JPH11168895A - 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法 - Google Patents

同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法

Info

Publication number
JPH11168895A
JPH11168895A JP9331941A JP33194197A JPH11168895A JP H11168895 A JPH11168895 A JP H11168895A JP 9331941 A JP9331941 A JP 9331941A JP 33194197 A JP33194197 A JP 33194197A JP H11168895 A JPH11168895 A JP H11168895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synchronous motor
current
phase
command
field pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9331941A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3912449B2 (ja
Inventor
Kenichi Sekioka
賢一 関岡
Takayoshi Nakao
隆義 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP33194197A priority Critical patent/JP3912449B2/ja
Publication of JPH11168895A publication Critical patent/JPH11168895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3912449B2 publication Critical patent/JP3912449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切な同期電動機の制御を実現し得る同期電
動機の制御装置および界磁極位置補正方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 CPU101の制御による界磁極位置の
補正処理を行った後、継電器104を開放した状態で同
期電動機105の誘起電圧を十分検出可能となるような
所定速度で同期電動機を駆動し、同期電動機105の端
子に現れる誘起電圧を検出し、この誘起電圧と電流位相
補正後の電流指令とを減算して、誘起電圧と第1の電流
指令との位相差である磁極検出誤差(δ2)を求め、該
磁極検出誤差(δ2)と仮補正量(γ)より最終的な電
流位相補正量(γ+δ2)を決定し、該電流位相補正量
(γ+δ2)と仮の界磁極位置(θ)より印加する電流
の位相(ρ2)を決定し、該電流の位相(ρ2)を持つ第
2の電流指令により同期電動機を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトウェアによ
って界磁極位置の補正を行いつつ同期電動機を制御する
同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法に係
り、特に、適切な同期電動機の制御を実現し得る同期電
動機の制御装置および界磁極位置補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】制御対象の同期電動機において、今、実
際の界磁極位置をφ、検出した界磁極位置をθ、界磁極
位置φとθの差をδ1、印加する電流の位相をρ、電流
位相の補正量をγ、実際の界磁極位置φと印加する電流
の位相差をδとすると、以下の(1)式から(3)式が
成立する。 φ=θ+δ1 …(1) ρ=θ+γ …(2) δ=φ―ρ=δ1 ―γ …(3) また、界磁極の大きさをΦ、印加する電流の大きさをI
とすると、発生電磁力Tは、 T=K×Φ×I×COS(δ) …(4) となる。ただし、Kは正の定数である。また、発生電磁
力Tは、回転形の同期電動機の場合には発生トルクであ
り、直動形の同期電動機の場合には発生推力である。以
下では、直動形の同期電動機について説明を行う。発生
推力が最大になる電流位相の補正量γ(=δ1)は、印
加する電流によらず、発生電磁力Tが零になる電流位相
の補正量δ0を90[゜]ずらしたものである。
【0003】従来の磁極位置センサを具備しない同期電
動機の制御装置における界磁極位置の補正方法には、ソ
フトウェアによって界磁極位置の補正処理を行うものと
して、特開平8−182399号公報に開示されたもの
がある。図6は、従来の界磁極位置補正処理が適用され
る同期電動機(3相)のベクトル制御による駆動装置の
構成図を示す。また、図7は、従来の同期電動機の制御
装置における界磁極位置の補正方法を説明するフローチ
ャートである。図6において、位置センサ106は、同
期電動機105の回転位置を検出する。CPU601
は、トルク指令iとカウンタ607で検出された同期電
動機105の位置xを用いて演算を行い、2相の電流指
令Iu,IvをそれぞれD/A変換器602a,602
bによってデジタル/アナログ変換して2相/3相変換
回路610に出力する。2相/3相変換回路610は、
入力した2相の電流指令を3相の電流指令iu,iv,
iwに変換し、パワーアンプ103を制御する。パワー
アンプ103は、これら3相の電流指令iu,iv,i
wに対応した電流を同期電動機105に供給して同期電
動機105を起動する。界磁極位置の補正方法につい
て、その詳細は省略するが、要点を以下に説明する。印
加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化させて、
印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が零になる
電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性を加速度
の極性より判定して求め、この電流位相補正量(δ0)
を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補正量(δ
1)を導出し、この電流の位相の補正量(δ1)と位置検
出器で検出された仮の界磁極位置(θ)より印加する電
流の位相(ρ)を決定して同期電動機105を制御する
ものであって、電磁力指令を仮の目標値まで単調増加さ
せて、加速度が大きいときは目標値を小さく、また加速
度が小さいときは目標値を大きくするものである。すな
わち、加速度が大きいときは、発生電磁力が大きいので
電磁力指令を小さくしても外乱に打ち勝つことができ、
その結果回転量(移動量)を小さくすることができ、ま
た、加速度が小さいときは、回転量(移動量)が小さい
ので電磁力指令を大きくすることができ、発生電磁力の
極性の判断精度を上げることを可能としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法に
あっては、ソフトウェアにより上記のように発生電磁力
が零になる電流位相補正量(δ0)を用いて発生電磁力
が最大になる電流位相の補正量(δ1)を導出して同期
電動機を制御するものであるため、例えば、可動子に永
久磁石を配置し固定子に電機子を持った同期電動機を制
御しようとする際、可動子が固定された状態あるいは可
動子がなく固定子のみの状態(即ち、位置検出値が固
定)の場合でも、発生電磁力が零であるとみなして界磁
極位置の補正処理を終了してしまう。その結果、界磁極
位置を誤補正のまま同期電動機を制御することとなり、
適切に同期電動機の制御が行えないという問題点があっ
た。また、上記従来の同期電動機の制御装置および界磁
極位置補正方法にあっては、例えば、可動子に永久磁石
を配置し固定子に電機子を持った同期電動機を制御しよ
うとする際、可動子が固定された状態あるいは可動子が
なく固定子のみの状態(即ち、位置検出値が固定)の場
合(システムとしては異常状態といえる)でも発生電磁
力が零であるとみなして界磁極位置の補正処理を終了し
てしまう。その結果、界磁極位置を誤補正のまま同期電
動機を制御することとなり、適切に同期電動機の制御が
行えないという問題点もあった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、例えば、可動子が固定された状態あ
るいは可動子がなく固定子のみの状態(即ち、位置検出
値が固定)の場合でも確実な界磁極位置補正を行い、適
切な同期電動機の制御を実現し得る同期電動機の制御装
置および界磁極位置補正方法を提供することを目的とし
ている。また、本発明の他の目的は、界磁極位置の誤補
正を判断して確実な界磁極位置補正を行うことができ、
適切な同期電動機の制御を実現し得る同期電動機の制御
装置および界磁極位置補正方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る同期電動機の制御装置は、
同期電動機の位置を検出する位置検出手段と、所定の電
流位相を持つ第1の電流指令により前記同期電動機を制
御する制御手段とを備えた同期電動機の制御装置におい
て、前記制御手段から前記同期電動機への電流指令を、
該制御手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮断す
る開閉手段と、前記同期電動機の誘起電圧波形を検出す
る電圧検出手段と、前記電圧検出手段により検出された
誘起電圧波形に基づく所定タイミングで、前記位置検出
手段で検出された界磁極位置を取り込む位置情報取込手
段とを具備し、前記制御手段は、前記第1の電流指令に
よる制御の後、前記開閉手段を閉制御して、前記同期電
動機が所定速度になった時点で前記開閉手段を開制御し
て、前記同期電動機の誘起電圧波形を検出し、該誘起電
圧波形に基づく所定タイミングで取り込まれる界磁極位
置より誘起電圧と前記第1の電流指令との位相差を求
め、該位相差に基づき印加する電流位相を決定し、該電
流位相を持つ第2の電流指令により前記同期電動機を制
御するものである。また、請求項2に係る同期電動機の
制御装置は、同期電動機の位置を検出する位置検出手段
と、印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化さ
せて、印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が零
になる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性を
加速度の極性より判定して求め、該電流位相補正量(δ
0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補正量
(δ1)を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前記位
置検出手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より印加
する電流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相(ρ1)
を持つ第1の電流指令により前記同期電動機を制御する
制御手段とを備えた同期電動機の制御装置において、前
記制御手段から前記同期電動機への電流指令を、該制御
手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮断する開閉
手段と、前記同期電動機の誘起電圧波形を検出する電圧
検出手段と、前記電圧検出手段により検出された誘起電
圧波形に基づく所定タイミングで、前記位置検出手段で
検出された界磁極位置を取り込む位置情報取込手段とを
具備し、前記制御手段は、前記第1の電流指令による制
御の後、前記開閉手段を閉制御して、前記同期電動機が
所定速度になった時点で前記開閉手段を開制御して、前
記同期電動機の誘起電圧波形を検出し、該誘起電圧波形
に基づく所定タイミングで取り込まれる界磁極位置より
誘起電圧と前記第1の電流指令との位相差(δ2)を求
め、該位相差(δ2)と前記仮補正量(γ)より最終的
な電流位相補正量(γ+δ2)を決定し、該電流位相補
正量(γ+δ2)と前記仮の界磁極位置(θ)より印加
する電流の位相(ρ2)を決定し、該電流の位相(ρ2)
を持つ第2の電流指令により前記同期電動機を制御する
ものである。また、請求項3に係る同期電動機の制御装
置の界磁極位置補正方法は、同期電動機の位置を検出す
る位置検出手段と、電流指令により前記同期電動機を制
御する制御手段と、前記制御手段から前記同期電動機へ
の電流指令を、該制御手段の制御に基づく開閉制御によ
り供給/遮断する開閉手段と、前記同期電動機の誘起電
圧波形を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段に
より検出された誘起電圧波形に基づく所定タイミング
で、前記位置検出手段で検出された界磁極位置を取り込
む位置情報取込手段とを備えた同期電動機の制御装置の
界磁極位置補正方法において、所定の電流位相を持つ第
1の電流指令により前記同期電動機を制御する第1ステ
ップと、前記第1の電流指令による制御の後、前記開閉
手段を閉制御して、前記同期電動機が所定速度になった
時点で前記開閉手段を開制御して、前記同期電動機の誘
起電圧波形を検出し、該誘起電圧波形に基づく所定タイ
ミングで取り込まれる界磁極位置より誘起電圧と前記第
1の電流指令との位相差を求め、該位相差に基づき印加
する電流位相を決定し、該電流位相を持つ第2の電流指
令により前記同期電動機を制御する第2ステップとを具
備するものである。また、請求項4に係る同期電動機の
制御装置の界磁極位置補正方法は、同期電動機の位置を
検出する位置検出手段と、電流指令により前記同期電動
機を制御する制御手段と、前記制御手段から前記同期電
動機への電流指令を、該制御手段の制御に基づく開閉制
御により供給/遮断する開閉手段と、前記同期電動機の
誘起電圧波形を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出
手段により検出された誘起電圧波形に基づく所定タイミ
ングで、前記位置検出手段で検出された界磁極位置を取
り込む位置情報取込手段とを備えた同期電動機の制御装
置の界磁極位置補正方法において、印加する電流の位相
(ρ)の補正量(γ)を変化させて、印加する電流の大
きさに関わらず発生電磁力が零になる電流位相補正量
(δ0)を、発生電磁力の極性を加速度の極性より判定
して求め、該電流位相補正量(δ0)を用いて発生電磁
力が最大になる電流位相の補正量(δ1)を導出し、該
電流位相の補正量(δ1)と前記位置検出手段で検出さ
れた仮の界磁極位置(θ)より印加する電流の位相(ρ
1)を決定し、該電流の位相(ρ1)を持つ第1の電流指
令により前記同期電動機を制御する第1ステップと、前
記第1の電流指令による制御の後、前記開閉手段を閉制
御して、前記同期電動機が所定速度になった時点で前記
開閉手段を開制御して、前記同期電動機の誘起電圧波形
を検出し、該誘起電圧波形に基づく所定タイミングで取
り込まれる界磁極位置より誘起電圧と前記第1の電流指
令との位相差(δ2)を求め、該位相差(δ2)と前記仮
補正量(γ)より最終的な電流位相補正量(γ+δ2)
を決定し、該電流位相補正量(γ+δ2)と前記仮の界
磁極位置(θ)より印加する電流の位相(ρ2)を決定
し、該電流の位相(ρ2)を持つ第2の電流指令により
前記同期電動機を制御する第2ステップとを具備するも
のである。また、請求項5に係る同期電動機の制御装置
は、同期電動機の位置を検出する位置検出手段と、印加
する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化させて、印
加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が零になる電
流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性を加速度の
極性より判定して求め、該電流位相補正量(δ0)を用
いて発生電磁力が最大になる電流位相の補正量(δ1)
を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前記位置検出
手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より印加する電
流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相(ρ1)を持つ
電流指令により前記同期電動機を制御する制御手段とを
備えた同期電動機の制御装置において、前記電流指令に
基づく正方向および負方向の推力指令、速度指令または
位置指令で前記同期電動機を駆動して、動作を確認する
動作確認手段を具備するものである。また、請求項6に
係る同期電動機の制御装置は、請求項5に記載の同期電
動機の制御装置において、前記動作確認手段が、前記正
方向の推力指令、速度指令または位置指令で前記同期電
動機を駆動して、負方向に可動子が所定移動量以上動い
た場合、または、正方向に前記可動子が一定時間内に所
定移動量以上動かない場合には、前記電流の位相(ρ
1)を決定する処理をやり直し、正方向に前記可動子が
一定時間内に所定移動量以上動いた場合には、前記負方
向の推力指令、速度指令または位置指令で前記同期電動
機を駆動して、正方向に可動子が所定移動量以上動いた
場合、または、負方向に前記可動子が一定時間内に所定
移動量以上動かない場合には、前記電流の位相(ρ1)
を決定する処理をやり直し、負方向に前記可動子が一定
時間内に所定移動量以上動いた場合には、前記電流の位
相(ρ1)を持つ電流指令により前記同期電動機を制御
するものである。また、請求項7に係る同期電動機の制
御装置の界磁極位置補正方法は、同期電動機の位置を検
出する位置検出手段と、電流指令により前記同期電動機
を制御する制御手段とを備えた同期電動機の制御装置の
界磁極位置補正方法において、印加する電流の位相
(ρ)の補正量(γ)を変化させて、印加する電流の大
きさに関わらず発生電磁力が零になる電流位相補正量
(δ0)を、発生電磁力の極性を加速度の極性より判定
して求め、該電流位相補正量(δ0)を用いて発生電磁
力が最大になる電流位相の補正量(δ1)を導出し、該
電流位相の補正量(δ1)と前記位置検出手段で検出さ
れた仮の界磁極位置(θ)より印加する電流の位相(ρ
1)を決定し、該電流の位相(ρ1)を持つ電流指令によ
り前記同期電動機を制御する界磁極位置補正ステップ
と、前記電流指令に基づく正方向および負方向の推力指
令、速度指令または位置指令で前記同期電動機を駆動し
て、動作を確認する動作確認ステップとを具備するもの
である。さらに、請求項8に係る同期電動機の制御装置
の界磁極位置補正方法は、請求項7に記載の同期電動機
の制御装置の界磁極位置補正方法において、前記動作確
認ステップが、前記正方向の推力指令、速度指令または
位置指令で前記同期電動機を駆動して、負方向に可動子
が所定移動量以上動いた場合、または、正方向に前記可
動子が一定時間内に所定移動量以上動かない場合には、
前記界磁極位置補正ステップをやり直し、正方向に前記
可動子が一定時間内に所定移動量以上動いた場合には、
前記負方向の推力指令、速度指令または位置指令で前記
同期電動機を駆動して、正方向に可動子が所定移動量以
上動いた場合、または、負方向に前記可動子が一定時間
内に所定移動量以上動かない場合には、前記界磁極位置
補正ステップをやり直し、負方向に前記可動子が一定時
間内に所定移動量以上動いた場合には、前記界磁極位置
補正ステップの電流の位相(ρ1)を持つ電流指令によ
り前記同期電動機を制御するものである。
【0007】本発明の請求項1、2、3および4に係る
同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法では、
制御手段による界磁極位置の補正処理を行った後、制御
手段より制御できる開閉手段として例えば継電器を設
け、該継電器を開放した状態で同期電動機の誘起電圧を
十分検出可能となるような所定速度で同期電動機を駆動
し、該同期電動機の端子に現れる誘起電圧を検出する。
この誘起電圧と電流位相補正後の電流指令とを減算し
て、誘起電圧と第1の電流指令との位相差である磁極検
出誤差(δ2)を求め、該磁極検出誤差(δ2)と仮補正
量(γ)より最終的な電流位相補正量(γ+δ2)を決
定し、該電流位相補正量(γ+δ2)と仮の界磁極位置
(θ)より印加する電流の位相(ρ2)を決定し、該電
流の位相(ρ2)を持つ第2の電流指令により同期電動
機を制御するので、第1の電流指令による駆動制御にお
ける界磁極位置補正よりもより確実な界磁極位置補正を
行うことができ、例えば、可動子が固定された状態ある
いは可動子がなく固定子のみの状態(即ち、位置検出値
が固定)の場合でも確実な界磁極位置補正を行い、適切
な同期電動機の制御を実現できる。また、誘起電圧と電
流位相補正後の第1の電流指令による界磁極位置の再補
正を、同期電動機を制御する前の最終段階としているた
め、界磁極位置の誤補正を判断することも可能である。
また、請求項5、6、7および8に係る同期電動機の制
御装置および界磁極位置補正方法では、制御手段による
界磁極位置補正ステップ終了後、動作確認ステップとし
て、正方向の推力指令、速度指令または位置指令で同期
電動機を駆動して、負方向に可動子が所定移動量以上動
いた場合、または、正方向に可動子が一定時間内に所定
移動量以上動かない場合には、界磁極位置補正ステップ
をやり直し、正方向に可動子が一定時間内に所定移動量
以上動いた場合には、負方向の推力指令、速度指令また
は位置指令で同期電動機を駆動して、正方向に可動子が
所定移動量以上動いた場合、または、負方向に可動子が
一定時間内に所定移動量以上動かない場合には、界磁極
位置補正ステップをやり直し、負方向に可動子が一定時
間内に所定移動量以上動いた場合には、界磁極位置補正
ステップの電流の位相(ρ1)を持つ電流指令により同
期電動機を制御するので、界磁極位置の誤補正を判断し
て確実な界磁極位置補正を行うことができ、適切な同期
電動機の制御を実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の同期電動機の制御
装置および界磁極位置補正方法の実施の形態について、
〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕の順に図面を
参照して詳細に説明する。 〔第1の実施形態〕図1は本発明の第1の実施形態に係
る同期電動機の制御装置の構成図である。同図におい
て、図6(従来例)と重複する部分には同一の符号を附
する。同図において、本実施形態の同期電動機の制御装
置は、CPU(制御手段)101、D/A変換器10
2、パワーアンプ103、継電器(開閉手段)104、
同期電動機105、位置センサ(位置検出手段)10
6、カウンタ107、相電圧検出回路(電圧検出手段)
108およびコンパレータ109を備えて構成されてい
る。位置センサ106は、同期電動機105の回転位置
を検出する。CPU101は、マイクロプロセッサ等で
あって、トルク指令iとカウンタ107で検出された同
期電動機105の位置情報(計数値)とを用いて演算を
行い、電流指令IUref,IVref,IWrefを
それぞれD/A変換器102によってデジタル/アナロ
グ変換して電流指令Iu,Iv,Iwに変換し、パワー
アンプ103に供給する。パワーアンプ103は、これ
ら電流指令Iu,Iv,Iwに対応した電流IU,I
V,IWを継電器104を介して同期電動機105に供
給して同期電動機105を起動する。継電器104は、
CPU101からの開閉コントロール信号によって開閉
制御され、継電器104を開放することにより、同期電
動機105の端子に現れる誘起電圧が相電圧検出回路1
08によって検出される。相電圧検出回路108は、例
えばU相の相電圧検出値euを出力し、コンパレータ9
において接地電位GNDとの比較により生成される方形
波EUがカウンタ107に供給される。カウンタ107
では、この方形波EUの立ち上がりエッジのタイミング
で位置検出値(計数値)がラッチされ、CPU101の
メモリ内に記憶される。
【0009】本実施形態の同期電動機の制御装置におい
ては、「通常制御モード」と「磁極検出モード」の2つ
のモードを有しており、図2のフローチャートに示すよ
うに、電源投入後、まず、磁極検出モード(ステップS
200)において、界磁極位置の補正処理(ステップS
210〜S227)を行い、該処理が完了した後、通常
制御モード(ステップS230)で同期電動機105を
制御するシーケンスとなっている。まず、磁極検出モー
ドにおける界磁極位置の補正処理ついて説明する。ステ
ップS210〜212では、従来例として示したソフト
ウェアによる界磁極位置補正方法により、仮の界磁界位
置補正処理を行い、仮電流位相補正量γ(=δ1)を求
める。すなわち、ステップS211の仮界磁界位置補正
処理は、図7に示したフローチャートの処理を実行する
ものであり、印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)
を変化させて、印加する電流の大きさに関わらず発生電
磁力が零になる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力
の極性を加速度の極性より判定して求め、この電流位相
補正量(δ0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位
相の補正量(δ1)を導出し、この電流の位相の補正量
(δ1)と位置検出器で検出された仮の界磁極位置
(θ)より印加する電流の位相(ρ)を決定して電動機
を制御するものであって、電磁力指令を仮の目標値まで
単調増加させて、加速度が大きいときは目標値を小さ
く、また加速度が小さいときは目標値を大きくするもの
である。図7において、ステップS701では初期値を
設定する。すなわち、電流位相補正量γ=0[゜]、推
定回数j=1、トルク指令iの計算や加速度の測定等の
処理の基準となる時間t=−m・Δt(mは正整数)と
する。ステップS702ではトルク指令iを計算する。
ステップS703では時間tを判定する。時間t=0の
場合には、ステップS704に進んで加速度Acc1を
測定し、さらにステップS705に進んで、加速度Ac
c1と予め設定している加速度Acc2(>0)とを比
較して大きいほうを基準加速度Acc0(>0)とし
て、ステップS711に進む。また、時間t=k・Δt
の場合には、ステップS706に進んで加速度Acc3
を測定し、さらにステップS707に進んで、加速度A
cc3の絶対値と基準加速度Acc0を比較して、加速
度Acc3の絶対値が基準加速度Acc0より大きいと
きはステップS709へ、そうでないときはステップS
711に進む。また時間t=t1maxの場合には、ステッ
プS708に進んで加速度Acc3を測定し、さらにス
テップS709に進んで位置補正量(γ)の更新を行
い、ステップS710でトルク指令iを作成する基準時
間t1をt1=tとした後、ステップS711に進む。こ
こで、tは加速度Acc3の絶対値が基準加速度Acc
0より大きくなった時間か或いはt1maxである。また、
時間t=t8(t8=8・t1max)の場合には、ステップ
S712に進んで、時間を初期値に戻すべくt=−m・
Δtとして、ステップS713に進む。さらに、ステッ
プS703のtの判定で、上記以外のその他の場合に
は、ステップS711に進んで、t=t+Δtとして時
間を更新して、ステップS702に戻る。次に、ステッ
プS713では、推定回数jと最大推定回数jmaxとを
比較する。推定回数jが最大推定回数jmaxより小さい
ときは、ステップS714に進んでj=j+1として推
定回数を更新する。また、推定回数jが最大推定回数j
maxに達したときは、ステップS715に進んで、仮の
電流位相補正量(δ1)を決定する。尚、上記説明中、
トルク指令iの計算(ステップS702)、電流位相補
正量(γ)の更新(ステップS709)および仮の電流
位相補正量(δ1)の決定(ステップS715)の各処
理についての詳細は、特開平8−182399号公報に
記載のものと同等であり、ここでは省略する。つまり、
磁極検出モードでは、この仮電流位相補正量(γ)に相
当する第0計数値CN0と位置センサ106で検出され
た第1計数値CN1(仮の界磁極位置(θ))とによ
り、以下に示す(5)式で印加する電流の位相(ρ)を
決定し、同期電動機105を駆動する。 ρ=θ+γ+δ2 …(5) ここで、δ2は後述する誘起電圧と仮界磁極位置補正後
電流指令との界磁極位置検出誤差であり、初期値は零で
ある。また、この時点で、仮界磁極位置補正後のU相電
流指令立ち上がり方向のゼロクロスの計数値(第0計数
値CN0+第1計数値CN1)は、CPU101のメモ
リ内に記憶される。尚、ストロークが同期電動機105
の極ピッチの2倍(電気角360[゜])以上ある場合
には、計数値は少なくとも1つ以上あるため、その分だ
けCPU101のメモリ内に記憶することとなる。次
に、同期電動機105を駆動し、速度が電動機誘起電圧
のゼロクロスが検出可能な基準速度以上となった(ステ
ップS221)時点で、CPU101から開閉コントロ
ール信号を発して継電器104が開放となるよう制御す
る(ステップS222)。継電器104を開放すること
により、同期電動機105の端子には誘起電圧が表れ、
この誘起電圧は3相各相の相電圧を検出する相電圧検出
回路108に入力される。相電圧検出回路108は、例
えばU相の相電圧検出値euを出力し、コンパレータ1
09により方形波EUに変換される。またカウンタ10
7は、この方形波EUの立ち上がりエッジのタイミング
で位置検出値をラッチし、第2計数値CN2としてCP
U101のメモリ内に記憶される。CPU101は、位
置センサ106で検出された第1計数値CN1(仮の界
磁極位置(θ))と第0計数値CN0(仮電流位相補正
量(γ))より(5)式で求められる電流位相(ρ1)
を持つ第1の電流指令により同期電動機105を駆動す
る。方形波EUの立ち上がりエッジのタイミングで第2
計数値CN2がメモリ内に記憶された時点で、(ステッ
プS223において第2計数値CN2がラッチされたと
判断されて、)ステップS225に進んで、第2計数値
CN2と先にメモリ内に記憶した仮界磁極位置補正後の
U相電流指令立ち上がり方向のゼロクロスの計数値(第
0計数値CN0+第1計数値CN1)(=θ+γ)との
差δ2を算出する。ここで、仮界磁極位置補正後のU相
電流指令立ち上がり方向のゼロクロスの計数値が複数あ
る場合は、第2計数値CN2に最も近い仮界磁極位置補
正後のU相電流指令立ち上がり方向のゼロクロスの計数
値を用いてδ2を算出する。このδ2が、誘起電圧と仮界
磁極位置補正後の電流指令との界磁極位置検出誤差とな
る。尚、ステップS223の判断において第2計数値C
N2がラッチされていない場合には、ステップS224
で継電器104が閉成制御された後、ステップS221
に戻って処理を繰り返す。さらにステップS226で
は、算出された界磁極位置検出誤差δ2と仮電流位相補
正量(γ)から最終的な電流位相補正量(γ+δ2)を
求め、(5)式により印加する電流の位相(ρ2)を決
定する。また、ステップS227では、CPU101か
ら開閉コントロール信号を発して継電器104が閉成と
なるよう制御して、通常制御モード(ステップS23
0)に備える。以上のようにして最終的に求められた印
加すべき電流の位相(ρ2)は、等価的にU相誘起電圧
euの立ち上がりとU相電流指令の立ち上がりとを一致
させることができる。また、誘起電圧と仮電流位相補正
後の電流指令による界磁極位置補正量(δ2)が求まら
ない場合(第2計数値CN2がラッチしない)、例え
ば、可動子が固定された状態あるいは可動子がなく固定
子のみの状態(即ち、位置検出値が固定)の場合は、磁
極検出モードを終了せず、最初からもしくはソフトウェ
アによる仮界磁極位置補正後から処理を繰り返すシーケ
ンスとする。次に、通常制御モード(ステップS23
0)について説明する。上記のように磁極検出モード下
における界磁極位置の補正処理により、最終的な電流位
相補正量(γ+δ2)を求めることができ、(5)式に
より印加すべき電流の位相(ρ2)が決定された。通常
制御モード(ステップS230)では、この電流位相
(δ)に応じた各相の電流指令(第2の電流指令)を、
D/A変換器102より出力し、パワーアンプ103で
パワー変換し、同期電動機105を制御することとな
る。最後に、図3の説明図を参照して、本実施形態にお
ける界磁極位置の補正処理を概念的に説明する。U相の
誘起電圧波形eu{eu(sinφ)}、コンパレータ1
09の出力である方形波EU、並びに、仮界磁極位置補
正処理前の検出した界磁極位置(θ)によるU相電流指
令Iref’{Iref’(sinθ)}が、図3のよう
に表される場合、仮界磁極位置補正処理(ステップS2
11)後の検出した界磁極位置(θ)と仮電流位相補正
量(γ)によるU相電流指令は、Iref{Iref
(sin(θ+γ))}となる。さらに、磁極検出モード
の最終段階として、誘起電圧と仮界磁極位置補正後のU
相電流指令との界磁極位置検出誤差δ2から電流位相補
正量(δ2+γ)とするU相電流指令は、等価的にU相
の誘起電圧波形euの位相と一致したものとなる。
【0010】以上述べたように、本実施形態の同期電動
機の制御装置および界磁極位置補正方法によれば、CP
U101の制御による界磁極位置の補正処理を行った
後、継電器104を開放した状態で同期電動機105の
誘起電圧を十分検出可能となるような所定速度で同期電
動機を駆動し、同期電動機105の端子に現れる誘起電
圧を検出し、この誘起電圧と電流位相補正後の電流指令
とを減算して、誘起電圧と第1の電流指令との位相差で
ある磁極検出誤差(δ2)を求め、該磁極検出誤差(δ
2)と仮補正量(γ)より最終的な電流位相補正量(γ
+δ2)を決定し、該電流位相補正量(γ+δ2)と仮の
界磁極位置(θ)より印加する電流の位相(ρ2)を決
定し、該電流の位相(ρ2)を持つ第2の電流指令によ
り同期電動機を制御するので、磁極検出モードの最終段
階として、誘起電圧と仮電流位相補正後の電流指令によ
る界磁極位置を補正し、新たな電流位相補正量を得るこ
とにより、等価的にU相誘起電圧euの立ち上がりと電
流指令の立ち上がりとを一致させることができ、第1の
電流指令による駆動制御における界磁極位置補正よりも
より確実な界磁極位置補正を行うことができ、例えば、
可動子が固定された状態あるいは可動子がなく固定子の
みの状態(即ち、位置検出値が固定)の場合でも確実な
界磁極位置補正を行い、適切な同期電動機の制御を実現
できる。また、磁極検出モードにおいて、誘起電圧と電
流位相補正後の第1の電流指令による界磁極位置の再補
正を、同期電動機を制御する前の最終段階としているた
め、界磁極位置の誤補正を判断することも可能である。
以上、直動形の同期電動機について説明したが、発生電
磁力Tを発生推力として扱っていたところを発生トルク
として扱うこととすれば、回転形の同期電動機において
も同様の構成および方法により、同等の効果を得ること
ができる。
【0011】〔第2の実施形態〕図4は本発明の第2の
実施形態に係る同期電動機の制御装置の構成図である。
同図において、図1(第1の実施形態)と重複する部分
には同一の符号を附する。同図において、本実施形態の
同期電動機の制御装置は、CPU(制御手段)401、
D/A変換器102、パワーアンプ103、同期電動機
105、位置センサ(位置検出手段)106およびカウ
ンタ407を備えて構成されている。位置センサ106
は、同期電動機105の回転位置を検出する。CPU1
01は、マイクロプロセッサ等であって、トルク指令i
とカウンタ407で検出された同期電動機105の位置
情報(計数値)とを用いて演算を行い、電流指令IUr
ef,IVref,IWrefをそれぞれD/A変換器
102によってデジタル/アナログ変換して電流指令I
u,Iv,Iwに変換し、パワーアンプ103に供給す
る。パワーアンプ103は、これら電流指令Iu,I
v,Iwに対応した電流IU,IV,IWを同期電動機
105に供給して同期電動機105を起動する。
【0012】本実施形態の同期電動機の制御装置におい
ても、「通常制御モード」と「磁極検出モード」の2つ
のモードを有しており、図5のフローチャートに示すよ
うに、電源投入後、まず、磁極検出モード(ステップS
500)において、界磁極位置の補正処理(ステップS
510〜S512)を行い、該補正処理が終了した後、
動作確認処理(ステップS520〜S535)により同
期電動機105の駆動制御が可能かどうかの判断を行
い、可能と判断された場合のみ通常制御モード(ステッ
プS540)で同期電動機105を制御するシーケンス
となっている。まず、磁極検出モードにおける界磁極位
置の補正処理ついて説明する。ステップS510〜51
2では、従来例として示したソフトウェアによる界磁極
位置補正方法により、仮の界磁界位置補正処理を行い、
仮電流位相補正量γ(=δ1)を求める。ステップS5
11の界磁界位置補正処理は、図7に示したフローチャ
ートの処理を実行するもので、第1の実施形態で説明し
た通りである。次に、動作確認処理(ステップS520
〜S535)により同期電動機105の駆動制御が可能
かどうかの判断を行うが、まず、ステップS521で
は、動作確認処理の開始として、正方向の推力指令f_
refをα、例えば50[N]として同期電動機105
を駆動し、ステップS522に進む。ここでの推力指令
f_refは、可動子が静止摩擦力に打ち勝って動くこ
とができる最低の推力以上の推力指令とする。次に、ス
テップS522では、現在のサンプリング時にカウンタ
407から読み込んだ計数値を現在検出位置x_fbと
し、前回のサンプリング時に所定メモリ領域に格納して
おいたカウンタ407から読み込んだ計数値をx_fb
_preとしたとき、これらの減算結果を可動子移動量
acc_checkとしてメモリに格納し、ステップS
523に進む。次に、ステップS523では、可動子移
動量acc_checkが、正方向の推力指令f_re
fとは逆の負方向に、所定移動量β、例えば10[パル
ス]より多く移動した場合には、界磁極位置補正が不十
分として、ステップS511に戻る。また、可動子移動
時間time_checkが、所定時間ε、例えば50
[サンプリング]より長く経過した場合にも、界磁極位
置補正が不十分として、ステップS511に戻る。尚、
サンプリング時間が1[ms]であれば、可動子移動時
間を判定するための所定時間εは50[ms]となる。
一方、ステップS523において、可動子移動量acc
_checkが、正方向の推力指令f_refと同じ正
方向に移動する場合、正方向の推力指令f_refとは
逆の負方向の移動が所定移動量β以内の場合、あるい
は、可動子移動時間time_checkが所定時間ε
以内の場合には、ステップS524に進む。ステップS
524では、可動子移動量acc_checkが、正方
向の推力指令f_refと同じ正方向に所定移動量κ、
例えば10[パルス]より少なく移動した場合には、ス
テップS523に戻って、再度、所定移動量βまたは所
定時間εに基づく判定を行う。一方、ステップS524
において、可動子移動量acc_checkが、正方向
の推力指令f_refと同じ正方向に所定移動量κ以上
だけ、可動子移動時間が所定時間ε以内で移動した場合
には、界磁極位置補正が十分として、ステップS531
に進む。ステップS531からステップS534の処理
は、同期電動機105を駆動する推力指令f_refを
負方向とした場合であり、一連の流れは正方向の推力指
令f_refで同期電動機105を駆動する場合と同様
である。すなわち、ステップS531では、負方向の推
力指令f_refを−α[N]として同期電動機105
を駆動し、ステップS532では、現在の計数値(現在
検出位置)x_fbと前回の計数値x_fb_preと
の減算結果を可動子移動量acc_checkとしてメ
モリに格納し、ステップS533に進む。ステップS5
33では、可動子移動量acc_checkが負方向の
推力指令f_refとは逆の正方向に所定移動量β以上
移動した場合、あるいは、可動子移動時間time_c
heckが所定時間εより長く経過した場合には、界磁
極位置補正が不十分として、ステップS511に戻る。
一方、ステップS533において、可動子移動量acc
_checkが、負方向の推力指令f_refと同じ負
方向に移動する場合、負方向の推力指令f_refとは
逆の正方向の移動が所定移動量β以内の場合、あるい
は、可動子移動時間time_checkが所定時間ε
以内の場合には、ステップS534に進む。ステップS
534では、可動子移動量acc_checkが、負方
向の推力指令f_refと同じ負方向に所定移動量κよ
り少なく移動した場合には、ステップS533に戻っ
て、再度、所定移動量βまたは所定時間εに基づく判定
を行う。一方、ステップS534において、可動子移動
量acc_checkが、負方向の推力指令f_ref
と同じ負方向に所定移動量κ以上だけ、可動子移動時間
が所定時間ε以内で移動した場合には、界磁極位置補正
が十分として、ステップS535に進む。以上のように
して、正負両方向の推力指令f_refで同期電動機1
05を駆動し、界磁極位置補正が十分と判断された場合
のみ動作確認処理終了(ステップS535)とし、通常
制御モード(ステップS540)へ進む。ここで、最終
的に界磁極位置補正が十分と判断される条件について、
上記具体例における値を用いて説明する。正負各方向の
推力指令f_refで同期電動機105を駆動し、界磁
極位置補正が十分として判断される最低条件は、与える
推力指令f_refと同方向に可動子移動量acc_c
heckとして所定移動量κ(=10[パルス])だ
け、可動子移動時間time_checkとして所定時
間ε(=50[ms])で移動した場合である。これ
は、位置センサ106の分解能が1[μm/パルス]と
すると、可動子移動時間time_check=50
[ms]の時点で、可動子速度が0.4[mm/s]
(=2×10[パルス]/50[ms])となる、すな
わち、可動子の質量が5[kg]とすると、可動子加速
度が0.008[m/s2 ]、推力が少なくとも0.0
4[N]出たことを意味する。しかし、実際の同期電動
機の制御装置では、CPU401が電流指令を払い出す
までの演算時間および電流制御系等の遅れが存在するた
め、設定される可動子移動時間time_checkの
所定時間ε(=50[ms])よりも短い時間で、設定
される可動子移動量acc_checkの所定移動量κ
(=10[パルス])以上動いている、すなわち、計算
上の実際の推力最低0.04[N]よりも多く出ている
ことになる。実際の推力値fは、界磁極位置検出誤差δ
と推力指令f_refより f=f_ref×COSδ …(6) と計算できる。(6)式は、界磁極位置補正処理(ステ
ップS511)による界磁極位置検出誤差δを例えば1
0[゜]とすると、実際の推力値fは、最大で推力指令
f_refの約98[%]となり、約2[%]の推力低
下となることを意味している。ここで、上記の具体例の
場合、推力指令f_ref=50[N]に対して、実際
の推力値fは最低0.04[N]である。この数値だけ
をみると、大幅な推力低下に見えるが、界磁極位置補正
処理は、別手法(例えば、第1の実施形態におけるよう
な相誘起電圧と界磁極位置補正処理後の相電流指令の比
較)にて、界磁極位置検出誤差δが10[゜]以下とな
ることが確認されている。また、多くの同期電動機の制
御装置を用いるシステムにおいては、界磁極位置検出を
行う際に、可動子の移動量ができるだけ少ない方が望ま
れる。よって、多くの界磁極位置補正処理を用いる同期
電動機の制御装置の動作確認処理は、上記の具体例のよ
うに、少なくとも推力指令方向と逆の方向には動かず、
ある程度の最低推力で同じ方向に動くことを十分条件と
した設定値としている。しかし、界磁極位置補正処理に
よる界磁極位置検出誤差δが、例えば10[゜]以下で
あることを確認しなければならない場合には、動作確認
処理の設定値を上記の具体例より厳しい値、例えば可動
子移動量acc_checkを12.3[mm](=1
2300[パルス])にすれば、推力指令f_ref=
50[N]に対して、実際の推力値fは最低49[N]
となり、その界磁極位置検出誤差δは10[゜]以下で
あることを確認できる。以上、動作確認処理の際、正負
両方向の推力指令f_refで同期電動機105を駆動
する場合について説明したが、正負両方向の位置指令x
_refで同期電動機105を駆動し、位置決め時の偏
差パルス(位置指令と位置検出値との差)を設定値とし
て界磁極位置補正が十分として判断する場合でも同様の
ことがいえる。また、正負両方向の速度指令v_ref
で同期電動機105を駆動する場合でも同様のことがい
える。次に、通常制御モードについて説明する。上述の
ように、磁極検出モード下の界磁極位置補正処理(ステ
ップS511)により電流位相補正量(γ)を求めるこ
とができ、印加する電流の位相(ρ)が決定される。ま
た、動作確認処理(ステップS520〜ステップS53
5)で界磁極位置補正が十分とされたときの印加する電
流の位相(ρ)に応じた各相の電流指令を、D/A変換
器102を介して出力し、パワーアンプ103でパワー
変換した後、同期電動機105を制御する。
【0013】以上述べたように、本実施形態の同期電動
機の制御装置および界磁極位置補正方法によれば、CP
U101の制御による界磁極位置補正処理終了後、動作
確認処理として、正方向の推力指令で同期電動機105
を駆動して、負方向に可動子が所定移動量以上動いた場
合、または、正方向に可動子が一定時間内に所定移動量
以上動かない場合には、界磁極位置補正処理をやり直
し、正方向に可動子が一定時間内に所定移動量以上動い
た場合には、負方向の推力指令で同期電動機105を駆
動して、正方向に可動子が所定移動量以上動いた場合、
または、負方向に可動子が一定時間内に所定移動量以上
動かない場合には、界磁極位置補正処理をやり直し、負
方向に可動子が一定時間内に所定移動量以上動いた場合
には、界磁極位置補正処理による電流の位相を持つ電流
指令により同期電動機105を制御するので、界磁極位
置の誤補正を判断して確実な界磁極位置補正を行うこと
ができ、適切な同期電動機の制御を実現できる。以上、
直動形の同期電動機について説明したが、発生電磁力T
を発生推力として扱っていたところを発生トルクとして
扱うことにより、回転形の同期電動機においても同様の
構成および方法により、同等の効果を得ることができ
る。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の同期電動
機の制御装置および界磁極位置補正方法によれば、制御
手段による界磁極位置の補正処理を行った後、開閉手段
を開放した状態で同期電動機の誘起電圧を十分検出可能
となるような所定速度で同期電動機を駆動し、該同期電
動機の端子に現れる誘起電圧を検出し、該誘起電圧と電
流位相補正後の電流指令とを減算して、誘起電圧と第1
の電流指令との位相差である磁極検出誤差(δ2)を求
め、該磁極検出誤差(δ2)と仮補正量(γ)より最終
的な電流位相補正量(γ+δ2)を決定し、該電流位相
補正量(γ+δ2)と仮の界磁極位置(θ)より印加す
る電流の位相(ρ2)を決定し、該電流の位相(ρ2)を
持つ第2の電流指令により同期電動機を制御するので、
第1の電流指令による駆動制御における界磁極位置補正
よりもより確実な界磁極位置補正を行うことができ、例
えば、可動子が固定された状態あるいは可動子がなく固
定子のみの状態(即ち、位置検出値が固定)の場合でも
確実な界磁極位置補正を行い、適切な同期電動機の制御
を実現し得る同期電動機の制御装置および界磁極位置補
正方法を提供することができる。また、誘起電圧と電流
位相補正後の第1の電流指令による界磁極位置の再補正
を、同期電動機を制御する前の最終段階としているた
め、界磁極位置の誤補正を判断することも可能である。
また、本発明の同期電動機の制御装置および界磁極位置
補正方法によれば、制御手段による界磁極位置補正ステ
ップ終了後、動作確認ステップとして、正方向の推力指
令、速度指令または位置指令で同期電動機を駆動して、
負方向に可動子が所定移動量以上動いた場合、または、
正方向に可動子が一定時間内に所定移動量以上動かない
場合には、界磁極位置補正ステップをやり直し、正方向
に可動子が一定時間内に所定移動量以上動いた場合に
は、負方向の推力指令、速度指令または位置指令で同期
電動機を駆動して、正方向に可動子が所定移動量以上動
いた場合、または、負方向に可動子が一定時間内に所定
移動量以上動かない場合には、界磁極位置補正ステップ
をやり直し、負方向に可動子が一定時間内に所定移動量
以上動いた場合には、界磁極位置補正ステップの電流の
位相を持つ電流指令により同期電動機を制御するので、
界磁極位置の誤補正を判断して確実な界磁極位置補正を
行うことができ、適切な同期電動機の制御を実現し得る
同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る同期電動機の制
御装置の構成図である。
【図2】第1の実施形態の同期電動機の制御装置におけ
る磁極検出モードおよび通常制御モードにおける動作を
説明するフローチャートである。
【図3】第1の実施形態における界磁極位置の補正処理
を概念的に説明する説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る同期電動機の制
御装置の構成図である。
【図5】第2の実施形態の同期電動機の制御装置におけ
る磁極検出モードおよび通常制御モードにおける動作を
説明するフローチャートである。
【図6】従来の界磁極位置補正処理が適用される同期電
動機(3相)のベクトル制御による駆動装置の構成図で
ある。
【図7】従来の同期電動機の制御装置における界磁極位
置の補正方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
101,401 CPU(制御手段) 102 D/A変換器 103 パワーアンプ 104 継電器(開閉手段) 105 同期電動機 106 位置センサ(位置検出手段) 107,407 カウンタ 108 相電圧検出回路(電圧検出手段) 109 コンパレータ IUref,IVref,IWref 電流指令 Iu,Iv,Iw 電流指令 IU,IV,IW 電流 eu U相の相電圧検出値 GND 接地電位 EU 方形波

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、所定の電流位相を持つ第1の電流指令により前記
    同期電動機を制御する制御手段と、を備えた同期電動機
    の制御装置において、 前記制御手段から前記同期電動機への電流指令を、該制
    御手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮断する開
    閉手段と、 前記同期電動機の誘起電圧波形を検出する電圧検出手段
    と、 前記電圧検出手段により検出された誘起電圧波形に基づ
    く所定タイミングで、前記位置検出手段で検出された界
    磁極位置を取り込む位置情報取込手段と、を有し、 前記制御手段は、前記第1の電流指令による制御の後、
    前記開閉手段を閉制御して、前記同期電動機が所定速度
    になった時点で前記開閉手段を開制御して、前記同期電
    動機の誘起電圧波形を検出し、該誘起電圧波形に基づく
    所定タイミングで取り込まれる界磁極位置より誘起電圧
    と前記第1の電流指令との位相差を求め、該位相差に基
    づき印加する電流位相を決定し、該電流位相を持つ第2
    の電流指令により前記同期電動機を制御することを特徴
    とする同期電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化
    させて、印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が
    零になる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性
    を加速度の極性より判定して求め、該電流位相補正量
    (δ0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補
    正量(δ1)を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前
    記位置検出手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より
    印加する電流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相
    (ρ1)を持つ第1の電流指令により前記同期電動機を
    制御する制御手段と、を備えた同期電動機の制御装置に
    おいて、 前記制御手段から前記同期電動機への電流指令を、該制
    御手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮断する開
    閉手段と、 前記同期電動機の誘起電圧波形を検出する電圧検出手段
    と、 前記電圧検出手段により検出された誘起電圧波形に基づ
    く所定タイミングで、前記位置検出手段で検出された界
    磁極位置を取り込む位置情報取込手段と、を有し、 前記制御手段は、前記第1の電流指令による制御の後、
    前記開閉手段を閉制御して、前記同期電動機が所定速度
    になった時点で前記開閉手段を開制御して、前記同期電
    動機の誘起電圧波形を検出し、該誘起電圧波形に基づく
    所定タイミングで取り込まれる界磁極位置より誘起電圧
    と前記第1の電流指令との位相差(δ2)を求め、該位
    相差(δ2)と前記仮補正量(γ)より最終的な電流位
    相補正量(γ+δ2)を決定し、該電流位相補正量(γ
    +δ2)と前記仮の界磁極位置(θ)より印加する電流
    の位相(ρ2)を決定し、該電流の位相(ρ2)を持つ第
    2の電流指令により前記同期電動機を制御することを特
    徴とする同期電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、電流指令により前記同期電動機を制御する制御手
    段と、前記制御手段から前記同期電動機への電流指令
    を、該制御手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮
    断する開閉手段と、前記同期電動機の誘起電圧波形を検
    出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段により検出さ
    れた誘起電圧波形に基づく所定タイミングで、前記位置
    検出手段で検出された界磁極位置を取り込む位置情報取
    込手段と、を備えた同期電動機の制御装置の界磁極位置
    補正方法において、 所定の電流位相を持つ第1の電流指令により前記同期電
    動機を制御する第1ステップと、 前記第1の電流指令による制御の後、前記開閉手段を閉
    制御して、前記同期電動機が所定速度になった時点で前
    記開閉手段を開制御して、前記同期電動機の誘起電圧波
    形を検出し、該誘起電圧波形に基づく所定タイミングで
    取り込まれる界磁極位置より誘起電圧と前記第1の電流
    指令との位相差を求め、該位相差に基づき印加する電流
    位相を決定し、該電流位相を持つ第2の電流指令により
    前記同期電動機を制御する第2ステップと、を有するこ
    とを特徴とする同期電動機の制御装置の界磁極位置補正
    方法。
  4. 【請求項4】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、電流指令により前記同期電動機を制御する制御手
    段と、前記制御手段から前記同期電動機への電流指令
    を、該制御手段の制御に基づく開閉制御により供給/遮
    断する開閉手段と、前記同期電動機の誘起電圧波形を検
    出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段により検出さ
    れた誘起電圧波形に基づく所定タイミングで、前記位置
    検出手段で検出された界磁極位置を取り込む位置情報取
    込手段と、を備えた同期電動機の制御装置の界磁極位置
    補正方法において、 印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化させ
    て、印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が零に
    なる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性を加
    速度の極性より判定して求め、該電流位相補正量(δ
    0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補正量
    (δ1)を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前記位
    置検出手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より印加
    する電流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相(ρ1)
    を持つ第1の電流指令により前記同期電動機を制御する
    第1ステップと、 前記第1の電流指令による制御の後、前記開閉手段を閉
    制御して、前記同期電動機が所定速度になった時点で前
    記開閉手段を開制御して、前記同期電動機の誘起電圧波
    形を検出し、該誘起電圧波形に基づく所定タイミングで
    取り込まれる界磁極位置より誘起電圧と前記第1の電流
    指令との位相差(δ2)を求め、該位相差(δ2)と前記
    仮補正量(γ)より最終的な電流位相補正量(γ+δ
    2)を決定し、該電流位相補正量(γ+δ2)と前記仮の
    界磁極位置(θ)より印加する電流の位相(ρ2)を決
    定し、該電流の位相(ρ2)を持つ第2の電流指令によ
    り前記同期電動機を制御する第2ステップと、を有する
    ことを特徴とする同期電動機の制御装置の界磁極位置補
    正方法。
  5. 【請求項5】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化
    させて、印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が
    零になる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性
    を加速度の極性より判定して求め、該電流位相補正量
    (δ0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補
    正量(δ1)を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前
    記位置検出手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より
    印加する電流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相
    (ρ1)を持つ電流指令により前記同期電動機を制御す
    る制御手段と、を備えた同期電動機の制御装置におい
    て、 前記電流指令に基づく正方向および負方向の推力指令、
    速度指令または位置指令で前記同期電動機を駆動して、
    動作を確認する動作確認手段を有することを特徴とする
    同期電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記動作確認手段は、 前記正方向の推力指令、速度指令または位置指令で前記
    同期電動機を駆動して、負方向に可動子が所定移動量以
    上動いた場合、または、正方向に前記可動子が一定時間
    内に所定移動量以上動かない場合には、前記電流の位相
    (ρ1)を決定する処理をやり直し、正方向に前記可動
    子が一定時間内に所定移動量以上動いた場合には、前記
    負方向の推力指令、速度指令または位置指令で前記同期
    電動機を駆動して、正方向に可動子が所定移動量以上動
    いた場合、または、負方向に前記可動子が一定時間内に
    所定移動量以上動かない場合には、前記電流の位相(ρ
    1)を決定する処理をやり直し、負方向に前記可動子が
    一定時間内に所定移動量以上動いた場合には、前記電流
    の位相(ρ1)を持つ電流指令により前記同期電動機を
    制御することを特徴とする請求項5に記載の同期電動機
    の制御装置。
  7. 【請求項7】 同期電動機の位置を検出する位置検出手
    段と、電流指令により前記同期電動機を制御する制御手
    段と、を備えた同期電動機の制御装置の界磁極位置補正
    方法において、 印加する電流の位相(ρ)の補正量(γ)を変化させ
    て、印加する電流の大きさに関わらず発生電磁力が零に
    なる電流位相補正量(δ0)を、発生電磁力の極性を加
    速度の極性より判定して求め、該電流位相補正量(δ
    0)を用いて発生電磁力が最大になる電流位相の補正量
    (δ1)を導出し、該電流位相の補正量(δ1)と前記位
    置検出手段で検出された仮の界磁極位置(θ)より印加
    する電流の位相(ρ1)を決定し、該電流の位相(ρ1)
    を持つ電流指令により前記同期電動機を制御する界磁極
    位置補正ステップと、 前記電流指令に基づく正方向および負方向の推力指令、
    速度指令または位置指令で前記同期電動機を駆動して、
    動作を確認する動作確認ステップと、を有することを特
    徴とする同期電動機の制御装置の界磁極位置補正方法。
  8. 【請求項8】 前記動作確認ステップは、 前記正方向の推力指令、速度指令または位置指令で前記
    同期電動機を駆動して、負方向に可動子が所定移動量以
    上動いた場合、または、正方向に前記可動子が一定時間
    内に所定移動量以上動かない場合には、前記界磁極位置
    補正ステップをやり直し、正方向に前記可動子が一定時
    間内に所定移動量以上動いた場合には、前記負方向の推
    力指令、速度指令または位置指令で前記同期電動機を駆
    動して、正方向に可動子が所定移動量以上動いた場合、
    または、負方向に前記可動子が一定時間内に所定移動量
    以上動かない場合には、前記界磁極位置補正ステップを
    やり直し、負方向に前記可動子が一定時間内に所定移動
    量以上動いた場合には、前記界磁極位置補正ステップの
    電流の位相(ρ1)を持つ電流指令により前記同期電動
    機を制御することを特徴とする請求項7に記載の同期電
    動機の制御装置の界磁極位置補正方法。
JP33194197A 1997-12-02 1997-12-02 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法 Expired - Lifetime JP3912449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33194197A JP3912449B2 (ja) 1997-12-02 1997-12-02 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33194197A JP3912449B2 (ja) 1997-12-02 1997-12-02 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11168895A true JPH11168895A (ja) 1999-06-22
JP3912449B2 JP3912449B2 (ja) 2007-05-09

Family

ID=18249365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33194197A Expired - Lifetime JP3912449B2 (ja) 1997-12-02 1997-12-02 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3912449B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101378050B1 (ko) * 2007-03-14 2014-04-18 산요 덴키 가부시키가이샤 동기 전동기의 제어 장치
US9312799B2 (en) 2011-10-21 2016-04-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method
US9350282B2 (en) 2011-10-21 2016-05-24 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method
US9438156B2 (en) 2011-10-21 2016-09-06 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101378050B1 (ko) * 2007-03-14 2014-04-18 산요 덴키 가부시키가이샤 동기 전동기의 제어 장치
US9312799B2 (en) 2011-10-21 2016-04-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method
US9350282B2 (en) 2011-10-21 2016-05-24 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method
US9438156B2 (en) 2011-10-21 2016-09-06 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Motor control device and motor control method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3912449B2 (ja) 2007-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4513536B2 (ja) インバータ装置
EP1793486B1 (en) Method for controlling ac motors
JPH09172791A (ja) 交流モータ制御回路の異常検出装置
EP2571158B1 (en) Brushless-motor drive apparatus
CN109617468B (zh) 两矢量调制永磁同步电动机预测控制优化方法
JP7361924B2 (ja) モータ制御装置、モータ制御方法
JPH11168895A (ja) 同期電動機の制御装置および界磁極位置補正方法
JP2008172948A (ja) ブラシレスモータの制御装置
JP2002315389A (ja) 電動機制御装置
JP2011087395A (ja) 車両のモータ制御装置
US20230142956A1 (en) Motor controller, motor system and method for controlling motor
JP6482999B2 (ja) モータ駆動装置及びモータ駆動装置の制御方法
US11757394B2 (en) Motor control device and motor system
JPH04251592A (ja) 電動車両の車輪駆動用モータの制御装置
JP3354633B2 (ja) ステッピングモータ駆動装置
JP4470445B2 (ja) モータケーブル抵抗検出方法およびその装置
JP2005143170A (ja) 同期電動機の制御装置
JP2006304417A (ja) インバータ制御装置
JPH08126379A (ja) ブラシレス直流モータの駆動装置及び制御方法
US11901851B2 (en) Motor drive control device, motor unit, and motor drive control method
JP2006180602A (ja) モータ制御装置
CN111656675A (zh) 磁极位置推测方法和控制装置
US20240120865A1 (en) Drive system and control method
JPH10201270A (ja) 同期電動機の制御装置及び起動方法並びにその異常検出方法及び装置
JP4604636B2 (ja) 電力変換制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140209

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150209

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term