JPH11177772A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JPH11177772A
JPH11177772A JP9346181A JP34618197A JPH11177772A JP H11177772 A JPH11177772 A JP H11177772A JP 9346181 A JP9346181 A JP 9346181A JP 34618197 A JP34618197 A JP 34618197A JP H11177772 A JPH11177772 A JP H11177772A
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light
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JP9346181A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Takahama
英一 高濱
Katsuaki Tajima
克明 田島
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設定された読み取りモードに応じて光量不足
の判定基準を変更でき、ユーザの要求画質を満足させつ
つ、生産性を最大限に向上させることができる画像読み
取り装置を提供する。 【解決手段】 この画像読み取り装置は、高画質モード
が選択されると、CPU28が基準電圧可変部48を制
御して、トラブル基準電圧VLをL1にし、電圧比較部
47はCCD出力電圧VDとL1とを比較し、VDがL1
以下になるとCPU28は読み取りを禁止する。一方、
高生産モードが選択されると、トラブル基準電圧VL
L1よりも小さなL2に設定し、CCD出力電圧VD
L2とを比較し、VDがL2以下になると読み取りを禁
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原稿を光源の光
で照射して画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像読み取り装置としては、光源
の光量が一定の基準光量を下回ったときに、光源に異常
が発生したと判断するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、画像読み取
り装置が、ユーザが要求する画質レベルが異なる複数の
読み取りモードを有する場合には、この読み取りモード
によって要求される光量が異なる。したがって、上記基
準光量が一定のままであると、要求光量が比較的小さい
ときに、光源がユーザの満足するだけの光量を出力でき
るにもかかわらず、光源に異常が発生したと判断して、
画像読み取りを行えなくという問題がある。
【0004】そこで、この発明の目的は、設定された読
み取りモードに応じて光量不足の判定基準を変更でき、
ユーザの要求画質を満足させつつ、生産性を最大限に向
上させることができる画像読み取り装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の画像読み取り装置は、2つ以上の
読み取りモードを持つ画像読み取り装置において、画像
に光を照射する光源と、上記光源の光量を検出する光量
センサと、上記光量センサで検出した検出光量を所定の
トラブル基準光量と比較して、上記検出光量が上記トラ
ブル基準光量を下回ったときに、光量不足トラブルが発
生したことを表すトラブル信号を出力するトラブル検出
手段と、設定された読み取りモードに応じて、上記トラ
ブル基準光量を変更するトラブル基準変更手段とを備え
たことを特徴としている。
【0006】この請求項1の発明は、上記トラブル基準
変更手段が、設定された読み取りモードに応じて、トラ
ブル基準光量を変更する。そして、上記トラブル検出手
段は、光量センサで検出した光源の検出光量が上記トラ
ブル基準光量を下回ったときに、光量不足トラブルが発
生したことを表すトラブル信号を出力する。
【0007】このように、この発明によれば、設定され
た読み取りモードに応じて変えたトラブル基準光量に基
づき、光量不足を検出するから、要求光量の異なる2つ
以上の読み取りモードに応じてトラブル基準光量を変更
して、選択された読み取りモードに即して光量不足を検
出することができる。したがって、ユーザの要求画質を
満足させつつ、トラブル信号の無用な出力を抑制して、
生産性を最大限に向上させることができる。
【0008】また、請求項2の発明は、2つ以上の読み
取りモードを持つ画像読み取り装置において、画像に光
を照射する光源と、上記光源の光量を検出する光量セン
サと、上記光量センサで検出した検出光量を所定の警告
基準光量と比較して、上記検出光量が上記警告基準光量
を下回ったときに、光量不足を警告する警告信号を出力
する警告出力手段と、設定された読み取りモードに応じ
て、上記警告基準光量を変更する警告基準変更手段とを
備えたことを特徴としている。
【0009】この請求項2の発明では、上記警告基準変
更手段が、選択された読み取りモードに応じて警告基準
光量を変更する。そして、上記警告出力手段は、光量セ
ンサで検出した光源の検出光量が上記警告基準光量を下
回ったときに、光量不足を警告する警告信号を出力す
る。
【0010】このように、この発明によれば、設定され
た読み取りモードに応じて変えた警告基準光量に基づい
て光量不足を警告する。したがって、要求光量の異なる
2つ以上の読み取りモードに応じて警告基準光量を変え
て、選択された読み取りモードに即して光量不足を警告
できる。したがって、ユーザの要求画質を満足させつ
つ、警告信号の無用な出力を抑制して、生産性を最大限
に向上させることができる。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1または
2に記載の画像読み取り装置において、高画質読み取り
モードと高生産読み取りモードとを有し、上記トラブル
基準変更手段または警告基準変更手段は、上記高画質モ
ードが選択されているときには、上記高生産モードが選
択されているときに設定するトラブル基準光量または警
告基準光量よりも大きなトラブル基準光量または警告基
準光量を設定することを特徴としている。
【0012】この請求項3の発明では、トラブルまたは
警告基準変更手段によって、要求光量の大きな高画質モ
ードではトラブルまたは警告基準光量を大きくする一
方、要求光量の小さな高生産モードではトラブルまたは
警告基準光量を小さくする。そして、上記トラブルまた
は警告検出手段は、上記トラブルまたは警告基準光量を
基に光量不足を検出する。したがって、高画質モードで
は、トラブルまたは警告信号の出力基準を大きくして、
高画質の確保を図れるとともに、高生産モードでは、ト
ラブルまたは警告信号の出力基準を小さくして、生産性
の向上を図れる。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項1または
2に記載の画像読み取り装置において、文字読み取りモ
ードと写真読み取りモードとを有し、上記トラブル基準
変更手段または警告基準変更手段は、上記写真読み取り
モードが選択されているときには、上記文字読み取りモ
ードが選択されているときに設定するトラブル基準光量
または警告基準光量よりも大きなトラブル基準光量また
は警告基準光量を設定することを特徴としている。
【0014】この請求項4の発明は、トラブルまたは警
告基準変更手段によって、要求光量の大きな写真読み取
りモードではトラブルまたは警告基準光量を大きくする
一方、要求光量の小さな文字読み取りモードではトラブ
ルまたは警告基準光量を小さくする。そして、上記トラ
ブルまたは警告検出手段は、上記トラブルまたは警告基
準光量を基に光量不足を検出する。したがって、写真読
み取りモードでは、トラブルまたは警告信号の出力基準
を大きくして、写真を読み取るための高画質の確保を図
れるとともに、文字読み取りモードでは、トラブルまた
は警告信号の出力基準を小さくして、生産性の向上を図
れる。
【0015】また、請求項5の発明は、請求項1または
2に記載の画像読み取り装置において、自動露光による
濃度設定モードとマニュアル露光による濃度設定モード
とを有し、上記トラブル基準変更手段または警告基準変
更手段は、上記自動露光による濃度設定モードが選択さ
れているときには、上記マニュアル露光による濃度設定
モードが選択されているときに設定するトラブル基準光
量または警告基準光量よりも大きなトラブル基準光量ま
たは警告基準光量を設定することを特徴としている。
【0016】この請求項5の発明は、トラブルまたは警
告基準変更手段によって、自動露光による濃度設定モー
ドではトラブルまたは警告基準光量を大きくする一方、
マニュアル露光による濃度設定モードではトラブルまた
は警告基準光量を小さくする。そして、上記トラブルま
たは警告検出手段は、上記トラブルまたは警告基準光量
を基に光量不足を検出する。したがって、濃度を手動で
設定できない自動露光による濃度設定モードでは、トラ
ブルまたは警告信号の出力基準を大きくして、光量不足
を防いで画像がかぶるのを防止できるとともに、マニュ
アル露光による濃度設定モードでは、トラブルまたは警
告信号の出力基準を小さくして、生産性の向上を図れ
る。
【0017】また、請求項6の発明は、画像出力装置に
接続された画像読み取り装置において、画像に光を照射
する光源と、上記光源の光量を検出する光量センサと、
上記光量センサで検出した検出光量を所定のトラブル基
準光量と比較して、上記検出光量が上記トラブル基準光
量を下回ったときに、光量不足トラブルが発生したこと
を表すトラブル信号を出力するトラブル検出手段と、上
記画像出力装置の解像力の高低に応じて、上記トラブル
基準光量を大小に変更するトラブル基準変更手段とを備
えたことを特徴としている。
【0018】この請求項6の発明は、上記トラブル基準
変更手段で、画像出力装置の解像力の高低に応じて、上
記トラブル基準光量を大小に変更する。したがって、画
像出力装置の解像力が高い場合には、大きなトラブル基
準光量を基準にして光量不足トラブルを検出して、高解
像力のための大光量の確保を図れる。一方、画像出力装
置の解像力が低い場合には、光量不足トラブルを検出す
る基準光量を小さくして、トラブル信号の無用な出力を
抑制して、生産性の向上を図れる。
【0019】また、請求項7の発明は、画像出力装置に
接続された画像読み取り装置において、画像に光を照射
する光源と、上記光源の光量を検出する光量センサと、
上記光量センサで検出した検出光量を所定の警告基準光
量と比較して、上記検出光量が上記警告基準光量を下回
ったときに、光量不足を警告する警告信号を出力する警
告検出手段と、上記画像出力装置の解像力の高低に応じ
て、上記警告基準光量を大小に変更する警告基準変更手
段とを備えたことを特徴としている。
【0020】この請求項7の発明は、警告基準変更手段
で、画像出力装置の解像力の高低に応じて、上記警告基
準光量を大小に変更する。したがって、画像出力装置の
解像力が高い場合には、大きな警告基準光量を基準にし
て光量不足を警告して、高解像力のための大光量の確保
を図れる。一方、画像出力装置の解像力が低い場合に
は、光量不足を警告する基準光量を小さくして、警告信
号の無用な出力を抑制して、生産性の向上を図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0022】図1に、この発明の画像読み取り装置の実
施の形態としての画像読み取り部IRを含んだデジタル
複写機の全体構成を示す。このデジタル複写機は、原稿
画像を読み取って画像データに変換する画像読み取り部
IRと、この画像読み取り部IR部から出力される画像
データを記憶するメモリ部8と、このメモリ部8から出
力される画像データを印字して出力するプリンタ部2か
ら構成されている。
【0023】上記画像読み取り部IRは、原稿に光を照
射する露光ランプ3と、原稿からの反射光を導く結像光
学系5a,5b,5cと、入力光を電気信号に変換するイ
メージセンサ6を有している。上記露光ランプ3と結像
光学系5aはスライダ20に取り付けられている。ま
た、上記画像読み取り部IRは、イメージセンサ6の出
力信号を量子化処理するアナログ処理部と、量子化され
た画像信号に各種画像処理・画像加工を施すデジタル画
像処理部とを含む画像処理ユニット7を有している。上
記イメージセンサ6は主にCCDからなる。また、上記
画像読み取り部IRは、各種調整や画像処理等を行うた
めに1ラインの画像データを記憶する記憶部と、そのデ
ータをモニタするCPU(中央演算処理装置)を有して
いる。このCPUは、ここでは詳しく説明しないが、ス
ライダ制御や各種通信、各種画像処理の設定・処理等も
行っている。この画像読み取り装置IRについては、後
に図2を参照しながら詳しく説明する。
【0024】また、このデジタル複写機は、自動原稿フ
ィード装置FDHを備え、この自動原稿フィード装置F
DHでもって原稿を原稿台10上の特定位置にフィード
しながら、上記画像読み取り部IRで読み取ることがで
きる(いわゆる流し取り)。なお、41はシェーディング
補正のための基準濃度板である。
【0025】上記メモリ部8を、以下に簡単に説明す
る。このメモリ部8は、図示しない画像メモリと圧縮部
と符号メモリ(HDD(ハードディスクドライブ)等の大
容量記憶手段)および伸長部から構成されている。上記
画像読み取り部IRからの画像信号は、上記メモリ部8
のリングバッファ等からなる第1の画像メモリに書き込
まれた後に上記圧縮部で圧縮され、上記符号メモリに書
き込まれる。上記符号メモリに書き込まれた画像データ
は、上記画像読み取り部IRが有するCPUあるいはデ
ジタル複写機が有する他のCPUの指示によって読み出
され、上記伸長部で伸長されてから、ページメモリ等か
らなる第2の画像メモリ部に書き込まれてから、プリン
タ部2に出力される。
【0026】図1に示すデジタル複写機によれば、原稿
を上記画像読み取り部IRで1回、読み取り、その画像
データを、メモリ部8に記憶させれば、メモリ部8から
画像データを複数回読み出すことで複数枚のコピーが取
れる。また、上記メモリ部8を制御することによって、
画像の回転が可能である。また、2イン1(2枚の原稿
を1枚の用紙にコピーする)等も可能である。
【0027】特に、上記自動原稿フィード装置FDHの
使用時には、メモリ部8の記憶容量の残りが無くなるま
で何時間も連続して原稿を読み取ることができる。した
がって、ユーザーはこれまでにない大量のコピーが採れ
る。
【0028】また、図1のプリンタ部2を、以下に簡単
に説明する。プリンタ部2は、メモリ部8から入力され
た画像データに基づいて半導体レーザ11を変調制御
し、光学系12に導かれたレーザビームを感光体ドラム
13上に走査し、この感光体ドラム13上に形成された
潜像の現像、転写等を行う電子写真プロセスにより用紙
上に印字画像を得るものである。上記半導体レーザ11
の変調制御とは、オンオフ制御、強度制御、PWM(パ
ルス幅変調)制御等である。
【0029】次に、図2を参照しながら、本発明にかか
わる画像読み取り部IR(特に光学系を含めた読み取り
処理およびデータ演算処理)について説明する。図2に
示すように、原稿21を照らす光源3としては、安価で
少ない消費電力で大光量が得られる蛍光灯22を用いて
いる。この蛍光灯22は、一般に水銀ガスを封入した熱
陰極管である。
【0030】図5に示すように、上記蛍光灯22は管壁
温度(周囲温度)により光量が大きく変動する。この光量
の変動を抑えるため、蛍光灯22の周囲にヒータ23を
巻き付け、このヒータ23を、管壁温度を検出するサー
ミスタ等の温度センサ25からの信号に基づいて管壁温
度制御手段の一例である温度調整回路26で制御して、
管壁温度を所定温度範囲内に保つようにしている。これ
により、蛍光灯22の光量を安定させ、かつ、立ち上が
りの特性を向上させている。
【0031】, また、上記蛍光灯22の光量変動は、
蛍光灯22の取り付け位置のばらつきや蛍光灯22の経
時変化によっても生じる。また、蛍光灯22の部品毎に
光量が異なる。したがって、市場においては、蛍光灯2
2のみならず、周辺のメカ部品を取り替えたときにも光
量の調整を行う必要がある。
【0032】なお、この実施の形態では、光源として蛍
光灯22(熱陰極管)を使用したが、光源としてハロゲ
ンランプや希ガスを用いた放電灯(冷陰極管)等を使用し
てもよい。この場合、光量変化の特性が蛍光灯22とは
異なる。
【0033】光量制御手段の一例である調光インバータ
27は、ランプ電流値を変えることによって、蛍光灯2
2の光量を調節(つまり調光)する。なお、この調光の方
式としては、他に点灯オンオフのデューティを可変する
制御方式などを採用してもよい。
【0034】上記調光インバータ27は、CPU28か
らのデジタル制御信号(調光値)によって制御されて、蛍
光灯22に入力するランプ電流値を変える。上記デジタ
ル制御信号は光量レベル値つまり調光値を表している。
図6に示すように、上記調光値と蛍光灯22の相対光量
との関係は非線形な関係である。上記曲線中の白丸から
上下に延びる線分は、部品による相対光量のばらつきを
表す。上記デジタル制御信号を、例えば、0〜255の
範囲で変化させることによって、相対光量を25%〜1
00%の範囲で変化させることができる。この調光イン
バータ27による光量制御は、光量を概略調節するため
に用いられ、部品ばらつきや温度変化による光量変動を
防ぐために用いられる。
【0035】読み取り手段の一例であるCCD30は、
レンズ31からの入射光に対してリニアに電圧を出力す
る光電変換素子である。図7(A)〜(C)に示すように、
CCD30は、高速動作をさせるために、通常少なくと
も2つの出力系統OS1とOS2を持っている。図7に
おいて、50は出力バッファであり、51はフォトダイ
オードであり、52,53,54,55は転送レジスタで
ある。また、図7(A)は2レジスタ2出力の通常タイプ
を示し、図7(B)は4レジスタ4出力のタイプを示し、
図7(C)は2レジスタ4出力のタイプを示している。
【0036】CCDは部品による特性ばらつきが非常に
大きいデバイスで、例えば、CCD30の感度は、たと
えば部品により±20〜30%のばらつきがあって、あ
る一定のCCD出力電圧を得るためには、露光量を調節
する必要がある。また、CCD30の飽和出力電圧の個
体差によるばらつきは、図8に示すように20%以上存
在する。
【0037】その他にも、このCCD30は、たとえ
ば、図8に示すように、電気的特性や信号出力の遅延量
などのばらつきが大きいものである。また、CCD30
の出力系統の違いによって発生する特性差、チップの反
りに起因する特性差もある。さらには、MTF(モジュ
レーション・トランスファー・ファンクション)特性や分
光感度特性のばらつき、パッケージに対する画素位置の
ばらつきも有る。したがって、あらかじめ測定したCC
Dの特性値や各種処理を行う際に参考とする値をCCD
ユニットや製品の組立時に、製品内の記憶手段へ格納し
ておくようにしている。
【0038】上記読み取り処理部IRは、CDS(相関
二重サンプリング)に代表されるサンプルホールド機能
を持つCDS部32と、増幅機能を持つAMP(アンプ
リファイア)部33と、クランプ機能を持つクランプ部
35とを有する。また、上記読み取り処理部IRは、後
述する量子化機能、および出力合成機能等を有する。
【0039】上記CDS部32は、入力される2つのサ
ンプリングパルスによって、CCD30の1画素中の、
黒出力を表す期間の信号と信号期間の信号との差分をと
ることによって、CCD30から出力された波形のうち
駆動パルス(RS)により生じたノイズ部分を除いて、信
号出力の安定部分のみを取り出す。ここで、CCD30
自身の温度特性のばらつきを吸収する。なお、CDS部
32でのばらつき要因としては、CDS32自身の利得
ばらつき(±30%くらい)や入力信号振幅制限のばらつ
き(例えば1V)に加え、サンプリング位置の違いによ
る誤差等がある。
【0040】高速動作を行う場合には、1画素の周期が
非常に短いので、CCD出力波形に多くのノイズが生じ
る。したがって、正しいデータを保持するためには、サ
ンプリングパルス幅をns(10-9秒)オーダーとし、さ
らに、サンプリング位置の調整もns(10-9秒)オーダ
ーで行なう必要がある。したがって、図9に示すような
タイミング微調回路88が必要になる。このタイミング
微調回路88は、上記サンプリングパルス幅やサンプリ
ングのタイミングを微調整する回路である。
【0041】このタイミング微調回路88は、図10に
示すように、少なくとも1つ以上の基準パルスCKのタ
イミングを制御することで上記パルス幅や上記タイミン
グを調整する。そして、上記調整の制御値は、組立調整
時に記憶手段に格納しておき、製品動作時は、CPU2
8が上記制御値を読み出して、上記タイミング調整回路
88に設定するようにしている。なお、ここでは、CD
S部32は、サンプルホールド機能として相関二重サン
プリングを行うものとしたが、他のサンプルホールド機
能を有するものであってもよい。
【0042】また、上記AMP部33は、CDS部32
でサンプルホールドされた信号をオペアンプで増幅す
る。ここで、上記オペアンプ自身の特性のばらつきや、
増幅率を決定する素子(抵抗等)のばらつきによって、増
幅率(利得ともいう)がばらつく。なお、ここでは、上記
AMP部33の増幅率を固定(ばらつきや特性変化は除
く)としたが、下に説明するクランプ部35と同様に、
上記AMP部33の増幅率をD/A変換器等を用いて任
意に可変制御しても良い。
【0043】次に、上記クランプ部35は、D/A変換
器を有し、CPU28からの設定信号を上記D/A変換
器を介してA/D変換器37に入力し、CCD30の黒
基準電圧がA/D変換器37の下限電圧レベルとなるよ
うに、CCD30の黒基準電圧を任意のレベルに可変す
る。これにより、CCD出力の最適な量子化を達成でき
る。このクランプ部35でのばらつき要因としては、ク
ランプ部35自身のばらつきのほか、D/A変換器自身
の利得のばらつきや変換誤差、さらには、基準電圧のば
らつき等がある。ここで、CCD30の黒基準電圧と
は、CCD30の画素を光学的に遮蔽した場合に出力さ
れる電圧をいう。このCCD30の黒基準電圧が、1ラ
イン毎に設定されたレベルに合わせられることによっ
て、CCD30をはじめとする素子,回路系の温度特性
等における経時変化を吸収することができる。
【0044】次に、上記A/D変換器37は、D/A変
換器を介したCPU28からの信号でもって基準電圧
(トップ側)を任意に可変して、上記クランプ部35から
のCCD出力電圧が狙いの読み取り濃度範囲になるよう
にするものである。このA/D変換器37は上記CCD
出力電圧を、例えば、256階調に量子化(デジタル信
号化)するものである。また、高速動作時には1画素の
周期が非常に短いので、A/D変換器37にはCDS部
32と同様に(量子化)サンプリング位置を調整するため
の微調回路が必要となっている。このA/D変換器37
は、CCD出力電圧,回路利得が最大値であっても飽和
しないレベルで、最大の量子化範囲に設定できる。この
A/D変換器37でのばらつき要因としては、クランプ
部35と同様に、D/A変換器自身の利得や変換誤差、
その基準電圧のばらつき等がある。また、サンプリング
位置によっても量子化されるデータにばらつき(誤差)を
生じる可能性がある。
【0045】次に、出力合成部38は、CCD30の2
出力に合わせてパラレル処理された2つのデジタル信号
を、CCD30で読み取った画素の順番通りにシリアル
信号に合成する。ここで、出力を合成するための合成ク
ロックのタイミングが重要となる。特に、CCD30の
動作が高速であったり、CCD30の出力が3出力以上
になった場合には、合成時のタイミング余裕が一層少な
くなるから、上記合成クロックの出力を、サンプルホー
ルド部であるCDS部32やA/D変換器37等のタイ
ミングに応じて微調する必要がある。もちろんそのタイ
ミングは、固定であっても良いが、あらかじめ記憶され
ているCCD出力遅延時間に応じて可変する構成、ある
いは、上記CDS部32等のサンプリングタイミングに
連動して可変する構成としても良い。
【0046】次に、シェーディング補正部40は、露光
ランプ3つまり蛍光灯22の配光ムラ,レンズ31の周
辺ダレ等による光学系のトータルな配光ムラ,CCD3
0の画素毎の感度ムラを、CCD30で図1に示される
白色の基準濃度板41(シェーディング補正板)を読み取
った1ラインのデータに基づいて演算処理を行って補正
する。この実施の形態では、上記露光ランプ3が蛍光灯
22で構成されているので、周辺部のダレ(光量低下)が
大きい。なお、上記露光ランプ3をハロゲンランプで構
成した場合にはフィラメントでの光量リップルが存在す
る。
【0047】次に、画像モニタ部45は、CPU28に
主走査方向の1ラインデータをハード的にモニタさせる
機能を有している。このモニタ機能としては、以下のも
のがある。(1)1ラインの少なくとも1点(特定アド
レス)のデータをCPU28がダイレクトにモニタす
る。(2)主走査方向の1ラインの画像データをメモリ4
6に格納し、メモリ46内の画像データをCPU28が
モニタする。(3)1ラインまたは複数ラインのヒストグ
ラムを作成し、その結果をCPU28がモニタする。
(4)1ラインまたは複数ラインのエッジアドレスを検出
して、その結果をCPUがモニタする。
【0048】また、上記CDS部32とAMP部33と
の接続点とCPU28との間に電圧比較部47が接続さ
れており、この電圧比較部47とCPU28との間に基
準電圧可変部48が接続されている。
【0049】なお、この実施の形態では、基板配線パタ
ーンの工夫やGND(グランド)の強化に加えて、CCD
30からA/D変換器37,出力合成部38までの処理
回路を一枚の基板構成とした。これにより、外部からの
ノイズや放射ノイズを軽減して、高速動作でのノイズ増
加によるS/Nの劣化を少なくしている。
【0050】また、この実施の形態では、結像レンズ3
1と上記基板およびその保持部材を一つのユニット(以
下、CCDユニットと呼ぶ)にしており、ユニット内で
のピント位置等のメカ的な調整がなされている。これに
より、市場にて部品を簡単に交換できる。
【0051】さらに、上記基板には、前述したような読
み取り特性を組み立て調整時に記憶するための電気的に
読み書き可能な記憶手段を含むメモリ46を有してい
る。この記憶手段としては、例えば、メモリ等の半導体
であってもよく、読み出しのみであればディップスイッ
チや基板パターンのような半導体以外のものであっても
良い。そして、上記メモリ46に記憶させる読み取り特
性としては、次のようなものがある。まず、あらかじめ
記憶させる情報としては、次の(i)〜(v)のものがある。
【0052】(i) CCD読み取り特性、例えば、感度、
飽和出力電圧、2以上の出力系統毎の特性の違い等の電
気的特性の標準値に対するばらつき、(ii) アナログト
ータルゲイン、例えば、S/H(サンプルホールド)利
得,入力制限電圧、増幅処理部(AMP部33)の利得、
クランプ部35の利得、量子化部(A/D変換器37)利
得の標準値に対するばらつき、(iii) サンプリングタイ
ミング情報、つまり、S/H(サンプルホールド)部とし
てのCDS部32、量子化部としてのA/D変換器3
7、出力合成部38等のタイミング制御値、(iv) 露光
量や初期データ、つまり、組立時のランプ等の光学部品
と上記CCDユニットの組み合わせで決まる調光値、基
準白色板読み取り時のデジタル値や配光比を示す値な
ど、(v) 組立調整時に必要となる情報。
【0053】また、組立調整時や製品動作時に書き換え
る可能性のある情報としては、次の(vi)〜(ix)のものが
ある。
【0054】(vi) 各種調整において、その調整した値
が明らかに異常と分かる場合に、仮の値として、設定す
るデフォルト値、(vii) 上記異常時またはコーション,
トラブルの発生箇所やその回数、(viii) 手置きの場
合、自動原稿フィードの場合、両面の場合等における読
み取り回数、(ix) ランプ点灯回数。
【0055】次に、各種調整,補正項目について、以下
に、(a)第1光量調整、(b)第2光量調整、(c)オフセ
ット調整、(d)ゲイン調整の順に説明する。
【0056】(a) 上記第1光量調整は、光量ピーク検
出を伴うものであり、組立調整時や市場での部品交換時
において、電源投入時またはソフト的なリセット時に行
う。ここで、部品交換とは、蛍光灯22だけではなく、
CCD30への入射光量を決める要因になるメカ部品
(結像光学系5の反射鏡や蛍光灯保持部材等)、CCDユ
ニットを含んでいる。上記CCDユニットとは、上述し
たように、レンズ31やCCD30から出力合成部38
までの信号処理を行う1枚の基板とそれらの保持,位置
出しのための構成ユニットであり、簡単に交換可能なも
のである。
【0057】(b) 第2光量調整は、連続読み取りの際
の光量低下を吸収するために行う。自動原稿フィード装
置FDHによって大量の原稿を読み取る場合、蛍光灯2
2が何時間も連続点灯されることがある。ハードディス
クからなる画像メモリ部1に格納できるだけの画像を読
み取る場合や、画像出力が並列に処理される場合におい
て蛍光灯22が連続点灯される。このような蛍光灯22
の連続点灯時には、蛍光灯22の自己発熱やCCD30
や基板等からの発熱によって、蛍光灯22の管壁温度
(周囲温度)が上昇する。これにより、点灯直後の光量か
ら30〜50%程度光量が低下する。そこで、次の項目
(d)で述べるゲイン調整を行った際に採用した値に対し
て、CPU28は、上記第1光量調整と同様にCCD出
力電圧を推測し、この推測したCCD出力電圧が画質保
証に相当するCCD出力電圧の下限値を下回った場合
に、次のゲイン調整タイミングの直前に、上記下限値を
下回らないような調光値つまり光量レベル値を設定す
る。
【0058】次の(c)オフセット調整および(d)ゲイン
調整は、光量調整を量子化ステップ(256階調)の精度
では行えないので、概略光量調整後の微調整機能という
位置づけである。
【0059】(c) オフセット調整は、少なくとも電源
投入時に、CCD30の画素を光学的に遮蔽した状態で
CCD出力電圧のデジタル値が“0"となるようにクラ
ンプ電圧を制御する。すなわち、読み取りの際の黒レベ
ルを調整するものである。なお、上記光学的に遮蔽した
状態でのCCD出力電圧のデジタル値はシステムにより
異なる。
【0060】(d) ゲイン調整は、蛍光灯22の光量変
動が大きいため、基本的に原稿21の読み取りを開始す
る直前に行い、1ページ読み取り中に、最適な量子化を
行えるように、A/D変換器37の基準電圧を制御する
ものである。
【0061】〔トラブル・警告処理〕次に、トラブル・
警告処理について説明する。上記ゲイン調整の際に、基
準濃度板41を読み取った光量モニタ値から、CCD出
力電圧を推測し、画質保証の下限を下回った場合に、光
源ランプ(蛍光灯22)の交換を意味する警告を出力した
り、極端に光量が少ない場合には、トラブルの報知をす
る。この報知としては、操作パネル上に表示したり、電
話回線等を用いてサービス拠点に知らせたり、機械を停
止することとしても良い。
【0062】次に、図11のフローチャートを参照しな
がら、この実施の形態での電源投入時の初期動作を説明
する。この電源投入時の初期動作は、トラブルリセット
等の電源投入と同等の動作を含むものとする。
【0063】まず、電源が投入されると、ステップS1
に進んで、タイマーをスタートさせて計時を始める。次
に、図1のスライダー2を所定の基準位置へ移動させ
る。次に、上記スライダ20を基準濃度板41に対向す
る位置へ移動させる。次に、オフセット調整を行う。
【0064】次に、ステップS2に進んで、管壁温度が
所定温度範囲未満(例えば、40〜60℃)の場合、つま
り温調情報が温調ウォームアップ中の場合には、ステッ
プS3に進んで、CPU28は、調光値を調光信号とし
て調光インバータ27に出力し、ランプ(蛍光灯22)
を点灯してから、ステップS4に進む。(温調情報は図
示しないプリンタ部2が有するCPUから出力され
る。)
【0065】一方、ステップS2において、温調ウォー
ムアップ中でないと判断された場合には、ステップS6
に進む。
【0066】上記ステップS4では、光量ピーク検出を
行い、ステップS5で調光値を決定し、その調光値をバ
ックアップデータとしてメモリ46に書き込み、次の処
理(ステップS6)に移る。このステップS4,S5が第
1光量調整(兼ウォームアップ兼調光イレギュラー排除)
である。
【0067】ステップS6では、温調情報が温調中(管
壁温度が所定温度範囲内(例えば、40〜60℃))にな
るまで、ランプ(蛍光灯22)点灯のまま待機し、温調情
報が温調中になれば、ランプ切れトラブル検出を行い、
次のステップS7に進む。
【0068】次に、ステップS7では、ランプ消灯、タ
イマーストップ、スライダをホーム位置へ移動し、ウォ
ームアップ完了とする。
【0069】ここで、プリンタ部2が有するCPUから
温調情報を受け取るようにして、蛍光灯22の温調用ヒ
ータ23の電源の制御を定着部のヒータと同様にプリン
タ部2で行っている。その理由は、ユーザにより待機時
間の設定が可能な省エネルギーモードにおいて、画像読
み取り部IRの電源をオフして、消費電力を必要最小限
に抑え、かつ復帰時にプリンタ部2による定着と同時に
直ぐに読み取りが開始できるようにするためである。
【0070】また、ランプ(蛍光灯22)の点灯制御で
は、蛍光灯22の適正な予熱時間が経過した後に、点灯
させる調光値に関わらず、一旦100%の調光値で点灯
させ、所定時間後に調光値を目的の値に制御する。その
理由は、蛍光灯22の長寿命化と低温かつ低調光値時の
不点灯を防止するためである。
【0071】また、光量調整を行う際には、組立調整時
を除いて周囲温度や蛍光灯22が消灯されていた時間な
どの条件が不明であるから、以下の方法で光量変化カー
ブ(図3を参照)を推定し、調光値を決定する。この光
量変化カーブの推定は光量の相対値で良いが、CCD出
力が飽和しないような最適な調光値を決定するには絶対
光量を知る必要がある。また、画質を重視する場合は、
飽和防止と同様に最低必要光量の把握が必須である。ま
た、読み取りモード(文字モード,写真モード等)に応じ
て最低必要光量を変更してもよい。
【0072】上記図11のステップS4とS5で行われ
る第1光量調整については、次の(第1光量調整の詳細)
の項で詳細に説明するが、ここで概要を述べる。この第
1光量調整では、CPU28が、点灯のための調光値に
基づいた予め発生しうる光量変化パターンに基づいてラ
ンプ点灯後の待機を行った後、光量変化のモニタを開始
する。そして、ピーク光量と光量変化カーブを求め、こ
のときの雰囲気温度による光量変動や再点灯時等の光量
変動を吸収できるような最適な調光値を推定して設定す
る。
【0073】次に、立ち上がりの光量変化の特徴を説明
する。
【0074】図3に示すように、蛍光灯22の点灯条件
の違いによる3種類の立ち上がり光量変化カーブ1,2,
3がある。この光量変化カーブ1,2,3は、周囲温度、
前回点灯条件、待機時間等により時間推移やピーク値が
変わる。
【0075】図3の光量変化カーブ1は、標準カーブで
あり、一般的な立ち上がり特性曲線である。また、光量
変化カーブ2は、ピーキータイプとも呼ばれる準標準タ
イプの特性曲線である。この準標準タイプの特性曲線
は、蛍光灯22の管内温度条件によって発生することが
ある比較的まれな特性である。また、光量変化カーブ3
は、瞬断タイプと呼ばれ、電源を短時間だけオフした後
に電源を再投入したときの特性曲線である。したがっ
て、この再投入前の電源オフの時間が長くなるほど、光
量変化カーブ3は光量変化カーブ1に近づいて行く。
【0076】次に、以下の(参考(1))の項に、ピーク
を検出するための待機時間の目安の一例を示す。つま
り、この待機時間の間はピーク発生前の期間である。ま
た、(参考(2))の項に、主な調光値毎でのピークと安定
レベルの比を一例として示す。
【0077】 (参考(1)(周囲温度の変動を考慮している。)) 調光値<30%のとき、 光量ピーク検出待機時間は、75秒 30%≦調光値<50%のとき、光量ピーク検出待機時間は、60秒 50%≦調光値<70%のとき、光量ピーク検出待機時間は、45秒 70%≦調光値<90%のとき、光量ピーク検出待機時間は、30秒 90%≦調光値のとき、 光量ピーク検出待機時間は、15秒 (参考(2)) 調光値が40%のとき、(ピーク/安定)の比は、0.95 調光値が60%のとき、(ピーク/安定)の比は、1 調光値が80%のとき、(ピーク/安定)の比は、1.1 調光値が100%のとき、(ピーク/安定)の比は、1.2 (第1光量調整の詳細)次に、この実施の形態の第1光
量調整について、図12および図13の第2フローチャ
ートを参照しながら詳細に説明する。
【0078】0.まず、基準濃度板41の読み取りデー
タで、蛍光灯22の絶対光量の測定ができるよう各種初
期設定を行う。すなわち、上記スライダ20を基準濃度
板41へ移動させ、処理に用いる変数(最大値、各光量
変化傾向の連続回数等)を初期化する。そして、蛍光灯
22を点灯させて、タイマーによる計時を開始する。
(ステップS11,S12) 1.次に、タイマー値を参照しながら、光量ピーク検出
のための所定時間を待機する。たとえば、1分15秒間
だけ待機する。(ステップS13) 2.次に、ランプ(蛍光灯22)の点灯後から1秒毎に特
定点におけるデータをサンプリングする。上記データと
は、基準濃度板41からCCD30で読み取った蛍光灯
22の光量である。また、上記特定点はあらかじめ決め
られている光量安定時の主走査配光ピークを示す点であ
る。そして、上記データのサンプリングは、1点でなく
複数画素の平均値を用いて、データの精度を挙げてい
る。また、最初の平均値データの内、CCD30の出力
系統におけるODD/EVENの光量の大きい方のみを
以降の処理でデータとして採用して、データ処理を簡素
化している。(ステップS14) 3.次に、それらのデータの最大値を検出してメモリ4
6に記憶していく(ピークホールド)。一方、1秒毎に光
量をサンプリングし、5秒間での光量変化量(差分・ベ
クトル)を求める。(ステップS15)
【0079】すなわち、たとえば、サンプリングを、
(0秒目のデータ),(1秒目のデータ),…(5秒目
のデータ)という様に行い、光量変化量としては、( −
)として求める。
【0080】4.次に、上記のようにして求めた光量変
化量から光量変化傾向を判断する(ステップS15)。具
体的には、光量変化量(−)と許容範囲aとの比較を
行う。すなわち、|−|≦ a であれば、光量が安
定した(変化なし)と判断する。
【0081】− > a であれば、光量が増加して
いると判断する。
【0082】− < a であれば、光量が減少して
いると判断する。
【0083】なお、上記許容範囲aは固定値ではなく、
データ(光量)の絶対値に応じて変化させる。その理由
は、部品ばらつきによる出力データの絶対値のばらつき
が大きく、また、回路系のデータのばらつきもあるの
で、上記許容範囲aを固定値としたのでは、光量の変化
傾向を正しく判断できないからである。
【0084】5.次に、ステップS16で、上記光量変
化傾向の連続性に基づいて、光量ピークの検出を行い、
光量ピークを検出したと判断すれば、以下の1〜3の処
理を行い、光量変化カーブの判定を行う。
【0085】[処理1](ステップS17) この処理1
では、光量変化カーブが、図3に示した光量変化カーブ
3であるのかないのかの判別を行う。すなわち、(光量
減少連続回数≧10)のときに、光量変化カーブが、光
量変化カーブ3すなわち瞬断タイプであると判断する。
【0086】一方、(光量増加連続回数≧5)であるか、
光量ピーク検出待機時間を経過した後に、(光量減少連
続回数≧5)もしくは(光量安定連続回数≧5)ならば、
光量変化カーブが、瞬断タイプ以外であると判断する。
【0087】そして、ステップS17において、光量変
化カーブが瞬断タイプであると判別した場合には、タイ
マーをストップして(S22)、図12の第1フローチャ
ートの調光値決定処理(ステップS5)へ進む。一方、こ
の処理1において、光量変化カーブが瞬断タイプでない
と判別した場合には、次の処理2を行う。
【0088】[処理2](ステップS18,S19,S2
0) この処理2では、光量変化カーブのタイプが図3
の光量変化カーブ1か光量変化カーブ2か、すなわち、
標準タイプか準標準タイプかの判別を行う。すなわち、
光量減少連続回数≧10の場合に、光量変化カーブが準
標準タイプであると判断する。
【0089】一方、この処理2を初めてから20秒間経
過しても、光量変化カーブを準標準タイプと判別できな
い場合は光量変化カーブが標準タイプであると判別す
る。
【0090】そして、この処理2において、光量変化カ
ーブが標準タイプであると判別した場合には、調光値決
定処理(ステップS21)に進む。一方、この処理2にお
いて、光量変化カーブが準標準タイプであると判断した
場合には、次の[処理3]、調光値決定処理(ステップ
S25)へ進む。
【0091】[処理3](ステップS23,S24) こ
の処理3では、準標準タイプである光量変化カーブ2の
谷値を検出する。すなわち、光量増加または光量安定が
5秒間連続したら現在の光量データ平均値を谷値とす
る。
【0092】なお、光量ピーク値は、ここまでに記憶さ
れている最大値とする。
【0093】そして、上記項目2.3.4.5.の処理を、
光量変化カーブのピークが求まるまで、データのサンプ
リング毎に繰り返す。
【0094】6.次に、求められた光量変化カーブのピ
ーク値(もしくは谷値)から、設定すべき最適な調光値を
決定するとともに、図2の調光インバータ27に対して
調光値を設定し、記憶手段(EEPROM)に格納する。
ここでいう最適な調光値とは、設定後の読み取り時の連
続点灯や環境の変動によって、光量ピークがCCD飽和
レベルを越えないような調光値である。
【0095】具体的には、上記光量変化カーブが標準タ
イプと判断したときには、上記最適な調光値を次の(1)
の式で求め、上記光量変化カーブが準標準タイプと判断
したときには、上記最適な調光値を次の(2)の式で求
め、上記光量変化カーブが瞬断タイプであると判断した
場合には、記憶手段(EEPROM)に格納されている前
回の設定値をそのまま採用する。
【0096】 (1) 最適な調光値(標準タイプ) ={(狙い値)×(トー
タルゲイン)/(ピーク値)×b}×(現調光値) (2) 最適な調光値(準標準タイプ) ={(狙い値)×(ト
ータルゲイン)/(ピーク値×1.1)×b}×(現調光値) 上記(1)および(2)の式において、(狙い値)とは、C
CD感度とアナログトータルゲインが標準値の時におい
て、CCD出力が飽和しないような値である。この狙い
値は、固定値でも良いし、あらかじめ記憶されているC
CD飽和出力電圧に基づいて可変しても良い。また、
(トータルゲイン)とは、CCD感度とアナログゲインの
標準値に対するばらつきを示す。また、定数(b)は、調
光値によって発生するピークと安定時の光量の比率であ
る。
【0097】なお、この実施の形態では、図12のフロ
ーチャートのステップS16で光量ピークを検出したと
判断しなかったときに、ステップS26の判断を経由し
て、ステップS14に戻るようにしている。ここで、上
記ステップS26では、タイマーの計時が3分を越えた
か否かを判断し、3分を越えたと判断したときに、トラ
ブルが発生したと判断して、表示パネルにトラブルが発
生したことを表示する。上記トラブル内容の一例として
は、ランプ切れ,ヒータ切れ、光軸ずれ、ハーネスの異
常、電源の異常、CCD基板の故障、デジタル基板の故
障などがある。また、CPU28は、電源投入時など
に、あらかじめ、これらの情報、つまり(狙い値),(トー
タルゲイン),(定数(b))を記憶手段(メモリ46)から読
み出して、上記許容範囲aや光量不足のトラブル判断
値、および調光値計算式を決定しておいても良い。ま
た、上記サンプリング時間、サンプリング回数や判断に
用いる時間,定数等は、装置毎に数値を設定するように
すればよい。
【0098】また、この実施の形態では、高速シテスム
のために、電源投入時及び光量調整タイミング時に限定
して光量ピーク検出を行っているが、時間的余裕のある
シテスムでは、読み取り直前(ゲイン調整前)に、毎回本
方式の調光制御を行えば、より精度の高い調光が可能と
なり、常に、より高画質である装置を提供できる。
【0099】また、この実施の形態では、一般的にプリ
ンタ部2側のウォームアップ時間が画像読み取り部IR
のウォームアップ時間(第1光量調整時間)よりも長いの
で、ピーク検出待機時間を固定値とした。しかし、光量
立ち上がり特性は、点灯時の調光値によって変わる(雰
囲気温度にも影響される)ので、調光値に応じてピーク
検出待機時間を可変して、読み取り開始時間を少しでも
早めるようにしてもよい。
【0100】また、上記実施形態の「項目2.」における
データサンプリング処理の中で、サンプリングした光量
データによって、蛍光灯22(ランプ)が飽和したかある
いは点灯していないことを検知したときに、表示パネル
にトラブル表示を行うようにしてもよい。この場合のト
ラブル検出式を次式に示す。光量データがこのトラブル
検出式を満足しないときに、飽和によるトラブルが発生
したと判断する。
【0101】光量データ<{(CCD飽和電圧×アナロク゛ケ゛イ
ン値)/(量子化電圧範囲)}×255そして、上記光量デ
ータが飽和したと判断したときに、(i) 調光値を1ステ
ップだけ減じて、この調光値をメモリに格納することな
く、上記データサンプリング処理を最初からやり直す。
これにより、調光制御不能により、誤った調光値を設定
してしまうことを防ぐ。また、上記飽和と判断したとき
に、(ii)調光値が下限である場合には、蛍光ランプの異
常な点灯による飽和トラブルと判断する。なお、サンプ
リングデータが所定期間不点灯レベル(極小)の場合に
は、ランプ切れトラブルと判断する。
【0102】また、上記実施形態の「項目5.」における
光量変化カーブ判定処理が複写機のプリンタ部2の最大
ウォームアップ時間以上(たとえば5分間)経過しても
判定処理が終わらないときに、タイムアウトトラブルと
して、表示パネル等に表示するようにしてもよい。
【0103】次に、この実施の形態での読み取りモード
設定動作を説明する。まず、ユーザは、図16(A)に示
す操作パネルOPの液晶タッチパネル91に表示された
モード設定キー92を押す。すると、液晶タッチパネル
91は、図16(B)に示すようなモード設定画面95を
表示する。このモード設定画面95は、高画質モードを
選択するための高画質モードキー93と高生産モードを
選択するための高生産モードキー94を表示する。高画
質モードとは、画質を重視したモードであり、コピー1
枚毎にゲイン調整を行ったり、AE(自動露光)や読み取
り領域の判別のためにプレスキャンを行ったりするモー
ドである。また、高生産モードとは、生産性を重視した
モードであり、コピー2枚以上毎にゲイン調整を行った
り、本スキャン時にリアルタイムでAEを行ったりする
モードである。
【0104】また、このモード設定画面95は、文字読
み取りモードを選択するための文字読み取りモードキー
96と写真読み取りモードを選択するための写真読み取
りモードキー97を表示する。文字モードとは、主に文
字画像を出力するためのモードであり、エッジ強調など
を行い2値で画像を出力するモードである。また、写真
読み取りモードとは、主に写真画像を出力するためのモ
ードであり、階調再現性を重視し、スムージング処理な
どを行い、多値(あるいは2値)で画像を出力するモード
である。
【0105】さらに、このモード設定画面95は、60
0dpi(ドット・パー・インチ)の高解像度モードを選択す
るための高解像度モードキー98と400dpiの低解像
度モードを選択するための低解像度モードキー99を表
示する。
【0106】なお、図16(A)において、80はテンキ
ー、81はコピー開始を指示するためのスタートキー、
82は数値条件を標準値に戻すためのクリアキー、83
はコピーモードを初期化するためのパネルリセットキ
ー、84はコピー中止を指示するためのストップキーで
ある。
【0107】図14(A)のフローチャートのステップS
101において、ユーザが、上記高画質モードキー93
を押すと、ステップS102に進み、CPU28は各種
設定を行う。この各種設定では、ゲイン調整タイミング
やAE方式等を設定する。このフローチャートがトラブ
ル基準変更手段および警告基準変更手段を構成してい
る。
【0108】次に、ステップS103に進み、基準電圧
可変部48をCPU28で制御して、光量のトラブル基
準電圧VLを、図15(A)に示す高画質モードでの必要
最低光量に相当する値L1に設定する。すると、電圧比
較部47はCCD出力電圧V Dをトラブル基準電圧VL
L1と比較し、CCD出力電圧VDがトラブル基準電圧
L=L1以下ならばトラブル信号をCPU28に出力
することで読み取りが禁止される一方、CCD出力電圧
Dがトラブル基準電圧VL=L1よりも大きいと読み取
りが許可される。上記CCD出力電圧VDは、蛍光灯2
2が発生する光を基準濃度板41で反射してCCD30
で読み取った結果、CCD30が出力する電圧である。
【0109】次に、ステップS104に進み、光量の警
告基準電圧VKを、図15(A)に示す高画質モードでの
警告出力光量に相当する値K1に設定する。すると、上
記CCD出力電圧VDが警告基準電圧VK=K1よりも大
きいと光量不足の警告は発せられない一方、CCD出力
電圧VDが警告基準電圧VK=K1以下ならば電圧比較部
47によって、光量不足の警告信号がCPU28に出力
される。そして、CPU28は、この光量不足の警告
を、例えば、液晶タッチパネル91に表示する。
【0110】一方、上記ステップS101において、ユ
ーザが、上記高生産モードキー94を押すと、ステップ
S105に進み、各種設定を行う。この各種設定では、
ゲイン調整タイミングやAE方式等を設定する。
【0111】次に、ステップS106に進み、基準電圧
可変部48をCPU28で制御して、光量のトラブル基
準電圧VLを、図15(B)に示す高生産モードでの必要
最低光量に相当する値L2に設定する。すると、電圧比
較部47はCCD出力電圧VDをトラブル基準電圧VL
L2と比較し、CCD出力電圧VDがトラブル基準電圧
L=L2以下ならばトラブル信号をCPU28に出力
することで読み取りが禁止される一方、CCD出力電圧
Dがトラブル基準電圧VL=L2よりも大きいと読み取
りが許可される。
【0112】次に、ステップS107に進み、基準電圧
可変部48をCPU28で制御して、光量の警告基準電
圧VKを、図15(B)に示す高生産モードでの警告出力
光量に相当する値K2に設定する。すると、電圧比較部
47はCCD出力電圧VDを警告基準電圧VK=K2と比
較し、上記CCD出力電圧VDが警告基準電圧VK=K2
よりも大きいと光量不足の警告は発せられない一方、C
CD出力電圧VDが警告基準電圧VK=K2以下ならば電
圧比較部47によって警告信号がCPU28に出力さ
れ、CPU28は液晶タッチパネル91に光量不足の警
告を表示する。
【0113】このように、要求光量の大きな高画質モー
ドでのトラブル基準電圧VL=L1を要求光量の小さな
高生産モードでのトラブル基準電圧VL=L2よりも大
きくして(L1>L2)、高画質モードで読み取りを許可
する最低光量を高生産モードで読み取りを許可する最低
光量よりも大きくする。したがって、高画質モードでは
高画質を確保できると共に、高生産モードでは生産性の
向上を図れる。
【0114】また、高画質モードでの警告基準電圧VK
=K1を高生産モードでの警告基準電圧VK=K2より
も大きくして(K1>K2)、高画質モードにおいて警告
を発する光量を高生産モードにおいて警告を発する光量
よりも大きくした。したがって、高生産モードにおいて
は、光量不足の警告を無用に発することを抑えて生産性
を向上させると共に、高画質モードにおいては、高生産
モードに比べて大きな光量レベルで光量不足を警告し
て、高画質の確保を図れる。
【0115】次に、図17のフローチャートを参照し
て、この実施の形態の原稿読み取り動作を説明する。
【0116】まず、ステップS201では、スライダ2
0を基準濃度板41への対向位置に移動させる。次に、
ステップS202に進み、蛍光灯22を点灯する。次
に、ステップS203に進み、蛍光灯22で照明された
基準濃度板41からの反射光をCCD30で受光して読
み取りを行う。次に、トラブル検出手段を構成するステ
ップS203に進み、CCD出力電圧VDが上記トラブ
ル基準電圧VL以下か否かを判断し、CCD出力電圧VD
がトラブル基準電圧VL以下ならば、ステップS211
に進んで光量不足トラブル表示を行い、コピーを中止す
る(ステップS212)。一方、上記ステップS203
で、CCD出力電圧VDがトラブル基準電圧VLよりも大
きければ、ステップS205に進んで、CCD出力電圧
Dが警告基準電圧VK以下であるか否かを判断し、CC
D出力電圧VDが警告基準電圧VK以下であれば、ステッ
プS210に進んで、光量不足の警告信号を出力してか
ら、ステップS206に進む。一方、上記CCD出力電
圧VDが警告基準電圧VKよりも大きければ、ステップS
210を経由せずにステップS206に進む。ステップ
S205とS210が警告出力手段を構成している。
【0117】ステップS206では、ゲイン調整を行
う。次に、ステップS207に進んで、シェーディング
基準データを読み取る。次に、ステップS208に進ん
で、原稿を読み取る。
【0118】尚、上記実施形態では、読み取りモード設
定動作を説明する図14(A)のフローチャートのステッ
プS101で高生産モードか高画質モードかを選択する
場合について説明したが、このステップS101に替え
て、図14(B)のステップS301を実行してもよい。
すなわち、ステップS301で、ユーザが、上記文字読
み取りモードキー96を押すと、順にステップS10
5,S106,S107に進み、高生産モードが選択され
た場合と同じく、トラブル基準電圧VLをL1よりも小
さなL2に設定し、警告基準電圧VKをK1よりも小さ
なK2に設定する。一方、ステップS301で、ユーザ
が、上記写真読み取りモードキー97を押すと、順にス
テップS102,S103,S104に進み、高画質モー
ドが選択された場合と同じく、トラブル基準電圧VL
L2よりも大きなL1に設定し、警告基準電圧VKをK
2よりも大きなK1に設定する。これにより、要求光量
の大きな写真読み取りモードではトラブルおよび警告基
準光量を大きくして、写真を読み取るための高画質の確
保を図れると共に、文字読み取りモードではトラブルお
よび警告基準光量を小さくして、生産性の向上を図れ
る。
【0119】また、図14(A)のステップS101に替
えて、図14(C)のステップS302を実行してもよ
い。すなわち、ステップS302で、ユーザが、高解像
度モードキー98を押すと、順にステップS102,S
103,S104に進み、高画質モードが選択された場
合と同じく、トラブル基準電圧VLをL2よりも大きな
L1に設定し、警告基準電圧VKをK2よりも大きなK
1に設定する。一方、ステップS301で、ユーザが、
上記低解像度モードキー99を押すと、順にステップS
105,S106,S107に進み、高生産モードが選択
された場合と同じく、トラブル基準電圧VLをL1より
も小さなL2に設定し、警告基準電圧VKをK1よりも
小さなK2に設定する。これにより、要求光量の大きな
高解像度モードではトラブルおよび警告基準光量を大き
くして、高解像度の画質確保を図れると共に、低解像度
モードではトラブルおよび警告基準光量を小さくして、
生産性の向上を図れる。
【0120】また、ユーザが、図16(A)に示す表示パ
ネルOPの液晶タッチパネル91に表示された濃度キー
100を押すと、液晶タッチパネル91は、図16(C)
に示す濃度設定画面101を表示する。この濃度設定画
面101は、濃度を4段階でマニュアル設定するための
4つのボタン102,103,104,105と、濃度が
自動露光により設定されるAE(自動露光)ボタン106
を表示する。そして、図14(A)のステップS101に
替えて、図14(D)のステップS303が実行される。
すなわち、すなわち、ステップS303で、ユーザが、
上記マニュアル設定のための4つのボタン102〜10
5の内のどれかのボタンを押すと、順にステップS10
5,S106,S107に進み、高生産モードが選択され
た場合と同じく、トラブル基準電圧VLをL1よりも小
さなL2に設定し、警告基準電圧VKをK1よりも小さ
なK2に設定する。一方、ステップS303で、ユーザ
が、上記AEボタン106を押すと、順にステップS1
02,S103,S104に進み、高画質モードが選択さ
れた場合と同じく、トラブル基準電圧VLをL2よりも
大きなL1に設定し、警告基準電圧VKをK2よりも大
きなK1に設定する。これにより、自動露光による濃度
設定モードではトラブルおよび警告基準光量を大きくし
て、光量不足を防いで画像がかぶるのを防止できると共
に、マニュアル露光による濃度設定モードではトラブル
および警告基準光量を小さくして、生産性の向上を図れ
る。
【0121】尚、上記実施形態では、CCD出力電圧V
Dを基準電圧VL,VKと比較したが、A/D変換器37が
出力するデジタル信号を基準値と比較するようにしても
よい。また、上記実施形態では、低光量と高光量の2つ
のモードの組み合わせについて説明したが、3つ以上の
異なる光量に対応する3つ以上のモードを備えて、この
3つ以上のモードに応じて、光量不足判定用の基準電圧
を2つ以上設定してもよい。
【0122】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の画像読み取り装置は、設定された読み取りモードに
応じて、トラブル基準変更手段で変更したトラブル基準
光量に基づき、光量不足を検出する。したがって、要求
光量の異なる2つ以上の読み取りモードに応じてトラブ
ル基準光量を変更して、選択された読み取りモードに即
して光量不足を検出することができる。したがって、ユ
ーザの要求画質を満足させつつ、トラブル信号の無用な
出力を抑制して、生産性を最大限に向上させることがで
きる。
【0123】また、請求項2の発明は、設定された読み
取りモードに応じて、警告基準変更手段で変更した警告
基準光量に基づいて光量不足を警告する。したがって、
要求光量の異なる2つ以上の読み取りモードに応じて警
告基準光量を変えて、選択された読み取りモードに即し
て光量不足を警告できる。したがって、ユーザの要求画
質を満足させつつ、警告信号の無用な出力を抑制して、
生産性を最大限に向上させることができる。
【0124】また、請求項3の発明は、トラブルまたは
警告基準変更手段によって、要求光量の大きな高画質モ
ードではトラブルまたは警告基準光量を大きくする一
方、要求光量の小さな高生産モードではトラブルまたは
警告基準光量を小さくする。したがって、高画質モード
では、トラブルまたは警告信号の出力基準を大きくし
て、高画質の確保を図れるとともに、高生産モードで
は、トラブルまたは警告信号の出力基準を小さくして、
生産性の向上を図れる。
【0125】また、請求項4の発明は、トラブルまたは
警告基準変更手段によって、要求光量の大きな写真読み
取りモードではトラブルまたは警告基準光量を大きくす
る一方、要求光量の小さな文字読み取りモードではトラ
ブルまたは警告基準光量を小さくする。したがって、写
真読み取りモードではトラブルまたは警告信号の出力基
準を大きくして写真を読み取るための高画質の確保を図
れると共に、文字読み取りモードではトラブルまたは警
告信号の出力基準を小さくして生産性の向上を図れる。
【0126】また、請求項5の発明は、トラブルまたは
警告基準変更手段によって、自動露光による濃度設定モ
ードではトラブルまたは警告基準光量を大きくする一
方、マニュアル露光による濃度設定モードではトラブル
または警告基準光量を小さくする。したがって、濃度を
手動で設定できない自動露光による濃度設定モードで
は、トラブルまたは警告信号の出力基準を大きくして、
光量不足を防いで画像がかぶるのを防止できると共に、
マニュアル露光による濃度設定モードでは、トラブルま
たは警告信号の出力基準を小さくして、生産性の向上を
図れる。
【0127】また、請求項6の発明は、トラブル基準変
更手段で、画像出力装置の解像力の高低に応じて、トラ
ブル基準光量を大小に変更する。したがって、画像出力
装置の解像力が高い場合には、大きなトラブル基準光量
を基準にして光量不足トラブルを検出して、高解像力の
ための大光量の確保を図れる。一方、画像出力装置の解
像力が低い場合には、光量不足トラブルを検出する基準
光量を小さくして、トラブル信号の無用な出力を抑制し
て、生産性の向上を図れる。
【0128】また、請求項7の発明は、警告基準変更手
段で、画像出力装置の解像力の高低に応じて、上記警告
基準光量を大小に変更する。したがって、画像出力装置
の解像力が高い場合には、大きな警告基準光量を基準に
して光量不足を警告して、高解像力のための大光量の確
保を図れる。一方、画像出力装置の解像力が低い場合に
は、光量不足を警告する基準光量を小さくして、警告信
号の無用な出力を抑制して、生産性の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像読み取り装置の実施の形態を含
むデジタル複写機の全体構成図である。
【図2】 上記実施の形態のブロック図である。
【図3】 上記実施の形態が含む蛍光灯の立ち上がり特
性の3つの典型例を示す図である。
【図4】 上記蛍光灯の連続点灯特性を示す図である。
【図5】 蛍光灯の相対光出力が周囲温度によって変化
する様子を示す温度特性図である。
【図6】 上記実施形態の調光インバータが出力する調
光値(制御値)と蛍光灯の光量(調光値)との関係を示す図
である。
【図7】 図7(A)は上記実施の形態のCCDの構成例
としての2レジスタ2出力タイプを示す模式図であり、
図7(B)は上記CCDの構成例としての4レジスタ4出
力タイプを示す模式図であり、図7(C)は上記CCDの
構成例としての2レジスタ4出力タイプを示す模式図で
ある。
【図8】 上記実施の形態のCCDの電気的特性例を示
す図表である。
【図9】 上記実施の形態のタイミング微調回路の一例
を示すブロック図である。
【図10】 上記タイミング微調回路のタイミングチャ
ートである。
【図11】 上記実施の形態の電源投入後の立ち上げ動
作を説明する第1フローチャートである。
【図12】 上記実施の形態の蛍光灯の光量ピーク検出
動作を説明する第2フローチャートの前半である。
【図13】 上記第2フローチャートの後半である。
【図14】 図14(A)は上記実施の形態のモード設定
動作(高生産モード,高画質モード)を説明する第3フロ
ーチャートであり、図14(B)は文字読み取りモードま
たは写真読み取りモードを選択するステップS301を
示す図であり、図14(C)は400dpiまたは600dpi
を選択するステップS302を示す図であり、図14
(D)はマニュアル露光による濃度設定または自動露光に
よる濃度設定を選択するステップS303を示す図であ
る。
【図15】 図15(A)は上記実施形態の高画質モード
での光量不足トラブル検出レベルを示す図であり、図1
5(B)は高生産モードでの光量不足トラブル検出レベル
を示す図である。
【図16】 図16(A)は上記実施形態の操作パネルの
平面図であり、図16(B)は上記操作パネルの液晶タッ
チパネルがモード設定画面を表示している様子を示す図
であり、図16(C)は上記液晶タッチパネルが濃度設定
画面を表示している様子を示す図である。
【図17】 上記実施の形態での原稿読み取り動作を説
明する第4フローチャートである。
【符号の説明】
1…印字処理ユニット、2…プリンタ部、3…露光ラン
プ、5…結像光学系、6…イメージセンサ、7…画像処
理ユニット、8…メモリ部、IR…画像処理部、FDH
…自動原稿フィード装置、10…原稿台、11…半導体
レーザ、12…光学系、13…感光体ドラム、20…ス
ライダ、21…原稿、22…蛍光灯、23…ヒーター、
25…温度センサ、26…温度調整回路、27…調光イ
ンバータ、28…CPU、30…CCD、31…レン
ズ、32…CDS部、33…AMP部、35…クランプ
部、37…A/D変換器、38…出力合成部、41…基
準濃度板、45…画像モニタ部、46…メモリ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ以上の読み取りモードを持つ画像読
    み取り装置において、 画像に光を照射する光源と、 上記光源の光量を検出する光量センサと、 上記光量センサで検出した検出光量を所定のトラブル基
    準光量と比較して、上記検出光量が上記トラブル基準光
    量を下回ったときに、光量不足トラブルが発生したこと
    を表すトラブル信号を出力するトラブル検出手段と、 設定された読み取りモードに応じて、上記トラブル基準
    光量を変更するトラブル基準変更手段とを備えたことを
    特徴とする画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 2つ以上の読み取りモードを持つ画像読
    み取り装置において、 画像に光を照射する光源と、 上記光源の光量を検出する光量センサと、 上記光量センサで検出した検出光量を所定の警告基準光
    量と比較して、上記検出光量が上記警告基準光量を下回
    ったときに、光量不足を警告する警告信号を出力する警
    告出力手段と、 設定された読み取りモードに応じて、上記警告基準光量
    を変更する警告基準変更手段とを備えたことを特徴とす
    る画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の画像読み取り
    装置において、 高画質読み取りモードと高生産読み取りモードとを有
    し、 上記トラブル基準変更手段または警告基準変更手段は、
    上記高画質モードが選択されているときには、上記高生
    産モードが選択されているときに設定するトラブル基準
    光量または警告基準光量よりも大きなトラブル基準光量
    または警告基準光量を設定することを特徴とする画像読
    み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の画像読み取り
    装置において、 文字読み取りモードと写真読み取りモードとを有し、 上記トラブル基準変更手段または警告基準変更手段は、
    上記写真読み取りモードが選択されているときには、上
    記文字読み取りモードが選択されているときに設定する
    トラブル基準光量または警告基準光量よりも大きなトラ
    ブル基準光量または警告基準光量を設定することを特徴
    とする画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の画像読み取り
    装置において、 自動露光による濃度設定モードとマニュアル露光による
    濃度設定モードとを有し、 上記トラブル基準変更手段または警告基準変更手段は、
    上記自動露光による濃度設定モードが選択されていると
    きには、上記マニュアル露光による濃度設定モードが選
    択されているときに設定するトラブル基準光量または警
    告基準光量よりも大きなトラブル基準光量または警告基
    準光量を設定することを特徴とする画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】 画像出力装置に接続された画像読み取り
    装置において、 画像に光を照射する光源と、 上記光源の光量を検出する光量センサと、 上記光量センサで検出した検出光量を所定のトラブル基
    準光量と比較して、上記検出光量が上記トラブル基準光
    量を下回ったときに、光量不足トラブルが発生したこと
    を表すトラブル信号を出力するトラブル検出手段と、 上記画像出力装置の解像力の高低に応じて、上記トラブ
    ル基準光量を大小に変更するトラブル基準変更手段とを
    備えたことを特徴とする画像読み取り装置。
  7. 【請求項7】 画像出力装置に接続された画像読み取り
    装置において、 画像に光を照射する光源と、 上記光源の光量を検出する光量センサと、 上記光量センサで検出した検出光量を所定の警告基準光
    量と比較して、上記検出光量が上記警告基準光量を下回
    ったときに、光量不足を警告する警告信号を出力する警
    告検出手段と、 上記画像出力装置の解像力の高低に応じて、上記警告基
    準光量を大小に変更する警告基準変更手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像読み取り装置。
JP9346181A 1997-12-16 1997-12-16 画像読み取り装置 Pending JPH11177772A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007166065A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Fuji Xerox Co Ltd 原稿読取装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007166065A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Fuji Xerox Co Ltd 原稿読取装置

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