JPH11172260A - 廃プラスチックの油化還元装置 - Google Patents

廃プラスチックの油化還元装置

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JPH11172260A
JPH11172260A JP36747697A JP36747697A JPH11172260A JP H11172260 A JPH11172260 A JP H11172260A JP 36747697 A JP36747697 A JP 36747697A JP 36747697 A JP36747697 A JP 36747697A JP H11172260 A JPH11172260 A JP H11172260A
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】装置全体の単純化及び小型コンパクト化を実現
し、大幅なコストダウンとメンテナンスの容易化を図る
とともに、生産性及び経済性を高める。 【解決手段】廃プラスチックP…を加熱して熱分解させ
る廃プラスチックの油化還元装置1において、廃プラス
チックP…を透過するホッパーを有する槽本体3と、こ
の槽本体3の内部に、当該槽本体3内にて相互に連通し
合う上下方向に複数段の加熱管4a,4b,4cを設
け、かつ上部に位置している加熱管が、熱風発生装置2
1と接続し、下部に位置している加熱管が、槽本体3の
外部に連通している煙突22と接することにより、槽本
体3が、上方の熱分解部分と下方の溶解部分とを備え、
これにより槽本体3内において廃プラスチックP…の溶
解と熱分解とを一挙に実現することができる廃プラスチ
ックの油化還元装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃プラスチックを再
資源化するための廃プラスチックの油化還元装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、廃プラスチック(高分子廃棄物)
を加熱して熱分解した後、重油(A重油相当)に還元す
る油化還元装置は知られている。
【0003】この種の油化還元装置は、ポリエチレン,
ポリステロール,塩化ビニル等の固形の廃プラスチック
を比較的低温となる250℃(塩化ビニルは70℃)前
後で加熱する溶解槽により溶解させ、この後、400℃
(塩化ビニルは170℃)前後の高温に加熱した熱分解
槽によって溶解した廃プラスチックを熱分解させるとと
もに、気化した分解ガスを冷却して重油を得る。なお、
固形の廃プラスチックを熱分解槽に直接投入した場合に
は、廃プラスチックが炭化し、還元効率が大きく低下す
るのみならず、炭化物の処理が大変となるため、溶解槽
を設けることにより、最初に固形の廃プラスチックを溶
解させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
における廃プラスチックの油化還元装置は、次のような
解決すべき課題が存在した。
【0005】第一に、熱分解槽に加えて別途の溶解槽が
必要になるため、装置全体の複雑化及び大型化、さらに
は大幅なコストアップを招くとともに、メンテナンス性
においても著しく不利になる。
【0006】第二に、廃プラスチックに対する処理速度
が遅くなり、重油の生産性が低下するとともに、生産時
の経済性に劣る。
【0007】尚、上方の熱分解部分と下方の溶解部分と
の間には、廃プラスチックが溶解状態から熱分解状態に
移行する中間状態に相応する部分が存在することにな
る。
【0008】本発明はこのような従来の技術に存在する
課題を解決したものであり、装置全体の単純化及び小型
コンパクト化を実現し、大幅なコストダウンとメンテナ
ンスの容易化を図るとともに、生産性及び経済性を飛躍
的に高めることができる廃プラスチックの油化還元装置
の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】以上の課
題を解決するため、本発明の構成は、廃プラスチックを
加熱して熱分解させる廃プラスチックの油化還元装置に
おいて、廃プラスチックを透過するホッパーを有する槽
本体と、この槽本体の内部に、当該槽本体内にて相互に
連通し合う上下方向に複数段の加熱管を設け、かつ上部
に位置している加熱管が、熱風活性装置と接続し、下部
に位置している加熱管が、槽本体の外部に連通している
煙突と接することにより、槽本体が、上方の熱分解部分
と下方の溶解部分とを備えていることに基づく廃プラス
チックの油化還元装置からなる。
【0010】
【作用】図1は、本発明の基本構成を示すが、当該図面
に示すように、本発明では、加熱管を槽本体3の上下方
向に複数段設け、かつ上部の加熱管が、熱風発生装置2
1と接続し、下部の加熱管が、外部に連通している煙突
22に接続していることを特徴としている。
【0011】これによって、上側の加熱管に対し、下側
の加熱管の温度は低い温度に設定することが可能であ
り、更には、下側の加熱管を廃プラスチックが溶解する
温度(塩化ビニルの場合にはには約70℃、他のプラス
チックの場合には約250℃)とし、上側の加熱管につ
いて、溶解した廃プラスチックLが、熱分解する温度
(塩化ビニルの場合には約170℃、他のプラスチック
の場合には約400℃)となるように設定することがで
きる。なお、図1では、最上部の加熱管が熱風発生装置
21と接続し、最下部の加熱管が、煙突22と接続して
いるが、本発明においては、必ずしも前記接続は最上部
及び最下部であることは必要ではなく、前記のように、
槽本体3内において、プラスチックの溶解温度及び熱分
解温度が得られるように、上部の加熱管及び下部の加熱
管について、前記各接続を行えばよい。
【0012】前記の如き熱分解による分解ガスは、途中
の中和工程及び冷却工程に向けて、重油に変化すること
になる。
【0013】このような作用を伴う本発明においては、
前記の如き従来技術の欠点を克服し、かつ単純及び小型
コンパクトな装置を設定することが可能であり、ひいて
は、プラスチックの油化還元工程の生産性及び経済性を
飛躍的に高めることができる。以下実施例に従って、本
発明の具体的構成について説明する。
【0014】
【実施例1】図1は、廃プラスチックを投入するホッパ
ー12を、槽本体の上側に設けた構成による実施例を示
す。
【0015】実施例1においては、槽本体の上側に対し
て下方が狭くなる形状を採用しているが、これは、油化
還元装置全体が作動していない段階においても、溶解し
た廃プラスチックLを底面部下側から保温する場合、底
面部の面積を小さく設計することによって、保温に要す
る熱量を小さくすること、及び、装置が作動している段
階において、溶解した廃プラスチックLが、溶解状態か
ら熱分解状態と化すに従って、比重が低下し、上昇して
行く際、体積が膨張してゆくことを考慮したことに由来
している。
【0016】そして、実施例1では特に上側に対し下側
の幅が狭くなる形状として、半円形の両端面3s,3t
を有する半円筒形に形成している。
【0017】そして、下方に配した加熱管4c…の温度
は、廃プラスチックP…を溶解させる温度に設定すると
ともに、上方に配した加熱管4a…の温度は、溶解した
廃プラスチックLを熱分解させる温度に設定する。
【0018】実施例1では、複数の加熱管4a…、4b
…、4c…は、一本の連続管6…をジグザグ状に折曲す
ることによって形成される複数の直線部により構成し、
最上部に配した加熱管4a…に熱風を供給するととも
に、最下部に配した加熱管4c…から排風する。
【0019】この連続管6は、図2に示すように、左右
方向に複数本も設けているが、より小型の槽本体の場合
には、左右方向に一本とする設計も当然に可能である。
【0020】実施例1においては、ホッパー12から落
下して来た廃プラスチックPを円滑に槽本体に一様に配
置し、かつ下方に落下させて、溶解を行わせるために、
ホッパー21の下方から他方に廃プラスチックを搬送す
るスクリュコンベア7を設けている。
【0021】特に実施例1においては、落下した廃プラ
スチックPが熱分解による分解ガスと接した状態にて、
他の位置に移転させるために、スクリュコンベア7を槽
本体の上端側に位置している供給部8と異物回収部9と
の間に横架し、これによって、スクリュコンベア7の下
部7dが熱分解状態にあるはプラスチックLと接した状
態となるように設計している。
【0022】このようなスクリュコンベア7を設けるこ
とによって、ホッパー12を介して供給部8に投入され
た固形の廃プラスチックPは、槽本体3の内部に供給さ
れ、かつ下方に落下し、かつ下方に配した比較的低温の
加熱管4c…により加熱されて溶解する。
【0023】一方、溶解した廃プラスチックLが増加
し、その上面が上方に配した高温の加熱管4a…に達す
れば、当該加熱管4a…により加熱され、熱分解により
気化する。なお、気化した分解ガスは冷却されることに
より、重油(A重油相当)に液化される。
【0024】また、スクリュコンベア7により溶解した
廃プラスチックLの上面に浮遊する炭化物等の異物は異
物回収部9により回収されるとともに、廃プラスチック
Lの上面の攪拌と浄化が行われ、分解ガスの発生効率が
高められる。
【0025】尚、実施例1において設けられている細部
の具体的な構成について、図1、図2に即して説明する
に、スクリュコンベア7は、回転駆動部11により回転
する。
【0026】また、槽本体3における端面3sの上部に
は外方に延出した供給部8を一体に設けるとともに、端
面3tの上部には外方に延出した異物回収部9を一体に
設け、スクリュコンベア7の一側と他側は、それぞれ供
給部8及び異物回収部9に収容する。この際、スクリュ
コンベア7の下部7dは溶解した廃プラスチックLに浸
かるように配する。
【0027】さらに、供給部8の上部には固形の廃プラ
スチックP…を投入するホッパー12を設けるととも
に、異物回収部9の上部には回収した異物を取出すため
の取出口13を設ける、なお、13cは、取出口13を
開閉する開閉蓋である。
【0028】また、槽本体3における外面のほぼ全面を
外板14により囲み、外板14と槽本体3間に密閉され
た空間Sを有する保温部32を設ける。この保温部32
には後述する加熱装置31から保温用オイルCが供給さ
れる。この場合、槽本体3の周面3fと外板14間の空
間Sは保温用オイルCを満たせばよいため、比較的狭く
てよいが、槽本体3の端面3s、3tと外板14間の空
間Sは、保温用オイルCを満たすことに加え、後述する
連続管6…の湾曲部を収容するため、当該湾曲部を収容
できる間隔を確保する。また、15は槽本体3の上面を
覆うカバーであり、カバー15の中央上端には分解ガス
を回収するダクト16を接続する。このダクト16は後
述するスクラバー52に接続される。
【0029】さらに、槽本体3には加熱機構5を付設す
る。加熱機構5は槽本体3の内部に設けた複数の水平な
加熱管4a、4b、4cを有する。各加熱管4a、4
b、4cは、当該槽本体3の内面に沿って上下方向に所
定間隔毎、望ましくは10〜15cm間隔毎に配する。
この場合、各加熱管4a、4b、4cは一本の連続管6
をジグザグ状に折曲することによって形成される複数の
直線部により構成する。即ち、ジグザグ状に折曲した連
続管6における複数の直線部を槽本体3の内部に配し、
かつ湾曲部を上述した外板14と槽本体3間の空間Sに
収容する。なお図2では、連続管6を、左右一対の2本
配設しているが、このような左右方向の連続管の個数に
ついては、特に限定されない点は既に述べた通りであ
る。
【0030】一方、最上部に配した加熱管4a、4aの
先端開口は、熱風発生装置21に接続するとともに、最
下部に配した加熱管4c、4cの先端開口は、ブロアー
23…を付設した煙突22、22に接続する。これによ
り、熱風発生装置21から供給される熱風は、最上部の
加熱管4a…に供給された後、中間部の加熱管4b…を
通り、この後、最下部の加熱管4c…から外部に排出さ
れる。この際、上方に配した加熱管4a…の温度に対し
て下方に配した加熱管4c…の温度は、熱風が連続管6
…を通る際の放熱によって次第に低くなる。したがっ
て、最上部に配した加熱管4a…の温度が、溶解した廃
プラスチックLを熱分解させる温度になった際に、下方
に配した加熱管4c…の温度が、廃プラスチックP…を
溶解させる温度になるように、連続管6…の径及び長さ
(加熱管4a…の本数)等の条件を選定する。
【0031】なお、加熱管4a…の外周面、槽本体3の
内面及びスクリュコンベア7の外面等の溶解した廃プラ
スチックL及び分解ガスの触れる面は、耐熱性を有する
液状化ガラス(常温ガラス)を塗布する。加熱管4a
…、槽本体3及びスクリュコンベア7等は、通常、スチ
ール等の金属材料により製造されるため、腐食が発生し
やすい。特に、廃プラスチックとして塩化ビニルを用い
た場合には、発生する塩素により金属の腐食及び酸化が
かなりの速度で進行する。このため、加熱管4a等の表
面を液状化ガラス25a…によりコーティングし、耐薬
性、耐食性、耐久性等を高める。この場合、図3に示す
ように、例えば、加熱管4aの表面に液状化ガラス25
a、25b…を重ね塗りし、多層のガラス層を設けるこ
とが望ましい。
【0032】また、熱分解槽2には図5に示す保温装置
30を付設する。保温装置30は加熱装置31を備え
る。加熱装置31には加熱部33を備え、この加熱部3
3の吐出部は図2及び図5に示すように、バルブ34を
有する配管35を介して前記保温部32の上部一側に接
続するとともに、加熱部33の吸入部はバルブ36を有
する配管37を介して前記保温部32の上部他側に接続
する。これにより、保温用オイルCは、加熱部33によ
り加熱された後、配管35を介して保温部32を構成す
る外板14と槽本体3間の空間Sに供給されるととも
に、空間S内の保温用オイルCは配管37を介して加熱
部33に戻される加熱循環回路が構成される。なお、3
8はバルブ39を介して加熱部33に接続したオイルタ
ンク、40は加熱部33の運転及び加熱温度等の各種制
御を司る制御部、41は気化した保温用オイルを液化す
る機能を含むエクステンション部である。
【0033】図4は、実施例を含め、熱分解槽2を備え
る典型的な油化還元装置1の全体構成を示す。同図中、
51は形状の大きな廃プラスチックを小さく砕くための
クラッシャ、52は塩素ガスを中和するためのスクラバ
ー、53はスクラバーに付設したPH調整槽、54は分
解ガスを液化するためのコンデンサ、55はコンデンサ
54を冷却するための冷却機(クーリングタワー)、5
6はポンプ、57は得られた重油と水を分離するための
油水分離槽、58はフィルタ、59は重油の貯蔵タンク
である。
【0034】実施例の要部を構成する熱分解槽2の機能
を含む油化還元装置1の全体動作について、各図を参照
して説明する。
【0035】まず、熱風発生装置21により最上部に配
した加熱管4a、4aに熱風を供給する。これにより、
加熱管4a、4aは400℃(塩化ビニルは170℃)
前後に加熱される。また、最下部に配した加熱管4c、
4cは250℃(塩化ビニルの場合は70℃)前後に加
熱される。なお、このような温度が得られるように、連
続管6…の径及び長さ(加熱管4a…の本数)等が選定
されている。そして、熱風は煙突22、22から外部に
排出される。この際、ブロアー23によっても吸気され
る。
【0036】一方、固形の廃プラスチック(ポリエチレ
ン、ポリステロール、塩化ビニル等)P…はホッパー1
2に投入される。この際、大きな廃プラスチックはクラ
ッシャ51により小さく砕かれる。また、回転駆動部1
1を作動させてスクリュコンベア7を回転させる。これ
により、ホッパー12に投入された固形の廃プラスチッ
クP…はスクリュコンベア7により移送され、槽本体2
の内部に供給される。スクリュコンベア7の回転速度は
任意に制御することにより槽本体2に対する廃プラスチ
ックP…の供給量を調整できる。
【0037】また、槽本体2の内部に供給された廃プラ
スチックP…は、槽本体2の底部に落下し、槽本体2の
最下部に配した比較的低温の加熱管4c、4cにより加
熱され、溶解する。溶解した廃プラスチックLは槽本体
2の内部に備えられるとともに、増加に伴って溶解した
廃プラスチックLの液面が上昇する。そして、上昇した
液面が最上部の加熱管4a、4aに達すれば、高温の加
熱管4b、4aにより加熱され、廃プラスチックLは熱
分解することにより気化する。なお、廃プラスチックL
の上面に浮遊する炭化物等の異物は、スクリュコンベア
7により異物回収部9により回収されるとともに、廃プ
ラスチックLの上面の攪拌と浄化が行われ、分解ガスの
発生効率が高められる。
【0038】他方、気化した分解ガスはダクト16を通
ってスクラバー52に供給され、混在する塩素ガスが中
和される。さらに、分解ガスはスクラバー52からコン
デンサ54に供給され、冷却されることにより、重油
(A重油相当)に液化される。コンデンサ54は冷却機
55から送られる冷却液により常時冷却される。そし
て、得られた重油は油水分解槽57に供給される。油水
分解槽57では水と重油が分離され、重油はフィルタ5
8により不純物の除去が行われた後、貯蔵タンク59に
供給されて貯蔵されるとともに、一部は熱風発生装置2
1に供給されて熱風発生装置21の燃料に使用される。
【0039】なお、夜間等において液化還元装置1の運
転を停止している期間では、保温装置30により、熱分
解槽2を保温する。この場合、保温用オイルCは、加熱
部33により70〜400℃の温度に加熱され、配管3
5を介して保温部32を構成する外板14と槽本体3間
の空間Sに供給されるとともに、空間S内の保温用オイ
ルCは配管37を介して加熱部33に戻される。これに
より、槽本体3内に残留する廃プラスチックLは保温さ
れ、運転再開時の立上げ時間を大幅に短縮することがで
きる。
【0040】
【実施例2】実施例2においては、図6に示すように、
ホッパー12を、槽本体3の側面と接続させた状態にて
設けている。このような構成によって、廃プラスチック
P…は、実施例1の場合と異なり、当初から槽本体3の
熱分解部分に投入することができる。尚、図6では、ホ
ッパー12が、槽本体3の側面に斜方向に接続されてい
るが、実施例2の構成は必ずしもこのような構成に限定
される訳ではなく、入口を垂直方向とし、槽本体3との
接続部分を水平方向とするような構成も当然に可能であ
る。実施例2においては、溶解した廃プラスチックL
は、ホッパー12の中途部位まで及んでおり、投入した
廃プラスチックP…を速やかに槽本体3に挿入するため
には、ホッパー12から槽本体3に向かって設けられた
(図6の場合には、斜方向に沿って設けられ)たスクリ
ュコンベア71によって実現することができる。
【0041】実施例2では、前記のように、槽本体3の
溶解部分に側部から挿入されるが、このような挿入され
た廃プラスチックP…を、槽本体内部に移転するために
は、図1の場合と同様、スクリュコンベア7を設ける
が、その位置は、ホッパー12の槽本体3に対する入口
付近から、当該入口と相対する側面方向に設けることに
なる。
【0042】このようなスクリュコンベア7を設けるこ
とに代えて、図7に示すように、ホッパー12の槽本体
3に対する入口付近を回転通過し、かつ回転方向が凹型
に湾曲している回転翼7を設け、これによって、槽本体
3に投入された廃プラスチックP…を、溶解部分全体に
わたって配置することが可能である。
【0043】実施例2においても、高温の上部の加熱管
と、これより低温の下部の加熱管とを連通状態とするた
めの構成としては、図6に示すように、槽本体3の前側
及び後側に、外部と遮断された前連通空間C及び後連
通空間Cを設け、加熱管4a、4b、4cの入口及び
出口を、前連通空間C及び後連通空間Cに配置させ
ている。
【0044】このような構成によって、熱風は、概略 上側の加熱管4a→後連通空間C→加熱管4b→前連
通空間C→加熱管4c及び加熱管4d→後連通空間C
→煙突の順序にて移動し、かつ移動の順序に従って、
順次温度が低下することになる。なお、加熱管4a…の
外周面に対する液体ガラス槽の塗布、油化還元装置1の
全体構成及び全体動作については、実施例1の場合と同
様なので、その説明は省略する。
【0045】
【実施例3】一般に、プラスチックP…の溶解段階より
も、溶解したプラスチックLの熱分解段階の方が、多量
の熱量を消費する。
【0046】実施例3では、このような状況に即して、
上側の熱分解部分の加熱管4aの径を、溶解部分の加熱
管4b、4cの各径よりも大きく設計している。
【0047】尤も、中間位置にある加熱管4bを、加熱
管4aと加熱管4c及び4dとの各径に対し、中間程度
の大きさに設計することによって、順次速やかな溶解状
態から熱分解状態への移行を促進することも可能であ
る。
【0048】さらには、前記の如き、必要な熱容量の相
違に応じて、熱分解部分に位置している上側の加熱管4
aを左右方向にジグザグ状に折曲させる設計も可能であ
る。
【0049】このように、熱分解部分の上側の加熱管4
aを太く設計するかジグザグ状態とすることによって、
特に実施例1の場合のように、下側の幅に対し上側の幅
を広く設計する構成においては、加熱管4aからの熱の
輻射を、熱分解部分において、速やかに均一に実現する
ことが可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上の如き構成による本発明において
は、以下の如き顕著な効果を奏する。
【0051】 熱分解槽は溶解槽を兼用するため、装
置全体の単純化及び小型コンパクト化を実現できるとと
もに、大幅なコストダウンとメンテナンスの容易化を図
ることができる。
【0052】 廃プラスチックに対する処理速度が速
められるため、重油の生産性及び生産時の経済性を飛躍
的に高めることができる。
【0053】 実施例1、同2に示すように、槽本体
内にスクリュコンベアを設けることによって、廃プラス
チック槽本体内における均一な配置、さらには、溶解並
びに熱分解を効率的に行うことができ、就中、実施例1
のように、スクリュコンベアを槽本体の上側に設けた場
合には、溶解した廃プラスチックの上面の攪拌と浄化が
行われることにより分解ガスの発生効率を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例1に係る油化還元装置の要部を構成す
る熱分解槽の断面側面図、
【図2】同熱分解槽の断面正面図、
【図3】同熱分解槽における加熱管の一部断面図、
【図4】同油化還元装置の全体構成を示すブロック系統
図、
【図5】同油化還元装置に備える保温装置のブロック系
統図、
【図6】本実施例2に係る油化還元装置の要部を構成す
る熱分解槽の構成を示す断面側面図
【図7】実施例2において、槽本体内に回転翼を設けた
状況を示す断面上面図、
【符号の説明】
1 油化還元装置 2 熱分解槽 3 槽本体 3s 槽本体の前面部 3t 槽本体の底面部 4a 加熱管 4b 加熱管 4c 加熱管 5 加熱機構 6 連続管 7 スクリュコンベア又は回転翼 7d スクリュコンベアの下部 71 ホッパー内のスクリュコンベア 8 供給部 9 異物回収部 P… 廃プラスチック

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プラスチックを加熱して熱分解させる
    廃プラスチックの油化還元装置において、廃プラスチッ
    クを透過するホッパーを有する槽本体と、この槽本体の
    内部に、当該槽本体内にて相互に連通し合う上下方向に
    複数段の加熱管を設け、かつ上部に位置している加熱管
    が、熱風活性装置と接続し、下部に位置している加熱管
    が、槽本体の外部に連通している煙突と接することによ
    り、槽本体が、上方の熱分解部分と下方の溶解部分とを
    備えていることに基づく廃プラスチックの油化還元装
    置。
  2. 【請求項2】 廃プラスチックを透過するホッパーを槽
    本体の上側に設けたことを特徴とする請求項1記載の廃
    プラスチックの油化還元装置。
  3. 【請求項3】 ホッパーの下位から他の位置に搬送プラ
    スチックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを
    特徴とする請求項2記載の廃プラスチックの油化還元装
    置。
  4. 【請求項4】 廃プラスチックを投入するホッパーを、
    槽本体の側面と接続させた状態にて設けていることを特
    徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装
    置。
  5. 【請求項5】 ホッパーから槽本体に向けて廃プラスチ
    ックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを特徴
    とする請求項4記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  6. 【請求項6】 槽本体内において、ホッパーの入口付近
    から、当該入口と相対する側面方向に向けて、廃プラス
    チックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを特
    徴とする請求項2記載の廃プラスチックの油化還元装
    置。
  7. 【請求項7】 槽本体内において、ホッパーの入口付近
    を通過し、投入された廃プラスチックを、槽本体内に搬
    送する回転翼を設けたことを特徴とする請求項2記載の
    廃プラスチックの油化還元装置。
  8. 【請求項8】 1本の連続管を、上下方向にジグザグ状
    に折曲することによって、槽本体内に、複数段の加熱管
    を設けることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチッ
    クの油化還元装置。
  9. 【請求項9】 槽本体の前側及び後側に、夫々加熱管の
    入口及び出口が存在し、かつ外部と密閉状態にある前連
    通空間及び後連通空間とを設けたことを特徴とする請求
    項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  10. 【請求項10】 煙突が、塩素ガスを中和するスクラバ
    ーに接続し、該スクラバーは、冷却装置と連動するコン
    デンサーに接続し、該コンデンサーは、油水分離槽に接
    続していることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチ
    ックの油化還元装置。
  11. 【請求項11】 油水分離槽がフィルターを介して、貯
    蔵タンク及び熱風発生装置と接続していることを特徴と
    する請求項10記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  12. 【請求項12】 熱分解によって発生した分解ガスの接
    続する金属面を耐熱性を有する液状化ガラスによりコー
    ティングしたことを特徴とする請求項1記載の廃プラス
    チックの油化還元装置。
  13. 【請求項13】 液状化ガラスを重ね塗りし、下層のガ
    ラス槽を設けることによりコーティングすることを特徴
    とする請求項12記載の廃プラスチックの油化還元装
    置。
  14. 【請求項14】 上側における熱分解部分の加熱管の径
    を他の部分の加熱管の径よりも大きく設計したことを特
    徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装
    置。
  15. 【請求項15】 上側における熱分解部分において加熱
    管を左右方向にジグザグ状に折曲させていることを特徴
    とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
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KR20220052492A (ko) * 2020-10-21 2022-04-28 주식회사 웨이스트에너지솔루션 연속식 열분해 유화장치

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