JPH11182292A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH11182292A
JPH11182292A JP9347493A JP34749397A JPH11182292A JP H11182292 A JPH11182292 A JP H11182292A JP 9347493 A JP9347493 A JP 9347493A JP 34749397 A JP34749397 A JP 34749397A JP H11182292 A JPH11182292 A JP H11182292A
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時に第1回目の噴射燃料から確実に燃焼
させる。 【解決手段】 冷却水温に基づいて気筒内の混合気が燃
焼可能な空燃比範囲を推定する(ステップ200)。こ
の後、エンジン停止中に燃料噴射弁から漏れた燃料の総
量を推定し(ステップ300)、漏れた燃料のうち1つ
の気筒内に吸入される漏れ燃料吸入量を推定する(ステ
ップ400)。この後、漏れ燃料吸入量を考慮して、始
動時の吸入混合気の空燃比が始動時可燃範囲内となるよ
うに始動時の燃料噴射量を算出する(ステップ50
0)。この始動時燃料噴射量で、第1回目の燃料噴射か
ら各気筒の吸気行程に同期させて燃料を噴射する。この
後、第1回目の噴射燃料の燃焼状態を判定し、その判定
結果に基づいて、次回の始動時の燃料噴射量算出に反映
させる補正値を学習する(ステップ600)。これによ
り、始動時に第1回目の噴射燃料から確実に燃焼させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動時の燃料噴射
時期及び燃料噴射量を適正化した内燃機関の燃料噴射制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の始動性を向上させるた
めに、実公平1−21156号公報に示すように、始動
時の燃料噴射量と実際に始動に要した時間(始動時間)
との関係を学習し、その学習結果に基づいて始動時間を
短縮する方向に始動時の燃料噴射量を増減補正すること
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の
始動性能は、始動時の燃料噴射方式が独立噴射、グルー
プ噴射、非同期噴射のいずれであるかによって大きく異
なる。例えば、グループ噴射や非同期噴射では、始動時
に噴射した燃料が吸気ポート等に付着する量(ウェット
量)が多くなり、その分、気筒内に吸入される燃料量が
要求燃料量よりも少なくなる。このため、始動初期の混
合気の空燃比が燃焼可能範囲よりもリーンになりやす
く、始動性が悪いばかりか、始動時の未燃炭化水素(H
C)の排出量が増加するという問題がある。また、独立
噴射でも、噴射時期が吸気行程から離れていると、同様
の問題が生じる。
【0004】しかしながら、上記公報では、始動時の燃
料噴射方式が具体的に記載されておらず、燃料噴射方式
による始動性への影響が全く無視されているため、近年
の益々厳しくなる排ガス規制や始動性向上の要求には、
十分に対応することができない。
【0005】また、機関停止中には、燃料噴射弁から燃
料が僅かずつ漏れて吸気系内に拡散し、始動時にこの漏
れ燃料が気筒内に吸入されるため、気筒内に吸入される
混合気の空燃比が漏れ燃料の吸入によってずれてしま
う。しかも、この漏れ燃料の吸入量は一定ではなく、機
関停止時間が長くなるに従って、燃料噴射弁からの漏れ
燃料が増加し、それに伴って、1気筒当たりの漏れ燃料
吸入量が増加して、空燃比のずれ量も大きくなる。従っ
て、上記公報のように、始動時の燃料噴射量と始動時間
との関係のみを学習して燃料噴射量を補正したのでは、
漏れ燃料の吸入による始動時の空燃比のずれを全く補正
することができず、始動性向上・排気エミッション低減
の効果が少ない。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、始動時に第1回目の
噴射燃料から確実に燃焼させることができて、近年の益
々厳しくなる排ガス規制や始動性向上の要求にも十分に
対応することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の燃料噴射制御装置に
よれば、噴射時期制御手段によって、始動時に気筒判別
して第1回目の燃料噴射から吸気行程に同期した燃料噴
射を行う。これにより、噴射した燃料が直接、気筒内に
吸入されるようになり、吸気ポート等への燃料の付着
(ウェット)が少なくなり、その分、始動時の空燃比制
御が容易になる。更に、始動時には、第1回目の燃料噴
射により気筒内に供給される混合気(以下「第1回目の
吸入混合気」という)が燃焼可能な空燃比の範囲(以下
「始動時可燃範囲」という)を少なくとも冷却水温情報
に基づいて始動時可燃範囲推定手段により推定すると共
に、機関停止中に燃料噴射弁から漏れた燃料が1気筒内
に吸入される量(以下「漏れ燃料吸入量」という)を漏
れ燃料吸入量推定手段により推定する。そして、この漏
れ燃料吸入量を考慮して始動時の第1回目の吸入混合気
の空燃比が始動時可燃範囲となるように第1回目の燃料
噴射量を始動時噴射量算出手段により算出する。このよ
うにすれば、始動時に漏れ燃料の吸入の影響を受けず
に、第1回目の燃料噴射から混合気の空燃比を確実に始
動時可燃範囲に設定することができ、第1回目の噴射燃
料から確実に燃焼させることができて、始動性を向上で
きると共に、始動時のHC排出量を低減できる。
【0008】この場合、請求項2のように、始動時に第
1回目の吸入混合気の燃焼状態(以下「第1回目の燃焼
状態」という)を燃焼状態判定手段により判定し、第1
回目の燃焼状態に基づいて次回の始動時の第1回目の燃
料噴射量を補正する補正値を学習手段により学習し、こ
の学習補正値を用いて第1回目の燃料噴射量を補正する
ようにしても良い。このようにすれば、燃料噴射弁等の
燃料供給系部品やセンサ等の制御系部品の個体差(ばら
つき)や経時劣化による燃料噴射特性のばらつきがあっ
ても、このばらつきを学習効果により自動的に修正する
ことができ、始動性向上や排気エミッション低減の効果
を長期間安定して持続させることができる。
【0009】また、請求項3のように、燃料噴射弁から
噴射する燃料を微粒化する燃料微粒化手段を設けた構成
としても良い。このようにすれば、燃料の燃焼性が向上
し、低温時においても、第1回目の噴射燃料から確実に
燃焼させることができる。
【0010】また、請求項4のように、漏れ燃料吸入量
を推定する際に、機関停止中の漏れ燃料の総量を推定
し、漏れ燃料が拡散する吸気管容積に対する1気筒分の
吸入空気量の比率と、推定した漏れ燃料の総量とに基づ
いて1気筒内に吸入される漏れ燃料吸入量を推定すると
良い。このようにすれば、機関停止中の漏れ燃料の吸気
管内への拡散作用を考慮して、1気筒当たりの漏れ燃料
吸入量を精度良く推定することができる。
【0011】更に、請求項5のように、漏れ燃料吸入量
を考慮して、始動時可燃範囲におけるリーン限界を基準
にして第1回目の燃料噴射量を算出すると良い。このよ
うに、リーン限界を基準にすれば、第1回目の燃料噴射
量を始動時可燃範囲内で必要最少量に設定でき、始動時
のHC排出量の大幅な低減が可能となる。
【0012】また、請求項6のように、始動毎に始動時
可燃範囲におけるリーン限界の燃料噴射量に対する補正
値を学習し、燃焼状態判定手段で判定した第1回目の燃
焼状態が適正でない時に、学習補正値を所定の学習ディ
ザ値分だけリッチ側にずらした値に更新するようにして
も良い。このようにすれば、第1回目の燃焼状態が適正
となる必要最少量の燃料噴射量を学習することができ、
燃料供給系や制御系のばらつきがあっても、その影響を
受けずに、始動時のHC排出量を確実に低減することが
できる。
【0013】この場合、請求項7のように、学習補正値
を更新する学習ディザ値を漏れ燃料吸入量に応じて切り
換えるようにしても良い。このようにすれば、漏れ燃料
吸入量を学習処理に反映させることができ、漏れ燃料吸
入量に応じた適正な学習を行うことができる。
【0014】また、冷却水温等の始動条件が異なれば、
始動時可燃範囲も異なるため、請求項8のように、始動
条件に応じて区分された複数の学習領域を設定し、始動
毎にその始動条件に対応する学習領域の学習補正値を更
新又は維持し、始動時には、その始動条件に対応する学
習領域の学習補正値を用いて第1回目の燃料噴射量を補
正するようにしても良い。このようにすれば、始動条件
毎に第1回目の燃焼状態が適正となる燃料噴射量を学習
でき、学習精度を向上できる。
【0015】また、請求項9のように、始動時に第1回
目の燃焼行程での機関回転数の上昇具合又は筒内圧力の
上昇具合に基づいて第1回目の燃焼状態を判定するよう
にしても良い。つまり、始動時に燃焼状態が良くなるほ
ど、機関回転数が上昇し、且つ、筒内圧力が上昇するた
め、機関回転数の上昇具合又は筒内圧力の上昇具合に基
づいて第1回目の燃焼状態を精度良く判定することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】《実施形態(1)》以下、本発明
の実施形態(1)を図1乃至図18に基づいて説明す
る。まず、図1に基づいてエンジン制御系システム全体
の概略構成を説明する。内燃機関である例えば4気筒の
ガソリンエンジン10の吸気ポート11に接続された吸
気管12の最上流部にはエアクリーナ13が設けられ、
このエアクリーナ13の下流に吸気温センサ14が設け
られている。また、吸気管12の途中部には、スロット
ルバルブ15が設けられ、このスロットルバルブ15を
バイパスするバイパス路16にはアイドルスピードコン
トロールバルブ17が設けられている。上記スロットル
バルブ15の開度は、スロットル開度センサ18によっ
て検出され、スロットルバルブ15の下流側の吸気管圧
力は、吸気管圧力センサ19によって検出される。
【0017】また、各気筒の吸気ポート11の近傍に
は、燃料タンク21から供給される燃料を噴射する燃料
噴射弁20が設けられている。燃料タンク21内の燃料
は燃料ポンプ22→燃料フィルタ23→プレッシャレギ
ュレータ24の経路を経て各気筒の燃料噴射弁20に分
配され、プレッシャレギュレータ24により燃料圧力
(燃圧)が吸気管圧力に対して一定圧力に保たれると共
に、余剰燃料がリターン配管25を通して燃料タンク2
1内に戻される。
【0018】一方、エンジン10の排気ポート26に接
続された排気管27には、排ガス中の酸素濃度を検出す
る酸素濃度センサ28が設けられている。エンジン10
を冷却するウォータジャケット29には、冷却水温を検
出する水温センサ30が取り付けられている。また、エ
ンジン10の各気筒のシリンダヘッドには点火プラグ3
1が取り付けられ、各気筒の点火プラグ31には、イグ
ナイタ付きの点火コイル32とディストリビュータ33
によって高電圧が印加され、点火される。
【0019】また、ディストリビュータ33内には、ク
ランク角センサ35と気筒判別センサ36とが設けられ
ている。クランク角センサ35は、エンジン10のクラ
ンク軸の回転に応じて所定のクランク角毎にクランク角
信号を発生し、そのクランク角信号の周波数によってエ
ンジン回転数が検出される。また、気筒判別センサ36
は、エンジン10のカム軸の回転に伴って特定気筒のク
ランク角基準位置(例えば第1気筒の圧縮TDC及び第
4気筒の圧縮TDC)で気筒判別信号を発生し、この気
筒判別信号が気筒判別に用いられる。
【0020】前述したクランク角センサ35、気筒判別
センサ36、水温センサ30等の各種センサの出力信号
は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)3
7に入力される。このECU37は、バッテリ34を電
源として動作し、イグニッションスイッチ38のオン信
号によりスタータ(図示せず)を駆動すると共に、各気
筒の燃料噴射弁20の開弁時間(燃料噴射時間)を調整
して燃料噴射量を制御し、エンジン10を始動させる。
この際、ECU37は、クランク角センサ35と気筒判
別センサ36の出力信号から気筒を判別し、始動時に第
1回目の燃料噴射から吸気行程に同期した燃料噴射を行
う噴射時期制御手段として機能する。
【0021】このECU37は、マイクロコンピュータ
を主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)
には、後述する燃料噴射制御用の各ルーチンが記憶され
ている。以下、各ルーチンの処理内容を説明する。
【0022】[始動時燃料噴射制御メインルーチン]図
2に示す始動時燃料噴射制御メインルーチンは、イグニ
ッションスイッチ38のオン後に所定時間毎(例えば4
ms毎)に次のように実行される。まず、ステップ10
0で、初期化ルーチンを実行し、RAM等の記憶領域に
初期値がセットされると共に、各種入力信号がチェック
される。次のステップ200で、後述する図3の始動時
可燃範囲推定ルーチンを実行して、エンジン10の冷却
水温に基づいて気筒内の混合気が燃焼可能な空燃比の範
囲を推定する。この始動時可燃範囲推定ルーチンの処理
が特許請求の範囲でいう始動時可燃範囲推定手段として
の役割を果たす。
【0023】その後、ステップ300に進み、後述する
図6の停止中燃料漏れ量推定ルーチンを実行して、エン
ジン停止中に燃料噴射弁20から漏れた燃料の総量を推
定する。次のステップ400で、後述する図11の漏れ
燃料吸入量推定ルーチンを実行して、燃料噴射弁20か
ら漏れた燃料のうち1つの気筒内に吸入される漏れ燃料
吸入量を推定する。これら停止中燃料漏れ量推定ルーチ
ンと漏れ燃料吸入量推定ルーチンの処理が特許請求の範
囲でいう漏れ燃料吸入量推定手段としての役割を果た
す。
【0024】そして、次のステップ500で、後述する
図12の始動時噴射量算出ルーチンを実行して、ステッ
プ400で求めた漏れ燃料吸入量を考慮して、始動時の
吸入混合気の空燃比がステップ200で求めた始動時可
燃範囲内となるように始動時の燃料噴射量を算出する。
この始動時噴射量算出ルーチンの処理が特許請求の範囲
でいう始動時噴射量算出手段としての役割を果たす。こ
の始動時燃料噴射量で、第1回目の燃料噴射から各気筒
の吸気行程に同期させて燃料を噴射する。
【0025】この後、ステップ600に進み、後述する
図14の補正値学習ルーチンを実行して、第1回目の噴
射燃料の燃焼状態を判定し、その判定結果に基づいて、
次回の始動時の燃料噴射量算出に反映させる補正値を学
習する。この補正値学習ルーチンの処理が特許請求の範
囲でいう学習手段としての役割を果たす。始動時には、
上記各ステップ200〜600の処理が繰り返し行われ
る。
【0026】[始動時可燃範囲推定ルーチン]図3に示
す始動時可燃範囲推定ルーチン(図2のステップ20
0)は、例えば8ms毎に次のように実行される。ま
ず、ステップ201で、水温センサ30で検出された冷
却水温TWHを読み込み、次のステップ202で、図4
に示す冷却水温THWをパラメータとする始動時可燃範
囲のリーン限界曲線のマップを検索し、現在の冷却水温
THWに応じた始動時可燃範囲のリーン限界AFLeanを
求める。この始動時可燃範囲のリーン限界AFLeanは、
始動時に気筒内に吸入される混合気が完全燃焼できる空
燃比のリーン限界であり、このリーン限界より薄い混合
気は不完全燃焼となる。
【0027】次のステップ203で、図4に示す冷却水
温THWをパラメータとする始動時可燃範囲のリッチ限
界曲線のマップを検索し、現在の冷却水温THWに応じ
た始動時可燃範囲のリッチ限界AFRichを求める。この
始動時可燃範囲のリッチ限界AFRichは、始動時に気筒
内に吸入される混合気が完全燃焼できる空燃比のリッチ
限界であり、このリッチ限界より濃い混合気は不完全燃
焼となる。図4に示すリーン限界曲線及びリッチ限界曲
線のマップは、予め、実験データや理論式によって設定
され、ECU37のROMに記憶されている。
【0028】次のステップ204で、クランキング時の
1気筒当たりの吸入空気量QCRNK[g]を次式により算
出する。 QCRNK=(総排気量)/4×KTP×(空気比重) [g] 上式において、「4」はエンジン10の気筒数、KTP
は充填効率である。この充填効率KTPは、図5に示す
エンジン回転数NEと吸気管圧力Pmとをパラメータと
する充填効率マップから求める。この充填効率マップ
は、予め、実験データや理論式によって設定され、EC
U37のROMに記憶されている。
【0029】吸入空気量QCRNKの算出後、ステップ20
5に進み、ステップ202で求めたリーン限界AFLean
に相当するリーン限界燃料量FLEAN[g]を次式に
より算出する。 FLEAN=QCRNK/AFLean [g]
【0030】この後、ステップ206に進み、ステップ
203で求めたリッチ限界AFRichに相当するリッチ限
界燃料量FRICH[g]を次式により算出して、本ル
ーチンを終了する。 FRICH=QCRNK/AFRich [g]
【0031】ここで、リーン/リッチ限界燃料量FLE
AN,FRICHは、冷却水温THWに応じて予め作成
したマップ等から求めるようにしても良いが、バッテリ
電圧やオイルの粘性の違いによって、クランキング時の
エンジン回転数NEが変動して、吸入空気量QCRNKが変
動するため、本ルーチンのように、冷却水温THWに応
じて求めたリーン/リッチ限界AFLean,AFRichと吸
入空気量QCRNKを用いてリーン/リッチ限界燃料量FL
EAN,FRICHを算出すれば、吸入空気量QCRNKが
変動しても、リーン/リッチ限界燃料量FLEAN,F
RICHを精度良く算出することができる。
【0032】尚、予め冷却水温THWと吸入空気量QCR
NK(又はエンジン回転数NEと吸気管圧力Pm)とをパ
ラメータとするリーン/リッチ限界燃料量FLEAN,
FRICHのマップを実験データや理論式によって作成
しておき、このマップからリーン/リッチ限界燃料量F
LEAN,FRICHを求めるようにしても良い。
【0033】[停止中燃料漏れ量推定ルーチン]図6に
示す停止中燃料漏れ量推定ルーチン(図2のステップ3
00)は、エンジン停止中もバックアップ電源により例
えば50ms毎に実行され、エンジン停止中に全気筒の
燃料噴射弁20から漏れた燃料の総量(漏れ燃料積算値
FLEAK)を次のようにして算出する。まず、ステッ
プ301で、前回のエンジン停止(イグニッションスイ
ッチ38のオフ)から現在までの経過時間を停止時間計
測タイマ(図示せず)で計測して、その経過時間(停止
時間)を読み込み、次のステップ302で、現在の冷却
水温THWを読み込む。
【0034】この後、ステップ303に進み、図7に示
す冷却水温THWをパラメータとする水温補正値FPTH
W のマップを検索して、現在の冷却水温THWに応じた
水温補正値FPTHW を求める。次のステップ304で、
この水温補正値FPTHW を用いて漏れ燃料積算値FLE
AKを次式により算出する。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、a,b,cは、燃料供給系で異な
る燃圧特性から燃料の漏れ量を求めるための変換定数で
ある。Pは現在の燃圧(kPa)であり、図8に示す停
止時間をパラメータとする燃圧変化特性のマップを検索
して、現在までの停止時間に応じた燃圧Pを求める。q
0 は、基準温度(例えば25℃)、基準燃圧の時に1分
間当たり全気筒の燃料噴射弁20から漏れる燃料の合計
量(mm3 /min)である。この合計燃料漏れ量q0
は、図9に示すような分布特性を示し、この分布特性か
ら、合計燃料漏れ量q0 のばらつき中心値q(av)と
ばらつき上限値q(3σ)が求められる。
【0037】上記(1),(2)式の計算をエンジン停
止中にバックアップ電源により例えば50ms毎に繰り
返すことで、エンジン停止中に全気筒の燃料噴射弁20
から漏れた燃料を積算し、前回のエンジン停止から現在
までの漏れ燃料積算値FLEAKを算出する。そして、
始動当初(スタータオン時)に算出した漏れ燃料積算値
FLEAKがエンジン停止中の漏れ燃料の総量となる。
この場合、合計燃料漏れ量q0 のばらつき中心値q(a
v)とばらつき上限値q(3σ)を用いて、漏れ燃料積
算値FLEAKのばらつき中心値FLEAK(av)と
ばらつき上限値FLEAK(3σ)が算出される。
【0038】尚、本ルーチンでは、エンジン停止中に漏
れ燃料を積算するようにしたが、予め、図10に示すよ
うに、停止時間をパラメータとする漏れ燃料積算値FL
EAKのマップを実験データや理論式により作成して、
ECU37のROMに記憶しておき、始動当初(スター
タオン時)に、このマップを検索して停止時間に応じた
漏れ燃料積算値FLEAKを求めるようにしても良い。
【0039】[漏れ燃料吸入量推定ルーチン]図11に
示す漏れ燃料吸入量推定ルーチン(図2のステップ40
0)は、例えば16ms毎に実行され、1気筒当たりの
漏れ燃料吸入量を次のようにして推定する。まず、ステ
ップ401で、吸気管容積VINを読み込む。ここで、吸
気管容積VINは、エンジン停止中に漏れた燃料が時間の
経過に伴って拡散すると推定される吸気管12の吸気ポ
ート11からエアクリーナ13までの全容積である。次
のステップ402で、前記始動時可燃範囲推定ルーチン
で求めた充填効率KTPを読み込んだ後、ステップ40
3で、前記停止中燃料漏れ量推定ルーチンで算出した漏
れ燃料積算値FLEAKを読み込む。
【0040】この後、ステップ404で、漏れた燃料の
うち1つの気筒内に吸入される漏れ燃料吸入量FLKを
次式により算出する。 FLK=(排気量/4×KTP)/VIN×FLEAK つまり、エンジン停止中に漏れた燃料が吸気管12内全
体に拡散していると推定し、吸気管容積VINに対する1
気筒分の吸入空気量(排気量/4×KTP)の比率を、
漏れ燃料積算値FLEAKに乗算することで、1気筒内
に吸入される漏れ燃料吸入量FLKを算出する。
【0041】この際、漏れ燃料積算値FLEAKのばら
つき中心値FLEAK(av)とばらつき上限値FLE
AK(3σ)を用いて、漏れ燃料吸入量FLKのばらつ
き中心値FLK(av)とばらつき上限値FLK(3
σ)が算出される。
【0042】[始動時噴射量算出ルーチン]図12に示
す始動時噴射量算出ルーチン(図2のステップ500)
は、所定クランク角毎(例えば30℃A毎)に実行さ
れ、始動時の燃料噴射量(始動時噴射時間TAU)を次
のようにして算出する。まず、ステップ501で、エン
ジン回転数NEが例えば500rpmよりも高いか否か
を判定する。ここで、500rpmは、始動完了と判定
するのに十分な回転数である。もし、エンジン回転数N
Eが500rpmよりも高ければ、始動完了と判定さ
れ、ステップ800に進み、後述する始動後噴射制御を
実行する。
【0043】上記ステップ501で、エンジン回転数N
Eが500rpm以下の場合には、始動完了前と判定さ
れ、ステップ502に進み、前記始動時可燃範囲推定ル
ーチンで算出したリーン限界燃料量FLEANに、後述
する図14の補正値学習ルーチンで学習した学習補正値
FGAKを乗算して暫定の燃料噴射量Xを算出する。 X=FLEAN×FGAK
【0044】この後、ステップ503に進み、漏れ燃料
吸入量のばらつき上限値FLK(3σ)を考慮した時の
第1のリッチ限界噴射量KG1(図13参照)を、リッ
チ限界燃料量FRICHから漏れ燃料吸入量のばらつき
上限値FLK(3σ)を差し引いて求める。 KG1=FRICH−FLK(3σ)
【0045】この後、ステップ504に進み、第2のリ
ッチ限界噴射量KG2(図13参照)を次式により算出
する。 KG2=FRICH−{FLK(3σ)−FLK(a
v)}ここで、FLK(3σ)−FLK(av)は、漏
れ燃料吸入量のばらつき上限値FLK(3σ)からばら
つき中心値FLK(av)を差し引いた値、つまり、ば
らつき中心値FLK(av)からばらつき上限値FLK
(3σ)までの偏差である。
【0046】次のステップ505で、暫定の燃料噴射量
Xを第1のリッチ限界噴射量KG1と比較し、X≦KG
1と判定された場合、つまり暫定の燃料噴射量Xが第1
のリッチ限界噴射量KG1よりもリーン側に位置してい
る場合には、ステップ506に進み、後述する図14の
補正値学習ルーチンで用いる学習ディザ値KDZを所定
値αにセットする。この後、ステップ507に進み、リ
ーン限界燃料量FLEAN[g]を燃料噴射弁20の燃
料噴射時間TLEAN[ms]に変換し、次のステップ
508で、このリーン限界の燃料噴射時間TLEANに
学習補正値FGAKを乗算して始動時噴射時間TAUを
算出する。 TAU=TLEAN×FGAK つまり、リーン限界の燃料噴射時間TLEANを学習補
正値FGAKで補正して始動時噴射時間TAUを求め
る。
【0047】一方、ステップ505で、X>KG1と判
定された場合、つまり、暫定の燃料噴射量Xが第1のリ
ッチ限界噴射量KG1よりリッチ側に位置する場合に
は、暫定の燃料噴射量Xがリッチ限界燃料量FRICH
に近いため、漏れ燃料吸入量のばらつき度合いによって
は、気筒内に吸入される燃料の総量がリッチ限界燃料量
FRICHを越えてリッチ失火する可能性があると判断
し、ステップ509に進み、学習ディザ値KDZをα/
2に切り換えて、学習補正値FGAKを小刻みに更新さ
せるようにする。
【0048】この後、ステップ510に進み、暫定の燃
料噴射量Xを第2のリッチ限界噴射量KG2と比較し、
X≦KG2と判定された場合、つまり暫定の燃料噴射量
Xが第2のリッチ限界噴射量KG2よりもリーン側に位
置している場合には、リッチ失火する可能性がないと判
断し、前述したX≦KG1の場合と同じく、ステップ5
07,508に進み、リーン限界の燃料噴射時間TLE
ANを学習補正値FGAKで補正して始動時噴射時間T
AUを求める。
【0049】これに対し、上記ステップ510で、X>
KG2と判定された場合、つまり、暫定の燃料噴射量X
が第2のリッチ限界噴射量KG2よりもリッチ側に位置
してる場合には、暫定の燃料噴射量Xを始動時の燃料噴
射量として採用すると、漏れ燃料吸入量のばらつき度合
いによっては、気筒内に吸入される燃料の総量がリッチ
限界燃料量FRICHを越えてリッチ失火する可能性が
あるため、ステップ511に進み、始動時の燃料噴射量
を第2のリッチ限界噴射量KG2でガード処理すべく、
第2のリッチ限界噴射量KG2[g]を燃料噴射時間T
KG2[ms]に変換し、次のステップ512で、この
TKG2を始動時噴射時間TAUとして採用する。
【0050】このようにして算出された始動時噴射時間
TAUで、ECU37は、始動時に第1回目の燃料噴射
から各気筒の吸気行程に同期させて燃料を噴射する。
【0051】[補正値学習ルーチン]図14に示す補正
値学習ルーチン(図2のステップ600)は、例えば3
0℃A毎に実行され、学習補正値FGAKを次のように
して更新する。まず、ステップ601で、クランキング
開始後の全気筒の燃料噴射弁20の合計噴射回数をカウ
ントするカウンタCINJのカウント値が2以下である
か否かを判定する。このカウンタCINJのカウント値
が2以下の時、つまり合計噴射回数が2回以下の時は、
図15に示すように、第1回目の燃料噴射を行った気筒
が第1回目の燃焼行程(爆発行程)に達しておらず、第
1回目の燃焼状態を判定できないので、以降の処理を行
うことなく、本ルーチンを終了する。図15に示すよう
に、始動時に、気筒判別後、例えば#3気筒から吸気行
程に同期して燃料噴射を開始した場合には、#3気筒の
吸気→圧縮の2工程(180℃A×2)を経て第1回目
の燃焼行程となり、この第1回目の燃焼行程に到達する
前に、#4気筒で燃料噴射が行われる。
【0052】一方、上記ステップ601で、カウンタC
INJのカウント値が2を越えている場合(合計噴射回
数が3回以上の場合)には、噴射燃料が燃焼可能である
と判断し、ステップ602に進み、第1回目の噴射燃料
が燃焼する第1回目の燃焼点であるか否かを判定する。
もし、第1回目の燃焼点であれば、ステップ603に進
み、第1回目の燃焼状態が適正であるか否かを判定する
ために、エンジン回転数NEが所定回転数(NECRNK+
β)以下であるか否かを判定する。ここで、NECRNKは
クランキング回転数の平均値、βは適正燃焼時の回転数
上昇量判定値である。この回転数上昇量判定値βは、図
16に示す冷却水温THWをパラメータとするマップか
ら、現在の冷却水温THWに応じて求められる。このス
テップ603の処理が特許請求の範囲でいう燃焼状態判
定手段として機能する。
【0053】始動時のエンジン回転数NEは、第1回目
の噴射燃料が燃焼すると、その燃焼の度合いに応じて上
昇するため、第1回目の燃焼点のエンジン回転数NE
を、十分なトルクを発生できる適正燃焼時の回転数下限
値(NECRNK+β)と比較することで、第1回目の燃焼
状態を判定することができる。
【0054】上記ステップ603で、NE>NECRNK+
βと判定されれば、第1回目の燃焼状態が適正(完全燃
焼)であったと判断し、次回の始動時の燃料噴射量を補
正する必要がないため、学習補正値FGAKを更新せず
に本ルーチンを終了する。
【0055】これに対して、ステップ603で、NE≦
NECRNK+βと判定されれば、第1回目の燃焼状態が適
正でなかったと判断し、ステップ604に進み、学習補
正値FGAKを次式により更新する。 FGAK(i) =(FGAK(i-1) ×FLEAN+KD
Z)/FLEAN
【0056】ここで、FGAK(i) は今回の学習補正
値、FGAK(i-1) は前回の学習補正値である。この学
習補正値FGAKは、リーン限界燃料量FLEANを基
準にしてリッチ側に補正する割合を示す値である。KD
Zは前記始動時噴射量算出ルーチンで決定した学習ディ
ザ値であり、X≦KG1の時はKDZ=αが用いられ、
X>KG1の時は、KDZ=α/2が用いられる。尚、
上式で用いた学習ディザ値KDZは燃料噴射量(FGA
K×FLEAN)に対するディザ値(補正量)である
が、学習ディザ値KDZを学習補正値FGAKに対する
ディザ値に設定した場合には、次式により学習補正値F
GAKを更新すれば良い。 FGAK(i) =FGAK(i-1) +KDZ
【0057】このステップ604で更新された学習補正
値FGAKは、ECU37のバックアップRAM(図示
せず)に記憶され、イグニッションスイッチ38がオフ
されても保持され、次回の始動時噴射時間TAUの算出
に用いられる。これにより、次回の始動時の第1回目の
燃料噴射量は、学習ディザ値KDZ分だけリッチ側に増
量補正され、第1回目の燃焼状態が改善される。
【0058】一方、前述したステップ602で、第1回
目の燃焼点でないと判定された場合(つまり2回目以降
の燃焼点と判定された場合)には、ステップ605に進
み、ステップ603と同様に、NE≦NECRNK+βであ
るか否かを判定し、NE≦NECRNK+βの場合には、2
回目以降の燃焼状態が適正でないと判断して、ステップ
606に進み、始動時噴射時間TAUに所定の補正値γ
を加算し、始動時噴射時間TAUをリッチ側に補正し
て、本ルーチンを終了する。ここで、補正値γは始動時
噴射時間TAUを適当な振り幅でリッチ側に補正する値
であり、予め実験等により設定されている。
【0059】また、上記ステップ603で、NE>NE
CRNK+βである場合には、2回目以降の燃焼状態が適正
と判断し、本ルーチンを終了する。
【0060】以上説明した学習処理について図17のタ
イムチャートを用いて説明する。1回目の始動時に、第
1回目の燃焼点で、エンジン回転数NEが所定値(NE
CRNK+β)に到達していないため、学習補正値FGAK
(初期値は例えば1.0とする)は、学習ディザ値KD
Zに応じてリッチ側に更新される。図17の例では、2
回目、3回目の始動時も、同様に、第1回目の燃焼点
で、エンジン回転数NEが所定値(NECRNK+β)に到
達していないため、学習補正値FGAKは順次更新され
る。このようにして、始動毎に学習補正値FGAKが更
新され、順次、燃焼状態が改善されていく。そして、4
回目の始動で、始めてエンジン回転数NEが所定値(N
ECRNK+β)に到達すると、適正な燃焼状態と判定さ
れ、学習補正値FGAKは、3回目の始動時に更新され
た値に保持される。このようにして、始動時の燃料噴射
量が第1回目の燃焼状態に応じて最適化されていく。
【0061】[始動後噴射制御ルーチン]図18に示す
始動後噴射制御ルーチン(図12のステップ800)
は、例えば30℃A毎に次のように実行される。まず、
ステップ801,802で、エンジン回転数NEと吸気
管圧力Pmを読み込んだ後、ステップ803で、吸気管
圧力変化量ΔPmを算出する。この後、ステップ804
〜807で、吸気温THA、冷却水温THW、スロット
ル開度TA及び排気中の酸素濃度を検出し、ステップ8
08で、エンジン回転数NEと吸気管圧力Pmに応じて
基本噴射時間TPを算出する。
【0062】そして、次のステップ809で、冷却水温
THWに応じて水温補正係数FWLを算出した後、ステッ
プ810で、冷却水温THWと始動後経過時間に応じて
始動後補正係数FASE を算出する。更に、ステップ81
1で、吸気温THAに応じて吸気温補正係数FTHA を算
出した後、ステップ812で、スロットル開度TAとエ
ンジン回転数NEと吸気管圧力Pmに応じて高負荷補正
係数FOTP を算出する。この後、ステップ813で、排
気中の酸素濃度に応じて空燃比フィードバック補正係数
FA/F を算出した後、ステップ814で、吸気管圧力変
化量ΔPmに応じて加速補正パルスTACC を算出する。
そして、次のステップ815で、燃料噴射時間TAUを
次式により算出する。 TAU=TP×FWL×FTHA ×(FASE +FOTP )×F
A/F +TACC
【0063】以上説明した実施形態(1)によれば、エ
ンジン停止中の漏れ燃料吸入量を考慮して始動時の第1
回目の吸入混合気の空燃比が始動時可燃範囲となるよう
に第1回目の燃料噴射量を算出し、且つ、始動時に気筒
判別して第1回目の燃料噴射から吸気行程に同期した燃
料噴射を行うので、吸気ポート等への燃料の付着(ウェ
ット)を少なくし、且つ漏れ燃料の吸入の影響を受けず
に、第1回目の燃料噴射から混合気の空燃比を確実に始
動時可燃範囲に設定でき、第1回目の噴射燃料から確実
に燃焼させることができて、始動性を向上できると共
に、始動時のHC排出量を低減でき、近年の益々厳しく
なる排ガス規制や始動性向上の要求にも十分に対応する
ことができる。
【0064】しかも、始動時に第1回目の吸入混合気の
燃焼状態を判定し、その燃焼状態に応じて次回の始動時
の第1回目の燃料噴射量に対する学習補正値を更新する
ようにしたので、燃料噴射弁20等の燃料供給系部品や
センサ等の制御系部品の個体差(ばらつき)や経時劣化
による燃料噴射特性のばらつきがあっても、このばらつ
きを学習効果により自動的に修正することができ、始動
性向上や排気エミッション低減の効果を長期間安定して
持続させることができる。
【0065】更に、始動時可燃範囲におけるリーン限界
を基準にして第1回目の燃料噴射量を算出するようにし
たので、第1回目の燃料噴射量を始動時可燃範囲内で必
要最少量に設定することができ、始動時のHC排出量の
大幅な低減が可能となる。
【0066】《実施形態(2)》ところで、図19に示
すように、始動時間は、噴射燃料の粒径が小さくなるほ
ど短くなり、燃料粒径が100μm以下になると、始動
時間がほぼ1secとなる。また、図20に示すよう
に、始動時のHC排出量は、燃料粒径が小さくなるほど
低下する。従って、始動性向上や始動時のHC排出量低
減を図るには、燃料を微粒化して噴射することが好まし
い。
【0067】この観点から、図21に示す本発明の実施
形態(2)では、燃料微粒化手段としてエアアシスト型
の燃料噴射弁40を採用している。この燃料噴射弁40
には、エアミキシングソケット41が装着され、スロッ
トルバルブ15をバイパスする三方弁型のアイドルスピ
ードコントロールバルブ(以下「ISC」と表記する)
42からバイパスエアの一部がアシストエアとしてエア
通路43を通してエアミキシングソケット41に供給さ
れる。このアシストエアは、スロットルバルブ15の上
流側と下流側の差圧によってエアミキシングソケット4
1側に送られ、燃料噴射時にアシストエアを燃料噴射弁
40の噴射燃料と混合して噴射することで、噴射燃料を
微粒化する。
【0068】アシストエアの流量は、三方弁型のISC
42の開度調節によって調節され、ISC42からスロ
ットルバルブ15の下流側に戻されるバイパスエアと燃
料噴射弁40側に送られるアシストエアとの合計流量が
目標バイパス流量となるようにアイドル回転制御が行わ
れる。また、アシストエアとバイパスエアとの分配比
は、エンジン運転状態に応じて制御される。始動時の燃
料噴射制御と学習制御は前記実施形態(1)と同じであ
る。
【0069】この実施形態(2)のように、エアアシス
ト型の燃料噴射弁40を用いて噴射燃料を微粒化すれ
ば、始動性向上とHC排出量低減の効果を更に高めるこ
とができる。
【0070】尚、燃料微粒化手段は、エアアシスト方式
のものに限定されず、燃料噴射弁の改良により噴射燃料
を微粒化するようにしても良い。或は、プレッシャレギ
ュレータ24の設定圧を高くし、燃料ポンプ22の吐出
圧を高めて、燃料噴射弁への供給燃圧を高くすること
で、噴射燃料を微粒化するようにしても良い。
【0071】《実施形態(3)》前記実施形態(1)で
は、始動時に第1回目の燃焼行程でのエンジン回転数の
上昇具合によって第1回目の燃焼状態を判定するように
したが、図22に示すように、燃焼状態に応じて筒内圧
力の上昇具合が変化するため、筒内圧力の上昇具合に基
づいて第1回目の燃焼状態を判定することが可能であ
る。
【0072】そこで、図23に示す本発明の実施形態
(3)では、筒内圧力センサ45付きの点火プラグ46
をエンジン10のシリンダヘッドに取り付け、筒内圧力
センサ45によって、燃焼時の筒内圧力とコンプレッシ
ョン圧力とを検出して、両者の圧力差(燃焼時の筒内圧
力上昇量)を算出し、これを判定値と比較することで、
完全燃焼と不完全燃焼とを判別するようにしている。こ
れ以外は、前記実施形態(1),(2)のいずれかと同
じである。
【0073】この場合、図14の補正値学習ルーチンに
おいて、ステップ603,605で、燃焼時の筒内圧力
上昇量が判定値以下であるか否かを判定すれば良く、こ
れによって、前記実施形態(1)と同じく、第1回目の
燃焼状態に応じて次回の始動時の第1回目の燃料噴射量
に対する学習補正値を更新することができる。尚、燃焼
時の筒内圧力上昇量とエンジン回転数の上昇量の両方を
用いて第1回目の燃焼状態を判定するようにしても良
い。
【0074】《実施形態(4)》冷却水温等の始動条件
が異なれば、始動時可燃範囲も異なるため、本発明の実
施形態(4)では、始動条件に応じて区分された複数の
学習領域を設定し、始動毎にその始動条件に対応する学
習領域の学習補正値を更新又は維持し、始動時には、そ
の始動条件に対応する学習領域の学習補正値を用いて第
1回目の燃料噴射量を補正する。これ以外は、前記実施
形態(1)〜(3)のいずれかと同じである。
【0075】この実施形態(4)では、始動条件毎に第
1回目の燃焼状態が適正となる燃料噴射量を学習でき、
学習精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御
系システム全体の概略構成を示す図
【図2】始動時燃料噴射制御メインルーチンの処理の流
れを示すフローチャート
【図3】始動時可燃範囲推定ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート
【図4】始動時可燃範囲を示す図
【図5】充填効率マップを示す図
【図6】停止中燃料漏れ量推定ルーチンの処理の流れを
示すフローチャート
【図7】冷却水温THWと水温補正値FPTHW との関係
を示す図
【図8】停止時間と燃圧の関係を示す図
【図9】燃料噴射弁の合計燃料漏れ量の分布特性を示す
【図10】停止時間と漏れ燃料積算値FLEAKの関係
を示す図
【図11】漏れ燃料吸入量推定ルーチンの処理の流れを
示すフローチャート
【図12】始動時噴射量算出ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート
【図13】始動時の燃料噴射量の算出方法を説明する図
【図14】補正値学習ルーチンの処理の流れを示すフロ
ーチャート
【図15】始動時の燃料噴射制御の一例を示すタイムチ
ャート
【図16】冷却水温THWと回転数上昇量判定値βとの
関係を示す図
【図17】始動時の学習制御の一例を示すタイムチャー
【図18】始動後噴射制御ルーチンの処理の流れを示す
フローチャート
【図19】燃料粒径と始動時間との関係を示す図
【図20】燃料粒径と始動時HC排出量との関係を示す
【図21】本発明の実施形態(2)におけるエンジン制
御系システム全体の概略構成を示す図
【図22】燃焼時の筒内圧力の変化を示すタイムチャー
【図23】本発明の実施形態(3)におけるシステムの
主要部の構成を示す図
【符号の説明】
10…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、20…燃
料噴射弁、30…水温センサ、22…燃料ポンプ、35
…クランク角センサ、36…気筒判別センサ、37…E
CU(噴射時期制御手段,始動時可燃範囲推定手段,漏
れ燃料吸入量推定手段,始動時噴射量算出手段,燃焼状
態判定手段,学習手段)、40…燃料噴射弁、41…エ
アミキシングソケット、42…ISC、43…エア通
路、45…筒内圧力センサ、46…点火プラグ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒毎に燃料噴射弁から燃
    料を噴射する内燃機関の燃料噴射制御装置において、 始動時に気筒判別して第1回目の燃料噴射から吸気行程
    に同期した燃料噴射を行う噴射時期制御手段と、 始動時に第1回目の燃料噴射により気筒内に供給される
    混合気(以下「第1回目の吸入混合気」という)が燃焼
    可能な空燃比の範囲(以下「始動時可燃範囲」という)
    を少なくとも冷却水温情報に基づいて推定する始動時可
    燃範囲推定手段と、 機関停止中に前記燃料噴射弁から漏れた燃料が1気筒内
    に吸入される量(以下「漏れ燃料吸入量」という)を推
    定する漏れ燃料吸入量推定手段と、 前記漏れ燃料吸入量推定手段で推定した漏れ燃料吸入量
    を考慮して始動時の第1回目の吸入混合気の空燃比が前
    記始動時可燃範囲となるように第1回目の燃料噴射量を
    算出する始動時噴射量算出手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御
    装置。
  2. 【請求項2】 始動時に第1回目の吸入混合気の燃焼状
    態(以下「第1回目の燃焼状態」という)を判定する燃
    焼状態判定手段と、 前記燃焼状態判定手段で判定した第1回目の燃焼状態に
    基づいて次回の始動時の第1回目の燃料噴射量を補正す
    る補正値を学習する学習手段とを備え、 前記始動時噴射量算出手段は、前記学習手段の学習補正
    値を用いて第1回目の燃料噴射量を補正することを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料噴射弁から噴射する燃料を微粒
    化する燃料微粒化手段を備えていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 前記漏れ燃料吸入量推定手段は、機関停
    止中の漏れ燃料の総量を推定する手段と、前記漏れ燃料
    が拡散する吸気管容積に対する1気筒分の吸入空気量の
    比率と前記漏れ燃料の総量とに基づいて1気筒内に吸入
    される漏れ燃料吸入量を推定する手段とを備えているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃
    機関の燃料噴射制御装置。
  5. 【請求項5】 前記始動時噴射量算出手段は、前記漏れ
    燃料吸入量を考慮して、前記始動時可燃範囲におけるリ
    ーン限界を基準にして第1回目の燃料噴射量を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内
    燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 【請求項6】 前記学習手段は、始動毎に前記始動時可
    燃範囲におけるリーン限界の燃料噴射量に対する補正値
    を学習し、前記燃焼状態判定手段で判定した第1回目の
    燃焼状態が適正でない時に、学習補正値を所定の学習デ
    ィザ値分だけリッチ側にずらした値に更新することを特
    徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記学習手段は、前記漏れ燃料吸入量に
    応じて前記学習ディザ値を切り換えることを特徴とする
    請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 【請求項8】 前記学習手段は、始動条件に応じて区分
    された複数の学習領域を設定し、始動毎にその始動条件
    に対応する学習領域の学習補正値を更新又は維持し、 前記始動時噴射量算出手段は、現在の始動条件に対応す
    る学習領域の学習補正値を用いて第1回目の燃料噴射量
    を補正することを特徴とする請求項2,6,7のいずれ
    かに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  9. 【請求項9】 前記燃焼状態判定手段は、始動時に第1
    回目の燃焼行程での機関回転数の上昇具合又は筒内圧力
    の上昇具合に基づいて第1回目の燃焼状態を判定するこ
    とを特徴とする請求項2,6乃至8のいずれかに記載の
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
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