JPH11180713A - 塩化珪素含有物の加水分解方法 - Google Patents

塩化珪素含有物の加水分解方法

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JPH11180713A
JPH11180713A JP35330597A JP35330597A JPH11180713A JP H11180713 A JPH11180713 A JP H11180713A JP 35330597 A JP35330597 A JP 35330597A JP 35330597 A JP35330597 A JP 35330597A JP H11180713 A JPH11180713 A JP H11180713A
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silicon chloride
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Kojiro Miyazaki
幸二郎 宮崎
Manabu Kamamoto
学 鎌本
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衝撃発火性物質の残存が無く、かつ、塩化水素
の気相中への逸散および塩化珪素化合物のロスを実質的
に無くした塩化珪素含有物の加水分解方法を提供する。 【解決手段】水と相溶性を有しない溶媒、例えば四塩化
炭素、に溶解させた塩化珪素含有物、例えばSiCL4
含有物、と水を接触させることを特徴とする塩化珪素含
有物の加水分解法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】現在市場に出回っている多種
にわたるシリコーン重合体はいくつかの基本的な塩化珪
素によって製造されている。例えば代表的なシリコーン
重合体であるメチルシリコーン油は、その重合体原料で
あるジメチルジクロロシランから製造されている。ま
た、半導体素子原料として重要な多結晶シリコンは、あ
る種の塩化珪素化合物の還元により製造される。塩化珪
素化合物の製造工程や反応工程から得られる副生物中の
塩化珪素化合物は純度が低く、再生使用するには費用が
かかり経済的でない。本発明はこのような塩化珪素化合
物を含有する混合物(以下「塩化珪素含有物」という)
の加水分解法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、こうした塩化珪素含有物の加水分
解法としては、水またはアルカリ水溶液と反応させて、
二酸化珪素と塩化水素に加水分解する方法が採られてい
る。この場合、塩化珪素化合物の加水分解反応は極めて
激しく、しかも発熱反応であり、気体状の塩化水素の副
生も伴うため、通常除熱しながら塩化珪素含有物を徐々
に加える方法などが採用されていた。しかしながら、こ
うした技術では、加水分解時に二酸化珪素塊が生成する
傾向にあり、未反応物や、爆発性の加水分解中間化合物
を該殻中に包含して、摩擦、粉砕等の衝撃によって二酸
化珪素の外郭が破れると、爆発的反応が起こったり、発
火したりするという問題があった。
【0003】こうした問題を回避する方法として、水・
アルコール混合溶液を用いて加水分解する方法(特開昭
64−5904号明細書)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは特開昭6
4−5904号明細書に記載の発明について種々検討し
たところ、加水分解による生成物中に未反応物や加水分
解の中間化合物に起因すると思われる衝撃発火性物質の
生成を防止し得ることは認められた。しかしながら、塩
化珪素含有物とアルコールとによるアルコキサイドの生
成反応自体が相当に激しく、塩化水素ガスの逸散やそれ
に伴う塩化珪素化合物の飛散を完全に制御することは困
難であった。また塩化水素ガスの逸散や塩化珪素化合物
粒子の飛散を防止する目的で、水・アルコール混合溶液
の底部から塩化珪素含有物を供給してみたが、この場合
には塩化珪素含有物供給口近辺で加水分解により生成し
た二酸化珪素によって供給口が詰まり、長時間に亘る反
応の継続が困難であった。
【0005】かくして、水・アルコール混合溶液による
塩化珪素含有物の加水分解を工業的に実施する場合は、
一つには気相中に逸散する塩化水素ガスの除害の問題が
あり、ほかには反応後の水・アルコール混合溶液の廃棄
または回収の問題があることが判った。即ち、工業的装
置として、塩化水素の除害設備や水/アルコールの分離
のための蒸留設備等が必要となり、設備全体が複雑化す
るとともに、建設費も増大するという問題に逢着した。
【0006】こうした背景にあって、塩化珪素の加水分
解を行うにあたり、衝撃発火性物質を生じることなく、
しかも塩化水素の気相中への逸散が無く、廃液の処理が
簡便となる方法の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは従
来問題とされていた塩化珪素含有物の加水分解方法とし
て最も安価な直接的加水分解手段を用い、かつ経済的、
安全で確実な加水分解方法を種々模索し、本発明を完成
するに至った。
【0008】即ち、本発明によれば、加水分解生成物が
塊状化しないため、未反応物、衝撃発火性物質を残存す
ることなく完全な加水分解反応を安全に行うことができ
る。
【0009】更に、本発明は副生する塩化水素を実質的
に液相中に保持し、かつ、安価で容易な加水分解方法を
提供するものである。
【0010】また、塩化珪素含有物中の塩化珪素の逸散
もないため、本発明は塩化珪素含有物中の珪素の定量な
どの前処理としての利用も可能である。
【0011】本発明は水と相溶性を有しない溶媒に溶解
させた塩化珪素含有物と水とを接触させることを特徴と
する塩化珪素含有物の加水分解方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の最大の特徴は水と相溶性
を有しない溶媒を用いることにある。こうすることによ
り、極めて反応性の高い塩化珪素化合物を希釈すること
のみにとどまらず、溶媒と水との界面を生成させ、塩化
珪素化合物と水との接触面を制限することにより、更に
反応の進行を緩やかにし、二酸化珪素殻を生成すること
なく、さらには未反応物や、衝撃発火性物質の生成を皆
無とすることができる。特に重要な点は副生する塩化水
素を実質的に液相中に保持し、気相中への逸散を防止し
うるという点である。
【0013】本発明において使用できる溶媒は、水と相
溶性を有しないものである。ここで、水と相溶性のない
とは、水と全く溶けあわないもののみならず、実質的に
水と相分離しうるものであれば、ある程度の水への溶解
度、例えば5%以下、好ましくは3%以下の溶解度を持
つものを許容しうる。
【0014】また、本発明の性質上、塩化珪素化合物を
溶解し得ることは勿論であるし、かつ塩化珪素含有物と
処理時の温度、圧力下において反応するものであっては
ならない。以上の条件を満たすものであれば何等制限を
受けない。これらの溶媒の例を具体的に示すと、ヘキサ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレ
ン、クロロホルム、パークロロエチレン、四塩化炭素、
1,1,1−トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭
化水素類、クロロベンゼン、o−,m−ジクロロベンゼ
ン等の芳香族ハロゲン化炭化水素等の有機溶媒があげら
れる。さらには塩化珪素含有物中の珪素をほとんどロス
しなくてすむこと、及び、塩化水素の捕集効果の面から
塩化珪素含有物を溶解した状態で比重が1を超えるもの
が好ましい。かかる観点から溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素などの脂肪族ハロゲン化
炭化水素類が好適である。また、それらは混合物であっ
てもよい。
【0015】また、本発明において加水分解させる塩化
珪素含有物としては珪素原子に少なくとも1ヶの塩素原
子が直接結合した化合物を1種又は2種以上含有するも
のであれば特に制限されない。具体的に例示すると、S
iCL4、SiHCL3、SiH2CL2、Si2CL6、S
3CL8、Si4CL10などのクロロシラン類や、塩素
の代わりにアルキル基が一部置換されているCH3Si
CL3、(CH32SiCL2、(CH33SiCL、C
25SiHCL2などのアルキルクロロシラン類などが
含まれていればよい。また、塩化珪素含有物中に塩素を
結合していない珪素化合物や、珪素を含まない化合物を
含有していてもよい。
【0016】本発明ではまず水と相溶性を有しない溶媒
に塩化珪素含有物を混合し、溶解させる。この場合、両
者は実質的に反応しないので極めて一般的な混合手段に
より比較的短時間で所望の混合物とすることができる。
塩化珪素含有物の溶解量は特に制限されず、適宜実施し
得るが、一般には塩化珪素含有物中の塩化珪素化合物と
等重量以上の、特に2.5倍量以上の溶媒を用いるのが
好ましい。また、通常塩化珪素化合物中の珪素−塩素結
合の数が多いほど加水分解時の発熱量が多く反応が激し
くなる傾向があるため、低濃度とするのが好ましい。し
かしながら、塩化珪素化合物濃度をあまりに薄くするこ
とは、溶媒量を徒らに増大させることに留まらず、処理
時間を必要以上に長くすることになるために使用する溶
媒量は塩化珪素化合物に対して10倍量以上用いること
は一般的ではない。
【0017】次いで、溶媒に溶解させた塩化珪素含有物
溶液を水と接触させる方法は、何等制限されないが、通
常水へ該溶液を注入、または滴下させるのが好ましい。
また工業的には向流接触による連続法も採用し得る。更
に接触時に水または溶液を常時攪拌することも必要に応
じて行い得るが、最初は撹拌せずに緩やかに水と溶液を
混合して両者を相分離させ、その界面で加水分解反応を
緩やかに行わせ、塩化珪素含有物の加水分解反応の終了
時に近づく時、速やかにかつ、完全に反応を進行させる
ために、攪拌を行うことが好ましい。
【0018】この場合、予め溶媒と水を反応器に導入し
て二相を形成させておき、溶媒相に塩化珪素含有物を注
入していく方法も好ましい態様の一つである。
【0019】特に比重が水よりも大きい溶媒を用い、予
め上部に水相、下部に溶媒相の2相を形成させておい
て、塩化珪素含有物又は、その溶液を溶媒相に注入する
方法は発生する塩化水素の補集効率が高く、また加水分
解反応時の塩化珪素含有物等の飛散を防止できるので、
更に好ましい。
【0020】溶液と接触させる水の量は少なくとも塩化
珪素化合物の加水分解時に消費する塩化珪素化合物中の
塩素原子量と等モル量以上を用いるべきであり、更に加
えて少なくとも加水分解により発生する塩化水素を溶解
させるために、塩化珪素化合物中の塩素原子量に対して
3.7倍モルは必要である。したがって、最低必要とな
る水量は塩化珪素化合物中の塩素原子の4.7倍モルで
あるが、一般には該塩素原子に対して5倍モル以上用い
る。
【0021】しかしながらあまりに大量な水を用いるこ
とは、装置の大型化をまねき、エネルギー的にも無駄と
なるので、好ましくは、前記溶液に対して、5〜30倍
モル、更には10〜25倍モルの水を用いることが好ま
しい。
【0022】本発明が実施できる温度範囲は、水、溶媒
共に凝固及び気化しない温度範囲である。一般的には5
〜60℃程度が採用される。塩化珪素の加水分解は激し
い発熱を伴い、液温の上昇が不可避であるため、緩やか
に加水分解処理を行うために除熱しながら実施すること
が好ましい。
【0023】また、本発明が実施できる圧力は特に制限
はなく、いかなる圧力下においても実施可能であるが、
一般には常圧下で行われる。
【0024】加水分解反応終了後は生成した主として二
酸化珪素よりなる固形物を濾過などの公知の手段により
分離する。
【0025】固形物分離後の液は、溶媒相と水相を相分
離等の公知の技術によって分離し、水相については分離
後の水に溶解している微量の溶媒を必要に応じて水蒸気
蒸留などの簡単な操作により回収した後、希塩酸とし
て、アルカリ性廃液等の中和用に用いたり、或いは蒸留
などにより塩化水素の回収に供することも可能である。
また場合によっては、中和した後排水として処理するこ
ともできる。
【0026】他方、溶媒相はそのままリサイクルして、
塩化珪素含有物の溶媒に使用することができる。
【0027】また、本発明の加水分解法は塩化珪素化合
物のロスもないため塩化珪素含有物中の珪素の定量等の
前処理としての利用が可能となる。
【0028】以下に塩化珪素含有物中の珪素の定量の前
処理法としての具体的利用例を示す。
【0029】塩化珪素含有物中の珪素の定量を行う場
合、珪素分のロスを更に少なくするために、溶媒として
比重1を超える四塩化炭素、塩化メチレンなどの溶媒を
用いることが好ましい。更に、飛沫による珪素のロスを
防ぐために緩やかな攪拌下で実施することが好ましい。
【0030】前述のごとく塩化珪素含有物を加水分解さ
せた後に、水酸化ナトリウム等の無機塩基水溶液を加え
て珪酸塩に転化させる。なお、無機塩基を加える前に加
熱して、該被加水分解物を一旦乾固させた後に無機塩基
水溶液を加えて、溶解させてもよい。
【0031】この時加える塩基性の無機物質の量は、乾
固させずに添加する場合には加水分解時に生成する塩化
水素量の2倍モル以上、乾固させた後に添加する場合に
は等モル以上の水酸基イオン濃度となるような量とする
ことが好ましい。
【0032】用いる無機塩基は塩基性を示すものであ
り、かつ、珪素を含むものでなければ何等制限は受けな
いが、速やかに反応を進行させるためにもNaOH、K
OHなどの強塩基性物質が好ましい。
【0033】水溶液の濃度については特に制限はない
が、水酸基イオン濃度が非常に高いと珪酸塩への転化が
激しく進行し、乾固物が揮散する恐れがあるため、6モ
ル/L以下のアルカリ水溶液を添加することが好まし
い。
【0034】添加方法としては滴下、注入などの公知の
方法を用いることができる。
【0035】その後再び、加熱することにより乾固させ
る。
【0036】得られた乾固物を高温で焼成することによ
り、乾固物中のアルキル基等の有機成分を燃やすことに
よって有機基の結合した珪素分をシロキサンに転化させ
る。
【0037】この時の焼成温度としては特に制限される
ものではないが、300〜800℃が好ましい。
【0038】次に、得られた焼成物を水に溶解させるこ
とによって公知の珪酸塩の分析法(『分析化学便覧』
日本分析化学会編 改訂三版 P.148〜P.151)
により塩化珪素含有物中の珪素の定量が可能となる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、被処理物質である塩化珪素含
有物、即ち塩化珪素化合物または、該化合物と他の化合
物との混合物を一旦水と相溶性のない溶媒に溶解させた
後に水と接触させることにより、加水分解反応を安全か
つ、完全に行わしめることが可能となるばかりでなく、
驚くべきことには、副生する塩化水素を実質的に液相中
に捕捉することが可能となり、排気ガスを除害装置に導
くことなく廃棄し得るという利点がある。従って、本発
明は工業的に極めて有用である。
【0040】また、本発明によれば、塩化珪素化合物の
ロスもないため、塩化珪素含有物中の珪素の定量などの
前処理としての利用も可能となる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は何等これらに限定されるものではな
い。
【0042】実施例1 SiCL45gを四塩化炭素10mlに混合溶解した
後、これを緩やかな攪拌下、氷水40g中に徐々に加え
ると四塩化炭素と水の2相が形成し、界面において加水
分解反応が起こり、白いさらさらした微粒状の固形物が
得られた。更に固形物を濾過して分離した後に得られた
固形物に衝撃を与えても、加熱しても発火したり、爆発
することはなかった。濾過後、四塩化炭素と水は容易に
分離することができた。
【0043】処理後液の水相と四塩化炭素相中の塩化水
素を滴定により定量したところ0.117モルであり、
生成した塩化水素の99.3%を処理液中に回収でき
た。
【0044】分離後、回収した四塩化炭素を再度溶媒と
して用いて同様の操作を行ったところ、同様な結果が得
られた。
【0045】実施例2 (CH3)SiCL35gを塩化メチレン10mlに混合
溶解した後、これを緩やかな攪拌下、氷水40g中に徐
々に加えると塩化メチレンと水の2相が形成し、界面に
おいて加水分解反応が起こり、白いさらさらした微粒状
の固形物が得られた。固形物を濾過して分離した後に得
られた固形物に衝撃を与えても、加熱しても発火した
り、爆発することはなかった。濾過後、四塩化炭素と水
は容易に分離することができた。
【0046】処理後液の水相と塩化メチレン中の塩化水
素を滴定により定量したところ0.099モルであり、
生成した塩化水素の99.6%を処理液中に回収でき
た。
【0047】分離後、回収した塩化メチレンを再度溶媒
として用いて同様の操作を行ったところ、同様な結果が
得られた。
【0048】実施例 3〜9 表1に示す溶媒を用いたこと以外は実施例1と同様に操
作した。その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】実施例10〜12 表2に示す塩化珪素化合物あるいは塩化珪素含有物を用
いたこと以外は実施例1と同様に操作した。その結果を
表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】実施例13 SiCL45g(珪素量として0.824g)を四塩化
炭素10mlに混合溶解した後、これを緩やかな攪拌
下、氷水40g中に徐々に加えると四塩化炭素と水の2
相が形成され、界面において加水分解反応が起こり、白
いさらさらした微粒状の固形物が得られた。加水分解終
了後に加熱することにより液を蒸発させ、固形物を乾固
させた。更に得られた乾固物に5.72モル/LのNa
OH水溶液10mlを加え、珪酸塩にし、500℃にて
1時間焼成し、水に溶解させた後に乾固物中の珪素量を
定量したところ、処理した珪素量の99.6%の珪素が
検出された。
【0053】実施例14 (CH3)SiCL35g(珪素量として0.918g)
を塩化メチレン10mlに混合溶解させた後、これを攪
拌下、氷水40gに加えると塩化メチレンと水の2相が
形成され、界面において加水分解反応が起こり、白いさ
らさらした微粒状の固形物が得られた。加水分解終了後
に加熱することにより液を蒸発させ、固形物を乾固させ
た。更に得られた乾固物に5.72モル/LのNaOH
水溶液10mlを加え、珪酸塩にし、500℃にて1時
間焼成し、水に溶解させた後に乾固物中の珪素量を定量
したところ、処理した珪素量の99.7%の珪素が検出
された。
【0054】実施例15〜21 表3に示す溶媒を用いたこと以外は実施例13と同様に
操作した。その結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】実施例22〜24 表4に示す塩化珪素化合物あるいは塩化珪素含有物を四
塩化炭素10mlに溶解させたこと以外は実施例13と
同様に操作した。その結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】比較例 1 SiCL420gを30wt%のメタノール水溶液40
gに2時間かけて攪拌しながら滴下し、加水分解反応を
行った。気相中に出てきた塩化水素を補集し、水に吸収
させて回収したところ、0.316モル(67.1%)
の塩化水素が回収され、大量の塩化水素が気相中に拡散
することが確認された。
【0059】比較例2 比較例1の処理液中の珪素を実施例13と同様の方法で
求めたところ、2.45g(総珪素量の74.2%)の
珪素が検出され、多くの珪素分が処理液から飛沫として
失われていることが確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と相溶性を有しない溶媒に溶解させた塩
    化珪素含有物と水とを接触させることを特徴とする塩化
    珪素含有物の加水分解方法。
JP35330597A 1997-12-22 1997-12-22 塩化珪素含有物の加水分解方法 Pending JPH11180713A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100855674B1 (ko) * 2001-12-29 2008-09-03 주식회사 케이씨씨 가용성 실록산 수지의 제조방법
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