JPH1118223A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置

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JPH1118223A
JPH1118223A JP9170229A JP17022997A JPH1118223A JP H1118223 A JPH1118223 A JP H1118223A JP 9170229 A JP9170229 A JP 9170229A JP 17022997 A JP17022997 A JP 17022997A JP H1118223 A JPH1118223 A JP H1118223A
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gas
circuit breaker
bus
insulating
disconnector
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JP9170229A
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Takao Yamauchi
高雄 山内
Manabu Yoshimura
学 吉村
Kiyoshi Inami
潔 井波
Hiroyuki Haneuma
洋之 羽馬
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/53Cases; Reservoirs, tanks, piping or valves, for arc-extinguishing fluid; Accessories therefor, e.g. safety arrangements, pressure relief devices
    • H01H33/56Gas reservoirs
    • H01H2033/566Avoiding the use of SF6

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  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮断器、断路器等の構成する機器がそれぞれ
容器に収容され、それぞれの容器間は密閉して区分さ
れ、内部に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装置を安
価に構成し、ガス漏れしたときの地球温暖化現象への影
響を軽減する。 【解決手段】 遮断器、断路器等の構成する機器が収容
された容器間を密閉してガス区分し、回路電流を開閉す
る機器を収容したガス区分には、電流開閉に適するよう
に少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスとし
た絶縁ガスを充填し、絶縁耐力のみが必要なガス区分に
は、10乃至30%のSF6ガスと残部は窒素ガスとし
て混合した絶縁ガスを充填してガス絶縁開閉装置を構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は発電所、変電所等
で使用されるガス絶縁開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電所、変電所等で使用されるガス絶縁
開閉装置の一般的な構成は、例えば特公平1−5284
8号公報に基づいて三相一括方式で構成したものの断面
図として図10に示すものがある。図において、1は遮
断器、1aは遮断器消弧室、2は遮断器1を収容する遮
断器容器、3は遮断器容器1内に遮断器が収容されSF
6ガスが充填された遮断器ガス区分、4は線路断路器、
5は接地開閉器、6は線路断路器容器、7は線路断路器
容器6内に線路断路器4、接地開閉器5が収容され、S
6ガスが充填された線路断路器ガス区分、8は線路断
路器4とケーブルヘッドを接続する接続導体、9はケー
ブルヘッド、10はケーブルヘッド9を収容するケーブ
ルヘッド容器、11はケーブルヘッド容器10内に接続
導体8およびケーブルヘッド9が収容され、SF6ガス
が充填されたケーブルヘッドガス区分、12はケーブル
ヘッド容器10に取り付けられた電圧変成器、13はケ
ーブル、14はケーブル13に装着された変流器、15
は各容器間の導体を絶縁支持して密閉する絶縁スペーサ
である。16a、16bは母線断路器、17a、17b
は母線断路器容器、18a、18bは母線断路器容器1
6a、16b内の母線断路器17a、17bが収容さ
れ、SF6ガスが充填された母線断路器ガス区分、19
a、19bは2重に配置された母線、20a、20bは
母線容器、21a、21bは、母線容器20a、20b
内の母線19a、19bが収容され、SF6ガスが充填
された母線ガス区分である。22はベース、23は制御
箱である。
【0003】図10に示すガス絶縁開閉装置の構成にお
いて、遮断器容器2、線路断路器容器6、ケーブルヘッ
ド容器10の相互間、および遮断器容器2、母線断路器
容器17a、17b、母線容器20a、20bの相互間
は絶縁スペーサ15により、それぞれの機器が収容され
たガス空間を区分し、導体を絶縁して支持した構成であ
り、それぞれの機器毎にガス区分されている。それぞれ
のガス区分には0.4〜0.6MPaの純度99%以上
のSF6ガスが充填されている。ガス絶縁開閉装置はS
6ガスの優れた絶縁性能と消弧性能により、ガス絶縁
開閉機器の小型化と高性能化に貢献しているが、SF6
ガスは装置内部の隅々まで充填されるものであり、その
必要量は、ガス絶縁開閉器器の構成により異なるが、1
構成に数1000〜数10000kgにもおよぶもので
あり、価格も高いのでガス絶縁開閉器器のコストを高く
している一つの要因になっている。
【0004】ガス絶縁開閉装置に使用されるSF6ガス
は、図11に示すように圧力が高いと液化し易くなる。
例えば0.6MPaで充填されたSF6ガスは−20℃前
後で液化するので、気温が極度に低い地域では液化防止
対策が必要である。また、SF6ガスは優れた電子捕捉
特性を有しており、ガス絶縁装置の内部に部分放電が発
生したとき、部分放電により遊離した電子がSF6ガス
に捕捉され微弱な部分放電は検出されにくいものであ
り、高感度の高価な部分放電検出装置が必要である。
【0005】さらに、充填されたSF6は、図12の
[IPCC・1955年12月・第11回会合WGI報
告書の表1−4「CO2の絶対GWPを基準とした主要
温室効果ガスの地球温暖化係数」](IPCC: Inter
governmental Panel on Climeite Change)に示されて
いるように、SF6ガスは大気中に放出された場合の寿
命が長く、地球温暖化係数(積分期間)は二酸化炭素に
比較して、非常に大きな値となっており、SF6ガスが
漏れて大気中に放出された場合には、地球温暖化への影
響が大きな問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス絶縁開閉装
置は上記のように構成され、高価なSF6ガスが大量に
必要であり、装置としてのコストが高くなる問題があ
る。高圧力で充填されたSF6ガスは、低温になると液
化して機器が収容された容器内のガス圧力が低下し絶縁
耐力が低下する問題があり、寒冷地域に使用する場合に
は液化しないように対策を施す必要がある。また、SF
6ガスは電子捕捉特性に優れており、装置内部に部分放
電が発生したときに検出する部分放電検出装置は高感度
の高価なものが必要となる問題点も有している。
【0007】さらに、SF6ガスの使用量が多くなる
と、解体点検時のガス抜き時、およびガス漏れが発生し
たときに大量のSF6ガスが大気中に放出され、地球温
暖化に大きな影響を与える問題もある。
【0008】この発明は、上記問題点を解消するために
なされたものであり、SF6ガスの使用量が少なく、寒
冷地域で使用するものでも液化防止対策を施すことな
く、あるいは必要な場合でも小容量のヒータで簡単に対
策できる構成であり、機器に付属する部分放電検出装置
は簡易な安価なものが使用できるガス絶縁開閉装置を得
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るガス絶縁開閉装置は、遮断器、線路断路器、母線断路
器、接地開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構
成する機器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器
を収容した容器間は、絶縁スペーサによりガス区分し、
回路を開閉するときにアークが発生する部分が配置され
たガス区分には、少なくとも70%のSF6ガスと残部
を窒素ガスとして混合した絶縁ガス、またはSF6ガス
がほぼ100%の絶縁ガスを充填し、アークが発生する
部分が配置されたガス区分以外のガス区分には、10乃
至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した
絶縁ガスを充填したものである。
【0010】この発明の請求項2に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器がそれ
ぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器はガス遮断
器とし、ガス遮断器を収容した遮断器ガス区分の内部に
遮断器の消弧室部分を密閉して消弧室ガス区分を設け、
消弧室ガス区分には、SF6ガスがほぼ100%の絶縁
ガスを充填し、遮断器消弧室ガス区分以外の遮断器ガス
区分、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブル
ヘッド、および母線等を収容したそれぞれのガス区分に
は、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとし
て混合した絶縁ガスを充填したものである。
【0011】この発明の請求項3に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器がそれ
ぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器をガス遮断
器とし、ガス遮断器を収容した遮断器ガス区分の内部
に、遮断器の消弧室部分を密閉して消弧室ガス区分を設
け、この消弧室ガス区分には、少なくとも70%のSF
6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充填
し、消弧室ガス区分以外の遮断器を収容したガス区分、
線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブルヘッ
ド、母線断路器、母線等を収容したそれぞれのガス区分
には、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスと
して混合した絶縁ガスを充填したものである。
【0012】この発明の請求項4に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器がそれ
ぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器は真空遮断
器とし、真空遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開
閉器、ケーブルヘッド、母線等を収容したそれぞれのガ
ス区分に、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガ
スとして混合した絶縁ガスを充填したものである。
【0013】この発明の請求項5に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器がそれ
ぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分して連結され、遮断器
はガス遮断器とし、このガス遮断器を収容したガス区分
には、SF6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充填し、
上記線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブルヘ
ッド、母線等を収容したそれぞれのガス区分には、10
乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合し
た絶縁ガスを充填したことを特徴とするガス絶縁開閉装
置。
【0014】この発明の請求項6に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、接地開閉器、ケーブルヘッ
ド、母線断路器、母線などの装置を構成する機器がそれ
ぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガスの流通がないようにガス区
分して連結され、それぞれのガス区分に絶縁ガスが充填
されたガス絶縁開閉装置であって、上記遮断器はガス遮
断器とし、このガス遮断器を収容した遮断器ガス区分に
は、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスと
して混合した絶縁ガスを充填し、上記線路断路器、接地
開閉器、ケーブルヘッド、母線断路器、母線等を収容し
たガス区分には、10乃至30%のSF6ガスと残部を
窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充填したものであ
る。
【0015】この発明の請求項7に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項2、請求項3、請求項5および請求項6の
構成の線路断路器、接地開閉器を収容した線路断路器ガ
ス区分、母線断路器、接地開閉器を収容した母線断路器
ガス区分の双方のガス区分、またはいずれか一方のガス
区分に、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガ
スとして混合した絶縁ガスを充填したものである。
【0016】この発明の請求項8に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項1乃至請求項3、請求項5および請求項6
の構成の遮断器を縦方向に配置し、充填された絶縁ガス
を加熱するヒータを遮断器の下方に配置したものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.上記のSF6ガスの使用量が多い場合の
問題点を解消するために、SF6ガスに窒素ガスを相当
量混合しても、絶縁性能および消弧性能はあまり低くな
らないことに着目して、SF6ガスと窒素ガスの混合ガ
スを使用してSF6ガス量を少なくしようとするもので
ある。SF6ガスと窒素ガスの混合ガスのガス圧を一定
として、SF6ガスと窒素ガスの混合比率を変えて閃絡
電圧の関係を求めた結果を図1に示す。このデータは、
ギャップ間隔を2mm、5mmの2水準、圧力を0.2
19MPa、0.426MPaの2水準のSF6ガスと窒
素ガスの混合比率と閃絡電圧の関係を求めたものであ
る。この結果、ガスの混合比率と閃絡電圧との関係は、
ギャップ間隔、ガス圧力にほぼ比例し、SF6ガスの混
合比率が10%程度になっても閃絡電圧はあまり低下し
ない特性を示している。このことは絶縁性能はSF6
スに窒素ガスを相当量混合しても実用できることを示す
ものである。実際のガス絶縁開閉装置では、図1の閃絡
電圧が急激に低下する閃絡電圧特性の変曲点であるSF
6ガスが0%の場合と100%の場合のそれぞれの接線
の交点の混合比を求め、この点を限界値として機器を収
容する容器を設計することにすればSF6ガスの混合比
を少なくして効率よく絶縁耐力が得られる。その交点の
混合比はSF6ガスが10%であり、このSF6ガス10
%の点を限界値として容器寸法を設計することにより、
寸法をあまり大きくすることなく必要な絶縁性能が得ら
れることを示すものである。
【0018】絶縁ガスを混合ガスとした場合の、圧力を
一定としてSF6ガスの混合比と部分放電電荷量の関係
を図2に示す。ガス絶縁開閉機器内部でSF6ガスが1
00%の場合の部分放電電荷量が10pCであり、SF
6ガスの混合比を少なくした場合に、混合比が約70%
以上では部分放電電荷量はほとんど変わらず、SF6
スが70%以下になると部分放電電荷量の検出値は大き
くなる特性を示している。このことはSF6ガスの混合
比が70%以下になると部分放電が検出され易くなるこ
とを示すものであり、ガス絶縁開閉装置に設ける部分放
電検出装置の検出感度が低い安価なものでも使用できる
ことを示唆するものである。
【0019】電流遮断が行われないガス区間には、上記
図1に示す結果からSF6ガスが10%以上あれば絶縁
耐力が確保されるデータがあり、ガス絶縁開閉装置内部
の部分放電の検出感度は、上記図2に示すとおりSF6
ガスが70%以下になると検出され易くなり、SF6
スが30%程度になるとSF6ガス100%の場合の約
2倍の値で検出され、検出感度の低い検出装置であって
もかなり検出されやすくなる。一方、ガス絶縁開閉装置
としてSF6ガス量を30%程度にすればSF6ガス量の
低減によるコスト低減効果も大きく、地球温暖化に対す
る影響を少なくできる。このような状況を勘案して電流
遮断が行われないガス区分にはSF6ガスを10乃至3
0%と残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充填す
ることで、ガス絶縁開閉装置のコスト低減と地球温暖化
に対する影響の少ないガス絶縁開閉装置が得られる。
【0020】図3はこの発明による実施の形態1のガス
絶縁開閉装置の三相一括に容器に収容した構成例を示す
断面図、図4は図3の遮断器部の詳細断面図である。図
において、31はガス遮断器、31aは遮断器31の消
弧室部分、32は遮断器を収容した遮断器容器、33は
遮断器を収容した遮断器容器32内の遮断器ガス区分、
34は線路断路器、35は接地開閉器、36は線路断路
器34、接地開閉器35を収容した線路断路器容器、3
7は線路断路器34、接地開閉器35を収容した線路断
路器ガス区分、38は線路断路器34とケーブルヘッド
とを接続する接続導体、39はケーブルヘッド、40は
ケーブルヘッド39と接続導体38を収容したケーブル
ヘッド容器、41はケーブルヘッド40、接続導体39
を収容したケーブルヘッドガス区分、42はケーブルヘ
ッド39に接続された電圧変成器、43はケーブル、4
4はケーブル43に装着された変流器、45は各機器が
収容された容器間の導体を絶縁して支持し、容器間のガ
スの流通をなくし、ガス区分を形成する絶縁スペーサ、
46a、46bは二重母線方式の母線断路器、47a、
47bは母線断路器46a、46b、接地開閉器35c
を収容した母線断路器容器、48a、48bは母線断路
器46a、46b、接地開閉器35cを収容した母線断
路器容器47a、47b内の母線断路器ガス区分、49
a、49bは二重に配置された母線、50a、50bは
母線容器、51a、51bは母線容器50a、50b内
の母線ガス区分である。52はベース、53は操作盤で
ある。
【0021】遮断器31部分の構成は図4に示すよう
に、三相のガス遮断器31が遮断器容器32に収容され
た構成である。31aはガス遮断器31の消弧室であ
り、上部は消弧室蓋31bで密閉して消弧室ガス区分3
3aを形成している。31cは可動接触子、31dは固
定接触子、31eは絶縁支持部材、31fは絶縁操作
棒、31gは下部導体、31hは上部導体である。
【0022】図3のガス絶縁開閉装置は、ガス遮断器3
1を収容した遮断器ガス区分33、線路断路器34、接
地開閉器35a、35bを収容した線路断路器ガス区分
37、ケーブルヘッド39を収容したケーブルヘッドガ
ス区分41、母線断路器46aを収容した母線断路器ガ
ス区分48a、母線断路器46bと接地開閉器35bを
収容した母線断路器ガス区分48b、母線49aを収容
した母線ガス区分51a、および母線49b接地開閉器
35cを収容した母線ガス区分51bを形成し、遮断器
が収容された遮断器ガス区分33内に、消弧室31a部
分を密閉した消弧室ガス区分33aを形成した構成であ
る。
【0023】図3の構成の回路電流を遮断する部分の消
弧室ガス区分33aに、SF6ガスがほぼ100%の絶
縁ガスを充填し、消弧室ガス区分33a以外の遮断器を
収容した遮断器ガス区分33、線路断路器ガス区分3
7、ケーブルヘッドガス区分41、母線断路器ガス区分
47a、47b、および母線ガス区分51a、51bに
は、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとし
た混合ガスを充填したものである。それぞれのガス区分
の充填圧力は同一であっても、異なった圧力であっても
それぞれのガス区分に必要な性能が確保される圧力であ
ればよい。
【0024】このように構成すると、回路電流を遮断す
る時にアークが発生する遮断器の消弧室ガス区分33a
のみにSF6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充填した
ことにより回路電流の遮断性能は確保され、他のガス区
分には絶縁耐力が確保できるSF6ガスが10乃至30
%と残部を窒素ガスとした混合ガスを充填したことによ
り、消弧室ガス区分33aのガス区分の容積は全体のガ
ス区分の容積に比較して小さく、ガス絶縁開閉装置全体
のSF6ガスの使用量を大幅に少なくすることができる
ものである。SF6ガス使用量が少なくなると、ガス絶
縁開閉装置のコスト低減になり、万一ガス漏れが発生し
た場合にも、大気中に放出されるSF6ガス量は少なく
なり、地球温暖化への影響が小さくなる。
【0025】SF6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充
填した遮断器消弧室31a部分は、寒冷地に使用される
場合にSF6ガスの液化対策が必要であるが、周囲の遮
断器を収容した遮断器ガス区分33はSF6ガスの分圧
が低いので液化することはなく、この部分が保温層とな
り、消弧室部分は低温の外気の影響を受けにくくなって
おり、消弧室31a部分の液化対策のヒータ容量は小さ
なものでよくなる。
【0026】さらに、SF6ガスの混合比が10乃至3
0%の絶縁ガス中の部分放電に対しては検出され易い状
態であり、検出感度の低い部分放電検出装置であって
も、検出可能であり、安価な部分放電検出装置が適用で
きる利点もある。
【0027】実施の形態2.実施の形態1では、図3、
図4の遮断器31の消弧室ガス区分33aにSF6ガス
がほぼ100%の絶縁ガスを充填したが、この実施の形
態2では、遮断器の消弧室31a部分のSF6ガスの混
合比を必要最小限として充填したものである。SF6
スの混合比を少なくして絶縁ガス中で開閉したときのS
6ガス混合比と過渡回復電圧上昇率との関係は図5に
示すようになっている。この過渡回復電圧上昇率特性の
変曲点は、図5から明らかなように、SF6ガス混合比
が約70%以上ではあまり低下しない特性となってお
り、このことは電流を開閉する遮断器の消弧室31a部
分のガス区分には、SF6ガスの混合比を少なくとも7
0%と、残部は窒素ガスとした混合ガスを充填すること
により、SF6ガス100%の場合と同等の遮断性能を
確保できることを示すものである。
【0028】この実施の形態2では、実施の形態1と同
じ図3、図4の構成とし、遮断器の消弧室ガス区分33
aに、少なくとも70%のSF6ガスと、残部を窒素ガ
スとして混合した絶縁ガスを充填し、消弧室ガス区分以
外の遮断器ガス区分33、線路断路器ガス区分37、ケ
ーブルヘッドガス区分41、母線断路器ガス区分47
a、47b、および母線ガス区分51a、51bにはS
6ガスが10乃至30%と残部を窒素ガスとした混合
ガスを充填したものである。
【0029】このように、消弧室ガス区分33aに、少
なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスとした混
合ガスにしたことにより、実施の形態1の場合よりもS
6ガス量が少なくなり、実施の形態1と同様に、ガス
絶縁開閉装置のコスト低減になり、万一ガス漏れが発生
した場合、および解体点検中に大気中に放出されるSF
6ガス量は少なくなり、地球温暖化への影響が小さくな
り、寒冷地用であっても液化対策が不要のガス絶縁開閉
装置が得られる。
【0030】実施の形態3.実施の形態3は、ガス絶縁
開閉装置を構成する機器を収容する容器が角形に構成さ
れる場合のSF6ガスの充填量を少なくするための構成
である。図6にその構成を示す。図において、61はガ
ス遮断器、62は遮断器61を収容する遮断器容器、6
3は遮断器61周囲のガス区分、64は線路断路器、6
5は接地開閉器、66は線路断路器容器、67はケーブ
ルヘッド、68はケーブル、69は変流器、70は絶縁
スペーサ、71は母線断路器、72は母線、73は母線
容器、74は母線ガス区分である。75は架台、76は
ベース、80は装置を収容するキュービクルである。
【0031】この構成は、装置を構成するそれぞれの機
器を収容する遮断器容器62、線路断路器容器66、母
線容器73は角形に形成され、遮断器61が収容れた遮
断器容器62と線路断路器64が収容された線路断路器
容器66の内部は共通に形成され、遮断器61と線路断
路器64が収容された部分は、一体のガス区分に形成さ
れ、母線部分は絶縁スペーサ70で区分され、独立した
ガス区分に形成されている。機器を収容した各容器は架
台75に載置され、キュービクル80の内部のベース5
2に固定されている。
【0032】図6の構成は、ガス遮断器61の消弧室部
分61aが独立したガス区分となっており、ガス遮断器
61の内部にSF6ガスが少なくとも70%のSF6ガス
と残部は窒素ガスとした混合ガスを充填し、その他の母
線ガス区分74、遮断器、断路器が収容された遮断器ガ
ス区分63には10乃至30%のSF6ガスと残部は窒
素ガスとして混合した絶縁ガスが充填された構成であ
る。この構成の各ガス区分に充填されるガス圧力は、約
0.1MPaの圧力で充填されている。
【0033】この実施の形態3においても、実施の形態
1、実施の形態2と同様に、混合ガスを使用したことに
より、全ガス区分にSF6ガスが100%の絶縁ガスを
充填した場合に比較して、ガス絶縁開閉装置としてSF
6ガスの使用量が低減され、使用量低減による装置のコ
スト低減と、ガス漏れに対する地球環境温暖化への影響
を軽減する効果が得られる。
【0034】実施の形態4.実施の形態4は、実施の形
態3の構成のガス遮断器を真空遮断器に置き換えた構成
である。その構成を図7に示す。図7において、遮断器
以外の構成は図6と全く同一の構成である。81は真空
遮断器、83は真空遮断器81が収容されたガス区分で
ある。
【0035】この実施の形態4では、遮断器を真空遮断
器としたことにより、回路電流を遮断するときのアーク
が発生する部分がなくなり、充填する絶縁ガスは、10
乃至30%のSF6ガスと残部は窒素ガスとして混合し
た絶縁ガスを充填することで、容器内の絶縁耐力が確保
され、実施の形態3の場合よりもさらにSF6ガス量を
少なくすることができ、実施の形態3と同様のSF6
ス使用量の低減による装置のコスト低減と、ガス漏れに
よる地球環境温暖化への影響の低減等の効果が得られ
る。
【0036】実施の形態5.実施の形態1において、ガ
ス遮断器の消弧室部分を密封して消弧室ガス区分を設け
た構成としたが、この実施の形態5では、ガス遮断器の
消弧室部分は密閉しない構成の場合の実施の形態であ
る。図8にその構成を示す。図8において、遮断器の構
成以外は実施の形態1の図4と全く同一の構成であり、
説明は省略する。86はガス遮断器であり、88は遮断
器31が収容された遮断器容器32内のガス区分であ
る。ガス遮断器86の消弧室部分86aは遮断器容器3
2の内部に解放された構成である。
【0037】この構成では、遮断器容器32内に、SF
6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充填し、ガス遮断器
86を収容した遮断器ガス区分88以外のガス区分の線
路断路器、接地開閉器を収容した線路断路器ガス区分3
7、ケーブルヘッドを収容したケーブルヘッドガス区分
41、母線断路器、接地開閉器を収容した母線断路器ガ
ス区分48a、48b、母線を収容した母線ガス区分5
1a、51bには、実施の形態1と同様に、10乃至3
0%のSF6ガスと残部を窒素ガスとした混合ガスを充
填したものである。
【0038】この構成では、ガス遮断器86を収容した
遮断器ガス区分88にほぼ100%のSF6ガスを充填
したので、実施の形態1の場合よりもSF6ガスの量は
若干多くなるが、実施の形態1と同様に、ガス絶縁開閉
装置としてSF6ガスの使用量が低減され、使用量低減
による装置のコストの低減効果と、ガス漏れに対する地
球環境温暖化への影響の低減等の効果が得られる。
【0039】実施の形態6.実施の形態6は、ガス絶縁
開閉装置としては実施の形態5と全く同一の構成とし、
ガス遮断器86が収容された遮断器容器32に充填する
ガスを少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガス
として混合した絶縁ガスを充填したものである。ガス遮
断器86が収容された遮断器ガス区分88以外の線路断
路器34、接地開閉器35を収容した線路断路器ガス区
分37、ケーブルヘッドを収容したケーブルヘッドガス
区分41、母線断路器、接地開閉器を収容した母線断路
器ガス区分48a、48b、母線を収容した母線ガス区
分51a、51bには、実施の形態5と同様に、10乃
至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した
絶縁ガスを充填したものである。
【0040】ガス遮断器86を収容した遮断器ガス区分
88に少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガス
とした絶縁ガスを充填したので、実施の形態5の場合よ
りも、SF6ガスの使用量が低減され、実施の形態5の
場合と同様の性能を確保し、SF6ガス使用量を低減す
ることにより装置のコストの低減と、ガス漏れがあって
も、地球環境温暖化への影響を少なくすることができ
る。
【0041】実施の形態7.上記の実施の形態1〜6で
は、線路断路器46a、46b、母線断路器49、49
bは、回路電流を遮断することがないことを前提として
説明したが、実際のガス絶縁開閉装置では、線路断路器
は、線路の充電電流が大きく、電流遮断責務が大きい場
合もあり、また、母線断路器はループ電流を遮断する場
合もあり、上記したように線路断路器、母線断路器が収
容されたガス区分に10乃至30%のSF6ガスと残部
を窒素として混合した絶縁ガスを充填したものでは遮断
責務が果たせない場合もある。
【0042】このように線路断路器の充電電流、母線断
路器のループ電流の遮断責務がある場合には、電流遮断
責務のある断路器を収容したガス区分にも、SF6ガス
がほぼ100%の絶縁ガス、または少なくとも70%の
SF6ガスと残部を窒素ガスとした絶縁ガスを充填する
ことで、各断路器に課せられた遮断責務が達成できるも
のとなる。
【0043】実施の形態8.この実施の形態8は、上記
それぞれの実施の形態1〜3、5、6のガス絶縁開閉装
置のガス遮断器の回路電流を遮断したときにアークが発
生する部分の絶縁ガスをSF6ガスがほぼ100%、ま
た少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスとし
て混合した絶縁ガスを充填した構成を、寒冷地で使用す
るときの液化対策を施したものである。気温が−20℃
以下になるような寒冷地では充填されたSF6ガスの分
圧が0.5MPaを越える場合には、絶縁ガスが液化し
て、SF6ガスの分圧が低下し、ガス圧力も低下して遮
断性能、絶縁性能が得られない状態になり遮断器として
の機能が果たせなくなるが、この場合の液化対策とし
て、ガス温度を−20℃よりも高くしておくことが必要
である。
【0044】この実施の形態8では、図9に示すよう
に、遮断器容器に収容されるガス遮断器を縦方向に配置
し、遮断器内部の下方にヒータを配置した構成としたも
のである。図9において、31、31a〜31h、3
2、33、52は図4と同一であり、説明は省略する。
91は遮断器容器32の下部容器32aの下面に取り付
けられたヒータである。
【0045】上記の実施の形態1〜6の10乃至30%
のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガス
を充填したガス区分は、寒冷地に使用されても絶縁ガス
が液化することはないが、実施の形態1〜3、5、6の
SF6ガスがほぼ100%の場合、またはSF6ガスが少
なくとも70%と残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガ
スの場合に、図9のようにガス遮断器31を縦方向に配
置し遮断器容器の下方にヒータ91を配置し、気温の低
下に応じてヒータ91の電源を入れることにより遮断器
内部の絶縁ガスの温度を−20℃以上に保持し、絶縁ガ
スの液化を防止することにより、低温時の遮断性能、絶
縁性能が確保できる。
【0046】実施の形態1、2の場合、ガス遮断器31
の消弧室部分31aにSF6ガスがほぼ100%の絶縁
ガス、または少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒
素ガスとした絶縁ガスが充填されており、ガス遮断器3
1の周囲の遮断器ガス区間33には、10乃至30%の
SF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスが
充填されており、この部分によってガス遮断器の消弧室
部分31aの部分が保温され、低温の外気の影響を受け
にくい状態であり、ヒータの容量が小さくても遮断器の
消弧室31a部分の温度を適正温度に上昇させ、縦方向
に配置したことにより、充填されている絶縁ガスが対流
して消弧室31a部分の温度分布が均一になる。
【0047】
【発明の効果】この発明の請求項1に係るガス絶縁開閉
装置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉
器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器を
それぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容
器間は、絶縁スペーサによりガス区分し、回路を開閉す
るときにアークが発生する部分が配置されたガス区分に
は、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスと
して混合した絶縁ガス、またはSF6ガスがほぼ100
%の絶縁ガスを充填し、アークが発生する部分が配置さ
れたガス区分以外のガス区分には、10乃至30%のS
6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充
填した構成としたので、ガス絶縁装置に充填されるSF
6ガスの量は大幅に削減され、ガス絶縁開閉装置として
コスト低減され、ガス漏れ等によるSF6ガスの大気中
への放出量が少なくなり、地球温暖化への影響も小さく
なる効果を奏する。また充填されたSF6ガスの液化対
策は遮断器消弧室部分のみでよくなり、液化対策のヒー
タ容量は小さいものでよくなる効果もある。さらに、S
6ガスの分圧が低いと内部に発生した部分放電が検出
され易くなり安価な部分放電検出装置が使用できる利点
もある。
【0048】この発明の請求項2に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器をそれ
ぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器はガス遮断
器とし、ガス遮断器を収容したガス区分の内部に遮断器
の消弧室部分を密閉して消弧室ガス区分を設け、この消
弧室ガス区分には、SF6ガスがほぼ100%の絶縁ガ
スを充填し、遮断器消弧室ガス区分以外の遮断器を収容
した遮断器ガス区分、線路断路器、母線断路器、接地開
閉器、ケーブルヘッド、および母線等を収容したガス区
分には、SF6ガスを10乃至30%とし、残部を窒素
ガスとして混合した絶縁ガスを充填した構成としたの
で、請求項1と同様に、充填されるSF6ガスの量が大
幅に削減され、ガス絶縁開閉装置としてコスト低減さ
れ、ガス漏れ等によるSF6ガスの大気中への放出量が
少なくなり、地球温暖化への影響も小さくなる効果を奏
する。また充填されたSF6ガスの液化対策は遮断器消
弧室部分のみでよく、液化対策のヒータ容量は小さいも
のでよくなる効果もある。さらに、SF6ガスの分圧が
低いと内部に発生した部分放電が検出され易くなり安価
な部分放電検出装置が使用できる利点もある。
【0049】この発明の請求項3に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器をそれ
ぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器をガス遮断
器とし、このガス遮断器を収容した遮断器ガス区分の内
部に、遮断器の消弧室部分を密閉して消弧室ガス区分を
設け、この消弧室ガス区分には、少なくとも70%のS
6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充
填し、消弧室ガス区分以外の遮断器を収容した遮断器ガ
ス区分、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブ
ルヘッド、母線断路器、母線等を収容したそれぞれのガ
ス区分には、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素
ガスとして混合した絶縁ガスを充填した構成としたの
で、充填されるSF6ガスの量は請求項2の場合よりも
少なくなり、ガス絶縁開閉装置としてさらにコスト低減
を可能とし、ガス漏れ等によるSF6ガスの大気中への
放出量が少なくなり、地球温暖化への影響が小さくな
る。また充填されたSF6ガスの液化対策は遮断器消弧
室部分のみでよくなり、液化対策のヒータ容量はより小
さいものにできる。さらに、SF6ガスの分圧が低いと
内部に発生した部分放電が検出され易くなり安価な部分
放電検出装置が使用できる利点もある。
【0050】この発明の請求項4に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器をそれ
ぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分し、遮断器は真空遮断
器とし、真空遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開
閉器、ケーブルヘッド、母線等を収容したそれぞれのガ
ス区分に、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガ
スとして混合した絶縁ガスを充填した構成としたので、
充填されるSF6ガス量は大幅に削減され、ガス絶縁開
閉装置としてのコストは大幅に低減できる効果が得られ
る。この構成ではSF6ガスの分圧は低く、寒冷地に使
用されても液化対策は不要のガス絶縁開閉装置となる。
さらに実施の形態1、2と同様に部分放電が検出され易
く安価な部分放電検出装置が使用できる。
【0051】この発明の請求項5に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、
ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機器をそれ
ぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガス区分して連結され、遮断器
はガス遮断器とし、このガス遮断器を収容した遮断器ガ
ス区分には、SF6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充
填し、上記線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケー
ブルヘッド、母線等を収容したそれぞれのガス区分に
は、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとし
て混合した絶縁ガスを充填した構成としたので、ガス絶
縁開閉装置として充填されるSF6ガス量は、請求項2
の場合よりも若干多くなるが、充填されるSF6ガスの
量が削減され、ガス絶縁開閉装置としてコスト低減さ
れ、ガス漏れ等によるSF6ガスの大気中への放出量が
少なくなり、地球温暖化への影響も小さくなる効果を奏
する。また充填されたSF6ガスの液化対策は遮断器が
収容されたガス区分のみでよく、さらに、SF6ガスの
分圧を低くしたことにより、部分放電が検出され易く、
安価な部分放電検出装置が使用できる利点もある。
【0052】この発明の請求項6に係るガス絶縁開閉装
置は、遮断器、線路断路器、接地開閉器、ケーブルヘッ
ド、母線断路器、母線などの装置を構成する機器をそれ
ぞれ容器に収容して、それぞれの機器を収容した容器間
は、絶縁スペーサによりガスの流通がないようにガス区
分して連結され、それぞれのガス区分に絶縁ガスが充填
されたガス絶縁開閉装置であって、遮断器はガス遮断器
とし、このガス遮断器を収容した遮断器ガス区分には、
少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして
混合した絶縁ガスを充填し、上記線路断路器、接地開閉
器、ケーブルヘッド、母線断路器、母線等を収容したガ
ス区分には、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒素
ガスとして混合した絶縁ガスを充填した構成としたの
で、ガス絶縁開閉装置として充填されるSF6ガス量
は、請求項3場合よりも若干多くなるが、SF6ガスの
量は削減され、ガス絶縁開閉装置としてコスト低減さ
れ、遮断器の解体点検時のガス放出、ガス漏れ等による
SF6ガスの大気中への放出量が少なくなり、地球温暖
化への影響も小さくなる効果を奏する。また充填された
SF6ガスの液化対策は遮断器が収容された遮断器ガス
区分のみでよく、さらに、SF6ガスの分圧を低くした
ことにより、部分放電が検出され易く、安価な部分放電
検出装置が使用できる利点もある。
【0053】この発明の請求項7に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項2、請求項3、請求項5および請求項6の
構成の線路断路器、接地開閉器を収容した線路断路器ガ
ス区分、母線断路器、接地開閉器を収容した母線断路器
ガス区分の双方のガス区分、またはいずれか一方のガス
区分に、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガ
スとして混合した絶縁ガスを充填した構成としたので、
充填されるSF6ガス量は請求項2、請求項3、請求項
5および請求項6の場合よりも多くなるが、SF6ガス
量は削減され、ガス絶縁開閉装置としてコスト低減さ
れ、遮断器の解体点検時のガス放出、ガス漏れ等による
SF6ガスの大気中への放出量が少なくなり、地球温暖
化への影響も小さくなる効果を奏する。
【0054】この発明の請求項8に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項1乃至請求項3、請求項5および請求項6
の構成の遮断器を縦方向に配置し、充填された絶縁ガス
を加熱するヒータを遮断器の下部に配置した構成とした
ので、液化対策が必要な部分が効率よく加熱され、必要
とするヒータの容量は小さい容量で均一に加熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 絶縁ガスのSF6ガス比率と閃絡電圧の関係
を示す閃絡電圧特性図である。
【図2】 絶縁ガスのSF6ガス比率と部分放電電荷量
との関係を示す特性図である。
【図3】 この発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形
態1の構成を示す断面図である。
【図4】 図3の遮断器部分の拡大断面図である。
【図5】 SF6ガスと窒素の混合比と過渡回復電圧上
昇率の関係を示す特性図である。
【図6】 遮断器をガス遮断器として、角形の容器に収
容されたガス絶縁開閉装置断面図である。
【図7】 遮断器を真空遮断器として、角形の容器に収
容されたガス絶縁開閉装置断面図である。
【図8】 この発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形
態5の構成を示す断面図である。
【図9】 この発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形
態8の遮断器部の構成を示す断面図である。
【図10】 従来のガス絶縁開閉装置の構成を示す断面
図である。
【図11】 SF6ガスの蒸気圧曲線を示す特性図であ
る。
【図12】 IPCC・1955年12月・第11回会
合WGI報告書の表1−4「CO2の絶対GWPを基準
とした主要温室効果ガスの地球温暖化係数」を示した一
覧表である。
【符号の説明】
31 ガス遮断器、31a 遮断器消弧室部分、32
遮断器容器、33 遮断器ガス区分、34 線路断路
器、35a,35b,35c 接地開閉器、36 線路
断路器容器、37 線路断路器ガス区分、38 接続導
体、39 ケーブルヘッド、40 ケーブルヘッド容
器、41 ケーブルヘッドガス区分、42 電圧変成
器、43 ケーブル、44 変流器、45 絶縁スペー
サ、46a,46b 母線断路器、47a,47b 母
線断路器容器、48a,48b 母線断路器ガス区分、
49a,49b 母線、50a、50b 母線容器、5
1a,51b 母線ガス区分、52 ベース、53 操
作盤、61 遮断器、62 遮断器容器、63 遮断器
ガス区分、64 線路断路器、65 接地開閉器、66
線路断路器ガス区分、67 ケーブルヘッド、68
ケーブル、69 変流器、70 絶縁スペーサ、71
母線断路器、72 母線、73 母線容器、74 母線
ガス区分、75 架台、76 ベース、80 キュービ
クル、81 真空遮断器、81a 駆動機構、86 ガ
ス遮断器、88 遮断器ガス区分、91 ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽馬 洋之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮断器、線路断路器、母線断路器、接地
    開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、機器を収容した容器間
    は、導体を支持して密閉する絶縁スペーサによりガスの
    流通がないようにガス区分して連結され、それぞれのガ
    ス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装置であっ
    て、上記ガス区分の内開閉時にアークが発生するガス区
    分には、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒素ガ
    スとして混合した絶縁ガス、またはSF6ガスがほぼ1
    00%の絶縁ガスを充填し、アークが発生するガス区分
    以外のガス区分には、10乃至30%のSF6ガスと残
    部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充填したことを
    特徴とするガス絶縁開閉装置。
  2. 【請求項2】 遮断器、線路断路器、母線断路器、接地
    開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容し
    た容器間は、導体を支持して密閉する絶縁スペーサによ
    りガスの流通がないようにガス区分して連結され、それ
    ぞれのガス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装
    置であって、上記遮断器はガス遮断器とし、このガス遮
    断器を収容した遮断器ガス区分の内部に遮断器の消弧室
    部分を密閉した消弧室ガス区分を設け、この消弧室ガス
    区分には、SF6ガスがほぼ100%の絶縁ガスを充填
    し、消弧室ガス区分以外の、上記ガス遮断器ガス区分、
    および線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブル
    ヘッド、母線等を収容したそれぞれのガス区分には、1
    0乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合
    した絶縁ガスを充填したことを特徴とするガス絶縁開閉
    装置。
  3. 【請求項3】 遮断器、線路断路器、母線断路器、接地
    開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容し
    た容器間は、導体を支持して密閉する絶縁スペーサによ
    りガスの流通がないようにガス区分して連結され、それ
    ぞれのガス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装
    置であって、上記遮断器はガス遮断器とし、このガス遮
    断器を収容した遮断器ガス区分の内部に、遮断器の消弧
    室部分を密閉した消弧室ガス区分を設け、この消弧室ガ
    ス区分には、少なくとも70%のSF6ガスと残部を窒
    素ガスとして混合した絶縁ガスを充填し、消弧室ガス区
    分以外の上記遮断器ガス区分、および線路断路器、母線
    断路器、接地開閉器、ケーブルヘッド、母線断路器、母
    線等を収容したそれぞれのガス区分には、10乃至30
    %のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガ
    スを充填したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  4. 【請求項4】 遮断器、線路断路器、母線断路器、接地
    開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容し
    た容器間は、導体を支持して密閉する絶縁スペーサによ
    りガスの流通がないようにガス区分して連結され、それ
    ぞれのガス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装
    置であって、上記遮断器は真空遮断器とし、真空遮断
    器、線路断路器、母線断路器、接地開閉器、ケーブルヘ
    ッド、母線等を収容したそれぞれのガス区分に、10乃
    至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した
    絶縁ガスを充填したことを特徴とするガス絶縁開閉装
    置。
  5. 【請求項5】 遮断器、線路断路器、母線断路器、接地
    開閉器、ケーブルヘッド、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容し
    た容器間は、導体を支持して密封する絶縁スペーサによ
    りガスの流通がないようにガス区分して連結され、それ
    ぞれのガス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装
    置であって、上記遮断器はガス遮断器とし、このガス遮
    断器を収容した遮断器ガス区分には、SF6ガスがほぼ
    100%の絶縁ガスを充填し、上記線路断路器、母線断
    路器、接地開閉器、ケーブルヘッド、母線等を収容した
    ガス区分には、10乃至30%のSF6ガスと残部を窒
    素ガスとして混合した絶縁ガスを充填したことを特徴と
    するガス絶縁開閉装置。
  6. 【請求項6】 遮断器、線路断路器、接地開閉器、ケー
    ブルヘッド、母線断路器、母線などの装置を構成する機
    器がそれぞれ容器に収容され、それぞれの機器を収容し
    た容器間は、導体を支持して密閉する絶縁スペーサによ
    りガスの流通がないようにガス区分して連結され、それ
    ぞれのガス区分に絶縁ガスが充填されたガス絶縁開閉装
    置であって、上記遮断器はガス遮断器とし、このガス遮
    断器を収容した遮断器ガス区分には、少なくとも70%
    のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合した絶縁ガス
    を充填し、上記線路断路器、接地開閉器、ケーブルヘッ
    ド、母線断路器、母線等を収容したガス区分には、10
    乃至30%のSF6ガスと残部を窒素ガスとして混合し
    た絶縁ガスを充填したことを特徴とするガス絶縁開閉装
    置。
  7. 【請求項7】 線路断路器、接地開閉器を収容したガス
    区分、母線断路器、接地開閉器を収容したガス区分の双
    方の各ガス区分、またはいずれか一方の電流開閉責務が
    大きいガス区分に、少なくとも70%のSF6ガスと残
    部を窒素ガスとして混合した絶縁ガスを充填したことを
    特徴とする請求項2、請求項3、請求項5および請求項
    6のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置。
  8. 【請求項8】 遮断器は縦方向に配置し、充填された絶
    縁ガスを加熱するヒータを遮断器の下方に配置したこと
    を特徴とする請求項1〜請求項3、請求項5および請求
    項6のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置。
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