JPH11182347A - ロケットモータの燃焼試験装置 - Google Patents

ロケットモータの燃焼試験装置

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JPH11182347A
JPH11182347A JP34594397A JP34594397A JPH11182347A JP H11182347 A JPH11182347 A JP H11182347A JP 34594397 A JP34594397 A JP 34594397A JP 34594397 A JP34594397 A JP 34594397A JP H11182347 A JPH11182347 A JP H11182347A
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rocket motor
motor
rocket
combustion test
holder
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JP34594397A
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Yasufumi Ideta
康文 出田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の設備で、高スピンを与えながらのロケ
ットモータの燃焼試験を可能にする。 【解決手段】 試験対象となるロケットモータRを、電
動モータ6によって回転駆動される回転軸10と三点支
持タイプのモータホルダ8で回転可能に両持ち支持した
上でスピンを付与する。火薬の推力で作動するスイング
式ハンマー18でロケットモータR側の撃針をたたき、
ロケットモータRに点火燃焼させる。ロケットモータR
の推力をテーブル5全体のスライド変位としてとらえ、
これをロードセル14で検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロケットモータの燃
焼試験装置に関し、特にロケットモータに所定のスピン
を付与しながら点火・燃焼させて、ロケットモータとし
ての燃焼性能もしくは推進薬そのものの燃焼性能を評価
するための燃焼試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】この種の
燃焼試験装置として、例えば特開昭58−189537
号公報に示されているように、ベース部材にスライド可
能に支持されたテーブルにロケットモータを搭載し、こ
のロケットモータに点火して燃焼させたときの推力を上
記のベース部材とテーブルとの間に設けられた荷重検出
器で検出するようにしたものが知られている。
【0003】このような従来の燃焼試験装置では、実質
的にロケットモータが静止状態にあることを前提として
いるため、ロケットモータにスピンを付与しながらの燃
焼試験には対応することができない。
【0004】そこで、上記の構造を前提としつつ、テー
ブル上に、ロケットモータを回転させるためのガスター
ビンを設置して、ロケットモータにスピンを与えながら
の燃焼試験を可能にしたものが一部で実用化されてい
る。
【0005】しかしながら、この従来のスピン燃焼試験
装置では、ロケットモータにスピンを付与するためのガ
スタービンそのものが大型のものとならざるを得ないば
かりでなく、動的アンバランスの許容度が小さいために
最大許容回転数すなわちロケットモータに付与すること
のできるスピンにおのずと限界があり、特に近年のよう
に飛距離向上のためにより一層の高スピン化が要求され
るロケットモータの試験に柔軟に対応することができな
い。
【0006】その上、従来のスピン燃焼試験装置では、
ロケットモータのノズルの外側に点火用二次コイルを配
置し、この点火用二次コイルへの通電により着火薬に着
火させて点火装置を作動させるようにしているため、点
火用二次コイルの存在によって動的アンバランスを助長
することになるばかりでなく、その点火用二次コイルへ
の通電のためにはスリップリング等を設ける必要があ
り、装置全体が一段と大型かつ複雑化する結果となって
好ましくない。
【0007】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、装置全体の大型化を招くことなくロケット
モータの動的アンバランスを許容しながら高スピンを付
与することができるスピンタイプの燃焼試験装置を提供
しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ベース上をスライド可能なテーブルに電動モータと
モータホルダとを搭載し、前記電動モータによって回動
駆動される回転軸に試験対象となるロケットモータの一
端を支持させるとともに、このロケットモータの他端外
周部を前記モータホルダに軸受支持させ、電動モータの
起動によりロケットモータにスピンを付与しつつ該ロケ
ットモータを点火・燃焼させるとともに、その時の推力
をベースとテーブルとの間に設けた荷重検出器により検
出するように構成されている。
【0009】そして、前記モータホルダは、ロケットモ
ータの外周の円周方向等分位置に当接して該ロケットモ
ータを弾性支持する複数の支持ローラを備えていること
を特徴としている。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における電動モータ、回転軸、ロケットモータお
よびモータホルダのそれぞれの軸心が同一軸線上に位置
するように配置されていることを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明における各支持ローラの弾性支持力が可
変となっていることを特徴としている。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明におけるモータホルダは、スライ
ドテーブルに固定された下側フレームと、この下側フレ
ームに対して開閉可能にヒンジ結合された上側フレーム
とから形成されていて、下側フレームおよび上側フレー
ムのそれぞれに支持ローラが設けられていることを特徴
としている。
【0013】請求項5に記載の発明は、ベース上をスラ
イド可能なテーブルに試験対象となるロケットモータを
両持ち支持させるとともに、このロケットモータを回転
駆動させるための電動モータを前記テーブル上に設け、
前記電動モータの起動によりロケットモータにスピンを
付与しつつ該ロケットモータを外部点火手段にて点火・
燃焼させるとともに、その時の推力をベースとテーブル
との間に設けた荷重検出器により検出するように構成し
てある。
【0014】そして前記外部点火手段は、ベースにヒン
ジ結合されるとともに、火薬の力で推進力を得て回転運
動することによりロケットモータ側の撃針をたたいて該
ロケットモータに点火するスイング式ハンマーを有して
いることを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明におけるスイング式ハンマーは、撃針に当接する
点火位置と退避位置との間で回転可能に構成されている
とともに、前記外部点火手段は、スイング式ハンマーが
撃針に当接した反動で退避位置側に戻った時にそのスイ
ング式ハンマーを退避位置側にロックするロック手段を
有していることを特徴としている。
【0016】したがって、請求項1に記載の発明では、
実質的に両持ち支持状態のロケットモータが電動モータ
によって回転駆動されてスピンが付与される。そして、
ロケットモータに点火して燃焼させると、スピンを伴い
ながら推力を発生し、この推力がベースに対するテーブ
ル全体のスライド変位としてあらわれることで荷重検出
器で検出される。
【0017】この時、モータホルダの各支持ローラがロ
ケットモータを弾性的に支持しているため、各支持ロー
ラはロケットモータのスピンを許容しつつ、その弾性力
によって燃焼あるいはスピンに伴う動的アンバランスを
吸収し、結果的にロケットモータに高スピンを付与する
ことができる。
【0018】特に請求項2に記載の発明のように、電動
モータ、回転軸、ロケットモータおよびモータホルダを
一直線状の配置とすると、モータホルダのみで、スピン
しているロケットモータの動的アンバランスを効率よく
吸収することができる。
【0019】また、請求項3に記載の発明のように、ロ
ケットモータを弾性支持している各支持ローラの弾性支
持力を個別に可変調整することにより、ロケットモータ
の動的アンバランスの吸収能力が最適化される。
【0020】請求項4に記載の発明では、上記のモータ
ホルダが上下分割式の下側フレームと上側フレームとで
形成されているため、ロケットモータの脱着に際してモ
ータホルダが障害となることがなく、その脱着作業をス
ムーズに行える。
【0021】請求項5に記載の発明では、両持ち支持さ
れたロケットモータを電動モータで駆動してスピンを与
え、この状態でスイング式ハンマーの火薬に着火し、ス
イング式ハンマーを火薬の推進力により回転運動させ
る。これにより、スイング式ハンマーはロケットモータ
側の撃針をたたき、この衝撃力をもってロケットモータ
に点火して燃焼させる。そして、ロケットモータは燃焼
の進行に伴って推力を発生し、この推力がベースに対す
るテーブルのスライド変位としてあらわれることでその
ベースとテーブルとの間の荷重検出器が上記の推力を検
出する。
【0022】この時、撃針に当接したスイング式ハンマ
ーはその反動で元の位置に戻ることになるが、請求項6
に記載の発明のように、一旦撃針をたたいて戻ってきた
スイング式ハンマーをロック手段にてロックすることに
より、以降のスイング式ハンマーの動きが拘束される。
【0023】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、両持ち
支持されたロケットモータを電動モータで回転駆動して
スピンを与えつつ、点火・燃焼させるようにしたため、
従来のように回転駆動源としてガスタービンを用いた場
合と比べて装置全体を小型化できるほか、ロケットモー
タの他端がモータホルダの複数の支持ローラにて弾性支
持されているため、ロケットモータのスピンあるいは燃
焼に伴う動的アンバランスを許容しつつこれをスムーズ
に吸収することができ、高スピンが要求されるロケット
モータの性能試験を無理なく行える効果がある。
【0024】特に、請求項2に記載の発明のように、電
動モータ、回転軸、ロケットモータおよびモータホルダ
の各要素を一直線状の配置としたことにより、請求項1
に記載の発明と同様の効果に加えて、各要素のレイアウ
ト上のスペース効率がよく、より一層の小型化が図れる
利点がある。
【0025】また、請求項3に記載の発明によれば、上
記のモータホルダにおける各支持ローラの弾性支持力が
可変調整可能であるため、請求項1または2に記載の発
明と同様の効果のほかに、各支持ローラごとの弾性支持
力ひいては動的アンバランスの吸収力を一段と最適化で
きる効果がある。
【0026】請求項4に記載の発明によれば、モータホ
ルダが下側フレームと上側フレームとによってヒンジ開
閉式のものとして構成されているため、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明と同様の効果に加えて、ロケット
モータの脱着をスムーズに行える効果がある。
【0027】請求項5に記載の発明によれば、両持ち支
持されたロケットモータを電動モータで回転駆動させて
スピンを付与する一方、火薬により推進力を得て回転運
動するスイング式ハンマーにてロケットモータ側の撃針
をたたいて点火して燃焼させるようにしたため、従来の
二次コイルのように点火のための手段がロケットモータ
自体の動的アンバランスに影響することがなく、ロケッ
トモータの一層の高スピン化が可能となるほか、外部点
火手段に付帯する配線系統が回転体側でなく固定側にさ
えあればよく、従来のようにスリップリング等を必要と
しないために、その配管系統を簡素化して装置全体の簡
素化と小型化を達成できる効果がある。
【0028】請求項6に記載の発明によれば、上記の撃
針をたたいた後にその反動で戻ってきたスイング式ハン
マーをロックして拘束するロック手段を設けたため、請
求項5に記載の発明と同様の効果のほかに、点火作動後
にスイング式ハンマーが余分な動きをすることがなく、
試験時の作業性および安全性が大幅に向上する効果があ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】図1,2は本発明の好ましい実施
の形態を示す図であって、図1は装置全体の正面図を、
図2は平面図をそれぞれ示している。
【0030】図1,2に示すように、定盤1の上にはベ
ース2が固定されており、このベース2上にはガイドレ
ール3とリニアガイド4とを介してテーブル5がスライ
ド可能に搭載されている。テーブル5上には電動モータ
6と軸受ブロック7およびモータホルダ8が互いに同一
軸線上に位置するように配置されており、軸受ブロック
7にはアンギュラベアリング9を介して回転軸10が回
転可能に支持されているとともに、電動モータ6の出力
軸11と上記回転軸10とがカップリング12を介して
相互に連結されている。
【0031】そして、後述するように、試験対象となる
ロケットモータRの一端のフランジ部が回転軸10に対
してボルト結合される一方、ロケットモータRの他端外
周面がモータホルダ8で支持されるようになっていて、
上記のようなロケットモータRの両持ち支持状態で電動
モータ6を起動することにより、ロケットモータRが回
転駆動されてスピンが付与されることになる。
【0032】上記ベース2の一端には、ブラケット13
を介して、その検出部をテーブル5の一端面側に向けて
荷重検出器であるロードセル14が設けられているとと
もに、そのロードセル14の両側には引っ張りコイルス
プリング15が配設されていて、各引っ張りコイルスプ
リング15の一端はアジャストボルト16を介してベー
ス2側に、他端はテーブル5にそれぞれ連結されてい
る。これにより、テーブル5の端面が常にロードセル1
4の検出面に当接するように予圧が付与されている。
【0033】また、ベース2の他端には外部点火手段た
る外部点火機構17が配設されている。この外部点火機
構17は、後述するように火薬力により推力を得て回転
運動するスイング式ハンマー18を中心として構成され
ていて、このスイング式ハンマー18にてロケットモー
タR側の撃針をたたくことによりロケットモータRに点
火して燃焼させるようになっている。同時に、その燃焼
に伴って発生する推力が上記のロードセル14で検出さ
れることになる。
【0034】なお、上記の電動モータ6はカバー19で
覆われて防爆構造となっていて、そのカバー19の内部
にはポート20からN2ガスが導入されるようになって
いる。
【0035】ここで、試験対象となるロケットモータ
(固体ロケットモータ)Rの詳細を図3に基づいて説明
すると、モータケース(チャンバ)21内には前部側推
進薬22と後部側推進役23がクッション材24および
イグナイタ25,26とともに装填されているととも
に、モータケース21の後部には図4に示すようにノズ
ル27とともに延時点火装置28が装着されている。延
時点火装置28は複数のシャーピン29によりノズル2
7の後部に装着されているとともに、後端面に突出する
撃針30を備えていて、後述するように外部点火機構1
7にて撃針30をたたくことにより、内部の雷管が作動
して延時薬を介して推進薬23,22に点火することに
なる。
【0036】上記のモータホルダ8は、図5〜8に示す
ように、ロケットモータRの他端外周面を支持するべく
その円周方向の三等分位置に支持ローラを備えている。
より詳しくは、モータホルダ8は、テーブル5に固定さ
れた下側フレーム31と、この下側フレーム31に対し
ヒンジピン32を介して回動可能に連結された上側フレ
ーム33とを母体として形成されていて、上側フレーム
33は下側フレーム31との間にロケットモータRをは
さんだ上で起倒式のクランプボルト34とカラー35お
よびクランプナット36とにより上記ロケットモータR
をクランプするようになっている。そして、下側フレー
ム31には先端に支持ローラとしてのボールベアリング
37を有する二つのローラホルダ38が取り付けられて
いるのに対して、上側フレーム33には一つのローラホ
ルダ39が取り付けられている。
【0037】各ローラホルダ38,39はいずれも同じ
構造であるので、それらを代表してローラホルダ39の
詳細を図5,6を参照しながら説明すると、コ字状のベ
アリングブラケット40に支持ローラとして二つ一組の
ボールベアリング37がボルト,ナット41,42によ
り支持されており、ベアリングブラケット40はボール
スプラインシャフト43の先端に連結されているととも
に、ボールスプラインシャフト43は上側フレーム33
に固定されたボールスプラインハウジング44に摺動自
在に挿入支持されている。
【0038】また、上側フレーム33には円周方向およ
び縦方向にすり割り溝45(図7参照)を形成したサポ
ートスリーブ46が固定されており、このサポートスリ
ーブ46にはノブ47付きのアジャストシャフト48が
回転可能に支持されている。このアジャストシャフト4
8には六角ナット49が嵌合固定されていて、この六角
ナット49がボールスプラインシャフト43のおねじ部
に螺合しているとともに、アジャストシャフト48と六
角ナット49との間には複数の皿ばね50が介装されて
いる。これにより、支持ローラであるボールベアリング
37は常時図6の下方向に付勢されているとともに、ノ
ブ47にてアジャストシャフト48を回転操作すること
でボールベアリング37の位置が調整可能となってい
る。
【0039】上記の外部点火機構17は、図9,10に
示すように、テーブル上に固定したサブテーブル51に
スイング式ハンマー18とロック機構52とを搭載した
もので、スイング式ハンマー18のアーム部53はサブ
テーブル51側のブラケット54にヒンジピン54aを
介して回転可能に支持されており、スイング式ハンマー
18は、図9に示すように、そのヘッド部55がロケッ
トモータR側の撃針30に当接する位置P1と同図に実
線で示す退避位置P2との間で回転するようになってい
る。
【0040】スイング式ハンマー18のヘッド部55に
は、図11,12に示すように、内部に火薬を装填して
なるパワーカートリッジ56が着脱可能にねじ結合され
ている。このパワーカートリッジ56は後部にノズル5
7を備えており、後述するように、図示しないリード線
を介して通電して内部の火薬に点火することにより、ス
イング式ハンマー18は火薬の燃焼力により推力を得て
回転運動することになる。
【0041】また、上記のロック機構52は、一旦作動
した後のスイング式ハンマー18を図9に示す退避位置
2にロックするためのもので、スイング式ハンマー1
8をはさんでその両側に対向配置されたロックピンホル
ダ58と当接ブロック59とから構成されている。ロッ
クピンホルダ58には、先端上面を斜めに切除すること
によってウエッジ状に形成されたロックピン60がスラ
イド可能に挿入支持されており、このロックピン60は
内蔵された圧縮コイルスプリングにより図10の矢印a
方向に付勢されている。したがって、自由状態ではロッ
クピン60の先端が相手側の当接ブロック59に当接し
ている。また、ロックピン60にはロックピン60自体
の回り止めを兼ねた押さえピン61が突設されており、
この押さえピン61にはロックピンホルダ58の側部に
形成された溝部62に係合している。したがって、押さ
えピン61を操作部としてロックピン60全体を矢印a
方向と反対方向に後退させることができるようになって
いる。
【0042】次に以上のように構成された燃焼試験装置
による試験手順について説明する。
【0043】先ず、図1,2に示すように、試験対象と
なるロケットモータRを回転軸10とモータホルダ8と
で両持ち支持させることになるのであるが、それに先立
って図7,8に示すモータホルダ8の上側フレーム33
を時計回り方向に180度程度回転させて開いておき、
ロケットモータRの一端のフランジ部63を図5に示す
ように回転軸10に押し当てながらロケットモータRの
他端外周を下側フレーム31の各ボールベアリング37
で支える。そして、上記フランジ部63を回転軸10に
ボルト64にて結合し、さらにモータホルダ8の上側フ
レーム33を図7,8に示すように閉じた上でクランプ
ボルト34とクランプナット36とで締結固定する。
【0044】この時、図5〜8に示したモータホルダ8
の各アジャストシャフト48を回転操作して、ロケット
モータRを回転させたときに各ボールベアリング37が
同時に回転するように各ボールベアリング37のロケッ
トモータRに対する圧接力、すなわちロケットモータR
の弾性支持力を調整する。
【0045】さらに、図9に示すように、パワーカート
リッジ56が装着されているスイング式ハンマー18を
作動開始位置P3にセットする。これは、ロックピン6
0によるスイング式ハンマー18のロック状態を解除す
るべく、押さえピン61を操作部としてロックピン60
を一旦矢印a方向と反対方向に後退させながらスイング
式ハンマー18をわずかに持ち上げてそのロックピン6
0を乗り越えさせる。その後、ロックピン60を再び元
の状態に戻し、ロックピン60にてスイング式ハンマー
18のアーム部53を支えるかたちとなる作動開始位置
3にスイング式ハンマー18をセットする。
【0046】このようにしてロケットモータRを回転軸
10とモータホルダ8とで確実に両持ち支持させ、さら
にスイング式ハンマー18のセットが終了したならば、
電動モータ6を起動して、ロケットモータRを例えば1
0,000〜12,000rpm程度で回転させること
によりロケットモータRに所定のスピンを付与する。
【0047】この時、モータホルダ8とそれに支持され
ているロケットモータRとの間に芯ずれ等が生じて動的
アンバランスがあったとしても、モータホルタ8側の支
持ローラである各ボールベアリング37は皿ばね50を
介してロケットモータRを弾性的に支持しているため
に、上記の動的アンバランスは皿ばね50によって吸収
される。
【0048】上記のロケットモータRの回転によるスピ
ンが安定化したならば、スイング式ハンマー18のパワ
ーカートリッジ56に通電して点火する。パワーカート
リッジ56の点火によりこれが燃焼作動すると、スイン
グ式ハンマー18は上記燃焼圧力により推力を得て、図
9に示す作動開始位置P3から時計回り方向に勢いよく
回転運動する。
【0049】スイング式ハンマー18が回転すると、そ
のヘッド部55がロケットモータR側の撃針30に当接
してこれをたたくことにより、図4に示した点火延時装
置28内の雷管が作動し、さらに延時薬による延時時間
を経たのちにロケットモータRの推進薬23,22に点
火される。
【0050】ここで、上記の撃針30に衝突したスイン
グ式ハンマー18はその反動で元の位置に戻ることにな
るが、図9,10に示したように、反時計回り方向に回
転しているスイング式ハンマー18のアーム部53がロ
ックピン60の先端上面の傾斜面60aに当接すること
によりロックピン60を瞬間的に矢印a方向と逆方向に
後退させ、スイング式ハンマー18のアーム部53は上
記ロックピン60を乗り越えることになる。そして、ス
イング式ハンマー18がロックピン60を乗り越えた瞬
間にそのロックピン60が再び元のロック状態に戻り、
さらなる反動によりスイング式ハンマー18が再び時計
回り方向に回転しようとしてもこれをロックピン60が
阻止し、結果的にスイング式ハンマー18は図9に実線
で示す退避位置P2にロックされる。
【0051】上記のようにしてロケットモータRに点火
されると、推進薬23,22の燃焼に伴ってロケットモ
ータRの内圧が上昇し、図3,4に示すようにノズル2
7の後部側に装着されている延時点火装置28はシャー
ピン29のせん断を伴いながら後方に吹き飛ばされる。
そして、以降は燃焼の進行とともにロケットモータRは
所定の推力を発生する。
【0052】このロケットモータRが発生する推力は、
図1,2に示すところのベース2に対するテーブル5全
体の右方向へのスライド変位としてあらわれ、結果的に
ロケットモータRが発生する推力をテーブル5を介して
ロードセル14が検出することになる。そして、ロード
セル14によって検出される上記の推力の変化とロケッ
トモータR自体の回転数とを連続的に記録する。
【0053】このように本実施の形態によれば、ガスタ
ービンによらずに電動モータ6にてロケットモータRに
スピンを付与しているため、単に装置全体が小型のもの
で済むばかりでなく、回転数の可変制御をきわめて容易
に行うことができることはもちろんのこと、ハンマー式
の外部点火機構17を採用しているために従来のように
点火のために二次コイルが付帯することがないために動
的アンバランスを抑制でき、結果としてより高スピンの
もとでの燃焼試験を無理なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における燃焼試験装置の代表的な実施の
形態を示す正面説明図。
【図2】図1に示す燃焼試験装置の平面説明図。
【図3】試験対象となるロケットモータの一例を示す断
面図。
【図4】図3の要部拡大断面図。
【図5】図1に示すモータホルダの要部拡大断面図。
【図6】図5の状態からロケットモータを取り除いた状
態を示す断面説明図。
【図7】図6の右側面説明図。
【図8】図6のA−A線に沿う断面図。
【図9】図1に示す外部点火機構の要部拡大図。
【図10】図9の平面説明図。
【図11】図9に示すスイング式ハンマーの要部拡大断
面図。
【図12】図11の下面図。
【符号の説明】
2…ベース 5…テーブル 6…電動モータ 8…モータホルダ 10…回転軸 14…ロードセル(荷重検出器) 17…外部点火機構(外部点火手段) 18…スイング式ハンマー 21…モータケース 30…撃針 31…下側フレーム 33…上側フレーム 37…ボールベアリング(支持ローラ) 50…皿ばね 52…ロック機構(ロック手段) 53…アーム部 55…ヘッド部 60…ロックピン R…ロケットモータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース上をスライド可能なテーブルに電
    動モータとモータホルダとを搭載し、 前記電動モータによって回動駆動される回転軸に試験対
    象となるロケットモータの一端を支持させるとともに、
    このロケットモータの他端外周部を前記モータホルダに
    軸受支持させ、 電動モータの起動によりロケットモータにスピンを付与
    しつつ該ロケットモータを点火・燃焼させるとともに、
    その時の推力をベースとテーブルとの間に設けた荷重検
    出器により検出するように構成してなり、 前記モータホルダは、ロケットモータの外周の円周方向
    等分位置に当接して該ロケットモータを弾性支持する複
    数の支持ローラを備えているものであることを特徴とす
    るロケットモータの燃焼試験装置。
  2. 【請求項2】 前記電動モータ、回転軸、ロケットモー
    タおよびモータホルダのそれぞれの軸心が同一軸線上に
    位置するように配置されていることを特徴とする請求項
    1記載のロケットモータの燃焼試験装置。
  3. 【請求項3】 各支持ローラの弾性支持力が可変となっ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載のロケッ
    トモータの燃焼試験装置。
  4. 【請求項4】 前記モータホルダは、スライドテーブル
    に固定された下側フレームと、この下側フレームに対し
    て開閉可能にヒンジ結合された上側フレームとから形成
    されていて、下側フレームおよび上側フレームのそれぞ
    れに支持ローラが設けられていることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のロケットモータの燃焼試験
    装置。
  5. 【請求項5】 ベース上をスライド可能なテーブルに試
    験対象となるロケットモータを両持ち支持させるととも
    に、 このロケットモータを回転駆動させるための電動モータ
    を前記テーブル上に設け、 前記電動モータの起動によりロケットモータにスピンを
    付与しつつ該ロケットモータを外部点火手段にて点火・
    燃焼させるとともに、その時の推力をベースとテーブル
    との間に設けた荷重検出器により検出するように構成し
    てなり、 前記外部点火手段は、ベースにヒンジ結合されるととも
    に、火薬の力で推進力を得て回転運動することによりロ
    ケットモータ側の撃針をたたいて該ロケットモータに点
    火するスイング式ハンマーを有していることを特徴とす
    るロケットモータの燃焼試験装置。
  6. 【請求項6】 前記スイング式ハンマーは、撃針に当接
    する点火位置と退避位置との間で回転可能に構成されて
    いるとともに、前記外部点火手段は、スイング式ハンマ
    ーが撃針に当接した反動で退避位置側に戻った時にその
    スイング式ハンマーを退避位置側にロックするロック手
    段を有していることを特徴とする請求項5記載のロケッ
    トモータの燃焼試験装置。
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