JPH11176661A - 電磁誘導機器の巻線 - Google Patents

電磁誘導機器の巻線

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JPH11176661A
JPH11176661A JP9341501A JP34150197A JPH11176661A JP H11176661 A JPH11176661 A JP H11176661A JP 9341501 A JP9341501 A JP 9341501A JP 34150197 A JP34150197 A JP 34150197A JP H11176661 A JPH11176661 A JP H11176661A
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tap
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main winding
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JP9341501A
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Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐サージ性の向上を図ること。 【解決手段】 主巻線部22は、素線を軸方向へ巻進め
たり、巻戻す操作を繰返すことに伴い筒状に形成された
ものであり、主巻線部22の内周側は中性点接続されて
いる。また、主巻線部22の外周部にはタップ巻線部2
3が装着されている。このタップ巻線部23は、4本の
素線を軸方向に並べて巻進めることから筒状に形成され
たものであり、第1のタップ巻線部29および第2のタ
ップ巻線部30から構成され、第2のタップ巻線部30
の端末部には電圧印加端子32が接続されている。この
構成の場合、主巻線部22の直列静電容量が大きくなる
上、タップ巻線部23が侵入サージに対してシールド効
果を発揮し、直列静電容量が一層大きくなるので、耐サ
ージ性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧器等の電磁誘
導機器に使用される巻線に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】電磁誘導機器例えば変
圧器には、冷却媒体の種類に応じた多種類のものが供さ
れているが、そのうち例えばSF6 ガスを冷却媒体とし
たガス絶縁変圧器は、不燃性と高信頼性とを特徴とし、
広く使用されている。ところが、ガス絶縁変圧器の場
合、SF6 ガス絶縁破壊のV−t特性が1μs以上で略
フラットになるため、雷サージや開閉サージ等のサージ
印加が弱点になり易い。
【0003】電磁誘導機器の巻線自体の絶縁は、1個の
巻線を有するリアクトルでも、2個以上の巻線を有する
変圧器でも基本的に同一であるので、1個の巻線を有す
るリアクトルを例に取り上げて説明を簡単にする。
【0004】上記ガス絶縁変圧器の巻線の一例として連
続円板巻線があげられる。この巻線は、構造が簡単な利
点がある反面、サージが進入すると、各セクションの端
において、印加端から少し離れるだけで電位が大幅に低
下するので、印加端付近のセクション間に大きな分担電
圧が印加される。このため、セクション間の絶縁距離を
長くして絶縁性能を確保する必要があるので、大形にな
る。
【0005】図13および図14は、ガス絶縁電磁誘導
機器の一例であるリアクトルを示すものである。まず、
図13において、鉄心1の外周部には絶縁内筒2が装着
され、絶縁内筒2の外周部には、複数の間隔絶縁物3を
介して巻線部(ハイセルキャップ巻線)4が巻装されて
いる。
【0006】この巻線部4は、図14に示すように、1
対の単位巻線部5を軸方向に複数組み並べたものであ
り、単位巻線部5相互間には複数の間隔絶縁物6が介在
され、各組の単位巻線部5は、2本の素線5a(1重
枠,2重枠は素線5aを区別するものである)を数次の
順序で電流が流れるように巻回することから構成されて
いる。尚、符号5bは、素線5aの接続点を示してい
る。
【0007】巻線部4の外周部には、図13に示すよう
に、複数の間隔絶縁物7を介して絶縁外筒8が装着され
ている。そして、絶縁内筒2には、図14に示すよう
に、絶縁材製の仕切内板9が設けられ、絶縁外筒8に
は、絶縁材製の仕切外板10が設けられており、冷却媒
体は、矢印で示すように、内側の下段に位置する冷媒通
路11内を通って上昇した後、仕切内板9に塞止められ
て単位巻線部5相互間に流入し、冷媒通路12を通って
外周側へ流れる、次に、外側の冷媒通路13を通って上
昇した後、仕切外板10に塞止められて冷媒通路12内
に流入し、外側の上段に位置する冷媒通路11に沿って
上昇する。
【0008】上記構成の場合、各単位巻線部5におい
て、2本の素線5a相互間の静電容量が大きくなり、サ
ージインピーダンスが小さくなるので、印加端から加わ
るサージ電圧をアース側へ逃がし易くなる。このため、
単位巻線部5間に加わるサージによる過電圧が低減され
るので、耐サージ性が向上する。
【0009】しかしながら、冷媒通路11,12,13
が長くなるので、冷却効率が低下する。このため、冷媒
通路11,12,13の断面積等を大きくして冷却効率
を高める必要があるので、素線5aの占積率が低下する
上、間隔絶縁物6の種類や量が増えてしまう。しかも、
巻線部4が複雑で素線5aの巻回作業が面倒である上、
接続点5bにおける接続作業を必要とするため、総じ
て、製造作業性が低かった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、耐サージ性,冷却効率,素線占積
率,製造作業性の向上を図り得る電磁誘導機器の巻線を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電磁誘導
機器の巻線は、内周部が共通接続された複数の主巻線部
と、前記各主巻線部の外周部に設けられ軸方向に並ぶ複
数の素線を軸方向に積重ねてなるタップ巻線部とを備
え、前記各主巻線部が素線を軸方向に沿って巻進め・巻
戻しすることに伴い筒状に巻回され、前記各タップ巻線
部が前記主巻線部に電気的に接続された第1のタップ巻
線部と前記主巻線部および前記第1のタップ巻線部に対
して電気的に隔絶された第2のタップ巻線部とを備えて
いるところに特徴を有している。
【0012】上記手段によれば、素線を軸方向に沿って
巻進め・巻戻しすることに伴い筒状の主巻線部が形成さ
れている。このため、主巻線部の直列静電容量が大きく
なるので、高電圧のサージが侵入した場合でも、印加端
付近の分担電圧が小さくなる。しかも、主巻線部の外周
部に位置するタップ巻線部が侵入サージに対してシール
ド効果を発揮し、直列静電容量が一層大きくなるので、
層間の分担電圧が一層低くなり、耐サージ性が向上す
る。また、冷却媒体を軸方向に沿って流すことができる
ので、冷却媒体の流れがスムースになり、冷却性が向上
する。しかも、冷媒通路の断面積等を大きくして冷却効
率を高める必要がなくなる上、間隔絶縁物の種類や量が
低減されるので、素線の占積率が高まる。さらに、巻線
構成が簡単になるので、製造作業性が向上する。
【0013】請求項2記載の電磁誘導機器の巻線は、タ
ップ巻線部が主巻線部の外周面に密着しているところに
特徴を有している。上記手段によれば、主巻線部および
タップ巻線部の容量(機械的な容積)が増え、タップ巻
線部のシールド効果が一層高まるので、耐サージ性が一
層向上する上、装置が小形化される。
【0014】請求項3記載の電磁誘導機器の巻線は、タ
ップ巻線部の軸方向端面が主巻線部の軸方向端面に対し
て凹んでいるところに特徴を有している。上記手段によ
れば、タップ巻線部の軸方向端部の電界の強さが主巻線
部の軸方向端部の電界の強さと同程度に弱まるので、例
えばタンクに対する絶縁性能が向上する。このため、素
線の占積率が高まるので、装置が小形化される。
【0015】請求項4記載の電磁誘導機器の巻線は、タ
ップ巻線部を形成する複数の素線が絶縁フィルムにより
束ねられているところに特徴を有している。上記手段に
よれば、タップ巻線部と主巻線部との間の絶縁破壊電
圧,タップ巻線部の素線相互間の絶縁破壊電圧が高まる
ので、サージ侵入時の絶縁性能が向上する。これと共
に、タップ巻線部を巻回するにあたって、複数の素線が
バラバラになることが防止されるので、巻回作業性が高
まる。
【0016】請求項5記載の電磁誘導機器の巻線は、タ
ップ巻線部を形成する各素線が厚さ寸法1mm以上の絶
縁被覆を備えているところに特徴を有している。上記手
段によれば、タップ巻線部と主巻線部との間の絶縁破壊
電圧,タップ巻線部の素線相互間の絶縁破壊電圧が高ま
るので、サージ侵入時の絶縁性能が向上する。
【0017】請求項6記載の電磁誘導機器の巻線は、主
巻線部の軸方向端部に内周部に位置して略U字形または
略L字形の絶縁物が装着されているところに特徴を有し
ている。上記手段によれば、放電開始電圧が高まるの
で、絶縁性能が向上する。しかも、絶縁物が略U字形あ
るいは略L字形をなしているので、絶縁物を主巻線部の
軸方向端部に装着し易くなる。
【0018】請求項7記載の電磁誘導機器の巻線は、タ
ップ巻線部の軸方向端部に略U字形または略L字形の絶
縁物が装着されているところに特徴を有している。上記
手段によれば、放電開始電圧が高まるので、絶縁性能が
向上する。しかも、絶縁物が略U字形あるいは略L字形
をなしているので、絶縁物をタップ巻線部の軸方向端部
に装着し易くなる。
【0019】請求項8記載の電磁誘導機器の巻線は、主
巻線部の軸方向端部に層間に位置して略U字形あるいは
略L字形の絶縁物が装着されているところに特徴を有し
ている。上記手段によれば、放電開始電圧が高まるの
で、絶縁性能が向上する。しかも、絶縁物が略U字形あ
るいは略L字形をなしているので、絶縁物を主巻線部の
軸方向端部に装着し易くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
ないし図5に基づいて説明する。尚、本実施例は、SF
6 ガス絶縁変圧器に本発明を適用したものである。ま
ず、図2において、全体巻線21は、三相三脚形変圧器
鉄心(図示せず)の脚に巻装されたものであり、円筒状
をなす主巻線部22と、主巻線部22の外周面に密着す
る円筒状のタップ巻線部23とから構成されている。
【0021】主巻線部22は、素線22aを矢印A方向
へ巻進めた後に反矢印A方向へ巻戻す操作を複数回繰返
すことに伴い形成されたものであり、主巻線部22内に
は、所定の層間に位置して間隔絶縁物(図示せず)が介
在され、間隔絶縁物が介在された層間には、矢印A方向
へ延びる冷媒通路24が形成されている。尚、素線22
aは、断面矩形状をなす芯線の表面を絶縁被覆で覆うこ
とから形成されたものである。
【0022】タップ巻線部23は、図4に示すように、
素線25a〜28aを軸方向に並べて矢印A方向へ巻進
めることから形成されたものであり、図3に示すよう
に、素線25aからなる単位巻線部25〜素線28aか
らなる単位巻線部28を有している。そして、単位巻線
部25および26は、相互接続されることに伴い第1の
タップ巻線部29を構成し、単位巻線部27および28
は、相互接続されることに伴い第2のタップ巻線部30
を構成している。尚、素線25a〜28aは、断面矩形
状をなす芯線の表面を絶縁被覆で覆うことから形成され
たものである。
【0023】第1のタップ巻線部29は、単位巻線部2
5の一端部が主巻線部22に接続されており、第1のタ
ップ巻線部29には、単位巻線部25の一端部,単位巻
線部25の他端部,単位巻線部26の一端部に位置して
タップ31a,31b,31cが接続されている。第2
のタップ巻線部30は、主巻線部22および第1のタッ
プ巻線部29に対して電気的に隔絶されたものであり、
第2のタップ巻線部30には、単位巻線部27の一端
部,単位巻線部28の一端部,単位巻線部28の他端部
に位置してタップ31d,31e,31fが接続されて
いる。
【0024】全体巻線21は、図1に示すように、主巻
線部22の内周側の端末部相互間が共通接続(中性点接
続)されている。また、各全体巻線21には、単位巻線
部28の外周側の端末部に位置して電圧印加端子32が
接続されており、下記〜に示すように、タップ31
a〜31fを選択的に短絡することに伴い各種のターン
数が選定される。 タップ31aと31fとを短絡する。 タップ31aと31eとを短絡する。 タップ31bと31eとを短絡する。 タップ31bと31dとを短絡する。 タップ31cと31dとを短絡する。
【0025】上記実施例によれば、冷媒通路24を通し
て冷却媒体を下から上へ流すことができるので、冷却媒
体の流れがスムースになり、流量が増える。このため、
全体巻線21の放熱効率が高まるので、冷却性が向上す
る。しかも、冷媒通路24の断面積等を大きくして冷却
効率を高める必要がなくなる上、間隔絶縁物の種類や量
が低減されるので、素線22aの占積率が高まる。さら
に、巻線構成が図14のハイセルキャップ巻線4に比べ
て簡単になるので、比較的簡単に自動巻線することが可
能になり、製造作業性が向上する。
【0026】ところで、SF6 ガス絶縁変圧器の場合、
SF6 ガスの絶縁破壊の時間特性が極めてフラットであ
るため、巻線内の絶縁性能の大部分が印加電圧の波高値
によって決定される。このとき、巻線内に加わる電圧の
最大値は、サージが侵入した場合の初期電位分布に応じ
た分担電圧になる。
【0027】図5は、巻線にサージが侵入した場合の初
期電位を示すものであり、図5の縦軸は電圧印加端およ
び電圧印加端と反対側の端を「0」および「1」で示す
電位である。ここで、サージの侵入初期においては、素
線間の静電容量分布で決まる電位分布により分担電圧が
決定されるため、電圧印加端に近接する層端部に多大な
分担電圧が加わる。従って、二点鎖線で示すように、初
期電位分布を巻線方向に対して直線的に改善すれば、分
担電圧が低減される。
【0028】下記〜は、分担電圧の低減方法を示す
ものである。 巻線自身の直列静電容量を増加させる。 巻線の大地間静電容量を低減する。 巻線内部の電気振動を抑制する。
【0029】全体巻線21の場合、構造が簡単であるた
め、「巻線内部の電気振動」は特に問題にならない。
また、「巻線の大地間静電容量を低減する」には、主
絶縁距離,対ヨーク距離,対タンク距離等を大きくする
必要があるので、全体巻線21が大形化される。このた
め、「巻線自身の直列静電容量を増加させる」ことに
着目し、主巻線部22の外周部にタップ巻線部23を巻
回し、サージの侵入を全体巻線21の外周部に限定し
た。
【0030】サージが侵入した場合の絶縁耐力は、巻回
数が最小である最低タップ時(タップ31aと31fと
の短絡時)が最も小さいため、最低タップ時の耐サージ
性について説明する。
【0031】タップ巻線部23が主巻線部22の外周層
に近接しているので、サージ侵入時には、主巻線部22
の外周層がタップ巻線部23より電気的に持上がり、分
担電圧Vが低減される。このように、タップ巻線部23
は、サージ侵入時にシールドとして機能し、全体巻線2
1の直列静電容量を増大させ、サージを逃がし易くす
る。しかも、サージの侵入が全体巻線21の外周部に限
定されるので、サージ侵入端の層間静電容量が大きく、
中性点側へ向うに従って小さくなる。このため、印加端
の層間分担電圧が低減されるので、耐サージ性が向上す
る。
【0032】また、主巻線部22の外周面とタップ巻線
部23との間に冷媒通路を形成せず、両者を密着させ
た。このため、主巻線部22およびタップ巻線部23の
容積が増え、タップ巻線部23のシールド効果が一層高
まるので、耐サージ性が一層向上する上、装置が小形化
される。
【0033】次に本発明の第2実施例を図6に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。各タップ巻線部23の軸方向の
高さ寸法Hbは主巻線部22の高さ寸法Haより小さく
設定されており、各タップ巻線部23の上端面と主巻線
部22の上端面との間,各タップ巻線部23の下端面と
主巻線部22の下端面との間には5〜30mmの段差が
形成されている。尚、符号33は、変圧器鉄心が収納さ
れたタンクであり、タンク33は大地電位に設定されて
いる。
【0034】上記実施例によれば、主巻線部22の軸方
向端部の電界の強さとタップ巻線部23の軸方向端部の
電界の強さとが同程度になり、全体巻線21の端部の電
界が弱くなるので、全体巻線21相互間の絶縁性能,全
体巻線21とタンク33との間の絶縁性能が高まる。こ
のため、全体巻線21の占積率を小さくし、全体巻線2
1の軸方向端部の等価曲率半径を大きくできるので、装
置が小形化される。
【0035】次に本発明の第3実施例を図7に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。タップ巻線部23は、集合線3
4を軸方向に沿って巻進めることから形成されている。
この集合線34は、素線25a〜28aをPETフィル
ムや絶縁紙等の絶縁フィルム34aで束ねることから構
成されたものであり、素線25a〜28aは軸方向に積
層された状態に保持されている。尚、符号25a1〜28
a1は素線25a〜28aの芯線、符号25a2〜28a2は
素線25a〜28aの絶縁被覆である。
【0036】SF6 ガス絶縁を行う場合、巻線の表面の
SF6 ガスの電界が所定値以上になると、放電が始まる
ことが判明している。これに対して上記実施例では、素
線25a〜28aを絶縁フィルム34aにより束ねた。
このため、SF6 ガスを素線25a〜28aの表面から
遠ざけることができるので、素線25a〜28a相互間
の絶縁破壊電圧,主巻線部22とタップ巻線部23との
間の絶縁破壊電圧が高まる。従って、全体巻線21の放
電開始電圧が高まるので、絶縁性能が向上する。これと
共に、タップ巻線部23を巻回するにあたって、素線2
5a〜28aがバラバラになることが防止されるので、
巻回作業性が高まる。
【0037】尚、上記第3実施例においては、タップ巻
線部23の軸方向上端面および下端面を主巻線部22の
軸方向上端面および下端面に対して凹ませたが、これに
限定されるものではなく、例えば、タップ巻線部23の
軸方向上端面のみを主巻線部22の軸方向上端面に対し
て凹ませたり、タップ巻線部23の軸方向下端面のみを
主巻線部22の軸方向下端面に対して凹ませても良い。
【0038】また、上記第3実施例においては、タップ
巻線部23の軸方向端面を主巻線部22の軸方向端面に
対して凹ませる構成を上記第1実施例に適用したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば上記第2実施例に
適用しても良い。
【0039】次に本発明の第4実施例を図8に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。素線25a〜28aの絶縁被覆
25a2〜28a2は、厚さ寸法TaおよびTbが1mm以
上に設定されている。
【0040】上記実施例によれば、SF6 ガスを素線2
5a〜28aの芯線25a1〜28a1の表面から遠ざける
ことができるので、素線25a〜28a相互間の絶縁破
壊電圧,主巻線部22とタップ巻線部23との間の絶縁
破壊電圧が高まる。このため、全体巻線21の放電開始
電圧が高まるので、絶縁性能が向上する。
【0041】尚、上記第4実施例においては、素線25
a〜28aの絶縁被覆25a2〜28a2の膜厚Taおよび
Tbを1mm以上にする構成を上記第1実施例に適用し
たが、これに限定されるものではなく、例えば上記第2
実施例あるいは上記第3実施例に適用しても良い。
【0042】次に本発明の第5実施例を図9に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。主巻線部22の内周部には、軸
方向両端部に位置してU字形の絶縁物35が装着されて
いる。これら各絶縁物35は、複数枚のPETフィルム
や絶縁紙等を重ねることから形成されたものであり、タ
ップ巻線部23の軸方向両端部にも装着されている。
【0043】上記実施例によれば、全体巻線21の放電
開始電圧が高まるので、絶縁性能が向上する。しかも、
タップ巻線部23の軸方向端部に絶縁物35を装着し
た。このため、全体巻線21の放電開始電圧が一層高ま
るので、絶縁性能が一層向上する。しかも、絶縁物35
をU字形に形成したので、絶縁物35を主巻線部22の
軸方向端部およびタップ巻線部23の軸方向端部に被せ
易くなる。
【0044】尚、上記第5実施例においては、主巻線部
22の内周部に軸方向端部に位置して絶縁物35を装着
する構成,タップ巻線部23の軸方向端部に絶縁物35
を装着する構成を上記第1実施例に適用したが、これに
限定されるものではなく、例えば上記第2実施例〜上記
第4実施例のいずれかに適用しても良い。
【0045】次に本発明の第6実施例を図10に基づい
て説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材について
は同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材
についてのみ説明を行う。主巻線部22の内周部には、
軸方向両端部に位置してL字形の絶縁物36が装着され
ている。これら各絶縁物36は、複数枚のPETフィル
ムや絶縁紙等を重ねることから形成されたものであり、
タップ巻線部23の軸方向両端部にも装着されている。
【0046】上記実施例によれば、全体巻線21の放電
開始電圧が高まるので、絶縁性能が向上する。しかも、
絶縁物36をL字形に形成したので、絶縁物36を主巻
線部22の軸方向端部およびタップ巻線部23の軸方向
端部に被せ易くなる。さらに、主巻線部22の外周面と
タップ巻線部23の内周面との間に絶縁物が介在されな
いので、両者を密着させ易くなる。
【0047】尚、上記第6実施例においては、主巻線部
22の内周部に軸方向端部に位置して絶縁物36を装着
する構成,タップ巻線部23の軸方向端部に絶縁物36
を装着する構成を上記第1実施例に適用したが、これに
限定されるものではなく、例えば上記第2実施例〜上記
第4実施例のいずれかに適用しても良い。
【0048】次に本発明の第7実施例を図11に基づい
て説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材について
は同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材
についてのみ説明を行う。主巻線部22の軸方向両端部
には、各層間に位置してU字形の絶縁物35が装着され
ている。
【0049】上記実施例によれば、全体巻線21の放電
開始電圧が一層高まるので、絶縁性能が一層向上する。
しかも、絶縁物35を主巻線部22の軸方向端部および
タップ巻線部23の軸方向端部に被せ易くなる。尚、上
記第7実施例においては、主巻線部22の軸方向端部に
層間に位置して絶縁物35を装着する構成を上記第1実
施例に適用したが、これに限定されるものではなく、例
えば上記第2実施例〜上記第4実施例のいずれかに適用
しても良い。
【0050】次に本発明の第8実施例を図12に基づい
て説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材について
は同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材
についてのみ説明を行う。主巻線部22の軸方向両端部
には、各層間に位置してL字形の絶縁物36が装着され
ている。
【0051】上記実施例によれば、全体巻線21の放電
開始電圧が一層高まるので、絶縁性能が一層向上する。
しかも、絶縁物36を主巻線部22の軸方向端部および
タップ巻線部23の軸方向端部に被せ易くなる。尚、上
記第8実施例においては、主巻線部22の軸方向端部に
層間に位置して絶縁物36を装着する構成を上記第1実
施例に適用したが、これに限定されるものではなく、例
えば上記第2実施例〜上記第4実施例のいずれかに適用
しても良い。また、上記第1〜第8実施例においては、
主巻線部22およびタップ巻線部23を円筒状に形成し
たが、これに限定されるものではなく、例えば角筒状に
形成しても良い。
【0052】また、上記第1〜第8実施例においては、
単位巻線部25および26(第1のタップ巻線部2
9),単位巻線部27および28(第2のタップ巻線部
30)を各々接続したが、これに限定されるものではな
く、例えば、単位巻線部26〜28(第2の単位巻線
部)を直列接続して単位巻線部25(第1の単位巻線
部)を独立させたり、単位巻線部25〜27(第1の単
位巻線部)を直列接続して単位巻線部28(第2の単位
巻線部)を独立させても良い。
【0053】また、上記第1〜第8実施例においては、
素線25a〜28aを軸方向に並べて巻進めることから
タップ巻線部23を形成したが、これに限定されるもの
ではなく、例えば2本あるいは3本の素線を軸方向に並
べて巻進めることからタップ巻線部を形成したり、4本
以上の素線を軸方向に並べて巻進めることからタップ巻
線部を形成しても良い。
【0054】また、上記第1〜第8実施例においては、
主巻線部22の外周面にタップ巻線部23を密着させた
が、これに限定されるものではなく、例えば両者を近接
配置したり、あるいは、冷媒通路が形成される程度に両
者を離間させても良い。また、上記第1〜第8実施例に
おいては、SF6 ガス絶縁電磁誘導機器に本発明を適用
したが、これに限定されるものではなく、例えば油入電
磁誘導機器に本発明を適用しても良い。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電磁誘導機器の巻線は次の効果を奏する。請求項1記
載の手段によれば、主巻線部の外周部にタップ巻線部を
設けた。このため、直列静電容量が大きくなるので、耐
サージ性が向上する。しかも、冷却媒体を軸方向に沿っ
て流すことができるので、冷却性が向上する。さらに、
冷媒通路の断面積等を大きくして冷却効率を高める必要
がなくなる上、間隔絶縁物の種類や量が低減されるの
で、素線の占積率が高まる。これと共に、巻線構成が簡
単になるので、製造作業性が向上する。
【0056】請求項2記載の手段によれば、タップ巻線
部を主巻線部の外周面に密着させたので、耐サージ性が
一層向上する上、装置が小形化される。請求項3記載の
手段によれば、タップ巻線部の軸方向端面を主巻線部の
軸方向端面に対して凹ませた。このため、タンクに対す
る絶縁性能等が向上するので、素線の占積率が高まり、
装置が小形化される。
【0057】請求項4記載の手段によれば、タップ巻線
部を形成する複数の素線を絶縁フィルムにより束ねたの
で、サージ侵入時の絶縁性能が向上する。これと共に、
タップ巻線部を巻回するにあたって、複数の素線がバラ
バラになることが防止されるので、巻回作業性が高ま
る。請求項5記載の手段によれば、タップ巻線部を形成
する各素線の絶縁被覆を厚さ寸法1mm以上に設定した
ので、サージ侵入時の絶縁性能が向上する。
【0058】請求項6記載の手段によれば、主巻線部の
内周部に軸方向端部に位置して略U字形あるいは略L字
形の絶縁物を装着したので、絶縁性能が向上する上、絶
縁物を主巻線部に被せ易くなる。請求項7記載の手段に
よれば、タップ巻線部の軸方向端部に略U字形あるいは
略L字形の絶縁物を装着したので、絶縁性能が向上する
上、絶縁物をタップ巻線部に被せ易くなる。
【0059】請求項8記載の手段によれば、主巻線部の
軸方向端部に層間に位置して略U字形あるいは略L字形
の絶縁物を装着したので、絶縁性能が向上する上、絶縁
物を主巻線部に被せ易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(全体巻線の結線
状態を示す図)
【図2】全体巻線を示す図
【図3】全体巻線の電気的構成を示す図
【図4】タップ巻線部の巻回方法を示す図
【図5】サージ侵入時の初期電位分布を示す図
【図6】本発明の第2実施例を示す図(タンク内に全体
巻線を収納した状態を示す図)
【図7】本発明の第3実施例を示す図(集合線を示す
図)
【図8】本発明の第4実施例を示す図(素線を示す図)
【図9】本発明の第5実施例を示す図2相当図
【図10】本発明の第6実施例を示す図2相当図
【図11】本発明の第7実施例を示す図2相当図
【図12】本発明の第8実施例を示す図2相当図
【図13】従来例を示す図(aはX−X線に沿う断面
図、bは平面図)
【図14】巻線部を拡大して示す図
【符号の説明】
22は主巻線部、22aは素線、23はタップ巻線部、
25a〜28aは素線、25a2〜28a2は絶縁被覆、2
9は第1のタップ巻線部、30は第2のタップ巻線部、
34aは絶縁フィルム、35は絶縁物、36は絶縁物を
示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周部が共通接続された複数の主巻線部
    と、 前記各主巻線部の外周部に設けられ、軸方向に並ぶ複数
    の素線を軸方向に積重ねてなるタップ巻線部とを備え、 前記各主巻線部は、素線を軸方向に沿って巻進め・巻戻
    しすることに伴い筒状に巻回され、 前記各タップ巻線部は、前記主巻線部に電気的に接続さ
    れた第1のタップ巻線部と、前記主巻線部および前記第
    1のタップ巻線部に対して電気的に隔絶された第2のタ
    ップ巻線部とを有していることを特徴とする電磁誘導機
    器の巻線。
  2. 【請求項2】 タップ巻線部は、主巻線部の外周面に密
    着していることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導機
    器の巻線。
  3. 【請求項3】 タップ巻線部の軸方向端面は、主巻線部
    の軸方向端面に対して凹んでいることを特徴とする請求
    項1記載の電磁誘導機器の巻線。
  4. 【請求項4】 タップ巻線部を形成する複数の素線は、
    絶縁フィルムにより束ねられていることを特徴とする請
    求項1記載の電磁誘導機器の巻線。
  5. 【請求項5】 タップ巻線部を形成する各素線は、厚さ
    寸法が1mm以上の絶縁被覆を有していることを特徴と
    する請求項1記載の電磁誘導機器の巻線。
  6. 【請求項6】 主巻線部の軸方向端部には、内周部に位
    置して略U字形または略L字形の絶縁物が装着されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導機器の巻
    線。
  7. 【請求項7】 タップ巻線部の軸方向端部には、略U字
    形または略L字形の絶縁物が装着されていることを特徴
    とする請求項1記載の電磁誘導機器の巻線。
  8. 【請求項8】 主巻線部の軸方向端部には、層間に位置
    して略U字形または略L字形の絶縁物が装着されている
    ことを特徴とする請求項1記載の電磁誘導機器の巻線。
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