JPH11172486A - 導電用棹の洗浄方法及びそれを実施する導電用棹の洗浄設備 - Google Patents

導電用棹の洗浄方法及びそれを実施する導電用棹の洗浄設備

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JPH11172486A
JPH11172486A JP9361722A JP36172297A JPH11172486A JP H11172486 A JPH11172486 A JP H11172486A JP 9361722 A JP9361722 A JP 9361722A JP 36172297 A JP36172297 A JP 36172297A JP H11172486 A JPH11172486 A JP H11172486A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 再使用される導電用棹の導電不良による電解
効率の低下を回避するため、導電用棹の所定位置を連続
して自動的に洗浄して電解効率を向上させることができ
る洗浄方法及びそれを実施する導電用棹の洗浄設備を提
供する。 【解決手段】 電解精錬により得られたカソード板Kを
リボン2を介して吊り下げ支持する導電用棹4の洗浄方
法であって、電解槽より引き上げたカソード板Kの導電
用棹4を一対の無限軌道手段14で支持しながら搬送
し、その搬送路14の途中においてカソード板Kの下端
を持ち上げてリボン2と導電用棹4との間に隙間を形成
し、この隙間に向けて洗浄液を噴射することによりリボ
ン2の内側に相当する導電用棹4の部位を洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再使用される導電用棹
の導電不良による電解効率の低下を回避する導電用棹の
洗浄方法及びそれを実施する導電用棹の洗浄設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電解とは、電解質水溶液又は溶融塩など
のイオン伝導体に電流を通じて化学変化を起こさせ、物
質分離や物質製造を行うプロセスをいう。この電解を利
用した金属精錬を電解精錬という。
【0003】従来の電解製錬設備の概要について説明す
る(図4及び図5参照)。電解槽50は、上に向って解
放した直方体形状で、長側壁50aの上面に共通導体5
2(ブスバー)を設置する。電解槽50は、図4に最も
良く示されているように縦方向及び横方向に複数隣接し
て設置されており、その総数は数百槽にも及ぶ。各電解
槽50の電解液には、複数(Cuの場合、通常、20枚
から50枚程度)の陰極種板(カソード板)K及び陽極
耳付き型(アノード板)Aが交互に平行になるようにし
て浸漬される。
【0004】各カソード板Kは、導電用棹54(クロス
バー)にリボン56を介して吊り下げられている。クロ
スバー54の両端及びアノード板Aの耳部A1は、左右
いずれか一方の電解槽長側壁50aの絶縁された上面及
び他方の電解槽長側壁50aに設けられた共通導体52
にそれぞれ支持されている。
【0005】図4に示されたウオルカ式電流供給方式で
は、縦横2つずつ合計4つの電解槽50を一組として各
電解槽50の全アノード板Aから全カソード板Kにそれ
ぞれ電流が流れるように配線されている。電解製錬用電
源としては、低電圧、大電流を必要とし、大容量であり
ながら電解操業の条件に応じて広い範囲の電圧調節が可
能であるため、サイリスタ方式又はダイオード方式の半
導体整流器が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電解精錬の正常操業を
続けるためには、機械的に接触する通電部分の接触不良
を発生させないことが前提となる。共通導体52は、電
解槽内にカソード板K及びアノード板Aを吊り下げる支
持部材としての役割と、電流を左側(図4参照)の電解
槽50に浸漬したカソード板Kからの右側のアノード板
Aに流す導電体としての役割の2つの役割を果たしてい
る。操業開始時には、クロスバー54に吊り下げる陰極
種板は、目的金属が析出していないため軽い状態にあ
る。このため陰極種板を支持する共通導体52の部位に
は小さな荷重でしか接触しない。そこで、クロスバー5
4と共通導体52との間には接触不良が発生し易かっ
た。同様に、陰極種板は、一対のリボン56を介してク
ロスバー54に吊り下げ支持されるが、実際に両者が接
触している部位はクロスバー54の上側2隅が主であ
る。このように、狭い範囲でしか接触しないため、リボ
ン56の裏側とクロスバー54との間においても接触不
良が発生し易い欠点があった。
【0007】この接触不良による通電量の減少はカソー
ド板Kに析出する銅の減少という形で顕在化し、そこ
で、アノード板A及び/又はカソード板Kを交換する際
に、クロスバー54の共通導体52によって支持される
部位及びリボン56と接触する部位を人手により研磨す
ることが考えられる。しかし、カソード板Kは電解槽5
0一基当り約50本ほどずつ使用される。更に、この電
解槽50が工場内に多数設けられているため、研磨しな
ければならないクロスバー54及び研磨部位の数は膨大
であり、人手による作業では間に合わないというのが現
実であった。
【0008】また、クロスバー54を再使用するにあた
って陰極種板を装着する前に、クロスバー54全体を洗
浄液で洗浄する方法も考えられるが、この方法は、新た
に洗浄設備が必要になる。さらに、電解槽よりカソード
板Kを引き上げる直前に、電解液又は希硫酸を散布する
方法も考えられるが、この方法は、リボンの内側に当た
る導電用棹の部位の洗浄が不十分であり、導電不良によ
る電解効率の低下をもたらす欠点を有していた。また、
この方法は酸のミストの発生により作業環境を悪化させ
ていた。
【0009】本発明の目的は、再使用される導電用棹の
導電不良による電解効率の低下を回避するため、導電用
棹の所定位置を連続して自動的に洗浄して電解効率を向
上させることができる洗浄方法及びそれを実施する導電
用棹の洗浄設備を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、電解精錬により得られたカソード板をリボンを介
して吊り下げ支持する導電用棹の洗浄方法であって、電
解槽より引き上げたカソード板の導電用棹を一対の無限
軌道手段で支持しながら搬送路内を搬送し、その搬送路
の途中においてカソード板の下端を持ち上げてリボンと
導電用棹との間に隙間を形成し、そして、この隙間に向
けて洗浄液を噴射することによりリボンの内側に相当す
る導電用棹の部位を洗浄する導電用棹の洗浄方法を提供
する。
【0011】カソード板Kの下端を持ち上げてリボンと
導電用棹との間に隙間を形成し、この隙間に向けて洗浄
液を噴射するため、リボンの内側に相当する導電用棹の
部位を綺麗に且つ確実に洗浄することができる。カソー
ド板Kの下端を持ち上げるだけで、カソード板Kを簡単
に持ち上げることができ、それにより、リボンと導電用
棹との間に確実に隙間を形成することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の導電用棹の洗浄方法において、洗浄液が、銅の電解精
錬における電解液の消耗成分である硫酸であり、洗浄に
用いられた洗浄液は電解槽に補給液として注入すること
を特徴とする。
【0013】酸で導電用棹を洗浄するため、電解精錬に
より導電用棹に付着している硫酸銅等の固体金属塩を溶
解し研磨屑等を洗浄してより導電性に優れた表面を形成
すると共に、この液体を電解槽に戻すことにより電解槽
内の液組成の調節を同時に行うことができる。この際、
洗浄液を高圧で噴射すると付着している固体金属塩や研
磨屑等を液圧力で吹き飛ばすことができ洗浄効果はさら
に向上する。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の導電用棹の洗浄方法において、搬送路の途中に
おいて搬送路の底部が持ち上がって持上部を形成してい
ることを特徴とする。
【0015】一対の無限軌道手段により吊り下げられな
がら移動するカソード板Kが当該持上部を通過すると、
カソード板Kの下端を持ち上げてリボンと導電用棹との
間に確実に隙間を形成する。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載の導電用棹の洗浄方法において、リ
ボンと導電用棹との間に隙間が形成された際、隙間の上
方及び左右の合計3ケ所から、この隙間に向けて洗浄液
を噴射することを特徴とする。
【0017】隙間の上方及び左右の合計3ケ所から洗浄
液を噴射することにより、リボンの内側に相当する導電
用棹の部位をくまなく確実に洗浄する。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか1項に記載の導電用棹の洗浄方法において、導
電用棹を、導電用棹の電解精錬設備の共通導体にて支持
する部位以外の部位を支持しながら搬送し、共通導体に
て支持する部位に洗浄液を噴射することにより洗浄する
ことを特徴とする。
【0019】導電不良を引き起こす部位である共通導体
にて支持する部位も、洗浄液を噴射することにより洗浄
する。
【0020】本発明の第二の態様は、電解精錬により得
られたカソード板をリボンを介して吊り下げ支持する導
電用棹の洗浄設備であって、断面ほぼ長方形で長手方向
に連続する搬送路と、搬送路の上部付近を長手方向に延
びる一対の無限軌道手段であって、それぞれ1枚のカソ
ード板を一対のリボンを介して吊り下げた導電用棹を所
定間隔で搬送可能な一対の無限軌道手段と、搬送路の底
部所定位置に設けられ、上方を移動するカソード板の下
端を持ち上げてリボンと導電用棹との間に隙間を形成す
る持上部と、そして、持上部の上方位置に配置された噴
射ノズルであって、該持上部によってカソード板の下端
が持ち上げられることによって形成されたリボンと導電
用棹との間の隙間に洗浄液を噴射し得る第一噴射ノズル
とを備えて構成されてなる導電用棹の洗浄設備を提供す
る。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の導電用棹の洗浄設備において、洗浄液が、銅の電解精
錬における電解液の消耗成分である硫酸であり、洗浄に
用いられた洗浄液は搬送路の底部を通って回収タンクに
集められ、しかる後、電解槽に補給液として注入するこ
とを特徴とする。
【0022】請求項8に記載の発明は、請求項6又は7
に記載の導電用棹の洗浄設備において、第一噴射ノズル
が、リボンと導電用棹との間に隙間が形成された際、隙
間の上方及び左右の合計3ケ所からこの隙間に向けて洗
浄液を噴射することができるように設けられていること
を特徴とする。
【0023】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の導電用棹の洗浄設備において、一対の無限軌道手段
が、導電用棹の電解精錬設備の共通導体にて支持する部
位以外の部位を支持しながら搬送するように配置されて
いると共に、そのような共通導体にて支持する部位に洗
浄液を噴射することができる第二噴射ノズルがさらに設
けられていることを特徴とする。
【0024】請求項10に記載の発明は、請求項8に記
載の導電用棹の洗浄設備において、共通の貯液タンクか
ら高圧ポンプを介して第一及び第二噴射ノズルへ供給す
る共通の配管がさらに設けられていることを特徴とす
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る導電用棹の洗
浄方法及びそれを実施する電解精錬設備について、図示
された好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明に係る導電用棹の洗浄設備
の一実施形態の概略を示す斜視図であり、図2はその概
略正面図、そして、図3(a)及び(b)は、それぞ
れ、洗浄設備の搬送路底部に設けられた持上部の一実施
形態を示す要部概略斜視図である。
【0027】本発明に係る導電用棹の洗浄設備10は、
概略的に、断面ほぼ長方形で長手方向に連続する搬送路
12と、搬送路12の上部付近を長手方向に延びる一対
の無限軌道手段14と、搬送路12の底部所定位置に設
けられた持上部16と、そして、持上部16の上方位置
に配置された第一及び第二の噴射ノズル18、20とを
備えて構成されている。
【0028】電解精錬により得られたカソード板Kは、
それぞれ、リボン2を介して導電用棹4により吊り下げ
支持されている。1つの電解槽で電解精錬により得られ
るカソード板Kの数は、通常、20〜60枚である。こ
れら複数のカソード板Kは、天井クレーン等の頭上水平
移動機構により電解槽から搬送路12の一端に移動さ
れ、搬送路12の両側壁に支持される。この搬送路12
の下流側には、図2に最も良く示されているように、カ
ソード板洗浄装置6が設けられている。カソード板洗浄
装置6内では、水スプレーから洗浄水が吹き掛けられ表
面に付着した電解液を洗い流す。
【0029】各カソード板Kを吊り下げた導電用棹4の
両端部は、搬送路12内の上方部分をその長手方向に移
動する一対の無限軌道手段14上に載せられている。無
限軌道手段14としては、例えば、チェーンコンベアを
用いることができ、図示された好ましい実施形態におい
ては、その上面に突起14aを備えている。各導電用棹
4の端部はこの突起14aと掛止して搬送される。従っ
て、カソード板Kは、これら突起14aの間隔と等しい
間隔で搬送路12内を搬送される。
【0030】持上部16は、その上方を移動するカソー
ド板Kの下端を持ち上げてリボン2と導電用棹4との間
に隙間を形成する。持上部16は、搬送路12の底面を
図3(a)に示したように、三角形状に隆起させてスロ
ープ16aとすることも、あるいは、図3(b)に示し
たように、回転自在の多数のローラ16bとすることも
できる。スロープ16aは、最も簡単に設置できる持上
部16であり安価に提供することができる。カソード板
Kの下端の滑りを良くするため、図1に示したような滑
り促進板16cを設置することもできる。多数のローラ
16bを三角形状に配置した場合は、カソード板Kの下
端の移動がスムースとなると共に、隣接するローラ16
bに乗り移る際にカソード板Kが上下に振動する。これ
により、リボン2と導電用棹4との間に形成される隙間
が刻一刻と変化し、洗浄液を導電用棹4の全ての部位に
供給することができるようにする。
【0031】このように、カソード板Kの下端を持ち上
げてリボン2と導電用棹4との間に隙間を形成し、この
隙間に向けて洗浄液を噴射するため、リボン2の内側に
相当する導電用棹4の部位を綺麗に且つ確実に洗浄する
ことができる利点を有する。かかる洗浄は、カソード板
Kの下端を持ち上げるだけで簡単に達成することがで
き、製造コストを最小限に抑えることができる。
【0032】第一噴射ノズル18は、リボン2と導電用
棹4との間に形成された隙間の上方及び左右の合計3ケ
所より噴射できるように、配置することが好ましい。こ
の隙間の上方及び左右の合計3ケ所から洗浄液を噴射す
ることにより、リボン2の内側に相当する導電用棹4の
部位をくまなく確実に洗浄することができる効果を有す
る。
【0033】図示された好ましい実施形態では、一対の
無限軌道手段14が、導電用棹4の電解精錬設備の共通
導体にて支持する部位以外の部位を支持しながら搬送す
るように配置されている。そして、第二噴射ノズル20
は、そのような導電用棹4の共通導体にて支持される部
位に洗浄液を噴射するように配置されている。従って、
導電不良を引き起こす部位である共通導体にて支持され
る導電用棹4の部位も、洗浄液を噴射することにより確
実に洗浄される。
【0034】洗浄液としては、電解槽に溜められている
電解液と同一の成分を有する液とすることが好ましい。
例えば、銅の電解精錬においては硫酸であり、電解精錬
によって硫酸が消耗する。そこで、洗浄に用いられた洗
浄液である硫酸を、搬送路12の底部を通って回収タン
ク8に集めた後、電解槽に補給液として注入することが
できる利点を有する。すなわち、電解槽内の液組成の調
節を同時に行うことができる。また、酸で導電用棹4を
洗浄するため、電解精錬により導電用棹4に付着してい
る硫酸銅や金属塩等を溶解してより導電性に優れた表面
を形成することができる利点も有している。
【0035】共通の貯液タンク7は、高圧ポンプ9及び
共通の配管9aを介して第一及び第二噴射ノズル18、
20へ洗浄液を高圧で供給する。こうすることにより、
洗浄液を高圧で噴射して導電用棹4に付着している固体
金属塩や研磨屑等を液圧で吹き飛ばすことができ洗浄効
果はさらに向上する。
【0036】次に、銅精錬を例として、本発明に係る備
導電用棹の洗浄方法について説明する。電解精錬により
得られた複数枚のカソード板Kを、天井クレーン等の頭
上水平
【0037】移動機構により電解槽から搬送路12の一
端に移動し、搬送路12の両側壁に支持させる。
【0038】一対の無限軌道手段14を作動させると共
に、図示されていない移動機構により、カソード板Kを
吊り下げている導電用棹4を一本ずつ突起14aに掛止
するようにして載せる。これにより、各カソード板Kの
導電用棹4は、その両端部を一対の無限軌道手段14に
支えられながら所定間隔を保って移動する。なお、これ
ら一対の無限軌道手段14は、導電用棹4の電解精錬設
備の共通導体にて支持する部位以外の部位を支持しなが
ら搬送するように配置されている。
【0039】カソード板Kが、搬送路12の底部に設け
られた持上部16の位置に至ると、カソード板Kの下端
は持上部16と接触し始め、持上部16の表面に沿って
持ち上がっていく。これにより、リボン2と導電用棹4
との間に隙間が形成される。高圧ポンプ9を作動させ
て、貯液タンク7から、共通の配管9aを介して第一及
び第二噴射ノズル18、20へ洗浄液を高圧で供給す
る。第一噴射ノズル18は、リボン2と導電用棹4との
間に形成された隙間に向けて洗浄液を噴射することによ
り、リボン2の内側に相当する導電用棹4の部位を、そ
して、第二噴射ノズル20は導電用棹4の共通導体にて
支持される部位を確実に洗浄する。かかる洗浄液の噴射
により、導電不良を引き起こす可能性の高い2つの部位
を同時に確実に洗浄することができ、導電不良による電
解効率の低下をほぼ完全に回避することができる。具体
的には、80g/リットル硫酸を合計で7.5リットル
/分噴射することにより、十分な効果が得られた。また
電解液の脱AS 後液(400g/リットル)で同様に噴
射するとさらに良い効果が得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る導電用棹の洗浄方法は、電
解槽より引き上げたカソード板Kの導電用棹を一対の無
限軌道手段で支持しながら搬送路内を搬送し、その搬送
路の途中においてカソード板Kの下端を持ち上げてリボ
ンと導電用棹との間に隙間を形成し、そして、この隙間
に向けて洗浄液を噴射することによりリボンの内側に相
当する導電用棹の部位を洗浄するから、リボンの内側に
相当する導電用棹の部位を綺麗に且つ確実に洗浄するこ
とができる効果を有する。
【0041】また、カソード板Kの下端を持ち上げるだ
けで、カソード板Kを簡単に持ち上げることができ、そ
れにより、リボンと導電用棹との間に確実に隙間を形成
することができるから、設備コストが極めて安価で効果
も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る導電用棹の洗浄設備の一実施形
態の概略を示す斜視図である。
【図2】 図1に示された導電用棹の洗浄設備の概略正
面図である。
【図3】 (a)及び(b)は、それぞれ、洗浄設備の
搬送路底部に設けられた持上部の一実施形態を示す要部
概略斜視図である。
【図4】 ウオルカ式電流供給方式における電解槽への
給電方法を説明するための概略平面図である。
【図5】 従来の電解製錬におけるアノ−ド板A及びカ
ソ−ド板Kへの給電部の斜視図である。
【符号の説明】
2 リボン 4 導電用棹 6 カソード板洗浄装置 7 貯液タンク 8 回収タンク 9 高圧ポンプ 9a 共通の配管 10 洗浄設備 12 搬送路 14 無限軌道手段 14a 突起 16 持上部 18、20 噴射ノズル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解精錬により得られたカソード板をリ
    ボンを介して吊り下げ支持する導電用棹の洗浄方法であ
    って、電解槽より引き上げたカソード板の導電用棹を一
    対の無限軌道手段で支持しながら搬送路内を搬送し、そ
    の搬送路の途中においてカソード板の下端を持ち上げて
    リボンと導電用棹との間に隙間を形成し、そして、この
    隙間に向けて洗浄液を噴射することによりリボンの内側
    に相当する導電用棹の部位を洗浄する導電用棹の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の導電用棹の洗浄方法に
    おいて、前記洗浄液は、銅の電解精錬における電解液の
    消耗成分である硫酸であり、洗浄に用いられた洗浄液は
    電解槽に補給液として注入することを特徴とする導電用
    棹の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の導電用棹の洗浄
    方法において、前記搬送路の途中において搬送路の底部
    が持ち上がって持上部を形成しており、当該持上部をカ
    ソード板が通過する際、カソード板の下端を持ち上げて
    リボンと導電用棹との間に隙間を形成することを特徴と
    する導電用棹の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導
    電用棹の洗浄方法において、リボンと導電用棹との間に
    隙間が形成された際、隙間の上方及び左右の合計3ケ所
    から、この隙間に向けて洗浄液を噴射することによりリ
    ボンの内側に相当する導電用棹の部位を洗浄することを
    特徴とする導電用棹の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導
    電用棹の洗浄方法において、導電用棹を、電解精錬設備
    の共通導体にて支持する部位以外の部位で一対の無限軌
    道手段で支持しながら搬送し、共通導体にて支持する部
    位に洗浄液を噴射することにより洗浄することを特徴と
    する導電用棹の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 電解精錬により得られたカソード板をリ
    ボンを介して吊り下げ支持する導電用棹の洗浄設備であ
    って、 断面ほぼ長方形で長手方向に連続する搬送路と、 前記搬送路の上部付近を長手方向に延びる一対の無限軌
    道手段であって、それぞれ1枚のカソード板を一対のリ
    ボンを介して吊り下げた導電用棹を所定間隔で搬送可能
    な一対の無限軌道手段と、 前記搬送路の底部所定位置に設けられ、上方を移動する
    カソード板の下端を持ち上げてリボンと導電用棹との間
    に隙間を形成する持上部と、そして、 前記持上部の上方位置に配置された噴射ノズルであっ
    て、該持上部によってカソード板の下端が持ち上げられ
    ることによって形成されたリボンと導電用棹との間の隙
    間に洗浄液を噴射し得る第一噴射ノズルと、 を備えて構成されてなる導電用棹の洗浄設備。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の導電用棹の洗浄設備に
    おいて、前記洗浄液は、銅の電解精錬における電解液の
    消耗成分である硫酸であり、洗浄に用いられた洗浄液は
    搬送路の底部を通って回収タンクに集められ、しかる
    後、電解槽に補給液として注入することを特徴とする導
    電用棹の洗浄設備。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の導電用棹の洗浄
    設備において、前記第一噴射ノズルは、リボンと導電用
    棹との間に隙間が形成された際、隙間の上方及び左右の
    合計3ケ所からこの隙間に向けて洗浄液を噴射すること
    ができるように、リボンの両側に一対設けられているこ
    とを特徴とする導電用棹の洗浄設備。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の導電用棹の洗浄設備に
    おいて、前記一対の無限軌道手段は、前記導電用棹の電
    解精錬設備の共通導体にて支持する部位以外の部位を支
    持しながら搬送するように配置されていると共に、その
    ような共通導体にて支持する部位に洗浄液を噴射するこ
    とができる第二噴射ノズルがさらに設けられていること
    を特徴とする導電用棹の洗浄設備。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の導電用棹の洗浄設備
    において、共通の貯液タンクから高圧ポンプを介して前
    記第一及び第二噴射ノズルへ供給する共通の配管がさら
    に設けられていることを特徴とする導電用棹の洗浄設
    備。
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