JPH11179821A - 積層型熱防御板 - Google Patents

積層型熱防御板

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JPH11179821A
JPH11179821A JP35100597A JP35100597A JPH11179821A JP H11179821 A JPH11179821 A JP H11179821A JP 35100597 A JP35100597 A JP 35100597A JP 35100597 A JP35100597 A JP 35100597A JP H11179821 A JPH11179821 A JP H11179821A
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JP
Japan
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titanium
heat
aluminum alloy
alloy
plate
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JP35100597A
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English (en)
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Hiroaki Sato
広明 佐藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐熱性に秀れ、熱伝導率が低く、低コスト化、
軽量化ができる積層型熱防御板を提供する。 【解決手段】熱源側表面に配置されるディンプル又はコ
ルゲート形状にされた、チタンアルミ合金製コアシート
22に、チタンアルミ合金製フラットシートを展着した
チタンアルミ合金製防熱層と、熱源側表面と反対側の裏
面に配置されるチタン合金製コアシート23に、チタン
合金製フラットシート20を展着したチタン合金製防熱
層とを積層したものからなるものとした。これにより、
従来から採用が考えられている熱防御板の不具合が解消
できるとともに、熱伝導率が低く、防熱性を向上させ、
低コストにでき、軽量化ができるとともに、熱応力の発
生しにくい積層型熱防御板とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極超音速で飛行
し、軽量化が要求されるとともに、飛行時に発生する高
温度の空力加熱に対する耐熱性、耐酸性が要求されるス
ペースプレーンの外板等に適用される積層型熱防御板に
関する。
【0002】
【従来の技術】極超音速で飛行し、高温度の空力加熱が
発生するスペースプレーンの頭部、翼前縁等の外板に
は、高温度に耐え、加熱部で発生した熱が機体内部にで
きるだけ伝達しないようにするとともに、できるだけ軽
量化するようにした積層型熱防御板が使用されている。
【0003】図5は、このような積層型熱防御板とし
て、従来から考えられているチタン合金製防熱層を用い
た、マルチウォール型の積層型熱防御板である。
【0004】図に示すように、この積層型熱防御板1
は、チタン合金製フラットシート2と、チタン合金製フ
ラットシート2の間に介装され、ディンプルもしくはコ
ルゲート形状にされたチタン合金製コアシート3から成
るチタン合金製防熱層を、多段に積層したもので形成さ
れている。
【0005】このような積層型熱防御板1では、チタン
合金製フラットシート2の間に、チタン合金製コアシー
ト3を設けることにより、極超音速での飛行時に高温に
加熱される、熱源としての機体外表面5から機体内側6
への熱伝導をおさえることができる。
【0006】しかしながら、このような積層型熱防御板
1のチタン合金製フラットシート2、若しくはチタン合
金製コアシート3に使用されるチタン合金の耐熱温度
は、500℃と低く、高マッハ数で飛行するスペースプ
レーン等の頭部や翼前縁等の、特に温度の高くなる部位
には、使用不可能である。この不具合を解消するため、
チタン合金にかえて、耐熱性の高い、チタンアルミ合金
や、ニッケル基耐熱合金の使用も考えられるが、これら
の合金で積層型熱防御板1の全体を製作するとなると、
コスト高、重量増、又は熱伝導特性の面で問題が生じる
という不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来から考えられている積層型熱防御板の不具合を解消す
るため、機体外表面等の熱源から放射される熱を遮弊す
るため、展着された板材の間にコアシートを介在させる
ようにして、多層に積層されて形成される積層型熱防御
板を、熱防護を必要とする各部位に応じて材料特性の異
る素材で製作し、低コスト、軽量化でき、しかも熱伝導
度が低く熱伝達を低減でき、耐熱性に秀れる積層型熱防
御板を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の積層
型熱防御板は、次の手段とした。
【0009】(1) ディンプル形状又はコルゲート形
状等にされたチタンアルミ合金製コアシートに、チタン
アルミ合金製フラットシートを展着して形成されたチタ
ンアルミ合金製防熱層を熱源側表面に配置するようにし
た。なお、チタンアルミ合金製フラットシートは、チタ
ンアルミ合金製コアシートの熱源に最接近する側だけで
なく、最接近する側から遠ざけて配置される第2層目、
第3層目・・・のチタンアルミ合金製コアシートに展着
するようにしても良い。
【0010】(2) ディンプル形状又はコルゲート形
状等にされたチタン合金製コアシートに、チタン合金製
フラットシートを展着して形成されたチタン合金製防熱
層を熱源側と反対側の裏面に配置するようにした。な
お、チタン合金製フラットシートも、熱源から最も遠ざ
けて配置されるチタン合金製コアシートの表面だけでは
なく、裏面から熱源方向に近づけて配置される第2層、
第3層・・・のチタン合金製コアシートに展着するよう
にしても良い。
【0011】また、本発明の積層型熱防御板は、上述
(1)、(2)の手段に加え、次の手段とした。
【0012】(3) 熱源側表面に配置されるチタンア
ルミ合金製防熱層と、熱源側と反対側裏面に配置される
チタン合金製防熱層との間に、チタン3アルミ合金もし
くは斜方晶チタンアルミ合金製コアシートに、チタン3
アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製フラット
シートを展着して形成されたチタン3アルミ合金もしく
は斜方晶チタンアルミ合金製防熱層を少くとも一層以上
配置するようにした。なお、チタンアルミ合金製コアシ
ート、チタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ
合金製コアシートおよびチタン合金製コアシートのそれ
ぞれの機体外表面側、機体内側には、必ずしも同じ合金
製フラットシートを展着する必要はなく、例えばチタン
アルミ合金製コアシートの機体内側にチタン合金製フラ
ットシートを展着し、又はチタン3アルミ合金もしくは
斜方晶チタンアルミ合金製コアシートの機体外表面側に
チタンアルミ合金製フラットシートを、さらに機体内側
にチタン合金製フラットシートを展着するようにしても
良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層型熱防御板の
実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は、本発
明の積層型熱防御板の実施の第1形態を示す断面図であ
る。
【0014】図に示すように、極超音速で飛行するスペ
ースプレーンの機体外表面側11に露出する機体外表面
板材12は、機体外表面側11を流れる空気力により加
熱され、機体外表面板材12は、500℃を越える温度
に加熱され、熱源となる。このため、本実施の形態で
は、機体外表面板材12および後述するコアシート21
を介在させて機体外表面板材12の内側に展着される熱
源側第2層板材13は、耐熱性、耐酸化性にすぐれてい
るものにする必要があるため、800℃程度までの温度
に対しても耐熱性および耐酸化性に優れた特性を示す、
チタンアルミ合金(金属間化合物)製フラットシート1
4を、従来のチタン合金製フラットシート12に代えて
使用するようにした。
【0015】一方、温度が低く、しかも機体外表面板材
12、いわゆる熱源から機体内側26への熱伝達を低く
することが好ましい、熱源である機体外表面板材12か
ら最も離れた位置に展着される裏面板材15、および裏
面板材15から熱源側にコアシート21を介して、順次
展着される裏面側第2層板材16、裏面側第3層板材1
7、裏面側第4層板材18および裏面側第5層板材19
は、チタンアルミ合金製フラットシート14に比較し
て、耐熱性、耐酸化性には劣るものの、熱伝導特性が悪
く、機体外表面板材12から機体内側26への熱のつた
わるのを防止する効果の高い、チタン合金製フラットシ
ート20を使用するようにした。
【0016】これらのチタンアルミ合金製フラットシー
ト14、およびチタン合金製フラットシート20は、平
板もしくは機体形状に沿って曲げ加工された曲面形状に
されている。
【0017】コアシート21は、形状的に熱伝導特性を
低下さすため、ディンプルもしくはコルゲート形状に成
形され、展着されるチタンアルミ合金製フラットシート
14、又はチタン合金製フラットシート20の間に、空
隙を形成するようにした板材で形成されている。コアシ
ート21のうち、チタンアルミ合金製フラットシート1
4の間、および熱源側第2層板材13と裏面側第5層板
材19との間に、それぞれ介装されるコアシート21
は、チタンアルミ合金製コアシート22が、また裏面板
材15と裏面側第5層板材19との間、すなわち、チタ
ン合金製フラットシート20の間に、それぞれ介装され
るコアシート21は、チタン合金製コアシート23が使
用されるようにしている。
【0018】さらに、コアシート21の上下端は、すな
わち、コルゲートもしくはディンプルの上下端は、それ
ぞれチタンアルミ合金製フラットシート14およびチタ
ン合金製フラットシート20に、ろう付もしくは拡散接
合により接合され、チタンアルミ合金製フラットシート
14およびチタン合金製フラットシート20の間にそれ
ぞれ空隙を形成したチタンアルミ合金製防熱層、および
チタン合金製防熱層を形成して、熱伝導特性を低下さ
せ、高温になる機体外表面板材12から裏面板材15の
内側、すなわち機体内側26への熱伝達が少くなるよう
にしている。
【0019】図2は、これらチタン合金製フラットシー
ト20およびチタン合金製コアシート23の素材とな
る、代表的なチタン合金であるTi−6Al−4Vと、
チタンアルミ合金製フラットシート14およびチタンア
ルミ合金製コアシート22の素材となる、代表的なチタ
ンアルミ合金Ti−48Al−2Cr−2Nbの比強度
の温度依存性を示す図である。なお、比較のために、図
2および後述する図3には、チタン合金あるいはチタン
アルミ合金と同様に、耐熱性合金であるNi基合金IN
CONEL718のデータを併せて示している。
【0020】図に示すように、チタン合金は、300℃
以下の低温では、比強度が大きく、強度面から有利であ
るが、400℃をこえる温度域では、比強度は急激に低
下し、所要の比強度を維持できなくなる。一方、チタン
アルミ合金は、温度の上昇とともに比強度が低下する傾
向があるが、その低下量は小さく、800℃程度の温度
でも常温と殆んどかわらない比強度特性を有している。
【0021】一方、熱伝導率は、図3に示すように、全
温度域にわたって、チタンアルミ合金よりチタン合金の
方が低く、本実施の形態の機体外表面側11から機体内
側26への熱伝導を小さくするため、断熱性をもたせる
にはチタン合金の方が優れた特性のものであることがわ
かる。
【0022】従って、空力加熱によって高温になり、耐
熱性、耐酸性が必要な機体外表面板材12、これに近接
して配置される熱源側第2層板材13にはチタンアルミ
合金製フラットシート14を使用するとともに、機体外
表面板材12と熱源側第2層板材13との間、熱源側第
2層板材13と裏面側第5層板材19との間に、それぞ
れ介装されるコアシート21にはチタンアルミ合金製コ
アシート23を使用して形成されるチタンアルミ合金製
防熱層とし、耐熱性、耐酸性を向上させるようにした。
【0023】また、比較的温度の低い部分、すなわち、
裏面板材15、裏面側第2層〜第5層板材16,17,
18,19、およびこれらの間に介装されるコアシート
21には、耐熱性、耐酸性はチタンアルミ合金に比較し
て劣るものの、熱伝導率はチタンアルミ合金に比較して
低いチタン合金を使用した、チタン合金製フラットシー
ト20およびチタン合金製コアシート23によりチタン
合金製防熱層を形成するようにした。このように、それ
ぞれ得意な温度域、熱伝達性に対応した合金材料を選択
して使用し、防熱層を形成することで軽量で耐熱性にす
ぐれ、しかも機体内側26への熱伝達を少くした積層型
熱防御板が得られる。
【0024】また、熱防御板等のように、熱をうける構
造物で問題となる熱膨張係数も、表1に示すように、チ
タン合金(Ti−6Al−4V)とチタンアルミ合金
(Ti−45Al−5Cr)では大きな差はなく、熱応
力も発生しにくく、防熱層の形状変形も少なくなるもの
と考えられる。
【0025】また、チタン合金に比較して耐熱性に秀れ
るチタンアルミ合金は、チタン合金よりも材料として高
価であり、しかも塑性加工性も悪いため、薄い板材がつ
くりにくく、チタンアルミ合金製フラットシート20、
およびチタンアルミ合金製コアシート22の薄板成形が
しにくいという問題がある。
【0026】すなわち、チタン合金製コアシート23、
裏面板材15、裏面側第2層〜第5層板材16,17,
18,19のように、チタン合金で形成される板材は、
塑性加工性に秀れ、0.08mm程度のものが製作可能で
あるのに対して、機体外表面板材12、熱源側第2層板
材13およびチタンアルミ合金製コアシート22の如
く、チタンアルミ合金で形成される板材は、塑性加工性
の面から0.2mm程度が製作できる最小板厚である。
【0027】このため、耐熱性、耐酸性のみを考慮し
て、チタンアルミ合金のみで、図5に示すような、同一
合金のみによる積層型熱防御板をつくった場合、耐熱
性、耐酸性に問題は生じないものの、重量が重くなる不
具合があるとともに、熱伝導率が高く、断熱性が悪くな
り、機体外表面板材12から機体内側26への熱流入が
増大し、さらには、高価となる不具合が生じる。従っ
て、本実施の形態で示した、図1に示す積層型熱防御板
がこのような極超音速で飛行するスペースプレーン等の
熱防御板としては、すぐれたものとなる。
【0028】次に、図4は本発明の積層型熱防御板の実
施の第2形態を示す断面図である。図に示すように、本
実施の形態においては、熱源である機体外表面板材12
側にチタンアルミ合金製フラットシート14およびチタ
ンアルミ合金製コアシート22を使用したチタンアルミ
合金製防熱層を配置し、比較的温度が高くなく、熱伝導
率を低くする必要のある裏面板材15側にチタン合金製
フラットシート20およびチタン合金製コアシート23
を使用したチタン合金製防熱層を配置するようにした点
は、実施の第1形態の積層型熱防御板と同様にした。
【0029】すなわち、機体外表面板材12、および熱
源側第2層板材13は、チタンアルミ合金製フラットシ
ート14を、またチタンアルミ合金製フラットシート1
4の間に介装されるコアシート21にはチタンアルミ合
金製コアシート22を使用するとともに、熱源である機
体外表面板材12から最も離れた機体内側26に近い位
置に展着される裏面板材15、裏面側第2層板材16に
は、チタン合金製フラットシート20を、また両板材1
5,16の間に介装されるコアシート21、および裏面
側第2層板材16と後述する裏面側第3層板材17との
間に介装されるコアシート21には、チタン合金製コア
シート23を設けるようにした。
【0030】さらに、本実施の形態においては、実施の
第1形態よりもさらに軽量化をはかるため、チタンアル
ミ合金製の熱源側第2層板材13とチタン合金製の裏面
側第2層板材16との間に展着される裏面側第3層板材
17、裏面側第4層板材18および裏面側第5層板材1
9には,チタン合金とチタンアルミ合金との中間特性を
有するチタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ
合金製フラットシート25が、また、裏面側第3層板材
17とチタンアルミ合金製の熱源側第2層板材13との
間、すなわち、チタンアルミ合金製防熱層とチタン合金
製防熱層との間にそれぞれ介装されるコアシート21に
も,同様にチタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンア
ルミ合金製コアシート24がそれぞれ使用され、チタン
3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製フラッ
トシートとチタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンア
ルミ合金製コアシート24から形成されるチタン3アル
ミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製防熱層を設け
るようにした。
【0031】このように、実施の第2形態の積層型熱防
御板では、3種類の材料で製作したフラットシートおよ
びコアシートを、加熱される温度域、および要求される
熱伝達性によって区別して製作された防熱層を積層し、
ろう付もしくは拡散接合にて接合する構造のものにし
た。
【0032】チタンアルミ合金製の熱源側第2層板材1
3とチタン合金製コアシート23の間に設けられるチタ
ン3アルミ(Ti3 Al)合金もしくは斜方晶チタンア
ルミ(orthorhombic titanium
aluminide;Ti−22Al−23Nb)合金
製コアシート24と裏面側第3層〜第5層コアシート1
7,18,19からなるチタン3アルミ合金もしくは斜
方晶チタンアルミ合金製防熱層は、耐熱温度がチタン合
金製防熱層とチタンアルミ合金製防熱層の中間であり、
しかもチタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ
合金は、チタンアルミ合金よりも優れた塑性加工性を有
しているために、チタン3アルミ合金もしくは斜方晶チ
タンアルミ合金製防熱層を形成するコアシート、フラッ
トシートは共に箔材による製造も可能となる。
【0033】従って、チタン3アルミ合金もしくは斜方
晶チタンアルミ合金製のコアシート24およびフラット
シート25をチタンアルミ合金製のコアシート22、フ
ラットシート14からなるチタンアルミ合金製防熱層
と、チタン合金製のコアシート23、フラットシート2
0からなるチタン合金製防熱との間に、チタン3アルミ
合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製防熱層を中間層
として使用することにより、特にチタンアルミ合金の使
用量をへらすことができ、耐熱性、耐酸性を損うことな
く、重量、コストの低減及び断熱特性の改善がはかれ
る。
【0034】また、チタン合金を使用するようにしてい
る部分も、比強度が極端に下がらない温度域に限定でき
るため、本実施の形態の積層型熱防御板では、実施の第
1形態の積層型熱防御板に比較して、重量、コストをよ
り低減し、しかも耐熱性、耐酸性は秀れたものにでき、
より寿命を延ばすことが可能となる。さらに、チタン合
金製のコアシート23、フラットシート20で形成され
る層については、熱源の温度により変動する温度環境に
より、層毎に任意に防熱層の材質を変更することも可能
となる。
【0035】また、接合については、チタン3アルミ合
金もしくは斜方晶チタンアルミ合金は、チタンアルミ合
金又はチタン合金と同様に、チタン系の材料であり、チ
タンアルミ合金とチタン合金との接合と同様に、チタン
アルミ合金又はチタン合金と、ろう付により容易に接合
可能である。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積層型熱
防御板は、熱源側表面に配置されるディンプル形状又は
コルゲート形状等にされたチタンアルミ合金製コアシー
トに、チタンアルミ合金製フラットシートを展着したチ
タンアルミ合金製防熱層と、熱源側表面と反対側の裏面
に配置されるディンプル形状又はコルゲート形状等にさ
れたチタン合金製コアシートに、チタン合金製フラット
シートを展着したチタン合金製防熱層とからなるものと
した。
【0038】これにより、高温になる熱源からの加熱に
よっても、チタンアルミ合金製防熱層によって比強度が
低下することなく遮熱することができ、耐熱性、耐酸性
に秀れたものにできるとともに、チタン合金製防熱層に
よって、熱源から機体内側へ伝達される熱伝達を低減す
ることができる。
【0039】また、チタンアルミ合金製防熱層を熱源側
表面近傍に設けるのみで耐熱性を向上させ、温度の低い
部位には、チタン合金製防熱層を設けるようにしたの
で、軽量化ができ、しかも、コストを低減することがで
きる。さらに、異種の合金を使用した積層型防熱板にす
るにも拘わらず、熱膨張係数に大きな差が殆んどないた
め、熱応力の発生も小さく熱変形することを防止でき
る。
【0040】また、本発明の積層型熱防御板は、チタン
アルミ合金製防熱層とチタン合金製防熱層との間に、チ
タン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製コ
アシートにチタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンア
ルミ合金製フラットシートを展着して形成されたチタン
3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製防熱層
を配置するようにした。
【0041】これにより、耐熱性に秀れ、重量の大きい
チタンアルミ合金製防熱層を薄くでき、軽量化がさらに
向上するとともに、耐熱性の低いチタン合金製防熱層
を、より温度の低い部位に限定して配置でき、耐熱性、
耐酸性をさらに向上させるとともに熱伝達を、さらに低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型熱防御板の実施の第1形態を示
す断面図、
【図2】チタン合金およびチタンアルミ合金の温度と比
強度の関係を示す図、
【図3】チタン合金およびチタンアルミ合金の温度と熱
伝導率の関係を示す図、
【図4】本発明の実施の第2形態を示す断面図、
【図5】従来考えられている積層型熱防御板を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 積層型熱防御板 2 チタン合金製フラットシート 3 チタン合金製コアシート 4 機体外表面側 5 機体外表面 6 機体内側 11 機体外表面側 12 機体外表面板材 13 熱源側第2層板材 14 チタンアルミ合金製フラットシート 15 裏面板材 16 裏面側第2層板材 17 裏面側第3層板材 18 裏面側第4層板材 19 裏面側第5層板材 20 チタン合金製フラットシート 21 コアシート 22 チタンアルミ合金製コアシート 23 チタン合金製コアシート 24 チタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ
合金製コアシート 25 チタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ
合金製フラットシート 26 機体内側

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアシートを介在させてフラットシート
    が展着された防熱層を形成して、熱源から放射される熱
    を遮弊する積層型熱防御板において、熱源側表面に配置
    されたチタンアルミ合金製防熱層と、前記熱源側表面と
    反対側の熱源側裏面に配置されたチタン合金製防熱層と
    からなることを特徴とする積層型熱防御板。
  2. 【請求項2】 前記チタンアルミ合金製防熱層と前記チ
    タン合金製防熱層との間に前記防熱層として、少くとも
    チタン3アルミ合金もしくは斜方晶チタンアルミ合金製
    防熱層が設けられていることを特徴とする請求項1の積
    層型熱防御板。
JP35100597A 1997-12-19 1997-12-19 積層型熱防御板 Withdrawn JPH11179821A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017082473A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 克巳 戸上 断熱シートとそれを含む建築用材又は構築用材並びにそれに用いる気泡シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017082473A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 克巳 戸上 断熱シートとそれを含む建築用材又は構築用材並びにそれに用いる気泡シート

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