JPH11181099A - 反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法 - Google Patents

反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法

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JPH11181099A
JPH11181099A JP34772597A JP34772597A JPH11181099A JP H11181099 A JPH11181099 A JP H11181099A JP 34772597 A JP34772597 A JP 34772597A JP 34772597 A JP34772597 A JP 34772597A JP H11181099 A JPH11181099 A JP H11181099A
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reactive oligomer
oil phase
phase liquid
emulsion
reactive
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JP34772597A
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Yoshiaki Kodera
嘉秋 小寺
Kazuo Ukai
和男 鵜飼
Takashi Hisada
隆史 久田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾力性があり、かつ、平均粒子径が2〜30
μm、変動係数が10〜30%と微細で均一な微粒子を
含む反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法を
提供する。 【解決手段】 反応性オリゴマーを主成分とする油相液
を、細孔を有するミクロ多孔体膜を通して、連続相とな
る水相液中に圧入し、微粒子エマルジョンを製造する方
法であって、前記油相液の粘度を20〜150cpsと
する反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾力性を有する微
粒子が分散された反応性オリゴマー微粒子エマルジョン
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オリゴマーを主成分とした球状高分子粒
子の製造方法は、特開平8−225625号公報に開示
されており、市場にも、例えば、真球状機能性微粒子ポ
リマー(根上工業社製 アートパール)として存在する
が、これらは、平均粒子径が10μmを超えるものが多
い。
【0003】また、平均粒子径が5μm程度の微粒子も
存在するが、これらは、変動係数が50%以上と大き
く、また、弾力性に乏しいという問題があった。これ
は、高分子量の反応性オリゴマーを原料としているもの
の、多量の反応性希釈剤で希釈するため、得られる微粒
子の弾力性が低下してしまうためであると考えられる。
【0004】また、反応性希釈剤で希釈しない場合に
は、高分子量の反応性オリゴマーを、従来の攪拌方式等
により懸濁重合する方法しかとり得ず、平均粒子径が1
0μm以下で、変動係数が50%以下の微粒子エマルジ
ョンを製造することは困難であった。
【0005】一方、反応性油相液を、細孔を有するミク
ロ多孔体を通して、連続相となる水相中に圧入し、エマ
ルジョン化する方法は、特開平2−95433号公報に
開示されている。この方法は、攪拌方式や分散方式と比
較して、格段に優れた微粒子エマルジョンの製造方法
で、SPG法と呼ばれ、平均粒子径が2μm以下、変動
係数20%程度の微粒子エマルジョンの製造が可能であ
るが、適用される反応性油相液の粘度は、150cPが
限界であり、この値を超えると、市販のミクロ多孔体膜
を通過しないか、微粒子エマルジョンの平均粒子径の調
整が困難になるという問題があった。
【0006】更に、高分子量の反応性オリゴマーを反応
性希釈剤で希釈し、使用する触媒が活性化しない温度ま
で加温することにより20cP以下に調整した後、この
反応性オリゴマーをSPG法に適用して微粒子エマルジ
ョンを製造する方法では、平均粒子径が10μm以下、
変動係数が30%以下の微粒子エマルジョンを製造する
ことが可能であるが、得られた微粒子は弾力性に乏しい
という問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、弾力性を有し、かつ、平均粒子径が2〜30μm、
変動係数が10〜30%と微細で均一な微粒子を含む反
応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、反応性オリゴ
マーを主成分とする油相液を、細孔を有するミクロ多孔
体膜を通して、連続相である水相中に圧入し、微粒子エ
マルジョンを製造する方法であって、前記油相液の粘度
を20〜150cPとする反応性オリゴマー微粒子エマ
ルジョンの製造方法である。以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明においては、まず、反応性オリゴマ
ーを主成分とする油相液を調製する。上記反応性オリゴ
マーとしては、25℃で5000cP以上の粘度を有す
るものが好ましい。このような反応性オリゴマーとして
は、例えば、多官能ウレタンアクリレート、多官能ポリ
エステルアクリレート、多官能ポリブタジエンアクリレ
ート等が挙げられるが、高い弾力性が要求される場合
は、2官能で、官能基間が長く、上述のように高粘度
で、高分子量のものが好ましい。
【0010】上記油相液中には、反応性希釈剤が含まれ
ていてもよい。上記反応性希釈剤としては、上記反応性
オリゴマーと相溶性が良好で、希釈効果の大きいもので
あれば特に限定されず、要求される重合体微粒子の物性
により選択される。高い弾力性が要求される場合には、
多官能アクリレートが好ましい。
【0011】上記油相液を調製する際には、上記反応性
オリゴマー等に触媒を加える。上記触媒としては、例え
ば、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)等が挙げられ
る。反応性オリゴマーを主成分とする油相液の粘度は、
20〜150cPに調整される。この範囲に粘度を調整
することにより、製造される微粒子の平均粒子径を2〜
30μmにコントロールすることが可能になる。
【0012】20cP未満であると、粘度を低くするた
めに、反応性希釈剤の使用割合が大幅に多くなり、生成
する微粒子の弾力性の確保が難しくなり、150cPを
超えると、油相液の粘度が高くなりすぎるため、高圧力
下でもミクロ多孔体膜を通過させるのが困難となる。
【0013】次に、上記油相液を、細孔を有するミクロ
多孔体を通して、連続相となる水相中に圧入する。上記
細孔を有するミクロ多孔体としては特に限定されず、例
えば、CaO−B 2 3 −SiO2 −Al2 3 系多孔
質ガラス、CaO−B2 3 −SiO2 −Al2 3
Na2 O系多孔質ガラス、CaO−B2 3 −SiO2
−Al2 3 −Na2 O−MgO系多孔質ガラス、シラ
スポーラスガラス(SPG)等を膜状体としたもの等が
挙げられる。
【0014】連続相となる水相液としては、微粒子エマ
ルジョンの分散状態を安定に保つために、ポバール等の
分散安定剤が数%程度含まれているものが好ましい。油
相液をミクロ多孔体を通して水相中に圧入する際には、
油相液を、使用する触媒の活性化温度以下の温度に加熱
処理するか、反応性希釈剤により希釈処理するか、又
は、前記加熱処理及び前記希釈処理の両方を行うのが好
ましい。
【0015】実際には、例えば、まず、反応性オリゴマ
ーを反応性希釈剤で希釈し、必要に応じて加熱等を行
い、触媒が加えられた状態で20〜150cPになるよ
うに粘度を調整し、続いて触媒を加えることにより油相
液を調製する。同時に、分散安定剤を含んだ水相液も調
製する。
【0016】次に、ミクロ多孔体であるSPGの膜状体
を通して油相液を水相液に圧入することができるように
構成された設備(以下、「SPG設備」という)の温度
調節を行い、このSPG設備に、これら油相液と水相液
とを供給する。SPG設備の温度は、油相液の温度とほ
ぼ同様にする。続いてSPG設備を稼働させると、分散
安定剤を含んだ水相液がポンプで循環されて、ミクロ多
孔体膜の一面を流動し、一方、ミクロ多孔体膜の他面に
は油相液が供給され、加圧されるため、油相液がミクロ
多孔体膜の細孔を通過して水相中に吐出され、所定粒子
径の油相液滴が水相中に分散する。
【0017】水相中の油相液滴の濃度が所定の値に達し
た後、触媒が充分に活性化される温度まで油相を含む水
相が加熱され、これにより油相中で重合反応が進行し、
反応性オリゴマー微粒子エマルジョンが製造される。こ
の場合の加熱の条件としては、例えば、85℃、4時間
の加熱の後、95℃、3時間の加熱等が挙げられる。
【0018】SPG設備を稼働させる条件としては、油
相及び水相の温度、油相を水相に吐出する圧力、ミクロ
多孔体の細孔径、水相の流速等が挙げられる。油相及び
水相の温度は、上述したように、触媒の活性化温度以下
に保つ必要があり、触媒として、例えば、BPOを使用
した場合には、40℃以下に保つ必要がある。
【0019】油液相を水相中に吐出する際にかける圧力
は、ミクロ多孔体膜の強度に依存するが、通常、SPG
設備の場合には、4kg/cm2 程度以下が好ましい。
水相の流速としては、通常のSPG設備において、循環
ポンプの周波数を60Hz程度としたときの流速が好ま
しい。
【0020】本発明の反応性オリゴマー微粒子エマルジ
ョンの製造方法により、製造された反応性オリゴマー微
粒子エマルジョン中の微粒子の平均粒子径は、2〜30
μmと微細な粒子を製造することが可能となり、しか
も、変動係数は、10〜30%と小さな値となる。
【0021】また、製造された微粒子中の粒子径5μm
の粒子は、圧縮弾性率が450kg/mm2 以下と従来
に比べて小さく、圧縮変形回復率も30%以上と大きく
なっている。 なお、本明細書において、圧縮弾性率と
は、10%圧縮変形時のK値(K10値)をいい、圧縮変
形回復率とは、1g負荷後の圧縮変形回復率をいう。
【0022】以上のように、本発明の反応性オリゴマー
微粒子エマルジョンの製造方法によれば、弾力性を有
し、かつ、平均粒子径が2〜30μm、変動係数が10
〜30%と微細で均一な微粒子を含む反応性オリゴマー
微粒子エマルジョンを製造することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0024】実施例1 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000、粘度:1000〜3000cP/45
℃)50重量部を、反応希釈剤である1,6ヘキサンジ
オールジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリ
レート1.6HX−A、粘度3〜5cP/25℃)50
重量部に溶解、希釈することにより、125cP/40
℃の反応性オリゴマーの溶液を調製し、更に、この反応
性オリゴマーの溶液に、BPO(日本油脂社製、ナイパ
ーBW(含水量:25%))2重量部を溶解して油相液
を調製した。
【0025】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、40℃に
温度調整されたSPG装置に供した。そして、SPG装
置を稼働させ、油相に1.6kg/cm2 の圧力をか
け、ミクロ多孔体膜(伊勢化学工業社製、MPGパイ
プ)の平均細孔径0.82μmの細孔を通して、油相液
を周波数60Hzの循環ポンプにより流動している水相
中に吐出させた。
【0026】吐出完了後、この油相液滴がポバール水溶
液に分散された分散液に、5.5重量%に濃度調整した
ポバール(日本合成化学社製、GH−20)水溶液70
0gを追加、混合し、攪拌しながら85℃で5時間加熱
し、更に、95℃に昇温した後5時間加熱して、反応性
オリゴマーの重合反応を進行させ、反応性オリゴマー微
粒子エマルジョンの製造を終了し、下記する種々の評価
を行った。評価結果を表1に示した。
【0027】実施例2 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000)40重量部を、1,6ヘキサンジオール
ジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)60重量部に溶解、希釈することによ
り、105cP/40℃の反応性オリゴマーの溶液を調
製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO
(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解するこ
とにより油相液を調製した。
【0028】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、40℃に
温度調整されたSPG装置に供した。そして、SPG装
置を稼働させることにより、油相に1.5kg/cm2
の圧力をかけ、ミクロ多孔体膜(伊勢化学工業社製、M
PGパイプ)の平均細孔径4.20μmの細孔を通し
て、油相液を周波数60Hzの循環ポンプにより流動し
ている水相中に吐出させた。吐出後は、実施例1と同様
に実施し、反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、
下記する種々の評価を行った。評価結果を表1に示し
た。
【0029】実施例3 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000)30重量部を、1,6ヘキサンジオール
ジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)70重量部に溶解、希釈することによ
り、80cP/40℃の反応性オリゴマーの溶液を調製
したこと、及び、SPG装置を稼働させて油相に1.3
kg/cm2 の圧力をかけたこと以外は、実施例と同様
に実施し、反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、
下記する種々の評価を行った。評価結果を表1に示し
た。
【0030】実施例4 2官能性ウレタンアクリレートオリゴマー(東亜合成社
製、アローニックスM−1310、粘度:56000〜
87000cP/50℃)15重量部を、ポリエチレン
グリコールアクリレート(東亜合成社製、アローニック
スM−245)35重量部と1,6ヘキサンジオールジ
アクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)50重量部とに溶解、希釈することに
より、90cP/20℃の反応性オリゴマーの溶液を調
製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO
(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解するこ
とにより、油相液を調製した。
【0031】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、温度調整
していない室温のSPG装置に供した。そして、SPG
装置を稼働させ、油相に1.3kg/cm2 の圧力をか
けたこと以外は、実施例1と同様に実施し、反応性オリ
ゴマー微粒子エマルジョンを得、下記する種々の評価を
行った。評価結果を表1に示した。
【0032】実施例5 2官能性ウレタンアクリレートオリゴマー(東亜合成社
製、アローニックスM−1310)30重量部を、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート(大阪有機化学社製、
THFA)70重量部に溶解、希釈することにより、8
0cP/20℃の反応性オリゴマーの溶液を調製し、更
に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO(日本油脂
社製、ナイパーBW)2重量部を溶解することにより、
油相液を調製した。
【0033】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、温度調節
をしていない室温のSPG装置に供した。そして、SP
G装置を稼働させ、油相液に1.5kg/cm2 の圧力
をかけたこと以外は、実施例1と同様に実施し、反応性
オリゴマー微粒子エマルジョンを得、下記する種々の評
価を行った。評価結果を表1に示した。
【0034】比較例1 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000)40重量部を、1,6ヘキサンジオール
ジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)60重量部に溶解、希釈することによ
り、105cP/40℃の反応性オリゴマーの溶液を調
製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO
(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解して油
相液を調製した。
【0035】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、温度調整
していないSPG装置に供した。この時の反応性オリゴ
マー溶液は、20℃で粘度は405cPであった。そし
て、SPG装置を稼働させ、油相に3.5kg/cm2
の圧力をかけ、ミクロ多孔体膜(伊勢化学工業社製、M
PGパイプ)の平均細孔径6.80μmの細孔を通し
て、油相液を周波数60Hzの循環ポンプにより流動し
ている水相中に吐出させようとしたが、油相液が細孔を
通過しなかったため、微粒子は得られず、微粒子の特性
は測定できなかった。油相液粘度等を表1に示した。
【0036】比較例2 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000)40重量部を、1,6ヘキサンジオール
ジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)60重量部に溶解、希釈することによ
り、165cP/30℃の反応性オリゴマーの溶液を調
製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO
(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解して油
相液を調製した。
【0037】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、30℃に
温度調整されたSPG装置に供した。そして、SPG装
置を稼働させ、油相液に3.5kg/cm2 の圧力をか
け、ミクロ多孔体膜(伊勢化学工業社製、MPGパイ
プ)の平均細孔径4.20μmの細孔を通して、油相液
を周波数60Hzの循環ポンプにより流動している水相
中に吐出させた。吐出後は、実施例1と同様に実施し、
反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、下記する種
々の評価を行った。評価結果を表1に示した。
【0038】比較例3 まず、1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社
製、TEA−1000)40重量部を、1,6ヘキサン
ジオールジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアク
リレート1.6HX−A)60重量部に溶解、希釈する
ことにより、105cP/40℃の反応性オリゴマーの
溶液を調製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、
BPO(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解
して油相液を調製した。
【0039】次に、0.6重量%に濃度調整したポバー
ル(日本合成化学社製、KL−05)水溶液3000g
と、5.5重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、GH−20)水溶液700gとを混合して水相
液を調製し、SPG装置の代わりに、40℃に温度調整
されたウルトラミキサー(日本精工社製)に、上記水相
液と油相液500gとを入れ、3000rpmで1時間
攪拌して油相液を水相中に分散させた。その後は、実施
例1と同様に、反応性オリゴマーの重合反応を進行さ
せ、反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、下記す
る種々の評価を行った。評価結果を表1に示した。
【0040】比較例4 まず、1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社
製、TEA−1000)40重量部を、1,6ヘキサン
ジオールジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアク
リレート1.6HX−A)60重量部に溶解、希釈する
ことにより、105cP/40℃の反応性オリゴマーの
溶液を調製し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、
BPO(日本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解
して油相液を調製した。
【0041】次に、40℃に温度調整した圧力容器に、
0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化学社
製、KL−05)水溶液3000gと、5.5重量%に
調整したポバール(日本合成化学社製、GH−20)水
溶液700gとを入れ、更に、油相液500gを加えて
混合し、この液を5kg/cm2 の圧力でスタティック
ミキサー(直径:8mm、長さ:10mm)を6回繰り
返し通過させて、油相液を水相中に分散させた。その後
は、実施例1と同様に、反応性オリゴマーの重合反応を
進行させ、反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、
下記する種々の評価を行った。評価結果を表1に示し
た。
【0042】比較例5 1,2ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製、TE
A−1000)10重量部を、1,6ヘキサンジオール
ジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレート
1.6HX−A)90重量部に溶解、希釈することによ
り、18cP/40℃の反応性オリゴマーの溶液を調製
し、更に、この反応性オリゴマーの溶液に、BPO(日
本油脂社製、ナイパーBW)2重量部を溶解することに
より油相液を調製した。
【0043】次に、この油相液500gと、水相液とし
て、0.6重量%に濃度調整したポバール(日本合成化
学社製、KL−05)水溶液3000gとを、40℃に
温度調整されたSPG装置に供した。そして、SPG装
置を稼働させることにより、油相に1.5kg/cm2
の圧力をかけ、ミクロ多孔体膜(伊勢化学工業社製、M
PGパイプ)の平均細孔径0.82μmの細孔を通し
て、油相液を周波数60Hzの循環ポンプにより流動し
ている水相中に吐出させた。吐出後は、実施例1と同様
に実施し、反応性オリゴマー微粒子エマルジョンを得、
下記する種々の評価を行った。評価結果を表1に示し
た。
【0044】評価方法 (1)平均粒子径及び変動係数の測定 得られた反応性オリゴマー微粒子エマルジョンから重合
体微粒子を分離した後水洗し、コールターカウンター
(コールター社製)により平均粒子径と変動係数とを測
定した。
【0045】(2)粒子の圧縮特性 (1)の場合と同様にして重合体微粒子を得た後、微小
圧縮試験機(島津製作所社製、PCT−200型)を用
いて、以下の2項目について測定した。 (i) 圧縮弾性率:K10値(10%圧縮変形時のK
値) (ii)1g負荷後の圧縮変形回復率(%)
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、油相液の粘度が
20〜150cPでは、SPG法を適用することによ
り、平均粒子径が小さく、かつ、粒子径精度の高い、す
なわち変動係数の小さい微粒子の製造が可能であった。
また、油相液の粘度が20cP未満では、平均粒子径が
小さく、かつ、粒子径精度の高い微粒子の製造は可能で
あるが、弾力性に優れた微粒子エマルジョンを得るのは
難しいことがわかった。
【0048】更に、油相液の粘度が150cPを超える
と、SPG法を適用できなくなるか、又は、SPG法を
適用することはできても、粒子径の調整ができず、変動
係数が大きいものとなり、SPG法本来の機能を発揮す
ることが困難であった。特に、高弾力性の微粒子エマル
ジョンを得ようとする場合には、高分子量、高粘度の油
相液を使用する必要があるため、従来の方法では、平均
粒子径が小さく、かつ、変動係数の小さい微粒子エマル
ジョンを製造することは困難であったが、本発明の方法
では、上記した特性を有する微粒子エマルジョンを製造
することが可能となった。
【0049】
【発明の効果】本発明の反応性オリゴマー微粒子エマル
ジョンは、上述の構成からなるので、弾力性を有し、か
つ、平均粒子径が2〜30μm、変動係数が10〜30
%と微細で均一な微粒子を含む反応性オリゴマー微粒子
エマルジョンを製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性オリゴマーを主成分とする油相液
    を、細孔を有するミクロ多孔体膜を通して、連続相とな
    る水相中に圧入し、微粒子エマルジョンを製造する方法
    であって、前記油相液の粘度を20〜150cPとする
    ことを特徴とする反応性オリゴマー微粒子エマルジョン
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応性オリゴマーは、25℃で5000
    cP以上の粘度を有することを特徴とする請求項1記載
    の反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方法。
  3. 【請求項3】 油相液を、使用する触媒の活性化温度以
    下の温度に加熱処理するか、反応性希釈剤により希釈処
    理するか、又は、前記加熱処理及び前記希釈処理を行っ
    た後、水相中に圧入することを特徴とする請求項1又は
    2記載の反応性オリゴマー微粒子エマルジョンの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 製造された微粒子の平均粒子径は、2〜
    30μmであり、変動係数は、10〜30%であること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の反応性オリゴマ
    ー微粒子エマルジョンの製造方法。
  5. 【請求項5】 製造された微粒子中の粒子径5μmの粒
    子は、圧縮弾性率が450kg/mm2 以下であり、圧
    縮変形回復率が30%以上であることを特徴とする請求
    項1、2、3又は4記載の反応性オリゴマー微粒子エマ
    ルジョンの製造方法。
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