JPH11182359A - 直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置 - Google Patents

直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置

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JPH11182359A
JPH11182359A JP9353309A JP35330997A JPH11182359A JP H11182359 A JPH11182359 A JP H11182359A JP 9353309 A JP9353309 A JP 9353309A JP 35330997 A JP35330997 A JP 35330997A JP H11182359 A JPH11182359 A JP H11182359A
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JP
Japan
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fuel gas
adsorbent
valve
throttle valve
canister
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JP9353309A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Nakayama
慶則 中山
Kimitaka Saito
公孝 斎藤
Masao Kano
政雄 加納
Motomare Ootani
元希 大谷
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒内直接燃料噴射式内燃機関において、他の
動力を使用することなくチャコールキャニスタ内の吸着
剤に吸着された蒸発燃料ガスを脱離させる。 【解決手段】 過給機14によって加圧された吸気の一
部を、キャニスタ17を含むバイパス通路20を介して
流動させる。その際にはバイパスバルブ21及び22を
開弁し、電磁弁19を閉じる。吸気を流動させるための
圧力差としては、他に、吸気管5内のスロットルバルブ
13の前後から取り出してもよいし、排気管10に排気
スロットルバルブを設けて、その前後の圧力差によって
タービンを回転させ、それによって駆動されるコンプレ
ッサによって発生させてもよい。また、脱離する蒸発燃
料ガスの量に応じて燃料噴射弁6の噴射量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関、この場
合は特に筒内直接燃料噴射式内燃機関(「直噴機関」と
略称する)に付設され、燃料タンクから蒸発する蒸発燃
料ガスを一時的に吸着するためのチャコールキャニスタ
(「キャニスタ」と略称する)を備えた蒸発燃料ガス浄
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料タンクから蒸発する蒸発燃
料ガスには、炭化水素(HC)等の有害ガスが含まれて
いるため、従来から、この蒸発燃料ガスを一旦キャニス
タ内の吸着剤に吸収させて貯めておき、エンジンの運転
中に、その運転状態に応じて、吸気管負圧を利用して、
キャニスタ内に吸着された燃料を脱離させると共に吸気
系へ導入(パージ)し、エンジンのシリンダ内で燃焼さ
せることによって処理している。
【0003】従来の吸気ポート内噴射式のガソリンエン
ジンの場合、高負荷時のようにスロットルバルブを全開
した運転状態では吸気管負圧が得られないので、キャニ
スタ内の吸着剤から蒸発燃料ガスを脱離させること及び
吸気系へ導入すること、即ち蒸発燃料のパージを行うこ
とは困難である。このため、主として、吸気管負圧が高
くなる軽負荷時にキャニスタからの蒸発燃料ガスのパー
ジを行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、ガソリンのよう
な燃料をシリンダ内へ直接に噴射して燃焼させる筒内直
接噴射式内燃機関の場合には、大量の空気をシリンダ内
に導入する超希薄燃焼や大量EGR(排気ガス再循環)
を行なっていて、全ての運転状態において吸気管負圧が
小さくなるため、キャニスタからの蒸発燃料ガスのパー
ジを吸気管負圧によって十分に行なうことができない。
【0005】本発明は、筒内直接噴射式内燃機関に特有
のこのような問題を解決して、キャニスタのパージを十
分に行うことができる新規な手段を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載された直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置を提供す
る。
【0007】請求項1に記載された蒸発燃料ガス浄化装
置にによれば、チャコールキャニスタ内の吸着剤に吸着
して捕集された蒸発燃料ガスを吸着剤から脱離させて機
関の燃焼室へ流入させる際に、吸気の一部をチャコール
キャニスタを貫流して流すために、吸気管の途中に設け
られた過給機にバイパス通路を設けて、過給機の前後の
圧力差を利用して、過給機によって加圧された吸気の一
部を過給機の下流側からバイパス通路を通じて上流側へ
流動させる。従って、チャコールキャニスタ内の蒸発燃
料ガスをパージするための特別なポンプ手段等を必要と
せず、通路を切り換えるだけで過給機によって加圧され
た吸気の一部がチャコールキャニスタ内を貫流し、吸着
された蒸発燃料ガスを脱離させて吸着剤を再生すること
ができる。この場合、吸気管に設けられたスロットルバ
ルブは、バイパス通路を通過して蒸発燃料ガスを脱離さ
せる吸気の流量を制御するのに役立つ。
【0008】請求項3に記載された蒸発燃料ガス浄化装
置によれば、前述の請求項1に記載されたものと同様に
チャコールキャニスタを貫流して吸気を流すために、吸
気管の途中に設けられたスロットルバルブにバイパス通
路を設けて、スロットルバルブの前後の圧力差を利用し
て、吸気の一部をスロットルバルブの上流側からバイパ
ス通路を通じて下流側へ流動させる。この場合も、前述
の場合と同様な効果を奏することができる。この場合、
スロットルバルブの上流側に過給機が設けられている
と、バイパス通路を流れてチャコールキャニスタを貫流
する吸気の流れが更に強くなる。請求項1ないし4のい
ずれかに記載されたものにおいてはバイパス通路に、例
えばコントロール・ユニットによって開閉制御されるバ
イパスバルブを設けることができるので、パージ期間に
はそれを開弁すると共に、それによってバイパス通路を
通過する吸気の流量を制御して、蒸発燃料ガスのパージ
の強さを調整することができる。
【0009】請求項7に記載された蒸発燃料ガス浄化装
置は、排気管の途中に設けられた排気スロットルバルブ
の前後の圧力差によって回転する排気タービンと、それ
によって回転駆動されるコンプレッサとを備えているの
で、排気スロットルバルブの開度に応じて排気タービン
を流れる排気ガス流によって排気タービンが回転し、そ
れによってコンプレッサが回転駆動されるので、コンプ
レッサによってチャコールキャニスタを貫流する吸気の
流れが発生し、内部の吸着剤に吸着された蒸発燃料ガス
が脱離する。コンプレッサがチャコールキャニスタ内に
負圧を発生させる構成においては、負圧が過大になると
チャコールキャニスタ等に悪影響が及ぶので、チャコー
ルキャニスタへの吸気の入口側にチェックバルブを設け
て、発生する負圧の大きさを制限することができる。
【0010】いずれの場合も、燃料タンクとチャコール
キャニスタとの間を接続する連通管に、コントロール・
ユニットによって開閉される弁を設けて、パージを実行
する際にはこの弁を閉じて、パージのための吸気の流れ
の影響が燃料タンクに及ぶのを防止することができる。
また、チャコールキャニスタの吸着剤から蒸発燃料ガス
をパージすると、脱離した蒸発燃料ガスが機関の燃焼室
へ流入して空燃比を変化させるので、制御手段によっ
て、燃焼室へ流入した蒸発燃料ガスの量に応じて燃料噴
射弁から噴射される燃料の量を調節し、空燃比を補正す
れば、機関の運転状態に悪影響を与えないでパージを実
行することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態とし
ての蒸発燃料ガス浄化装置を備えた筒内直接燃料噴射式
内燃機関(略して直噴機関)を示すもので、直噴機関1
は、1個のシリンダ2内に燃焼室3を形成しており、燃
焼室3には吸気弁4を介して吸気管5が接続している。
また、燃焼室3には燃料噴射弁6が燃料を直接に筒内へ
噴射することができるように噴孔を開口させている。燃
料噴射弁6に対して加圧された燃料を供給するために、
燃料噴射ポンプ7と燃料タンク8が設けられている。ま
た、燃焼室3には排気弁9を介して排気管10が接続し
ており、排気管10にはO2 センサ11が設けられて、
その出力信号がエンジン・コントロール・ユニット(E
CU)12へ入力されている。なお、前述の燃料噴射弁
6はECU12によって噴射時期及び噴射量を制御され
る。
【0012】図1に示す第1実施形態においては、吸気
管5に設けられたスロットルバルブ13の上流側に吸気
を加圧する過給機14が設けられる。過給機14はター
ボチャージャのコンプレッサ部分であってもよいし、直
噴機関1のクランクシャフト15によって駆動される機
械的な過給機としてのコンプレッサであってもよい。な
お、クランクシャフト15には回転角センサ16が設け
られて、その出力信号がECU12に入力される。
【0013】燃料タンク8に収容された燃料から蒸発す
る蒸発燃料ガスを一時的に吸着するために、チャコール
キャニスタ(キャニスタ)17が燃料タンク8の上部に
対して連通管18によって接続されており、燃料タンク
8から蒸発燃料ガスをキャニスタ17内へ受け入れて、
内部に収容されている吸着剤に吸着させるようになって
いる。必要に応じて連通管18には電磁弁19が設けら
れ、吸着期間には開弁すると共に、吸着剤から蒸発燃料
ガスを脱離させるパージ期間には閉弁するように、EC
U12によって開閉制御される。
【0014】第1実施形態の特徴として、過給機の下流
側の吸気管部分5a及び上流側の吸気管部分5bから、
それぞれバイパス通路部分20a及び20bが分岐し
て、いずれもキャニスタ17に連通しているが、キャニ
スタ17における各バイパス通路部分20a及び20b
の開口は、バイパス通路部分20aからキャニスタ17
内に流入してそれを通過した後にバイパス通路部分20
bに向かって流れる空気が、キャニスタ17内の図示し
ない吸着剤を隈なく流れるように選択して位置決めされ
る。バイパス通路部分20a及び20bにはそれぞれ電
磁弁等からなるバイパスバルブ21及び22が挿入さ
れ、それぞれECU12によって開閉制御されるように
なっている。このようにして、バイパス通路部分20a
及び20b、バイパスバルブ21及び22、及びキャニ
スタ17は、過給機14に対する一連のバイパス通路2
0を形成する。
【0015】本発明の第1実施形態はこのように構成さ
れているので、燃料タンク8から蒸発する蒸発燃料ガス
は、常時は開弁している電磁弁19と連通管18を通っ
てキャニスタ17内の吸着剤に吸収、吸着されて保持さ
れることにより、外部へ洩れ出るのを防止される。この
ように蒸発燃料ガスを捕集している通常の運転及び停止
状態では、バイパスバルブ21及び22は閉弁状態にあ
る。従って、バイパス通路20は閉じられているので、
過給機14によって加圧された吸気は吸気管5のスロッ
トルバルブ13を通って吸気弁4から燃焼室3へ供給さ
れる。そして、ECU12の指令によって、圧縮行程の
適時に燃料噴射ポンプ7によって高圧に加圧された燃料
が燃料噴射弁6から燃焼室3内へ噴射されて燃焼する。
【0016】機関1の運転状態において、過給機14は
上流側の吸気管部分5bにある大気圧に近い圧力P1
吸気を加圧して、下流側の吸気管部分5aへ送り込むの
で、過給機14の下流側の圧力はP2 まで上昇する。当
然P1 <P2 であるから、過給機14の前後には圧力差
が発生する。吸着剤の前回の再生処理からの経過時間そ
の他のデータに基づいてECU12がキャニスタ17の
吸着剤における蒸発燃料ガスの吸着量を推計し、吸着剤
の再生処理を行う時期に来たと判断すると、再生処理を
行うのに最適の運転状態となった時に、ECU12はバ
イパスバルブ21及び22を最適の開度に開弁させてバ
イパス通路20を開く。それにより、過給機14によっ
て加圧された吸気が下流側の吸気管部分5aからバイパ
ス通路部分20aを通ってキャニスタ17に流入し、そ
れを通過してバイパス通路部分20bから上流側の吸気
管部分5bへ流れるので、キャニスタ17内の吸着剤か
ら蒸発燃料ガスが脱離して上流側の吸気管部分5bの吸
気に混入し、吸気管5を通って機関1の燃焼室3へ供給
され、燃料噴射弁6から噴射される燃料と共に燃焼して
無害化される。
【0017】このようにして、キャニスタ17の再生処
理が行われる際には吸着剤から脱離した蒸発燃料ガスが
燃焼室3に流入するので、空燃比が設定値から外れてリ
ッチ(又はリーン)になるので、ECU12は同時に燃
料噴射弁6の燃料噴射量と、場合によってはバイパスバ
ルブ21及び22の開度をも調節して、空燃比を設定値
に維持するための補正制御を行う。この補正制御は、排
気管10に設けられたO2 センサ11によって検出され
る排気ガスの空燃比が、ECU12内のメモリに設定さ
れている空燃比マップに対してリッチであるかリーンで
あるかを判定することにより、燃料噴射弁6の開弁時間
とバイパスバルブ21及び22の開度を変化させて行わ
れる。図2は、その際にECU12が実行する制御作動
を例示するフローチャートである。
【0018】エンジンが始動して、ステップ101にお
いてIG(イグニッションスイッチ)がOFFの場合、
バイパスバルブ21,22を全閉にして(ステップ10
2)エンジンの運転を終了する。ステップ101におい
てIGがOFFでない(ONの)ときで、且つステップ
103においてP1 >P2 のときはステップ104に進
み、バイパスバルブ21,22が全開のときは更にステ
ップ105へ進む。ステップ105において、O2 セン
サ11によって検出される空燃比(A/F)がMAP
A/Fと等しいときはステップ101へ戻る。ステップ
105においてMAP A/Fと等しくないときはステ
ップ106へ進み、噴射量を調整してステップ101へ
戻る。
【0019】また、ステップ104においてバルブ2
1,22が全開でないときはステップ107へ進み、バ
ルブ21,22の開度を10%増加させる。次に、ステ
ップ108において、O2 センサ11の検出値からA/
F=MAP A/Fであると判定されたときはステップ
101へ戻るが、A/F≠MAP A/Fのときは、ス
テップ109に進んで噴射量を調整する。また、ステッ
プ103においてP1 <P2 でない(P1 ≧P2 の)と
きは、バイパスバルブ21,22を全閉にする(ステッ
プ110)。
【0020】図3は本発明の第2実施形態としての蒸発
燃料ガス浄化装置を備えた直噴機関を示すものである。
前述の第1実施形態においては過給機14の上流側の吸
気管部分5bと下流側の吸気管部分5aとの間に発生す
る圧力差によって、加圧された吸気の一部をキャニスタ
17内へ流入させて吸着剤から蒸発燃料ガスを脱離させ
たが、第2実施形態においては同様に過給機14を使用
しているものの、過給機14の前後の圧力差を利用しな
いで、その下流側の吸気管5に設けられたスロットルバ
ルブ13の前後の圧力差を利用して、吸気の一部をキャ
ニスタ17内へ流入させている点が異なる。その他の点
においては実質的に同じ構成をとっているので、バイパ
ス通路部分20a及び20b等も同じ参照符号を用いて
いる。
【0021】言うまでもなく、第2実施形態においては
スロットルバルブ13の上流側の吸気管部分、即ち過給
機14の下流側の吸気管部分5aに比較的高圧の圧力P
2 が生じると共に、スロットルバルブ13の下流側の吸
気管部分5cに比較的低圧の圧力P1 が生じるから、キ
ャニスタ17内の吸着剤から蒸発燃料ガスをパージする
際には、ECU12がバイパスバルブ21及び22を開
弁させることにより、スロットルバルブ13の前後の圧
力差によって、吸気の一部がスロットルバルブ13の上
流側からバイパス通路部分20aを通ってキャニスタ1
7に流入し、蒸発燃料ガスを伴って、バイパス通路部分
20bからスロットルバルブ13の下流側の吸気管部分
5aへ流出する。それ以外の作動は概ね第1実施形態の
場合と同様であり、ECU12による制御の手順を示す
フローチャートも、図2に示した第1実施形態のそれと
実質的に同じである。
【0022】図4は本発明の第3実施形態としての蒸発
燃料ガス浄化装置を備えた直噴機関を示すものである。
前述の第1実施形態及び第2実施形態においては過給機
14を使用する場合を示したが、第3実施形態は、図3
に示す第2実施形態のシステム構成から過給機14を取
り除いた場合に相当する。過給機14がなくても機関1
の吸気行程においてはスロットルバルブ13の前後に圧
力差が生じる。この場合、スロットルバルブ13の上流
側の吸気管部分5aには比較的高圧の圧力P2が生じ、
スロットルバルブ13の下流側の吸気管部分5cには比
較的低圧の圧力P1 が生じるから、その圧力差によっ
て、即ちスロットルバルブ13の開度に応じた強さで、
吸気の一部がキャニスタ17を貫流し、吸着剤に吸着さ
れた蒸発燃料ガスをパージすることができる。
【0023】図4に示す第3実施形態の場合は、蒸発燃
料ガスのパージのためにキャニスタ17内を貫流する吸
気の流量はスロットルバルブ13の開度によって決ま
り、それによってパージの強さが変わるから、スロット
ルバルブ13を直接にマニュアル制御する代わりにEC
U12を介して開閉制御するように構成すれば、図3に
示す第2実施形態におけるバイパスバルブ21及び22
をも省略することができる。パージされる蒸発燃料ガス
の量によって空燃比が設定値(MAP A/F)からず
れるのを防止するために、この場合もO2 センサ11と
ECU12によって燃料噴射弁6の噴射量を調整する
が、更にスロットルバルブ13の開度によっても補正す
ることができる。第3実施形態においてECU12によ
って実行される制御の手順を図5のフローチャートに示
す。
【0024】機関1の始動後、ステップ301において
IGがOFFのとき、スロットルバルブ13を全開にし
て(302)、機関1の運転を停止する。ステップ30
1においてIGがOFFでないとき(機関運転中)、ス
テップ303においてスロットルバルブ13が全閉であ
ればステップ304に進み、更にA/F=MAP A/
Fであればステップ301に戻る。ステップ304にお
いてA/F≠MAPA/Fであればステップ305に進
んで燃料噴射弁6の噴射量調整を行ない、ステップ30
1へ戻る。ステップ303においてスロットルバルブ1
3が全閉でないとき、ECU12はマニュアル制御され
たスロットルバルブ13の開度を10%減少させる(3
06)。次いでステップ307においてA/F=MAP
A/Fであればステップ301へ戻り、A/F≠MA
P A/Fであれば、燃料噴射弁6の噴射量を調整し
(308)てステップ301へ戻る。
【0025】図6は本発明の第4実施形態としての蒸発
燃料ガス浄化装置を備えた直噴機関を示すものである。
第4実施形態においては、排気管10に排気スロットル
バルブ23を設けて、これをECU12によって制御す
ることにより、排気の流れを絞ることができるようにな
っている。そして、排気スロットルバルブ23を迂回す
る排気バイパス通路24に排気タービン25を設けて、
排気スロットルバルブ23の開度に応じて排気バイパス
通路24内を流れる排気ガスのエネルギによって、排気
タービン25の図示しない出力軸に回転動力を取り出す
ことができるようになっている。
【0026】一方、キャニスタ17内に収容された吸着
剤から蒸発燃料ガスをパージするために、キャニスタ1
7にはそれを貫通して気流を流すために入口26と出口
27が設けられており、入口26はチェックバルブ28
を介して新鮮な空気その他のパージ用の気体を取り入れ
ると共に、出口27はコンプレッサ29の吸入側に連通
している。コンプレッサ29の吐出側は吸気管5内に開
口すると共に、コンプレッサ29の図示しない入力軸
は、前述の排気タービン25の出力軸と連結或いは一体
化されている。従って、排気タービン25とコンプレッ
サ29は、実質的にターボチャージャと同様なものであ
る。
【0027】第4実施形態の蒸発燃料ガス浄化装置はこ
のように構成されているので、ECU12は適時に排気
スロットルバルブ23を機関1の運転に支障が生じない
程度に開度を制限し、排気スロットルバルブ23の前後
に圧力差を発生させる。それによって排気ガスの一部が
排気バイパス通路24を通って流れるため、排気タービ
ン25が回転してコンプレッサ29を駆動する。その結
果、キャニスタ17内に負圧が発生し、入口26から取
り入れられた空気等のパージ用の気体が吸着剤の間を流
れて吸着剤から蒸発燃料ガスを脱離させる。蒸発燃料ガ
スを含むパージ用の気体はコンプレッサ29を経て吸気
管5から機関1の燃焼室3へ流入し、燃料噴射弁6から
噴射される燃料と共に燃焼して処理される。なお、第4
実施形態においては排気スロットルバルブ23を設ける
ので、それをキャニスタ17内の蒸発燃料ガスのパージ
のためだけでなく、排気ブレーキとして利用することも
可能である。この場合は、他のブレーキが作動したとき
にECU12によって排気スロットルバルブ23を適度
に閉弁させればよい。
【0028】この場合、コンプレッサ29の吸引によっ
てキャニスタ17や燃料タンク8内の負圧が過度に上昇
しないように、弁体としてのボールとそれをバルブシー
トに向かって押しつけるスプリングからなるチェックバ
ルブ28が設けられているので、負圧の大きさに応じて
チェックバルブ28の開度が自動的に変化して、パージ
用の気体の導入量を増減調節する。この場合も、パージ
された蒸発燃料ガスが機関1の燃焼室3へ流入するため
空燃比の変動を招くので、燃料噴射弁6の燃料噴射量を
調節する必要がある。そのためのECU12の制御作動
は、図5に示した第3実施形態の場合のフローチャート
に似たものとなる。但し、第4実施形態の場合は図5の
ステップ302,303,306におけるスロットルバ
ルブ13を排気スロットルバルブ23に置き換えたもの
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】第1実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図3】第2実施形態を示す断面図である。
【図4】第3実施形態を示す断面図である。
【図5】第3実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図6】第4実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…筒内直接燃料噴射式内燃機関(直噴機関) 3…燃焼室 5…吸気管 6…燃料噴射弁 8…燃料タンク 10…排気管 11…O2 センサ 12…エンジン・コントロール・ユニット(ECU) 13…スロットルバルブ 14…過給機 17…チャコールキャニスタ(キャニスタ) 19…電磁弁 20…バイパス通路 21,22…バイパスバルブ 23…排気スロットルバルブ 25…排気タービン 28…チェックバルブ 29…コンプレッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 政雄 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 大谷 元希 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒内直接燃料噴射式内燃機関に付設さ
    れ、内部に吸着剤を収容していて燃料タンクから蒸発す
    る蒸発燃料ガスを前記吸着剤によって吸着して一時的に
    貯溜するチャコールキャニスタと、前記吸着剤に吸着さ
    れた蒸発燃料ガスを脱離させて前記機関の燃焼室へ流入
    させるために、吸気管の途中に設けられた過給機の前後
    の圧力差を利用して、前記チャコールキャニスタを貫流
    する吸気の流れを発生させる前記過給機のバイパス通路
    を備えていることを特徴とする直噴機関の蒸発燃料ガス
    浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記バイパス通路を通過する吸気の流量
    を制御するために、前記吸気管にスロットルバルブを備
    えていることを特徴とする請求項1に記載された直噴機
    関の蒸発燃料ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 筒内直接燃料噴射式内燃機関に付設さ
    れ、内部に吸着剤を収容していて燃料タンクから蒸発す
    る蒸発燃料ガスを前記吸着剤によって吸着して一時的に
    貯溜するチャコールキャニスタと、前記吸着剤に吸着さ
    れた蒸発燃料ガスを脱離させて前記機関の燃焼室へ流入
    させるために、吸気管の途中に設けられたスロットルバ
    ルブの前後の圧力差を利用して、前記チャコールキャニ
    スタを貫流する吸気の流れを発生させる前記スロットル
    バルブのバイパス通路を備えていることを特徴とする直
    噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記スロットルバルブの上流側に過給機
    が設けられていることを特徴とする請求項3に記載され
    た直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記バイパス通路を通過する吸気の流量
    を制御するために、前記バイパス通路にバイパスバルブ
    を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載された直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記バイパスバルブを開閉制御するコン
    トロール・ユニットを備えていることを特徴とする請求
    項5に記載された直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 筒内直接燃料噴射式内燃機関に付設さ
    れ、内部に吸着剤を収容していて燃料タンクから蒸発す
    る蒸発燃料ガスを前記吸着剤によって吸着して一時的に
    貯溜するチャコールキャニスタと、前記吸着剤に吸着さ
    れた蒸発燃料ガスを脱離させて前記機関の燃焼室へ流入
    させるために、排気管の途中に設けられた排気スロット
    ルバルブの前後の圧力差によって回転する排気タービン
    と、前記排気タービンによって回転駆動されて前記チャ
    コールキャニスタを貫流する吸気の流れを発生させるコ
    ンプレッサとを備えていることを特徴とする直噴機関の
    蒸発燃料ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記チャコールキャニスタ内に作用する
    負圧の大きさを調整するチェックバルブを備えているこ
    とを特徴とする請求項7に記載された直噴機関の蒸発燃
    料ガス浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記燃料タンクと前記チャコールキャニ
    スタとの間を接続する連通管に、コントロール・ユニッ
    トによって開閉される弁を備えていることを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれかに記載された直噴機関の蒸
    発燃料ガス浄化装置。
  10. 【請求項10】 前記チャコールキャニスタから前記燃
    焼室へ流入する蒸発燃料ガスの量に応じて前記機関の燃
    料噴射弁の燃料噴射量を調節する制御手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載さ
    れた直噴機関の蒸発燃料ガス浄化装置。
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