JPH11182562A - 軸受ユニット - Google Patents

軸受ユニット

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JPH11182562A
JPH11182562A JP9363738A JP36373897A JPH11182562A JP H11182562 A JPH11182562 A JP H11182562A JP 9363738 A JP9363738 A JP 9363738A JP 36373897 A JP36373897 A JP 36373897A JP H11182562 A JPH11182562 A JP H11182562A
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JP
Japan
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lubricant
containing polymer
bearing
bearing unit
shaft
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Application number
JP9363738A
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English (en)
Inventor
Shunichi Yabe
俊一 矢部
Masayuki Hosoya
眞幸 細谷
Katsumi Ando
克己 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
NSK Ltd
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH11182562A publication Critical patent/JPH11182562A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C23/00Bearings for exclusively rotary movement adjustable for aligning or positioning
    • F16C23/06Ball or roller bearings
    • F16C23/08Ball or roller bearings self-adjusting
    • F16C23/082Ball or roller bearings self-adjusting by means of at least one substantially spherical surface
    • F16C23/086Ball or roller bearings self-adjusting by means of at least one substantially spherical surface forming a track for rolling elements

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  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 転がり軸受の内部空間に充填された潤滑剤含
有ポリマへの潤滑剤の補給を確実に行い、軸受の寿命延
長とメンテナンスの簡素化を可能にした軸受ユニットを
提供する。 【解決手段】 軸受12は、ハウジング13に収容され
ており、縮径部11に外嵌された内輪14と、ハウジン
グ13の内周部に内嵌された外輪15と、内輪14の外
周面上及び外輪15の内周面上の各軌道溝を転動する2
列のころ16と、一体形保持器17とから主として構成
されている。また、外輪15の内周部に当接して上記各
軌道溝の間にリング状の潤滑剤含有ポリマ部材20が内
嵌されている。外輪15の周側部には潤滑剤含有ポリマ
部材20の対応位置に孔21が設けられており、またハ
ウジング13の周側部にも孔21の対応位置において孔
22が設けられている。さらに、孔22には自動給油装
置23が接続されており、潤滑剤含有ポリマ部材20に
自動給油装置23を介して潤滑剤が給油される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軸受ユニットに関
し、特に鉄鋼設備等に使用されるプランマブロック等の
軸受ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軸受ユニットの一例としてのプラ
ンマブロックは図12に示される構成を有している。本
図は、固定軸端側の軸受ユニットの断面を示しており、
自由軸端側の軸受ユニットも同様の構成である。
【0003】図12において、軸90はその端部が縮径
されて縮径部91が形成されており、縮径部91には自
動調心転がり軸受92が取付けられている。軸受92は
ハウジング93に収容されており、縮径部91に外嵌さ
れた内輪94と、ハウジング93の内周部に内嵌された
外輪95と、内輪94の外周面上及び外輪95の内周面
上の各軌道溝を転動する2列のころ96と、ころ96の
保持器97とから主として構成されている。ハウジング
93の軸側端面部には軸90と当該軸側端面部とのシー
ルを確保するためにオイルシール98が設けられてい
る。オイルシール98は、ハウジング93の外部から水
や粉塵の侵入を防止するものである。また、ハウジング
93の軸端側端面部は開口部を有するが、この開口部は
適宜なゴムプレート99で取り外し自在に閉鎖されてい
る。さらに、ハウジング93の軸側端には、グリースニ
ップル100が設けられており、軸受92の内部空間を
含むハウジング93内のスペースにはグリースニップル
100を介してグリースが注入されている。
【0004】このような従来の軸受ユニットは、鉄鋼設
備等のようにハウジング93の外部から水や粉塵を被る
ような環境で使用すると、たとえオイルシール98を装
備していたとしてもオイルシール98を介して徐々に水
や粉塵がハウジング93の内部に侵入してハウジング9
3内に注入されたグリースに混入し、グリースを乳化さ
せてしまう。また、ハウジング93内に粉塵が侵入して
軸受92が焼き付くおそれが出てくる。
【0005】これらの問題点を解消するために、軸受9
2の内部空間にグリースに代えて潤滑剤含有ポリマを充
填して、軸受92自体のシール性を向上させた軸受ユニ
ットが開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
潤滑剤含有ポリマを充填した軸受92を内蔵した軸受ユ
ニットには以下のような問題がある。
【0007】1.潤滑剤含有ポリマを軸受92の内部空
間に充填する際、潤滑剤含有ポリマをその潤滑剤含有ポ
リマに使用される樹脂の融点以上に一旦加熱して可塑化
させた後冷却して固形化する。これにより、軸受92の
内部空間は潤滑剤含有ポリマで充填される。一方、通常
グリースの補給孔としてのグリースニップル100は、
図12に示すように、軸受92とオイルシール98の間
にあり、グリースニップル100を介してグリースをハ
ウジング93内に注入するとグリースは軸受92の端面
から軸受92の内部空間に侵入する。しかしながら、軸
受92の内部空間に充填されている潤滑剤含有ポリマが
固形状のため、端面側からではグリースが軸受92の内
部空間に侵入しにくくグリース補給の効果が低い。
【0008】2.潤滑剤含有ポリマを軸受92の内部空
間に充填することによって、グリースを充填したものに
比べて軸受92自体のシール性が向上するが、定期的な
グリースや潤滑油等の潤滑剤補給の保守が依然として必
要である。鉄鋼設備などの水や粉塵を被る環境での軸受
92の長寿命化が要請される軸受においても同様であ
る。
【0009】本発明は、上記従来の技術の問題点に着目
してなされたものであり、転がり軸受の内部空間に充填
された潤滑剤含有ポリマへの潤滑剤の補給を確実に行
い、転がり軸受の寿命延長とメンテナンスの簡素化を可
能にした軸受ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の軸受ユニットは、内輪と外輪を有し
前記内輪が軸に外嵌された転がり軸受と、前記転がり軸
受を収容する軸受箱とを備える軸受ユニットにおいて、
前記外輪の内周部に当接して前記転がり軸受の内部空間
の一部に設けられた潤滑剤含有ポリマ部材と、前記潤滑
剤含有ポリマ部材の対応位置において前記外輪に設けら
れた孔と、前記孔に接続された潤滑剤補給手段とを備え
ることを特徴とする。
【0011】請求項1記載の軸受ユニットによれば、潤
滑剤補給手段により潤滑剤を前記潤滑剤含有ポリマ部材
に供給するので、転がり軸受の内部空間に設けられた潤
滑剤含有ポリマ部材への潤滑剤の補給を確実に行い、転
がり軸受の寿命延長とメンテナンスの簡素化を可能にす
る。
【0012】上記軸受ユニットは、前記軸受箱と前記軸
の間をシールする軸封シール装置を有してもよい。この
軸封シール装置はその軸封シール部に潤滑剤を供給する
ための潤滑剤含有ポリマ部材を備えてもよく、また前記
軸封シール部自体を潤滑剤含有ポリマ部材で構成しても
よい。
【0013】前記軸封シール装置には、当該軸封シール
部用の潤滑剤補給手段が接続されてもよい。また、前記
転がり軸受用の潤滑剤補給手段が前記軸封シール装置に
分岐接続され潤滑剤が分配されるように構成されてもよ
い。
【0014】上記潤滑剤補給手段は潤滑油補給手段又は
グリース補給手段を含む。
【0015】以下、本発明の軸受ユニットにおける潤滑
剤含有ポリマの組成について詳細に説明する。
【0016】本発明潤滑剤含有ポリマは、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテ
ン等の基本的に同じ化学構造を有するポリオレフィン系
樹脂の群から選定された合成樹脂に、潤滑剤としてポリ
α−オレフィン油のようなパラフィン系炭化水素油、ナ
フテン系炭化水素油、鉱油、ジアルキルジフェニルエー
テル油のようなエーテル油、フタル酸エステルのような
エステル油等の何れか単独若しくは混合油の形で混ぜて
調整した原料を、樹脂の融点以上で加熱して可塑化し、
その後冷却することで固形状にしたものであり、潤滑剤
の中に予め酸化防止剤、錆止め剤、磨耗防止剤、あわ消
し剤、極圧剤等の各種添加剤を加えたものでもよい。
【0017】上記潤滑剤含有ポリマの組成比は、全重量
に対してポリオレフィン系樹脂10〜50wt%、潤滑
剤90〜50wt%である。ポリオレフィン系樹脂が1
0wt%未満の場合は、あるレベル以上の硬さ及び強度
が得られず、軸受の回転等によって負荷がかかった時に
初期の形状を維持するのが困難になり、軸受の内部空間
から脱着する等の不具合が生じる可能性が高くなる。ま
た、ポリオレフィン系樹脂が50wt%を越える場合、
すなわち潤滑剤が50wt%未満の場合は、軸受への潤
滑剤の供給が少なくなり、軸受の寿命が短くなる。
【0018】上記合成樹脂の群は、基本構造は同じでそ
の平均分子量が異なっており、700〜5×106の範
囲に及んでいる。平均分子量700〜1×104という
ワックス、例えばポリエチレンワックスに分類されるも
のと、平均分子量1×104〜1×106という比較的低
分子量のものと、平均分子量1×106〜5×106とい
う超高分子量のものとを、単独若しくは必要に応じて混
合して用いる。比較的低分子量のものと潤滑剤との組合
せによって、ある程度の機械的強度、潤滑剤供給能力、
保油性を持つ潤滑剤含有ポリマが得られる。この中の比
較的低分子量のものの一部を、ワックスに分類されるも
のに置き換えると、ワックスに分類されるものと潤滑油
との分子量の差が小さいために潤滑油との親和性が高く
なり、結果として潤滑剤含有ポリマの保油性が向上し、
長期間にわたっての潤滑剤の供給が可能になる。ただ
し、その反面機械的強度は低下する。ワックスとして
は、ポリエチレンワックスのようなポリオレフィン系樹
脂の他、融点が100〜130℃以上の範囲にある炭化
水素系のもの、例えばパラフィン系ワックスであれば使
用できる。それに対して、超高分子量のものに置き換え
ると、超高分子量のものと潤滑油との分子量の差が大き
いために潤滑油との親和性が低くなり、その結果保油性
が低下し、潤滑剤含有ポリマからの潤滑剤の滲み出しが
速くなって、潤滑剤含有ポリマから供給可能な潤滑剤量
に達する時間が短くなり、軸受の寿命が短くなる。ただ
し、機械的強度が向上する。
【0019】成形性、機械的強度、保油性、潤滑剤供給
量のバランスを考慮すると、潤滑剤含有ポリマの組成比
は、ワックスに分類されるもの0〜5wt%、比較的低
分子量のもの8〜48wt%、超高分子量のもの2〜1
0wt%、3つの樹脂分の合計10〜50wt%、残り
潤滑剤90〜50wt%が好適である。
【0020】本潤滑剤含有ポリマの機械的強度を向上さ
せるため、上述のポリオレフィン系樹脂に、以下のよう
な熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を添加したものでもよ
い。
【0021】熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリスチレ
ン、ABS樹脂等の各樹脂を使用することができる。
【0022】熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステ
ル樹脂、尿素樹脂、メラニン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、エポキシ樹脂等の各樹脂を使用すること
ができる。
【0023】これらの樹脂は、単独又は混合して用いて
よい。
【0024】さらに、ポリオレフィン系樹脂とそれ以外
の樹脂とを、より均一な状態で分散させるために、必要
に応じて適当な相溶化剤を加えてもよい。
【0025】また、機械的強度を向上させるために充填
材を添加してもよい。例えば、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、チタン酸カリウムウィスカーやホウ酸アル
ミニウムウィスカー等の無機ウィスカー類、又はガラス
繊維や金属繊維等の無機繊維類及びこれらを布状に編組
したもの、また有機化合物では、カーボンブラック、黒
鉛粉末、カーボン繊維、アラミド繊維やポリエステル繊
維等を添加してもよい。
【0026】さらに、ポリオレフィン系樹脂の熱による
劣化を防止する目的で、N,N’−ジフェニル−P−フ
ェニルジアミン、2,2’−メチレンビス(4−エチル
−6−t−ブチルフェノール)等の老化防止剤、また光
による劣化を防止する目的で、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−メチル−フェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤を添加して
もよい。
【0027】以上のすべて添加剤(ポリオレフィン系樹
脂+潤滑剤以外)の添加量としては、添加剤全体とし
て、成形原料全量の20wt%以下であることが、潤滑
剤の供給能力を維持する上で好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軸受ユニット
の実施の形態について詳述する。
【0029】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態に係る軸受ユニットは図1に示される構成を有し
ている。ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。本図は、固定軸端側にお
ける軸受ユニットの断面を示しており、自由軸端側の軸
受ユニットも同様の構成である。このことは、以下の本
発明の実施の形態における図面についても同様である。
【0030】図1の軸受ユニットはプランマブロックで
あり、図1において、軸10はその端部が縮経されて縮
径部11,11aが形成されており、縮径部11には自
動調心転がり軸受12が取付けられている。軸受12
は、軸受箱としてのハウジング13に収容されており、
縮径部11に外嵌された内輪14と、ハウジング13の
内周部に内嵌された外輪15と、内輪14の外周面上及
び外輪15の内周面上の各軌道溝を転動する2列のころ
16と、ころ16の一体型保持器17とから主として構
成されている。
【0031】また、外輪15の内周部に当接して上記各
軌道溝の間にリング状の潤滑剤含有ポリマ部材20が内
嵌されている。潤滑剤含有ポリマ部材20はころ16の
互いに対向する端面群で構成される平面を両端面とする
よう軸受12内に充填されている。
【0032】ハウジング13の軸側端面部のシール溝に
は、当該軸側端面部と軸10のシールを確保するために
オイルシール18が設けられている。オイルシール18
は、ハウジング13の外部から水や粉塵の侵入を防止す
るものである。また、同様に、ハウジング13の軸端側
端面部にも当該軸端側端面部と縮径部11aのシールを
確保するためにオイルシール19が設けられている。
【0033】外輪15の周側部には潤滑剤含有ポリマ部
材20の対応位置において孔21が設けられており、ま
たハウジング13の周側部にも孔21の対応位置におい
て孔22が設けられている。さらに、孔22には潤滑剤
補給手段としての自動給油装置23が接続されており、
潤滑剤含有ポリマ部材20に自動給油装置23を介して
潤滑剤が給油される。この潤滑剤は潤滑油又はグリース
を含む。
【0034】上記潤滑剤含有ポリマ部材20の潤滑剤含
有ポリマの組成は、超高分子量ポリエチレン(超高分子
量に分類される)5wt%、高密度ポリエチレン(比較
的低分子量に分類される)20wt%、ポリエチレンワ
ックス(ワックスに分類される)5wt%、及びパラフ
ィン系鉱油70wt%からなる。
【0035】上記第1の実施の形態によれば、自動給油
装置23により潤滑剤を潤滑剤含有ポリマ部材20に補
給するので、軸受20の内部空間内に設けられた潤滑剤
含有ポリマ部材20への潤滑剤の補給を確実に行い、軸
受12の寿命延長とメンテナンスの簡素化を可能にす
る。
【0036】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態に係る軸受ユニットは図2に示される構成を有し
ている。ここに、図2は本発明の第2の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。
【0037】第2の実施の形態に係る軸受ユニットは第
1の実施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブ
ロックであり、ハウジング13の両端面部のオイルシー
ル18,19に代えて軸封シール装置30,31を設け
た点が第1の実施の形態に係る軸受ユニットと異なる。
従って、第1の実施の形態に係る軸受ユニットの構成要
素と同一の構成要素には同一の参照番号を付してその説
明を省略する。
【0038】図2において、軸封シール装置30は、ハ
ウジング13の軸側端面部に設けられており、軸10に
外嵌され2ヶ所で切り割られたリング状の潤滑剤含有ポ
リマ部材32と、同様に潤滑剤含有ポリマ部材32に隣
接して軸10に外嵌され2ヶ所で切り割られたリング状
の潤滑剤含有ポリマ部材33とを含む。潤滑剤含有ポリ
マ部材32,33の分割部は2ヶ所に限定されず、1ヶ
所以上であればよい。
【0039】潤滑剤含有ポリマ部材32,33の各外周
部には周溝が設けられており、そこに嵌められたガータ
スプリング34,35が潤滑剤含有ポリマ部材32,3
3を軸10の内周面に押し付けている。また、潤滑剤含
有ポリマ部材32,33は、各分割部の位相がずらされ
ており、これらの分割部からの異物の侵入を防止してい
る。
【0040】潤滑剤含有ポリマ部材32,33はハウジ
ング37に収容されており、ハウジング37はハウジン
グ13の端面部に固定されている。ハウジング37の周
側部の潤滑剤含有ポリマ部材32,33の接合面部対応
位置に孔38が設けられており、この孔38には潤滑剤
補給手段としての自動給油装置39が接続されており、
潤滑剤含有ポリマ部材32,33に自動給油装置39を
介して潤滑剤が給油される。この潤滑剤は潤滑油又はグ
リースを含む。
【0041】また、潤滑剤含有ポリマ部材32,33は
ハウジング37を貫通する2本の回り止め36により固
定されており、これにより、潤滑剤含有ポリマ部材3
2,33が軸10の回転に連れて回るのを防止すること
ができる。
【0042】上記潤滑剤含有ポリマ部材20の潤滑剤含
有ポリマの組成は、第1の実施の形態のものと同じであ
る。
【0043】上記潤滑剤含有ポリマ部材32,33の潤
滑剤含有ポリマの組成は、超高分子量ポリエチレン(超
高分子量に分類される)10wt%、高密度ポリエチレ
ン(比較的低分子量に分類される)20wt%、及びパ
ラフィン系鉱油70wt%からなるか、又は超高分子量
ポリエチレン10wt%、高密度ポリエチレン40wt
%、及びパラフィン系鉱油50wt%からなる。
【0044】一方、ハウジング13の軸端側端面部に
は、軸封シール装置31が設けられている。この軸封シ
ール装置31は上述の軸封シール装置30と構成が同様
であり、その説明を省略する。
【0045】上記第2の実施の形態によれば、潤滑剤含
有ポリマ部材20及び自動給油装置23の作用効果に加
えて、潤滑剤含有ポリマ部材32,33により、ハウジ
ング13の両端面部と軸10との間のシールを確保する
ことができ、しかも、自動給油装置39により潤滑剤を
潤滑剤含有ポリマ部材32,33に確実に補給すること
ができ、潤滑剤含有ポリマ部材32,33のメンテナン
スの簡素化を可能にすることができる。また、回り止め
36により潤滑剤含有ポリマ部材32,33が軸10の
回転に連れて回るのを防止できる。
【0046】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態に係る軸受ユニットは図3に示される構成を有し
ている。ここに、図3は本発明の第3の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。
【0047】第3の実施の形態に係る軸受ユニットは第
1の実施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブ
ロックであり、ハウジング13の両端面部のオイルシー
ル18,19の内側に潤滑剤含有ポリマ部材40,41
を設けている点が第1の実施の形態に係る軸受ユニット
と異なる。従って、第1の実施の形態に係る軸受ユニッ
トの構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付
してその説明を省略する。
【0048】図3において、ハウジング13の軸側端面
部のシール溝には、当該軸側端面部と軸10の間のシー
ルを確保してハウジング13の外部から水や粉塵の侵入
を防止するためのオイルシール18が設けられている。
また、オイルシール18の軸方向内側にはリング状の潤
滑剤含有ポリマ部材40が軸10に外嵌するように設け
られている。同様に、ハウジング13の軸端側端面部の
シール溝には、当該軸端側端面部と縮径部11aのシー
ルを確保するためのオイルシール19と、ハウジング1
3の内側においてオイルシール19に隣接してリング状
の潤滑剤含有ポリマ部材41とが縮径部11aに外嵌す
るように設けられている。
【0049】上記潤滑剤含有ポリマ部材20の潤滑剤含
有ポリマの組成は、第1の実施の形態のものと同じであ
る。
【0050】潤滑剤含有ポリマ部材40,41の潤滑剤
含有ポリマは、第2の実施の形態における潤滑剤含有ポ
リマ部材32,33のものと同じである。
【0051】上記第3の実施の形態によれば、潤滑剤含
有ポリマ部材20及び自動給油装置23の作用効果に加
えて、潤滑剤含有ポリマ部材40、41からオイルシー
ル18,19のリップ部に潤滑剤が供給されるので、該
リップ部の潤滑状態を良好に維持してオイルシール1
8,19、軸10、及び縮径部11aの磨耗を低減しオ
イルシール18,19のシール性を長期に亘って維持す
ることができる。オイルシール18,19はシール性能
をより確実にするために配置されているものであり、勿
論オイルシール18,19のない潤滑剤含有ポリマ部材
40,41を単独で使用しても良好なシール効果を得る
ことができる。
【0052】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態に係る軸受ユニットは図4に示される構成を有し
ている。ここに、図4は本発明の第4の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。
【0053】第4の実施の形態に係る軸受ユニットは第
2の実施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブ
ロックであり、自動給油装置39に代えて、潤滑剤リザ
ーバタンク23と軸封シール装置30、31とが配管に
より接続されていると共に、該配管内に油が満たされて
おり、その先にはたポーラス体が挿入されている点が第
2の実施の形態に係る軸受ユニットと異なる。従って、
第2の実施の形態に係る軸受ユニットの構成要素と同一
の構成要素には同一の参照番号を付してその説明を省略
する。
【0054】図4において、潤滑剤リザーバタンク23
は、孔22と突出配管45を介して接続されている。こ
こに、本実施の形態に係る軸受ユニットにおける軸封シ
ール装置の構成を示す図5を合わせて参照すると、ま
た、ハウジング13の軸側端面部の軸封シール装置30
において、ハウジング37の周側部の潤滑剤含有ポリマ
部材32対応位置に孔46が設けられており、この孔4
6は潤滑剤で満たされた配管47を介して突出配管45
の途中に接続されている。孔46内にはポーラス体50
が挿入されている。また、配管47が配管45に接続す
る部分の下流側において配管45内にも油等の潤滑剤が
満たされており、その先にはポーラス体51が挿入され
ている。
【0055】一方、ハウジング13の軸端側端面部の軸
封シール装置31にも配管47と同様の潤滑剤で満たさ
れた配管48が接続されており、該軸封シール装置31
のハウジングに設けられた孔の中にポーラス体52が挿
入されている。
【0056】上記のように分配された配管45,47,
48の中にはポーラス体50,51,52の各上部まで
油等の潤滑油で満たされている。これにより、各部に自
動給油装置を設けたのと同等の効果を得ることができ、
各ポーラス体50等の種類及び大きさ(厚さ)で油の滴
下量を制御することができる。
【0057】上記ポーラス体としては、連続気泡を有す
る多孔質高分子(例えば、軟質ウレタンフォーム、ポリ
スチレンフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム、フェノー
ル樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、ポリビニルアルコ
ールフォーム、ビスコーススポンジ、ラバーフォーム、
シンタクチックフォーム)、多孔質セラミックス焼結体
(例えば、アルミナ、ジルコニア)、又は多孔質金属焼
結体(例えば、Fe,Fe−Cu,Fe−Cu−C,F
e−Cu−Pb,Cu−Sn,Cu−Sn−C,Cu−
Sn−Pb)から成る。
【0058】また、上記ポーラス体は潤滑剤含有ポリマ
部材であってもよい。潤滑剤含有ポリマ部材は、潤滑剤
が連続相から成っており、その意味で一種のポーラス体
といえ、上記のような気体が連続相になっているポーラ
ス体に比べて通過する油量を最小限に抑制して、潤滑剤
の補給頻度を減少させることができる。
【0059】上記ポーラス体で使用される潤滑剤含有ポ
リマの組成の一例としては、超高分子量ポリエチレン
(超高分子量に分類される)10wt%、高密度ポリエ
チレン(比較的低分子量に分類される)30wt%、ポ
リエチレンワックス(ワックスに分類される)5wt
%、及びパラフィン系鉱油55wt%のものが適当であ
る。
【0060】潤滑剤含有ポリマ部材20で使用される潤
滑剤含有ポリマの組成は、超高分子量ポリエチレン(超
高分子量に分類される)5wt%、高密度ポリエチレン
(比較的低分子量に分類される)20wt%、ポリエチ
レンワックス(ワックスに分類される)2wt%、及び
パラフィン系鉱油73wt%からなる。
【0061】潤滑剤含有ポリマ部材32,33の潤滑剤
含有ポリマは、第2の実施の形態における潤滑剤含有ポ
リマ部材32,33のものと同じである。
【0062】上記第4の実施の形態によれば、潤滑剤含
有ポリマ部材20の作用効果に加えて、潤滑剤含有ポリ
マ部材32,33により、ハウジング13の両端面部と
軸10との間のシールを確保することができ、しかも、
潤滑剤含有ポリマ部材32,33への給油手段が配管4
7,48であるので、軸受ユニットの周辺装置に配置的
な制約を課すのを防止できる。また、回り止め36によ
り潤滑剤含有ポリマ部材32,33が軸10の回転によ
り連れ回るのを防止できる。
【0063】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態に係る軸受ユニットは図6に示される構成を有し
ている。ここに、図6は本発明の第5の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。
【0064】第5の実施の形態に係る軸受ユニットは第
4の実施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブ
ロックであり、軸封シール装置30,31に代えて、軸
封シール部55,56が設けられている点が第4の実施
の形態に係る軸受ユニットと異なる。従って、第4の実
施の形態に係る軸受ユニットの構成要素と同一の構成要
素には同一の参照番号を付してその説明を省略する。
【0065】図6において、ハウジング13の軸側端面
部には軸封シール部55が取付けられている。ここに、
本実施の形態に係る軸受ユニットにおける軸封シール部
の構成を示す図7を合わせて参照すると、軸封シール部
55は1ヶ所以上で切り割られたリング状をなす潤滑剤
含有ポリマ部材57を備えている。潤滑剤含有ポリマ部
材57の外周部には周方向に沿って深い溝が形成されて
おり、この溝にはガータスプリング58が嵌められてい
る。潤滑剤含有ポリマ部材57の分割部の対向部に円筒
状の孔が設けられ、その孔の中にポリエチレン製の管状
補強部材59が圧入されている。この補強部材59に配
管47が配管ピースを介して接続されている。当該配管
ピースには第4の実施の形態におけるものと同様のポー
ラス体50が挿入されているのは勿論である。また、ポ
ーラス体50を収容する配管ピースのハウジングの先端
がストロー状に伸び補強部材59の中に挿入されてい
る。これにより潤滑剤が直接潤滑剤含有ポリマ部材57
に供給されると共に潤滑剤含有ポリマ部材57が軸10
の回転に連れて回るのを防止する回り止めとして機能す
る。
【0066】一方、ハウジング13の軸端側端面部にも
軸封シール部55と同様の構成を有する軸封シール部5
6が設けられており、そこに配管47と同様の配管48
が接続されており、配管48の配管ピースに設けられた
孔の中にポーラス体52が挿入されている。
【0067】これらの分配された配管45,47,48
の中にはポーラス体50,51,52の各上部まで油等
の潤滑剤で満たされている。これにより、各部に自動給
油装置を設けたのと同等の効果を得ることができ、各ポ
ーラス体50等の種類及び大きさ(厚さ)で油の滴下量
を制御することができる。
【0068】本実施の形態において、軸封シール部5
5,56の潤滑剤含有ポリマの組成は、超高分子量ポリ
エチレン(超高分子量に分類される)10wt%、高密
度ポリエチレン(比較的低分子量に分類される)40w
t%、及びパラフィン系鉱油50wt%からなる。
【0069】上記第5の実施の形態によれば、潤滑剤含
有ポリマ部材20の作用効果に加えて、軸封シール部5
5,56によりハウジング13の両端面部と軸10との
間のシールを確保することができ、しかも、潤滑剤含有
ポリマ部材57への給油手段が配管47,48であるの
で、軸受ユニットの周辺装置に配置的な制約を課すのを
防止できる。また、潤滑剤含有ポリマ部材57の分割部
が1ヶ所であり、回り止めとしての配管ピースの先端の
補強部材59への挿入が潤滑剤含有ポリマ部材57の径
方向外側から行われるので、前記第4の実施の形態の場
合に比べてシール構成部分の軸方向厚さを薄くすること
ができ、さらに、回り止めと配管部品とを兼用している
ため、第4の実施の形態における回り止め36を不要と
することができる。
【0070】(第6の実施の形態)本発明の第6の実施
の形態に係る軸受ユニットは図8に示される構成を有し
ている。ここに、図8は本発明の第6の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成を示す。
【0071】第6の実施の形態に係る軸受ユニットは第
5の実施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブ
ロックであり、主として潤滑剤リザーバタンク23及び
配管47,48に代えて潤滑剤リザーバタンク60,6
1,62が設けられている点が第5の実施の形態に係る
軸受ユニットと異なる。従って、第5の実施の形態に係
る軸受ユニットの構成要素と同一の構成要素には同一の
参照番号を付してその説明を省略する。
【0072】図8において、孔22には潤滑剤リザーバ
タンク60が接続されており、ハウジング13の軸側端
面部の潤滑剤含有ポリマ部材57における補強部材59
には、潤滑剤リザーバタンク61が接続されている。一
方、ハウジング13の軸端側端面部の潤滑剤含有ポリマ
部材57にも潤滑剤リザーバタンク62が接続されてい
る。各潤滑剤リザーバタンク60,61,62の給油先
端には前記ポーラス体50,51,52が挿入されてい
る。潤滑剤リザーバタンク60、61の各ポーラス体5
0,52は延長されて補強部材59の中に挿入されてお
り、これにより、潤滑剤含有ポリマ部材57が軸10の
回転に連れて回るのを防止することができる。潤滑剤リ
ザーバタンク61,62の各先端をストロー状にして補
強部材59の中に挿入して同様効果を得るようにしても
よい。
【0073】上記第6の実施の形態によれば、潤滑剤含
有ポリマ部材20及び潤滑剤含有ポリマ部材57への給
油手段が潤滑剤リザーバタンク60,61,62である
ので、配管を不要として軸受ユニット全体をコンパクト
にすることができ、軸受ユニットの周辺装置に配置的な
制約を課すのを防止することができる。また、各潤滑剤
リザーバタンク60,61,62が独立しているので、
潤滑剤含有ポリマ部材20,57の潤滑を個別に管理で
きる。
【0074】以下、上記本発明の第6の実施の形態に係
る軸受ユニットにおける軸封シール部の変形例を説明す
る。
【0075】図9は、本発明の第6の実施の形態に係る
第1の変形例の構成を示す。
【0076】本第1の変形例の軸受ユニットは第6の実
施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブロック
であり、軸封シール部55,56に代えて軸封シール部
55a,56aが設けられている点、潤滑剤リザーバタ
ンク61,62が設けられていない点が第6の実施の形
態に係る軸受ユニットと異なる。従って、第6の実施の
形態に係る軸受ユニットの構成要素と同一の構成要素に
は同一の参照番号を付してその説明を省略する。
【0077】図9において、ハウジング13の軸側端面
部には、当該軸側端面部と軸10の間のシールを確保す
るために、リング状の潤滑剤含有ポリマ部材72が軸1
0に外嵌されている。潤滑剤含有ポリマ部材72はハウ
ジング13の外部から水や粉塵の侵入を防止するもので
ある。
【0078】図10は、潤滑剤含有ポリマ部材72の構
成を平面図として示すものである。図10において、潤
滑剤含有ポリマ部材72は、1ヶ所で切り割られたリン
グ状をなしていると共に、その外周部には周方向に沿っ
て深い溝が形成されており、この溝には弾圧可能リング
部材73が嵌められている。弾圧可能リング部材73の
弾性により弾圧可能リング部材73と潤滑剤含有ポリマ
部材72に一体的に装着することができ、加えて、潤滑
剤含有ポリマ部材72の内周面を軸10に密着させてシ
ール性能を向上させることができる。なお、潤滑剤含有
ポリマ部材72の分割部は1ヶ所以上であってもよい。
【0079】潤滑剤含有ポリマ72の切り割り方法とし
ては、軸方向に平行な切断面のみで切断されてもよい
が、一部に軸方向に垂直な面を含む切断面で切断すれば
潤滑剤含有ポリマ72の切断面同士が軸方向に重なるよ
うになるのでシール性能をさらに向上させることができ
る。
【0080】弾圧可能リング部材73は、ゴム等の弾圧
可能部材を用いたが、特にスポンジのような多孔質体、
例えばポリウレタンフォーム等を用いることにより、多
孔質体に油等の潤滑剤を滲み込ませることが可能とな
り、潤滑剤含有ポリマ部材72の潤滑剤のリザーバとし
て機能させることができる。また、弾圧可能リング部材
73の外径は、潤滑剤含有ポリマ部材72の外径及びハ
ウジング13の軸側端面部の溝径より大きく設定されて
おり、これにより弾圧可能リング部材73は、ハウジン
グ13の軸側端面部の溝底部により径方向内側に押圧さ
れ、その結果潤滑剤含有ポリマ部材72の回り止めとし
ても機能する。
【0081】また、ハウジング13の軸端側端面部に
は、軸封シール部55aと同様の構成を有する軸封シー
ル部56aが設けられている。
【0082】上記潤滑剤含有ポリマ部材20の潤滑剤含
有ポリマの組成は、第1の実施の形態のものと同じであ
る。
【0083】上記潤滑剤含有ポリマ部材72の潤滑剤含
有ポリマの組成は、超高分子量ポリエチレン(超高分子
量に分類される)10wt%、高密度ポリエチレン(比
較的低分子量に分類される)20wt%、及びパラフィ
ン系軸受鉱油70wt%からなってもよく、又は超高分
子量ポリエチレン10wt%高密度ポリエチレン40w
t%、及びパラフィン系軸受鉱物油50wt%からな
り、前述の組成より構造部材としての強度を増すような
組成としてもよい。
【0084】上記第6の実施の形態の第1の変形例によ
れば、潤滑剤リザーバタンク60の作用効果に加えて、
ハウジング13の両端面部と軸10の間のシールを潤滑
剤含有ポリマ部材72により確保することができ、シー
ルのためにグリースのような潤滑剤の補給を不要とする
ことができる。その結果、軸受ユニットからの余剰の潤
滑剤の漏れのような問題がなくなり、軸受ユニットの周
囲環境を漏れた潤滑剤で汚染するのを防止することがで
きる。また、弾圧可能リング部材73が多孔質体からな
る場合はこの多孔質体にオイル等の潤滑剤を滲み込ませ
ることが可能となり、潤滑剤含有ポリマ部材72の潤滑
剤のリザーバとして機能することができ、弾圧可能リン
グ部材73の外径は、潤滑剤含有ポリマ72の外径及び
ハウジング13の軸側端面部の溝径より大きく設定され
ており、これにより弾圧可能リング部材73は、ハウジ
ング13の軸側端面部の溝底部により径方向内側に押圧
され、その結果潤滑剤含有ポリマ部材72の回り止めと
しても機能することができ、潤滑剤含有ポリマ部材72
が軸10の回転に連れて回るのを防止することができ
る。
【0085】図11は、本発明の第6の実施の形態に係
る第2の変形例の構成を示す。
【0086】本第2の変形例の軸受ユニットは第6の実
施の形態に係る軸受ユニットと同様のプランマブロック
であり、軸封シール部55,56に代えて軸封シール部
55b,56bが設けられている点が第6の実施の形態
に係る軸受ユニットと異なる。従って、第6の実施の形
態に係る軸受ユニットの構成要素と同一の構成要素には
同一の参照番号を付してその説明を省略する。
【0087】図11において、軸封シール部55b,5
6bは、図9を用いて説明した第1の変形例における軸
封シール部55a,56aと構成が同じであり、この軸
封シール部55b,56bに対して潤滑剤リザーバタン
ク61,62がそれぞれ接続されている。
【0088】上記第6の実施の形態の第2の変形例によ
れば、前記第1の変形例の効果に加えて、軸封シール部
55b,56bに潤滑剤リザーバタンク61,62が接
続されているので、軸封シール部55b,56bのシー
ル性能を長期に亘って保持することができる。
【0089】第4から第6の実施の形態で使用したポー
ラス体50,51,52は給油量を制御する機能を有し
ており、このポーラス体を第1から第3の実施の形態に
使用してもよい。
【0090】また、第1から第5の実施の形態では、自
動給油装置を使用しているが、それに代えて自動グリー
ス供給装置としてもよい。自動グリース供給装置として
は、ピストン式、ガス式がある。ピストン式はグリース
の補給が可能である。自動グリース供給装置は、グリー
スが半固形状であるので、軸受部やシール部に対してそ
の取り付け位置に制約を受けない点で自動給油装置に優
れている。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の軸受ユニットによれば、潤滑剤補給手段により潤滑
剤を潤滑剤含有ポリマ部材に供給するので、転がり軸受
の内部空間に設けられた潤滑剤含有ポリマへの潤滑剤へ
の補給を確実に行い、転がり軸受の寿命延長とメンテナ
ンスの簡素化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図5】図4の軸受ユニットの軸封シール装置の構成図
であり、(a)は潤滑剤含有ポリマ部材の縦断面図であ
り、(b)は図5(a)のA−A線断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図7】図6の軸受ユニットのシール部の構成図であ
り、(a)はシール部の縦断面図であり、(b)は図7
(a)のB−B線断面図であり、(c)はシール部の部
分上面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態に係る軸受ユニット
の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態に係るの第1の変形
例の構成を示す断面図である。
【図10】潤滑剤含有ポリマ部材72の平面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係る第2の変形
例の構成を示す断面図である。
【図12】従来の軸受ユニットの構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 軸 11 縮径部 12 転がり軸受 13 ハウジング 14 内輪 15 外輪 16 ころ 17 保持器 18,19 オイルシール 20 潤滑剤含有ポリマ部材 23 自動給油装置 30,31 軸封シール装置 32,33 潤滑剤含有ポリマ部材 39 自動給油装置 47,48 配管 50,51,52 ポーラス体 55,55a,55b 軸封シール部 57,57a,57b 軸封シール部 60,61,62 潤滑剤リザーバタンク 72 潤滑剤含有ポリマ部材 73 弾圧可能リング部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 克己 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と外輪を有し前記内輪が軸に外嵌さ
    れた転がり軸受と、前記転がり軸受を収容する軸受箱と
    を備える軸受ユニットにおいて、前記外輪の内周部に当
    接して前記転がり軸受の内部空間の一部に設けられた潤
    滑剤含有ポリマ部材と、前記潤滑剤含有ポリマ部材の対
    応位置において前記外輪に設けられた孔と、前記孔に接
    続された潤滑剤補給手段とを備えることを特徴とする軸
    受ユニット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010091005A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Ntn Corp 転がり軸受ユニット及びそのグリース排脂方法
JP2016128701A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 住友金属鉱山株式会社 プランマブロック軸受

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010091005A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Ntn Corp 転がり軸受ユニット及びそのグリース排脂方法
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