JPH11166888A - 反射型測定装置 - Google Patents

反射型測定装置

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JPH11166888A
JPH11166888A JP34871497A JP34871497A JPH11166888A JP H11166888 A JPH11166888 A JP H11166888A JP 34871497 A JP34871497 A JP 34871497A JP 34871497 A JP34871497 A JP 34871497A JP H11166888 A JPH11166888 A JP H11166888A
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prism
cell
light
liquid crystal
sample
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JP34871497A
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English (en)
Inventor
Toshiyasu Tadokoro
利康 田所
Masashi Akaha
正志 赤羽
Munehiro Kimura
宗弘 木村
Hisakazu Chiyoukai
弥和 鳥海
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Jasco Corp
Original Assignee
Jasco Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリズムに対する入射角度と、試料(液晶)
に対して照射させる偏光状態を簡単かつ正確に調整する
ことができる反射型測定装置を提供すること 【構成】 セル10の窓板41は液晶40より屈折率の
大きい材質から構成し、窓板の表面に液体44を介して
プリズム35を配置する。各部材41,44,36の屈
折率は同一にする。この状態でプリズムを介して液晶に
光を照射することにより、液晶の界面の状態を測定する
装置である。そして、プリズムとセルとをそれぞれ独立
して保持するようにして図(A)に示すように、液体が
介在しない分離状態をとることができ、そのプリズムの
底面35cの全反射面を利用して光学系の調整を行う。
液体を介在させた状態で図(C)のように矢印に移動
させて液晶の界面で全反射するようにし、さらにセル1
0のみを矢印のように回転することにより、液晶の主
軸方位を合わせることができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型測定装置に
関するもので、より具体的には光学異方性を持つ物質の
特性を測定する装置における偏光面の調整機構の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】よく知られているように、例えばセルに
封入された液晶などのように光学異方性(屈折率異方
性)のある物質を、偏光解析装置で測定・解析しようと
した場合には、測定対象の物質である試料の屈折率の主
軸方位と、偏光解析装置の偏光基準面を一致させる必要
がある。すなわち、例えば試料の表面にP偏光の光を照
射させ、その反射光の偏光方向を検出することにより、
試料表面で偏波面が何度回転したかを求め、それに基づ
いて試料の特性を測定する方法がある。係る場合に主軸
方位と偏光基準面が一致していないと、P偏光を照射し
たつもりが試料にとってはS偏光成分も含む光が照射さ
れたことになり、余分な副対角成分を落として規格化さ
れた行列式から解を求めることができなくなるためであ
る。
【0003】一方、反射型の分光エリプソメータを用い
て、物質の表面近傍の測定を高感度で行うためには、例
えば図1に示すように、試料屈折率より高い屈折率を有
するプリズム1を用い、ブリュスターアングルを越える
入射角で入射させることにより測定する全反射法が一般
に行われる。
【0004】つまり、例えば試料がセル3内に封入され
た液晶4とし、その液晶4の配向膜すなわち液晶界面の
液晶分子挙動を高感度に測定する場合には、プリズム1
と同じ屈折率を有する板材を用いてセル窓3aを製造
し、さらに、セル窓3aとプリズム1の屈折率を同じも
のとするとともに、セル窓3aとプリズム1の接合面で
反射が起きないような処理を施して接合一体化する。な
お、係る反射が起きないような処理とは、接合面で屈折
率の変化が発生しないようにする処理である。
【0005】係る構成にすると、プリズム1の斜面1a
から入射された光は、プリズム1及びセル窓3a内を直
進して液晶4の表面(液晶4とセル窓3aの境界面)に
到達する。すると、セル窓3aと液晶4の屈折率は異な
り、セル窓3aの方が大きいのでその境界面にて全反射
し、反対側の斜面1bから出射されるようになってい
る。
【0006】また、上記ブリュスターアングルを越えた
入射角の光路は、通常プリズム1の斜面1aの法線に一
致するようにしている。これにより、プリズム1に入射
したときに屈折せずに直進する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の測定装
置では、プリズム1とセル3とを接合一体化し、係る一
体化したものを測定装置の治具(ホルダー)に取り付け
た後、測定装置の所定の光学系を介して図1に示したよ
うに所定の角度でプリズム1に光を照射し、反射光を受
光して解析をするようにしている。
【0008】そして、通常液晶等の試料の屈折率の主軸
方位は不明であるので、プリズム1の斜面1aの法線方
向から入射してきた光の方向(偏光解析装置の偏光基準
面)と試料の主軸方位とが一致しないおそれがある。す
ると、複雑な演算処理をしなければならず、測定誤差を
招くことになる。
【0009】一方、係る問題を解決するため、例えばプ
リズム1として図2(A)に示すように、半割した円柱
状とすると、入射角θを変えてもプリズム1の入射面に
対して法線方向から光を照射させる(プリズムに対する
入射角を0度)ことができるものの方位角φを変化する
ことはできなくなる。また、同図(B)に示すように半
球状とすると、入射角並びに方位角のいずれもプリズム
に対する入射角を0度の状態を保ちながら変更すること
ができるようになる。
【0010】このようにプリズムに対する入射角を0度
(試料に対する入射角θは所定角度)にすることによ
り、液晶の界面の所望の位置に光を照射させ、その反射
光を図外の受光装置にて受光・検出できるようになる。
従って、例えば入射角を0度の状態で光学系の位置関係
を調整した状態でプリズム1,試料を回転させることに
より入射角が0度でなくなると、そのままの光学系では
受光することができなくなる。換言すれば、プリズムに
対する入射角が0度のまま保てる範囲で、プリズム,試
料を回転させたり、試料に対する入射角θを変更するこ
とが可能となる。よって、特に同図(B)に示すような
構成とすることにより、試料の主軸方位と偏光解析装置
の偏光基準面とを一致させることができる。
【0011】しかしながら、係るプリズムでは、光が照
射される面が曲面となっているので、本発明の適用対象
の一つである分光した光を照射するようにした場合に
は、分光することにより、スポット径が広くなるので、
レンズ効果により進行方向と偏光状態が変化してしまう
ため、やはり照射した光成分の全てに対して試料の主軸
方位と偏光解析装置の偏光基準面とを一致させることは
できなくなる。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、たとえビーム径の広い光であっても、プリズムに対
する入射角度と、試料に対して照射させる偏光状態とを
相互に簡単かつ正確に調整することができる反射型測定
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る反射型測定装置ではセル内の試料
に対して光を照射し、その試料で反射された反射光に基
づいて前記試料の特性を測定する反射型測定装置であっ
て、前記セルの窓板は前記試料より屈折率の大きい材質
から構成するとともに、その窓板の表面に、その窓板と
同一の屈折率からなり光の入出射面が平面状のプリズム
を配置し、かつ、そのプリズムと前記窓板の接合面に前
記屈折率と同一の屈折率を有する液体を介在させた状態
で、前記プリズムを介して前記光を照射するようにした
反射型測定装置において、以下のように構成した。前記
プリズムを保持するプリズム保持手段と、前記セルを保
持するセル保持手段と、前記プリズム及び前記セルを、
前記接合面と直交する方向に移動させる移動手段とを設
ける。そしてさらに、前記プリズムと前記セルは、相対
角度位置を変更可能とした(請求項1)。
【0014】前記相対角度位置の変更は、前記セルを回
転させることにより行うようにすることができる(請求
項2)。また、前記移動手段は、前記プリズムと前記セ
ルの間隔を保持したままそれらを同時に移動するように
構成することができる(請求項3)。
【0015】そして、前記光を照射するとともに、前記
反射光を受光するための光学系の調整は、前記液体を介
在させない状態で前記プリズムの底面で全反射させるこ
とにより行い、前記移動手段により前記プリズム及び前
記セルを所定位置に移動させるとともに、前記接合面に
前記液体を介在させた状態で前記相対角度位置を変更す
ることにより前記試料の主軸方位の調整を可能とする機
能を備えた(請求項4)。
【0016】本発明では、プリズム保持手段とセル保持
手段により、プリズムとセルはそれぞれ相互に独立して
保持されている。従って、プリズムとセルの窓板の間に
両者間の接合面を光学的に透明にする液体がない場合に
は、プリズムの底面が全反射面となる。従って、非常に
簡単に光学系の調整をすることができる。つまり、光が
プリズムの底面所定位置(反射ポイント)に照射され、
反射された光が検出手段に受光されるようにすることが
行える。
【0017】次いで、移動手段により、プリズムとセル
を同時或いは相互に移動させることにより、プリズムの
底面(光の反射ポイント)があった位置にセルと試料の
界面を位置させる。さらに、プリズムとセルの接合面に
所定の液体を介在させる。この介在させる処理は、前記
移動の前或いは後のいずれでもよい。係る液体によりプ
リズムとセルとの接合面は光学的に透明になり、プリズ
ムを使って調整した光学系のままで、セルの窓板と試料
との界面にて全反射し、反射光が検出手段に受光される
状態となる。
【0018】そして、セルとプリズムは、それぞれ保持
手段により相互に独立して保持されているので、両者の
相対角度位置を回転させることができる。これにより、
光学系とプリズムの位置関係を崩すことなく相対的にセ
ルを回転させて主軸方位を合わせることができ、精度の
よい測定が可能となる。なお、係る角度位置の変更の際
には、請求項2に規定するようにセル側を回転した方が
簡単な構成で実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】図3は、本発明に係る反射型測定
装置の一態様である反射型の分光エリプソメータの原理
図の一例を示している。同図に示すように、本装置は、
所定構造の液晶セル10に対してアンカリングエネルギ
ーを測定するようにしている。同図から明らかなよう
に、装置構成としては、金属等の固体表面を検査する際
に用いるエリプソメータとほぼ同様の構造をとることが
できる。すなわち、Xeランプを光源とする分光器11
から所定波長の光が出射され、その出射光を偏光子12
を通過させて直線偏光にした後、光弾性変調子(PE
M)13にて所定周波数で変調した光を試料である液晶
セル10に所定の入射角度で照射させる。
【0020】また、前記液晶セル10からの反射光の光
路上には検光子14,受光素子15が順に配置され、検
光子14を通過した光が受光素子15で受光されるとと
もに、受光量に応じた電気信号に変換され、その変換さ
れた信号がアンプユニット駆動コントローラ16に入力
される。そして、そこにおいて増幅された受信信号が、
パソコン17に与えられ、所定の信号処理を行うことに
よりアンカリングエネルギーを求めるようになってい
る。さらに、アンプユニット駆動コントローラ16は、
モノクロメータドライバ18,PEMコントローラ19
並びにパルスジェネレータアンプ20に対して制御信号
を送り、それらが同期して動作するようになっている。
【0021】つまり、モノクロメータドライバ18は、
モノクロメータ11内の回折格子等を回転させ、所定の
波長(スキャンさせることもある)で光を出射させるよ
うになっている。PEMコントローラ19は、PEM1
3の周囲に装着したコイルに高周波を印加して、所定タ
イミングで変調をかけるようになっている。パルスジェ
ネレータアンプ20は、所定周波数で発振し液晶セル1
0に対して、交流矩形波(パルス)を印加するものであ
る。なお、上記した各装置の構成並びに制御アルゴリズ
ムは、透過型の偏光解析装置におけるそれ(特開平7−
260676等により詳細に説明されている)と同様で
あるため、詳細な説明は省略する。
【0022】次に本発明の要部となる液晶セル10を保
持する機構について図4以降に基づいて説明する。ま
ず、帯板状の取付基板22がL字型プレート23によ
り、移動装置24に起立形成されており、これにより、
取付基板22は移動装置24の動作によって図4中左右
方向に往復移動し、後述する取付基板22に取り付けら
れる各種部材が全体的に往復移動するようになる。
【0023】この取付基板22の上方両側縁には、前方
に向けて突出するように一対の小片25が設けられ、そ
の各小片25の対向面には支持軸21が突出するように
配置されている。そして、この支持軸21が、リング状
の枠体26の両側面に挿入されることにより、枠体26
が取付基板22に保持される。またこの枠体26の裏面
側でもネジなどにより取付基板22に固定されている。
【0024】また、枠体26の中央の孔部26a内に
は、略円柱状のベース27を挿入している。このベース
27には、軸方向に延びる複数の通路28が形成され
(図7参照)、その通路28の一端28aがベース27
の前面に開口して吸着口となり、サンプルホルダー30
を吸着保持可能としている。一方、枠体26の孔部26
a内に位置するベース27の側周面には、円周方向に延
びるリング状の凹溝31が形成され、その凹溝31に上
記通路27の他端27bが連通している。これにより、
その凹溝31を介して複数の通路28が接続される。さ
らに、凹溝31は枠体26を径方向に貫通する貫通孔3
2に接続され、その貫通孔32は枠体26の側面に取り
付けられた連通管33に接続されている。そして、この
連通管33が図外の真空ポンプに連携されているため、
係る真空ポンプの吸引力が連通管33,貫通孔32,凹
溝31を介して通路28に伝達され、一端28aの吸着
口に吸引力が発生するようになっている。
【0025】サンプルホルダー30は基本的に従来と同
様のものを用いることができ、図8に示すように、円板
状の本体30aと、液晶セル10を保持する板バネ30
bを備えている。そして本形態で使用する液晶セル10
は、所定の屈折率からなる透明な一対の板(ガラス板)
内に液晶を挟み込んだ形状からなる通常のものである。
そして、その液晶セル10の表面側に、等脚台形状のプ
リズム35を配置するとともに、接合面に所定の液体を
介在させることにより接合面を光学的に透明で界面が存
在しないようにする。このとき使用する材質としては、
プリズム35と液体並びに基板の屈折率が同一のものを
用いる。
【0026】ここで本発明では、プリズム35を保持す
る保持機構を設けている。つまり、従来であれば、液晶
セル10とプリズム35とは予め接合一体化しているた
め、例えば液晶セルを保持するための1つの保持機構で
よいが、本発明ではプリズム35と液晶セル10は分離
し相対的に移動可能とするため、上記のように液晶セル
10を保持する保持機構(サンプルホルダー30等)と
プリズム35を保持する保持機構(プリズムホルダー3
6等)の2種類を備えている。
【0027】そして、係るプリズム35を保持する保持
機構の具体的な構成は、以下のようになっている。ま
ず、プリズム35の上下面を挟み持って支持するプリズ
ムホルダー36をスクリューネジ37を介してL字型ア
ーム38に取り付け、そのL字型アーム38を上記した
枠体26に固定ネジ39によって固定している。
【0028】さらに本形態では、ベース27は、枠体2
6に対して回転可能となっており、ベース27の露出し
た側面に取り付けたレバー34を手動により操作するこ
とにより、枠体26の孔部26a内で正逆回転するよう
になっている。
【0029】係る構成にすることにより、スクリューネ
ジ37を操作することにより液晶セル10に対して相対
的にプリズム35を前後進移動できる。また、レバー3
4を操作することにより、ベース27ひいてはサンプル
ホルダー30を回転させることができる。これにより、
本形態では液晶セル10とプリズム35とは相互に移動
できるようになっているので、プリズム35を回転移動
することなく液晶セル10のみを回転させることができ
る。さらに、移動装置24を操作すると、プリズム35
と液晶セル10を同時に前後進移動することができる。
【0030】次に、上記した装置を用いた初期設定につ
いて説明する。まず、図9に示すように、プリズム35
及び液晶セル10をそれぞれ対応するホルダー36,3
0(図示せず)に装着する。この時、同図(A)に示す
ように、プリズム35と液晶セル10の間には、接合面
を光学的に透明にするための液体は充填していない。な
お、図示の関係でプリズム35と液晶セル10のセル窓
となる板41の間には、所定の空間をおいて離反は位置
されているが、必ずしもこのように離反させる必要はな
く、機械的に接触させていてもよい。その場合であって
も、プリズム35の底面35cが全反射面となる。従っ
て、一方の斜面35aから光を入射させ、底面35cで
全反射させて他方の斜面35bから出射させた反射光
が、図外の検出器に受光されるように光学系及びまたは
プリズム35の位置・姿勢を調整する。この時、本形態
では斜面35aに対して入射角が0度になるように光が
入射するように設定する。
【0031】次に、同図(B)に示すように、プリズム
35と液晶セル10(板41)との接合面に、屈折率が
プリズム35及び板41と同一の液体44を充填する。
実際には、例えば両者35,41を接触させている状態
において、接合面に係る液体44を滴下すると表面張力
により接合面全面に充填される。これにより、プリズム
35から板41まで同一屈折率となり、プリズム35の
底面35cが光学的に見えなくなり、界面は板41と液
晶40との接合面41aとなる。そして、板41の屈折
率の方が液晶40の屈折率より大きくしているので、そ
の接合面41aは全反射面となる。
【0032】そこで、同図(C)に示すように、まずプ
リズム35と液晶セル10の相対位置関係を保持しなが
ら矢印方向に距離dだけ移動する。この移動は、移動
装置24を動作させて取付基板22ごと移動することに
より行える。また、距離dは、プリズム35,底面35
cと板41の接合面41a間の間隔である。これによ
り、同図(A)に示した処理で位置合わせした入射光が
全反射するポイントPが、同図(C)に示すように板4
1の接合面41aの面上に位置することになる。従っ
て、同図(C)に示すように光を入射させると、接合面
41aで全反射し、その反射光がプリズム35の他方の
斜面35bから出射する。そして、同図(A)と同図
(C)における光の全反射するポイントPが同じである
ので、光学系を再調整することなく反射光は検出器に受
光される。
【0033】ところで、この状態では液晶40の屈折率
の主軸方位と、偏光解析装置の偏光基準面が一致してい
るとは限らない。そこで、矢印に示すように、液晶セ
ル10を正逆回転させて方位角を調整する。具体的には
レバー34を操作してベース27を回転させる。する
と、そのベース27に吸着保持しているサンプルホルダ
ー30も回転し、それにつれて液晶セル10も回転す
る。従って、係る回転をさせながら反射光の光強度を監
視し、その光強度の変極点を見つけることにより、一致
したか否かの判定が行える。そして、このように液晶セ
ル10を回転させても、プリズム35は回転しないの
で、光学系による全反射位置や受光位置は調整があった
まま主軸方位を合わせる調整が行える。
【0034】次に、上記した初期設定を終えた測定装置
を用い、液晶アンカリングエネルギー測定を測定する方
法について説明する。まず、通常の分光エリプソメータ
と同様に動作させて所定の波長の光を液晶セル10に照
射させる。すると、図10中矢印で示すように、表面側
のセル窓を構成する板41と液晶40との境界面で全反
射しガラス板41ひいてはプリズム35内を通過後出射
する。よって、液晶の内側に屈折して進まないので、ガ
ラス板から出射される反射光は、板41から出射された
反射光は、その大部分が液晶40と板41の界面付近に
位置しアンカリング効果を受ける液晶分子にて反射した
光となる。
【0035】係る反射光が図3に示す検光子14を介し
て受光素子15に受光される。そして、従来と同様の方
法、すなわち、シミュレーション等により予め求めてお
いた各アンカリングエネルギーにおける特性と、今回の
測定結果とを比較し、最も近い特性を抽出し、その特性
のアンカリングエネルギーを測定結果として決定し、出
力するようにする。
【0036】また、上記した実施の形態では、液晶アン
カリングエネルギーの測定を行う場合について説明した
が、本発明はこれに限ることはなく、例えば界面近傍の
液晶の電場応答測定を行ったり、その他プリズム全反射
法を用いた屈折率異方性を持つ物質の偏光解析に用いる
ことができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る反射型測定
装置では、プリズム保持手段とセル保持手段により、プ
リズムとセルはそれぞれ相互に独立して保持し、さらに
プリズムとセルを接合面と直交方向に移動可能とすると
ともに、両者の相対角度位置を変更可能としたため、た
とえビーム径の広い光であっても、プリズムに対する入
射角度と、試料に対して照射させる偏光状態とを相互に
簡単かつ正確に調整することができる。
【0038】すなわち、プリズムとセルの窓板の間に両
者間の接合面を光学的に透明にする液体がない場合に
は、プリズムの底面が全反射面となるので、それを利用
して非常に簡単に光学系の調整をすることができる。ま
た、接合面に液体を介在させた状態でセルとプリズムの
回転角度位置を変更することにより、セル内の試料の主
軸方位を合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の測定法の一例を説明する図である。
【図2】先行技術を説明する図である。
【図3】本発明に係る反射型測定装置の好適な一実施の
形態の測定系全体を示す図である。
【図4】本発明の要部となる試料を保持する機構を示す
側面図である。
【図5】その正面図である。
【図6】その平面図である。
【図7】側面図の要部を示す拡大断面図である。
【図8】サンプルホルダーを示す図である。
【図9】初期設定の一例を説明する図である。
【図10】実際の測定を説明する図である。
【符号の説明】
10 液晶セル 24 移動装置 27 ベース(セル保持手段,相対角度位置を変更可能
にするための手段) 30 サンプルホルダー(セル保持手段) 34 レバー(相対角度位置を変更可能にするための手
段) 35 プリズム 36 プリズムホルダー(プリズム保持手段) 37 スクリューネジ(プリズム保持手段) 38 L字型アーム(プリズム保持手段) 40 液晶(試料) 41 板(窓板) 44 液体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セル内の試料に対して光を照射し、その
    試料で反射された反射光に基づいて前記試料の特性を測
    定する反射型測定装置であって、 前記セルの窓板は前記試料より屈折率の大きい材質から
    構成するとともに、その窓板の表面に、その窓板と同一
    の屈折率からなり光の入出射面が平面状のプリズムを配
    置し、かつ、そのプリズムと前記窓板の接合面に前記屈
    折率と同一の屈折率を有する液体を介在させた状態で、
    前記プリズムを介して前記光を照射するようにした反射
    型測定装置において、 前記プリズムを保持するプリズム保持手段と、 前記セルを保持するセル保持手段と、 前記プリズム及び前記セルを、前記接合面と直交する方
    向に移動させる移動手段とを設け、 さらに前記プリズムと前記セルは、相対角度位置を変更
    可能としていることを特徴とする反射型測定装置。
  2. 【請求項2】 前記相対角度位置の変更は、前記セルを
    回転させることにより行うようにしたものであることを
    特徴とする請求項1に記載の反射型測定装置。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、前記プリズムと前記セ
    ルの間隔を保持したままそれらを同時に移動するもので
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記光を照射するとともに、前記反射光
    を受光するための光学系の調整は、前記液体を介在させ
    ない状態で前記プリズムの底面で全反射させることによ
    り行い、 前記移動手段により前記プリズム及び前記セルを所定位
    置に移動させるとともに、前記接合面に前記液体を介在
    させた状態で前記相対角度位置を変更することにより前
    記試料の主軸方位の調整を可能とすることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射型測定装置。
JP34871497A 1997-12-04 1997-12-04 反射型測定装置 Withdrawn JPH11166888A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007085915A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Keio Gijuku 全反射試料照明装置及び照明方法

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