JPH11174230A - 偏光素子及び照明装置 - Google Patents

偏光素子及び照明装置

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JPH11174230A
JPH11174230A JP9361814A JP36181497A JPH11174230A JP H11174230 A JPH11174230 A JP H11174230A JP 9361814 A JP9361814 A JP 9361814A JP 36181497 A JP36181497 A JP 36181497A JP H11174230 A JPH11174230 A JP H11174230A
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Japan
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polarized light
circularly polarized
polarizing element
liquid crystal
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Application number
JP9361814A
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English (en)
Inventor
Toshio Nakajima
登志雄 中島
Naoki Takahashi
直樹 高橋
Hironori Motomura
弘則 本村
Hisafumi Mihara
尚史 三原
Tadayuki Kameyama
忠幸 亀山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光分離性能に優れ、かつブルーシフトによ
る着色が発生しにくくて明るさや表示品位に優れる液晶
表示装置を形成できる偏光素子及びそれを用いた照明装
置の開発。 【解決手段】 螺旋ピッチが厚さ方向に変化してその最
大ピッチと最小ピッチの差が100nm未満のコレステリ
ック液晶層からなる円偏光分離層(31,32)を選択
反射の中心波長が異なる組合せで2層以上有し、必要に
応じて1/4波長板(4)や偏光板を有する偏光素子
(5)、及びその偏光素子の1/4波長板を有しない側
に裏面に反射層(11)を有して表面より光を出射する
導光板(1)を有する照明装置。 【効果】 ブルーシフトによる反射特性の歪を是正して
表示の着色を低減し、それより出射した円偏光を1/4
波長板が直線偏光化し、粘着層を介した積層一体化で各
界面での反射ロスも少なく、光源からの熱により表示ム
ラが生じにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光の利用効率に優れて透
過型の液晶表示装置などに好適な偏光素子及び照明装置
に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、自然光からなる入射光を左右の円
偏光に分離してその一方を透過し、他方を反射するコレ
ステリック液晶層の特性を利用した偏光素子としては、
螺旋ピッチが厚さ方向に変化してその最大ピッチと最小
ピッチの差が100nm以上のコレステリック液晶層から
なる円偏光分離層が知られていた(特開平6−2818
14号公報)。かかる偏光素子は、それを透過した円偏
光を1/4波長板を介し直線偏光化し、その振動方向と
透過軸を一致させて偏光板を配置することで吸収ロスを
低減して透過光量を増大させることにより液晶表示の輝
度向上が期待されているものである
【0003】しかしながら、ブルーシフト、すなわちコ
レステリック液晶層に斜め入射した光の波長が短波長側
にシフトして透過する現象により、その偏光素子を液晶
表示装置に適用した場合に斜視方向の表示が著しく着色
し(正面方向との大きな色相違)、表示品位を大きく低
下させる問題点があった。かかる着色問題は、輝度を向
上させえても偏光素子の実用性を大きく減殺するもので
ある。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、偏光分離性能に優れ、
かつブルーシフトによる着色が発生しにくくて明るさや
表示品位に優れる液晶表示装置を形成できる偏光素子及
びそれを用いた照明装置の開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、螺旋ピッチが
厚さ方向に変化してその最大ピッチと最小ピッチの差が
100nm未満のコレステリック液晶層からなる円偏光分
離層を選択反射の中心波長が異なる組合せで2層以上有
し、必要に応じて1/4波長板や偏光板を有することを
特徴とする偏光素子、及びその偏光素子の1/4波長板
を有しない側に裏面に反射層を有して表面より光を出射
する導光板を有することを特徴とする照明装置を提供す
るものである。
【0006】
【発明の効果】厚さ方向における最大/最小の螺旋ピッ
チ差が100nm未満の円偏光分離層を選択反射の中心波
長が異なる組合せで2層以上有する構造とすることによ
り、反射・透過波長域が拡大して偏光分離性能が向上し
光の利用効率が向上すると共に、ブルーシフトによる着
色が発生しにくい偏光素子を得ることができる。選択反
射の波長域が5%以上オーバーラップする組合せで円偏
光分離層を用いた場合にはブルーシフトをより低減する
ことができる。かかるブルーシフトの低減効果は、ブル
ーシフトによる反射特性の歪の是正による着色の補償効
果によるものと考えられるが、上記した特開平6−28
1814号公報では螺旋ピッチの変化が一定方向である
ことが好ましいことを教示しており、これは前記波長域
のオーバーラップ方式と矛盾するため本発明によるブル
ーシフトの低減効果が発生する機構は不明である。
【0007】従って前記の偏光素子と1/4波長板や導
光板と組合せた照明装置は、導光板を介した入射光を円
偏光分離層にて左右の円偏光に分離しその一方を透過し
て他方を反射し、その反射光が円偏光分離層と導光板の
反射層の間に閉じ込められて反射を繰り返す内に所定の
円偏光に変換され、円偏光分離層を透過しうる状態とな
って入射光における当初より所定の状態にある円偏光と
共に出射し、反射ロスによる光の未利用分が低減する。
【0008】一方、円偏光分離層より出射した円偏光
は、1/4波長板を介し直線偏光や扁平な楕円偏光等の
直線偏光成分の多い状態に変換され、その変換光の直線
偏光方向が偏光板の透過軸と合致したとき殆ど吸収され
ずに偏光板を透過し、吸収ロスによる光の未利用分も低
減する。前記の結果、従来では反射ロスや吸収ロスとな
っていた光も有効利用でき光の利用効率が向上して輝度
に優れる照明装置が得られ、明るさや表示品位に優れる
液晶表示装置を形成することができる。
【0009】なお応力緩和性に優れる粘着層を介して積
層一体化した場合には、各界面での反射ロスが少なく、
界面への異物等の侵入も防止できて表示品位の低下を予
防でき、光学系のズレによる変換効率の低下も防止で
き、さらに光源からの熱により円偏光分離層や1/4波
長板や偏光板等に生じる応力を抑制できて光弾性変形に
より発生する屈折率の変化を防止でき、より明るくて視
認性や表示品位の信頼性に優れる液晶表示装置を形成す
ることができる。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の偏光素子は、螺旋ピッチが
厚さ方向に変化してその最大ピッチと最小ピッチの差が
100nm未満のコレステリック液晶層からなる円偏光分
離層を選択反射の中心波長が異なる組合せで2層以上有
し、必要に応じて1/4波長板や偏光板を有するものか
らなる。また照明装置は、前記偏光素子の1/4波長板
を有しない側に裏面に反射層を有して表面より光を出射
する導光板を有するものからなる。
【0011】図1、図2に本発明による偏光素子5及び
照明装置を例示した。31,32,33が円偏光分離層
で、3がその重畳層、4が1/4波長板、6が偏光板で
あり、1が導光板である。また2,20,21,22,
23,24は、粘着層である。図2の如く1/4波長板
4は、複数の位相差層42,43の重畳層として形成さ
れていてもよい。
【0012】前記図例の照明装置によれば、導光板1の
表面より出射した光のうち所定の円偏光は、導光板の表
面側に配置した円偏光分離層31,32,33の重畳層
3を透過し、1/4波長板4を介して外部に透過する。
一方、所定外の円偏光は、各円偏光分離層を介し所定波
長域の光が反射され、その反射光は、導光板に再入射し
て裏面の反射層11を介し反射され、戻り光として再び
円偏光分離層の重畳層3に入射する。
【0013】前記の各円偏光分離層による反射光は、導
光板の裏面で反射される際に偏光状態が変化させられ、
一部又は全部の反射光が円偏光分離層の重畳層を透過し
うる所定の円偏光となる。従って各円偏光分離層による
反射光は、円偏光分離層の重畳層を透過しうる所定の円
偏光となるまで円偏光分離層の重畳層と導光板との間に
閉じ込められて、それらの間で反射を繰り返す。
【0014】一方、円偏光分離層の重畳層より出射した
円偏光は、1/4波長板4に入射して位相変化を受け、
その位相変化が1/4波長に相当する波長の光は直線偏
光に変換され、その他の波長の光は楕円偏光に変換され
る。その楕円偏光は、前記の直線偏光に変換された光の
波長に近いほど扁平な楕円偏光となる。その結果、偏光
板を透過しうる直線偏光成分を多く含む状態の光が1/
4波長板より出射される。
【0015】本発明において、円偏光分離層と必要に応
じての1/4波長板や偏光板や導光板の各部品は、必要
に応じ応力緩和性に優れる粘着層を介して積層一体化さ
れる。その場合、導光板1は、偏光素子5の1/4波長
板4を有しない側にその表面(光出射)側が位置するよ
うに配置される。また偏光板6は、1/4波長板4の上
側に配置される。
【0016】円偏光分離層としては、螺旋ピッチが厚さ
方向に変化してその最大ピッチと最小ピッチの差が10
0nm未満のコレステリック液晶層からなるものが用いら
れる。コレステリック液晶層は、透過と反射を介した円
偏光の左右一方への選択的分離性に優れ、視野角の広さ
にも優れると共に、視角変化に対する光学特性の変化が
小さく、斜め方向からも直接観察される直視型液晶表示
装置に適する利点を有している。
【0017】コレステリック液晶としては、適宜なもの
を用いることができ、特に限定はない。液晶層の重畳効
率や薄膜化などの点よりは液晶ポリマーの使用が有利で
ある。また複屈折による位相差の大きいコレステリック
液晶分子ほど選択反射の波長域が広くなり、重畳層数の
軽減や大視野角時の波長シフトに対する余裕などの点よ
り好ましい。好ましく用いうる円偏光分離層としては、
コレステリック液晶ポリマーからなるフィルムや、コレ
ステリック液晶ポリマーからなる層をフィルム等の透明
基材の片面又は両面に設けたものなどがあげられる。
【0018】ちなみに液晶ポリマーとしては、例えばポ
リエステル等の主鎖型液晶ポリマー、アクリル主鎖やメ
タクリル主鎖、シロキサン主鎖等からなる側鎖型液晶ポ
リマー、低分子カイラル剤含有のネマチック系液晶ポリ
マー、キラル成分導入の液晶ポリマー、ネマチック系と
コレステリック系の混合液晶ポリマーなどがあげられ
る。取扱い性の点より、ガラス転移温度が30〜150
℃の液晶ポリマーが好ましく用いうる。
【0019】コレステリック液晶層の形成は、従来の配
向処理に準じた方法で行いうる。ちなみにその例として
は、基板上にポリイミドやポリビニルアルコール等の膜
を形成してレーヨン布等でラビング処理したもの、Si
2の斜方蒸着層や延伸フィルム、紫外線硬化性液晶配
向層等からなる適宜な配向膜の上に液晶ポリマーを展開
してガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱
し、液晶ポリマー分子がグランジャン配向した状態でガ
ラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向
が固定化された固化層を形成する方法などがあげられ
る。
【0020】前記の基板としては、例えばトリアセチル
セルロースやポリビニルアルコール、ポリイミドやポリ
アリレート、ポリエステルやポリカーボネート、ポリス
ルホンやポリエーテルスルホン、エポキシ系樹脂の如き
プラスチックからなるフイルム、あるいはガラス板など
の適宜なものを用いうる。基板上に形成した液晶ポリマ
ーの固化層は、基板がフィルムからなる場合にはそれと
の一体物としてそのまま円偏光分離層に用いうるし、基
板より剥離してフィルム等からなる円偏光分離層として
用いることもできる。フィルムからなる基板との一体物
として形成する場合には、偏光の状態変化の防止性など
の点より、位相差が可及的に小さいフィルムを用いるこ
とが好ましい。
【0021】液晶ポリマーの展開は、加熱溶融方式によ
ってもよいし、溶剤による溶液として展開することもで
きる。その溶剤としては、例えば塩化メチレンやシクロ
ヘキサノン、トリクロロエチレンやテトラクロロエタ
ン、N−メチルピロリドンやテトラヒドロフランなどの
適宜なものを用いうる。展開は、バーコーターやスピナ
ー、ロールコーター、グラビア印刷方式などの適宜な塗
工機にて行うことができる。展開に際しては、必要に応
じコレステリック液晶層の重畳方式なども採ることがで
きる。
【0022】コレステリック液晶層の厚さは、配向の乱
れや透過率低下の防止、選択反射性(円偏光二色性を示
す波長範囲)などの点より、0.5〜100μm、就中
1〜70μm、特に1〜50μmが好ましい。形成する円
偏光分離層は、斜め入射光も含めた分離性能の均一化等
の点より平坦な層として形成されていることが好まし
く、2層以上の重畳層として形成されている場合でも各
層は平坦なものであることが好ましい。なおコレステリ
ック液晶層、ないし円偏光分離層の形成に際しては、安
定剤や可塑剤、あるいは金属類などからなる種々の添加
剤を必要に応じて配合することができる。
【0023】螺旋ピッチが厚さ方向に変化するコレステ
リック液晶層からなる円偏光分離層の形成は、例えばコ
レステリック液晶の配向層の上に選択反射の中心波長が
異なるコレステリック液晶を塗布して配向させる方式、
選択反射の中心波長が異なるコレステリック液晶の配向
層同士を熱圧着する方式などの適宜な方式で行うことが
できる。その場合、選択反射の中心波長が異なるコレス
テリック液晶層をその中心波長に基づき長短の順序通り
に重畳することがブルーシフトの抑制などの点より好ま
しい。
【0024】前記螺旋ピッチの変化は、段階的であって
もよいし、連続的であってもよく、段階的部分と連続的
部分が複合したものなどであってもよい。螺旋ピッチが
段階的に変化するものは、例えば選択反射の波長域端に
差があるものを重畳する方式などにより得ることができ
る。また螺旋ピッチが連続的に変化するものは、例えば
前記の螺旋ピッチが段階的に変化するコレステリック液
晶層の重畳層を加熱して再配向処理する方式などにより
得ることができる。すなわち選択反射の波長域が不連続
なコレステリック液晶層同士を重畳塗布や熱圧着等を介
して密着させ、それを加熱処理することにより前記不連
続な波長域の幅を狭めることができ、選択反射の波長域
を連続化させることも可能である。
【0025】前記の重畳塗布や熱圧着等による重畳方式
で厚さ方向に螺旋ピッチが変化するコレステリック液晶
層を形成する場合、その重畳数については特に限定はな
く、一般には光透過率(明るさ)などの点より50層以
下、就中20層以下、特に2〜10層の重畳層とされ
る。
【0026】偏光素子の形成に用いる円偏光分離層は、
厚さ方向の螺旋ピッチの変化がその最大ピッチと最小ピ
ッチの差に基づいて100nm未満のコレステリック液晶
層からなるものであり、ブルーシフトの抑制などの点よ
りは当該ピッチ差が90nm以下、就中85nm以下、特に
80nm以下のコレステリック液晶層からなるものが好ま
しく用いうる。
【0027】本発明による偏光素子は、かかる円偏光分
離層を選択反射の中心波長が異なる組合せで2層又は3
層以上有する構造として形成される。その円偏光分離層
は、偏光素子において間に他の光学層が介在する分離状
態に配置されていてもよいが、一般には円偏光分離層が
隣接した状態に配置される。ただし、透明基材や粘着層
等の接着層などの介在は許容され、透明基材の表裏に設
けた層として配置されていてもよい。
【0028】前記した選択反射の中心波長が異なる円偏
光分離層の2層以上の配置は、偏光分離機能の広波長域
化を目的とする。すなわち単層の円偏光分離層では通
例、選択反射性(円偏光二色性)を示す波長域に限界が
あり、液晶表示装置等に適用する場合に望まれる可視光
の全域に及ばないから選択反射性の異なる円偏光分離層
を2層以上配置して、上記したコレステリック液晶層の
重畳化と同様に円偏光二色性を示す波長域を拡大するこ
とを目的とする。
【0029】ちなみに選択反射の中心波長が300〜9
00nmの円偏光分離層を同じ偏光方向の円偏光を反射す
る組合せで、かつ選択反射の中心波長が異なる組合せで
用いて、その2〜6種類を配置することで広い波長域を
カバーできる偏光素子を効率的に形成することができ
る。従って照明装置形成用の円偏光分離層としては、偏
光分離機能を示す波長域が導光板に基づく出射光の波長
域と可及的に一致したものが好ましく用いうる。
【0030】前記において、用いる円偏光分離層の組合
せとしては、ブルーシフトを抑制する点などより全体、
就中、最寄りの円偏光分離層間で選択反射の波長域が5
%以上、就中7%以上、特に10%以上オーバーラップ
する組合せで用いることが好ましい。また円偏光分離層
は、ブルーシフトを抑制する点などより選択反射の中心
波長に基づき長短の順序通りに配置されていることが好
ましい。
【0031】なお上記において、同じ方向の円偏光を反
射する円偏光分離層の組合せで用いることを指摘したが
これは、各層で反射される円偏光の位相状態を揃えて各
波長域で異なる偏光状態となることを防止し、利用でき
る状態の偏光の増量を目的とする。従って上記したコレ
ステリック液晶層を重畳する場合にも同じ方向の円偏光
を反射するものの組合せとすることが好ましい。
【0032】本発明において用いる円偏光分離層は、例
えば低分子量体からなるコレステリック液晶層をフィル
ム等の透明基材で挾持したセル形態、液晶ポリマーから
なるコレステリック液晶層を透明基材の片面又は両面を
介して付設支持した形態、コレステリック液晶ポリマー
のフィルムからなる形態、それらの形態物を適宜な組合
せで重畳した形態などの適宜な形態とすることができ
る。
【0033】またコレステリック液晶層をその強度や操
作性などに応じて1層又は2層以上の支持体で保持した
円偏光分離層とすることもできる。2層以上の支持体を
用いる場合には、偏光の状態変化を防止する点などより
例えば無配向のフィルムや、配向しても複屈折の小さい
トリアセテートフィルムなどの如く位相差が可及的に小
さいものが好ましく用いうる。
【0034】上記したように円偏光分離層を2層以上配
置した層に対しては、それより反射又は透過出射した円
偏光の位相を変化させて直線偏光成分の多い状態に変換
させることを目的とした1/4波長板を必要に応じて配
置することができる。これにより偏光フィルム等からな
る偏光板を透過しやすい光などを得ることができる。
【0035】1/4波長板は、反射及び透過の一方又は
両方の円偏光の直線偏光化を目的に円偏光分離層を2層
以上配置した層の片側又は両側に設けることができる。
照明装置の場合には図例の如く、導光板の光出射側に円
偏光分離層を2層以上配置した層を介して設けられる。
【0036】1/4波長板としては、当該円偏光分離層
配置層より反射又は透過出射した円偏光を可及的に多く
直線偏光に変換すると共に、他の波長光を前記直線偏光
と可及的にパラレルな方向に長径方向を有し、かつ可及
的に直線偏光に近い扁平な楕円偏光に変換しうるものが
好ましく用いうる。それにより1/4波長板出射光の直
線偏光方向や楕円偏光の長径方向が偏光板の透過軸と可
及的に平行になるように配置して、偏光板を透過しうる
直線偏光成分の多い状態の光を得ることができる。
【0037】1/4波長板は、適宜な材質で形成でき、
透明で均一な位相差を与えるものが好ましい。1/4波
長板の位相差は、円偏光分離層を2層以上配置した層よ
り反射又は透過出射される円偏光の波長域などに応じて
適宜に決定しうる。ちなみに可視光域では波長550nm
の光に対する1/4波長板が好ましい。
【0038】また位相差層は、視角によって着色する場
合があり、その着色を防止する点よりは、式:Nz
(nx−nz)/(nx−ny)で定義されるNzが、Nz
1.1を満足する屈折率楕円体からなる1/4波長板が
好ましく用いうる。なお前記の式において、nxは位相
差層の面内における最大屈折率、nyはnx方向に直交す
る方向の屈折率、nzは厚さ方向の屈折率を意味する。
【0039】1/4波長板は、単層の位相差層からなる
ものや、図2に例示した如く、1/4波長板として機能
しうる波長範囲の拡大を目的に、位相差が相違する2層
以上の位相差層を重畳したものなどとして得ることがで
きる。ちなみに、可視光域の広い範囲で1/4波長板と
して機能しうる重畳型の1/4波長板としては、例えば
波長550nmの光に対して1/2波長の位相差を与える
位相差層と、1/4波長の位相差を与える位相差層との
組合せで複数の位相差層をそれらの光軸を交差させた状
態で重畳したものなどがあげられる。
【0040】前記において、視角による着色を防止した
重畳型の1/4波長板を得る点よりは、当該Nz≦1.
1を満足する1/4波長の位相差を与える1/4波長層
と、1/2波長の位相差を与える1/2波長層の1層又
は2層以上とを用いた重畳体とすることが好ましい。
【0041】上記の如く1/4波長板は、位相差層の単
層物や重畳体として得られるが、その位相差層の形成に
は例えば位相差フィルムなどが用いられる。位相差フィ
ルムは、高分子フィルムを一軸や二軸等で適宜に延伸処
理してなるフィルムや、液晶ポリマーフィルムなどとし
て得ることができる。その高分子フィルムや液晶ポリマ
ーフィルムとしては適宜なものを用いうる。
【0042】ちなみに前記の高分子フィルムの具体例と
しては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポ
リスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレ
ンやその他のポリオレフィン、酢酸セルロース系ポリマ
ー、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、ポリアミドの如
き適宜な透明プラスチックからなるフィルムなどがあげ
られる。
【0043】本発明において1/4波長板は、図例の如
く必要に応じその少なくとも偏光板配置側の外側表面が
粗面化41されていてもよい。その粗面化は、偏光素子
の上に偏光板を介して液晶セルを配置した場合に、偏光
素子と偏光板の密着によるスティッキング現象でシミ模
様や色ムラの発生の防止に有効である。1/4波長板の
表面の粗面化は、必要に応じて1/4波長板の表裏面の
両方に対して行うこともできる。
【0044】1/4波長板の表面の粗面化41は、例え
ば微粒子を1/4波長板表面にバインダ等を介して散布
固着させる方式、1/4波長板内に微粒子を含有させる
方式、1/4波長板の表面をエンボス加工やサンドブラ
スト加工する方式等の適宜な方式で、片表面又は両表面
に微細凹凸構造を付与する方式などにより行うことがで
きる。従って1/4波長板の粗表面は、液晶表示装置の
視認側にギラツキ防止を目的に施されるアンチグレア処
理に準じたものであってよい。
【0045】前記の微粒子には、例えば平均粒径が0.
5〜20μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化ア
ンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、架橋
又は未架橋ポリマー等の有機系微粒子などの適宜なもの
を用いうる。
【0046】偏光板との密着防止によるシミ模様や色ム
ラの発生防止などの点より、1/4波長板における好ま
しい粗表面は、その表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)
に基づいて0.1μm以上、10点平均粗さ(Rz)に
基づいて1μm以上の粗さ状態を有するものである。な
お前記した1/4波長板表面の粗面化は、それに代えて
あるいはそれと共に偏光板の表面を粗面化する方式にて
も同等の効果を得ることができる。
【0047】本発明の偏光素子には、図2に例示した如
く必要に応じて偏光板6を設けることもできる。偏光板
は、円偏光分離層を2層以上配置した層に対して直接設
けることもできるが、一般には図例の如く上記した1/
4波長板4を介して設けられる。
【0048】偏光板としては、適宜なものを用いうるが
一般には、偏光フィルムからなるものが用いられる。偏
光フィルムの例としては、ポリビニルアルコール系や部
分ホルマール化ポリビニルアルコール系、エチレン・酢
酸ビニル共重合体系部分ケン化物の如き親水性高分子の
フィルムにヨウ素及び/又は二色性染料を吸着させて延
伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ
塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フィルム
などがあげられる。
【0049】偏光フィルムの厚さは通例5〜80μmで
あるが、これに限定されない。偏光板は、偏光フィルム
の片面又は両面を透明保護層等で被覆したものなどであ
ってもよい。かかる透明保護層等は、偏光フィルムの補
強や耐熱性の向上、偏光フィルムを湿度等より保護する
ことなどの種々の目的を有するものであってよい。透明
保護層は、樹脂の塗布層や樹脂フィルムのラミネート層
などとして形成でき、拡散化や粗面化用等の微粒子を含
有していてもよい。
【0050】なお偏光板を1/4波長板の上側に配置す
る場合その配置角は、偏光板の透過軸が1/4波長板を
透過した直線偏光の振動面に可及的に一致していること
が輝度の向上等の点より好ましい。偏光板を設けた形態
の偏光素子の場合には、液晶セルの光源側に設ける偏光
板を省略することができる。
【0051】本発明の偏光素子には、必要に応じてさら
に拡散層等の適宜な光学層の1種又は2種以上を配置し
て、種々の形態に形成することができる。偏光素子に必
要に応じて設ける拡散層は、出射光を平準化して明暗ム
ラを抑制し、液晶セル等に適用した場合に画素との干渉
でモアレによるギラギラした視認が生じることの防止な
どを目的とする。円偏光分離層や1/4波長板より出射
した光の偏光状態の維持性などの点より好ましく用いう
る拡散層は、位相差が波長633nmの垂直入射光、好ま
しくは入射角30度以内の入射光に基づいて30nm以
下、就中0〜20nmのものである。
【0052】拡散層は、例えば粒子分散樹脂層の形成方
式、サンドブラストや化学エッチング等の表面凹凸化処
理による方式、機械的ストレスや溶剤処理等によるクレ
イズ発生方式、所定の拡散構造を設けた金型による転写
形成方式などの任意な方式で、円偏光分離層や1/4波
長板等への塗布層や拡散シートなどとして適宜に形成す
ることができる。拡散層は、円偏光分離層配置層の片面
や両面、1/4波長板と偏光板の間やそれらの上面など
の、円偏光分離層ないしその2層以上の配置層や1/4
波長板や偏光板等に隣接した適宜な位置に1層又は2層
以上を配置することができる。
【0053】本発明による偏光素子は、偏光光源等の照
明装置や液晶表示装置の形成などに好ましく用いること
ができる。図3に液晶表示装置に適用した状態の照明装
置を例示した。図例の如く照明装置は、偏光素子の1/
4波長板4を有しない側に、裏面に反射層11を有して
表面より光を出射する導光板1を配置することにより形
成される。
【0054】導光板としては、裏面に反射層を有して光
を表面側に出射する適宜なものを用いうる。光を吸収な
く効率的に出射するものが好ましい。(冷,熱)陰極管
等の線状光源や発光ダイオード等の光源12を導光板1
の側面に配し、その導光板に導光板内を伝送される光を
拡散や反射、回折や干渉等により板の片面側に出射する
ようにした、液晶表示装置で公知のサイドライト型バッ
クライトなどは前記導光板の例である。ちなみに、内部
の伝送光を片面側に出射するようにした導光板は、例え
ば透明又は半透明の樹脂板の光出射面又はその裏面にド
ット状やストライプ状の拡散体を設けたものや、樹脂板
の裏面に凹凸構造、特に微細プリズムのアレイ構造を付
与したものなどとして得ることができる。
【0055】一方の面側に光を出射する導光板は、それ
自体で円偏光分離層で反射された光を偏光変換する機能
を有しうるが、導光板の裏面に反射層11を設けること
で反射ロスをほぼ完全に防止することができる。拡散反
射層や鏡面反射層などの反射層は、円偏光分離層で反射
された光を偏光変換する機能に優れ、本発明においては
好ましい。
【0056】ちなみに凹凸面等で代表される拡散反射層
は、その拡散に基づいて偏光状態がランダムに混在し偏
光の解消状態を形成する。またアルミニウムや銀等の蒸
着層、それを設けた樹脂板、金属箔などからなる金属面
で代表される鏡面反射層は、円偏光が反射されるとその
偏光状態が反転する。
【0057】導光板の形成に際しては、光の出射方向を
制御するためのプリズムシート、均一な発光を得るため
の拡散板、漏れ光を戻すための反射手段、光源からの出
射光を導光板の側面に導くための光源ホルダなどの適宜
な補助手段を必要に応じ所定位置に1層又は2層以上配
置した組合せ体とすることもできる。なお導光板の表面
側(光出射側)に配置したプリズムシートや拡散板、あ
るいは導光板に付与したドットなどは拡散効果等で反射
光の位相を変化させる偏光変換手段として機能しうる。
【0058】なお図例の照明装置は、偏光光源を提供す
るものでありこれによれば、光源12を介した側面から
の入射光を上下面の一方より出射する導光板1の出射面
側に設けた円偏光分離層配置層3に導光板より出射した
光が入射し、左右一方の円偏光が透過すると共に他方の
円偏光が反射され、その反射光は、戻り光として導光板
に再入射する。導光板に再入射した光は、下面の反射層
11等からなる反射機能部分で反射されて再び円偏光分
離層配置層3に入射し、透過光と反射光(再々入射光)
に再度分離される。
【0059】従って前記反射光としての再入射光は、円
偏光分離層配置層を透過しうる所定の円偏光となるまで
当該配置層と導光板との間に閉じ込められて反射を繰返
すこととなる。本発明においては再入射光の利用効率等
の点より、可及的に少ない繰返し数で、就中、初回の再
入射光が反射の繰返しなく出射するようにしたものが好
ましい。
【0060】本発明の偏光素子や照明装置を形成する各
層は、分離状態にあってもよいが、光学系のズレ防止や
ゴミ等の異物の侵入防止、層間の屈折率調節による反射
損の抑制などの点よりその一部、就中、全部が固着処理
されていることが好ましい。円偏光分離層ないしその配
置層や1/4波長板、導光板や偏光板等を形成する各素
材層が分離状態にある場合にも前記の点より固着処理し
た密着一体化状態にあることが好ましい。
【0061】前記の固着処理には、適宜な接着剤を用い
うるが、積層体内部に熱により発生する内部応力の緩和
による光弾性変形の防止性などの点より応力緩和性に優
れる粘着層、就中、緩和弾性率が2×105〜1×107
dyne/cm2、就中2×106〜8×106dyne/cm2の粘着
層を介した接着による固着処理が好ましい。
【0062】前記の粘着層の形成には、例えばアクリル
系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリ
ウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマ
ーを用いてなる、応力緩和性に優れる透明な粘着剤を用
いうる。就中、光学的透明性や粘着特性、耐候性などの
点よりアクリル系粘着剤が好ましく用いうる。
【0063】前記アクリル系粘着剤を形成するアクリル
系重合体の具体例としては、例えばメチル基やエチル
基、n−プロピル基やイソプロピル基、n−ブチル基や
イソブチル基、ペンチル基やイソアミル基、ヘキシル基
やヘプチル基、シクロヘキシル基や2−エチルヘキシル
基、オクチル基やイソオクチル基、ノニル基やイソノニ
ル基、ラウリル基やドデシル基、デカニル基やイソデカ
ニル基の如きアルキル基、就中、炭素数が2〜14のア
ルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステル
の1種又は2種以上を、必要に応じ改質用モノマーの1
種又は2種以上と共に重合処理したものなどがあげられ
る。
【0064】前記改質用モノマーの具体例としては、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
4−ヒドロキシブチルや(メタ)アクリル酸6−ヒドロ
キシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオク
チルや(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、
(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルや(4−
ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレー
トの如きヒドロキシル基含有モノマー、アクリル酸やメ
タクリル酸、カルボキシエチルアクリレートやカルボキ
シペンチルアクリレート、イタコン酸やマレイン酸、ク
ロトン酸の如きカルボキシル基含有モノマー、無水マレ
イン酸や無水イタコン酸の如き酸無水物モノマー、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の如き
スルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアク
リロイルホスフェートの如き燐酸基含有モノマーなどが
あげられる。
【0065】また、(メタ)アクリルアミドやN−置換
(メタ)アクリルアミドの如きアミド系モノマー、N−
シクロヘキシルマレイミドやN−イソプロピルマレイミ
ド、N−ラウリルマレイミドやN−フェニルマレイミド
の如きマレイミド系モノマー、N−メチルイタコンイミ
ドやN−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイ
ミドやN−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘ
キシルイタコンイミドやN−シクロヘキシルイタコンイ
ミド、N−ラウリルイタコンイミドの如きイタコンイミ
ド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレ
ンスクシンイミドやN−(メタ)アクリロイル−6−オ
キシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アク
リロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドの
如きスクシンイミド系モノマーなども改質用モノマーと
してあげられる。
【0066】さらに、酢酸ビニルやN−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカルボン酸アミド類やスチレンの如きビ
ニル系モノマー、ジビニルベンゼンの如きジビニル系モ
ノマー、1,4−ブチルジアクリレートや1,6−ヘキ
シルジアクリレートの如きジアクリレート系モノマー、
(メタ)アクリル酸グリシジルやテトラヒドロフルフリ
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレートやポリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、フッ素(メタ)アクリレートやシリコー
ン(メタ)アクリレートの如きアクリル酸エステル系モ
ノマー、メチル(メタ)アクリレートやオクタデシル
(メタ)アクリレートの如き上記した主成分をなすモノ
マーとは異なるエステル基を有する(メタ)アクリル酸
エステルなども改質用モノマーとしてあげられる。
【0067】上記した改質用モノマーにおいて、分子間
架橋剤と反応しうる官能基を有してアクリル系共重合体
の分子間架橋に関与しうるモノマー、例えば上記したカ
ルボキシル基含有モノマーや酸無水物モノマー、(メ
タ)アクリル酸グリシジルやヒドロキシル基含有モノマ
ーなどは好ましく用いうる。就中、カルボキシエチルア
クリレートや(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシ
ルの如く架橋反応性に富むモノマーは、少量の共重合で
必要な架橋性を付与しうることから、得られるアクリル
系共重合体の緩和弾性率を上昇させにくく、特に好まし
く用いうる。
【0068】アクリル系重合体の調製方式は任意であ
り、溶液重合法や乳化重合法、塊状重合法や懸濁重合法
などの適宜な方式を採ることができる。その重合に際し
ては、例えばヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
や(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートやネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートやト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレートやジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ
アクリレートやポリエステルアクリレート、ウレタンア
クリレートなどの多官能系モノマーも用いうる。
【0069】重合処理に際しては必要に応じ重合開始剤
を用いうる。その使用量は、常法に準じることができ、
一般にはモノマー成分の0.001〜5重量%が用いら
れる。重合開始剤の例としては、過酸化ベンゾイルやt
-ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド
やジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−
プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシ
エチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオ
キシネオデカリエートやt-ブチルパーオキシビバレー
ト、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキ
シドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオ
キシドの如き有機過酸化物があげられる。
【0070】また2,2'−アゾビスイソブチロニトリル
や2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)
や2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メト
キシバレロニトリル)やジメチル2,2'−アゾビス(2
−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シ
アノバレリック酸)や2,2'−アゾビス(2−ヒドロキ
シメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−
(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]の如きアゾ
系化合物、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムや過酸
化水素等、あるいはそれらと還元剤を併用したレドック
ス系開始剤なども重合開始剤としてあげられる。
【0071】耐湿熱性等の点より好ましく用いうるアク
リル系重合体は、その重量平均分子量が10以上、就中
20万以上、特に40万以上のものである。また、かか
るアクリル系重合体は必要に応じ分子間架橋剤等で架橋
処理して、分子量の増量等により粘着特性の改良を図る
こともできる。ちなみに分子間架橋剤の例としては、ト
リレンジイソシアネートやトリメチロールプロパントリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシア
ネートの如き多官能イソシアネート系架橋剤、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテルやジグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ルの如きエポキシ系架橋剤、その他、メラミン樹脂系架
橋剤や金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤やアミノ
樹脂系架橋剤などの適宜なものを用いうる。
【0072】粘着層の厚さは適宜に決定してよい。一般
には、接着力や薄型化等の点より1〜500μm、就中
2〜200μm、特に5〜100μmとされる。なお粘着
層には必要に応じて、石油系樹脂やロジン系樹脂、テル
ペン系樹脂やクマロンインデン系樹脂、フェノール系樹
脂やキシレン系樹脂、アルキド系樹脂の如き粘着付与
剤、フタル酸エステルやリン酸エステル、塩化パラフィ
ンやポリブテン、ポリイソブチレンの如き軟化剤、ある
いはその他の各種充填剤や老化防止剤などの適宜な添加
剤を配合することができる。
【0073】偏光素子や照明装置の形成は、例えばフィ
ルム等の薄葉体を剥離剤で表面処理してなるセパレータ
上に設けた粘着層を円偏光分離層の所定接着面に移着し
その粘着層を介し円偏光分離層を重畳圧着して2層以上
の配置層を形成する方式や、その配置層の所定接着面に
前記に準じ粘着層を移着して1/4波長板や導光板を配
置圧着する方式などにより行うことができる。
【0074】また導光板等の上に、所定数の円偏光分離
層や1/4波長板や偏光板をそれらの接着面にセパレー
タ上に設けた粘着層を順次移着し、その移着付設の粘着
層を介し順次圧着して積層する方式、あるいは予め所定
の接着面に設けた粘着層を介して円偏光分離層や1/4
波長板や偏光板や導光板等の被着体を所定の順序で積層
し、それをプレス処理して一括的に圧着する方式なども
あげられる。前記の如く偏光素子の形成層を粘着層を介
して固着する場合、本発明においては所定の配置順序で
接着積層する点を除いて、その処理順序等については特
に限定はなく、適宜な方式で偏光素子や照明装置を形成
してよい。
【0075】上記のように本発明の照明装置は、偏光素
子を導光板等の適宜な光源との組合せで用いて、円偏光
分離層の2層以上の配置層による反射円偏光を偏光変換
して出射光として再利用することで反射ロスを防止し、
その出射光を1/4波長板を介し位相制御して偏光板透
過性の直線偏光成分をリッチに含む状態に変換すること
で偏光板による吸収ロスを防止し、光利用効率の向上を
はかりうるようにしたものである。
【0076】従って、光の利用効率に優れて偏光板を透
過しやすい光を提供し、大面積化等も容易であることよ
り液晶表示装置等におけるバックライトシステムなどと
して種々の装置に好ましく用いることができる。その場
合、1/4波長板を出射した光を光源として利用する点
よりは、直線偏光や楕円偏光の長径方向成分などとして
偏光板を透過しうる直線偏光成分を65%以上、就中7
0%以上含むことが好ましい。
【0077】なお図3に例示の液晶表示装置において、
6,61は偏光板、7は液晶セル、13,15,25,
26,27,28は粘着層、14,9は光拡散板、16
はプリズムシート、8は位相差フィルムである。本発明
の偏光素子ないし照明装置を用いたバックライトシステ
ムは、側面に光源12を有する導光板1の光出射側に偏
光素子5を配置したものより形成されている。液晶表示
装置は、図例の如く偏光素子における1/4波長板4の
側に液晶セル7を配置することにより形成される。
【0078】液晶表示装置は一般に、偏光板、液晶セ
ル、バックライト、及び必要に応じての補償用位相差フ
ィルム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込む
ことなどにより形成される。本発明においては、本発明
による偏光素子ないし照明装置を用いる点を除いて特に
限定はなく、従来に準じて液晶表示装置を形成しうる。
なお液晶表示装置とした場合にも各構成部品は粘着層等
を介して固着一体化されていることが好ましい。また本
発明の偏光素子ないし照明装置は、図例の如く液晶セル
7の両側に偏光板6,61を有する液晶表示装置の形成
に特に好ましく用いうる。
【0079】本発明の偏光素子ないし照明装置は、偏光
状態の光を入射させる必要のある液晶セル、例えばツイ
ストネマチック液晶やスーパーツイストネマチック液晶
を用いたものなどに好ましく用いうるが、非ツイスト系
の液晶や二色性物質を液晶中に分散させたゲストホスト
系の液晶、あるいは強誘電性液晶を用いたものなどにも
用いうる。液晶の駆動方式についても特に限定はない。
【0080】液晶表示装置の形成に際しては、例えば視
認側の偏光板の上に設ける光拡散板やアンチグレア層、
反射防止膜や保護層や保護板、あるいは液晶セルと視認
側又は/及びバックライト側の偏光板の間に設ける補償
用位相差板などの適宜な光学素子を適宜に配置すること
ができる。
【0081】前記の光拡散板は、光を拡散して輝度の均
質化や光放射方向の拡大等を目的とする。従って光拡散
板は、例えば円偏光分離層や導光板の上面などの、偏光
素子の表面や内部の適宜な位置に1層又は2層以上を配
置することもできる。光拡散板としては、1/4波長板
で例示した微細凹凸構造や導光板で例示した拡散構造等
の適宜な方式による拡散構造を有する透明フィルムなど
の適宜なものを用いることができ、公知の光拡散板のい
ずれも用いうる。また補償用位相差板は、液晶セル等に
よる複屈折性を補償して表示の着色化防止などを目的と
し、上記した1/4波長板に準じて延伸フィルムなどと
して得ることができる。
【0082】なお図2に例示の如く偏光素子5に必要に
応じて設けられる偏光板6は、液晶セル側に設けてもよ
いものである。その偏光板を介した液晶セルと偏光素子
の配置に際し、1/4波長板の進相軸又は遅相軸に対す
る偏光板の偏光軸の配置角度は、1/4波長板の位相差
特性や、それに入射する円偏光の特性などに応じて適宜
に決定しうるが、光利用効率の向上等の点より1/4波
長板を介し直線偏光化された光の偏光方向に対し偏光板
の透過軸を可及的に平行に配置することが好ましい。
【0083】また本発明においては、偏光素子を形成す
る円偏光分離層や1/4波長板、あるいはその他の導光
板や偏光板、粘着層や位相差板、光拡散板等の形成部品
に、例えばサリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノ
ール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノア
クリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線
吸収剤で処理する方式などにより紫外線吸収能をもたせ
ることもできる。
【0084】
【実施例】実施例1 裏面にAl蒸着反射層を設けたポリメチルメタクリレー
トからなる厚さ2.5mmの導光板の側面に直径2.2mm
の冷陰極管を配置し、Al蒸着フィルムにてその導光板
の側面と冷陰極管を包囲した後、導光板表面の拡散板上
に偏光分離板とポリカーボネートの延伸フィルムからな
る位相差が140nm、Nzが1の1/4波長板を厚さ2
0μmのアクリル系粘着層を介して順次配置し、それを
プレス圧着して積層一体化し、照明装置を得た。
【0085】前記の偏光分離板は、ガラス転移温度と等
方相転移温度の間でコレステリック液晶相を形成するア
クリル系サーモトロピック側鎖型液晶ポリマーの20重
量%テトラヒドロフラン溶液を、厚さ80μmのトリア
セチルセルロースフィルムのポリビニルアルコールラビ
ング処理面(0.1μm)の上にワイヤバーにて塗工
し、160℃で5分間加熱配向させて室温で放冷しガラ
ス状態に固定して鏡面状の選択反射状態を呈して左円偏
光を反射する厚さ4μmのコレステリック液晶層を形成
し、その上に光学活性なメソゲン比率のみ相違して選択
反射の波長域が異なる側鎖型液晶ポリマーの20重量%
テトラヒドロフラン溶液をワイヤバーにて塗工し、冷風
で乾燥後150℃で2分間加熱配向させ、さらに130
℃で15分間加熱して室温で放冷し厚さ方向に螺旋ピッ
チが280〜320nmの範囲で変化し、400〜560
nmの波長範囲で選択反射性を示す左円偏光反射型の円偏
光分離層を得た。
【0086】一方、前記に準じて厚さ方向に螺旋ピッチ
が370〜410nmの範囲で変化し、540〜705nm
の波長範囲で選択反射性を示す左円偏光反射型の円偏光
分離層を得、それを前記の円偏光分離層と厚さ20μm
のアクリル系粘着層を介し圧着することにより形成した
ものであり、これは400〜705nmの波長範囲で選択
反射性を示した。なおその積層に際しては、選択反射波
長が560nmの側に、トリアセチルセルロースフィルム
を介して選択反射波長が540nmの側が隣接するように
配置し、その長波長側に前記の1/4波長板を配置した
(以下同じ)。
【0087】また前記のアクリル系粘着層は、冷却管と
窒素導入管と温度計と撹拌装置を備えた反応容器に、ア
クリル酸ブチル99.9重量部/アクリル酸6−ヒドロ
キシヘキシル0.1重量部/2,2−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.3重量部を、酢酸エチル120重量部と
共に入れて窒素ガス気流下に60℃で4時間、ついで7
0℃で2時間反応させて得た溶液に酢酸エチル114重
量部を加えて固形分濃度を30重量%に調節し、それに
固形分100重量部あたり0.3重量部のトリメチロー
ルプロパントリレンジイソシアネートを加えて得たアク
リル系粘着剤を、シリコーン系剥離剤で表面処理したポ
リエステルフィルム製セパレータ上に塗工し、120℃
で3分間加熱乾燥して形成したものである。そのアクリ
ル系粘着層の緩和弾性率は、6×106dyne/cm2であっ
た。
【0088】実施例2 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜330nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜580nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが370〜
420nmの範囲で変化し、選択反射波長域が540〜7
20nmの左円偏光反射型の円偏光分離層をアクリル系粘
着層を介し、選択反射波長が580nmの側にトリアセチ
ルセルロースフィルムを介して選択反射波長が540nm
の側が隣接するように積層して得た、選択反射波長域が
400〜720nmの偏光分離板を用いたほかは実施例1
に準じて照明装置を得た。
【0089】実施例3 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜330nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜580nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが360〜
440nmの範囲で変化し、選択反射波長域が525〜7
55nmの左円偏光反射型の円偏光分離層をアクリル系粘
着層を介し、選択反射波長が580nmの側にトリアセチ
ルセルロースフィルムを介して選択反射波長が525nm
の側が隣接するように積層して得た、選択反射波長域が
400〜755nmの偏光分離板を用いたほかは実施例1
に準じて照明装置を得た。
【0090】実施例4 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜360nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜625nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが370〜
420nmの範囲で変化し、選択反射波長域が540〜7
20nmの左円偏光反射型の円偏光分離層をアクリル系粘
着層を介し、選択反射波長が625nmの側にトリアセチ
ルセルロースフィルムを介して選択反射波長が540nm
の側が隣接するように積層して得た、選択反射波長域が
400〜720nmの偏光分離板を用いたほかは実施例1
に準じて照明装置を得た。
【0091】実施例5 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜360nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜625nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが360〜
440nmの範囲で変化し、選択反射波長域が525〜7
55nmの左円偏光反射型の円偏光分離層をアクリル系粘
着層を介し、選択反射波長が625nmの側にトリアセチ
ルセルロースフィルムを介して選択反射波長が525nm
の側が隣接するように積層して得た、選択反射波長域が
400〜755nmの偏光分離板を用いたほかは実施例1
に準じて照明装置を得た。
【0092】実施例6 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜300nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜530nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが350〜
370nmの範囲で変化し、選択反射波長域が510〜6
40nmの左円偏光反射型の円偏光分離層と、厚さ方向に
螺旋ピッチが410〜430nmの範囲で変化し、選択反
射波長域が605〜740nmの左円偏光反射型の円偏光
分離層の3種をアクリル系粘着層を介し、選択反射波長
が530nmの側にトリアセチルセルロースフィルムを介
して選択反射波長が510nmの側が隣接し、かつ選択反
射波長が640nmの側にトリアセチルセルロースフィル
ムを介して選択反射波長が605nmの側が隣接するよう
に積層して得た、選択反射波長域が400〜740nmの
偏光分離板を用いたほかは実施例1に準じて照明装置を
得た。
【0093】実施例7 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜320nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜560nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが340〜
380nmの範囲で変化し、選択反射波長域が495〜6
60nmの左円偏光反射型の円偏光分離層と、厚さ方向に
螺旋ピッチが400〜440nmの範囲で変化し、選択反
射波長域が590〜755nmの左円偏光反射型の円偏光
分離層の3種をアクリル系粘着層を介し、選択反射波長
が560nmの側にトリアセチルセルロースフィルムを介
して選択反射波長が495nmの側が隣接し、かつ選択反
射波長が660nmの側にトリアセチルセルロースフィル
ムを介して選択反射波長が590nmの側が隣接するよう
に積層して得た、選択反射波長域が400〜755nmの
偏光分離板を用いたほかは実施例1に準じて照明装置を
得た。
【0094】比較例1 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜400nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜690nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層を偏光分離板として用いたほかは実施
例1に準じて照明装置を得た。
【0095】比較例2 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜430nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜740nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層を偏光分離板として用いたほかは実施
例1に準じて照明装置を得た。
【0096】比較例3 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜330nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜580nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが400〜
450nmの範囲で変化し、選択反射波長域が590〜7
70nmの左円偏光反射型の円偏光分離層をアクリル系粘
着層を介し、選択反射波長が580nmの側にトリアセチ
ルセルロースフィルムを介して選択反射波長が590nm
の側が隣接するように積層して得た、選択反射波長域が
400〜580nm及び590〜770nmの偏光分離板を
用いたほかは実施例1に準じて照明装置を得た。
【0097】比較例4 厚さ方向に螺旋ピッチが280〜295nmの範囲で変化
し、選択反射波長域が400〜520nmの左円偏光反射
型の円偏光分離層と、厚さ方向に螺旋ピッチが360〜
375nmの範囲で変化し、選択反射波長域が530〜6
50nmの左円偏光反射型の円偏光分離層と、厚さ方向に
螺旋ピッチが440〜455nmの範囲で変化し、選択反
射波長域が660〜780nmの左円偏光反射型の円偏光
分離層の3種をアクリル系粘着層を介し、選択反射波長
が520nmの側にトリアセチルセルロースフィルムを介
して選択反射波長が530nmの側が隣接し、かつ選択反
射波長が650nmの側にトリアセチルセルロースフィル
ムを介して選択反射波長が660nmの側が隣接するよう
に積層して得た、選択反射波長域が400〜520nm、
530〜650nm及び660〜780nmの偏光分離板を
用いたほかは実施例1に準じて照明装置を得た。
【0098】評価試験 正面輝度向上度 実施例、比較例で得た照明装置の1/4波長板の上に偏
光板を最大輝度を示す軸方向で配置して、バックライト
点灯時の正面輝度を測定し(A)、円偏光分離層と1/
4波長板を配置しない場合の正面輝度(B)に対する輝
度比(A/B)より正面輝度向上度を調べた。
【0099】色度差 前記の正面輝度を測定した装置における正面方向
(x0,y0)と斜め45度方向(x45,y45)のCIE
色度を測定し、次式より正面方向と斜視45度方向の色
度差を求めた。 色度差=√{(x0−x452+(y0−y452
【0100】前記の結果を表1、表2に示した。なお表
には円偏光分離層における螺旋ピッチの最大/最小のピ
ッチ差、及び偏光分離板における円偏光分離層の選択反
射波長域のオーバーラップ波長及びそのオーバーラップ
率も示した。
【表1】
【0101】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光素子、照明装置例の断面図
【図2】他の偏光素子、照明装置例の断面図
【図3】液晶表示装置例の断面図
【符号の説明】
1:導光板(11:反射層 12:光源) 5:偏光素子 2,13,15,20〜28:粘着層 3:円偏光分離層配置層(31,32,33:円偏光分
離層) 4:1/4波長板(42,43:位相差層) 6,61:偏光板 7:液晶セル 8:位相差板
9:光拡散板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 530 530 1/1347 1/1347 (72)発明者 三原 尚史 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 亀山 忠幸 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋ピッチが厚さ方向に変化してその最
    大ピッチと最小ピッチの差が100nm未満のコレステリ
    ック液晶層からなる円偏光分離層を選択反射の中心波長
    が異なる組合せで2層以上有することを特徴とする偏光
    素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、螺旋ピッチが厚さ方
    向に段階的又は連続的に変化するコレステリック液晶層
    からなる円偏光分離層を選択反射の波長域が5%以上オ
    ーバーラップする組合せで用いてなる偏光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、1/4波長板
    を有する偏光素子。
  4. 【請求項4】 請求項3において、1/4波長板が、フ
    ィルム面内の最大屈折率をnx、その直交方向の屈折率
    をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、式:Nz
    (nx−nz)/(nx−ny)で表されるNzが1.1以
    下の位相差フィルムを用いたものである偏光素子。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、1/4波長板
    が位相差フィルムの単層物、又は位相差が相違する位相
    差フィルムの2枚以上の重畳体からなる偏光素子。
  6. 【請求項6】 請求項5において、1/4波長板が当該
    z≦1.1を満足する1/4波長層と1枚又は2枚以
    上の1/2波長層との重畳体からなる偏光素子。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6において、1/4波長板の
    上側に偏光板を有する偏光素子。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7に記載の偏光素子の1/4
    波長板を有しない側に、裏面に反射層を有して表面より
    光を出射する導光板を有することを特徴とする照明装
    置。
  9. 【請求項9】 形成層の全部又は一部が応力緩和性に優
    れる粘着層を介して接着した請求項1〜7に記載の偏光
    素子、又は請求項8に記載の照明装置。
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