JPH11174190A - 除染放射能測定方法及び同装置 - Google Patents

除染放射能測定方法及び同装置

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JPH11174190A
JPH11174190A JP9341318A JP34131897A JPH11174190A JP H11174190 A JPH11174190 A JP H11174190A JP 9341318 A JP9341318 A JP 9341318A JP 34131897 A JP34131897 A JP 34131897A JP H11174190 A JPH11174190 A JP H11174190A
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decontamination
radiation
liquid
tank
radioactivity
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Masahiro Kondo
正弘 近藤
Satoshi Kawasaki
智 川崎
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除染の終了を簡単確実にかつ安全に知ること
ができる。 【解決手段】 除染対象機器1に対し除染液を循環して
いるとき、その除染液に含まれる放射線の検出に応じ放
射能濃度を求めると共に、放射能濃度が所定の大きさに
達したとき、除染の終了時期として判定して出力するの
で、除染の終了時期を除染対象機器1から離れた場所で
確認でき、その結果、予め除染対象機器の材質毎に除染
時間と付着放射性物質との関係を得ておくという試験を
行うことが不要になり、除染の終了を正確に知ることが
でき、しかも除染した後では放射線管理員が手動測定し
たり、除染対象機器に検出器を設置したりすることも不
要になり、管理員が除染後に被ばくするのを回避でき、
被ばく低減を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所の廃
止措置等の解体時に行われる原子力発電所の構成機器を
除染したとき、その除染終了時期を判定するようにした
除染放射能測定方法と、その方法を実施するための測定
装置とに係り、特に作業員の被ばく量を抑えるのに好適
なものに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の廃止措置にあっては、該
発電所の解体作業時における作業者の被ばく低減化のた
め及び解体コストの低減化のため、発電所の構成機器に
応じた放射性物質の除染方法や解体工法が運用される。
この場合、原子力発電所の構成機器に付着した放射性物
質に対し塩酸等を含んだ除染液を用い、該除染液により
構成機器から放射性物質を剥離・溶解させて放射性物質
を除染液に移行させるようにしてあり、除染後の構成機
器では付着放射性物質が除染前より少なくなるため、解
体作業者の被ばく量を確実に低減することができるもの
である。
【0003】そして、この除染には最適な終了時間が存
在すると考えられている。ところが、その除染を長時間
行った場合、除染液は溶解力が高いので、付着放射性物
質以外に構成機器材料までも溶解するため、除染液に存
在する付着放射性物質と構成機器材料溶解物である二次
放射性廃棄物の量が多くなってしまう結果、廃棄物の処
理処分が問題となる。
【0004】反対に、除染時間が短い場合、構成機器に
付着している放射性物質が完全に剥離していないため、
ここで解体作業者が入ると、作業者の被ばく量が多くな
ってしまうという不具合がある。
【0005】従って、除染時間を最適化するためには、
除染の前後に構成機器に付着している放射性物質の放射
能量を測定しなければならない必要性が生じる。
【0006】そこで、除染の終了時間を判定する従来技
術として、例えば特開平9−113690号公報に示さ
れるように、予め除染試験を行い、その試験に基づき除
染対象機器の材質毎に除染時間と付着放射性物質の除去
率との関係を得ておき、その関係に基づいた時間で除染
を行うようにしたものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術のものは、試験により得られた除染時間と付着放射性
物質の除去率との関係に基づいて除染を行うようにして
いるものの、実際に除染した場合にその除染度を確認す
ることについて配慮されていない問題がある。
【0008】また、その問題を解消するため、以下に示
す放射能測定が必要になることが容易に考えられる。
【0009】A)放射線管理員による手動測定 B)除染対象機器に放射線検出器を設置した自動測定 しかしながら、上記A)のように手動測定する場合(以
下、第二従来技術という)、除染後、放射線管理員が除
染対象機器の設置場所まで往き、手持ちした検出器によ
り除染対象機器の放射能を測定しなければならないの
で、それほど除染効果が上がっていない状態のときに
は、測定時に放射線管理員の放射線被ばく量が多くなる
問題がある。しかも、放射線管理員が手持ちできる検出
器として、小型かつ軽量とする必要があることから、付
着放射性物質のグロス線量当量率を測定できる検出器に
限定されてしまい、その検出器では付着放射性物質の核
種別の評価が不可能となってしまう問題がある。
【0010】そして、上記B)のように自動測定する場
合(以下、第三の従来技術という)、除染後、除染対象
機器に放射線検出器を設置する必要があり、その設置作
業に伴う作業者の被ばく量が問題となる。
【0011】一方、除染終了後の除染廃液は中和処理等
を施した後、放射性廃棄体として、セメントやアスファ
ルト及びプラスチック等の固形化材料により200lド
ラム缶内に固定化し、その固定化した放射性廃棄体を原
子力発電所施設外へ搬出し、集中貯蔵埋設処分する必要
がある。その集中貯蔵埋設処分するとき、総理府による
法令「核燃料物質等の廃棄物埋設の事業に関する規則」
及び科学技術庁による規則「核燃料物質等の埋設に関す
る措置等に係る告示」等において貯蔵埋設処分の係わる
要求条件が定められている。このように、法令・規則等
で200lドラム缶の放射性廃棄体の放射能濃度が最大
放射能濃度以下である技術要件を満足する必要があるた
め、万一、放射能濃度が高い除染廃液を発生させてしま
うと、集中貯蔵埋設処分の対象外となるおそれがある。
【0012】また、これを避けるために、除染廃液の希
釈操作を付加したり、除染後の放射能濃度が適正な範囲
にあるか否かをモニタしたりすることも容易に考えられ
るが、上記従来技術では考慮されていなかった。
【0013】本発明の目的は、前記従来技術の問題点に
鑑み、除染後に係員が手動測定したり測定器を設置した
りする必要がなく、また除染の終了を簡単確実にかつ安
全に知ることができる除染放射能測定方法を提供するこ
とにあり、他の目的は、上記方法を的確に実施し得る除
染放射能測定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明方法では、原子力
発電所の除染対象機器を除染液により除染する方法にお
いて、除染対象機器に対し除染液を蓄えたタンク内の除
染液を循環可能に配管し、タンク内の除染液を除染対象
機器に流通して循環させる処理と、該循環する除染液に
含まれる放射線を検出する処理と、該検出した放射線に
応じ放射能濃度を求めると共に、その放射能濃度の大き
さに基づき除染対象機器の除染終了時期を判定する処理
とを有することを特徴とするものである。
【0015】また、本発明装置では、原子力発電所にお
ける除染対象機器を除染し得る除染液を蓄えたタンク
と、除染時、除染対象機器に対しタンク内の除染液を流
通して循環させる除染用循環手段と、除染対象機器を通
過した除染液から放射線を検出する放射線検出手段と、
該検出手段により検出した放射線に応じ放射能濃度を求
めるとともに、その放射能濃度の大きさに基づき除染の
終了時期を判定する除染評価手段とを備えることを特徴
とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図6により説明する。図1ないし図3は本発明方法を
実施するための除染放射能測定装置の一実施例を示して
いる。
【0017】本発明方法では、図1に示すように、除染
時、タンク2内の除染液がポンプ5の駆動により除染対
象機器1を通過して循環させる。その際、除染対象機器
1を循環している除染液に溶解した放射能を、放射線検
出器8によって検出し、該検出した放射線に応じ除染評
価手段10が放射能濃度を演算すると共に、その放射能
濃度の大きさに基づき除染の終了時期を判定するように
したものである。
【0018】そのため、上記方法を実施するための除染
放射能測定装置としては、大別すると図1及び図2に示
すように、除染液用のタンク2と、循環系統(符示せ
ず)と、放射線検出器8と、除染判定手段10とを備え
て構成されている。
【0019】具体的に述べると、タンク2は、図2に示
すように、除染対象機器1を除染するための除染液を蓄
えるためのものであって、薬剤を収納した薬剤タンク3
と配管aを介し接続されると共に、純水を収納した純水
タンク4と配管bを介し接続され、配管a,bに設けら
れている開閉弁6a,6bの開度が調節されることによ
り、薬剤タンク3からの薬剤と純水タンク4からの純水
とが供給され、かつ所定の割合に混合して蓄えるように
している。また、タンク2内には図示していないが攪拌
手段が設置され、薬剤及び純水が供給されたときに攪拌
することにより、除染液が生成される。なお、除染対象
機器としては本例では、放射能による汚染度合の高い原
子力発電設備の一次系の配管類としてある。
【0020】前記循環系統は、混合タンク2の上流側,
下流側に接続された上流配管c,下流配管dと、下流配
管dの途中位置に設けられたポンプ5とを有し、除染に
際し、除染対象機器1の第一配管1aに開閉弁6cを介
し上流配管cを接続する一方、除染対象機器1の第二配
管1bにおける開閉弁6dと6eとの間に下流配管dを
接続すると共に、開閉弁6eより下流側に除染廃液処理
装置7を接続し、ポンプ5の駆動によりタンク2内の除
染液が除染対象機器1を流通して循環するようにしてい
る。第一配管1a及び第二配管1bは除染対象機器1に
設けられている。
【0021】放射線検出器8は、図1及び図2に示すよ
うに下流配管dにおける混合タンク2とポンプ5間の途
中位置の外周部に設置され、除染対象機器1を流通した
除染液に含まれる放射線を検出するものである。この場
合、検出される放射線としては、α線,β線,γ線のう
ち、α線とβ線とが配管によって大きく減衰し、正確に
測定し難いおそれがあることから、減衰が小さくかつ配
管の外部に出てくるγ線を測定するようにしており、例
えばGe半導体検出器からなっている。
【0022】前記除染評価手段10は、除染対象機器1
を通過した除染液からのγ線を測定するGe半導体検出
器の出力データ処理を行う波高分析装置11と、該波高
分析装置11からの出力に基づいて放射能濃度を監視
し、除染の終了時期を判定する演算装置12と、除染終
了時、その旨を知らせる出力装置13とからなってい
る。即ちこの除染評価手段10は、放射線検出器8が除
染液に含まれている放射性物質から放出されるγ線を一
定周期で検出すると、波高分析装置11がγ線エネルギ
ーに応じた波高分布を得ると共に、その得られた波高分
布に基づき演算装置12が演算することにより、除染液
中の所望の核種放射能濃度を求め、その大きさの変化を
監視する。そして、演算装置12は、放射能濃度が図3
に示す如き所定の大きさXとなり、平衡状態となったと
きにその旨を出力装置13に出力し、該出力装置13に
よりブザーが鳴ったりランプが点滅したり等するように
している。
【0023】その場合、演算装置12には予め、除染対
象機器1を通過した除染液に含まれる付着放射性物質の
放射性核種やそれらの核種が放出するγ線に対するGe
半導体検出器8の計数効率,波高分布上のピークエネル
ギー領域及びバックグランド情報が核種情報として設定
されている。この核種情報に基づき、演算装置12は、
バックグランド放射線を差し引かれた波高分布から着目
する核種のピーク面積を求めると、下記の数1式で除染
液に存在する放射性物質の放射能濃度を求めることがで
きる。
【0024】
【数1】
【0025】上述の如き、放射能濃度の大きさによる除
染の終了時期を判定することは、図3に示す如き関係に
基づいたものである。即ち、図3においては、除染液の
放射能濃度が時間の経過と共に上昇し、その放射能濃度
の大きさがある高いところで平衡状態となっており、こ
の状態は、除染が十分に行われていることにより、剥離
・溶解する付着放射性物質がなくなった場合と、除染液
そのものの効力が低下し、除染対象機器1に付着してい
る放射性物質の剥離・溶解作用がなくなった場合との何
れかである。
【0026】本発明では、除染機能が十分行われている
場合、演算装置12が放射能濃度Aiを求めると共に、
その放射能濃度Aiの変化を監視し、該放射能濃度Ai
の変化が図3に示すごとき大きさXとなって平衡状態に
なったとき、即ち、除染することによって除染液に含ま
れる放射能濃度が所望の位置まで上がったときに除染終
了時期を判定し、その旨を出力装置13の作動で周囲の
者に知らせることにより、除染の終了時期を外部から確
認することができるものである。
【0027】また万一、除染液そのものの効力が低下し
た場合、係員が開閉弁6a,6bを操作して薬剤タンク
3,純水タンク4から薬剤,純水を再度投入することに
より除染すれば良いものの、この状態を避ける程度の薬
剤を投入しておくことが除染の常であり、除染液の放射
能濃度が平衡状態の場合は、十分に除染されたとできる
ものである。
【0028】さらに、図4に示すように、演算装置12
では除染液の放射能濃度を監視しているため、除染液の
放射能濃度が集中貯蔵埋設処分の最大放射能濃度を勘案
した除染液交換放射能濃度を超える場合に、除染液の放
射能濃度が平衡状態に至らなくても除染交換の指令を出
力装置13に発し、該出力装置13がブザーを鳴らした
りランプを点滅させたりすることにより、除染液の交換
を係員に報知することができる。なお、演算装置12
は、除染の終了時期を判定し、その旨を出力装置13に
出力した時点で、ポンプ5を停止し、除染液の循環を停
止させるようにもしている。
【0029】実施例の除染放射能測定装置は、上記の如
き構成よりなるので、次に装置の動作に関連して本発明
方法の一実施例について述べる。除染に際しては、予
め、除染対象機器1に元々接続されている第一配管1a
とタンク2の上流配管cとが開閉弁6cを介し接続され
ると共に、第二配管1bとタンク2の下流配管dとが開
閉弁6dを介し接続され、またタンク2内には薬剤タン
ク3の薬剤,純水タンク4の純水がそれぞれ供給され、
除染液が生成されているものとする。
【0030】そして、除染時、開閉弁6a,6b,6e
を閉じると共に、開閉弁6c,6dを開いた状態でポン
プ5を駆動すると、タンク2内の除染液が図2に示す如
き矢印の如く、下流配管d,第二配管1bを経て除染対
象機器1に流入し、該除染対象機器1からタンク2に戻
って循環し、これが繰り返されることにより除染対象機
器1内の放射性物質を除染するので、除染液が放射性物
質で汚染されることとなる。
【0031】このとき、除染液から放出されるγ線が、
下流配管d側に設けられた放射線検出器8によって検出
されると、該検出出力に応じ波高分析装置11がγ線エ
ネルギーに応じた波高分布を得、その得られた波高分布
に基づき演算装置12が演算して除染液中の所望の核種
放射能濃度を求め、該求めた放射能濃度の大きさを監視
する。その場合、演算装置12は、図3に示す如く放射
能濃度が次第に上昇し、予め設定された濃度で平衡状態
になると、除染の終了時期と判定し、その旨を出力装置
13に指令し、該出力装置13がブザーを鳴らしたりラ
ンプを点滅させたりすることにより、除染の終了時期を
係員に報知する。
【0032】かかる除染の終了後、開閉弁6dを閉じる
と共に、開閉弁6eを開いた状態にして再びポンプ5を
駆動し、除染液を除染廃液処理装置7に移行する。除染
廃液処理装置7内では中和処理等が施されることによ
り、廃液処理設備に移行されることとなる。
【0033】このように、本発明方法においては、除染
対象機器1に対し除染液を流通させて循環していると
き、その除染液に含まれる放射性物質が放出する放射線
の検出に応じ、放射能濃度を求めると共に、その放射能
濃度が所定の大きさに達したとき、除染の終了時期とし
て判定して出力するので、除染の終了時期を除染対象機
器1から離れた場所でも確認することができる。その結
果、第一従来技術のように、予め除染対象機器の材質毎
に除染時間と付着放射性物質との関係を得ておくという
試験を行うことが不要になり、除染の終了を正確に知る
ことができる。
【0034】しかも除染した後では、第二の従来技術の
ように放射線管理員が手動測定したり、第三従来技術の
よう除染対象機器に検出器を設置したりすることも不要
になるので、管理員が除染後の確認のために被ばくする
のを回避することができ、被ばく低減を実現できる。
【0035】また、除染液に含まれる放射性物質が放出
する放射線の検出により除染の終了時期が判ると、その
除染液の放射能濃度は、予め定めておいた濃度以下であ
って、除染廃液処理装置7にて処理することにより、集
中貯蔵埋設処分に係わる要求条件を満たしたものとなる
ので、その対象外となるのを防止することができ、放射
性廃棄体としての基準に容易にかつ確実に適合させるこ
とができる。
【0036】そして、本発明装置では、除染液を蓄えた
タンク2と、そのタンク2内の除染液を除染対象機器1
に対し循環可能に流通させる循環系統と、該循環系統の
配管に設けた放射線検出器8と、波高分析装置11,演
算装置12,出力装置13を有し、かつ放射線検出器8
の検出に応じ放射能濃度を求めると共に、その放射能濃
度の大きさに基づき除染の終了時期を判定する除染評価
手段10とを備えているので、上記方法を的確に実施し
得る。
【0037】また、放射能検出器8として、本例ではG
e半導体検出器を用いているので、核種分別測定が可能
となり、放射能濃度を正確に評価することができるばか
りでなく、着目核種iを変更することにより、核種毎の
運用が可能となるメリットもある。なお、除染対象機器
1の除染が終了し、除染液が除染廃液処理装置7に移行
した後は、該当する各開閉弁を適宜操作することによ
り、純水タンク4内の純水をタンク2内に入れ、該タン
ク2から除染対象機器1に流通させることにより、除染
対象機器1内の除染液を洗い落とし、その後、除染液の
場合と同様にして除染廃液処理装置7に移行する。
【0038】そして、上記実施例では、開閉弁6a〜6
eの開閉動作を除染作業員により手動で行うようにした
例を示したが、除染液の循環作業のみならず、純水を循
環させて除染液の洗い落とし作業においても除染評価手
段10の制御により、自動的に行うこともでき、除染放
射能測定装置としてのより自動化を図ることもできる。
【0039】次に、図5及び図6により他の実施例を種
々述べる。図5に示す場合は、放射線検出器8としてG
e半導体検出器を用いた場合、その測定可能な範囲が2
〜3桁であるため、Ge半導体検出器に入射するγ線が
多いと、該検出器の信号処理装置である波高分析装置1
1の処理能力がオーバー(不感時間)となり、正しい波
高分布が得られなくなるおそれがある。
【0040】そこで、本実施例では、以下のようにして
いる。即ち、図5に示すように、Ge半導体検出器8の
前部に放射線の入射量を規制するためのコリメータ9が
装着されている。そして、下流配管dの外周部に設置さ
れた放射線線量率計14が、放射線線量を検出すると、
その検出量に基づき開口度制御装置15がコリメータ9
の開口度を調節する。例えば、開口度制御装置15は、
放射線線量率計14の検出時、除染液に含まれる放射線
線量率が高いと、コリメータ9の開口度を絞り、逆に除
染液に含まれる放射線線量率が低いと、コリメータ9の
開口度を拡げ、これによりGe半導体検出器8に対する
放射線の入射量を規制するようにしている。
【0041】図6の場合は、前述の図5の実施例の構成
をより簡素化したものである。即ち、図6の実施例にお
いては、波高分析装置11の不感時間に着目し、その不
感時間情報に基づき、開口度制御装置15がコリメータ
の開口度を調整する。例えば、開口度制御装置15は、
波高分析装置11の不感時間が多いと、コリメータ9の
開口度を絞り、逆に不感時間が発生していないと、開口
度を拡げる。従って、コリメータ9の開口度を調節する
には、図5に示す如く放射線線量率の大きさに基づく場
合と、波高分析装置11の不感時間情報に基づく場合と
の何れかにより行うことができる。
【0042】なお、コリメータ9の開口度を調節する場
合は、前述した数1式のδi(Ge半導体検出器の着目
核種iの検出効率)が変化するため、除染評価手段10
の演算装置12内で、コリメータ9の開口度に応じたδ
iを有しておく必要があるのは云うまでもない。また、
コリメータ9を有すると、環境バックグラウンド放射線
の影響を小さくできる他、除染液放射能測定時の他の影
響因子(例えば、タンク2からの放射線)からの放射線
妨害作用を低減することができ、これにより除染の終了
時期の判定などをより精緻に実行することができる。
【0043】一方、波高分析装置11には自分自身の不
感時間をモニタする機能を有している。この不感時間は
前述したように、波高分析装置11がGe半導体検出器
の出力信号をカウントすることができない割合を示す指
標であり、コリメータ9の開口度を調節しても、不感時
間が無視できない場合は、下記に示す数2を利用するこ
とにより、除染液の放射能濃度補正を実施することもで
きる。
【0044】
【数2】
【0045】以上述べたこれまでの実施例においては、
放射線検出器8がタンク2とポンプ5とを結ぶ下流配管
dに設置された例を示したが、本発明においては、放射
線検出器8の設置場所を限定するものではない。例え
ば、タンク2の側面、または底面に設置した場合、前述
した数1式のδi(Ge半導体検出器の着目核種iの検
出効率)とκi(着目核種iの放射能補正係数)が変化
するのみであり、そのため、予めδiとκiとを求めて
おけば、これら設置場所でも適用することができ、同様
の作用効果を得ることができる。このことはポンプ5の
出口側の配管でも同様である。
【0046】また、放射線検出器8としてGe半導体検
出器を用いた例を示したが、これに限定されるものでは
ない。例えば、放射線検出器として測定範囲の広い線量
当量率検出器を用い、数式1の代わりに以下の数3式を
適用して、同様の効果を得ることもできる。
【0047】
【数3】
【0048】
【発明の効果】以上述べた本発明方法によれば、タンク
内の除染液を除染対象機器に流通して循環させたとき、
該循環する除染液に含まれる放射線を検出し、該検出し
た放射線に応じ放射能濃度を求めると共に、その放射能
濃度の大きさに基づき除染対象機器の除染終了時期を判
定するように構成したので、従来技術に比較し、除染後
に確認のために係員が手動測定したり測定器を設置した
りする必要がなく、また除染の終了を簡単確実にかつ安
全に知ることができることにより、被ばく低減を実現し
得る効果があり、しかも放射性廃棄体としての基準に容
易にかつ確実に適合できることにより、放射性廃棄体の
製造が容易となる効果もある。
【0049】また本発明装置によれば、原子力発電所に
おける除染対象機器を除染し得る除染液を蓄えたタンク
と、除染時、除染対象機器に対しタンク内の除染液を流
通して循環させる除染用循環手段と、除染対象機器を通
過した除染液から放射線を検出する放射線検出手段と、
該検出手段により検出した放射線に応じ放射能濃度を求
めるとともに、その放射能濃度の大きさに基づき除染の
終了時期を判定する除染評価手段とを備えて構成したの
で、上記方法を的確に実施し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の原理を示す説明図。
【図2】本発明方法を実施するための除染放射能測定装
置の一実施例を示す配管図。
【図3】除染評価手段の機能を示す説明図。
【図4】除染評価手段の他の機能を示す説明図。
【図5】放射線検出器にコリメータを装着した例を示す
説明図。
【図6】放射線検出器にコリメータを装着した他の例を
示す説明図。
【符号の説明】
1…除染対象機器、2…タンク、3…薬剤タンク、4…
純水タンク、5…ポンプ、a〜d…配管、6a〜6e…
開閉弁、7…除染廃液処理装置、8…放射線検出器、1
0…除染評価手段、11…波高分析装置、12…演算装
置、13…出力装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力発電所の除染対象機器を除染液に
    より除染する方法において、除染対象機器に対し除染液
    を蓄えたタンク内の除染液を循環可能に配管し、タンク
    内の除染液を除染対象機器に流通して循環させる処理
    と、該循環する除染液に含まれる放射線を検出する処理
    と、該検出した放射線に応じ放射能濃度を求めると共
    に、その放射能濃度の大きさに基づき除染対象機器の除
    染の終了時期を判定する処理とを有することを特徴とす
    る除染放射能測定方法。
  2. 【請求項2】 前記除染対象機器の除染終了時期の判定
    は、除染液の放射能濃度の変化が平衡状態に達した時点
    であることを特徴とする請求項1記載の除染放射能測定
    方法。
  3. 【請求項3】 原子力発電所における除染対象機器を除
    染し得る除染液を蓄えたタンクと、除染時、除染対象機
    器に対しタンク内の除染液を流通して循環させる除染用
    循環手段と、除染対象機器を通過した除染液から放射線
    を検出する放射線検出手段と、該検出手段により検出し
    た放射線に応じ放射能濃度を求めるとともに、その放射
    能濃度の大きさに基づき除染の終了時期を判定する除染
    評価手段とを備えることを特徴とする除染放射能測定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記除染評価手段は、除染液の放射能濃
    度の変化が平衡状態に達した時点で、除染の終了時期で
    あることを判定することを特徴とする請求項3に記載の
    除染放射能測定装置。
  5. 【請求項5】 前記除染評価手段は、除染終了時期を判
    定した時点で、その旨を報知する報知機構を有すること
    を特徴とする請求項3または4の一項に記載の除染放射
    能測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016200492A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 株式会社神戸製鋼所 除染評価方法

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JP2016200492A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 株式会社神戸製鋼所 除染評価方法

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