローブ本体部31と把手部32を通り、さら
にケーブル300内を通線され、第1の分光器12にお
ける光ファイバコネクタ17に接続されている。
把手部32と分光器ケース部33とからなり、その全体
が絶縁材で構成されている。プローブ本体部31にはス
パーク発光部34とそれに接続の放電電極35とが内蔵
されている。プローブ本体部31の前面は検査試料に当
接させる発光面36となっている。高圧電源11から導
出された電源線51はケーブル300内を通線され、ス
パーク発光部34に接続されている。そして、内側から
発光面36に対面する状態で端部が配置された光ファイ
バ52がプローブ本体部31と把手部32を通り、さら
にケーブル300内を通線され、第1の分光器12にお
ける光ファイバコネクタ17に接続されている。
【0016】把手部32の付け根部には引き金式の電源
スイッチ37が設けられ、この電源スイッチ37から導
出された信号線53がケーブル300内を通線され、分
光分析部(パソコン)13および高圧電源11に接続さ
れている。
スイッチ37が設けられ、この電源スイッチ37から導
出された信号線53がケーブル300内を通線され、分
光分析部(パソコン)13および高圧電源11に接続さ
れている。
【0017】プローブ本体部31のスパーク発光部34
の直下には分光器ケース部33が連設されている。分光
器ケース部33には第2の分光器38が内蔵されてい
る。第2の分光器38は極紫外域(波長200nm以
下)の光の分光を行うもので、ミラー39と、回折格子
40と、1つの検出用のホトマル(光電子増倍管)41
と、1つのインターナル(内標準元素)用ホトマル42
と、メカニカルシャッタによる波長選択機構44と、各
分析波長に対応した出口スリット45と、ミラー46
と、ホトマル検出回路43とから構成されている。検出
用のホトマル41は鉄鋼試料の分析において重要な元素
C,P,S,B,Nを検出するものである。
の直下には分光器ケース部33が連設されている。分光
器ケース部33には第2の分光器38が内蔵されてい
る。第2の分光器38は極紫外域(波長200nm以
下)の光の分光を行うもので、ミラー39と、回折格子
40と、1つの検出用のホトマル(光電子増倍管)41
と、1つのインターナル(内標準元素)用ホトマル42
と、メカニカルシャッタによる波長選択機構44と、各
分析波長に対応した出口スリット45と、ミラー46
と、ホトマル検出回路43とから構成されている。検出
用のホトマル41は鉄鋼試料の分析において重要な元素
C,P,S,B,Nを検出するものである。
【0018】ホトマル検出回路43はA/D変換器やイ
ンターフェースを含み、ここから導出された信号線54
はケーブル300内を通線されて装置本体100に入
り、インターフェイスを介して分光分析部(パソコン)
13に接続されている。検出用のホトマル41は検出す
べき元素の個数が5個(C,P,S,B,N)と少ないの
で、大型化を抑制することができる。
ンターフェースを含み、ここから導出された信号線54
はケーブル300内を通線されて装置本体100に入
り、インターフェイスを介して分光分析部(パソコン)
13に接続されている。検出用のホトマル41は検出す
べき元素の個数が5個(C,P,S,B,N)と少ないの
で、大型化を抑制することができる。
【0019】プローブ200の把手部32を手で持って
装置本体100からのケーブル300を適当に引き回し
ながら、任意位置にある検査対象である鉄鋼試料400
に対してプローブ200の先端の発光面36を当接させ
る。把手部32の電源スイッチ37をONにすることに
より、ケーブル300内の信号線53を介して分光分析
部(パソコン)13にスタート信号を送るとともに、装
置本体100の高圧電源11を駆動し、ケーブル300
内の電源線51を介してプローブ本体部31内のスパー
ク発光部34に高圧を印加し、放電電極35から鉄鋼試
料400に対して放電を起こさせる。この放電により鉄
鋼試料400から、それを構成する元素の種類に応じた
波長の光が発せられる。発せられた光の一部は、プロー
ブ200と装置本体100とをつなぐケーブル300内
の光ファイバ52を通して第1の分光器12に導入さ
れ、ここで、波長が200nm以上の波長域の光が選択
的に分光される。すなわち、第1の分光器12に導入さ
れてスリット18により絞られた光は凹面鏡19に入射
し、反射されて回折格子20に入射し、回折格子20に
より波長に応じて分光され、さらに凹面鏡19で反射さ
れて200nm以上の波長域の光だけがイメージセンサ
21に入射する。イメージセンサ検出回路22はイメー
ジセンサ21に入射された光のスペクトル分布を検出
し、その結果を分光分析部(パソコン)13に送出す
る。
装置本体100からのケーブル300を適当に引き回し
ながら、任意位置にある検査対象である鉄鋼試料400
に対してプローブ200の先端の発光面36を当接させ
る。把手部32の電源スイッチ37をONにすることに
より、ケーブル300内の信号線53を介して分光分析
部(パソコン)13にスタート信号を送るとともに、装
置本体100の高圧電源11を駆動し、ケーブル300
内の電源線51を介してプローブ本体部31内のスパー
ク発光部34に高圧を印加し、放電電極35から鉄鋼試
料400に対して放電を起こさせる。この放電により鉄
鋼試料400から、それを構成する元素の種類に応じた
波長の光が発せられる。発せられた光の一部は、プロー
ブ200と装置本体100とをつなぐケーブル300内
の光ファイバ52を通して第1の分光器12に導入さ
れ、ここで、波長が200nm以上の波長域の光が選択
的に分光される。すなわち、第1の分光器12に導入さ
れてスリット18により絞られた光は凹面鏡19に入射
し、反射されて回折格子20に入射し、回折格子20に
より波長に応じて分光され、さらに凹面鏡19で反射さ
れて200nm以上の波長域の光だけがイメージセンサ
21に入射する。イメージセンサ検出回路22はイメー
ジセンサ21に入射された光のスペクトル分布を検出
し、その結果を分光分析部(パソコン)13に送出す
る。
【0020】また、鉄鋼試料400から発せられた光の
他の一部は、第2の分光器38に導入され、ここで、極
紫外域(波長200nm以下)の光が選択的に分光器さ
れる。すなわち、第2の分光器38に導入されてミラー
39で反射された光は回折格子40に入射され、回折格
子40により波長に応じて分光され、極紫外域(波長2
00nm以下)の光がインターナル元素用ホトマル42
に入射されるとともに、メカニカルシャッタによる波長
選択機構44およびミラー46を通じて分析元素用ホト
マル41に入射される。各分析元素毎に出口スリット4
5およびミラー46では、あらかじめC,P,S,B,
Nを検出するようにその受光波長が設定されている。ホ
トマル検出回路43は各ホトマル41、42に入射され
た光の強さを検出し、その結果を分光分析部(パソコ
ン)13に送出する。
他の一部は、第2の分光器38に導入され、ここで、極
紫外域(波長200nm以下)の光が選択的に分光器さ
れる。すなわち、第2の分光器38に導入されてミラー
39で反射された光は回折格子40に入射され、回折格
子40により波長に応じて分光され、極紫外域(波長2
00nm以下)の光がインターナル元素用ホトマル42
に入射されるとともに、メカニカルシャッタによる波長
選択機構44およびミラー46を通じて分析元素用ホト
マル41に入射される。各分析元素毎に出口スリット4
5およびミラー46では、あらかじめC,P,S,B,
Nを検出するようにその受光波長が設定されている。ホ
トマル検出回路43は各ホトマル41、42に入射され
た光の強さを検出し、その結果を分光分析部(パソコ
ン)13に送出する。
【0021】分光分析部(パソコン)13は、第1の分
光器12のイメージセンサ21で分光され、イメージセ
ンサ検出回路22で検出された波長200nm以上の光
のスペクトル分布の結果と、第2の分光器38のホトマ
ル41、42で光電子増倍され、ホトマル検出回路43
で検出された波長200nm以下の光のスペクトル分布
の結果とに基づいて、分光分析を実行し、鉄鋼試料40
0に含有されている元素を割り出し、その鉄鋼試料40
0の成分分析を行う。分光分析部(パソコン)13は、
その液晶表示部において、各元素の含有率や鉄鋼試料の
種類を表示する。
光器12のイメージセンサ21で分光され、イメージセ
ンサ検出回路22で検出された波長200nm以上の光
のスペクトル分布の結果と、第2の分光器38のホトマ
ル41、42で光電子増倍され、ホトマル検出回路43
で検出された波長200nm以下の光のスペクトル分布
の結果とに基づいて、分光分析を実行し、鉄鋼試料40
0に含有されている元素を割り出し、その鉄鋼試料40
0の成分分析を行う。分光分析部(パソコン)13は、
その液晶表示部において、各元素の含有率や鉄鋼試料の
種類を表示する。
【0022】測定の終了後においては、一方の手で装置
本体100のキャリングケース14の把手15を持ち、
他方の手でプローブ200を持って、ケーブル300と
一緒にして、この可搬式の発光分析装置を持ち運び、次
の検査試料の測定場所へ移動したり、装置の保管場所へ
移動する。
本体100のキャリングケース14の把手15を持ち、
他方の手でプローブ200を持って、ケーブル300と
一緒にして、この可搬式の発光分析装置を持ち運び、次
の検査試料の測定場所へ移動したり、装置の保管場所へ
移動する。
【0023】一般的な試料(鉄鋼試料を含む)の分析に
用いる各種の元素(一例を挙げるとSi,Mn,Ni,
Cr,Moなど)に対応した波長200nm以上の光を
検出するイメージセンサ21を有する第1の分光器12
と、鉄鋼試料の分析において重要な元素C,P,S,
B,Nに対応した波長200nm以下の光を検出するホ
トマル41、42を有する第2の分光器38とを備えて
いるので、極紫外域(波長200nm以下)の発光線の
分析すなわち鉄鋼試料の実用精度での分光分析を可能と
することができる。極紫外域(波長200nm以下)を
含めて広い波長範囲にわたる発光線の分析を可能とする
に当たり、極紫外域の感度が相対的に低いイメージセン
サに全面的にとって代わってむやみに多数のホトマルを
設けるのではなく、分光分析上特に重要であるのにイメ
ージセンサでは検出がむずかしい5つの元素C,P,
S,B,Nのみを対象として数量を限定してホトマルを
設けるようにし、200nm以上のその他の元素につい
てはこの波長域での感度が良いイメージセンサで検出す
るようにしたので、総合して小型・軽量化も達成するこ
とができる。
用いる各種の元素(一例を挙げるとSi,Mn,Ni,
Cr,Moなど)に対応した波長200nm以上の光を
検出するイメージセンサ21を有する第1の分光器12
と、鉄鋼試料の分析において重要な元素C,P,S,
B,Nに対応した波長200nm以下の光を検出するホ
トマル41、42を有する第2の分光器38とを備えて
いるので、極紫外域(波長200nm以下)の発光線の
分析すなわち鉄鋼試料の実用精度での分光分析を可能と
することができる。極紫外域(波長200nm以下)を
含めて広い波長範囲にわたる発光線の分析を可能とする
に当たり、極紫外域の感度が相対的に低いイメージセン
サに全面的にとって代わってむやみに多数のホトマルを
設けるのではなく、分光分析上特に重要であるのにイメ
ージセンサでは検出がむずかしい5つの元素C,P,
S,B,Nのみを対象として数量を限定してホトマルを
設けるようにし、200nm以上のその他の元素につい
てはこの波長域での感度が良いイメージセンサで検出す
るようにしたので、総合して小型・軽量化も達成するこ
とができる。
【0024】以上のようにして、可搬式の発光分析装置
において、検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもた
せることができる。
において、検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎用性をもた
せることができる。
【0025】なお、第2分光器38の検出対象元素とし
ては、C,P,S,B,Nのうちから任意に選択したの
4つ、もしくは任意に選択した3つ、もしくは任意に選
択した2つ、もしくは任意に選択した1つのいずれであ
ってもよいのはいうまでもない。
ては、C,P,S,B,Nのうちから任意に選択したの
4つ、もしくは任意に選択した3つ、もしくは任意に選
択した2つ、もしくは任意に選択した1つのいずれであ
ってもよいのはいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る可搬式の発光分析装置によ
れば、分光器用検出器としてイメージセンサを用いた第
1の分光器と分光器用検出器としてホトマルを用いた第
2の分光器との両方を備えたことを特徴とするものであ
って、極紫外域以下の波長領域を含めて広い波長範囲に
わたる発光線の分析を可能とするに当たり、極紫外域で
の感度が相対的に低いイメージセンサに代わって、分光
分析上特に重要であるのにイメージセンサでは検出がむ
ずかしい特定のいくつかの元素(例えばC,P,S,
B,Nのすべてまたは任意のいずれか)のみを対象とし
て数量を限定してホトマルを設けるようにし、全波長域
にわたるむやみに多数のホトマルを設けることを避けて
おり、極紫外域の波長以上の波長光に対応するその他の
元素に対しては感度を有するイメージセンサをそのまま
残すようにしたので、検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎
用性をもたせることができながら、総合して可搬式の発
光分析装置の小型・軽量化も達成することができる。
れば、分光器用検出器としてイメージセンサを用いた第
1の分光器と分光器用検出器としてホトマルを用いた第
2の分光器との両方を備えたことを特徴とするものであ
って、極紫外域以下の波長領域を含めて広い波長範囲に
わたる発光線の分析を可能とするに当たり、極紫外域で
の感度が相対的に低いイメージセンサに代わって、分光
分析上特に重要であるのにイメージセンサでは検出がむ
ずかしい特定のいくつかの元素(例えばC,P,S,
B,Nのすべてまたは任意のいずれか)のみを対象とし
て数量を限定してホトマルを設けるようにし、全波長域
にわたるむやみに多数のホトマルを設けることを避けて
おり、極紫外域の波長以上の波長光に対応するその他の
元素に対しては感度を有するイメージセンサをそのまま
残すようにしたので、検査対象を鉄鋼試料に拡大して汎
用性をもたせることができながら、総合して可搬式の発
光分析装置の小型・軽量化も達成することができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る可搬式の発光分析装
置の概略構成図である。
置の概略構成図である。
12……第1の分光器 13……分光分析部(パソコン) 20……回折格子 21……イメージセンサ 22……イメージセンサ検出回路 31……プローブ本体部 32……把手部 33……分光器ケース部 34……スパーク発光部 35……放電電極 36……発光面 37……電源スイッチ 38……第2の分光器 40……回折格子 41a〜41e……ホトマル 43……ホトマル検出回路 51……電源線 52……光ファイバ 54……信号線 100……装置本体 200……プローブ 300……ケーブル
Claims (3)
- 【請求項1】 イメージセンサを用いた第1の分光器
と、光電子増倍管を用いた第2の分光器との両方を備え
たことを特徴とする発光分析装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の発光分析装置であって、 前記第1の分光器に、極紫外域以外の波長光の検出を担
当させる一方、前記第2の分光器に、波長200nm以
下の極紫外域の波長光の検出を担当させることを特徴と
する発光分析装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の発光分析装置で
あって、 分光分析部を有する装置本体と、発光部を有しかつケー
ブルを介して前記装置本体に接続されたプローブとを更
に備えており、 前記装置本体に前記第1の分光器を、前記プローブに前
記第2の分光器をそれぞれ設け、前記発光部で得られる
発光を前記ケーブル内に設けた光ファイバを介して前記
第1の分光器に導くことを特徴とする発光分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35503797A JPH11183253A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 発光分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35503797A JPH11183253A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 発光分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11183253A true JPH11183253A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18441562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35503797A Pending JPH11183253A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 発光分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11183253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002088681A1 (fr) * | 2001-04-25 | 2002-11-07 | Hiromu Maeda | Instrument portable pour le controle qualite interne |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP35503797A patent/JPH11183253A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002088681A1 (fr) * | 2001-04-25 | 2002-11-07 | Hiromu Maeda | Instrument portable pour le controle qualite interne |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8054454B2 (en) | Time and space resolved standoff hyperspectral IED explosives LIDAR detector | |
US7602488B2 (en) | High-speed, rugged, time-resolved, raman spectrometer for sensing multiple components of a sample | |
US20040155202A1 (en) | Methods and apparatus for molecular species detection, inspection and classification using ultraviolet fluorescence | |
KR20020011385A (ko) | 신규한 고처리율의 형광 검출용 주사 분광 광도계 | |
US11385182B2 (en) | Hybrid laser-induced breakdown spectroscopy system | |
US5422719A (en) | Multi-wave-length spectrofluorometer | |
US11009397B2 (en) | Compact two-dimensional spectrometer | |
US4630925A (en) | Compact temporal spectral photometer | |
JP2000283960A (ja) | マイクロチップ電気泳動装置 | |
JPH11183253A (ja) | 発光分析装置 | |
CA1333228C (en) | Measuring sensor for a portable analyzer | |
JPH07280732A (ja) | けい光分光計 | |
US3247759A (en) | Spectrometer with multiple entrance slits | |
US10234396B1 (en) | Device for analyzing the material composition of a sample via plasma spectrum analysis | |
JP2855777B2 (ja) | 発光分光検出器 | |
Carlson et al. | Integration of linear variable filters on CMOS for compact emission and absorption sensing | |
Walden et al. | Comparison of ellipsoidal and parabolic mirror systems in fluorimetry and room temperature phosphorimetry | |
JP2749387B2 (ja) | 高感度顕微多波長分光装置 | |
JPH0610297Y2 (ja) | 発光分光分析装置 | |
JPH11183254A (ja) | 分光分析装置 | |
JPH08285772A (ja) | 光分析装置 | |
JP3158603U (ja) | 分光蛍光光度計 | |
Menzies | Radiation measuring instruments for the infra-red to ultra-violet waveband | |
Chen et al. | Design of a compact multichannel spectrophotometer using a holographic concave grating as dispersive element | |
JP2000074736A (ja) | ハンディ型積分球 |