JPH11178846A - ゴシック・アーチ・トレーサ・システム - Google Patents

ゴシック・アーチ・トレーサ・システム

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JPH11178846A
JPH11178846A JP35645297A JP35645297A JPH11178846A JP H11178846 A JPH11178846 A JP H11178846A JP 35645297 A JP35645297 A JP 35645297A JP 35645297 A JP35645297 A JP 35645297A JP H11178846 A JPH11178846 A JP H11178846A
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JP
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display
gothic arch
unit
environment
gothic
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JP35645297A
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English (en)
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Akihisa Miyake
亮久 三宅
Shinya Nagase
真也 長瀬
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PFU Ltd
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PFU Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ゴシック・アーチ・トレーサ・シ
ステムに関し、その表示環境を容易に設定変更可能とす
ることを目的としている。 【解決手段】 ゴシック・アーチ・トレーサ・システム
の処理部10は、ゴシック・アーチを描記するための処
理を行うCPU部12と、ゴシック・アーチを表示する
ディスプレイ部14と、ゴシック・アーチの表示につい
ての指示を入力する入力部16と、CPU部12にゴシ
ック・アーチを描記するための処理を行わせるメインプ
ログラム24と、入力部16からの表示についての指示
入力に従ってディスプレイ部14へゴシック・アーチを
表示するための表示環境を設定する環境設定プログラム
25とを備える。メインプログラム24が、環境設定プ
ログラム25の設定した表示環境に従ってCPU部12
にゴシック・アーチを描記するための処理を行わせ、デ
ィスプレイ部14にゴシック・アーチを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴシック・アーチ
・トレーサ・システムに関し、特に、歯科患者の上顎と
下顎との相対移動に対応する画像であるゴシック・アー
チをディスプレイ部の画面上に描かせ、あるいはその描
かれたゴシック・アーチを利用して各種分析を行うよう
にしたゴシック・アーチ・トレーサ・システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば上下顎の全ての歯を抜いた歯科患
者に対して入れ歯を作成するに先立って、当該患者の上
顎と下顎との相対的な動きをチェックし、エイペックス
ポイント(位置)や咬頭嵌合位やチェックバイト位置な
どを定めるために、非電子的方法(口腔内のインクを塗
布した描記板を針でけがく方法)でゴシック・アーチの
図形を描かせることが行われる。即ち、患者が上顎と下
顎とを、前方向、左側方向及び右側方向に移動させた際
の移動径路の各々を、軌跡として残すことが行われる。
この軌跡がゴシック・アーチと呼ばれる。
【0003】図32は描かれたゴシック・アーチの形状
を説明する図である。なお、当該図32に示すゴシック
・アーチは、上述の非電子的方法ではなく、後述する本
願出願人が提案した特願平8−164151号に開示さ
れた技術により描かれたものであるが、ゴシック・アー
チ自体を説明するために利用することにする。
【0004】図32において、符号1はゴシック・アー
チ、2は前方移動時の軌跡、3は右側方移動時の軌跡、
4は左側方移動時の軌跡、5は描かれたゴシック・アー
チの上で指定されたエイペックス位置、6は患者が上顎
と下顎とをパクパクさせた際にピンがデジタイザー板に
接触した点(即ち、タッピング・ポイント)を表してい
る。
【0005】ここで、予め、本明細書において用いられ
る用語の意味について、「医歯薬出版株式会社」の発行
による「臨床咬合学事典」に従って、簡単に説明する。 咬合採得;咬合位における上下顎の対合する歯や歯列
の位置関係を記録すること、 ゴシック・アーチ;任意の咬合高径における最後方の
左右側方運動によって描かれる山形の運動路の呼称、 タッピング・ポイント;タッピング運動(開口量の少
ない習慣性開閉口運動)時にゴシック・アーチ描記板上
に記録される複数の点、 エイペックス・ポイント;ゴシック・アーチの先端、 中心咬合位;咬頭嵌合位と同義語、 咬頭嵌合位;上下顎歯列が最も多くの部位で接触咬合
した状態の顎位、 チェックバイト法;咬合採得材で上下顎間の位置関係
を記録し、その記録によって咬合器に上下顎の咬合関係
を再現する方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ゴシック・アーチを描
記するために各種の対策が考慮されている。例えば、特
公平7−112476号公報においては、デジタイザー
板に設置したデジタイザー本体と、位置指定装置板に設
置した位置指定装置(例えば、接触針)とからなるデジ
タイザーを用いて、当該デジタイザーの出力をマイクロ
コンピュータに入力してゴシック・アーチを描記すると
いう基本的な技術が開示されている。
【0007】更に、本願出願人は、先に、特公平7−1
12476号に開示された発明を発展させて、デジタイ
ザー板としてどのようなものを用いるか、マイクロコン
ピュータによってどのような情報をどのように処理する
のかについて、現実に利用できるゴシック・アーチ・ト
レーサ・システムを提案している(特願平8−1641
51号)。この特願平8−164151号において提案
した技術により、実務上、ゴシック・アーチを電子的に
描記することが可能となった(図32に示される)。
【0008】しかしながら、本願発明者が、この特願平
8−164151号によるゴシック・アーチ・トレーサ
・システムを歯科医療の現場に適用して実際に歯科医師
が操作する場合について更に検討を重ねた結果、当該シ
ステムに種々の付加的な機能が設けられていることが望
ましいことが判った。即ち、当該ゴシック・アーチ・ト
レーサ・システムはゴシック・アーチを電子的に描記す
るには十分であるが、電子的な処理を行うことを利用し
て従来の非電子的な処理では実現し得なかった機能を備
えることにより、現実の(又は将来の)歯科医療により
適合したシステムとする必要がある。
【0009】具体的には、当該ゴシック・アーチ・トレ
ーサ・システムにゴシック・アーチを表示させる場合、
歯科医療の現場での使用に耐えるためには、複数のゴシ
ック・アーチ及びタッピング・ポイントを区別しつつ同
時に表示できる機能を備えることが望ましいことが判っ
た。
【0010】また、当該ゴシック・アーチ・トレーサ・
システムによって最終的に正確なゴシック・アーチを得
るためには、数多くのゴシック・アーチのデータを簡単
な操作で採得でき、これらのデータを区別して表示でき
る機能を備えることが望ましいことが判った。
【0011】更に、当該ゴシック・アーチ・トレーサ・
システムによって数多くのゴシック・アーチのデータを
採得した場合、これらを分析してこの分析結果に基づい
て最終的なゴシック・アーチを得るためには、採得した
複数のゴシック・アーチを簡単な操作で相互に比較でき
る機能を備えることが望ましいことが判った。
【0012】更に、当該ゴシック・アーチ・トレーサ・
システムによってゴシック・アーチを得た場合、当該ゴ
シック・アーチ上に咬合採得した際の患者の下顎位を重
ねてこれを記録できる機能を備えることが望ましいこと
が判った。
【0013】以上から、当該ゴシック・アーチ・トレー
サ・システムを術者である歯科医師が用いて種々の術式
を行うためには、当該歯科医師が、その場で当該ゴシッ
ク・アーチ・トレーサ・システムの表示機能(表示環
境)を容易に設定し変更できることが有効であることが
判った。
【0014】本発明は、特公平7−112476号公報
開示の発明を発展させて、現実に利用でき現実の(及び
将来の)歯科医療により適合したゴシック・アーチ・ト
レーサ・システムを提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、当該ゴシック・アーチ・
トレーサ・システムの表示機能(表示環境)を容易に設
定し変更できる環境設定機能を備えるゴシック・アーチ
・トレーサ・システムを提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、複数のゴシック・アーチ
及びタッピング・ポイントを区別しつつ同時に表示でき
る機能を備えるゴシック・アーチ・トレーサ・システム
を提供することを目的とする。
【0017】また、本発明は、数多くのゴシック・アー
チのデータを簡単な操作で採得でき、これらのデータを
区別して表示できるゴシック・アーチ・トレーサ・シス
テムを提供することを目的とする。
【0018】また、本発明は、採得した複数のゴシック
・アーチを簡単な操作で相互に比較できるゴシック・ア
ーチ・トレーサ・システムを提供することを目的とす
る。また、本発明は、ゴシック・アーチ上に咬合採得し
た際の患者の下顎位を重ねることができるゴシック・ア
ーチ・トレーサ・システムを提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図であり、本発明によるゴシック・アーチ・トレーサ・
システムを示す。本発明のゴシック・アーチ・トレーサ
・システムは、患者の上顎と下顎とを、前後方向、左側
方及び右側方に相対移動させた際の位置座標の軌跡をゴ
シック・アーチとして描記する。
【0020】このゴシック・アーチ・トレーサ・システ
ムは、患者の口内にセットされ前記相対移動した位置を
位置座標として検出し当該位置座標を処理装置に対して
送出するセンサ部と、ゴシック・アーチを描記するため
の処理を行う処理装置(処理部10)とからなる。処理
部10は、ゴシック・アーチを描記するための処理を行
うCPU(中央演算処理装置)部12と、ゴシック・ア
ーチを表示するディスプレイ部14と、ゴシック・アー
チの表示についての指示を入力する入力部16と、CP
U部12にゴシック・アーチを描記するための処理を行
わせるメインプログラム24と、入力部16からの表示
についての指示入力に従ってディスプレイ部14へ前記
ゴシック・アーチを表示するための表示環境を設定する
環境設定プログラム25とを備える。メインプログラム
24が、環境設定プログラム25の設定した表示環境に
従ってCPU部12にゴシック・アーチを描記するため
の処理を行わせ、ディスプレイ部14にゴシック・アー
チを表示する。
【0021】環境定義ファイル26は、入力部16から
入力された表示についての指示入力を予め定められた位
置に格納する。即ち、環境設定プログラム25が、入力
部16からの表示についての指示入力を環境定義ファイ
ル26に格納して表示環境を設定する。そこで、メイン
プログラム24が、環境設定ファイル26に格納された
表示環境に従って、CPU部12にゴシック・アーチを
描記するための処理を行わせ、ディスプレイ部14にゴ
シック・アーチを表示する。
【0022】本発明のゴシック・アーチ・トレーサ・シ
ステムによれば、術者である歯科医師が当該ゴシック・
アーチ・トレーサ・システムを用いて種々の術式を行う
場合、歯科医師は、入力部16からゴシック・アーチの
表示についての指示を入力する。この指示入力に従っ
て、環境設定プログラム25がディスプレイ部14へゴ
シック・アーチを表示するための表示環境を設定する。
メインプログラム24は当該表示環境に従ってディスプ
レイ部14にゴシック・アーチを表示する。
【0023】これにより、歯科医師は、入力部16から
所定の入力を行うのみで、その場でゴシック・アーチ・
トレーサ・システムの表示機能(表示環境)を容易に設
定し変更することができる。従って、ゴシック・アーチ
・トレーサ・システムを歯科医療の現場に適用して実際
に歯科医師が操作する場合、当該システムに種々の付加
的な機能が設けらることができる。即ち、当該ゴシック
・アーチ・トレーサ・システムはゴシック・アーチを電
子的に描記するのみならず、電子的な処理を行うことを
利用して従来の非電子的な処理では実現し得なかった機
能を備えることができ、現実の(又は将来の)歯科医療
により適合したシステムを構築することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(全体構成の概略)図2は本発明
のゴシック・アーチ・トレーサ・システムの全体構成を
示す。このシステムは、患者の上顎と下顎とを、前後方
向、左側方及び右側方に相対移動させた際の位置座標の
軌跡をゴシック・アーチとして描記する。このシステム
は、患者の口内にセットされ前記相対移動した位置を位
置座標として検出し、この位置座標を処理装置(処理部
10)に対して送出するセンサ部11と、ゴシック・ア
ーチを描記するための処理を行う処理部10とからな
る。
【0025】処理部10は、CPU部12、CPU部1
2が持つ処理機能13、ディスプレイ部14、メモリ部
15、入力部16、ハード・ディスク・ドライブ部1
7、印刷装置部18、フレキシブル・ディスク・ドライ
ブ部19、音声出力部20、電源部21、通信部22、
オフライン・スイッチ23を有する。
【0026】CPU部12はゴシック・アーチ及びタッ
ピング・ポイント等を描記するための処理を行う各種の
処理機能13を実行する。処理機能13は、当該システ
ムの全体を管理しCPU部12にゴシック・アーチ及び
タッピング・ポイント等を描記するための処理を行わせ
るメインプログラム24、メインプログラム24から呼
び出されて、入力部16からの表示についての指示入力
に従ってディスプレイ部14へゴシック・アーチ及びタ
ッピング・ポイント等を表示するための表示環境を設定
する環境設定プログラム25、及びその他のプログラム
からなる。
【0027】ディスプレイ部14は上述したゴシック・
アーチ及びタッピング・ポイント等を表示できるよう構
成されている。ディスプレイ部14は例えば液晶表示装
置からなる。ディスプレイ部14は、図3に示すよう
に、例えば、術者が観察するためのディスプレイ14−
1、位置座標を取得する最中に患者が観察するためのデ
ィスプレイ14−2、患者が見易い位置に画面をもって
くることのできるように支持体によって自在に移動でき
るように構成されたディスプレイ14−3、ゴーグル型
のディスプレイであって患者の頭にかけて患者がどのよ
うな顎の位置にあっても観察できるディスプレイ14−
4等からなる。
【0028】術者用のディスプレイ14−1と患者用の
ディスプレイ14−2乃至14−4には、本発明に従っ
て、共通の画像が表示される。また、本発明の画像は術
者用のディスプレイ14−1のみに表示し、患者用のデ
ィスプレイ14−2乃至14−4には必要最小限の画像
が表示されるようにしても良い。患者用のディスプレイ
14−2乃至14−4は、適宜省略しても良い。
【0029】入力部16は、術者や患者などがディスプ
レイ部14に表示されたゴシック・アーチ及びタッピン
グ・ポイント等を含む画像を観察しながら、CPU部1
2に対してゴシック・アーチ及びタッピング・ポイント
等の表示についての指示(環境定義入力)を入力するた
めのものである。入力部16は、術者用の入力部と患者
用簡易入力装置とからなる。術者用の入力部16は、例
えば液晶表示装置からなるディスプレイ部14上に設け
られる透明のタッチパネルからなる。術者用の入力部1
6は、キーボード、マウス、マウス以外のポインティン
グ・デバイス(トラックボールなど)、テンキーつきマ
ウスでも良い。患者用簡易入力装置は、対面診療時には
術者の問いかけに対して患者は音声で答えることができ
ないために、設けられる。従って、術者による入力は通
常タッチパネルからなる入力部16から行われるが、マ
ウスを用いて画面の所定位置をクリックすることによ
り、又は、画面上にカーソルを位置付けてキーボードか
ら実行を指示することにより、入力してもよい。
【0030】なお、処理部10の本体はタッチパネル
(術者用の入力部)付きの液晶表示画面(術者用のディ
スプレイ14−1)を有する周知のパーソナルコンピュ
ータであると考えて良い。従って、処理部10は、表示
画面を介して、主として術者である歯科医師との間の対
話処理により、ゴシック・アーチを含む画像についての
所定の処理を行う、ゴシック・アーチ専用の対話型処理
装置である。印刷装置部18は、処理部10にて処理し
た結果や、ディスプレイ部14にて表示された画像など
を、必要に応じて、印刷物(ハードコピー)として出力
する。電源部21は処理部10全体に対する電源部であ
り、必要に応じてセンサ部11に対する電源を兼ねても
よい。電源部21としては、商用電源を用いることが主
となるが、電池(充電式電池も含む)を使用することも
できる。
【0031】メモリ部15は、通常のデータ処理システ
ムの場合と同様に、主として処理機能13に対応する各
種のプログラムなどを格納しているROM(読み出し専
用メモリ)と、処理機能13に対応する各種のプログラ
ムや処理の対象となる測定データなどを格納するRAM
(ランダムアクセスメモリ)とからなる。メモリ部15
は、センサ部11から通信部22を介して採取された位
置座標をRAM上に格納し、当該採取された位置座標に
もとづいて各種の演算を行ったりするメモリ領域や前記
ゴシック・アーチを表示するため画像メモリ領域などを
持つ。また、環境設定ファイル26は環境設定プログラ
ム25によって例えばメモリ部15のRAM上に設けら
れ管理される。
【0032】ハード・ディスク・ドライブ部17は、ハ
ード・ディスクを駆動する。またフレキシブル・ディス
ク・ドライブ部19は、フレキシブル・ディスクを駆動
する。図示を省略しているが、処理機能13に対応する
各種のプログラムは、一般には、ハード・ディスクやフ
レキシブル・ディスクに保持され、メモリ部15のRA
M上に呼び出されて実行される。
【0033】音声出力部20は、術者や患者に対しての
必要なCPU操作上の指示及び/又はゴシック・アーチ
に関する情報を採取するに当っての指示を、音声で行う
機能を持つ。音声出力部20は、術者に対しては、デー
タ取得に当ってのガイダンスや、データ分析に当っての
ガイダンスや、事務処理を行っている際のCPU部12
の操作のためのガイダンスなどが、必要に応じて、音声
で行われるように構成される。また、音声出力部20
は、患者に対しては、データ取得の前、途中、後での説
明や、注意や、指示などが、必要に応じて、音声で行わ
れるように構成される。
【0034】通信部22は、センサ部11から有線、無
線あるいは光学的経路(光ファイバ)を介して送られて
くる位置座標を受信し、必要に応じて2つの位置座標の
間を位置補間して、単位時間毎に、各位置座標とそれに
対応する時間情報と一緒にメモリ部15に時系列順に格
納する。なお、前記位置補間はメモリ部15の内容を利
用してCPU部12が行ってもよい。センサ部11が人
間の口内に設置されるので、センサ部11と通信部22
との間は電気的に絶縁される。
【0035】オフライン・スイッチ23は、オンライン
の下で前記採取された位置座標からゴシック・アーチを
ディスプレイ部14にて表現している途中で、当該画像
の描画を一時的に停止させるなどの処理を行うべく、オ
ンライン処理を一時的にオフライン状態にする働きをす
る。センサ部11からの位置座標は単位時間毎に通信部
22を介してメモリ部15に受け入れられ、CPU部1
2は当該位置座標を用いて上述のゴシック・アーチの画
像をディスプレイ部14上に描いてゆく。即ち、上顎と
下顎との相対位置が変化してゆく状態をオンライン処理
にてディスプレイ部14上に描いてゆく。このオンライ
ン表示を行っている途中で、ディスプレイ部14上での
画像の動きを一時点に停止させる機能が望まれる。この
ために、センサ部11から単位時間毎に通信部22に送
られてくる位置座標の値を、一時的に保持しつづけるよ
うにして、前記画像の動きを停止させる。オフライン・
スイッチ23は、位置座標値を一時的に保持させるため
に、例えば通信部22に設けられているレジスタ(図示
せず、位置座標値を一時的にセットするレジスタ)の更
新を停止させるか、又は位置座標値の入力を切り離す。
【0036】センサ部11は、上述したゴシック・アー
チを表示すべく患者の口の動きに対応した位置座標を採
取するものであり、上述した特公平7−112476号
公報に示される如きゴシック・アーチ・トレーサであ
る。センサ部11は抵抗膜式タッチパネルで構成される
が、本発明は当該抵抗膜式タッチパネルを用いるセンサ
部に限られるものではない。
【0037】抵抗膜式タッチパネルからなるセンサ部1
1が、上述する如く、患者の口の中に設置され、患者が
上下の顎を前後・左右に動かすことに対応してその際の
動きが当該センサ部11からの位置座標として入力され
てくる。即ち、通信部22によって受信され、一旦、メ
モリ部15に格納される。当該位置座標は、患者の顎の
動きに対応して、単位時間毎に採取されると考えてよ
い。
【0038】図4はセンサ部11である抵抗膜式タッチ
パネルをセットされた患者が口を大きく開いた状態をス
ケッチしたものである。なお、ピンとセンサとの関係は
上下反対でも可である。
【0039】上顎台座60は、センサ部11の一部を構
成していて患者の上顎側の口内に固定される。例えば上
側の歯ぐきに沿う土手をつくり、当該土手の上に当該上
顎台座が固定されていて、患者の上顎側に固定される。
当該上顎台座60には接触針(ピン)61が設けられて
いる。下顎台座70は、センサ部11の一部を構成して
いて患者の下顎側の口内に固定される。当該下顎台座7
0にはセンサ71が固定されている。下顎台座70は、
例えば下側の歯ぐきに沿う土手をつくり、当該土手の上
に固定される。
【0040】図5はセンサとして抵抗膜式タッチパネル
を用いた場合のタッチパネルの断面図を示す。2つの抵
抗膜80はスペーサ81によって両者が非接触状態に置
かれている。抵抗膜式タッチパネルの場合、周知の如
く、指などで一方あるいは両方の抵抗膜80を押圧した
際に、2つの抵抗膜80が部分的に接触する。この接触
点の位置によって、図6に動作原理を示す如く検出端子
A、B間の電位Vxの大きさが決まる。図6はX軸方向
について示したものであり、言うまでもなくY軸方向に
おいても接触点の位置によって図6と同様に検出端子の
電位Vyの大きさが決まる。そして前記電位Vxと電位
Vyとが、抵抗膜80の接触位置を代表するものとな
り、当該接触位置が位置座標として定まる。なお、82
は基準電位源、83は固定抵抗(抵抗値Rとする)であ
り、rは抵抗膜上の接触点までの抵抗値、84は接触
点、A、Bは検出端子を表している。
【0041】センサ71として当該抵抗膜式タッチパネ
ルを用いる場合、図4に示す上顎台座60上にはピン6
1を設けるだけで、電気的にはセンサ71とは全く独立
したもので足りる(ピン61に対してリード線などを接
続する必要がない)。またセンサ71に示す抵抗膜80
の夫々の外表面には絶縁膜で覆っておくことが可能であ
り、患者の口内にセットしても、患者に対して非所望な
場合に電撃を与えることがない。即ち、抵抗膜80間に
印加している電圧と人体とを電気的に完全に絶縁するこ
とができる。またセンサは使い捨てとすることもでき
る。
【0042】当該採取された位置座標は、当該単位時間
内を更に補間される。当該補間された結果にもとづいて
前記ゴシック・アーチに対応する画像が、画像メモリ領
域にイメージとして展開され、前記ディスプレイ部14
上に表示される。当該表示は、患者の顎の動きに応じて
オンラインで表示される。即ち、患者が上顎と下顎との
相対移動を例えば前後に複数回行う際に、前方向の移動
時の軌跡表示と後方向の移動時の軌跡表示を表示する。
【0043】前記の如くゴシック・アーチを描かせると
共に、患者に対して上顎と下顎とを上下に「パクパク」
させて、ピンが抵抗膜式タッチパネルに接触する位置を
検出するようにする(タッピング位置を検出するように
する)が、このタッピング位置(タッピングポイント)
もゴシック・アーチの画像に重畳して表示する。 (処理機能13の概略)CPU部12における処理機能
13には、データを取得する際やデータを分析する際の
支援機能である術者支援機能、患者管理や帳票印刷など
を行う事務支援機能、機器の動作環境を設定する補助機
能、及び、患者の顎の動きを矯正するなどの際の支援機
能であるリハビリテーション機能がある。これらの機能
の各々は、サブルーチンプログラムとして構成され、更
に、各々が後述する複数個の細かいサブルーチンプログ
ラム(例えば、環境設定プログラム25)を含む。これ
らのサブルーチンプログラムは、処理機能13の管理プ
ログラムであるメインプログラム24によって呼び出さ
れ実行される。
【0044】術者支援機能は、患者に対して前記センサ
部11を設置させてデータを取得する際の支援機能と、
取得したデータを用いて各種の分析(後述)を行う際の
支援機能とからなる。術者支援機能は、本発明の直接の
内容ではないが、本発明による補助機能である環境設定
プログラム25によりその動作環境が定義されるもので
ある。従って、以下の説明において、本発明の前提とし
て簡単に説明する。
【0045】事務支援機能は、患者についての診療費な
どの管理情報や、患者毎の診療あるいは治療に関する情
報についての処理を支援し、必要に応じて帳票印刷を行
わせる。事務支援機能は、本発明には直接関係しないの
で、その説明を省略する。
【0046】補助機能は、処理部10やセンサ部11を
含む全体の機器に関しての動作環境を設定する。補助機
能は、例えば本発明の環境設定プログラム25により実
現される機能であり、術者支援機能(メインプログラム
24)の動作環境を定義する機能である。
【0047】リハビリテーション機能は、先に描かせた
ゴシック・アーチの画像などをオフライン的に利用し、
患者の顎の動きが非正常である場合などにおいて、前記
センサ部を患者に再度設置させて顎の動きをオンライン
でディスプレイ部14上に表示させて観察しつつ、患者
の顎の動きを矯正するなどの、リハビリテーションを行
うための支援を行う。リハビリテーション機能は、本発
明には直接関係しないので、その説明を省略する。 (術者支援機能)術者支援機能は、主に、咬合採得支援
機能、顎機能解析支援機能、術者支援補助機能から構成
されている。術者支援補助機能は、咬合採得支援や顎機
能解析支援に当って、夫々の機能をより使用し易くする
ための機能である。
【0048】前述のように、術者支援機能は1個のサブ
ルーチンであり、メインプログラム24から呼び出され
て実行される。術者支援機能サブルーチンは、例えば咬
合採得支援機能サブルーチン等の図7に示すような更に
細かい複数のサブルーチンを含む。
【0049】咬合採得支援機能54は、センサ部11か
らの位置座標を利用して、ゴシック・アーチ描記法にも
とづいて位置データを取得し、表示するための機能であ
る。また顎機能解析支援機能は、咬合採得支援において
得られた位置データを加工し、また、様々な分析を行っ
て分析データを算出する機能である。勿論、当該顎機能
解析支援に当って、必要に応じて、位置データを再取得
することも行われる。
【0050】図7は術者支援機能サブルーチンから呼び
出された咬合採得支援機能サブルーチンが実行する咬合
採得支援処理を説明する説明図であり、符号54は当該
採得を行う際のフローである。また、図8はイメージを
説明する図であり、符号55はトレースの概念を説明す
るためのイメージ、符号56はタッピングの概念を説明
するためのイメージ、符号57はチェックバイト位につ
いての概念を説明するためのイメージを表している。
【0051】ステップ(ST)1:上述の如く、口腔内
にセンサ部11を設置して、患者に上顎と下顎との相対
移動を行わさせ、顎の動きをセンサ部11によりトレー
スして、このデータを採得してメモリ部15に格納しつ
つ、ディスプレイ部14上に描かせる。ディスプレイ部
14の画面に描かれるトレースは、図8のイメージ55
に示す如きものであり、上顎と下顎との相対移動を、前
後方向に行わせた際のトレースと、左方向に行わせた際
のトレースと、右方向に行わせた際のトレースとからな
る。本発明の場合には、顎の動きをオンライン処理にて
トレースさせるようにし、かついわゆる往き方向と帰り
方向とで異なる色表示を行うようにされている。なお、
イメージ55において「カーソル」として示しているの
は、図2に示す入力部16などから指示して表示させて
いるカーソルの表示を表しており、術者と患者との間で
当該カーソルを用いて対話を行ったりするためのもので
ある。また表示画面の上下を逆にすることも可能であ
る。このトレース機能は図16に示される。
【0052】ST2:顎の噛み合い(タッピング)を表
示する。ステップST1において顎の動きをトレースし
たが、今度は、上顎と下顎との水平方向の相対位置移動
をやめて、もっとも自然の状態の下で、上顎と下顎とを
「ガクガク」させて点位置を表示させて噛み合い(タッ
ピング)を表示する。図8のイメージ56は当該タッピ
ングの際の「タッピングポイント」を概念的に表してい
る。上述した如く、例えば上顎に設置してあるピンが、
下顎に設置してある抵抗膜式タッチパネルの面を押した
位置を点で表している。なお、図示の「カーソル」は上
述のカーソル表示である。このタッピング機能は図9に
示される。
【0053】ST3:エイペックス指定を行う。イメー
ジ55に示す如くトレースを描かせてゴシック・アーチ
の画像を表示させた際に、「矢じり」の如く描かれてい
るゴシック・アーチの矢じりの最尖端の位置を「エイペ
ックス位置」として指定する。これは術者が指定する。
なお、前後方向の最小値をエイペックス位置とみなす自
動設定も可能である。図8のイメージ57はこのエイペ
ックス位置をゴシック・アーチの画像と一緒に表示して
表している。このエイペックス指定機能は図10に示さ
れる。
【0054】ST4:噛み合わせの位置を指定する。上
述の如く、上顎の歯や下顎の歯がなくなった状況の下で
は、上顎と下顎とがどの位置で嵌合するのが最もよいの
かを、現存する歯の位置から決めることができない。こ
のために、前記の「タッピングポイント」を利用して
「咬頭嵌合位位置」を術者が指定する。「タッピングポ
イント」の平均位置を「咬頭嵌合位位置」と指定した
り、勿論、エイペックス位置を利用して咬頭嵌合位位置
を指定することもある。そして、エイペックス位置と咬
頭嵌合位位置とを結ぶ線を描いて1つの座標軸とし、咬
頭嵌合位を通りそれと直交する他の座標軸を描く。この
咬頭嵌合位指定機能は図11に示される。
【0055】ST5:チェックバイト位を指定する。上
述のエイペックス位置と咬頭嵌合位位置との2点から、
前・左・右の3点の噛み合わせ位置(チェックバイト
位)を決める。このためには、イメージ57に示す如
く、咬頭嵌合位位置から、所望される半径の円を描き
(又はエイペックス位置を中心とした円を描くこともで
きる)、前方向トレース(複数条が表示されているうち
の中央部分の線)と円との交点、左方向トレース(複数
条が表示されているうちの最も左外側の線)と円との交
点、右方向トレース(複数条が表示されているうちの最
も右外側の線)と円との交点を夫々チェックバイト位と
決定する。このチェックバイト位指定機能は図12に示
される。
【0056】図9は咬合採得支援機能におけるタッピン
グ機能を説明するフローチャートを示す。 ST6:センサ部11から位置座標を受信する。
【0057】ST7:ディスプレイ部14の画面上の座
標位置に変換する。 ST8:今、現に、タッピングが行われている場合には
YESとなってステップST17に向かい、NOの場合
にはステップST16に向かう。
【0058】ST9:患者が上顎と下顎との間を開いた
状態であり、ステップST7にて得られている位置にカ
ーソルを表示して、ステップST6における受信を待
つ。 ST10:患者が上顎と下顎との間を閉じた状態であ
り、ステップST7で得られた点に新しい表示を行う。
【0059】ST11:タッピングが終了したか否かを
チェックする。図10は咬合採得支援機能におけるエイ
ペックス指定機能を説明するフローチャートを示す。
【0060】ST12:エイペックスの設定については
自動設定機能を利用できる場合と利用できない場合とが
あり、前者の場合にはYESとなってステップST13
へ向かい、後者の場合にはNOとなってステップST1
4へ向かう。
【0061】ST13:トレース機能で取得したデータ
列についてのy座標値の最小値(例えば図7に示すイメ
ージ57の例で言えば右上から左下に向かう座標軸でみ
て最も左下にある点)について座標位置(x座標とy座
標)を抽出して、ステップST18へ向かう。
【0062】ST14:センサ部11から位置座標を受
信する。 ST15:ディスプレイ部14の画面上の座標位置に変
換する。 ST16:画面上の座標位置にカーソルを表示する。
【0063】ST17:その位置を決定するためのクリ
ックが指示されたか否かがチェックされる。YESであ
ればステップST18に向かい、NOであればステップ
ST14に戻る。なお当該クリック位置は、術者(また
は必要に応じて患者)がディスプレイ部14の画面を観
察しながら、エイペックス位置であると考えられる個所
でクリックされる。
【0064】ST18:ステップST13やステップS
T17で得られた座標位置をエイペックス位置とする。 ST19:エイペックス位置に点を表示する。
【0065】ST20:エイペックス指定位置が適正か
否かがチェックされる。NOであればステップST14
に戻る。YESであれば終了となる。図11は咬合採得
支援機能における咬頭嵌合位指定機能を説明するフロー
チャートを示す。
【0066】ST28:タッピングポイントの平均値を
咬頭嵌合位とみなすか否かをチェックする。YESの場
合にはステップST22に向かい、NOの場合にはステ
ップ23に向かう。
【0067】ST22:タッピングポイントの平均位置
についての座標位置(x座標とy座標)を抽出して、ス
テップST27に向かう。 ST23:センサ部11から位置座標を受信する。
【0068】ST24:ディスプレイ部14の画面上の
座標位置に変換する。 ST25:画面上の座標位置にカーソルを表示する。 ST26:その位置を決定するためのクリックが指示さ
れたか否かがチェックされる。YESであればステップ
ST27に向かい、NOであればステップST23に戻
る。
【0069】ST27:ステップST22やステップS
T26で得られた座標位置を咬頭嵌合位位置とする。 ST28:咬頭嵌合位位置に点を表示する。
【0070】ST29:咬頭嵌合位位置が適正か否かが
チェックされる。NOであればステップST23に戻
り、YESであれば終了となる。図12は咬合採得支援
機能におけるチェックバイト位指定機能を説明するフロ
ーチャートを示す。
【0071】ST30:チェックバイト位の指定を行う
か否かがチェックされる。NOであれば終了となり、Y
ESであればステップST31に向かう。 ST31:エイペックス位置と咬頭嵌合位位置との2点
を通るX座標軸を描く。
【0072】ST32:咬頭嵌合位位置を通りX座標軸
と直交するY座標軸を描く。 ST33:咬頭嵌合位位置を中心に予め指定してある半
径の円を描く。 ST34:トレース(前・左・右の各トレース)と円と
の交点に、チェックバイト位置を表す点を表示する。
【0073】ST35:チェックバイト位置にカーソル
を移動して患者に示し、患者が顎を移動して、その位置
で顎を閉じるようにさせる。 なお、術者支援機能は、更に詳細で複雑な多数の機能を
有するものであるが、本発明に直接関係するものでない
ので、その内容については省略する(特願平8−164
151号参照)。 (環境設定プログラム25の処理/ゴシック・アーチ及
びタッピング・ポイントの識別表示)本発明のメインプ
ログラム24及び環境設定プログラム25が、ゴシック
・アーチ及びタッピング・ポイントの識別表示に関して
実行する処理について説明する。
【0074】メインプログラム24は、例えばゴシック
・アーチ・トレーサ・システムの電源部21が術者であ
る歯科医師によって投入されることにより起動され、図
16に示す所定の処理を開始する。この処理において、
まず、メインプログラム24は環境設定プログラム25
を呼び出して、これに図13に示す環境設定(環境定
義)処理を行わせる。
【0075】環境設定プログラム25は、術者との対話
処理により環境定義ファイル26の内容を設定するプロ
グラムである。環境定義ファイル26は、メモリ部15
のRAM上の所定の位置に予め用意されるか、又は環境
定義処理の開始に際して新たにRAM上の所定の位置に
獲得されるものでも良い。
【0076】呼び出された環境設定プログラム25は、
表示環境を定義するための入力部16からの表示につい
ての指示入力(表示環境定義入力)を入力するために、
ディスプレイ部14へ前記表示環境の設定画面(環境設
定画面)を表示する。これを見た術者は、環境設定画面
(の上のタッチパネルである入力部16)に、表示環境
定義入力を入力する。環境設定プログラム25は、環境
設定画面への入力を入力部16からの表示環境定義入力
として、環境定義ファイル26の予め定められた位置に
格納することにより、前記表示環境を設定する。環境定
義ファイル26は、処理部10に設けられ、入力部16
から入力された表示環境定義入力を予め定められた位置
に格納する。
【0077】具体的には、環境設定プログラム25が、
複数のゴシック・アーチ及びタッピング・ポイント等の
各々について、その属性である当該ゴシック・アーチの
線幅及び/又は色、当該タッピング・ポイントの大きさ
及び/又は色を表示環境として設定する。
【0078】この環境設定処理が終了すると、メインプ
ログラム24は、CPU部12にゴシック・アーチ及び
タッピング・ポイントを描記するための所定の処理(図
13参照)を行わせ、環境設定プログラム25が環境定
義ファイル26に格納、設定した表示環境に従ってディ
スプレイ部14にゴシック・アーチ及びタッピング・ポ
イントを表示する。
【0079】具体的には、メインプログラム24は、定
義された表示環境に従って、当該線幅及び/又は色を有
する複数のゴシック・アーチを、ディスプレイ部14に
表示する。更に、メインプログラム24が、前記表示環
境に従って、ゴシック・アーチに重ねて、当該大きさ及
び/又は色を有する複数のタッピング・ポイントを、デ
ィスプレイ部14に表示する。
【0080】図13は図16のST10において環境設
定プログラム25が実行する環境設定処理のフローチャ
ートを示す。 ST36:メインプログラム24から呼び出されると、
その時点で環境定義ファイル26に設定されている表示
環境、例えば、描記するゴシック・アーチの線幅や色等
の表示環境を読み出す。
【0081】ST37:環境定義ファイル26から読み
出した設定内容を、図14(A)に示すように、環境設
定画面としてディスプレイ部14に表示する。この場
合、ゴシック・アーチの線幅及び色は、各々、「細」及
び「赤」と定義され、タッピング・ポイントの大きさ
(サイズ)及び色は、各々、「小」及び「青」と定義さ
れていることが判る。これを見た術者は、このままで良
ければ、入力部16に「設定」の入力を行う。この入力
は、ディスプレイ部14上の入力部16であるタッチパ
ネルに触れるのみで容易に入力できる。もし、当該定義
を変更したければ、例えば、図14(B)に示すよう
に、入力部16に当該変更の入力を行う。この場合、ゴ
シック・アーチの線幅及び色、タッピング・ポイントの
色はそのままであるが、タッピング・ポイントの大きさ
のみが「中」に変更されている。この変更入力は、ディ
スプレイ部14上の入力部16であるタッチパネルに触
れるのみで容易に入力でき、直ちに図14(B)に示す
ようにディスプレイ部14に表示される。これを見た術
者は、入力部16に「設定」の入力を行う。もし、処理
を中止したければ、入力部16に「取り消し」の入力を
行う。
【0082】ST38:設定又は取り消しの入力の何れ
が入力されたかを調べる。 ST39:「設定」の入力の場合、入力部16に入力さ
れた内容(ディスプレイ部14に表示された内容)を、
環境定義ファイル26に格納する。これにより、環境定
義ファイル26内の表示環境の定義が最新の情報に更新
される。「取り消し」の入力の場合、処理を終了する。
【0083】図15はST37において表示される実際
の環境設定画面を示す。図15から判るように、環境設
定画面には術者に対する表示環境の設定を要求する「表
示内容を入力して下さい。」というコメントが表示さ
れ、術者の操作を容易にしている。また、図15から判
るように、ゴシック・アーチの線幅及び色、タッピング
・ポイントの大きさ及び色の他にも、種々の表示環境に
ついての定義が可能である。なお、図15において、
「ゴシック・アーチの色」及び「タッピング・ポイント
の色」については、図示を省略した。
【0084】即ち、「描記針の位置」について、センサ
部11の計上に応じて、描記針が上顎部にあるか下顎部
にあるかの表示環境の定義が可能である。「データ採得
時の表示内容」及び「データ分析・顎位誘導時の表示内
容」について、ゴシック・アーチ(図中、Goaと表
す)とタッピング・ポイント(図中、Tapと表す)と
を同時に(重ねて)表示するかしないかの表示環境の定
義が可能である。「チェックバイト規定円の半径」、
「マークの大きさ」及び「顎位の大きさ」について、ど
の程度の大きさとするかの表示環境の定義が可能であ
る。「ゴシックアーチ最大採得時間」について、どの程
度の時間間隔とするかの表示環境の定義が可能である。
「タッピングポイント最大採得数」について、何個採得
するかの表示環境の定義が可能である。「チェックバイ
ト規定円の線幅」について、どの程度の太さとするかの
表示環境の定義が可能である。
【0085】図16はメインプログラム24が実行する
ゴシック・アーチ描記処理(トレース機能)のフローチ
ャートを示す。なお、この処理はトレース機能(ST4
1乃至ST47)に環境定義機能(ST40)を付加し
たものである。
【0086】ST40:電源投入により起動されると、
環境設定プログラム25を呼び出す。環境設定プログラ
ム25は、図13のST36乃至ST39を実行して、
術者との対話処理により環境定義ファイル26に描記す
るゴシック・アーチの線幅や色等の表示環境を定義す
る。
【0087】ST41:表示環境定義処理を終了する
と、図17に示すように、採得したゴシック・アーチ
(又はタッピング・ポイント)を表示するための画面
(以下、まとめてゴシック・アーチ画面)を表示し、更
に、メモリ部15のRAM上の所定位置の退避域にカー
ソル(初期カーソル)の位置座標を退避し、ディスプレ
イ部14のゴシック・アーチ画面上の当該位置座標に対
応する位置に点(マーク)を表示する。
【0088】図17のゴシック・アーチ画面はゴシック
・アーチ表示域145(図18参照)を有する。ゴシッ
ク・アーチ表示域内におけるカーソルの位置座標がカー
ソル位置として表示され、センサ部11における描記針
の位置がセンサ位置として示される。
【0089】図17において、採得するデータとして、
「ゴシック・アーチ」又は「タッピング・ポイント」の
入力領域(アイコン)が用意され、その何れかがこの画
面から選択可能にされる。「ゴシック・アーチ」が選択
されていると、術者に対してゴシック・アーチの採得を
要求する「ゴシック・アーチを採得して下さい。」とい
うコメントが表示され、術者の操作を容易にしている。
操作のためには、「(採得の)開始」「(採得したデー
タの)消去」「(採得したデータの)部分消去」のアイ
コンが用意され、術者によるこれらの操作が容易にされ
る。
【0090】同様に、「拡大」「表示変更」「印刷」
「氏名入力」「分析」「終了」のアイコンが用意され、
術者によるこれらの操作が容易にされる。「拡大」及び
「表示変更」は、その時点で表示されているゴシック・
アーチ等の拡大又は変更表示の機能の起動を指示するた
めの入力手段である。「印刷」は、その時点で表示され
ているゴシック・アーチ等の印刷出力を指示するための
入力手段である。「氏名入力」を指定して、キーボード
から「KANAZAWA TARO」と患者の指名を入
力すると、これが当該画面に表示されると共に、採得し
たゴシック・アーチ等に自動的に付加されて保存され
る。なお、氏名と共に、当該採得を行った日時が自動的
に当該画面に表示され、採得したゴシック・アーチ等に
付加されて保存される。「分析」は、その時点で表示さ
れているゴシック・アーチ等の分析機能の起動を指示す
るための入力手段である。
【0091】なお、図面の表示の簡単化のために、以下
の図においては、図17のゴシック・アーチ画面に代え
て、例えば図18に示すような画面を用いて説明する。
図17と図18とは同一のものである。図17における
「終了」と図18(A)における「停止」とは同様のも
のと考えて良い。なお、図18において、センサ反応位
置が黒丸146で示される(以下の図においても同様で
ある)。
【0092】ST42:ゴシック・アーチの記録(トレ
ース)が終了したか否かを調べる。「終了」のアイコン
が選択されていなければNOでありステップST43を
実行し、「終了」のアイコンが選択されていればYES
でありそれまでに採得したゴシック・アーチ等を保存し
た上で処理の「終わり」となる。
【0093】ST43:図18において「(採得の)開
始」のアイコンが選択されていれば、センサ部11から
入力された位置座標を受信する。 ST44:当該位置座標をディスプレイ部14のゴシッ
ク・アーチ画面のゴシック・アーチ表示域145上の座
標位置に変換する。
【0094】ST45:当該変換したゴシック・アーチ
画面上の座標位置にカーソルを表示(即ち、点を表示)
する。 ST46:退避域内に格納された点の位置(最初はST
11で退避したカーソル位置)とステップST45で表
示した点位置との間を結ぶ直線を、図18に示すよう
に、ディスプレイ部14のゴシック・アーチ画面上に描
画する。この処理において、環境定義ファイル26を参
照することにより、ST40で定義した表示環境に従っ
て、ゴシック・アーチ(又はタッピング・ポイント)が
描記される。即ち、表示環境に従った線幅及び/又は色
を有するゴシック・アーチ(又は表示環境に従った大き
さ及び/又は色を有するタッピング・ポイント)が描記
される。
【0095】ST47:ステップST45で表示したカ
ーソル位置を新しい退避域に入力する。この後、ST4
2以下を繰り返す。 以上の処理を繰り返すことにより、ゴシック・アーチ及
び/又はタッピング・ポイントが描記される。ここで、
環境定義ファイル26において、図14(B)に示すよ
うにゴシック・アーチの線幅及び色等が定義されている
とする。また、図17に示すように、採得するデータと
して、「ゴシック・アーチ」が選択されているとする。
この場合、操作のための「開始」ボタン161が選択さ
れると、図19(A)に示すように、センサ部11から
受信したデータに基づいて、採得されたゴシック・アー
チが「赤い」「細線」で描記される。ゴシック・アーチ
の採得が終了すると、術者が「停止」を選択する。これ
により、ゴシック・アーチの採得が中止される。
【0096】次に、図17において、採得するデータと
して、「タッピング・ポイント」が選択されたとする。
この場合、操作のための「開始」ボタン161が選択さ
れると、図19(B)に示すように、センサ部11から
受信したデータに基づいて、採得されたタッピング・ポ
イントが「青い」「中点」で描記される。タッピング・
ポイントの採得が終了すると、術者が「停止」を選択す
る。これにより、タッピング・ポイントの採得が中止さ
れる。
【0097】同一の患者についてゴシック・アーチの採
得をやり直す場合があり、複数のゴシック・アーチが存
在する場合がある。この場合、各々のゴシック・アーチ
毎に図14に示すゴシック・アーチの線幅及び色を選択
する。これにより、複数のゴシック・アーチを同時に表
示しても術者が混乱することを防止できる。 (環境設定プログラム25の処理/タッピング・ポイン
トの採得回数毎の識別表示)本発明のメインプログラム
24及び環境設定プログラム25が、タッピング・ポイ
ントの採得回数毎の識別表示に関して実行する処理につ
いて説明する。
【0098】通常、一人の患者についてのタッピング・
ポイントの採得回数は1回であり、この1回の採得にお
いて複数個のタッピング・ポイントが採得され、その平
均値等が顎位の決定等に使用される。しかし、患者がう
まく顎を「パクパク」できない等の種々の理由により、
タッピング・ポイントの採得を複数回繰り返す必要が生
じる場合がある。
【0099】そこで、環境設定プログラム25が、表示
環境定義入力のために、図15に示すような環境設定画
面にタッピング・ポイントの採得回数毎にその大きさ及
び/又は色を前記表示環境として設定するための項目を
追加した画面を、ディスプレイ部14へ表示する。これ
を見た術者は、図15への入力と同様にして、タッピン
グ・ポイントの採得回数を入力する。これに応じて、環
境設定プログラム25は、1回当り複数個の採得が複数
回繰り返されるタッピング・ポイントについて、その採
得の回に対応してその属性である当該タッピング・ポイ
ントの大きさ及び/又は色を前記表示環境として設定す
る。これにより、例えば、1回目の採得のタッピング・
ポイント(例えば、10個)については「小」「青」と
表示環境が定義され、2回目の採得のタッピング・ポイ
ント(例えば、10個)については「中」「青」と表示
環境が定義される。
【0100】この環境設定処理が終了すると、メインプ
ログラム24が、環境設定プログラム25の設定した表
示環境に従って、CPU部12に前記ゴシック・アーチ
及びタッピング・ポイントを描記するための処理を行わ
せ、ディスプレイ部14に前記ゴシック・アーチを表示
すると共に、その採得の回毎に当該大きさ及び/又は色
を有する複数のタッピング・ポイントを、前記ゴシック
・アーチに重ねてディスプレイ部14に表示する。ま
た、メインプログラム24は、入力部16からの入力に
従ってタッピング・ポイントの採得の回を判別し、その
採得の回毎に採得した複数のタッピング・ポイントをグ
ループとしてまとめ、入力部16からの入力に従ってタ
ッピング・ポイントのグループをゴシック・アーチに重
ねてディスプレイ部14に表示する。
【0101】このために、メインプログラム24は、図
20に示すゴシック・アーチを表示するための画面(ゴ
シック・アーチ画面)をディスプレイ部14に表示す
る。このゴシック・アーチ画面は、ゴシック・アーチ表
示域(描記域)145の他に、第1及び第2のタッピン
グ・ポイント採得切り換えボタン163及び164と、
第1及び第2のタッピング・ポイント表示切り換えボタ
ン165及び166とを有する。採得切り換えボタン
は、タッピング・ポイントをその採得の回数毎に切り分
けて(区別して)採得するためのものである。表示切り
換えボタンは、複数回に分けて採得したタッピング・ポ
イントをその採得の回数毎に切り分けて(区別して)表
示するためのものである。
【0102】例えば、第1の採得切り換えボタン163
の選択入力は、第1回のタッピング・ポイント(複数
個)の採得であることを指示する。第1の表示切り換え
ボタン165の選択入力は、第1回のタッピング・ポイ
ントの採得において採得した複数個のタッピング・ポイ
ントを表示することを指示する。なお、この入力は、前
述の場合と同様に、ディスプレイ部14上の透明のタッ
チパネルからなる入力部16への入力である。
【0103】図21は、図7のST2においてメインプ
ログラム24が実行するタッピング・ポイントの採得処
理フローチャートを示す。 ST48:図22(A)に示すように、第1の採得切り
換えボタン163が選択されると、第1回のタッピング
・ポイント(タッピング・ポイント1)の採得を行い、
採得した第1回のタッピング・ポイント(複数個)を順
次ディスプレイ部14に表示する。
【0104】ST49:第1回のタッピング・ポイント
の採得が終了したか否かを調べる。第1の採得切り換え
ボタン163が選択されていればNOでありST47を
繰り返し、第1の採得切り換えボタン163が選択され
ていなければYESでありST50を実行する。
【0105】ST50:採得した第1回のタッピング・
ポイントの座標値をメモリ部15の所定の退避域に格納
し、また、ディスプレイ部14のゴシック・アーチ画面
のゴシック・アーチ表示域145から当該タッピング・
ポイントの表示を消去する。
【0106】ST51:図22(B)に示すように、第
2の採得切り換えボタン164が選択されると、第2回
のタッピング・ポイント(タッピング・ポイント2)の
採得を行い、採得した第2回のタッピング・ポイント
(複数個)を順次ディスプレイ部14に表示する。
【0107】ST52:第2回のタッピング・ポイント
の採得が終了したか否かを調べる。第2の採得切り換え
ボタン164が選択されていればNOでありST51を
繰り返し、第2の採得切り換えボタン164が選択され
ていなければYESであり処理を終了する。なお、採得
した第2回のタッピング・ポイントの座標値もメモリ部
15の所定の退避域に格納する。
【0108】図23は、図7のST3乃至ST5におい
てメインプログラム24が実行するタッピング・ポイン
トの表示処理フローチャートを示す。 ST53:第1回のタッピング・ポイントの表示モード
か否かを調べる。図24(A)に示すように、第1の表
示切り換えボタン165が選択されていればYESであ
りST54を実行し、第1の表示切り換えボタン165
が選択されていなければNOでありST55を実行す
る。
【0109】ST54:図21のST50においてメモ
リ部15の所定の退避域に格納した第1回のタッピング
・ポイントの座標値を、ゴシック・アーチ画面のゴシッ
ク・アーチ表示域にタッピング・ポイントを表示するた
めのデータ用のメモリに読み出す。
【0110】ST55:第2回のタッピング・ポイント
の表示モードか否かを調べる。図24(B)に示すよう
に、第2の表示切り換えボタン166が選択されていれ
ばYESでありST56を実行し、第2の表示切り換え
ボタン166が選択されていなければNOでありST5
7を実行する。
【0111】ST56:図21のST52においてメモ
リ部15の所定の退避域に格納した第2回のタッピング
・ポイントの座標値を、ゴシック・アーチ画面のゴシッ
ク・アーチ表示域にタッピング・ポイントを表示するた
めのデータ用のメモリに読み出す。
【0112】ST57:ゴシック・アーチ画面のゴシッ
ク・アーチ表示域にタッピング・ポイントを表示するた
めのデータ用のメモリの内容に基づいて、ゴシック・ア
ーチに重ねてタッピング・ポイントを表示する。
【0113】このST57における処理で、図24
(A)に示すように、第1の表示切り換えボタン165
のみが選択されていれば、ST54が実行されST56
が実行されないので、ST57におけるタッピング・ポ
イントの表示は、第1回のタッピング・ポイントのみが
表示されることになる。図24(B)に示すように、第
2の表示切り換えボタン166のみが選択されていれ
ば、ST54が実行されずST56が実行されるので、
ST57におけるタッピング・ポイントの表示は、第2
回のタッピング・ポイントのみが表示されることにな
る。
【0114】なお、図24(C)に示すように、第1の
表示切り換えボタン165及び第2の表示切り換えボタ
ン166が共に選択されていれば、ST54及びST5
6が実行されるので、ST57におけるタッピング・ポ
イントの表示は、第1回及び第2回のタッピング・ポイ
ントが共に表示されることになる。
【0115】以上のST57における表示処理におい
て、例えば、1回目の採得のタッピング・ポイントは
「小」「青」で表示され、2回目の採得のタッピング・
ポイントは「中」「青」で表示される。これにより、術
者は第1回及び第2回のタッピング・ポイントの表示
を、これらを別々に表示するか又は重ねて表示するかに
かかわらず、容易に区別することができる。
【0116】なお、1回目及び2回目の採得のタッピン
グ・ポイントの表示を区別する必要がない場合には、環
境定義ファイル26において同一の表示環境を定義すれ
ば良い。この場合でも、図24(A)及び図24(B)
に示すように、これらを時間的に区別して表示すること
ができる。 (環境設定プログラム25の処理/ゴシック・アーチの
重ね合わせ表示)本発明のメインプログラム24及び環
境設定プログラム25が、ゴシック・アーチの重ね合わ
せ表示に関して実行する処理について説明する。
【0117】本発明のシステムによれば電子的にゴシッ
ク・アーチを描記及び保存できるので、一人の患者につ
いての複数のゴシック・アーチの採得及び比較が容易で
ある。なお、従来の金属板を用いる方法では一人の患者
についての複数のゴシック・アーチの採得及び比較は作
業的、金銭的負担が大きかった。
【0118】即ち、ゴシック・アーチの描記及び保存が
容易であることを利用して、同一患者の顎運動の時系列
変化を容易に観察することができる。例えば、顎の動き
が不安定な患者に対し、術者が適切と判断した処置(本
発明によるゴシック・アーチの採得を含む)により一旦
義歯を作成する。その後、暫くしてから再度当該患者の
ゴシック・アーチを採得し、当該ゴシック・アーチの軌
跡と義歯を作成した時のゴシック・アーチの軌跡とを比
較する。これにより、術者は先の処置が適切であったか
否かを判断することができる。また、例えば、顎の機能
に障害を持った患者のリハビリテーションを行い、これ
と並行してその経過を本発明によるゴシック・アーチの
採得に基づいてグラフ及び数値で観察し、リハビリテー
ションの効果があったか否か等を判断することができ
る。このような場合、複数のゴシック・アーチ(トレー
サ・イメージ)を容易に重ね合わせできるようにする必
要がある。
【0119】そこで、環境設定プログラム25が、表示
環境定義入力のために、図15に示すような環境設定画
面に重ね合わせの基準を表示環境として設定するための
項目を追加した画面を、ディスプレイ部14へ表示す
る。これを見た術者は、図15への入力と同様にして、
重ね合わせの基準を入力する。これに応じて、環境設定
プログラム25は、複数のゴシック・アーチの各々につ
いて、その重ね合わせの基準を前記表示環境として設定
する。これにより、例えば、図25に示すように、重ね
合わせの基準における基準点及び基準線が、各々、当該
複数のゴシック・アーチのエイペックス及びエイペック
スとタッピング・ポイントの平均値を結んだ線に設定さ
れる。
【0120】なお、重ね合わせの基準における基準点の
みを、当該複数のゴシック・アーチのエイペックスと定
義しても良い。この場合、図25から判るように、一方
のゴシック・アーチ(トレーサ・イメージ)を基準とし
て他方を回転して重ねることになる。そこで、環境設定
プログラム25は、当該「回転の角度」の項目を追加し
た環境設定画面をディスプレイ部14へ表示する。ま
た、重ね合わせの基準における基準線のみを、当該複数
のゴシック・アーチのエイペックスとタッピング・ポイ
ントの平均値を結んだ線と定義しても良い。この場合、
一方のゴシック・アーチ(トレーサ・イメージ)を基準
として他方を平行移動して重ねることになる。そこで、
環境設定プログラム25は、当該「平行移動」の方向及
び距離の項目を追加した環境設定画面をディスプレイ部
14へ表示する。
【0121】この環境設定処理が終了すると、メインプ
ログラム24が、環境設定プログラム25の設定した表
示環境に従って、CPU部12に前記ゴシック・アーチ
及びを描記するための処理を行わせ、ディスプレイ部1
4に複数のゴシック・アーチを表示する。このために、
メインプログラム24は、図25に示すゴシック・アー
チを表示するための画面(ゴシック・アーチ画面)をデ
ィスプレイ部14に表示する。このゴシック・アーチ画
面は、複数(図示の場合には2個)のゴシック・アーチ
表示域145を備え、また、重ね合わせボタン167を
有する。
【0122】なお、各々のゴシック・アーチは、例え
ば、採得した術者が入力した当該患者の氏名や採得日を
ファイル名とするファイルとして、メインプログラム2
4により、フレキシブルディスク等に格納され保存され
る。この後、カルテを見た術者が入力した当該患者の氏
名や採得日を用いて、メインプログラム24により、フ
レキシブルディスク等から呼び出される。
【0123】図25のゴシック・アーチ画面において
は、環境設定プログラム25の定義に従って、図25に
示すように、重ね合わせの基準における基準点及び基準
線が、各々、当該複数のゴシック・アーチのエイペック
ス及びエイペックスとタッピング・ポイントの平均値を
結んだ線に設定され表示されている。術者は、この設定
でよければ、重ね合わせボタン167を選択入力する。
これにより、図25に示すように、2個のゴシック・ア
ーチが回転移動及び/又は平行移動されて重ね合わされ
る。
【0124】なお、実際には、重ね合わせの基準におけ
る基準点及び基準線は術者の経験によって適宜変更でき
るようにする必要がある。そこで、メインプログラム2
4の表示するゴシック・アーチ画面にゴシック・アーチ
及びタッピング・ポイントの平均値を表示した上で、こ
の画面から当該基準点及び/又は基準線、回転角度、平
行移動の距離及び方向を定義できるようにされる。ま
た、タッピング・ポイントの平均値は、メインプログラ
ム24が複数の採得したタッピング・ポイントの座標位
置を用いて算出する。 (メインプログラム24の処理/チェックバイト位及び
中心咬合位の格納)本発明のメインプログラム24及び
環境設定プログラム25が、チェックバイト位及び中心
咬合位の格納に関して実行する処理について説明する。
【0125】以上のようにして採得したゴシック・アー
チやタッピング・ポイントを分析し、当該患者のエイペ
ックスポイントや咬頭嵌合位やチェックバイト位置など
を定める。そして、この分析に基づいて得た中心咬合位
等の患者の下顎を誘導し、実際の咬合採得をして入れ歯
の型を取る。この型を用いて、最終的な目的である患者
の入れ歯が作成される。
【0126】実際の咬合採得をした際の顎位(咬合位)
は、メインプログラム24により、採得したゴシック・
アーチ等を格納するメモリ部15の所定の位置に格納さ
れ保存される。当該咬合採得をした際の顎位は、チェッ
クバイト位及び/又は中心咬合位である。これらのいず
れを咬合採得をする際の顎位とするかは術者の判断に依
る。従って、メインプログラム24は、ゴシック・アー
チの採得の後に前記センサ部から入力された位置座標
を、チェックバイト位及び/又は中心咬合位として、当
該ゴシック・アーチに重ねて、メモリ部15に格納す
る。
【0127】実際の咬合採得は、本発明のシステムを用
いた場合、図26及び図27に示すように行われる。図
26は、主として術者及びメインプログラム24の実行
する実際の咬合採得フローチャートである。図27は実
際の咬合採得時のシステムの状態、特にセンサ部11の
状態及びディスプレイ部14上のゴシック・アーチ画面
のゴシック・アーチ表示域の状態を示す。
【0128】ST58:メインプログラム24により前
記ゴシック・アーチ表示域にゴシック・アーチが表示さ
れる。これを見た術者は、ゴシック・アーチ表示域にお
いて、図27に「×」を付して示すように、実際の咬合
採得をする顎位(咬合位)を設定する。術者の設定した
咬合位はメインプログラム24によりゴシック・アーチ
表示域に表示される。
【0129】ST59:術者は、ゴシック・アーチ表示
域を見て描記針を手で押し下げながら、センサ部11上
における当該設定した咬合位を探し求める。なお、この
時、センサ部11は患者の口内から取り外されており、
また、術者が押し下げた時の描記針の位置は、メインプ
ログラム24によりゴシック・アーチ表示域に表示され
る。術者は、当該設定した咬合位に対応するセンサ部1
1上における位置が求まると、当該位置に、実際の咬合
採得をするためのリング75を周知の手段で固定する。
【0130】ST60:術者は、再び、センサ部11
(描記針61及び描記板(デジタイザー板)71)を患
者の口内に取り付け、図27に示すように、描記針をリ
ング75に嵌めて患者の顎を固定する。
【0131】ST61:この状態で、術者は、周知の咬
合採得材を患者の口腔内に注入し、入れ歯の型を取る。 ST62:術者は、この実際の咬合採得を行った顎位の
記録の指示を入力部16からメインプログラム24に対
して入力する。これに応じて、メインプログラム24
は、当該顎位をメモリ部15の所定の位置に記憶すると
共に、ゴシック・アーチ表示域に表示する。これによ
り、理論的に求めた咬合位において、実際の咬合採得を
行ったという証拠を治療記録として電子的に残すことが
できる。
【0132】図28は、図26のST62においてメイ
ンプログラム24の実行する咬合位記録処理フローチャ
ートである。 ST63:実際の咬合採得を行った顎位の記録が終了し
たか否かを調べる。図31に示す「終了」が選択入力さ
れていればYESであり処理を終了し、「終了」が選択
入力されていなければNOであり次のST64を実行す
る。
【0133】ST64:センサ部11から入力された位
置座標を受信する。 ST65:当該位置座標をディスプレイ部14のゴシッ
ク・アーチ画面上の座標位置に変換する。
【0134】ST66:図30(A)に示すように、当
該変換したゴシック・アーチ画面上の座標位置にカーソ
ル(センサ反応位置)を表示する。 ST67:顎位の記録ボタンが術者により押し下げられ
たか否かを調べる。このために、図29に示すゴシック
・アーチ画面がディスプレイ部14に表示される。この
ゴシック・アーチ画面は、ゴシック・アーチ表示域14
5の他に、複数(この場合は2個)の顎位記録ボタン1
67及び168を有する。顎位記録ボタンは、各々、当
該ボタンが押し下げられた時の座標位置を表示するため
の座標表示域147及び148を有する。ゴシック・ア
ーチ表示域には、ゴシック・アーチ(及びタッピング・
ポイント)、センサ反応位置が表示される。図29の顎
位記録ボタンが選択入力されていればYESであり次の
ST68を実行し、顎位記録ボタンが選択入力されてい
なければNOでありST64以下を繰り返す。
【0135】ST68:図30(B)に示すように、顎
位記録ボタン167(ボタン1)が選択入力されている
時、その時点のカーソルの位置座標を顎位とする。この
顎位は、前述のように、ゴシック・アーチと共にメモリ
部15に格納される。
【0136】ST69:当該カーソルの位置座標に顎位
であることを示す点(マーク)146を表示し、ST6
3以下を繰り返す。この時、当該点の位置座標(1.
2,3.4)が座標表示域147に同時に表示される。
【0137】図31は、咬合位の採得時における実際の
ゴシック・アーチ画面を示す。図31において、術者に
対して顎位の採得等を要求する「顎位を誘導、記録して
下さい。」というコメントが表示され、術者の操作を容
易にしている。「拡大」「表示変更」「印刷」「氏名入
力」「分析」「終了」「KANAZAWA TARO」
「日時」については図17と同様である。顎位の誘導の
参考とするために、それまでの分析結果、例えば、「エ
イペックス・ポイント」乃至「チェックバイト規定円」
の各々の座標位置が表示される。顎位記録ボタンとして
4個の「顎位1」乃至「顎位4」が、その位置座標の表
示域と共に表示される。なお、図29及び図30は、図
面の表示の簡単化のために省略したものであって、図2
1と同様の画面である。
【0138】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、ゴ
シック・アーチ・トレーサ・システムにおいて、表示に
ついての指示入力に従ってゴシック・アーチを表示する
ための表示環境を設定する環境設定プログラムを備える
ことにより、メインプログラムが環境設定プログラムの
設定した表示環境に従ってゴシック・アーチを描記する
ための処理を行わせ表示することができるので、術者で
ある歯科医師が当該ゴシック・アーチ・トレーサ・シス
テムを用いて種々の術式を行う場合、歯科医師は所定の
入力を行うのみで、その場でゴシック・アーチ・トレー
サ・システムの表示機能(表示環境)を容易に設定し変
更することができ、ゴシック・アーチを電子的に描記す
るのみならず、電子的な処理を行うことを利用して従来
の非電子的な処理では実現し得なかった機能を備えるこ
とができ、現実の(又は将来の)歯科医療により適合し
たシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明のゴシック・アーチ・トレーサ・システ
ムの全体構成図である。
【図3】ディスプレイ部の一実施例構成を示す。
【図4】センサ部を口内に取り付けた実施形態を示す。
【図5】センサとして抵抗膜式タッチパネルを用いた場
合のタッチパネルの断面図を示す。
【図6】図5の動作原理を示す。
【図7】咬合採得支援機能を説明する説明図である。
【図8】イメージを説明する図である。
【図9】咬合採得支援機能におけるタッピング機能を説
明するフローチャートを示す。
【図10】咬合採得支援機能におけるエイペックス指定
機能を説明するフローチャートを示す。
【図11】咬合採得支援機能における咬頭嵌合位指定機
能を説明するフローチャートを示す。
【図12】咬合採得支援機能におけるチェックバイト位
指定機能を説明するフローチャートを示す。
【図13】環境設定処理のフローチャートを示す。
【図14】環境設定画面説明図である。
【図15】実際の環境設定画面説明図である。
【図16】ゴシック・アーチ描記処理のフローチャート
を示す。
【図17】実際のゴシック・アーチ画面説明図である。
【図18】ゴシック・アーチ画面説明図である。
【図19】タッピング・ポイント採得説明図である。
【図20】タッピング・ポイント採得説明図である。
【図21】タッピング・ポイントの採得処理フローチャ
ートを示す。
【図22】タッピング・ポイント採得説明図である。
【図23】タッピング・ポイントの表示処理フローチャ
ートを示す。
【図24】タッピング・ポイントの表示説明図である。
【図25】ゴシック・アーチの重ね合わせ説明図であ
る。
【図26】実際の咬合採得フローチャートである。
【図27】実際の咬合採得時のシステムの状態説明図で
ある。
【図28】咬合位記録処理フローチャートである。
【図29】咬合位の採得時におけるゴシック・アーチ画
面を示す。
【図30】咬合位の採得時におけるゴシック・アーチ画
面を示す。
【図31】咬合位の採得時における実際のゴシック・ア
ーチ画面を示す。
【図32】描かれたゴシック・アーチの形状を説明する
図である。
【符号の説明】
10 処理部 11 センサ部 12 CPU部 13 処理機能 14 ディスプレイ部 15 メモリ部 16 入力部 17 ハード・ディスク・ドライブ部 18 印刷装置部 19 フレキシブル・ディスク・ドライブ部 20 音声出力部 21 電源部 22 通信部 23 オフライン・スイッチ 24 メインプログラム 25 環境設定プログラム 26 環境定義ファイル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の上顎と下顎とを、前後方向、左側
    方及び右側方に相対移動させた際の位置座標の軌跡をゴ
    シック・アーチとして描記するゴシック・アーチ・トレ
    ーサ・システムにおいて、 患者の口内にセットされ、前記相対移動した位置を位置
    座標として検出し、当該位置座標を処理装置に対して送
    出するセンサ部と、 前記ゴシック・アーチを描記するための処理を行う処理
    装置とからなり、 前記処理装置は、前記ゴシック・アーチを描記するため
    の処理を行うCPU部と、前記ゴシック・アーチを表示
    するディスプレイ部と、前記ゴシック・アーチの表示に
    ついての指示を入力する入力部と、前記CPU部に前記
    ゴシック・アーチを描記するための処理を行わせるメイ
    ンプログラムと、前記入力部からの表示についての指示
    入力に従って前記ディスプレイ部へ前記ゴシック・アー
    チを表示するための表示環境を設定する環境設定プログ
    ラムとを備え、 前記メインプログラムが、前記環境設定プログラムの設
    定した表示環境に従って前記CPU部に前記ゴシック・
    アーチを描記するための処理を行わせ、前記ディスプレ
    イ部に前記ゴシック・アーチを表示することを特徴とす
    るゴシック・アーチ・トレーサ・システム。
  2. 【請求項2】 前記処理装置は、更に、前記入力部から
    入力された表示についての指示入力を予め定められた位
    置に格納する環境定義ファイルを備え、 前記環境設定プログラムが、前記入力部からの表示につ
    いての指示入力を前記環境定義ファイルに格納して前記
    表示環境を設定し、 前記メインプログラムが、前記環境設定ファイルに格納
    された表示環境に従って、前記CPU部に前記ゴシック
    ・アーチを描記するための処理を行わせ、前記ディスプ
    レイ部に前記ゴシック・アーチを表示することを特徴と
    する請求項1記載のゴシック・アーチ・トレーサ・シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記環境設定プログラムが、複数の前記
    ゴシック・アーチの各々について、その属性である当該
    ゴシック・アーチの線幅及び/又は色を前記表示環境と
    して設定し、 前記メインプログラムが、前記表示環境に従って、当該
    線幅及び/又は色を有する複数のゴシック・アーチを、
    前記ディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項
    1記載のゴシック・アーチ・トレーサ・システム。
  4. 【請求項4】 前記CPU部が更にタッピング・ポイン
    トを描記するための処理を行い、前記ディスプレイ部が
    更に前記タッピング・ポイントを表示し、前記入力部が
    更に前記タッピング・ポイントの表示についての指示を
    入力し、前記メインプログラムが前記CPU部に更に前
    記タッピング・ポイントを描記するための処理を行わ
    せ、前記環境設定プログラムが前記入力部からの表示に
    ついての指示入力に従って前記ディスプレイ部へ更に前
    記タッピング・ポイントを表示するための表示環境を設
    定し、 前記環境設定プログラムが、複数の前記ゴシック・アー
    チ及びタッピング・ポイントの各々について、その属性
    である当該ゴシック・アーチの線幅及び/又は色、当該
    タッピング・ポイントの大きさ及び/又は色を前記表示
    環境として設定し、 前記メインプログラムが、前記表示環境に従って、当該
    線幅及び/又は色を有する複数のゴシック・アーチに重
    ねて、当該大きさ及び/又は色を有する複数のタッピン
    グ・ポイントを、前記ディスプレイ部に表示することを
    特徴とする請求項3記載のゴシック・アーチ・トレーサ
    ・システム。
  5. 【請求項5】 前記CPU部が更にタッピング・ポイン
    トを描記するための処理を行い、前記ディスプレイ部が
    更に前記タッピング・ポイントを表示し、前記入力部が
    更に前記タッピング・ポイントの表示についての指示を
    入力し、前記メインプログラムが前記CPU部に更に前
    記タッピング・ポイントを描記するための処理を行わ
    せ、前記環境設定プログラムが前記入力部からの表示に
    ついての指示入力に従って前記ディスプレイ部へ前記タ
    ッピング・ポイントを表示するための表示環境を設定
    し、 前記環境設定プログラムが、1回当り複数個の採得が複
    数回繰り返されるタッピング・ポイントについて、その
    採得の回に対応してその属性である当該タッピング・ポ
    イントの大きさ及び/又は色を前記表示環境として設定
    し、 前記メインプログラムが、前記環境設定プログラムの設
    定した表示環境に従って、前記CPU部に前記ゴシック
    ・アーチ及びタッピング・ポイントを描記するための処
    理を行わせ、前記ディスプレイ部に前記ゴシック・アー
    チを表示すると共に、その採得の回毎に当該大きさ及び
    /又は色を有する複数のタッピング・ポイントを、前記
    ゴシック・アーチに重ねて前記ディスプレイ部に表示す
    ることを特徴とする請求項1記載のゴシック・アーチ・
    トレーサ・システム。
  6. 【請求項6】 前記メインプログラムが、入力部からの
    所定の入力に従ってタッピング・ポイントの採得の回を
    判別し、その採得の回毎に採得した複数のタッピング・
    ポイントをグループとしてまとめ、入力部からの所定の
    入力に従ってタッピング・ポイントのグループを前記ゴ
    シック・アーチに重ねてディスプレイ部に表示すること
    を特徴とする請求項5記載のゴシック・アーチ・トレー
    サ・システム。
  7. 【請求項7】 前記環境設定プログラムが、複数の前記
    ゴシック・アーチの各々について、その重ね合わせの基
    準を前記表示環境として設定し、 前記メインプログラムが、前記表示環境に従って、複数
    のゴシック・アーチを重ね合わせて、前記ディスプレイ
    部に表示することを特徴とする請求項1記載のゴシック
    ・アーチ・トレーサ・システム。
  8. 【請求項8】 前記重ね合わせの基準における基準点及
    び基準線を、各々、当該複数のゴシック・アーチのエイ
    ペックス及びエイペックスとタッピング・ポイントの平
    均値を結んだ線とすることを特徴とする請求項7記載の
    ゴシック・アーチ・トレーサ・システム。
  9. 【請求項9】 前記処理装置は、更に、採得した前記ゴ
    シック・アーチを格納するメモリ部を備え、 前記メインプログラムが、前記ゴシック・アーチの採得
    の後に前記センサ部から入力された位置座標を、チェッ
    クバイト位及び/又は中心咬合位として、当該ゴシック
    ・アーチに重ねて、前記メモリ部に格納することを特徴
    とする請求項1記載のゴシック・アーチ・トレーサ・シ
    ステム。
  10. 【請求項10】 前記環境設定プログラムが、 前記表示環境を設定するための前記入力部からの表示に
    ついての指示入力を入力するために、前記ディスプレイ
    部へ前記表示環境の設定画面を表示し、 当該設定画面への入力を、前記入力部からの表示につい
    ての指示入力として取り込んで、これに基づいて前記表
    示環境を設定することを特徴とする請求項1記載のゴシ
    ック・アーチ・トレーサ・システム。
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