JPH11169129A - ゼリー状食品の製造方法 - Google Patents

ゼリー状食品の製造方法

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JPH11169129A
JPH11169129A JP9345196A JP34519697A JPH11169129A JP H11169129 A JPH11169129 A JP H11169129A JP 9345196 A JP9345196 A JP 9345196A JP 34519697 A JP34519697 A JP 34519697A JP H11169129 A JPH11169129 A JP H11169129A
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JP
Japan
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plum
pulp
pickled
food
reduced pressure
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Pending
Application number
JP9345196A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Kondou
信之 金銅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHOYA YOUSHU JOZO KK
Original Assignee
CHOYA YOUSHU JOZO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漬梅を利用した食品を製造する際に、任意形
状に成形可能なものを製造することである。また、漬梅
の果肉を利用した成形可能な食品素材を苦みのない良好
な食味を呈する状態で製造することである。 【解決手段】 青梅をエチルアルコールと糖類を含有す
る液に浸漬し、生成した梅酒から漬梅を分取し、この漬
梅から種子を除いた果肉を大気圧未満の減圧で95〜9
7℃の加熱という減圧加熱状態で処理することにより、
糖分55%以上に濃縮されゲル化されたゼリー状食品を
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、梅酒に浸漬され
ている漬梅を利用したゼリー状食品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、梅酒は、梅果実を砂糖などの糖
類を添加した焼酎などの飲料用アルコールに浸漬し、ア
ルコールの浸透および溶解作用によって梅果実の成分
(エキス)を飲料用アルコール中に浸出させたものであ
る。
【0003】このような梅酒を生産する工程では、最終
段階で梅果実と梅酒(液)を分離し、主として梅酒
(液)のみを酒類(商品)として市販している。
【0004】梅酒と分離された梅果実(以下、漬梅と称
する。)は、食品としてそのまま食されたり、梅酒に少
量の漬梅を入れて見栄えよく販売される場合もあるが、
漬梅の多くは、商品的価値が低く、廃棄等の処分がなさ
れて有効に利用されることの少ないものであった。
【0005】このような漬梅の利用方法に関し、本願の
出願人は、特開平8−70810号公報によって、漬梅
を熱水に浸漬してエキス分を分取するという梅エキスの
製造方法および梅エキスを入れた食品の製造方法を開示
した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、梅酒から分取
された漬梅には、熱水抽出性のエキスばかりでなく、食
物繊維、ペクチンおよび多種類の有機酸を含む果肉が多
く含まれており、このような健康に役立つ食品素材であ
る果肉を、充分に有効利用する技術についての公知技術
はない。
【0007】また、漬梅の果肉を入れた菓子類などの食
品は、適宜に製造できるものであるが、その際に用いる
漬梅は、梅果実全体(種子入り)もしくは種子を取り除
いた果実、または果肉を分離・裁断したり擦り潰して利
用するものであり、果肉はそのままの形態または単なる
味付けを施した状態で利用されていた。
【0008】また、漬梅の果肉を利用する際に、アルコ
ール分を速やかに蒸発するには沸騰した水(100℃)
に入れるなどの手法が考えられたが、果肉に苦みが出る
場合があるなどの問題があった。
【0009】そこで、この発明の課題は、梅酒製造時の
副次的な産品である漬梅を利用した食品を製造するにあ
たり、上記した問題点を解決し、任意形状に成形可能な
新規な食品素材を製造することである。また、食物繊
維、ペクチンおよび多種類の有機酸を含む漬梅の果肉を
利用した成形可能な食品素材を、苦みのない良好な食味
のある状態で製造することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、青梅をエチルアルコールと糖
類を含有する液に浸漬し、生成した梅酒から漬梅を分取
し、この漬梅から種子を除いて得た果肉を減圧加熱によ
り濃縮してゲル化させることからなるゼリー状食品の製
造方法としたのである。
【0011】前記減圧加熱は、大気圧未満の減圧で95
〜97℃の加熱であることが好ましく、前記濃縮は、糖
分55%以上にする濃縮であることが好ましい。
【0012】上記したように構成されるこの発明の製造
方法では、漬梅の果肉を減圧加熱によって濃縮すること
により、果肉に含まれる梅酒製造時に所要の糖分の濃度
および果肉に含まれるクエン酸やリンゴ酸など(主とし
てクエン酸)の有機酸の濃度が高まり、高糖濃度(糖分
55%以上)、高有機酸濃度(pH3.6以下)の条件
下で果肉に含まれるペクチンがゲル化してペクチンゼリ
ーが生成する。
【0013】このため、漬梅の果肉からなる食品材料
が、流動性を失って弾性的な固まりになり(ゲル化
し)、このものは型に入れて濃縮したり、連続的にゲー
トから押し出すなどの周知の成形操作によって、任意形
状に成形可能である。
【0014】また、前記減圧加熱は、大気圧未満に減圧
し梅酒の沸点以下の比較的低温の条件で濃縮する方法で
あるから、濃縮時に果肉に含まれる成分の熱変性が少な
く、また前記条件では果肉中に残存するアルコールによ
って果肉成分が過剰に抽出されることはないので、食味
を低下させるような苦み成分を含まないゼリー状食品と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明に用いる青梅は、梅酒製
造用原料として通常用いられる梅果実であり、梅の種類
(植物種)を特に限定したものではない。
【0016】この発明に用いるエチルアルコールと糖類
を含有する液は、エチルアルコールを25〜35容量%
程度含有する水溶液に食用の糖類を添加したものであれ
ばよく、エチルアルコールの濃度や糖類の種類、それら
の配合割合は梅酒を製造する時の設定条件により、適当
に変更した条件を採用できる。因みに、アルコール濃度
が高い条件のほうが、低い条件より抽出効率がよい。
【0017】梅酒を製造する際のエチルアルコールと糖
類の配合割合の例としては、水洗した後、水切りし表面
を自然乾燥させた青梅1kgに対して、アルコール度3
5%程度の焼酎1.8リットルと、精製糖(ショ糖)で
ある白砂糖を0.6〜1.2kg添加して、ときどき攪
拌しながら1か月以上、好ましくは3〜6か月浸漬す
る。
【0018】また、家庭等で梅酒を製造する時には味醂
や水を添加することもあるが、そのような配合組成とし
て、青梅1.5kg(約1.8リットル)に対して、ア
ルコール度35%の焼酎0.9リットルと、味醂0.5
4リットル、水0.18リットル、精製糖(ショ糖)で
ある白砂糖を0.6kgなどを採用してもよい。
【0019】上述のように青梅をエチルアルコールと糖
類を含有する液に浸漬すると、浸透作用によって梅の果
実から酸味(主としてクエン酸)と香気が液汁にしみ出
て風味のよい梅酒が製造される。
【0020】漬梅は、生成した梅酒を網状のフィルタに
通すなどして分離した梅果実であり、この漬梅から種子
(核とも称される)を除いて果肉のみを得る。種子と果
肉を分離する作業は、機械的に行なうことが効率的であ
って好ましく、パルパーと呼ばれる市販の破砕・分別機
を使用することができる。なお、高品質のものを少量生
産する場合は、ナイフなどを用いて手作業で種と果実を
分別することもできるのは勿論である。
【0021】次に、果肉を減圧加熱により濃縮してゲル
化させる工程では、果肉を入れた密閉容器をポンプで減
圧にしながら、電熱器や加熱蒸気などで加熱する。減圧
条件としては、真空度が630〜730Torr、好ま
しくは650〜700Torrという大気圧(760T
orr)未満の減圧であり、加熱雰囲気温度は100℃
未満、または95〜97℃の加熱であることが好まし
い。
【0022】因みに、減圧加熱は、1気圧以下の減圧下
で加熱することにより、物質の蒸気圧を増大させて効率
よく揮散物質を揮散させることをいう。
【0023】このようにして、100℃未満の温度で梅
果肉から水分やエチルアルコールを効率よく揮散させる
と、梅果肉に含まれる糖分濃度およびクエン酸などの有
機酸濃度が高まり、高糖濃度(糖分55%以上)、高有
機酸濃度(pH3.6以下)の条件下で果肉に含まれる
ペクチンがゲル化してペクチンゼリーが生成する。この
際、減圧加熱後の果肉重量は、減圧加熱前の45〜55
%、好ましくは約50%となるように水分等を蒸発させ
ることにより、高品質のゼリー状食品を得ている。
【0024】このようなペクチンゼリーは、型に入れて
羊羹状に成形したり、連続的にゲートから押し出して棒
状やペレット状になど任意形状に成形することができ
る。
【0025】また、得られたペクチンゼリーは、大気圧
未満に減圧し梅酒の沸点以下の比較的低温の条件で濃縮
製造されているから、果肉に含まれる不味な成分、特に
苦み成分が含まれておらず、甘味と酸味のある好ましい
食感の食品素材となる。
【0026】
【実施例】水洗した青梅100kgにアルコール度35
%の焼酎180リットルと精製糖である白砂糖を100
kg添加して、そのまま3か月浸漬して梅酒および漬梅
を製造した。
【0027】そして、漬梅と梅酒を網状フィルタにかけ
て漬梅のみ35kgを分取し、種と果肉をパルパー(分
離機)で分離し、30kgの果肉を得た。
【0028】得られた果肉30kgを真空ポンプで減圧
可能でありかつ加熱蒸気によるヒータを備えた密閉型混
合機(スクリュー混合式)に収容し、果肉を室温(18
℃)から90℃まで20分間加熱し、その後、真空度6
50〜700Torrに減圧排気しながら、果肉温度5
7〜70℃で40分間加熱した。
【0029】このようにして得られた梅の果肉は、品温
58℃で重量14.1kg(減圧加熱前の約47%)で
あり、羊羹のような形態のゼリー状食品であった。この
食品は、混合機から取り出してさらに型に入れて圧縮成
形可能であった。
【0030】また、得られたゼリー状食品は、ヒトに摂
取された際に健康的に好ましいアルカリ性食品である梅
果実を原料とし、食物繊維を多量に含み、ゲル化剤や安
定剤などの食品添加物も含まない健康食品である。ま
た、実施例のゼリー状食品は、果肉に含まれる不味な成
分や苦み成分が含まれておらず、甘味と酸味のある美味
な食品素材であった。
【0031】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、梅酒
から分取した漬梅の果肉を減圧加熱により濃縮してゲル
化させたので、果肉に含まれる糖分の濃度および果肉に
含まれる有機酸の濃度が適度に高まって、果肉中のペク
チンがゲル化して、任意形状に成形可能な漬梅からなる
ゼリー状食品を製造できる利点がある。
【0032】また、前記製法は、減圧加熱による濃縮時
に果肉に含まれる成分の熱変性が少なく、また果肉中に
残存するアルコールによって果肉成分が過剰に抽出され
ることがないため、苦みのない良好な食味を呈する状態
で製造できる利点もある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青梅をエチルアルコールと糖類を含有す
    る液に浸漬し、生成した梅酒から漬梅を分取し、この漬
    梅から種子を除いて得た果肉を減圧加熱により濃縮して
    ゲル化させることからなるゼリー状食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記減圧加熱が、大気圧未満の減圧で9
    5〜97℃の加熱である請求項1記載のゼリー状食品の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記濃縮が、糖分55%以上にする濃縮
    である請求項1記載のゼリー状食品の製造方法。
JP9345196A 1997-12-15 1997-12-15 ゼリー状食品の製造方法 Pending JPH11169129A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015073524A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 和歌山県 梅加工品および梅加工品の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015073524A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 和歌山県 梅加工品および梅加工品の製造方法

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