JPH11178606A - 糖尿病性足病変予防用足底板 - Google Patents
糖尿病性足病変予防用足底板Info
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- JPH11178606A JPH11178606A JP36728597A JP36728597A JPH11178606A JP H11178606 A JPH11178606 A JP H11178606A JP 36728597 A JP36728597 A JP 36728597A JP 36728597 A JP36728597 A JP 36728597A JP H11178606 A JPH11178606 A JP H11178606A
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Abstract
を予防し得る足底板を提供すること。 【解決手段】 シリコーンラバーにより成る足底板であ
って、常温におけるその硬度がアスカーC硬度表示で1
7〜20である非発泡性低硬度ゴム状弾性体により形成
される。
Description
底に発症することがあるが、本発明はそうした糖尿病性
足病変を予防するための足底板の構造に関するものであ
る。
症による失明と同様重大な合併症の一つであり、難治性
であって再発性が高く、下肢切断手術に至る例が経年的
に増えている。但し増えているとはいっても糖尿病その
ものが増加していることが第一の理由であって、おしな
べて重症化しているわけではなく、糖尿病性足病変はご
く軽症のものから足切断を必要とする重症例まで多彩で
あり、対処方法も多彩に存在する。
による血管障害が斑状壊疽を起こしたり萎縮性皮膚変化
の果てに潰瘍に至る例、知覚神経障害により触覚・痛覚
・温覚が低下することで無痛性外傷ができこれが簡単に
潰瘍や場合によっては壊疽に至るという例、運動神経障
害により筋萎縮を起こして歩行障害となり、やがて足底
変形を来し足底の高足底圧部に潰瘍が生じるという例、
等々様々である。
覚神経障害、運動神経障害を合併していることも多い。
更に皮膚自立神経障害のために、皮膚が脆弱になってい
たり発汗障害により汗による皮膚浄化作用が低下して皮
膚感染症を生じたり、皮膚のすべりが悪くなるために外
傷を受けやすくなる、といった要因、細菌に対する免疫
力や抵抗力が低下しているといった要因が加味されるの
で、ごく軽い靴ずれや外傷が短期間で進行してしまいが
ちである、という厄介な特徴がある。
科、整形外科、皮膚科、外科などが単独で行なうのは不
可能であり、上述の如き糖尿病性足病変の特徴を十分に
認識して早期発見に努め、一旦発症したら、血液循環の
改善、潰瘍自体の治療、特殊靴の処方等専門各科が協力
して対応することになる。
ると、既述したように治癒まで時間がかかるので、潰瘍
治療と共に潰瘍部に対して免荷保護を行ない、通院がで
きる程度の日常動作の確保に努めておくのが普通であ
る。これは、靴やサンダルの底をカットし潰瘍部に圧力
がかからないようにしたものか、そのように潰瘍部がく
り抜かれた靴中敷を使用するのが一般的であり、市販リ
ハビリシューズや市販リハビリサンダルを加工したもの
も多い。
発症させないようにする、即ち「予防」するための中敷
や靴というものは存在しておらず、単に用心深く足底を
観察し続けるしかないのが実情であった。そして従来の
足底板が予防具として使用できないのは、免荷保護を
「くり抜き」という手段でしか果たせなかったためであ
る、と本発明者は結論した。詳述するとまず、既に発生
した潰瘍に対処する場合は免荷保護する箇所や大きさが
予め判っているのに対し、潰瘍発生を予防するとなると
発生箇所を予測しなければならないという違いがある。
予測に基づきくり抜くのであれば余裕を以て必要以上に
ということで大きなくり抜きとなるであろうし、あちこ
ちにくり抜きを設けることにもなる。しかし、くり抜き
が免荷として機能するのは、くり抜き部分が受けるはず
であった荷重を他の部分に分散負担させるからであり、
従って「大きなくり抜きが多数存在する」という形態
は、予防のための免荷保護が不徹底になりやすいことを
意味する。よってくり抜かなければ免荷保護がかなわな
かった従来の足底板は、予防具とはなり得ない。
諸点に鑑み鋭意研究の結果遂に本発明糖尿病性足病変予
防用足底板を成したものでありその特徴とするところ
は、シリコーンラバーより成る足底板であって、常温に
おけるその硬度がアスカーC硬度表示で17〜20であ
る非発泡性低硬度ゴム状弾性体とした点にある。
発生する高足底圧部分(これは障害の進行によって変化
する可能性がある)が本来受ける荷重を、くり抜きとい
う手法によらず分散免荷できるようにした足底板であ
る、と言える。具体的に述べると本発明足底板は、ゴム
状弾性は示すものの軟度が非常に高いという性状のシリ
コーンラバーにより形成されたものである。荷重を受け
て突出した大きさの圧力がかかる、いわゆる「高足底圧
部」への荷重を分散するには、実際には弾性体ではなく
流動体(例えば柔軟な袋内にシリコーンオイルなどを封
入したもの等)の方が好ましい。流動体は、弾性体とは
異なり変形後に、その変形箇所に対してのみ働くという
形の復元力が発生しないからである。
(a)は、袋5に流動体6を詰めたものA、同図(b)
はこれに板体7(一箇所に突起8を有している)を載置
した状態を示している。Aは足底板に相当し、板体7は
足に相当する。そして板体7が載置されたときその荷重
をAは受けることになる。また袋5が十分に柔軟であれ
ば、板体7が受ける抗力は、突起8とそれ以外の箇所と
に差はない。従って、突起8部分に力が集中することは
ない。これは、足部変形が生じ高足底圧部が生じてもそ
の圧力は分散できることを意味している。しかし、Aを
このまま足底板として使用することはできない。何故な
ら、いくら粘性が高いとしても流動体を採用する限り突
起8直下の流動体はここから逃げ、1cmに満たないよう
な厚さしかない足底板であれば突起8直下には流動体が
存在しないことになるからである、換言すると、保護す
べき「高足底圧部」での変形量は他の部分の変形量より
も大きいので、流動体をその材質に採用してしまうと、
ごく初期の変形で当該部分における足底板の実質厚みが
なくなってしまい免荷保護はできなくなる、ということ
になってしまうからである。更に、流動体を使用した足
底板の場合、一旦潰瘍が発生した時には、当該箇所をく
り抜くことは困難であり、結局予防用装具にも潰瘍部免
荷装具にもなり得ないことになる。
い流動体ではなく、ゴム状弾性体を使用するのが良いの
であるが、従来使用されている通常のラバー材では変形
時の荷重分散能力が十分でなく、高足底圧部が受ける圧
力は予防用としても大きすぎる。そこで、最大厚みが1
cm前後しか確保し得ないという状況と、糖尿病性血管障
害等において予想される足部の変形量、等を勘案して種
々実験を重ね、遂に最適な硬度の範囲が確定できたもの
である。この硬度範囲内にある硬度の足底板を装用した
場合には、荷重は好適に分散され圧迫感なく日常動作に
対応できることになり、病変発症は理想的な状況で予防
できることになる。
等の硬度を数値化する場合に採用されている硬度表示法
の一つである。一般に、ゴム状弾性体の硬度を検査する
には決められた形の押針をスプリングの力で試料に押し
つけてこれを変形させ、試料の抵抗力とスプリングの力
がバランスした状態での該押針の「押し込み深さ」を数
値化したものである。即ち、何ものをも押圧していない
状態(押針の変位0の状態)を0度、最大に押圧した状
態を100度として測定するものである。アスカーC型
の検査方法では、スプリング荷重を指示0度の時に55
グラム、100度の時に855グラムとしている。これ
は、JIS・K・6301においてA型(Shore A )と
して規格された測定方法と等しいが、押針の押圧下端部
の形状がJISでは円(即ち平面)であるのに対し、ア
スカーC型では球面であるという違いがあり、本発明足
底板の場合 Shore A では数値化しきれない高軟性の領
域も含んでいるということでアスカーC測定による表示
を採用した。例えば、「アスカーC」をこの「Shore A
」と比較すると(実際には単純には換算できない
が)、「Shore A 」で値0となる硬度のものが「アスカ
ーC」では値20程度となり、「Shore A 」で値30と
なる硬度のものが「アスカーC」では値80程度となる
ものが多いという関係にある。従って「アスカーC硬
度」が17〜20というのは、「Shore A 」の押針を全
く押し込まず値0となる。
ること、接触する組織が過度の炎症を起こさないこと、
耐油性耐水性に優れ容易に劣化しないこと、等々の特長
がある。これは、予防具材料として好適であるのみなら
ず、例え潰瘍が発生したとして該発生箇所と接触させて
もその潰瘍に対して悪影響を及ぼしにくいことを意味
し、本発明足底板の材料として好適であることを意味す
る。また本発明足底板の材料であるシリコーンラバーは
発泡体ではない。理由は、発泡体とした場合皮膚と接触
したときの刺激がそうでない場合よりも強いので炎症を
起こしやすい点、洗浄しにくくまた乾燥もしにくいので
清浄を保ちにくい点、等が挙げられる。
細に説明する。
用足底板1(以下本発明足底板1という)の一例を示す
ものであり、本例のものは付加型二成分の低硬度液状シ
リコーンラバー(東芝シリコーンK.K.製) を材料とし、
液状本体と硬化剤を10:1で混合することで低硬度の
ゴム状弾性体となるものである。これら二液を混合した
後、反応硬化するまでに型採りすることで使用者の足底
形状に沿った湾曲面が得られる。
置しておくいわゆる「中敷」であるが、靴下内に入れて
おき履物の着脱によらず常時足底に本発明足底板1が存
在するようにしても良い(図示せず)。例えばこれをサ
ンダルに載置し装用すると、多少のふわふわ感は感じた
ものの歩行その他の日常動作に支障があるほどではなか
った。また靴の中敷にした場合には全く違和感のない優
れた足底板となる。
る予防用装具であるが、残念にも潰瘍等が発生してしま
った場合には、該発生箇所をくり抜き免荷保護装具とし
て使用することも容易である。図2は、第5中足骨骨頭
部に発生した潰瘍の免荷を図るべく免荷保護部分2を切
り抜いた本発明足底板1を示すものである。くり抜き作
業は、例えば潰瘍部周辺を口紅等でマークして本発明足
底板1を踏み、謄写されたマーク部分を、工作用のカッ
ターナイフで切除する、という程度で十分である。
る糖尿病性足病変予防用足底板は、シリコーンラバーよ
り成る足底板であって、常温におけるその硬度がアスカ
ーC硬度表示で17〜20である非発泡性低硬度ゴム状
弾性体であることを特徴とするものであり、以下述べる
如き種々の効果を有する極めて高度な発明である。
足底圧部分において受ける荷重は好適に分散される。 くり抜きが容易であるので、免荷保護装具として使
用することもできる。 シリコーンを材料としているので、無害であり、劣
化しにくく、また接触による刺激を受けても炎症を起こ
しにくい。 発泡材料を使用していないので洗浄や乾燥が容易で
あり、清潔の維持が図りやすい。
例を示す斜視図である。
の一例を示す斜視図である。
概略断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリコーンラバーより成る足底板であっ
て、常温におけるその硬度がアスカーC硬度表示で17
〜20である非発泡性低硬度ゴム状弾性体であることを
特徴とする糖尿病性足病変予防用足底板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36728597A JP4080044B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 糖尿病性足病変予防用足底板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36728597A JP4080044B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 糖尿病性足病変予防用足底板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11178606A true JPH11178606A (ja) | 1999-07-06 |
JP4080044B2 JP4080044B2 (ja) | 2008-04-23 |
Family
ID=18488941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36728597A Expired - Lifetime JP4080044B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 糖尿病性足病変予防用足底板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4080044B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005527282A (ja) * | 2002-04-24 | 2005-09-15 | ザイター、ハンス | 糖尿病患者用の靴インソール |
JP2016131585A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-25 | 靖 辻 | 手足症候群の予防及び/又は治療に用いるための足裏支持体 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8039552B2 (en) | 2008-07-04 | 2011-10-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing propylene block copolymer |
KR102016981B1 (ko) * | 2018-08-06 | 2019-09-02 | 뉴스텝 주식회사 | 당뇨 예방과, 당뇨 합병증에 의한 당뇨발 예방 및 당뇨성 괴사 궤양 통증 완화를 위한 커스텀 신발 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP36728597A patent/JP4080044B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005527282A (ja) * | 2002-04-24 | 2005-09-15 | ザイター、ハンス | 糖尿病患者用の靴インソール |
JP2016131585A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-25 | 靖 辻 | 手足症候群の予防及び/又は治療に用いるための足裏支持体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4080044B2 (ja) | 2008-04-23 |
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