JPH11179194A - 有機化合物の分解方法、それに用いる装置、排気ガスの浄化方法及びそれに用いる装置 - Google Patents

有機化合物の分解方法、それに用いる装置、排気ガスの浄化方法及びそれに用いる装置

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JPH11179194A
JPH11179194A JP9355029A JP35502997A JPH11179194A JP H11179194 A JPH11179194 A JP H11179194A JP 9355029 A JP9355029 A JP 9355029A JP 35502997 A JP35502997 A JP 35502997A JP H11179194 A JPH11179194 A JP H11179194A
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organic compound
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water
dichlorobiphenyl
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JP9355029A
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English (en)
Inventor
Yuji Kawabata
祐司 川畑
Yasutsugu Yamada
康嗣 山田
Takeshi Imamura
剛士 今村
Masanori Sakuranaga
昌徳 桜永
Kinya Kato
欽也 加藤
Akira Kuriyama
朗 栗山
Etsuko Sugawa
悦子 須川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より環境に優しく、分解によって生成する化
合物が新たな環境汚染をひきおこしてしまう可能性がよ
り低く、更には分解に伴って種々の複雑な制御が必要な
い有機化合物の分解方法及びそれに用いる装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 水素イオン濃度(pH値)が1以上4以
下、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電極、参照電
極:銀−塩化銀電極)が800 mV以上1500 mV以下、かつ
塩素濃度が5 mg/l以上150 mg/l以下である機能水を有機
化合物と接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機化合物の分解方
法及びそれに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年までの産業技術の発展に伴い様々な
有機化合物、例えば芳香族化合物やハロゲン化脂肪族炭
化水素が膨大に使用され、その廃棄処理は深刻な問題と
なってきている。また使用済みの各種のハロゲン化脂肪
族炭化水素が、自然環境を汚染するなどの環境問題がお
こっており、その解決に多大な努力が払われている。例
えば、ハロゲン化脂肪族炭化水素の一つであるフロンは
スプレーや冷媒として多量に用いられ、オゾンホールの
原因として地球規模の問題となっている。またトリクロ
ロエチレン(TCE)やテトラクロロエチレン(PCE)等の
塩素化脂肪族炭化水素は、金属部品、半導体部品、衣料
等の洗浄溶剤や反応溶剤として種々の産業で広くかつ大
量に使用されてきた。しかしこれら化合物の変異原性や
発ガン性など生体への毒性が指摘されて以来、これら化
合物の使用撤廃とともにこれまで使ってきた溶剤を処理
して無害化することが求められている。また、すでに自
然環境に漏洩したこれら化合物は河川や地下水や土壌の
汚染を引き起こしており、自然環境に拡散したこれら汚
染物質を経済的かつ効率的に浄化する技術が望まれてい
る。そしてそのための種々の要素技術が提案されてい
る。
【0003】例えば塩素化脂肪族炭化水素化合物の分解
方法の例としては、塩素化脂肪族炭化水素を吸着した活
性炭等を燃焼処理する方法が挙げられる。この方法は比
較的簡便であるが、燃焼過程で塩素化脂肪族炭化水素の
分解生成物である塩化水素、塩素等が他の有機物と反応
し、ポリ塩化ビフェニルやダイオキシン等の、より有毒
な物質を排出する可能性が懸念される。
【0004】またエネルギー的に考えても高温処理が欠
点である。
【0005】塩素化脂肪族炭化水素化合物の分解方法の
他の例として酸化剤や触媒を用いる方法が挙げられ、具
体的には例えばオゾンで分解する方法(特開平3-3829
7)、高温高圧下で湿式酸化分解する方法および過酸化
水素や鉄塩で酸化分解する方法(特開昭60-261590)等
が知られている。しかし、オゾンによる酸化処理では塩
素化脂肪族炭化水素の分解効率が低く、まだ実用的レベ
ルにあるとは言い難い。また、湿式酸化分解は高温高圧
下での処理が必要で装置が大がかりになる、などの問題
を抱えている。
【0006】また酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを
用いる方法も提案されているが(米国特許公報第561
1642号)、一般に塩素の酸化作用は弱いので多量の
塩素が必要になると考えられている。そこで、次亜塩素
酸ナトリウムと紫外線照射と組み合わせる手法が提案さ
れているが(米国特許公報第5582741号)、実用
化には至っていない。酸化チタンなどの酸化物半導体微
粒子からなる光触媒と液状の塩素化脂肪族炭化水素をア
ルカリ条件下で懸濁して光照射により分解する方法も知
られているが(日本特許公開平成7年144137
号)、懸濁処理と光照射処理に加えて光触媒の再生処理
も必要となる。また、白金系、アルミナ系、ジルコニア
系などの酸化物を用いて酸化分解を行う触媒法も知られ
ているが(市村博司ら:同上;特開平6-31135)、十分
な転化率を得るには約300℃以上の高温が必要、単独で
の効率が不十分といった課題がある。
【0007】更に塩素化脂肪族化合物の分解方法として
酸化剤を用いずに気相で紫外線を照射させる光分解法が
すでに試みられている(関廣二ら:「地下水・土壌汚染
の現状と対策」日本水環境学会関西支部編、環境技術研
究協会、1995;特開平8-243351)。しかしこの方法はホ
スゲンやジクロロ塩化アセチルなどの有害な副生成物が
生成する場合があり、その処理と処理コストや単独に用
いたときの効率が問題である。
【0008】TCEやPCEなどの塩素化脂肪族炭化水素は微
生物により好気的あるいは嫌気的に分解されることが知
られており、このような工程を利用して分解あるいは浄
化を行うことが試みられている。微生物処理は、常温常
圧下における酸化反応あるいは脱塩素反応で行われ、大
がかりな装置を必ずしも必要としないなどの長所を持つ
が、反面、微生物の分解活性発現や増殖プロセスが必ず
しも安定でなく分解工程の管理が比較的難しい手間など
の短所も持っている。
【0009】またフッ素化脂肪族炭化水素化合物を触媒
で分解する例として例えば日本特許公開平成9年105
54号や米国特許公報第5340555号等が挙げられる。こ
れらの方法はさほど大きな設備を必要としないが、膨大
なエネルギーを消費する加熱装置が必要となる。また触
媒の劣化がおこる為、その交換や再活性処理が不可欠で
ある。更に低濃度のフロンガス処理には適しているが、
高濃度のガス処理では完全分解が困難で、廃ガス中に残
存するフロンガスの再処理が必要になることもある。
【0010】また日本特許公開平成8年141367号
にはアルコールやエーテルなどの燃料をフロンガスと混
合して触媒存在下で燃焼させる分解方法が開示されてい
る。これらの方法は燃焼時の発熱反応を利用してフロン
を原子状にまで分解するものであるが、設備が大型化す
るとともに処理運転に大量の燃料を必要とするため処理
コストが比較的高くなる。更に燃焼過程でハロゲン化脂
肪族炭化水素の分解生成物である塩化水素、塩素等が他
の有機物と反応し、ポリ塩化ビフェニルやダイオキシン
等のより有毒な物質を排出することも懸念される。
【0011】米国特許公報第5393394号ではフロンガス
を直接あるいは溶媒に溶解させて、これに紫外線を照射
して分解する方法が開示されている。光反応を利用する
クリーンな分解方法であるが、ハロゲン解離の光反応の
量子収率が低いため、十分な分解率を得るには紫外線照
射時間を長くするか、あるいは紫外線出力を大きくする
必要がある。また高濃度のフロン分解処理には適してい
ない。更に光分解処理が100 %までは進行しないので、
処理後の廃ガス・廃液について再処理が必要になる、等
の欠点を有している。以上のようなエネルギー消費の大
きな条件下におけるフロンの分解方法では装置の大型化
や処理コスト高は避けられないので、常温常圧のより温
和な環境下におけるフロンの分解方法が提案されてい
る。例えば日本特許公開平成3年074507号ではフロンを
電解槽の電極に接触させて還元的に分解する方法が述べ
られている。液体状のフロンの場合はこれを直接電解槽
に入れ、またガス状のフロンではこれを電解液に溶解さ
せて、陰極側で電解還元を行い分解することができる。
温和な条件下で分解処理できる利点はあるが、十分な分
解効果を得るには通電量を増加する、フロンガスの滞留
時間を増加する、などが必要な上、高濃度フロンについ
ては無害化処理といえるような満足いく分解率が得られ
ないのが現状である。また微生物による塩素化脂肪族炭
化水素の分解と同様にして、フロンを分解することも可
能と考えられるが、現在のところフロンの微生物分解に
ついてはほとんど報告はない。
【0012】更に他の有機化合物、例えば難分解性の芳
香族化合物、具体的にはビフェニル結合、ビフェニル骨
格を有する化合物(例えばポリ塩化ビフェニル等)の分
解には、(1)燃焼する、(2)紫外線または放射線の照射で
分解する、(3)微生物分解法、などの方法が提案されて
いる。しかし日本国内においては(1)の方法のみが実施
されているにすぎない。ビフェニル骨格のビフェニル結
合は安定なため、その分解には通常加圧や燃焼など高い
エネルギーが必要とされるので、焼却炉中で、1400℃以
上において燃焼する必要があり、不十分な処理ではさら
に毒性の高いダイオキシン等の有害物質を生成してしま
う。高温による燃焼による方法にはさほど大きな設備を
必要としないが、膨大なエネルギーを消費する加熱装置
が必要となる。以上のような高温高圧というエネルギー
消費の大きな条件下におけるビフェニル化合物の分解方
法では装置の大型化や処理コスト高は避けられないの
で、常温常圧のより温和な環境下におけるビフェニル化
合物の分解方法が提案されている。ビフェニル化合物を
直接、あるいは溶媒に溶解させて、これに紫外線を照射
して分解する方法が開示されている。例えば、アルカリ
性アルコールにポリ塩化ビフェニルを溶解し、その溶液
から酸素を除去したのち、その溶液にイオン化放射線ま
たは紫外線を照射してポリ塩化ビフェニルを無害物質化
する方法が例えば日本特許公告昭和52年47459号に開示
されている。この他にも光によるPCB無害化処理技術
としては例えば日本特許番号第919505号や日本特許公開
昭和49年45027号、日本特許公開昭和57年166175号など
に開示されている。
【0013】また酸化チタン触媒の光触媒機能を利用し
て、ポリ塩化ビフェニルなどを除去する方法が例えば日
本特許公開平成7年000819号に開示されている。また日
本特許公開平成8年000759号では、ポリ塩化ビフェニル
の光分解装置及びその方法が述べられている。ここで
は、光分解を阻害する要因を取り除くことを目的に、光
分解を阻害する要因として水、アルカリ金属に限定しこ
の除去機構として反応槽内に電極を設け、電極に直流電
圧を印加し阻害する要因を除去しながらポリ塩化ビフェ
ニルの光分解をおこなっている。温和な条件下で分解処
理できる利点はあるが、基本的に光分解であるため、光
分解法による従来の課題を克服しきれていない。ビフェ
ニル骨格を有する化合物を微生物によって分解する方法
については、例えば日本特許公開平成8年229385号に開
示されている。しかし用いる微生物の資化能力によって
分解できる化合物が限定され、また分解に比較的長時間
を要する、などの解決されなければならない問題点を含
んでいる。
【0014】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者らは上記
した様な種々の有機化合物の分解方法について検討した
結果、何れも問題点を包含しており、或いは包含してい
ると予想されることから、より問題点が少なく、環境に
優しい有機化合物の分解のための技術が必要であるとの
結論に至った。
【0015】そしてこのような課題の達成を目的として
更なる検討を行なったところ、殺菌効果(日本特許公開
平成1年-180293号)や半導体ウエハー上の汚染
物の洗浄効果(日本特許公開平成7年51675号))
を有することが報告されている水の電気分解によって得
られる機能水、例えば酸性水が、優れた有機化合物の分
解能を有しているという新たな知見を得るに至った。
【0016】本発明は係る本発明者らによる新たな知見
に基づきなされたものであり、その目的はより環境に優
しく、分解によって生成する化合物が新たな環境汚染を
ひきおこしてしまう可能性がより低く、更には分解に伴
って種々の複雑な制御が必要ない有機化合物の分解方法
及びそれに用いる装置を提供することを目的とする。
【0017】また本発明は有機化合物を含む排気ガスを
効率良く浄化する方法、及びそれに用いる装置を提供す
ることを他の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成し得る
本発明の一実施態様にかかる有機化合物の分解方法は、
水素イオン濃度(pH値)が1以上4以下、酸化還元電位
が800 mV以上1500 mV以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上1
50 mg/l以下である機能水を有機化合物と接触させる工
程を有することを特徴とするものである。
【0019】本発明の他の実施態様にかかる有機化合物
の分解方法は、水の電気分解によって陽極近傍に生成す
る機能水と有機化合物とを接触せしめる工程を有するこ
とを特徴とするものである。
【0020】本発明の一実施態様に係る有機化合物の分
解装置は、一対の電極と該電極に電位をかける電源とを
備えた容器、該容器に電解質を溶解した水を供給する手
段、及び有機化合物を該電極の陽極側に供給する手段を
有することを特徴とするものである。
【0021】本発明の他の実施態様に係る有機化合物の
分解装置は、分解処理槽、水の電気分解によって陽極近
傍に生成する機能水を該分解処理槽に供給する手段、及
び分解されるべき有機化合物を該分解処理槽に供給する
手段、を有することを特徴とするものである。
【0022】本発明の一実施態様に係る排気ガスの浄化
方法は、有機化合物を含む排気ガスを水素イオン濃度
(pH値)が1.0以上4.0以下、酸化還元電位(作用電極:
プラチナ電極、参照電極:銀−塩化銀電極)が800 mV以
上1500 mV以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上150mg/l以下
である機能水と接触させて、該有機化合物を分解せしめ
る工程を有することを特徴とするものである。
【0023】また本発明の他の実施態様に係る排気ガス
の浄化方法は、有機化合物を含む排気ガスを、電解質物
質を含む水を電気分解したときに陽極近傍に生成する機
能水と接触させる工程を有することを特徴とするもので
ある。
【0024】本発明の一実施態様に係る排気ガスの浄化
装置は、有機化合物を含む排気ガスの浄化装置であって
排気ガス及び機能水の導入口及び排出口を備え、該導入
口及び排出口の間が充填剤で充填されている反応容器、
及び該排気ガスを該反応容器に導入する手段、該機能水
を該反応容器に導入する手段、を有することを特徴とす
るものである。
【0025】(本発明の作用)上記したような機能水に
よって種々の有機化合物が分解される理由は明らかでな
い。しかし例えば塩化ナトリウム等の電解質を含む水の
電気分解によって陽極近傍に生成する酸性を帯びた水は
次亜塩素酸、もしくは次亜塩素酸イオンを含み、この次
亜塩素酸あるいは次亜塩素酸イオンによって有機化合物
が塩素化される結果として分解されるものと考えられ
る。
【0026】なお特開平8−281271号には電解槽
内の染色排水中の染料を電気分解により発生する次亜塩
素酸又は/及び次亜塩素酸イオンにより分解する技術が
開示されている。また雑誌「水処理技術」Vol.37、N
o.5(1996)第33頁には電気化学反応を利用した
染色排水の処理について記載され、電解により染料の着
色成分分子を分解する方法としての間接電解法では電解
により酸化剤を発生させ、その酸化力で間接的に染料を
分解させるものであること、そしてその酸化剤として用
いられるのは次亜塩素酸が殆どであり、それは排水に塩
化ナトリウムを加えて電解する際にアノードで発生する
塩素ガスがカソードで発生する水酸イオンとの反応によ
って生じるものであることが記載されている。しかしこ
れらの特許公開公報及び雑誌にはこれらの方法によって
ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物や芳香族化合物が分解
可能であることを示唆する記載は一切ない。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様に係る有機化
合物の分解方法は、酸性水、具体的には例えばpH1.0以
上4.0以下、プラチナ電極を作用電極とし銀−塩化銀電
極を参照電極としたときの酸化還元電位が800 mV以上15
00 mV以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上150 mg/l以下の
機能水と、分解されるべき有機化合物とを接触させる工
程を有することを特徴とする。
【0028】分解されるべき対象としての有機化合物と
しては、例えばハロゲン化脂肪族炭化水素化合物や芳香
族化合物等が挙げられる。そしてハロゲン化脂肪族炭化
水素化合物の例としては、塩素原子またはフッ素原子の
少なくとも一方で置換された脂肪族炭化水素化合物が挙
げられる。具体的には例えば、メタンの1〜4塩素置換
体、エタンの1〜6塩素置換体、エチレンの1〜4塩素置換
体、アセチレンの1〜2塩素置換体、プロパンの1〜8塩素
置換体、プロピレンの1〜6塩素置換体、アレン(プロパ
ジエン)の1〜4塩素置換体、アリレン(メチルアセチレ
ン)の1〜4塩素置換体、ブタンの1〜10塩素置換体、1-,
2-,あるいはiso-ブテンの1〜8塩素置換体、1,3-ブタジ
エンの1〜6塩素置換体等)、トリクロロフルオロメタン
(フロン-11)、ジクロロジフルオロメタン(フロン-1
2)、クロロトリフルオロメタン(フロン-13)、ブロモ
トリフルオロメタン(フロン-13B1)、カーボンテトラ
フルオライド(フロン-14)、ジクロロフルオロメタン
(フロン-21)、クロロジフルオロメタン(フロン-2
2)、トリフルオロメタン(フロン-23)、1,2-ジフルオ
ロ-1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,2-トリクロロ-1,
2,2-トリフルオロエタン(フロン-113)、1,2-ジブロモ
-1-クロロ-1,2,2-トリフルオロエタン(フロン-113B
2)、1,2-ジクロロ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン(フ
ロン-114)、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエ
タン(フロン-114B2)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフル
オロエタン(フロン-123)、クロロジフルオロエタン
(フロン-142)、1,1-シ゛フルオロエタン(フロン-152)、テトラフル
オロエタン、クロロペンタフルオロエタン、ヘキサフル
オロエタン(フロン-116)等が挙げられる。更にまた上
記した化合物の共沸混合物(例えばフロン-500、フロン
-502)、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ヘキサフル
オロプロピレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、六フッ化プロピレン等が挙げられ
る。また上記以外の炭素原子が3個までの脂肪族炭化水
素で、水素原子がフッ素原子、塩素原子および臭素原子
等から選ばれる少なくとも1つのハロゲン原子で置換し
たハロゲン化脂肪族炭化水素等が挙げられる。
【0029】また芳香族化合物の具体例としてはベンゼ
ンやフェノール、ベンゾトリフルオリド、ペルフルオロ
ベンゼン、およびペルフルオロメチルデカリンなどの環
状あるいは芳香族ハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
更にはビフェニル構造を有する化合物が挙げられる。ビ
フェニル構造を有する化合物の具体例としてはビフェニ
ル、デヒドロジバニリン酸、2-クロロビフェニル、3-ク
ロロビフェニル、4-クロロビフェニル、2,2'-ジクロロ
ビフェニル、3,3'-ジクロロビフェニル、4,4'--ジクロ
ロビフェニル、2,4'--ジクロロビフェニル、2,3-ジクロ
ロビフェニル、2,4-ジクロロビフェニル、2,5-ジクロロ
ビフェニル、2,6-ジクロロビフェニル、3,4-ジクロロビ
フェニル、3,5-ジクロロビフェニル、2,4,4'-トリクロ
ロビフェニル、2,2',5-トリクロロビフェニル、2,3',5-
トリクロロビフェニル、2,4',5-トリクロロビフェニ
ル、2',3,4-トリクロロビフェニル、2,3,4-トリクロロ
ビフェニル、2,3,6-トリクロロビフェニル、2,4,5-トリ
クロロビフェニル、2,4,6-トリクロロビフェニル等が挙
げられ、更には上記した化合物に結合している塩素原子
がフッ素、または臭素原子に置換したビフェニル系の化
合物もまた分解可能である。
【0030】そして上記した種々の化合物の分解後の機
能水中には現状において環境に悪影響を与えるとされて
いるような有機化合物の新たな生成は例えば吸収スペク
トル等によっても全く観察されない。
【0031】機能水とは、例えば水素イオン濃度(pH値)
が1以上4以下、作用電極をプラチナ電極とし参照電極
を銀−塩化銀としたときの酸化還元電位が800 mV以上15
00 mV以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上150 mg/l以下の
性状をもつ水を指す。
【0032】このような機能水は電解質(例えば、塩化
ナトリウムや塩化カリウムなど)を原水に溶解し、この
水を一対の電極を有する水槽内で電気分解を行なうこと
によってその陽極近傍で得ることができる。ここで電解
前の原水中の電解質の濃度は例えば塩化ナトリウムでは
20 mg/l〜2000 mg/lが望ましく、そのときの電解電流値
は2A〜20Aとするのが望ましい。またこのとき一対の電
極間に隔膜を配置した場合、陽極近傍に生成される酸性
水と陰極近傍にて生成するアルカリ性の水との混合を防
ぐことができ、有機化合物の分解をより効率的に行なう
事ができる酸性水を得ることができる。該隔膜としては
例えばイオン交換膜等が好適に用いられる。そしてこの
ような機能水を得る手段としては、市販の強酸性電解水
生成器(例えば、商品名:オアシスバイオハーフ;旭硝
子エンジニアリング(株)社製等)を利用することがで
きる。
【0033】上記した特性を有する酸性水は電解によっ
てばかりでなく原水に種々の試薬を溶解して調製するこ
とも可能である。例えば、塩酸0.001 N〜0.1 N、塩化ナ
トリウム0.005 N〜0.02 N、および次亜塩素酸ナトリウ
ム0.0005M〜0.01Mとすることにより得ることができ
る。
【0034】ここで原水とは水道水、河川水、海水等が
挙げられる。これらの水のpHは通常6〜8、酸化還元電
位は−200mV〜300mV、塩素濃度は最大でも1
mg/リットル程度であり、このような原水は当然のこ
とながら上記したような有機化合物の分解能は有さな
い。
【0035】以下に機能水を用いた有機化合物の分解に
用い得る有機化合物の分解装置について説明する。本実
施態様において機能水と有機化合物との接触は、常温常
圧下で行なえばよく、特殊な設備や環境は不要である。
例えば機能水を貯留した容器に有機化合物或いは有機化
合物を含む媒体を導入するだけで良く、あるいは機能水
が作製されている水槽中に有機化合物もしくは有機化合
物を含む媒体を導入するだけで良い。有機化合物の分解
装置の構成としては例えば下記の1)や2)が挙げられ
る。
【0036】1)電解水生成装置に分解されるべき有機
化合物を直接投入することによって有機化合物と酸性水
とを接触させる様にした構成;図1は本発明に係る有機
化合物の分解装置の一実施態様の概略図である。図1に
おいて101は水槽である。そして該水槽は電極103
及び105、イオン交換膜等の隔膜107、該電極に繋
がる電源109、電解質を含む水を該水槽内に供給する
ためのパイプ111及びポンプ113、分解されるべき
有機化合物もしくはそれを含む媒体を該水槽内に供給す
るためのパイプ115とポンプ117を備え、また11
9は水槽101で該有機化合物と反応し活性を失った機
能水を収納するタンクである。そして水槽101に電解
質を溶解した水がパイプ111を通して供給され水槽1
01が電解質を溶解した水で満たされる。電気分解用の
電極103及び105に電源109から電力が供給され
ると陽極105側に酸性水が生成する。有機化合物をパ
イプ115から所望の流量で連続的に水槽101の陽極
105側に供給する。ここで有機化合物はは機能水と接
触し分解される。有機化合物との反応により失活した機
能水は排水用パイプ118を通して水槽101からタン
ク119に排出される。また分解されたガスは排出管1
21から排出される。なおタンク119に排出された水
は再び電解質を溶解し水槽101に供給する構成として
もよい。
【0037】また隔膜としては例えば、陰極側及び陽極
側の電解質水溶液を各々反対側に移動させず、陽極側に
存在する陽イオン(例えばNa+、Ca2+、Mg2+、K+
等)の陰極側への不可逆な移動を許容し、また陰極側に
存在する陰イオン(例えばCl-、SO4 2-、HCO
3 -等)の陽極側への不可逆な移動を許容するようなイオ
ン交換膜が好適に用いられる。即ちイオン交換膜を用い
ることで、陽極側近傍に後述するような特性を有する機
能水を効率良く生成させることができる。
【0038】なお有機化合物を含む媒体が水等の場合、
この溶液によって水槽101内の電解質溶液が過度に希
釈されない様に、電解質を溶解した水の量または電解質
の濃度と有機化合物を含む溶液の量等を制御して、電解
により生成する酸性水の特性が上記した範囲となるよう
に制御することが好ましい。またこの理由により分解す
べき有機化合物が気化させ易いもの(具体的には例えば
トリクロロチレンやテトラクロロエチレン等)であっ
て、且つそれが水等の水性媒体中に含有されている場合
には、この媒体を直接水槽内に導入するよりも、予め曝
気等によって有機化合物を気化させ、気化した有機化合
物を水槽に導入することが好ましい。なお気化させた有
機化合物を機能水中でバブリングした場合、機能水中の
塩素が塩素ガスとして放出され機能水の性状が変化して
しまう可能性があるため、この形態を採用する場合には
水槽内で機能水が連続的に生成される構成とするか、あ
るいは機能水が連続的に供給される様な構成を採用する
ことが好ましい。
【0039】また図2は分解対象が気体状の有機化合物
である場合の分解装置の一実施態様の概略図である。図
2において123は機能水生成装置、125は機能水生
成装置123に有機化合物を導入するための導入管、1
27は有機化合物気体を含む空気を供給する標準ガス発
生装置、129は電解質水溶液を貯蔵するタンク、13
1及び133はタンク129から機能水生成装置123
に電解質水溶液を供給するための管及びポンプ、135
は有機化合物が分解された気体の排気口である。
【0040】更に図3は有機化合物が液状、若しくは液
状の媒体に溶解している場合の分解装置の実施態様の概
略図である。図3において137は液状有機化合物若し
くは有機化合物が溶解している液状媒体を貯蔵するタン
ク、139及び141は137に貯蔵された液体を機能
水生成装置123に供給するためのパイプ及びポンプで
ある。
【0041】2)電解水生成装置で作成した機能水を分
解処理槽に移し、該分解処理槽に有機化合物を導入し両
者を接触させる様にした構成;図4は有機化合物の分解
装置の他の実施態様の概略図である。機能水生成装置1
23によって陽極側に形成される機能水は、所望の流量
で連続的に分解処理槽143にポンプ145及びパイプ
147を介して供給される。有機化合物、例えばガス化
した塩素化脂肪族炭化水素は供給管115及びポンプ1
17を介して所望の流量で連続的に分解処理槽143に
供給される。分解処理槽143で塩素化脂肪族炭化水素
と機能水と接触し分解処理がすすむ。処理で使われた機
能水は分解処理槽143からタンク119に排出され
る。浄化されたガスは排出管121から排出される。機
能水生成装置123で機能水を生成後、分解処理槽14
3で機能水と有機化合物を接触させる本構成では、有機
化合物を機能水生成装置内に導入しないため機能水生成
装置の汚染を防止できる。また図示していないがタンク
119に排出される、処理で使われた機能水の一部若し
くは全部を機能水生成装置123に給送して、新たな機
能水の生成に再利用してもよい。
【0042】また図5は有機化合物の分解装置の更に他
の実施態様の概略図であり、機能水生成装置123で形
成された機能水がポンプ145及びパイプ139を介し
て分解処理槽143に供給される。一方液状の有機化合
物もしくは有機化合物が溶解している液状媒体が貯蔵さ
れているタンク137からはポンプ131及びパイプ1
33を介して有機化合物が分解処理槽143に供給され
る。そして分解処理槽内は攪拌装置149によって攪拌
され、有機化合物と機能水とが接触し、有機化合物は分
解される。分解処理槽143に係る攪拌手段を設けるこ
とで、有機化合物と機能水との接触効率を向上させ、有
機化合物の分解効率のより一層の改善を図ることができ
る。
【0043】図6は有機化合物の分解装置の他の実施態
様の概略図であり、分解対象の有機化合物がトリクロロ
エチレン等の気化し易いものである場合を想定した装置
である。図6において123は機能水生成装置、151
−1〜151−5は各々カラム状の有機化合物分解槽、
139及び145は機能水生成装置123にて得られた
酸性水を分解容器151−1に供給するためのパイプ及
びポンプを表す。そして図6においては有機化合物と酸
性水とがより長い時間接する様に、5つの分解槽151
を直列につなぎ、第1〜第4の分解槽151−1〜15
1−4で分解されなかった有機化合物は順次下流側の分
解槽にて更に酸性水と接触させることでより完全な分解
を図ることができる。尚連結する分解槽の数は有機化合
物の濃度や分解され易さ等によって適宜選択することが
できる。
【0044】また該有機化合物が気体状である場合には
図7に示した様な装置構成を採用することによって反応
槽の長さを抑えつつ、機能水と有機化合物の接触面積、
接触時間を増大させることが可能である。即ち図7にお
いて151は反応カラムであってその内部は、例えば有
機化合物を吸着するような充填剤157で充填されてい
る。159は気化した有機化合物の反応カラム151へ
の導入手段、例えばブロワー128を備えたパイプであ
り、123は機能水生成装置、153は機能水生成装置
123で得られた機能水の貯留タンクである。そして貯
留タンク153に貯えられた機能水は、ポンプ155に
よって反応カラム151の上部から反応カラム151内
に滴下される。こうして反応カラム内にガス状の有機化
合物が各々反応カラム151の上部から反応カラム15
1内に導入される。機能水は反応カラム151内の充填
剤を流下し、充填剤に吸着されたガス状の有機化合物と
接触することによって該有機化合物は分解される。ここ
で用い得る充填剤は上記した様に、機能水と有機化合物
の接触面積を増大させることができるものであれば特に
限定されず、例えば無機材料あるいは有機材料で形成さ
れた多孔質体、中空体、あるいは球状体等が挙げられ
る。化学工業、医薬品工業、食品工業、あるいは排水処
理システムなどで利用されているさまざまな粒子体を用
いることができる。
【0045】(排気ガスの処理について)上記した各種
装置構成からも明らかな様に本発明に係る種々の実施態
様によれば気体状の有機化合物の分解も可能であること
から本実施態様は、工場等の燃焼炉やゴミ焼却炉から排
出される排気ガスの浄化にも有効に適用できる。
【0046】工場やゴミ焼却場などから排出される燃焼
ガスは煤煙をはじめ多くの有機化合物を含んでおり、微
細な粉塵は呼吸器疾病などの原因に、またベンズピレン
やダイオキシンなどは強い発癌性・変異原性をもつこと
から、排気ガスの浄化は極めて重要な技術課題である。
従来このような有害有機物の除去対策は、集塵・脱硝・
脱硫・あるいは脱塩などの処理操作を、例えば直列に接
続した排ガス処理装置を用いて有機物を個別にかつ段階
的に処理する方法で行われている。例えば日本特許公開
平成5年115722号ではゼオライトのようなセラミックを
排ガスフィルターとし、その機械的強度や耐衝撃性、あ
るいは有機物の捕集効率を高めた浄化方法が提示されて
いる。いずれもろ過効果のみで浄化処理を行うため比較
的大きな煤煙などは捕集できるが、分子状の有機物は殆
ど除去することはできない。
【0047】一方、排ガス中の有機物を触媒と接触させ
て処理する浄化装置も多数提示されている。例えば、日
本特許公開平成5年149127号では、酸化触媒とその加熱
装置により排ガス中の煤煙やダイオキシンなどの有害有
機物を無害化する方法および装置が開示されている。装
置の規模は処理すべき排ガス量やこれに含まれる有機物
量に依存するが、焼却炉や土壌からの汚染ガス抽出では
50〜500 m3/hの排ガスが排出されるので、加熱装置が必
要な排ガス処理施設はかなり大規模となり、またその運
転コストも膨大になる。また日本特許公開平成6年2461
33号では排気ガス中でコロナ放電を発生させて有機物を
加熱分解する方法が述べられている。いずれも、低分子
から高分子の有機物、あるいは煤煙などの粒子も分解無
害化が可能である。しかし、前述の触媒分解と同様、供
給される排ガス中の有害有機物の濃度が経時的に変化
し、とくに低濃度汚染の場合においても触媒の加熱ある
いは高周波照射やコロナ放電を持続させる必要があり、
浄化のためのエネルギー効率に問題がある。さらに以上
のような有機物の酸化処理では高濃度の浄化処理は困難
で、浄化装置を並列あるいは直列にならべて処理負担を
軽減する必要もある。
【0048】より経済的に、また環境負荷の小さい排気
ガスの浄化方法として、微生物を用いる処理方法や装置
も提案されている。例えば米国特許第4009099では排ガ
ス中の煤煙やガス状の汚染物質を微生物により分解し除
去浄化を行う方法が述べられている。また米国特許第54
94574では、微生物を固定した充填剤を浄化反応容器に
充填し、これを反応容器内で循環させるとともに、有害
な有機物を含有する汚染水や汚染ガスをこの反応容器に
通して浄化する方法が述べられている。しかし用いる微
生物の資化能力によって分解できる有機物は限られ、ま
た分解に比較的長時間を要する、などの解決されなけれ
ばならない問題点を含んでいる。
【0049】このような従来技術に対し、本実施態様は
上記したように有機化合物と機能水とを接触させるだけ
で有機化合物を効率良く分解できることから、排気ガス
中の種々の有機化合物を、排気ガスと機能水とを接触さ
せるだけで排気ガス中の有機化合物のいくつかは確実に
分解され、排気ガスの浄化に極めて有効な技術となるこ
とが予測される。そして本実施態様にかかる有機化合物
の分解技術を排気ガスの浄化に適用する場合には上で説
明した図7に示す構成や、以下に説明する図8に示す構
成の装置を好適に用いることができると考えられる。
【0050】図8において161はゴミ焼却炉、163
はゴミ焼却炉から出る排気ガス中の煤塵を除去するため
の装置(例えば電気集塵装置など)、123は機能水生
成装置、165は機能水と粉塵が除去された排気ガスと
の反応槽である。そして電解質水溶液貯蔵手段129は
機能水生成に必要な電解質水溶液(原水に水溶性の電解
質を溶解させたもの)が貯蔵されている。また煤塵除去
装置163は、ゴミ焼却時に生じる排ガスの中に多く含
まれる煤塵を重点的に除去するもので、集められた煤じ
んは取出し可能になっている。123は機能水生成手段
であり該機能水生成手段123の陽極近傍で得られる機
能水は反応槽165に供給可能に構成されている。また
反応槽165は、排ガスと機能水とが効率よく接触する
ようになっており、また有機化合物が除去され、浄化さ
れた排気ガスは反応槽165のガス排出手段121が備
わっている。
【0051】次にこの構成を有する排気ガス浄化工程を
説明すると、ゴミ焼却炉161からの排ガスは、まず集
じん装置163に導入され、大部分の煤じんはこの装置
で除去される。またタンク129からは電解質水溶液が
機能水生成手段123に供給され、機能水生成手段12
3において電解処理される。そして機能水生成手段12
3の陽極近傍で生じた機能水は反応槽165に送られ
る。反応槽165では排気ガスと機能水とが接触混和し
排気ガス中の有機化合物が分解され、排気ガスが浄化さ
れる。次いで処理済の排気ガスは排気口121から排出
され、また有機化合物の処理に用いた機能水も排水口1
18から排出される。
【0052】本基本構成に係るゴミ焼却炉の排ガス処理
装置を、排ガス処理に実際に適用したところ、有機塩素
化合物は99〜99.7%分解除去された。これより、本基本
構成は、極めて優れた排ガスの浄化処理能力を有してい
ることが明らかである。
【0053】なお図7及び図8に示した構成の装置を排
気ガスの浄化に用いる場合、反応槽165から排出され
る処理で使われた機能水の一部若しくは全部を新たな機
能水の生成に用いるように変形してもよい(不図示)。
即ち反応槽165から排出される処理で使われた機能水
の一部若しくは全部を電解水生成手段123に戻す構成
をとってもよい。更にまた図7や図8に示した構成の装
置において排気ガス中の有機化合物の分解に使用した機
能水は、排水口118より排水として排出される構成と
したが、この排水が多量の煤煙など固形物を含む場合に
はろ過や沈殿などの処理を更に行ってもよい。
【0054】また図7に示す装置を用いて排気ガスの浄
化を行なう場合には、反応カラムにおける排気ガスの体
積分率が0.5以上となるように機能水と排ガスの供給速
度を調整し、気液の接触面積の増大と排ガスの平均滞留
時間の増大を図ることが好ましい。
【0055】以上、本発明にかかる種々の実施態様につ
いて具体的に説明したが、本発明はこれら実施態様に限
定されるものでないことはいうまでもない。
【0056】例えば本発明の処理装置はゴミ焼却炉の排
気ガスに限らず、一般の排気ガス(自動車の排気ガス
等)の処理にも利用することもできる。
【0057】以下、実施例により本発明を詳述するが、
これらは本発明をなんら限定するものではない。
【0058】実施例1 電気分解で得た機能水によるトリクロロエチレンの分解 はじめに、強酸性機能水生成装置(商品名:オアシスバ
イオハーフ;旭硝子エンジニアリング(株)社製)を用
いて機能水を調製した。なお陽極及び陰極の間には隔膜
が配置されている。この装置を用いるとともに、電解す
る水の電解質濃度を種々変化させて、その結果陽極側で
得られる酸性の機能水のpHおよび酸化還元電位をpHメー
ター((株)東興化学研究所、TCX-90iおよびKP900-2
N)および導電率メーター((株)東興化学研究所、TCX
-90iおよびKM900-2N)で、また塩素濃度を塩素試験紙
(アドバンテック)により測定した。その結果、電解質
である塩化ナトリウムの濃度(標準濃度は1000 mg/
l)、電解電流値、電解時間などによってこの機能水のp
Hは1.0〜4.0、酸化還元電位は800 mV〜1500 mV、また塩
素濃度は5 mg/l〜150 mg/lに変化した。
【0059】そこで本実施例では有機化合物の分解実験
に用いる機能水としてpH2.6、酸化還元電位1000 mV、残
留塩素濃度45 mg/lの機能水(以降「機能水1」と
略)、及びpH2.1、酸化還元電位1150 mV、残留塩素濃度
54 mg/lの機能水(以降「機能水2」と略)を用意し
た。なお機能水1は電解質濃度を800mg/l、電解
条件を5Aで1時間とすることによって得られた。また
機能水2は電解質濃度を1000mg/l、電解条件を
7Aで1.5時間とすることによって得られた。
【0060】次に27.5 ml容のガラスバイアル瓶を複数
本用意し、2つのグループに分け、各々のグループのガ
ラスバイアル瓶に機能水1あるいは機能水2を10 mlづ
つ入れ、テフロンライナー付ブチルゴム栓とアルミシー
ルで密閉した。次に、ガラスバイアル瓶の中のTCEがす
べて機能水に溶解したときのTCE濃度が25 ppmとなるよ
うにTCEガスをガスタイトシリンジでブチルゴム栓を通
して全てのガラスバイアル瓶に添加した。これを15
℃、120 rpmで振とうし、各々のグループのガラスバイ
アル瓶中の気相部分のTCE濃度の経時的変化を測定し
た。なおガラスバイアル瓶中の気相部分のTCE濃度の
測定は、ガラスバイアル瓶の気相部分をガスタイトシリ
ンジでサンプリングし、TCE濃度をガスクロマトグラフ
ィー(島津製作所(株)製、FID検出器付きGC-14B、カ
ラムはJ&W製DB-624)で測定した。また、この気相TCE濃
度よりガラスバイアル瓶の中のすべてのTCEがすべて機
能水に溶解したときのTCE濃度を経時的に求めた。その
結果を図9に示す。
【0061】これより、機能水により数時間〜数十時間
でTCEを完全に分解できることがわかった。また、異な
るpH、酸化還元電位、および残留塩素濃度をもつ機能水
についてもTCEが分解できることを確かめた。さらに、
純水を用いた対照実験ではTCEの分解は観測されず、機
能水により分解が起こることを確かめた。
【0062】次に、TCEの初期濃度を12 ppm、50 ppm、
または110 ppmに変えた以外は上記と同様にして、機能
水2によるTCEの分解特性を評価した。その結果を図
10に示す。これよりTCEによる典型的な環境汚染濃度
である10 ppm以下のほか、100 ppmを超える高濃度汚染
についても分解浄化できることがわかった。さらに、p
H、酸化還元電位、および残留塩素濃度が異なる機能水
についてTCE分解を評価したところ、いずれも経時的なT
CEの濃度低下が観測され、機能水によるTCE分解が確認
された。
【0063】実施例2 電気分解で得た機能水によるテトラクロロエチレンの分
TCEをテトラクロロエチレン(PCE)に変え、初期濃度を
1.0 ppm、2.5 ppm、または5.0 ppmとした以外は実施例
1と同様にして、機能水2によるPCEの分解特性を評価
した。その結果を図11に示す。これより、機能水によ
り数時間以内でPCEを分解できることがわかった。ま
た、純水を用いた対照実験ではPCEの分解は観測され
ず、PCE濃度の経時的な低下が機能水によるものであ
ることを確認した。さらに、pH、酸化還元電位、および
残留塩素濃度が異なる機能水についてPCE分解を評価し
たところ、いずれも経時的なPCEの濃度低下が観測さ
れ、機能水によるPCE分解が確認された。
【0064】実施例3 電気分解で得た機能水によるクロロホルムの分解 TCEに代えてクロロホルムを用い、また初期濃度を14 pp
m、32 ppm、または58ppmとした以外は実施例1と同様に
して、機能水2によるクロロホルムの分解特性を評価し
た。その結果を図12に示す。また、純水を用いた対照
実験ではクロロホルムの分解は観測されなかった。これ
より、機能水がクロロホルムを分解できることがわかっ
た。さらに、pH、酸化還元電位、および残留塩素濃度が
異なる機能水についてクロロホルム分解を評価したとこ
ろ、いずれも経時的なクロロホルムの濃度低下が観測さ
れ、機能水によるクロロホルム分解が確認された。
【0065】実施例4 電気分解で得た機能水によるトリクロロエチレンとテト
ラクロロエチレン混合物の分解 TCEに代えてTCEとPCEの混合物を用いた以外は実施例1
と同様にして、機能水2のTCEとPCEの混合物の分解
特性を評価した。なお初期TCE濃度およびPCE濃度が10 p
pmおよび5 ppmとなるようにガスタイトシリンジでTCEと
PCEの混合物を各々のガラスバイアル瓶に添加した。そ
の結果を図13に示す。これより、機能水によりTCEとP
CEの混合物を分解できることがわかった。
【0066】実施例5 電気分解で得た機能水によるトリクロロエチレンとクロ
ロホルム混合物の分解 TCEに代えてTCEとクロロホルムの混合物を用いた以外は
実施例1と同様にして、機能水2のTCEとクロロホルム
の分解特性を評価した。なお初期TCE濃度およびクロロ
ホルム濃度がともに10 ppmとなるようにガスタイトシリ
ンジでTCEとクロロホルムの混合物を各々のガラスバイ
アル瓶に添加した。その結果を図14に示す。これよ
り、機能水によりTCEとクロロホルムの混合物を分解で
きることがわかった。
【0067】実施例6 塩酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムで
調製した機能水によるトリクロロエチレンの分解 純水に塩酸0.001 N〜0.1 N、塩化ナトリウム0.005 N〜
0.02 N、および次亜塩素酸ナトリウム0.0005 M〜0.01 M
となるように調製した水溶液について、pH、酸化還元電
位、および残留塩素濃度を測定したところ、pHは1.0〜
4.0、酸化還元電位は800 mV〜1500 mV、また残留塩素濃
度は5 mg/l〜150 mg/lに変化し、実施例1と同様な性状
をもつ機能水が得られた。ここで、塩酸0.006 N、塩化
ナトリウム0.014 N、および次亜塩素酸ナトリウム0.002
Mとしたとき、pH2.3、酸化還元電位1180 mV、残留塩素
濃度105 mg/lとなり、この機能水を実験に供した。実験
方法については、TCEの初期濃度を10ppmあるいは
15ppmとした以外は実施例1と同様に行なった。その
結果を図15に示す。
【0068】これより、塩酸、塩化ナトリウム、および
次亜塩素酸ナトリウムにより調製された機能水によりで
TCEを完全に分解できることがわかった。また、同様に
して調製した異なるpH、酸化還元電位、および残留塩素
濃度をもつ機能水についてもTCEが分解することを確か
めた。さらに、純水を用いた対照実験ではTCEの分解は
観測されず、TCEの分解が機能水によるものであること
を確認した。
【0069】実施例7 硫酸、および次亜塩素酸ナトリウムを用いて調製した機
能水によるトリクロロエチレンの分解 純水に硫酸0.006 N、および次亜塩素酸ナトリウム0.002
Mとなるように調製した水溶液について、pH、酸化還元
電位、および残留塩素濃度を測定したところ、pHは2.
0、酸化還元電位は1200 mV、また残留塩素濃度は120 mg
/lとなり、実施例1と同様な性状をもつ機能水が得ら
れ、この機能水を実験に供した。実験方法についてはTC
Eの初期濃度を10 ppm、30 ppm、および45 ppmとした以
外は実施例1と同様にして行なった。その結果を図16
に示す。
【0070】これより、硫酸、および次亜塩素酸ナトリ
ウムにより調製された機能水によりでTCEを完全に分解
できることがわかった。また、同様にして調製した異な
るpH、酸化還元電位、および残留塩素濃度をもつ機能水
についてもTCEが分解することを確かめた。さらに、純
水を用いた対照実験ではTCEの分解は観測されず、機能
水により分解が起こることを確かめた。
【0071】実施例8 電気分解により得た機能水によるトリクロロエチレン溶
液の分解 この実施例では、溶液状態のトリクロロエチレンを直接
機能水に接触させTCEの分解の評価をおこなった。
【0072】27.5 ml容のガラスバイアル瓶を用意し、
そこに実施例1で用いた機能水2と同じ特性を有する機
能水を18 ml、及び100ppm TCE溶液を2.0 ml加えテフロ
ンライナーがついたブチルゴム栓とアルミシールで密閉
した。一方、機能水2のかわりに純水を用い、これに10
0ppmTCE溶液を2ml加えた対照用のサンプルも用意
した。両者を15 ℃、120 rpmで2時間振とうしたのち0.5
mlずつサンプリングした。サンプリングした液は直ち
にn-ヘキサン5 mlの入った容器に入れ、3分間攪拌した
後n-ヘキサン層を分取し、ECDガスクロマトグラフィ
ーにてTCE濃度を測定したところ0.01 ppmであった。ま
た、純水を用いた対照実験ではTCEの分解は観測され
ず、溶液状態で接触させても機能水により分解が起こる
ことを確かめた。
【0073】実施例9 気体状態のトリクロロエチレンの分解装置 図2に示した装置を用意した。強酸性機能水生成装置1
23(商品名:オアシスバイオハーフ;旭硝子エンジニ
アリング(株)社製)の陽極側にTCEを含むガスを導入
する導入管125を設置した。この導入管125をTCE
を含む空気を供給する標準ガス発生装置127(商品
名:ガステック、PD-1B)につなげた。一方電解質を溶
解した水を貯蔵したタンク129から電解質水溶液を強
酸性機能水生成装置123に供給するようにポンプ13
1及びパイプ133を設置し、これを用いて強酸性電解
水生成装置の水槽101を電解質を溶解した水で満たし
た。次いでTCEを含む空気を気相濃度で900 ppmで50
ml/minの流量で連続的に送り込んだ。供給されたTCEが
すべて溶解するとTCEの初濃度はおよそ5 ppmとなる。同
時に強酸性電解水生成装置を用いて電解条件を7Aで1.
5時間として電解を行なったところ、陽極付近でpH2.
1、酸化還元電位1150 mV、残留塩素濃度54 mg/lの性状
の機能水の生成が確認された。
【0074】強酸性電解水生成装置123の陽極105
側の排水口118から排出される処理水は廃液タンク1
19に貯留し、この廃液中のTCEをヘキサンで抽出
し、そこに含まれるTCEの濃度をECD検出器付ガスク
ロマトグラフィー(商品名:GC−14 B;島津製作所
(株)社製)用いて測定したところ、TCE濃度は0.
03ppm以下であった。
【0075】また排出管135から排出されるガス中の
TCE濃度をFID検出器付ガスクロマトグラフィー(商品
名:GC−14B;島津製作所(株)社製、カラムはJ
&W社製DB−624)で測定した。その結果、排出ガス
中のTCE濃度は1 ppm以下であり、本発明による装置によ
りTCEを高度に分解除去できることがわかった。
【0076】実施例10 合成汚染液の分解装置 強酸性電解水生成装置123(商品名:オアシスバイオ
ハーフ;旭硝子エンジニアリング(株)社製)を用いて
図3に示す分解装置を組み立てた。合成汚染液は汚染液
供給槽137から機能水生成装置123の水槽101の
陽極105側に供給される様にパイプ139及びポンプ1
41を配置した。また電解質を溶解した水は、電解質水
溶液の貯蔵タンク129から搬送ポンプ131及びパイ
プ133によって水槽101に供給される様にした。ま
た汚染液供給槽137内には下記に示す組成の合成汚染
液を入れた。
【0077】合成汚染液組成; TCE・・・・・・・ 120mg PCE・・・ 100mg クロロホルム・・・ 4mg 水・・・・・・・・・・・・・・・ 1リットル
【0078】次に水槽101が該合成汚染液と電解質水
溶液で満たされたところで、pH2.1、酸化還元電位1150
mV、残留塩素濃度54 mg/lを有する機能水を生成する条
件(電解質水溶液の電解質濃度1000mg/l、電解
条件7Aで1.5時間)で、強酸性電解水生成装置を稼動
した。3時間後に水槽101の出口118から排出され
た廃液はタンク119に貯留し、その廃液中に含まれる
TCE、PCE、クロロホルム濃度を測定したところすべて0.
1 ppm以下であり、本装置により塩素化脂肪族炭化水素
を高度に分解除去できることがわかった。
【0079】実施例11 機能水によるトリクロロエチレンの連続分解 図6に示す分解装置を用いてTCEの分解実験を行なっ
た。強酸性機能水生成装置123としては実施例1に用
いたものと同じ装置を用い、その陽極側で得られるpH2.
1、酸化還元電位1150 mV、残留塩素濃度54 mg/lを有す
る機能水をポンプ145を用いて100 ml/minの流量で連
続的に分解カラム151−1に供給した。分解カラム1
51はTCEガスの平均滞留時間を増すため5連とし、1
つの分解カラムはおよそ容積1200 mlとした。この装置
におけるTCEの平均滞留時間は1時間であった。ま
た、分解カラム151の中にはTCEガスと機能水の接触
を促進させるために充填剤(商品名:ビスコパール;レ
ンゴー(株)社製)を充填密度0.1g/cm3を充填し
た。一方、気相濃度で900 ppmのTCEを含む空気を標準ガ
ス発生装置127(ガステック、PD-1B)から100 ml/mi
nの流量で連続的に分解カラム151―1のカラム下部
に供給した。なお、供給されたTCEがすべて機能水に溶
解すると、TCEの初濃度はおよそ5 ppmとなる。
【0080】分解カラム151―5の出口118から排
出される機能水は廃液タンク119に貯留し、また排気
口121から排出されるガス中のTCE濃度をガスクロマ
トグラフィーで測定した。その結果、排出ガス中のTCE
濃度は1 ppm以下であり、この装置によってTCEを高度
に、また連続的に分解除去できることがわかった。
【0081】実施例12 機能水による合成汚染液の連続分解 図5に示す分解装置を用いて有機化合物の分解実験を行
なった。強酸性機能水生成装置123としては実施例1
に用いたものと同じ装置を用い、その陽極側で得られる
pH2.1、酸化還元電位1150 mV、残留塩素濃度54 mg/lを
有する機能水をポンプ145を用いて45 ml/minの流量
で連続的に分解容器143に 供給した。またタンク1
37には下記に示す組成の合成汚染液を入れ、該合成汚
染液を汚染液供給タンク137から5 ml/minの流量で連
続的に分解容器143に供給した。
【0082】合成汚染液組成; TCE・・・・・・・ 120mg PCE・・・ 100mg クロロホルム・・・ 4mg 水・・・・・・・・・・・・・・・ 1リットル
【0083】分解容器143は容積約6000 mlとし、TCE
の平均滞留時間は2時間であった。また、分解容器14
3中には合成汚染液と機能水の接触を促進させるために
攪拌器149設置されている。
【0084】分解容器143の出口118から排出され
た廃液はタンク119に貯留し、その廃液中に含まれる
TCE、PCE、クロロホルム濃度を測定したところすべて0.
1 ppm以下であり、機能水を用いた装置により塩素化脂
肪族炭化水素を高度に分解除去できることがわかった。
【0085】実施例13 電気分解により得た機能水によるジクロロフルオロメタ
ンの分解 TCEに代えて初期濃度5ppmのジクロロフルオロメタ
ンガスを用いた以外は実施例1と同様にして機能水のジ
クロロフルオロメタンガスの分解特性を評価した。その
結果を図17に示す。これより、機能水により数時間〜
数十時間でジクロロフルオロメタンを分解できることが
わかった。また、異なるpH、酸化還元電位、および残留
塩素濃度をもつ機能水についてもジクロロフルオロメタ
ンが分解できることを確かめた。さらに、純水を用いた
対照実験ではジクロロフルオロメタンの分解は観測され
ず、機能水により分解が起こることを確かめた。次に上
記と同様にして、異なる初期ジクロロフルオロメタン濃
度における機能水2による分解を評価した。初期ジクロ
ロフルオロメタン濃度を10 ppm、および50 ppmとしたと
きのジクロロフルオロメタン濃度の経時的変化を図17
に示す。これより、広い濃度範囲においてジクロロフル
オロメタンを分解浄化できることがわかった。さらに、
pH、酸化還元電位、および残留塩素濃度が異なる機能水
についてジクロロフルオロメタンの分解を評価したとこ
ろ、いずれも経時的な濃度低下が観測され、機能水によ
るジクロロフルオロメタンの分解が確認された。
【0086】実施例14 電気分解により得た機能水によるクロロジフルオロメタ
ンの分解 ジクロロフルオロメタンに代えてクロロジフルオロメタ
ン(アルドリッチ社製)を用いた以外は実施例13と同
様にして機能水2のクロロジフルオロメタンの分解特性
を評価した。なおクロロジフルオロメタンの初期濃度は
5.0 ppm、または10 ppmとした。その結果を図18に示
す。これより機能水でクロロジフルオロメタンを分解で
きることがわかった。また、純水を用いた対照実験では
クロロジフルオロメタンの分解は観測されず、機能水に
より分解が起こることを確かめた。さらに、pH、酸化還
元電位、および残留塩素濃度が異なる機能水についてク
ロロジフルオロメタンの分解を評価したところ、いずれ
も経時的な濃度低下が観測され、機能水によるクロロジ
フルオロメタンの分解が確認された。
【0087】実施例15 電気分解により得た機能水による2,2-ジクロロ-1,1,1-
トリフルオロエタンの分解 ジクロロフルオロメタンに代えて2,2-ジクロロ-1,1,1-
トリフルオロエタンを用いた以外は実施例13と同様に
して機能水2による2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロ
エタンの分解特性を評価した。なお2,2-ジクロロ-1,1,1
-トリフルオロエタンの初期濃度は2.0 ppm、または5.0
ppmとした。その結果を図19に示す。これより、機能
水により2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタンを分
解できることがわかった。また純水を用いた対照実験で
は2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタンの分解は観
測されず、機能水により分解が起こることを確かめた。
さらに、pH、酸化還元電位、および残留塩素濃度が異な
る機能水について2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエ
タンの分解を評価したところ、いずれも経時的な濃度低
下が観測され、機能水による2,2-ジクロロ-1,1,1-トリ
フルオロエタンの分解が確認された。
【0088】実施例16 電気分解により得た機能水によるテトラフルオロエタン
の分解 ジクロロフルオロメタンに代えてテトラフルオロエタン
を用いた以外は実施例13と同様にして機能水2による
テトラフルオロエタンの分解特性を評価した。なおテト
ラフルオロエタンの初期濃度は1.0 ppm、または3.0 ppm
とした。その結果を図20に示す。これより機能水によ
りテトラフルオロエタンを分解できることがわかった。
また、純水を用いた対照実験ではテトラフルオロエタン
の分解は観測されず、機能水により分解が起こることを
確かめた。さらに、pH、酸化還元電位、および残留塩素
濃度が異なる機能水についてテトラフルオロエタンの分
解を評価したところ、いずれも経時的な濃度低下が観測
され、機能水によるテトラフルオロエタンの分解が確認
された。
【0089】実施例17 塩酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムに
より調製した機能水によるジクロロフルオロメタンの分
トリクロロエチレンに代えてジクロロフルオロメタンを
用いた以外は実施例6と同様にして機能水の分解特性を
評価した。
【0090】純水に塩酸0.001 N〜0.1 N、塩化ナトリウ
ム0.005 N〜0.02 N、および次亜塩素酸ナトリウム0.000
5 M〜0.01 Mとなるように調製した水溶液について、p
H、酸化還元電位、および残留塩素濃度を測定したとこ
ろ、pHは1.0〜4.0、酸化還元電位は800 mV〜1500 mV、
また残留塩素濃度は5 mg/l〜150 mg/lに変化し、実施例
1と同様な性状をもつ機能水が得られた。ここで、塩酸
0.006 N、塩化ナトリウム0.014 N、および次亜塩素酸ナ
トリウム0.002 Mとしたとき、pH2.3、酸化還元電位1180
mV、残留塩素濃度105 mg/lとなり、この機能水を実
験に供した。
【0091】27.5 ml容のガラスバイアル瓶に得られた
機能水を10 ml入れ、テフロンライナーがついたブチル
ゴム栓とアルミシールで密閉した。次に、ガラスバイア
ル瓶の中のジクロロフルオロメタンがすべて機能水に溶
解したときのジクロロフルオロメタン濃度が5.0 ppmあ
るいは10 ppmとなるようにジクロロフルオロメタンガス
をガスタイトシリンジでブチルゴム栓を通して添加し
た。これを15 ℃、120 rpmで振とうし、ガラスバイアル
瓶の気相部分をガスタイトシリンジでサンプリングし、
ジクロロフルオロメタン濃度をガスクロマトグラフィー
(島津製作所(株)製、FID検出器付きGC-14B、カラム
はJ&W製DB-624)で測定した。また、この気相のジクロ
ロフルオロメタン濃度よりガラスバイアル瓶の中のジク
ロロフルオロメタンがすべて機能水に溶解したときのジ
クロロフルオロメタン濃度を経時的に求めた。
【0092】その結果を図21に示す。これより、塩
酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムによ
り調製された機能水によりでジクロロフルオロメタンを
分解できることがわかった。また、同様にして調製した
異なるpH、酸化還元電位、および残留塩素濃度をもつ機
能水についてもジクロロフルオロメタンを分解できるこ
とを確かめた。さらに、純水を用いた対照実験ではジク
ロロフルオロメタンの分解は観測されず、機能水により
分解が起こることを確かめた。
【0093】実施例18 塩酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムに
より調製した機能水による2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフ
ルオロエタンの分解 ジクロロフルオロメタンに代えて2,2-ジクロロ-1,1,1-
トリフルオロエタンを用いた以外は実施例17と同様に
して機能水の分解特性を評価した。なお2,2-ジクロロ-
1,1,1-トリフルオロエタンの初期濃度は2.0 ppm、また
は5.0 ppmとした。その結果を図22に示す。これよ
り、機能水により数十時間以内で2,2-ジクロロ-1,1,1-
トリフルオロエタンを分解できることがわかった。ま
た、純水を用いた対照実験では2,2-ジクロロ-1,1,1-ト
リフルオロエタンの分解は観測されず、機能水により分
解が起こることを確かめた。さらに、pH、酸化還元電
位、および残留塩素濃度が異なる機能水について2,2-ジ
クロロ-1,1,1-トリフルオロエタンの分解を評価したと
ころ、いずれも経時的な濃度低下が観測され、機能水に
よる2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタンの分解が
確認された。
【0094】実施例19 硫酸、および次亜塩素酸ナトリウムにより調製した機能
水によるジクロロフルオロメタンの分解 トリクロロエチレンに代えてジクロロフルオロメタンを
用いた以外は実施例7と同様にして機能水の分解特性を
評価した。なおジクロロフルオロメタンの初期濃度は5.
0 ppm、または10 ppmとした。その結果を図23に示
す。
【0095】これより、硫酸、および次亜塩素酸ナトリ
ウムにより調製した機能水によりジクロロフルオロメタ
ンを分解できることがわかった。また、同様にして調製
した異なるpH、酸化還元電位、および残留塩素濃度をも
つ機能水についてもジクロロフルオロメタンを分解する
ことを確かめた。さらに、純水を用いた対照実験ではジ
クロロフルオロメタンの分解は観測されず、機能水によ
り分解が起こることを確かめた。
【0096】実施例20 電気分解により得た機能水によるビフェニルの分解 TCEに代えて初期濃度20ppmのビフェニル(関東化
学(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして機能
水2の分解能力を測定した。なおガラスバイアル瓶中の
残留ビフェニル濃度は、分光光度計(商品名:UV31
00S;島津製作所(株)社製)を用いて測定したとこ
ろ、図24に示す様にベンゼン環の存在を示す230〜
270nmの帯域の吸収ピークが消失した。
【0097】これより、機能水によりビフェニルを分解
できることがわかった。また、異なるpH、酸化還元電
位、および残留塩素濃度をもつ機能水についてもビフェ
ニルが分解できることを確かめた。さらに、純水を用い
た対照実験ではビフェニルの分解は観測されず、機能水
により分解が起こることを確かめた。
【0098】実施例21 電気分解により得た機能水によるDDVAの分解 ビフェニルに代えて初期濃度10ppmのデヒドロジヴ
ァニリン酸(dehydrodivanillic acid (以降「DDVA」と
略))を用いた以外は実施例20と同様にして機能水2の
分解特性を測定した。なおDDVAは下記構造式で示さ
れる化合物であり、ビフェニル結合を有する化合物であ
る。
【0099】
【外1】
【0100】その結果図25に示す様にベンゼン環の特
性吸収が消失した。これより、機能水によりDDVAを分解
できることがわかった。また、純水を用いた対照実験で
はDDVAの分解は観測されず、機能水により分解が起こる
ことを確かめた。さらに、pH、酸化還元電位、および残
留塩素濃度が異なる機能水についてDDVAの分解を評価し
たところ、いずれも経時的な濃度低下が観測され、機能
水によるDDVAの分解が確認できた。
【0101】実施例22 電気分解により得た機能水によるPCBsの分解 ビフェニルに代えて初期濃度5ppmのPCBs(商品
名:カネクロールKC-300;鐘淵化学株式会社製、平均塩
素化数:約3)を用いた以外は実施例20と同様にして
機能水2の分解特性を評価した。なおPCBsの残留濃
度はガスクロマトグラフィーを用いて測定した。その結
果を図26に示す。これ結果から機能水によりPCBsを分
解できることがわかった。また純水を用いた対照実験で
はPCBsの分解は観測されず、PCBsの分解が機能水に
よるものであることを確認した。更に、pH、酸化還元電
位、および残留塩素濃度が異なる機能水についてPCBsの
分解を評価したところ、いずれも経時的な濃度低下が観
測され、機能水によるPCBsの分解が確認された。
【0102】実施例23 電気分解により得た機能水によるPCB廃液の分解 PCBsに代えて初期濃度が10ppmのPCB廃液を
用いた以外は実施例22と同様にして機能水2の分解特
性を評価した。その結果15 ℃、120 rpmで3時間振とう
した後のガラスバイアル瓶中のPCB廃液濃度をガスクロ
マトグラフィーにより測定したところ87〜93%のPCB
が分解されていた。これより、機能水により数時間以内
でPCB廃液を分解できることがわかった。また、純水を
用いた対照実験ではPCB廃液の分解は観測されず、機能
水により分解が起こることを確かめた。さらに、pH、酸
化還元電位、および残留塩素濃度が異なる機能水につい
てPCB廃液の分解を評価したところ、いずれも経時的な
濃度低下が観測され、機能水によるPCB廃液の分解が確
認された。
【0103】実施例24 塩酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムに
より調製した機能水によるビフェニルの分解 TCEに代えて初期濃度10ppmのビフェニルを用い
た以外は実施例6と同様にして機能水の分解特性を評価
した。その結果を図27に示す。この結果から塩酸、塩
化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムにより調製
した機能水がビフェニルの分解能を有することがわかっ
た。また、同様にして調製した異なるpH、酸化還元電
位、および残留塩素濃度をもつ機能水についてもビフェ
ニルを分解できることを確かめた。さらに、純水を用い
た対照実験ではビフェニルの分解は観測されず、機能水
により分解が起こることを確かめた。
【0104】実施例25 塩酸、塩化ナトリウム、および次亜塩素酸ナトリウムに
より調製した機能水によるPCBsの分解 ビフェニルに代えて初期濃度5ppmのPCBsを用い
た以外は実施例24と同様にして機能水のPCBs分解
能力を評価した。その結果を図28に示す。この結果か
ら機能水によりPCBsを分解できることがわかった。ま
た、純水を用いた対照実験ではPCBsの分解は観測され
ず、機能水により分解が起こることを確かめた。さら
に、pH、酸化還元電位、および残留塩素濃度が異なる機
能水についてPCBsの分解を評価したところ、いずれも経
時的な濃度低下が観測され、機能水によるPCBsの分解が
確認された。
【0105】実施例26 硫酸、および次亜塩素酸ナトリウムにより調製された機
能水によるビフェニルの分解 TCEに代えて初期濃度10ppmのビフェニルを用いた
以外は実施例7と同様にして機能水の分解特性を評価し
た。その結果を図29に示す。この結果から硫酸および
次亜塩素酸ナトリウムにより調製した機能水がビフェニ
ルを分解できることがわかった。また、同様にして調製
した異なるpH、酸化還元電位、および残留塩素濃度をも
つ機能水についてもビフェニルを分解することを確かめ
た。さらに、純水を用いた対照実験ではビフェニルの分
解は観測されず、機能水により分解が起こることを確か
めた。
【0106】実施例27 機能水を用いた有機化合物を含む排気ガスの浄化 図7に示した機能水による気体状有機化合物の分解装置
を用いて排気ガス浄化の模擬実験を行なった。機能水生
成装置123(商品名:オアシスバイオハーフ;旭硝子
エンジニアリング(株)社製)の陽極105側で生成さ
れる機能水を貯留タンク153に貯蔵し、そこからポン
プ155を用いて反応カラム151の上部から流下させ
た。貯留タンク153から反応カラム151への送液量
は100ml/minとした。此処で用いた反応カラム
は、長さ100cm、直径10cmで、内部に充填剤
(商品名:ビスコパール;レンゴー(株)社製、粒径2
mm)を密度0.1g/cm3で充填したものを用いた。
また図7の127には排気ガスのモデルとして煤塵、エ
チレンクロライド、ベンゼン、フェノール、トリクロロ
エチレン及びテトラクロロエチレンを下記表1に記載し
た濃度で含む空気(以降「排気ガス」と称する)を調製
した。反応カラム151は上部に機能水及び排気ガスの
導入口を有し、また下部にはガス排出口及び排水口を有
している。この反応カラムに先に調製した排気ガスを1
5ml/minで導入するとともに、水の電気分解によっ
て得た機能水(水素イオン濃度(pH値)2.1、作用電極を
プラチナ電極とし参照電極を銀−塩化銀としたときの酸
化還元電位が1000mV、かつ塩素濃度が45mg/
l)を100ml/minで導入した。そして充填剤表面
において機能水と排ガスが接触させ、反応カラム151
の下部まで流下した機能水は排水口118より排水とし
て排出した。この排水中に含まれる各種有機化合物濃度
を測定するために該排水のヘキサン抽出物をECD付ガス
クロマトグラフィーで測定したところ、エチレンクロラ
イド、ベンゼン、フェノール、トリクロロエチレン及び
テトラクロロエチレンの濃度は何れも0.03ppm以下
であった。また反応カラム内で浄化された排気ガスは反
応カラム下部の排気ガス排出口121から処理済ガスと
して排出した。処理済み排気ガス中の各成分の濃度を下
記表1に示す。
【0107】
【表1】
【0108】これより、本基本構成は極めて優れた排ガ
スの浄化処理能力を有していることが明らかである。ま
たここでは電気分解によって生成した機能水を用いた
が、これに限らず適当な試薬を水に溶解して同様な性状
をもつ機能水によっても同様の効果を得られることを確
認した。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、常
温常圧下で経済的かつ安全で安定した有機化合物の分解
を行なうことができる。
【0110】また種々の有機化合物を含む排気ガスの浄
化も極めて簡単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかる有機化合物の分解
装置の概略図である。
【図2】本発明の他の実施態様にかかる有機化合物の分
解装置の概略図である。
【図3】本発明の他の実施態様に係る有機化合物の分解
装置の概略図である。
【図4】本発明の他の実施態様にかかる有機化合物の分
解装置の概略図である。
【図5】本発明の他の実施態様にかかる有機化合物の分
解装置の概略図である。
【図6】本発明の他の実施態様にかかる気体状有機化合
物の分解装置の概略図である。
【図7】本発明の他の実施態様にかかる気体状有機化合
物の分解装置の概略図である。
【図8】本発明の一実施態様にかかる排気ガスの浄化装
置の概略図である。
【図9】実施例1におけるTCE濃度の経時変化を示す
グラフである。
【図10】実施例1における初期濃度が各々異なるサン
プルの残存TCE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図11】実施例2における残存PCE濃度の経時変化
を示すグラフである。
【図12】実施例3における残存クロロホルム濃度の経
時変化を示すグラフである。
【図13】実施例4における残存TCE濃度及び残存P
CE濃度の経時変化を示すグラフである。
【図14】実施例5における残存TCE濃度及び残存ク
ロロホルム濃度の経時変化を示すグラフである。
【図15】実施例6における残存TCE濃度の経時変化
を示すグラフである。
【図16】実施例7における残存TCE濃度の経時変化
を示すグラフである。
【図17】実施例13における残留ジクロロフルオロメ
タン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図18】実施例14における残留クロロジフルオロメ
タン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図19】実施例15における残留ジクロロトリフルオ
ロエタン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図20】実施例16における残留テトラフルオロエタ
ン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図21】実施例17における残留ジクロロフルオロメ
タン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図22】実施例18における残留ジクロロトリフルオ
ロエタン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図23】実施例19における残留ジクロロフルオロメ
タン濃度の経時変化を示すグラフである。
【図24】実施例20における残留ビフェニル濃度の経
時変化を示すグラフである。
【図25】実施例21における残留DDVA濃度の経時
変化を示すグラフである。
【図26】実施例22における残留PCBs濃度の経時
変化を示すグラフである。
【図27】実施例24における残留ビフェニル濃度の経
時変化を示すグラフである。
【図28】実施例25における残留PCBs濃度の経時
変化を示すグラフである。
【図29】実施例26における残留ビフェニル濃度の経
時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
101 水槽 103 陰電極 105 陽電極 107 隔膜 109 電源 111、115、133、139、159 パイプ 113、117、131、141、145、155 ポ
ンプ 118 排水口 119 廃液タンク 121 排気口 123 機能水生成装置 125 導入管 127 標準ガス発生装置 128 ブロワー 129 電解質水溶液貯蔵タンク 137 有機化合物含有液体貯蔵タンク 143 分解処理槽 149 攪拌装置 151 反応カラム 153 貯留タンク 157 充填剤 161 ゴミ焼却炉 163 煤塵除去装置 165 反応槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜永 昌徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 加藤 欽也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 栗山 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 須川 悦子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素イオン濃度(pH値)が1以上4以
    下、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電極、参照電
    極:銀−塩化銀電極)が800 mV以上1500 mV以下、かつ
    塩素濃度が5 mg/l以上150 mg/l以下である機能水を有機
    化合物と接触させる工程を有することを特徴とする有機
    化合物の分解方法。
  2. 【請求項2】 該有機化合物がハロゲン化脂肪族炭化水
    素化合物である請求項1記載の分解方法。
  3. 【請求項3】 該ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物が塩
    素及びフッ素の少なくとも一方の元素で置換されている
    脂肪族炭化水素化合物である請求項2記載の分解方法。
  4. 【請求項4】 該脂肪族炭化水素化合物が、トリクロロ
    フルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロト
    リフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、クロロジ
    フルオロメタン、トリフルオロメタン、1,2-ジフルオ
    ロ-1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,2-トリクロロ-1,
    2,2-トリフルオロエタン、1,2-ジクロロ-1,1,2,2-テ
    トラフルオロエタン、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオ
    ロエタン、クロロジフルオロエタン、1,1-ジフルオロエ
    タン、テトラフルオロエタン、クロロペンタフルオロエ
    タン、ヘキサフルオロエタン、クロロエチレン、テトラ
    クロロエチレン及びトリクロロエチレンの内の少なくと
    も一つである請求項2記載の分解方法。
  5. 【請求項5】 該有機化合物が芳香族化合物である請求
    項1記載の分解方法。
  6. 【請求項6】 該芳香族化合物がベンゼン及びフェノー
    ルの少なくとも一方である請求項5記載の分解方法。
  7. 【請求項7】 該有機化合物がビフェニル結合またはビ
    フェニル骨格を有する化合物である請求項5記載の分解
    方法。
  8. 【請求項8】 該ビフェニル結合またはビフェニル骨格
    を有する化合物がビフェニル、デヒドロジバニリン酸、
    2-クロロビフェニル、3-クロロビフェニル、4-クロロビ
    フェニル、2,2'-ジクロロビフェニル、3,3'-ジクロロビ
    フェニル、4,4'--ジクロロビフェニル、2,4'--ジクロロ
    ビフェニル、2,3-ジクロロビフェニル、2,4-ジクロロビ
    フェニル、2,5-ジクロロビフェニル、2,6-ジクロロビフ
    ェニル、3,4-ジクロロビフェニル、3,5-ジクロロビフェ
    ニル、2,4,4'-トリクロロビフェニル、2,2',5-トリクロ
    ロビフェニル、2,3',5-トリクロロビフェニル、2,4',5-
    トリクロロビフェニル、2',3,4-トリクロロビフェニ
    ル、2,3,4-トリクロロビフェニル、2,3,6-トリクロロビ
    フェニル、2,4,5-トリクロロビフェニル、2,4,6-トリク
    ロロビフェニル、また、上記の塩素がフッ素、および臭
    素で置換したビフェニル結合、ビフェニル骨格を有する
    化合物である請求項6に記載の分解方法。
  9. 【請求項9】 該機能水が、水溶性の電解質を添加した
    水を電気分解したときに陽極近傍で得られるものである
    請求項1に記載の分解方法。
  10. 【請求項10】 該電解質が塩化ナトリウムおよび塩化
    カリウムの少なくとも一方である請求項9記載の分解方
    法。
  11. 【請求項11】 該機能水が、水に無機酸及び次亜塩素
    酸ナトリウムを溶解して得られたものである請求項1に
    記載の分解方法。
  12. 【請求項12】 該無機酸が塩酸、フッ酸、臭酸、硫
    酸、りん酸、硼酸、の少なくとも一つである請求項11
    に記載の分解方法。
  13. 【請求項13】 該水が塩化ナトリウム、および/ある
    いは塩化カリウムのいずれか1つ以上を含む請求項11
    または12に記載の分解方法。
  14. 【請求項14】 水の電気分解によって陽極近傍に生成
    する機能水と有機化合物とを接触せしめる工程を有する
    ことを特徴とする有機化合物の分解方法。
  15. 【請求項15】 上記機能水と有機化合物とを接触せし
    める工程が、一対の電極を備え、該電極間に電位をかけ
    るための電源を備えた容器であって内部に電解質を含む
    水を含む容器を用意する工程;該電極の少なくとも陽極
    の近傍に有機化合物を存在させる工程;及び該電極間に
    電位をかけて水を電気分解する工程、を有する請求項1
    4記載の分解方法。
  16. 【請求項16】 該容器が、電気分解によって該陽極近
    傍に生成する機能水と陰極近傍に生成する機能水とが混
    合するのを防ぐための隔膜を該電極間に有する請求項1
    5記載の分解方法。
  17. 【請求項17】 該有機化合物が気体状であって、該有
    機化合物を該陽極近傍でバブリングせしめて該陽極近傍
    に該有機化合物を供給する請求項15または16記載の
    分解方法。
  18. 【請求項18】 該バブリングを、該陽極近傍に機能水
    が生成した後に行なう請求項17記載の分解方法。
  19. 【請求項19】 該有機化合物が液状であって、該有機
    化合物を該陽極近傍に供給して該有機化合物を該陽極近
    傍に存在せしめる請求項15または16記載の分解方
    法。
  20. 【請求項20】 該有機化合物の供給が、該陽極近傍に
    該機能水が生成した後に行なう請求項19記載の分解方
    法。
  21. 【請求項21】 該機能水が水素イオン濃度(pH値)が
    1以上4以下、酸化還元電位(作用電極:プラチナ電
    極、参照電極:銀−塩化銀電極)が800 mV以上1500 mV
    以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上150 mg/l以下である請
    求項14〜20の何れかに記載の分解方法。
  22. 【請求項22】 水の電気分解によって陽極近傍に生成
    する機能水を容器に供給する工程、及び該容器に有機化
    合物を供給する工程、を有する請求項14記載の分解方
    法。
  23. 【請求項23】 該電解質が塩化ナトリウムまたは塩化
    カリウムの少なくとも一方である請求項15記載の分解方
    法。
  24. 【請求項24】 該有機化合物がハロゲン化脂肪族炭化
    水素化合物である請求項14〜23の何れかに記載の分
    解方法。
  25. 【請求項25】 該ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物が
    塩素及びフッ素の少なくとも一方の元素で置換されてい
    る脂肪族炭化水素化合物である請求項24記載の分解方
    法。
  26. 【請求項26】 該脂肪族炭化水素化合物が、トリクロ
    ロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロ
    トリフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、クロロ
    ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,2-ジフル
    オロ-1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,2-トリクロロ-
    1,2,2-トリフルオロエタン、1,2-ジクロロ-1,1,2,2-
    テトラフルオロエタン、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフル
    オロエタン、クロロジフルオロエタン、1,1-ジフルオロ
    エタン、テトラフルオロエタン、クロロペンタフルオロ
    エタン、ヘキサフルオロエタン、クロロエチレン、テト
    ラクロロエチレン及びトリクロロエチレンの内の少なく
    とも一つである請求項25記載の分解方法。
  27. 【請求項27】 該有機化合物が芳香族化合物である請
    求項14〜23の何れかに記載の分解方法。
  28. 【請求項28】 該芳香族化合物がベンゼン及びフェノ
    ールの少なくとも一方である請求項27記載の分解方
    法。
  29. 【請求項29】 該有機化合物がビフェニル結合または
    ビフェニル骨格を有する化合物である請求項27記載の
    分解方法。
  30. 【請求項30】 該ビフェニル結合またはビフェニル骨
    格を有する化合物がビフェニル、デヒドロジバニリン
    酸、2-クロロビフェニル、3-クロロビフェニル、4-クロ
    ロビフェニル、2,2'-ジクロロビフェニル、3,3'-ジクロ
    ロビフェニル、4,4'--ジクロロビフェニル、2,4'--ジク
    ロロビフェニル、2,3-ジクロロビフェニル、2,4-ジクロ
    ロビフェニル、2,5-ジクロロビフェニル、2,6-ジクロロ
    ビフェニル、3,4-ジクロロビフェニル、3,5-ジクロロビ
    フェニル、2,4,4'-トリクロロビフェニル、2,2',5-トリ
    クロロビフェニル、2,3',5-トリクロロビフェニル、2,
    4',5-トリクロロビフェニル、2',3,4-トリクロロビフェ
    ニル、2,3,4-トリクロロビフェニル、2,3,6-トリクロロ
    ビフェニル、2,4,5-トリクロロビフェニル、2,4,6-トリ
    クロロビフェニル、また、上記の塩素がフッ素、および
    臭素で置換したビフェニル結合、ビフェニル骨格を有す
    る化合物である請求項29に記載の分解方法。
  31. 【請求項31】 一対の電極と該電極に電位をかける電
    源とを備えた容器、該容器に電解質を溶解した水を供給
    する手段、及び有機化合物を該電極の陽極側に供給する
    手段を有することを特徴とする有機化合物の分解装置。
  32. 【請求項32】 該一対の電極間に隔膜を具備する請求
    項31記載の分解装置。
  33. 【請求項33】 該隔膜がイオン交換膜もしくは微多孔
    膜である請求項32記載の分解装置。
  34. 【請求項34】 分解処理槽、水の電気分解によって陽
    極近傍に生成する機能水を該分解処理槽に供給する手
    段、及び分解されるべき有機化合物を該分解処理槽に供
    給する手段、を有することを特徴とする有機化合物の分
    解装置。
  35. 【請求項35】 該分解処理槽が攪拌手段を具備してい
    る請求項34記載の分解装置。
  36. 【請求項36】 該有機化合物がハロゲン化脂肪族炭化
    水素化合物である請求項31〜35の何れかに記載の分
    解装置。
  37. 【請求項37】 該ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物が
    塩素及びフッ素の少なくとも一方の元素で置換されてい
    る脂肪族炭化水素化合物である請求項36記載の分解装
    置。
  38. 【請求項38】 該脂肪族炭化水素化合物が、トリクロ
    ロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロ
    トリフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、クロロ
    ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,2-ジフル
    オロ-1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,1,2-トリクロロ-
    1,2,2-トリフルオロエタン、1,2-ジクロロ-1,1,2,2-
    テトラフルオロエタン、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフル
    オロエタン、クロロジフルオロエタン、1,1-ジフルオロ
    エタン、テトラフルオロエタン、クロロペンタフルオロ
    エタン、ヘキサフルオロエタン、クロロエチレン、テト
    ラクロロエチレン及びトリクロロエチレンの内の少なく
    とも一つである請求項37記載の分解装置。
  39. 【請求項39】 該有機化合物が芳香族化合物である請
    求項31〜35の何れかに記載の分解装置。
  40. 【請求項40】 該芳香族化合物がベンゼン及びフェノ
    ールの少なくとも一方である請求項39記載の分解装
    置。
  41. 【請求項41】 該有機化合物がビフェニル結合または
    ビフェニル骨格を有する化合物である請求項39記載の
    分解装置。
  42. 【請求項42】 該ビフェニル結合またはビフェニル骨
    格を有する化合物がビフェニル、デヒドロジバニリン
    酸、2-クロロビフェニル、3-クロロビフェニル、4-クロ
    ロビフェニル、2,2'-ジクロロビフェニル、3,3'-ジクロ
    ロビフェニル、4,4'--ジクロロビフェニル、2,4'--ジク
    ロロビフェニル、2,3-ジクロロビフェニル、2,4-ジクロ
    ロビフェニル、2,5-ジクロロビフェニル、2,6-ジクロロ
    ビフェニル、3,4-ジクロロビフェニル、3,5-ジクロロビ
    フェニル、2,4,4'-トリクロロビフェニル、2,2',5-トリ
    クロロビフェニル、2,3',5-トリクロロビフェニル、2,
    4',5-トリクロロビフェニル、2',3,4-トリクロロビフェ
    ニル、2,3,4-トリクロロビフェニル、2,3,6-トリクロロ
    ビフェニル、2,4,5-トリクロロビフェニル、2,4,6-トリ
    クロロビフェニル、また、上記の塩素がフッ素、および
    臭素で置換したビフェニル結合、ビフェニル骨格を有す
    る化合物である請求項41記載の分解装置。
  43. 【請求項43】 有機化合物を含む排気ガスを水素イオ
    ン濃度(pH値)が1.0以上4.0以下、酸化還元電位(作用
    電極:プラチナ電極、参照電極:銀−塩化銀電極)が80
    0 mV以上1500 mV以下、かつ塩素濃度が5 mg/l以上150mg
    /l以下である機能水と接触させて、該有機化合物を分解
    せしめる工程を有することを特徴とする排気ガスの浄化
    方法。
  44. 【請求項44】 有機化合物を含む排気ガスを、電解質
    物質を含む水を電気分解したときに陽極近傍に生成する
    機能水と接触させる工程を有することを特徴とする排気
    ガスの浄化方法。
  45. 【請求項45】 該排気ガスと該機能水とを接触させる
    工程が、該排気ガスを充填剤を充填した反応容器中を流
    下させる工程、及び該機能水を該反応容器に供給する工
    程、を有する請求項43または44記載の浄化方法。
  46. 【請求項46】 該有機化合物がハロゲン化脂肪族炭化
    水素化合物及び芳香族化合物の少なくとも一方である請
    求項43〜45記載の浄化方法。
  47. 【請求項47】 有機化合物を含む排気ガスの浄化装置
    であって排気ガス及び機能水の導入口及び排出口を備
    え、該導入口及び排出口の間が充填剤で充填されている
    反応容器、及び該排気ガスを該反応容器に導入する手
    段、該機能水を該反応容器に導入する手段、を有するこ
    とを特徴とする排気ガスの浄化装置。
JP9355029A 1997-12-24 1997-12-24 有機化合物の分解方法、それに用いる装置、排気ガスの浄化方法及びそれに用いる装置 Withdrawn JPH11179194A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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